2015年03月03日 [長年日記]
§ [DnD][5e] 『Unearthed Arcana:軍勢ぶつかるとき(Unearthed Arcana: When Armies Clash)』
D&Dの大規模戦闘ルール
D&DのR&DがRPGデザインのさまざまな新しく興味深い要素を君がゲームをするテーブルで使うために披露する毎月の実験場、Unearthed Arcanaへようこそ。
君たちはこのシリーズで発表される素材を第5版プレイテストの第一波と同じように考えることができる。これらのゲームの仕組みは草案の形式なので、君たちのキャンペーンで使用可能であるがプレイテストとデザインの繰り返しで完全に調節されたものではない。これらはとても気まぐれで、不安定なものかもしれない。もし君たちがこれらを使うなら、どんな問題が起こっても裁定を下せる準備をしてくれ。これらはインクではなく、鉛筆で書かれている。
Unearthed Arcanaで発表される素材は私たちがいつか出版されるサプリメントに収録したいものから、私たちの自宅でやっているキャンペーンのハウス・ルールのうち共有してみたいものまで多岐にわたり、コア・システムのオプションから特定のキャンペーン・セッティングのためにデザインされた素材まである。一度それを公開すれば、君たちはそれがどのようにうまくいき、それを改善するために私たちができることがあるかを知るために君たちは私たちに接触することができる。
D&D用大規模戦闘ルール。『Player's Handbook』に収録されたD&Dの戦闘ルールは小集団――およそ3から6キャラクターの冒険しているパーティと1ダースのクリーチャーをめったに上回らないモンスターの集団の衝突を抽象化するようになっている。この規模での戦闘は、冒険者を正面から捉えている。
しかし、いくつかのD&Dキャンペーンでは、数十あるいは数百のモンスターと戦士の戦いが物語と決定的に関係してくるかもしれない。この第2回のUnearthed Arcanaで、私たちはより大規模な衝突を抽象化し、プレイヤーとDMがすべての軍勢を動かせる標準的な戦闘ルールを構築した。同時に、大規模戦闘のためのこれらのルールは単体の冒険者が敵の軍勢への軍隊の突撃を先導したり、士気を失った兵士を鼓舞したり逃亡兵を再編成させたり、あるいは強力な敵のモンスターや将軍を倒すこともできる。
今回のUAは、一部お待ちかねの大規模戦闘ルールですぅ。
このルールを大雑把に説明すると、部隊は同一クリーチャが10体のstandと個人でも戦闘を動かせる存在のsoloで表現され、standはそれがまるで1体のクリーチャであるかのようにふるまうですぅ。
戦闘のスケールが異なるので抽象度も変わって、1ラウンドは1分、1マスは20フィートとなり、斜め移動は行なえないし斜めでの隣接も認められないですぅ。
Standの作成法は簡単で、元になるクリーチャーのサイズを基本に占有マスを算出し、データはそのまま、移動速度は元の移動速度を5で割ったマス移動できることになるですぅ。そしてこれらのstandは複数のstandが所属してさまざまな恩恵や制限のあるSkirmishers(遊撃隊)かRegiments(連隊)などunitに所属して戦闘に参加するですぅ。
一方のsoloはPCや重要NPCで、彼らはstandやunitと連携して特殊なアクションを行なったり、制限つきながらstandの占有するマスを通り抜けることも可能で、standやunitで構築された戦場を走り回りながら戦うこともできるですぅ。
戦闘は通常とほぼ同じだけどダメージ処理が特殊になっていて、ひとつのstandのhpが0になると隣接した同unitのstandに残りダメージが適用される追加ルールにより、一騎当千の英雄や広範囲呪文の恐ろしさを表現できるようになってるですぅ。
もちろん士気(morale)判定もあり、所属unitの過半数が戦闘不能のstandは判定によって逃走することもあるけど、soloは絶対に折れないしsoloがjoinしたstandも同じなので、護衛を壊走させながら大将首狙う流れを組みやすくなってるですぅ。
大規模戦闘の終わらせ方としては、いずれかの壊滅よりも目的の達成によるVictory Points(VP)をどちらが稼げたかを競争させるほうがよいとされ、DMによって設定された目的を達成する10VP先取方式で、その差分で勝利度が変化するようになってるですぅ。
おおむねこういう感じで、unitを組んで連携するstandをsoloがぶった斬っていく豪快な戦いにするか、soloがstandにjoinして連携する地味な戦いにするかはDM次第で、PCに部隊指揮官をやらせてもいいし無双の英雄をやらせてもいいようになってますぅ。