ネコぶんこ


2012年04月08日 せいぜい二万~二万五〇〇〇人ぐらいだろうと思っていたのに、いきなり五万人がベータテストにお金を払ってくれたんだ。 [長年日記]

§ [DnD][4e] 2011年02月11日『体を張るとは!?』

エスペランザ(エラドリンのメイジ6):力術をよくする秘術使いのエラドリン。ついにファイアーボールを修得した。

グスタフ・トラップ(ヒューマンのシーフ6):幼いころから黒竜から盗賊としての訓練を受け、そろそろ独り立ちするように言いつけられて旅立った青年。

セヴン(ドワーフのウォーロード6):斧を偏愛するドワーフ。兜の飾りに取り外し可能な仕込み斧をつけている。

イド(ハーフエルフのパラディン6):遍歴の騎士。たぶん三人につけられたブレーキ兼companion。

ゴブリン退治から三十六日。パーティが仕事を探していると、コボルドの村から盗まれた財宝探し、未探索墳墓の調査、オークから分断された騎士団への補給、盗賊団の討伐といくつかの打診があった。
「コボルドは報酬が期待できそうにない」
「墳墓は俺たちにクレリックいない上に、手付かずの遺跡って何が出るかわからんし」
「戦争か盗賊か」
「どっちも大差無さそうだが、しかし」

グスタフが一息区切って続ける。
「俺たちは最近人を殺していないと思うんだ。こいつに人の血を吸わせたい」
「奇遇だな。俺もファイアーボールを覚えたんだ。試し撃ちをやりたい」

こうして、グスタフとエスペランザの希望で四人は盗賊団討伐に名乗りを上げた。

乗騎の背に揺られて三日の旅をしてやってきたのは、街道の宿場としてちょっとした副収入がある村だった。少し余裕がある村からその余裕分を奪うというのが盗賊たちの手口らしい。そういうことを村の酒場で四十代と七十代の看板娘に言い寄られながらグスタフとエスペランザが聞き込みをしていると、挙動不審な男が逃げ出したのですかさずマジック・ミサイルで無力化して締め上げる。

挙動不審者は盗賊の内通者で、彼らの隠れ家は崖の上と下のふたつに分かれていることや、頭目のレイフは魔法が使えるというような情報を吐いた。

内通者に泥を吐かせたパーティは盗賊など烏合の衆であるからして、頭目の首級ひとつを目指せばよいという論理で奇襲をかけることにした。レジェンド・ローアの拡大解釈で策を練り、〈はったり〉で鳴り物と鬨の声を偽装し、その隙に〈隠密〉や〈運動〉で崖の上まで回りこむ技能チャレンジに成功。混乱する敵の中枢へ一気に迫った。

しかし敵の秘術擲弾兵はその動きに気づき、エスペランザから「的が動くな!」と罵られながらも、冒険者に電撃の網を投げつける。
「ハハハ、今から死ぬやつらが何かやってる」

エスペランザのそれはあながち大口でもなく、彼は自分のターンに迷い無くファイアーボールを発動。結構な量の盗賊が蒸発していき、前衛を失った擲弾兵たちも間合いを詰めたセヴンやイドに追い詰められていった。

「それじゃ大休憩で」
「ここは敵陣のど真ん中DEATHゥ。騒ぎを聞きつけた崖の下からも人が来そうDEATHゥ」
「えっ。俺ファイアーボールもう無いよ?」

そういうわけでパーティは小休憩だけを取り、崖の下から迫る盗賊たちから逃げるように頭目の居室となっている洞窟へ突入。レイフはその中でかがり火に向かって部下の秘術使いたちと何かの召喚儀式を行なっていたが、冒険者たちによって中止させられ戦闘へとなだれ込んだ。
「お前を殺さないと俺たちには後が無いんだよ」

そう叫びながらパーティは鬼気迫る勢いでレイフに迫り、イドが気絶しながらもなんとかレイフの撃破に成功した。
「で、どうする? 周り囲まれてるぞ」
「こうする」

言うが早いかエスペランザはマジック・ミサイルで胴体を爆破するまったく新しい斬首法を使ってレイフの首級を取ると、グスタフとセヴンに息のあった手下を縛り上げさせ、外に出る。

崖の後ろに姿を現わしたエスペランザは、人質たちの存在を主張させながら盗賊たちに頭目の末路を見せつけ、叫ぶ。
「こうなりたくなければ道を開けろ」

エスペランザが首級を放り投げマジック・ミサイルを数発威嚇射撃し、盗賊たちが混乱して蜘蛛の子を散らすように逃げる混乱の中を、冒険者は人質を盾にしつつ脱出した。

村に戻り、報酬を受け取ったパーティは縛り上げた盗賊をそのまま村人に引き渡す。すると、彼らは手に手に鍬や鎌を持ってその盗賊に迫っていった。
「大衆は怖いなあ」
「だから善の味方をやるべきなんだ。面倒が少ない。しかし見てみろよ。あいつもああやって社会の役にたっている」

盗賊の悲鳴を後ろに聞きながら、冒険者たちはカーレリアへ戻るのだった。

この回でついにPCが6レベルになったけど、ファイアーボールがどれだけイコニックな呪文か認識を新たにするとともに、ロードス島戦記の賢者の学院で禁忌とされていた理由を体感できるセッションだったですぅ。