ネコぶんこ


2020年09月19日 [長年日記]

§ [DnD][5e] アドベンチャー:妖精境よりの軍(12~14レベル)

今週も5e用のドラゴン退治をする小さな冒険ですぅ。

データ系はOGLを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。

冒険の概要

この冒険は12~14レベル程度のキャラクター向けの短時間で終わるアドベンチャーである。

数十年に一度、幽明の境が揺らいで妖精境との“合”が起こる月光の森。しかし、今回現われた妖精の城はただ静かに森の中に佇むだけではなく、中からエルフの軍勢が現われ、周囲の町や村を脅かし始めた。

この進軍の原因は、アダルト・グリーン・ドラゴンのタイラクサである。彼女はゴールド・ドラゴンを装って妖精境を治めるエルフの王、アルラメリスを籠絡し、不遜な外界の民を平らげ、その栄光を竜に捧げるように仕向けている。

キャラクターたちがこの侵略と戦い、黒幕のタイラクサを倒せば冒険は成功となる。

冒険への導入

キャラクターたちが旅先で休んでいると、月光の森に現われた妖精境の王が軍を率いて外界を攻め始めたことを知らせる急使がその町にやって来る。腕利きの冒険者であるキャラクターたちは、戦いへの協力を頼まれる。これには1000gpの恩賞が約束される。

1.防衛戦

急使がによる報せからほどなく、妖精王の軍が町を襲う。彼らはの陣容はエルフの衛兵が15人、エルフの古強者が3人、トロルが2人である。彼らは自分たちがエルフ王アルラメリスに仕えていることを誇らしく名乗り、戦いを挑んでくる。

トロルたちは銀でできたエルフによる細工の首輪をしている。これらにはエルフ語で「この者たちアルラメリスの廷臣なり」と書かれている。この首輪は100gpの価値がある細工物である。

倒した後にエルフの衛兵やエルフの古強者を尋問すれば、1年ほど前にタイラクサというゴールド・ドラゴンの貴婦人が宮廷に飛来し、アルラメリス王は彼女の助言を受け、妖精境が離れている間森を荒らす下々を征服するための軍を組織していたことを話す。

エルフの衛兵

中型・人型生物(エルフ)、混沌にして中立


AC:16(チェイン・シャツ、シールド)

hp:11(2d8+2)

移動速度:30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
13(+1) 14(+2) 12(+1) 10(+0) 11(+0) 10(+0)

技能:〈知覚〉+2

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉12

言語:共通語、エルフ語

脅威度:1/8(25XP)


アクション

スピア:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+3、間合い5フィートまたは射程30/120フィート、目標1体。ヒット:4(1d6+1)[刺突]ダメージ、あるいは両手持ちでの近接攻撃の場合5(1d8+1)[刺突]ダメージ。

エルフの古強者

中型・人型生物(エルフ)、混沌にして中立


AC:17(スプリント)

hp:58(9d8+18)

移動速度:30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
16(+3) 15(+2) 14(+2) 10(+0) 12(+1) 10(+0)

技能:〈運動〉+5、〈知覚〉+3

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉13

言語:共通語、エルフ語

脅威度:3(700XP)


アクション

複数回攻撃:エルフの古強者は2回のロングソードによる攻撃を行なう。ショートソードも準備している場合、それはショートソードによる攻撃も行なえる。

ロングソード:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィート、目標1体。ヒット:7(1d8+3)[斬撃]ダメージ、あるいは両手持ちでの近接攻撃の場合8(1d10+3)[刺突]ダメージ。

ショートソード:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィート、目標1体。ヒット:6(1d6+3)[刺突]ダメージ。

ロングボウ:遠隔武器攻撃:攻撃+4、射程150/600フィート、目標1体。ヒット:6(1d8+2)[刺突]ダメージ。

トロル

大型・巨人、混沌にして悪


AC:15(外皮)

hp:84(8d10+40)

移動速度:30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
18(+4) 13(+1) 20(+5) 7(-2) 9(-1) 7(-2)

技能:〈知覚〉+2

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉12

言語:巨人語

脅威度:5(1800XP)


鋭敏嗅覚:トロルは嗅覚による【判断力】〈知覚〉判定に有利を得る。

再生:トロルはそのターン開始時に10hpを回復する。トロルが[酸]あるいは[火]ダメージを受けると、この利益はトロルの次のターン開始時まで作用しなくなる。トロルが死ぬのはそのターン開始時に0hpかつ再生が行なわれなかった時だけである。

アクション

複数回攻撃:トロルは3回の攻撃を行なう。1回は噛みつき、および2回は爪で。

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い5フィート、目標1体。ヒット:7(1d6+4)[刺突]ダメージ。

爪:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い5フィート、目標1体。ヒット:11(2d6+4)[斬撃]ダメージ。

2.月光の森へ

人里のある地域から月光の森へは60マイルほどの距離がある。GMはこの旅をしている間、道中でエルフやトロルの混成軍と冒険者たちを戦わせるなどして、雰囲気を盛り上げてもいいだろう。

3.月光の森

月光の森は次元の“合”により、普段は妖精境の側にあるアルラメリス王の領域と重なり合っている。そのため、森はその名の通り常に月光に照らされ、幻想的な雰囲気になっている。

冒険者たちがアルラメリス王の宮廷に向かうと、彼の同盟者であるトリエントが辺りを揺るがしながら立ち上がり、その前に立ちはだかる。

トリエント

超大型・植物、混沌にして善


AC:16(外皮)

hp:138(12d12+60)

移動速度:30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
23(+6) 8(-1) 21(+5) 12(+1) 16(+3) 12(+1)

ダメージ抵抗:[殴打]、[刺突]

ダメージ脆弱性:[火]

感覚:受動〈知覚〉13

言語:共通語、エルフ語、ドルイド語、森語

脅威度:9(5000XP)


外見偽装:トリエントは動かないでいる間、ただの木と区別がつかない。

攻城モンスター:トリエントは物体や建造物へのダメージが倍になる。

アクション

複数回攻撃:トリエントは2回の叩きつけ攻撃を行なう。

叩きつけ:近接武器攻撃:攻撃+10、間合い5フィート、目標1体。ヒット:16(3d6+6)[殴打]ダメージ。

岩:遠隔武器攻撃:攻撃+5、射程60/180フィート、目標1体。ヒット:28(4d10+6)[殴打]ダメージ。

木操り(1回/日):トリエントは60フィート以内で視認できる木1つあるいは2つを魔法によって操る。これらの木は【知力】および【魅力】の能力値が1で、会話できず、叩きつけのアクションしか持っていないこと以外は、トリエントと同じステータスを持っている。操られている木はトリエントの味方としてふるまう。木は1日か、トリエントが死ぬか、木から120フィート離れる、あるいはトリエントがそれらをただの木に戻すためのボーナス・アクションを行なうか、それが死ぬまで操られる。その後、木は可能であれば根を張る。

3.妖精王の宮殿

アルラメリスの宮殿には、オルター・セルフの呪文でゴールド・ドラゴンに姿を変えたタイラクサと、エルフの王アルラメリス、彼の衛兵であるエルフの古強者が4人いる。

アルラメリス

中型・人型生物(エルフ)、混沌にして中立


AC:13(メイジ・アーマーで16)

hp:40(9d8)

移動速度:30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
9(-1) 16(+3) 11(+0) 18(+4) 12(+1) 10(+0)

セーヴィング・スロー:【知】+7、【判】+4

技能:〈魔法学〉+7、〈歴史〉+7

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉11

言語:共通語、エルフ語、巨人語、竜語

脅威度:6(2300XP)


呪文発動:アルラメリスは9レベルの術者である。この呪文発動能力値は【知力】である(呪文セーヴ難易度15、呪文攻撃+7)。アルラメリスは以下のウィザード呪文を準備している。

初級呪文(無限回):ファイアー・ボルトプレスティディジテイションメイジ・ハンドライト

1レベル(4スロット):シールドディテクト・マジックマジック・ミサイルメイジ・アーマー

2レベル(3スロット):サジェスチョンミスティ・ステップ

3レベル(3スロット):カウンタースペルファイアーボールフライ

4レベル(3スロット):アイス・ストームグレーター・インヴィジビリティ

5レベル(1スロット):コーン・オヴ・コールド

アクション

ダガー:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィートまたは射程20/60フィート、目標1体。ヒット:4(1d4+2)[刺突]ダメージ。

アダルト・グリーン・ドラゴン

巨大・ドラゴン、秩序にして悪


AC:19(外皮)

hp:207(18d12+90)

移動速度:40フィート、水泳40フィート、飛行80フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
23(+6) 12(+1) 21(+5) 18(+4) 15(+2) 17(+3)

セーヴィング・スロー:【敏】+5、【耐】+10、【判】+7、【魅】+8

技能:〈隠密〉+6、〈看破〉+7、〈説得〉+8、〈知覚〉+12、〈ペテン〉+8

ダメージ完全耐性:[毒]

状態完全耐性:毒状態

感覚:疑似視覚60フィート、暗視120フィート、受動〈知覚〉22

言語:共通語、竜語

脅威度:15(1300XP)


水陸両用:ドラゴンは空気中と水中で呼吸できる。

伝説的抵抗(3回/日):ドラゴンがセーヴィング・スローに失敗した場合、それはその代わりに成功したことを選べる。

アクション

複数回攻撃:ドラゴンは畏怖すべき存在を使用できる。その後、1回の噛みつきおよび2回の爪による3回の攻撃を行なう。

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+11、間合い10フィート、目標1体。ヒット:15(2d10+6)[刺突]ダメージおよび7(2d6)[毒]ダメージ。

爪:近接武器攻撃:攻撃+11、間合い5フィート、目標1体。ヒット:13(2d6+6)[斬撃]ダメージ。

尾:近接武器攻撃:攻撃+11、間合い5フィート、目標1体。ヒット:15(2d8+6)[殴打]ダメージ。

畏怖すべき存在:ドラゴンから120フィート以内にいてそれを認識しているドラゴンの選択したすべてのクリーチャーは、それぞれ難易度16の【判断力】セーヴィング・スローを行なわねばならず、失敗したら1分間恐怖状態になる。クリーチャーはそれのターン終了時にセーヴィング・スローを行なうことができ、成功すると自身への効果を終了する。クリーチャーのセーヴィング・スローが成功した場合、あるいはクリーチャーの効果が終了した時、そのクリーチャーは同じドラゴンによる畏怖すべき存在の影響を24時間受けなくなる。

毒のブレス(再チャージ5~6):ドラゴンは60フィートの円錐状に毒を噴射する。範囲内のクリーチャーはそれぞれ難易度18の【耐久力】セーヴィング・スローを行なわねばならず、失敗したら56(16d6)[毒]ダメージを受け、成功した場合は半分のダメージを受ける。

伝説的アクション

ドラゴンは以下にある3回の伝説的アクションを行なえる。伝説的アクションは1度に1つだけ、別のクリーチャーのターン終了時にのみ使用できる。ドラゴンはそのターン開始時に、使用された伝説的アクションを回復する。

感知:ドラゴンは【判断力】〈知覚〉判定を行なう。

尾撃:ドラゴンは尾による攻撃を行なう。

翼打ち(2アクション分):ドラゴンは翼を羽ばたかせる。ドラゴンから10フィート以内のクリーチャーすべては難易度19の【敏捷力】セーヴィング・スローを行なわなければならず、失敗したら13(2d6+6)[殴打]ダメージを受けて伏せ状態になる。その後、ドラゴンはその飛行移動速度の半分まで飛行できる。

結末

タイラクサを倒せば、彼女はアダルト・グリーン・ドラゴンの正体を現わし、アルラメリスは事態を正しく認識する。彼は直ちに軍を退くよう命じ、ふたたび妖精境は外界と積極的に関わり合わないことを誓う。

王宮の中庭にはタイラクサに捧げられた財宝や美術品がうず高く積まれている。これらは20000gp、2000pp、1000gpの宝石5つである。GMはこの中に2、3個の魔法のアイテムを含めてもいいだろう。

この記事はOpen Game Licenseに基づいて作成されている。Open Game Licenseに該当するのは、クリーチャーやアイテムの名前やステータスなどである。この記事の他の箇所は個人的な使用を除き、いかなる形式でも許可なく複製することはできない。