ネコぶんこ


2012年10月29日 熱心だが、しばしばユーモアを欠く。 [長年日記]

§ [DnD][4e][LnL] 『一から……十まで(This One Goes to . . . Ten)』

伝説と伝承

マイク・ミアルス

私がこの2週間で何度か話したように、私たちは予告通りに1から10レベルまでのプレイテスト・パックを本日公開する。では、何が変わった?

まずは話をしよう。私は君たちよりも前にいくつか先のパックをプレイし、原稿を検討している。こうして先を知っていながらそれが巻き戻されてプレイテスト・パックとしてまとめられるのを見るのは、かなり奇妙な感覚だ。

また、今日のコラムで話題に出すいくつかの要素が以前話したものであるなら、それについては謝らないといけない。新たなプレイテスト・パックをダウンロード可能にすると多くの人たちがやって来るので、私は毎週このコラムを読まない人たちが見逃したかもしれない情報に触れないといけないのだ。

専門分野(訳註:専門化から専門分野に訳語を変更した):テーマの名称を変更し、それらが世界で与えられる場所を少し変更した。専門分野は単純に君が得意とするものだ。それはキャラクター・クラスとは異なる階層にあり、どんなクラスのどんなキャラクターでも選ぶことができる表現手段だ。君は技能、弓、あるいは隠密を専門分野にするかもしれない。うまくいっているなら、それらはより簡単に理解できて世界での立ち位置が明確になっているはずだ。

技能および背景:君は現在3つではなく、4つ技能を修得できる。技能の幅は少し狭くなった。それらは依然どんな判定にもボーナスを与える。それらはもはや特定の能力値に縛られなくなった。

クラス:当然これらは10レベルまで対応できるようになったが、ちょっとしたスパイナル・タップのジョーク風にいえばまだ見せられないくらいに貧弱だ。クラスに新しいところが見当たらず驚くかもしれない。それらはよりヒット・ポイントを持ち、君たちが期待した分野を高性能にしていると思う。ファイターの練達ダイスは増加し、ウィザードとクレリックはより多くの呪文を得た。呪文のことについても話そう……。

呪文:術者が得る呪文の数を減らし、5レベルまでの成長ではレベル毎に2つを得られるようにした。無限回呪文はウィザードの流派やクレリックの神格に関連づけられて決定するようになっている。さらに、現在のウィザードには刻印呪文がある。これはウィザードが5分毎に発動できる呪文だ。ウィザードのそうした呪文は流派によって決定される。

現在、私たちはウィザードやクレリックのプレイヤーが彼らのキャラクターをどう思っているかについて気を配っているつもりだ。儀式はより簡単で安価に使えるようにしようとしているが、無料にはしない。また、儀式として使用した呪文の力を埋め合わせることも考えている。世界の中で呪文使いが制限されすぎていると感じさせず、より少ないスロットでやっていけるようにする。

回復:いくつか様子を見たいオプション・ルールがある。現在、回復はモンスターの強さ、クレリックの回復能力、そして死亡率が関係する網の中心に陣取っている。たとえば、回復は何か違うと感じつつ同時にモンスターがとても弱いと感じたことをテスターが報告したとする。モンスターが弱いなら、キャラクターがどれくらい回復できなければならないのか正しく判断することは難しい。

モンスター:モンスターについては、このプレイテスト・パック用ではないがモンスターの計算式を再検討している。より高レベルのプレイを可能にするため、私たちは総計50種類のモンスターを加えて混ぜ込んでいる。

ローグ:現在のローグは練達ダイスを使う。ファイターが非常に人気だと判明し、ひそやかに戦う者、斥候、そして技能の達人としてのローグによりよく見せ場を与えるために、私たちはこの考えをクラスへ輸入した。ローグは(いくつか共通した部分はあるが)ファイターとは異なるクラスならではの技を一通り持っている。これはウィザードとクレリックはいずれも呪文を発動するが、呪文リストはそれぞれのクラスでとても異なる雰囲気を持っていることだと考えることができる。ローグは練達ダイスを急所攻撃、技能判定でのボーナス獲得、機会攻撃の回避などクラスが象徴することのために使用する。

次の目標:現在、私たちは高レベルプレイとマルチクラスについて仕事をしている。一度それらをまとめればゲームのある部分を占める大きな要素を得て、残ったクラスと種族の作業へと戻ることができる。それらの内容に加え、私たちはまだ回復や戦術的戦闘、大規模戦闘と領地経営、探検と会話のための構造などルール・モジュール、そして生まれてしまったバグや壊れたバランス潰しも行なっている。私たちにはまだ多くのプレイテストが必要だが、ゲームは着実に全体を発展させている。君たちなしで私たちはここまでたどりつけなかっただろう。参加してくれてありがとう!

マイク・ミアルス

マイク・ミアルスはD&Dのリサーチ&デザイン・チームのシニア・マネージャだ。彼はレイヴンロフトのボードゲームやD&D RPGのサプリメント何冊かを手がけている。