ネコぶんこ


2011年08月19日 きちんと制度化されるに充分なほど、状況が停滞することは決してない。 編集

§ [DnD] ゲイリー・ガイギャックスの映画発表さる

Gail Gygax recently mentioned on her Facebook page that something "special" is in the works "for all of Gary's fans for the big screen! Who wants to see something for gamers...I am working for that and well it has been a long long journey one which I think is coming to an end for all of you, I think have found the match."

Gary Gygax movie on the horizon - National RPG | Examiner.com

近頃、ゲイル・ガイギャックスはFacebookで「ゲイリーのファン全員へ捧げる銀幕! ゲーマなら誰もが観たがる作品にと……私はそのために長らく働いてきましたが、ようやく納得いく答えを得たと思います」と“特報”を発表した。

ジョージ・ステイトンは、彼がゲイリー・ガイギャックスの人生に基づく1億5千ドルをかけた映画の脚本家になると明かした。ジョージは映画を「アクションと伝記が混じった映画」だと語る。映画ではゲイリーがダンジョンズ&ドラゴンズを創造するまでを、現実とダンジョンズ&ドラゴンズの幻想世界を交えた物語にする。

現実とロールプレイングの世界を対比させた映画はわずかながら存在しているが、そのどれもが伝記映画ではなかった。『ビデオゲームを探せ!』は主演のヘンリー・トーマスを、ロールプレイング・ゲームの空想世界から現れた諜報部員のジャック・フラックを創造して信じる少年とした。そしてもちろん、トム・ハンクスが現実を失っていくゲーマを演じる忌まわしい『トム・ハンクスの大迷宮』もある。ゲイリーが普通に描かれたのは、『トム・ハンクスの大迷宮』のパロディをやった『Futurama』の『Bender's Game』だった。きちんとした映画を公開するのはゲイリーの遺したものとダンジョンズ&ドラゴンズの創造をより広く認識させられるだろう。

ジョージは「大スターがゲイリーを演じるだろう」と口を滑らせたが、彼らは主演の俳優と監督がすべての事務処理を終わらせ、公式に発表できる時を待っている。筆者が俳優の人選をできるなら、ポール・ジアマッティが良いと考える。彼は幅広い役柄を情感たっぷりに演じられるので、ゲイリーにふさわしいと思う。あなたは誰がゲイリー・ガイギャックスを演じさせたいだろうか? それを聞きたい!

ジョージは映画の進捗を報告すると約束した。乞うご期待!

ゲイリー・ガイギャックスの伝記映画が発表されたというニュースがありましたぁ。脚本を担当するジョージ・ステイトンという人は、2008年にリリースされたアニメ版ドラゴンランスの脚本家でもあるですぅ。


2012年08月19日 それ以来、二人のエネルギイの大半は、時間が経過していることの証拠を認めまいとすることに費やされている。 編集

§ [Liber] 橋口侯之介和本入門 千年生きる書物の世界

有史以来、明治の初め頃までに日本で書かれたか、印刷された書物である和本という“物”が、どういう意味を持つ“物”なのかを解説した入門書ですぅ。

たとえば言語の解説書がAという文章にはA'という意味があると解説しているように、この本では和本という“物”をより正確に理解するための、序文(まえがき)や跋文(あとがき)、奥付や表紙、題名などの読み方を解説してますぅ。

主に触れられているのは江戸時代の出版についてで、出版元である本屋業界の変遷を追いながら歴史を追いかけていますぅ。

板の売買による権利の移動など業界の慣習や、それで奥付などがどう書き換えられるのかなど、本の由来を調べるために必要な情報の知り方も、著者が漢文調でつけた題名を一般受けを狙ったのか板元が表題でかなに直した話や、事例を交えた題名がどんどん長くなっていく様子などの解説など、いつの時代も人間のやることはそう変わらないエピソードを交えながら続いていくですぅ。

この本の特筆すべき秀逸さは、和本が持つの表現形態の読み方と、それがそうなった理由の解説が絶妙なバランスになっていて、読者の興味を惹かせる話題を織り交ぜながら順を追って説明され、理解しやすいところにあるですぅ。

これは第三章の『和本はどのように刊行されたか』で論じられる、その本がいつどうやって世に出て、それをどう分類するかという最終的な命題に向かって収束するようにそれまでの章の内容が組み立てられているところが大きく、構成の巧みさを感じさせられたですぅ。

また、著者の橋口侯之介さん自身が誠心堂書店を経営されている古書肆で、さまざまな学説や知見を参考にしながら自分自身の見解を確立されているところも、大きな要因だと考えられましたぁ。先人のそれらについても文中で軽く解説されるけれど、これがそれまでの内容をぶつ切りにせず、文章を読みづらくしない適量になっているのも入門書として大きな美点になっているですぅ。

和本の読み方入門としてよくできているのはもちろんだけど、本という物に関わる人の営みについてもエピソードが豊富なので、読み物としてもよくできてますすぅ。

それにしても、漢文の作法でつけた題名がより理解しやすいものに改変されている話は、最初は『Codex Anathema(異端写本ほどの意)』というラテン語題がつけられていたけど、先行した『Draconomicon(竜の書ほどの意)』『Libris Mortis(死者の書ほどの意)』というラテン語題がわかり辛いと小売店から不評で、わかりやすく改変されたDnDの『Lords of Madness』を思い出してしまったですぅ。


2013年08月19日 頼義の九箇年の戦と、義家の三年の軍を合はせて、十二年の合戦とは申すなり。 編集

§ [DnD][4e][LnL] 『最後の秒読み(The Final Countdown)』

マイク・ミアルス

週末のGen Conで、私たちは次回公開されるD&D Nextの公開プレイテスト・パックが最終版になることを発表した。それはゲームの完成を意味するのか?

否。当然まだやるべき仕事はあり、それはもう動き出している。

公開プレイテストでは大部分のグループがキャラクターを自作し、ひとつふたつのアドベンチャーをプレイし、フィードバックを寄せ、そして去っていくことを想定していた。私たちは多くの人がテストに使える時間と好みにしたがって気軽に出入りしてくれると見通しを立てていたのだ。

この段階のプレイテストはD&Dの雰囲気を徹底的に詰めていくことが目的だった。D&Dは単純なルールの集合体ではない。それは創造性のための道具なのだ。これは重要なことなのだが、どうすればそれをど真ん中で達成できるか。私はD&Dがプレイヤーの見ていたものから離れて迷走していたと考えている。公開プレイテストは私たちが君たちと触れあい、次世代のD&Dを君にとって正しい卓上ロールプレイング・ゲームへと回帰するすめの方法だった。

現在、プレイテストの眼目は数値のバランスを磨き上げてはよくない組み合わせを発見しては排除する反復行為に変化している。私たちはまだたくさんのテスターと作業をしているが、現在求めているのは結果を出すために必要なものに集中した、限定的なプレイである。はっきりいって、そういうテストはかなり退屈なものになる。もちろん、それはより詳細なレベルのフィードバックやこれまでに行なわれたテストより多くの作業が要求される。

さらに、それは私たちがそれぞれのグループについて熟知している必要がある。そのグループは物語寄りなのだろうか? 彼らは最適化志向だろうか? それらの知識は私たちの鍵であり、詳しいフィードバックによって事前にグループを知ってこそ、私たちは最善の知識を得ることができる。

これから行なうプレイテストの参加者は、小規模とはいえ少なくとも第3版のプレイテストよりは大人数になっている。

では、公開プレイテストで私たちは何を学ぶことができたのだろう? いくつかのことがらを確認することで、他のことについても君がR&Dにまだ抱いていたいくつかの疑念を払拭できるだろう。

  • 君は単純なものを好む。キャラクター、モンスター、NPC、そしてアドベンチャーの作成といった面倒なことは最小限にして、君はすぐにでもゲームの世界へ飛び込んでD&Dをプレイすることにとりかかりたい。
  • 君はあらゆるクラスが多くの状況で活躍する可能性を持つことを好むが、クラスのイメージに合うならば特定のクラスがよりうまくやれることも許容する。アドベンチャー基準やキャンペーン基準など、君はより巨視的にバランスを見る。
  • 君はアドベンチャーや遭遇の構築を簡単にするルールを求めている。より細かい数値よりも、君は物語や自分のセッティングの細かなところを考えたい。
  • 君は柔軟なルールに価値を感じる。がっちりと定義された能力より、創造的に使えるようある程度の余地を残しておいた能力やルールを君は好む。
  • 君はどの版がいいかを争う戦士ではない。それぞれ異なる多様なプレイ・スタイルをサポートするゲームを君は求めている。ゲームが機能している限り、君は一定の特別な方法論にこだわることはない。

これからも連載中のコラムは続き、君はこれまで過去に提供されてきたものと同じように毎週の記事を見ることができる。私たちは去るわけではない。今は細かな部分をなめらかになるまで削る時間なのだ。私たちは何をどうしているか、常に君へ紹介し見解を伝え続けよう。

マイク・ミアルス

マイク・ミアルスはD&Dのリサーチ&デザイン・チームのシニア・マネージャだ。彼はレイヴンロフトのボードゲームやD&D RPGのサプリメント何冊かを手がけている。


2014年08月19日 編集

§ [TRR][Oni] リプレイ『鬼の話~オープニングフェイズ:シーン4』

オープニングフェイズ:シーン4・新太郎の頼み(十五郎)

丁子屋の事件から数日が過ぎた。物騒な事件をよそに、明星十五郎は今日も今日とて猫の蚤取りにいそしんでいた。

すると、開け放していた戸口に人の気配がした。気配を隠す様子がない。背中を見せていてもわかる。

軽い足音に、幼さとお天道様の匂い。目が使えなくとも、彼にはそれが近所に住む新太郎であることが、手に取るようにわかるのだ。

ならば。体をずらし、強烈な屁をひとつ。

これが彼流のあいさつだった。

「はっはあ、今日も良い屁だ! 新太郎、音のねえ屁をするようなちんけな男にはなるなよ」

「くせえ! これだから明星の先生は嫁の来てがねえんだよ」

その言葉に、やもめの三十男は嘆息する。

「嫁は、むりだろうなあ」

GM/新太郎:「まったく……。見世物小屋の大猿のほうがまだ客に気を遣えるぜ」

十五郎:「あの大ザルは屁したって、みんな見料はらうじゃねえか。俺の屁を嗅いで金払うんなら、もすこし気を使ってやらあ」

GM/新太郎:「って、違う違う。今日は先生に頼みがあって来たんだ」何かを思い出したように首を振りながら、改まって座ります。

十五郎:「なんだ、お倫さんに一緒に謝って欲しいことでもあんのか?」お倫さんと聞いたら、まともに話を聞こう。

GM/新太郎:「違うよ、母ちゃんには内緒の話だ」

十五郎:「内緒だァ……」話を聞こう。

GM/新太郎:「ここんとこ母ちゃんを迎えに行くとき、変な奴らがつけてきてる気がするんだ」

十五郎:「そりゃあ、あの色気じゃなあ……」と本音を呟き、慌てて口をつぐむ。

GM/新太郎:「母ちゃんはそんなことないって言うんだけど、心配でさ」

十五郎:「よしわかった、飲み込んだ」

GM/新太郎:「わかったか!」

十五郎:「俺が、お倫さん、もとい、お前のお袋さんの行き帰りを護ってやる。行き帰りだけじゃなくてももちろんいいぞ」

GM/新太郎:「……いくらかかる?」巾着袋から銭を取り出そうとします。

十五郎:「……なんでェ、本気か?」

「本気さ」

決意を滲ます少年の声を聞き、男は大きく頷いた。

「……そうだなァ。まずはこの部屋掃除して、お倫さんの手料理でも何か喰わしてくれ」

猫を放し、万年床の上に立ち上がる。

「金の方は、殴って出てきそうな方から取ることにすらァ」

「わかったよ。ありがとな、先生」

目が合った十五郎と新太郎はにっこり笑いあう。

「こっちこそ、退屈が紛れそうだぜ」

明星十五郎、子どもと猫にはめっぽう懐かれる男である。

GM:【宿星:お倫の様子を見守る】をどうぞ。


2019年08月19日 編集

§ [Ludus] Open Game Licenseことはじめ

序言

このエントリは、Open Game License(OGL)というライセンス下で何か作るときにどうすればいいのか、何をしていいのか、逆に何をしていけないのかを解説するためのものですぅ。

具体的には某Dで始まるRPG“第5版”用サプリメントやアドベンチャーをOGLで作るとき、どうすればいいかという内容ですぅ。

ただし、このエントリは法律の専門家が書いたものではなく、その内容に一切の保証はない、あくまでも私がどう解釈し、制作しているかを書いたものとして受け取っていただきたいですぅ。具体的にいうと、自分のやっていることがどうしても心配なら、米国法に詳しい専門家(弁護士とか)に訊ねてほしいということですぅ。

これは、私の同人サークル『うなぎむら』はOGLの作品を出したとき等に、「OGL作品をやってみたいけど、どういうライセンスなのかがよくわからない」という意見を目にしたことなどもあって、いつかは手をつけねばならぬ、しかし面倒だと行きつ戻りつしていたのを、コミケでOGLなサプリメントの物理本(Gears & Gigantes)を出したこともあり、せっかくだから最後までやろうと意を決して書くものですぅ。

Systems Reference DocumentとOpen Game License

“第5版”にはルールブックとして売られているものから抜粋し、広く一般に公開されているSystems Reference Document(SRD)という文書(2019年08月18日現在)があるですぅ。

このSRDには種族、クラス、装備、呪文……といったプレイヤ用のルールブックにある情報と、魔法のアイテム、モンスタ……といったGM用のルールブックにある情報が含まれており、これらの内容はOGLのライセンス下で利用できることになっているですぅ。

要約すると「“第5版”には製品から抜粋されたSRDという文書があり、それはOGLの下で利用できる」ということですぅ。

Open Game Licenseを読む

孫子のすぐれエイ「知彼知己彼ヲ知リ己ヲ知レバ百戦不殆百戦殆ウカラズ」ではないけど、SRDをどう使うかの前に、まずはOGLを読み、どういうライセンスなのかを知る必要があるですぅ。

“第5版”のSRDに適用されるOGLは文書の冒頭、Legal Informationに掲載されている、Open Gaming License Version 1.0aですぅ。

これに何が書かれているかというと、1.に用語の定義、2.にライセンスが適用される範囲と制限、通知義務、3.にOpen Game Content(OGL下のコンテンツ、OGC)を使用するとOGLに合意したとみなされること、4.にOGCを使った対価としてあなたのOGCもOGLで提供されること、5.にOGCを提供するならオリジナルについて明記し、権利について表明すること、6.に15.のCOPYRIGHT NOTICEを改変して著作権表示に自分の名前を加えること、7.に商標など、OGCから除外されるProduct Identityを定義可能なこと、8.にOGCの範囲を明記すること、9.にライセンスの更新について、10.にライセンスのコピーについて、11.に商業や広告に際してOGC寄稿者の名前を勝手に使えないこと、12.にOGLに従えない場合、OGCを使用できないということ、13.にライセンスの終了について、14.にライセンスの改訂について、そして15.が著作権表記……となっているですぅ。

ここではくどくどとOGLの翻訳文は書かない(面倒だし、この手の文書は原文で判断されるため)で、以降は読者の皆さんが各自でOGLを読んだことを前提に書くですぅ。

そのへん要約すると、OGLの要点はおおむね下記の通りといえそうですぅ。

  • SRDなど、OGLが適用されているOGCを使うとその派生物もOGLが適用されたOGCになる。
  • OGCの範囲は限定できる。

この通り、再利用できる部分の定義さえきちんと行なえば、自分の権利を守れる、割と柔軟なライセンスだということがわかるですぅ。

そして、SRDを読めばわかるけど、WotCはOGLの前にProduct Identityをびっしりと記載していて、これらはOGLな作品を作るときに使用できない言葉になっているですぅ。私がGears & Gigantesやこのエントリで某Dで始まるRPGや“第5版”など、持って回ったいい回しをせざるを得ない理由がこれですぅ。

日本語の話

さて、英語圏はともかく、日本では日本語が主に使われているということを考えると、OGLなサプリメントやアドベンチャーを作るにしても、日本語を使いたいですぅ。

幸い、OGLは派生物の翻訳を認めているので、OGCとして提供されているものを日本語に翻訳して提供するのは権利的にもクリアー……だけど、ここでひとつ注意したいことがあるですぅ。

それは、“第5版”でOGCなのは英語で書かれたSRDのみであり、日本語版ルールブックはOGCではないということですぅ。

つまり、SRDを引用し、そのときに和訳するのは(それが商道徳上どうかという点はともかく)ライセンス上問題ないが、SRDの範囲内に相当する日本語版ルールブックの内容を引用するのは問題ありということになりますぅ。

それではよいOGLライフを

というわけで、ザッザッダアとOGLをどう使えばいいか紹介しましたぁ。以下は恒例の要約ですぅ。

  • Open Game License下のコンテンツ、Open Game ContentはOGLの条件を満たせば自由に引用できる。
  • OGCを引用した作品にはOGLを明記せねばならない。
  • OGCの範囲は注意書きやProduct Identityで制御できる。
  • SRDから引用するときの翻訳は(商道徳はともかく)問題ないが、日本語版ルールブックから該当範囲を引用するのはだめ。
  • “第5版”のサプリメントやアドベンチャーを作る場合、あの言葉やあの言葉は使えないのでよく確認すること。

というわけで、駆け足のOGL講座は終わりですぅ。これを読んだ人がOGLなサプリメントやアドベンチャーを作り、日本でもOGLがメジャーになってくれると、書いた者としてはそれ以上に嬉しいことはないですぅ。

宣伝

私のサークル、『うなぎむら』では、BOOTHでOGLなサプリメント、アドベンチャーをダウンロード販売してるですぅ。

また、5e.nekohaus.netでは、SRDをHTML化して公開しているですぅ。


2022年08月19日 編集

§ [DnD][5e] ウィザーズ・プレゼンツ2022での発表

今日は2023年の製品展開を紹介するライブ配信、D&D Directで色々と発表があったので、目に付いたのをぽつぽつ紹介しますぅ。

One D&D

まず発表されたトピックは、2024年に訪れるバージョンことコードネームOne D&Dの話ですぅ。

これは現在の第5版と互換性を持つバージョンで、アドベンチャーやサプリメントを使えることを謳うのがひとつ、WotC直営になったD&D Beyondとの連携が密になるのがふたつ、そしてPCやスマートフォン、タブレットなどコンピュータの中のプレイ環境であるD&D Digitalが三つ目のウリだそうですぅ。

プレイテストはD&D Beyondで今日から小出しにされていくそうですぅ。

ドラゴンランス

前々から決まっていた5eでのドラゴンランス、『Dragonlance Shadow of the Dragon Queen』も、年代は竜槍戦争の時代で、今までの小説やゲームになかった部分の話だと詳細が出てきたですぅ。

これまでのプレイテスト版で出ていたように、ソラムニア騎士団や上位魔法の塔への所属は背景になり、プレイテストと同じならそれを取ることで特技をもらえたりするはずですぅ。

同じ頃に出るボードゲームの『Dragonlance Warriors of Krynn』は、大規模な戦争全体を遊べるやつですぅ。

これらは特装版の他に、D&D Beyond専売で他より2週間早く手に入れられるデジタルバンドル版も出るので、小売から色々いわれそうなことをまた始めよったですぅ。

日本語版

もろもろの事情で止まっていた日本語版は今冬からWotCが版元として再始動する予定ですぅ。

新しいCMも出たですぅ。

2023年の予定

いよいよお待ちかねな来年の出版予定は、盗賊活動にスポットを当てたアドベンチャー集『Keys From The Golden Vault』が冬、巨人の種族情報や彼ら由来のキャラクター・オプション本っぽい『Bibdy Presents Glory of the Giants』が春、『スターター・セット』同梱の「ファンデルヴァーの失われた鉱山」を一冊のキャンペーンにまで拡張した『Phandelver Campaign』が夏、デック・オヴ・メニー・シングズが題材になったDMとプレイヤへの本『The book of Many Things』が秋、そして2023年のトリは、さまざまな次元界への門がある扉の都シギルとその先での世界設定、『Planescape』となってますぅ。

ドリッズト35歳

来年はドリッズトが生まれて35周年なので、小説の特装版が出たり、若き日のキャッティ=ブリーのウェブトゥーンがリリースされる予定ですぅ。

今回のD&D新情報はこんな感じだったですぅ。

One D&Dに向けて5eは老人会向けアイテムを出して店じまいモードなのはなんだかなーではあるけど、新版のプレイテストも登録してしまったですぅ。


2023年08月19日 編集

§ [DnD][5e] アドベンチャー:貪欲な巨人が攻めてくる話(5レベル)

今週の小冒険はアーサー王と円卓の騎士の物語を下敷きにした『円卓騎士異伝』のアドベンチャーで、5レベルのキャラクター2人用ですぅ。うち1人はGMが操作するキャラクターでプレイすることを想定していますぅ。

『円卓騎士異伝』はイエローサブマリンさんとコノスさんに依託しているので、ぜひよろしくお願いしますぅ。

データ系はOGLを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。

冒険の概要

この冒険は5レベルのキャラクター2人用の短時間で終わるアドベンチャーである。

ある日、GMのキャラクターの領地に巨人の一群が攻めてくる。ヒル・ジャイアントの“むさぼる”トッド率いる彼らは、領民たちを追い立てながらキャラクターの屋敷に向かってくる。

トッドを倒すまで巨人たちは侵攻をやめない。トッドを倒せば冒険は成功となる。

冒険への導入

キャラクターたちがGMのキャラクターの領地でのんびりと過ごしているある日、領内の農民が数名、悲鳴をあげて屋敷に駆け込んでくる。

彼らは口々に巨人が現われただの、野良仕事をしていた家族が食われただのとおめき叫ぶ。

農民たちから話を聞いているうちに、大きなどら声が山の向こうから聞こえる。山の上には巨大な人影がおり「おでは巨人の大王“むさぼる”トッド様だ。よう聞け、ここの人間ども。ここは今日からおでの領地だ。逆らうやつは食っちまうど」と言う。

1.屋敷の前で

GMのキャラクターの屋敷の前には既にオーガが3体到達している。彼らは門を破壊し、中に入ろうとしている。

彼らはキャラクターたちを見つけると先にそっちをやっつけてしまおうと戦いを挑んでくる。

オーガ

大型・巨人、混沌にして悪


AC:11(ハイド・アーマー)

hp:59(7d10+21)

移動速度:12m(40フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
19(+4) 8(-1) 16(+3) 5(-3) 7(-2) 7(-2)

感覚:暗視180m(60フィート)、受動〈知覚〉8

言語:共通語、巨人語

脅威度:2(450XP)


アクション

グレートクラブ:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:13(2d8+4)[殴打]ダメージ。

ジャヴェリン:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+6、間合い1.5m(5フィート)または射程9/36m(30/120フィート)、目標1体。ヒット:11(2d6+4)[刺突]ダメージ。

2.惨劇の農場

屋敷の近くにある農場は、野良仕事をしていた農民をオーガが襲い、何人かが殺されている惨劇が起こっている。

ここに残っているオーガ2体は死体を棒に縛り付けてカカシのようにするなど、死者を冒涜している。彼らはこの死体遊びに盛り上がっているのでキャラクターたちには気づいていない。キャラクターたちもこれを無視してトッドの場所を目指すもよし、死者の尊厳のために戦ってもよしだ。

オーガ

大型・巨人、混沌にして悪


AC:11(ハイド・アーマー)

hp:59(7d10+21)

移動速度:12m(40フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
19(+4) 8(-1) 16(+3) 5(-3) 7(-2) 7(-2)

感覚:暗視180m(60フィート)、受動〈知覚〉8

言語:共通語、巨人語

脅威度:2(450XP)


アクション

グレートクラブ:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:13(2d8+4)[殴打]ダメージ。

ジャヴェリン:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+6、間合い1.5m(5フィート)または射程9/36m(30/120フィート)、目標1体。ヒット:11(2d6+4)[刺突]ダメージ。

3.山道

トッドがいるらしき山では、彼のペットであるジャイアント・ボアが1体うろついている。

これはトッドが飼っているジャイアント・ボア2体の片方で、上ってくる者を駆り立てるために放されている。

このジャイアント・ボアをやり過ごして進みたいなら難易度8の【敏捷力】〈隠密〉判定が必要になる。

ジャイアント・ボア

大型・野獣、無属性


AC:12(外皮)

hp:42(5d10+15)

移動速度:12m(40フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
17(+3) 10(+0) 16(+3) 2(-4) 7(-2) 5(-3)

感覚:受動〈知覚〉8

言語:-

脅威度:2(450XP)


しぶとさ(小休憩あるいは大休憩後に再チャージ):ボアが10以下のダメージを受けてヒット・ポイントが0になるなら、それはその代わりに1ヒット・ポイントになる。

突撃:ボアが目標まで少なくとも6m(20フィート)直線で移動して牙による攻撃が目標にヒットしたなら、目標は追加で7(2d6)[斬撃]ダメージを受ける。目標がクリーチャーの場合、それは難易度13の【筋力】セーヴィング・スローに成功しなければ伏せ状態になる。

アクション

牙:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:10(2d6+3)[斬撃]ダメージ。

4.“むさぼる”トッドとの対決

山頂では“むさぼる”トッドがジャイアント・ボアの毛を撫でながらそこらの土を食べている。

トッドはキャラクターたちを見つけると、「馬鹿な騎士たちがのこのこやって来たか。食ってやるぞ」と喜び、ジャイアント・ボアと共に襲いかかってくる。

ジャイアント・ボア

大型・野獣、無属性


AC:12(外皮)

hp:42(5d10+15)

移動速度:12m(40フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
17(+3) 10(+0) 16(+3) 2(-4) 7(-2) 5(-3)

感覚:受動〈知覚〉8

言語:-

脅威度:2(450XP)


しぶとさ(小休憩あるいは大休憩後に再チャージ):ボアが10以下のダメージを受けてヒット・ポイントが0になるなら、それはその代わりに1ヒット・ポイントになる。

突撃:ボアが目標まで少なくとも6m(20フィート)直線で移動して牙による攻撃が目標にヒットしたなら、目標は追加で7(2d6)[斬撃]ダメージを受ける。目標がクリーチャーの場合、それは難易度13の【筋力】セーヴィング・スローに成功しなければ伏せ状態になる。

アクション

牙:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:10(2d6+3)[斬撃]ダメージ。

ヒル・ジャイアント

超大型・巨人、混沌にして悪


AC:13(外皮)

hp:105(10d12+40)

移動速度:12m(40フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
21(+5) 8(-1) 19(+4) 5(-3) 9(-1) 6(-2)

技能:〈知覚〉+2

感覚:受動〈知覚〉12

言語:巨人語

脅威度:5(1800XP)


アクション

複数回攻撃:フロスト・ジャイアントはグレートクラブで2回の攻撃を行なう。

グレートクラブ:近接武器攻撃:攻撃+8、間合い3m(10フィート)、目標1体。ヒット:18(3d8+5)[殴打]ダメージ。

岩:遠隔武器攻撃:攻撃+8、射程18/72m(60/240フィート)、目標1体。ヒット:21(3d10+5)[殴打]ダメージ。

結末

トッドを倒せば、残りのオーガたちは士気が崩壊して逃げ出す。君たちの領土は守られたのだ。

この記事はOpen Game Licenseに基づいて作成されている。Open Game Licenseに該当するのは、クリーチャーやアイテムの名前やステータスなどである。この記事の他の箇所は個人的な使用を除き、いかなる形式でも許可なく複製することはできない。