ネコぶんこ


2012年04月18日 ビリヤードやピンボール、ロックンロール、さらには「ダンジョンズ&ドラゴンズ」のような娯楽と同じく、電子ゲームは(ゲームになじみのない)大多数の人々から、しばしば訝しげな目で見られていた。 [長年日記]

§ [DnD][DnDNext] 『逃げろ!(Run Away!)』

2012年04月13日、金曜日、午前07時42分

投稿者:Evil_Reverend

第3版が棚に並んだとき、士気ルールは消えた。私はその理由を、モンスターの撤退はダンジョン・マスターが決めることなのだと推測することができる。モンスターの行動は状況に基づいたもので、1回のダイス・ロール決められるものではない。士気ルールはロールでおかしな結果が出たら、楽しめる戦いを強制終了させてしまう。また、PCがモンスターの尻尾を踏んでしまったり、敵を降伏させたい時、DMは〈威圧〉、〈はったり〉、神話級の〈交渉〉判定を要求することができる。簡単にいうと、第3版で士気は必要とされていなかった。

しかし待ってほしい。私たちが士気を必要としていないなら、なぜ私たちはここでそれについて話しているのだろう? そ・の・と・お・り、私は以前かなり便利だったルールが無くなったことに納得していない。理由はこうだ。

ロールプレイング・ゲームとして、私たちはダンジョン・マスターが冒険の中でモンスターをロールプレイすると期待する。そのため私たちはモンスター・マニュアルの項目などにさまざまな物語の情報を仕込んでいる。これらの道具で、うまいDMは彼らが世界の中で動いていると感じられるモンスターを描写できる。しかし、期待されるプレイと実際のプレイの間には大きな溝がある。戦いに次ぐ戦いと争いに次ぐ争いのリズムに呑まれることはよくある。プレイヤーがゴブリンの第3波に身構える時、“詳細な”描写はゲームを円滑に進行するため棚上げになる傾向がある。確かに、ゴブリンは勢いに乗った正義の冒険者集団を前に退却するだろうが、私は何度凄惨な戦いから逃亡させたり、全滅するまで戦闘をしたか話すことはできない。私は何度、私が楽しみという名の祭壇に捧げたクリーチャーに対して想像力を働かせなかった何人もの冒険者のパーティという名の人型生物をミキサーに投げ込んできたか知れない。いつも。何度も。

逃げたほうがよさそうな時でもそれを嫌い、プレイヤーが敵対者を追いかけて彼らに剣を振り下ろしたがることを私は知っている。あるいはさらに悪く、退却するゴブリンは援軍を得て反転し、パーティを全滅させることのできる戦いを始めるかもしれない。しばしば、私は判断を誤って戦闘を投了してしまう。

こうして私が文字を打ち込んでそれについて思いをめぐらせると、私はプレイヤーとゲームに少し不親切だったと感じた。私のモンスターはしばしば、ヒット・ポイントを削られて最終的に経験点を吐き出すのを待っている、生きた袋にすぎなかった。ほとんどのモンスターは、冒険者に殺されるよりも恐ろしい何かが無い限り、悪のための犠牲にはなりたくないと思う。実際、彼らがおよそ半分の数を失ったなら、大部分のモンスターは悪態を吐いて逃げるだろうと私は思う。それは意味のあることだ。ほとんどの悪は彼らの仲間を守って戦うことを重い名誉だとは考えない。

思い返せば私はモンスターが踏みとどまるか撤退するかの判断に、いつも士気ルールを使っていた。その不在はこの注意を失わせ、その後私のゲームを屠殺場にした。確かに、戦いを続けたい時に私は士気ルールを無視したが、それらは消化試合を省略することによって、プレイヤー・キャラクターのリソースを保護することにとても役立っていた。

だが、そこにはより多くのものがあった。第4版はD&Dのファンに火力の一点集中を教えた。士気ルールはもうひとつのやり方を提示する。きちんとした士気システムは、1体の雑兵を殺すよりも別の行動でPCが報われるかもしれない。モンスターが士気判定を行なうのは、彼らの指揮役が死んだ時、PCが旗持ちを殺した時、あるいはキャラクターがグルームシュの祭壇を破壊した時だろう。モンスターはまだPCより多いかもしれない、しかし冒険者が彼らの偉大なる主の偶像を滅ぼしたことで彼らの心には動揺が走るだろう。

士気が私たちに与えてくれる他の面白い要素は、PCの部下や雇い人が激しい戦いの場から離れないかを決める公平な方法である。しばしば、部下はダメージを受けながら踏みとどまる。しかし、正直に考えて私たちはヒューマンの戦士、ピッグがメドゥサに敢然と立ち向かうためそこに留まると考えられるだろうか?

そういうわけで私たちは現在士気ルールについて考えている。それについて考えを深めるほど、私はそれを試してみたくなる。どう思われるだろうか?

それが次世代のゲームに含まれていたとして、君はどれくらい士気ルールを使うだろうか?

  • 使わない。私はモンスターをうまく扱える。
  • 時々。しかしそれはPCの部下と雇い人のためにだけ。
  • 時々。NPCとモンスターのために。
  • 時々。NPCとモンスター、そしてPCの部下と雇い人のために。
  • いつも。さあダイスに決めさせよう!
  • 上記のどれでもない。