ネコぶんこ


2008年11月28日 キスダミングアクション [長年日記]

§ [BoA] 2008年11月03日『祈りと囁き』(西方暦1070年)

ノーラ・レオ(♀・エフェクトス=クレアータ=ウェントス):“虚無を従えし者”レオノーラの現し身にして、《虚》の元力を従える八人目の虹の七騎士。後にアンゼルと信頼で結ばれる運命らしい。プレイヤは荒原の賢者氏。

ギィ・キューヴ(♂・マーテル=アクシス=アングルス):ルードヴィッヒ・ライトと袂を分かち、開かない真実の書を持って放浪する挙動不審な魔術師。なにかと吐血する。プレイヤは隠者氏。

マクシミリアン(♂・ディアボロス=グラディウス=コロナ):お館様からの命令が無いので物見遊山にやってきた非番の黒騎士。しかし非番でも聖痕の宿命からは逃れられなかった。プレイヤは森聖氏。

PC1不在のまま(さる人曰く「我々はPC1って柄じゃない」)マクシミリアンが知人のギュンターの許を訪れると、剣の腕はからきしだった筈の彼が真剣を解禁した大試合に出ると言っており、プレイや一同大層怪しむ。

ギィはグリフェンヘルムという娘を探す蛮族の戦士から紋章官として雇われ、大試合へ。旗持ちが鮮やかな刺繍の旗をかかげ、紋章官が美辞麗句で飾り立てたいさおしを呼ばわりながら華やかに入城してくる優勝候補の神聖バルヴィエステ帝国から参加した宮中伯ギルベルトを横目で見ながら、グリフェンヘルムの奢りという文句に誘われて宿を取りに走った。

ノーラは聖痕の共振を感じながらギルベルトの後で街へ入り、裏路地にいた訳知り顔の老人から優勝候補にギュンターという文官がいる話を仕入れ、宿を探した。

ギィが宿を取ってグリフェンヘルムと大いに飲み食いしていると、衛兵がふたりを取り囲む。事情を聞いてみると、翌日の対戦相手であるギルベルト卿を闇討ちして殺害した咎で手配書が回っているという。衛兵はアクシスであるギィには敬意を払ったものの、変なそぶりを見せたら即座に四方から攻撃される状態であるため、魔術師と蛮族の戦士はおとなしく縛についた。

ギィたちが一通り絞られた頃、マクシミリアンがやって来る。吐血しながら事情を話すギィから話を聞き、手配書が回った頃はギュンターと食事をしていたとマクシミリアンが証言して身元を引き受けることを請けあったため、牢に繋がれていたふたりは監視つきであるものの自由の身となった。

ひとまず衛兵に聞かれぬようお互いの事情を牢の中で話し合うと、マクシミリアンがグリフェンヘルムの名がヴァルター族が崇拝する魔神アーグリフの偽名であると喝破。異教神は人の里で神の力を振るうほど大人気ないことをする気はないと戦意が無いことを主張し、事情を話した。それによると、彼はかつて力に溺れて白鳥の乙女たる誇りを捨て、追っ手に倒されてなお自らの身体を剣に変成させて父の手から逃れる不肖の“娘”、勝利の剣を探しているという。話を終えて牢から出てくる三人とすれ違うのは、ノーラ。二柱の魔神はすれ違い、緊張に満ちた旧交を温めあう。

翌日、グリフェンヘルムは試合を辞退するがマクシミリアンとノーラが試合に出場。合間を見てギュンターの動きを観察すると、彼が動くよりも速く剣のほうが動いて戦っているような雰囲気を感じた。

その頃、ギィとグリフェンヘルムが近頃ギュンターの身辺に起こった動きを調べていると、彼は大試合の少し前に女鍛冶師からひと振りの剣を購っていたらしい。そのことを試合を終えてきたふたりに話し、ギュンターの屋敷で剣を見てみることになった。

ギュンターの屋敷では庭先をうろついていたギィが衛兵に追われ、マクシミリアンがそれを仲裁している隙をついてノーラが宝物の部屋へ。しかし、一番良い場所に飾られているはずだったギュンターの佩剣は姿を消していた。ギュンターに事情を話しても剣の虜になっている可能性もあるため、勝利の剣の行動原理である主の望みを叶えるために必要な場、翌日の御前試合でけりをつけると誓う三人。

翌日、マクシミリアンとノーラは試合を順調に勝ち進んで決勝の御前試合へ駒を進め、ギィは彼らの従者として《応援》による仕込みを行ないつつ控え室で待機していた。

そして決勝、マティアス・フォーゲルヴァイデの合図と共に、ギュンターの手から剣が抜け、∵神移∵で主君の胸へと吸い込まれるがノーラが∵神移∵で相殺。剣を素手で弾き返す。

聖痕の力を嗅ぎ取った勝利の剣はその力を開放し∵爆破∵で見物客の命もろとも喰らおうとするが、それよりも速くマクシミリアンが∵紋章∵で避難誘導を完了。崩れ落ちたのは競技場だけで済まされた。

勝利の剣の《シミュラクラム》でギュンターにダメージが移し変えられたときには三人が焦ったが、HPが1以下にはならないと判明して全員が全力で勝利の剣を叩く。《魔汁の印》で10D10のHPが増えたが、ノーラが「次の攻撃が来る前に殺す」と侠気のある台詞で∵戦鬼∵発動。《元力倍加》で増幅した虚の力を続けざまに魔剣へと叩き込んでその場へ前のめりで倒れる瞬間、あまたの勇者を翻弄し続けた勝利の剣もまた砕け散った。

結局、大試合は混乱の中で優勝者無しという結果に終わった。ギュンターは来年のためにまた剣の稽古を始めると病床で誓い、それを苦笑するマクシミリアン。

その頃、ギィはもう人の里はこりごりだとぼやくグリフェンヘルムと、出逢ったときと同じような峠道で別れていた。

ノーラは大試合の余韻が残るリューデスバーデンを去ろうとしたが、彼女を呼び止める者がいた。
「わたくし、アンゼル陛下の傍にお仕えするもののひとりです。あなたの力、是非陛下のために……」