ネコぶんこ


2025年01月25日 [長年日記] 編集

§ [DnD][5e] アドベンチャー:迷宮の宝物庫(3レベル)

今週の小冒険はD&Dで3レベルのキャラクター4人用ですぅ。

データまわりはCC4.0で公開されているSRD5から引用して独自に翻訳しているので、そちらのご参考にもですぅ。

冒険の概要

とある場所の迷宮には財宝が眠っているという。キャラクターたちがこの迷宮を踏破し、財宝を手に入れれば冒険は終了である。

冒険への導入

キャラクターたちの拠点近くにある迷宮には財宝が眠っているという噂がある。

洞窟のある場所は近くに住む者なら皆知っているため、特に判定などはなくたどり着ける。距離は30km(20マイル)だ。GMは望むならランダムな遭遇などを行なってもよい。

1.迷宮の入口

迷宮は人工の洞窟であり、床と壁、天井は石でできたタイルに覆われている。洞窟はしばらく先に行くと通路は左右2つに分かれている。

迷宮の中は特記ないかぎり“暗闇”で、通路の幅、天井の高さは3m(10フィート)である。

ここからは「2.左の通路~牢獄」か、「4.右の通路~オークたち」に向かうことができる。

2.左の通路~牢獄

この場所には通路の脇に人が数人入れる程度の小部屋が3つづつある。それぞれの入口には木の扉があり、鍵はかかっていない。そのうちの1つの部屋には、スケルトンがおり、キャラクターたちが入ってくると襲いかかってくる。このスケルトンの脚には鉄の輪がつけられており、それには金メッキの鍵がぶら下がっている。

この通路にはさらに奥があり、「3.左の通路~ごみ捨て場」に進むことができる。また、ここからは「1.迷宮の入口」へ戻ることができる。

スケルトン

中型・アンデッド、秩序にして悪


AC:13(ぼろぼろの鎧)

hp:13(2d8+4)

移動速度:9m(30フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
10(+0) 14(+2) 15(+2) 6(-2) 8(-1) 5(-3)

ダメージ脆弱性:[殴打]

ダメージ完全耐性:[毒]

状態完全耐性:消耗状態、毒状態

感覚:暗視9m(30フィート)、受動〈知覚〉9

言語:生前知っていた言語すべてを理解するが話せない

脅威度:1/4(50XP)


アクション

ショートソード:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ。

ショートボウ:遠隔武器攻撃:攻撃+4、射程24/96m(80/320フィート)、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ。

3.左の通路~ごみ捨て場

牢獄の先にはがらんどうの広い部屋になっており、そこには1体のアティアグがいる。アティアグはかつてここで住人たちのゴミを食べて生きていたが、数十年前からはそれがなくなり、すっかり腹ぺこになっている。アティアグはキャラクターたちに気づくと「メシ、クレ」とテレパシーを送る。キャラクターたちが何か食べるものをあげると「オレイ」とテレパシーを送り、50gpの価値がある水晶を吐き出す。アティアグはこれを5個持っており、食事を与えるたびに吐き出すが、5個目を吐き出すと「モウ、ナイ」とテレパシーをする。

ここからは「2.左の通路~牢獄」に行ける。

アティアグ

大型・異形、真なる中立


AC:14(外皮)

hp:114(12d10+48)

移動速度:9m(30フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
16(+3) 11(+0) 19(+4) 6(-2) 13(+1) 6(-2)

セーヴ:【耐】+7

感覚:暗視36m(120フィート)、受動〈知覚〉11

言語:アティアグ語

脅威度:5(1800XP)


限定的テレパシー:アティアグは何らかの言語を理解可能な36m(120フィート)以内のクリーチャーに簡単なメッセージやイメージを魔法的に送信できる。このテレパシーは受け取ったクリーチャーがテレパシーで返答することはできない。

アクション

複数回攻撃:アティアグは1回の噛みつきおよび2回の触手で、3回の攻撃を行なう。

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:12(2d8+3)[刺突]ダメージ。目標がクリーチャーなら、病気か毒状態に対する難易度15の【耐久力】セーヴィング・スローに成功しなければ、病気が治癒するまで毒状態になる。24時間ごとに目標はセーヴィング・スローを再び行ない、失敗するとヒット・ポイントの最大値が5 (1d10)減少する。この病気でヒット・ポイントの最大値が0になると、目標は志望する。目標のヒット・ポイントの最大値の減少は病気が治癒するまで続く。

触手:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い3m(10フィート)、目標1体。ヒット:7(1d8+3)[殴打]ダメージおよび4(1d8)[刺突]ダメージ。目標が中型以下なら、それはつかまれた状態(脱出難易度13)になりつかみが終了するまで動けない状態になる。アティアグは2本の触手を持ち、それぞれが1体の目標をつかめる。

叩きつける触手:アティアグはつかまれた状態のクリーチャーを別のものや硬い地面に叩きつける。クリーチャーは難易度14の【耐久力】セーヴィング・スローに成功しなければ10(2d6+3) [殴打]ダメージを受け、アティアグの次のターン終了時まで朦朧状態になる。セーヴに成功すれば、目標は半減の[殴打]ダメージを受け、朦朧状態にはならない。

4.右の通路~広間のオークたち

右の通路をしばらく行くと天井までの高さが6m(20フィート)ある広間があり、そこには10体のオークたちがテントを張り、生活をしている。彼らはキャラクターたちが入ってくると身構えるが、積極的に交戦したいわけではない。ただし、奥の扉から先へ行きたいならみかじめとして100GPを要求する。

ここのオークたちは手頃な住み家としてこの迷宮を選んだ家族で、左の通路の牢獄より奥、この部屋にある大きな扉より奥は触らぬ神に祟りなしで探索していない。

この部屋の奥には鍵がかかっている石造りの大きな扉があり、この鍵は盗賊道具を使った難易度20の【敏捷力】判定か、「2.左の通路~牢獄」のスケルトンにつけられた金メッキの鍵で開けることができる。

この部屋の奥の扉からは「5.右の通路~宝物庫」に進むことができる。また、ここからは「1.迷宮の入口」へ戻ることができる。

オーク

中型・人型生物(オーク)、混沌にして悪


AC:13(ハイド・アーマー)

hp:15(2d8+6)

移動速度:9m(30フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
16(+3) 12(+1) 16(+3) 7(-2) 11(+0) 10(+0)

技能:〈威圧〉+2

感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉10

言語:共通語、オーク語

脅威度:1/2(100XP)


猛進:ボーナス・アクションで、オークはそれの見ることができる敵対しているクリーチャーに近づくように、自分の移動速度まで移動することができる。

アクション

グレートアックス:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:9(1d12+3)[斬撃]ダメージ。

ジャヴェリン:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+5、間合い1.5m(5フィート)または9/36m(30/120フィート)、目標1体。ヒット:6(1d6+3)[刺突]ダメージ。

5.右の通路~宝物庫

扉を開けた先には体のところどころが金色に輝くミノタウロスの骸骨が3体、斧を構えて立っている。キャラクターたちが部屋の中に入るとこれらは動き出し、ミノタウロス・スケルトンとしての正体をあらわにする。

このミノタウロス・スケルトンは体の一部が金と取り替えられており、1体あたり1000GP分の金を採取できる。

ミノタウロス・スケルトン

大型・アンデッド、秩序にして悪


AC:12(外皮)

hp:67(9d10+18)

移動速度:12m(40フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
18(+4) 11(+0) 15(+2) 6(-2) 8(-1) 5(-3)

ダメージ脆弱性:[殴打]

ダメージ完全耐性:[毒]

状態完全耐性:消耗状態、毒状態

感覚:暗視9m(30フィート)、受動〈知覚〉9

言語:奈落語を理解するが話せない

脅威度:2(450XP)


突撃:スケルトンが目標に向かって最低3m(10フィート)直進し、同じターンに角の突き刺しによる攻撃がヒットした場合、目標はさらに9(2d8)[刺突]ダメージを受ける。目標がクリーチャーの場合、難易度14の【筋力】セーヴィング・スローに成功しなければ、最大3m(10フィート)押しやられて伏せ状態になる。

アクション

グレートアックス:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い1.5m(5フィート)、目標1つ。ヒット:17(2d12+4)[斬撃]ダメージ。

角の突き刺し:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い1.5m(5フィート)、目標1つ。ヒット:13(2d8+4)[刺突]ダメージ。

結末

キャラクターたちは迷宮を攻略して財宝を得られただろうか。満足すれば冒険は終了である。

This work includes material taken from the System Reference Document 5.1 (“SRD 5.1”) by Wizards of the Coast LLC and available at https://dnd.wizards.com/resources/systems-reference-document. The SRD 5.1 is licensed under the Creative Commons Attribution 4.0 International License available at https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/legalcode.


2025年01月18日 [長年日記] 編集

§ [DnD][5e] アドベンチャー:断崖の塔(3レベル)

今週の小冒険はD&Dで3レベルのキャラクター4人用ですぅ。

データまわりはCC4.0で公開されているSRD5から引用して独自に翻訳しているので、そちらのご参考にもですぅ。

冒険の概要

磯辺に多くのモンスターたちが住み家にしている塔がある。この塔には建造した魔法使いの遺した財宝があるという噂だ。

モンスターたちを倒し、財宝を手に入れれば冒険は終了である。

冒険への導入

キャラクターたちの拠点近くにある岩礁にそびえる塔にはモンスターが巣食っているが、そこに財宝が眠っていると噂されている。

塔のある場所は近くに住む者なら皆知っているため、特に判定などはなくたどり着ける。距離は15km(10マイル)だ。GMは望むならランダムな遭遇などを行なってもよい。

1.塔の前

塔は眼下に岩礁を望む崖の上にあり、土台は石を積み上げて地面より少し高くしてある。塔の横には下の岩礁へ降りる細い階段もある。

扉の前で聞き耳をするなら、難易度15の【判断力】〈知覚〉判定で、中で何事か喋り合っている複数の声が聞こえる。

ここからは「2.階段~岩礁」か、「3.塔の1階」に向かうことができる。

2.階段~岩礁

崖にうがたれた階段を降りていくと、波が白く砕ける岩礁がある。ここにはメロウが2体(おそらく夫婦だ)棲んでおり、近づいてきた者にまず銛を投げ、次に生身で攻撃してくる。彼らは自分たちが不利になると沖へと逃げていく。

岩場の隙間には壺が挟んであり、その中には2500CP、700SP、6GP、50GPの真珠6個がある。

ここからは「1.塔の前」へ戻ることができる。

メロウ

大型・怪物、混沌にして悪


AC:13(外皮)

hp:45(6d10+12)

移動速度:3m(10フィート)、水泳12m(40フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
18(+4) 10(+0) 15(+2) 8(-1) 10(+0) 9(-1)

感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉10

言語:深淵語、水界語

脅威度:2(450XP)


水陸両棲:メロウは空気中でも水中でも呼吸できる。

アクション

複数回攻撃:メロウは2回の攻撃を行なう。噛みつきで1回、および爪、あるいは銛で1回。

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:8(1d8+4)[刺突]ダメージ。

爪:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:9(2d4+4)[殴打]ダメージ。

銛:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィートまたは6/18m(20/60フィート)、目標1体。ヒット:11(2d6+4)[刺突]ダメージ。目標が超大型以下のクリーチャーなら、メロウとの【筋力】の対抗判定に失敗した場合、メロウに向かって6m(20フィート)まで引き寄せられる。

3.塔の1階~2階

塔の中は広い一部屋で、2階の天井が抜けて吹き抜けのようになっている。壁際には上への階段がある。天井までの高さは4.5m(15フィート)だ。1階部分には2体のオークと2体のオーガ、2階部分には2体のオークがいる。

彼らはここを根城にしている盗賊団で、キャラクターたちが入ってくると新たな獲物とばかりに舌なめずりをして襲いかかってくる。

2階のオークたちはキャラクターたちにジャヴェリンを投げてから近接戦闘に向かってくる。

戦闘終了後、盗賊たちを尋問するなら、彼らは上の階にいる“奥方”のために働いていると言う。

3階部分の天井を見るなら、抜けた天井にかけられた帆布がたわんでいるのがわかる。

ここからは「1.塔の前」か「4.3階」に行ける。

オーク

中型・人型生物(オーク)、混沌にして悪


AC:13(ハイド・アーマー)

hp:15(2d8+6)

移動速度:9m(30フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
16(+3) 12(+1) 16(+3) 7(-2) 11(+0) 10(+0)

技能:〈威圧〉+2

感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉10

言語:共通語、オーク語

脅威度:1/2(100XP)


猛進:ボーナス・アクションで、オークはそれの見ることができる敵対しているクリーチャーに近づくように、自分の移動速度まで移動することができる。

アクション

グレートアックス:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:9(1d12+3)[斬撃]ダメージ。

ジャヴェリン:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+5、間合い1.5m(5フィート)または9/36m(30/120フィート)、目標1体。ヒット:6(1d6+3)[刺突]ダメージ。

オーガ

大型・巨人、混沌にして悪


AC:11(ハイド・アーマー)

hp:59(7d10+21)

移動速度:12m(40フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
19(+4) 8(-1) 16(+3) 5(-3) 7(-2) 7(-2)

感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉8

言語:共通語、巨人語

脅威度:2(450XP)


アクション

グレートクラブ:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:13(2d8+4)[殴打]ダメージ。

ジャヴェリン:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+6、間合い1.5m(5フィート)または射程9/3m(30/120フィート)、目標1体。ヒット:11(2d6+4)[刺突]ダメージ。

4.3階

ここの床は砂が撒かれており、その上に盗賊団の分捕り品が置かれている。壁際には500CP、9000SP、2000GP、110PPがあり、床の真ん中には宝石で飾られた杓(900GP)がある。

ただし、床の中央部分は帆布がかけられた上に砂が撒かれた落とし穴で、見破るには難易度12の【判断力】〈知覚〉判定に成功せねばならない。踏み込むと1階まで落とされて3d6の[殴打]ダメージを受けてしまう。

ここからは「3.1~2階」か「5.4階」に行ける。

5.4階

ここには盗賊団の長である“奥方”、ラミアがいる。彼女の望みは富を積み上げることなので、キャラクターたちに分け前をやるので自分の部下になるよう誘ってくる。決裂した場合、彼女は容赦なく攻撃を加えてくる。

ラミアは白金と金のネックレス(500GP)、ルビーが嵌まった金の腕輪(1000GP)、トパーズの髪飾り(250GP)を身につけている。

ラミア

大型・怪物、混沌にして悪


AC:13(外皮)

hp:97(13d10+26)

移動速度:9m(30フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
16(+3) 13(+1) 15(+2) 14(+2) 15(+2) 16(+3)

技能:〈隠密〉+3、〈看破〉+4、〈ペテン〉+7

感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉12

言語:共通語、奈落語

脅威度:4(1100XP)


生得呪文発動:ラミアの生得呪文発動能力は【魅力】(呪文セーヴ難易度13)である。これは生まれつき以下の呪文を、物質構成要素なしに発動できる:

無限回:ディスガイズ・セルフ(任意の人型生物形態)、メジャー・イメージ

各3回/日:サジェスチョンスクライイングチャーム・パースンミラー・イメージ

1回/日:ギアス

アクション

複数回攻撃:ラミアは1回の爪および1回のダガーあるいは酩酊の接触で、2回の攻撃を行なう。

爪:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:14(2d10+3)[斬撃]ダメージ。

ダガー:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:5(1d4+3)[刺突]ダメージ。

酩酊の接触:近接呪文攻撃:攻撃+5、間合い1.5m(5フィート)、クリーチャー1体。ヒット:目標は1時間魔法的に呪われる。呪いが終了するまで、目標は【判断力】セーヴィング・スローおよびすべての能力値判定に不利を受ける。

結末

キャラクターたちは塔を攻略して財宝を得られただろうか。満足すれば冒険は終了である。

This work includes material taken from the System Reference Document 5.1 (“SRD 5.1”) by Wizards of the Coast LLC and available at https://dnd.wizards.com/resources/systems-reference-document. The SRD 5.1 is licensed under the Creative Commons Attribution 4.0 International License available at https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/legalcode.


2025年01月11日 [長年日記] 編集

§ [DnD][5e] アドベンチャー:森の廃城(3レベル)

今週の小冒険はD&Dで3レベルのキャラクター4人用ですぅ。

データまわりはCC4.0で公開されているSRD5から引用して独自に翻訳しているので、そちらのご参考にもですぅ。

冒険の概要

森の中にモンスターから占拠された廃城があり、そこには財宝が眠ると噂されている。この城にはグリーン・ドラゴン・ワームリングのカリッシュや、彼の下に集ったモンスターが根城にしている。

モンスターたちを倒し、財宝を手に入れれば冒険は終了である。

冒険への導入

キャラクターたちの拠点にしている場所の近くにある森の廃城にはモンスターが巣食っているが、そこに財宝が眠っていると噂されている。

廃墟のある場所は近くに住む者なら皆知っているため、特に判定などはなくたどり着ける。距離は36km(24マイル)だ。GMは望むならランダムな遭遇などを行なってもよい。

1.城の前

たどりついた城は城門のところに番小屋があり、さらにその奥に母屋もある。しかし、城壁は崩れて中庭にも自由に出入りできるようになってしまっており、その中庭も草木が生い茂ってもはや元の用には使えそうにもない。

中庭ではアウルベアが丸くなっている。さらに難易度20の【判断力】〈知覚〉判定に成功すれば、中庭の一番大きな木の上に緑色の竜がうずくまっているのが見える。

ここからは「2.番小屋」か、「3.中庭」に向かうことができる。

2.番小屋

元々は城門を開け閉めする守衛が詰めるものだった小屋は城門の左右にあるが、今やコボルドたちの住み家になっている。ここには1つの小屋に4体のコボルドが住み、合計8体のコボルドがいる。彼らはキャラクターたちがやってくると恐る恐る戦闘準備をするが、仲間が1体でも倒されると降伏する。

コボルドたちに話を聞くなら、この城にはカリッシュというグリーン・ドラゴンの雛が住んでいることや、財宝があると聞いたことはあるが、自分たちはドラゴンに仕えるために来たので興味がなかったことなどを聞ける。

ここからは「3.中庭」か「4.母屋」に行ける。

コボルド

小型・人型生物(コボルド)、秩序にして悪


AC:12(外皮)

hp:5(2d6-2)

移動速度:9m(30フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
7(-2) 15(+2) 9(-1) 8(-1) 7(-2) 8(-1)

感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉8

言語:共通語、竜語

脅威度:1/8(25XP)


日光過敏:コボルドは陽光の中では攻撃ロール、そして視覚を利用した【判断力】〈知覚〉判定に不利を受ける。

群れ戦術:少なくとも1体のコボルドの味方がクリーチャーから1.5m(5フィート)以内にいて、その味方が無力状態でない限り、コボルドはそのクリーチャーに対する攻撃ロールに有利を得る。

アクション

ダガー:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:4(1d4+2)[刺突]ダメージ。

スリング:遠隔武器攻撃:攻撃+4、射程9/36m(30/120フィート)、目標1体。ヒット:4(1d4+2)[殴打]ダメージ。

3.中庭

中庭ではアウルベアが丸くなって日向ぼっこをしている。アウルベアは中庭にキャラクターたちが入ってくると縄張りを侵されたものとして攻撃を仕掛けてくる。そして、それに乗じてグリーン・ドラゴン・ワームリングのカリッシュも攻撃を仕掛けてくる。

カリッシュはブレス攻撃を行なうとき、ひとまず共生関係にあるアウルベアには当たらないように工夫する。アウルベアもカリッシュもhpが半分を切ったら、この縄張りを捨てて逃走しようとする。

カリッシュが寝床にしている木の下には薄く土が掛けられた下に、2246CP、1352SP、54GPが積み重ねられている。

ここからは「2.番小屋」か「4.母屋」に行ける。

アウルベア

大型・魔獣、無属性


AC:13(外皮)

hp:59(7d10+21)

移動速度:12m(40フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
20(+5) 12(+1) 17(+3) 3(-4) 12(+1) 7(-2)

技能:〈知覚〉+3

感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉13

言語:-

脅威度:3(700XP)


鋭敏視覚・嗅覚:アウルベアは視覚および嗅覚に関わる【判断力】〈知覚〉判定に有利を得る。

アクション

複数回攻撃:アウルベアは1回のくちばし、1回の爪で2回の攻撃を行なう。

くちばし:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:10(1d10+5)[刺突]ダメージ。

爪:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:14(2d8+5)[斬撃]ダメージ。

グリーン・ドラゴン・ワームリング

中型・ドラゴン、秩序にして悪


AC:17(外皮)

hp:38(7d8+7)

移動速度:9m(30フィート)、飛行18m(60フィート)、水泳9m(30フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
15(+2) 12(+1) 13(+1) 14(+2) 11(+0) 13(+1)

セーヴィング・スロー:【敏】+3、【耐】+3、【判】+2、【魅】+3

技能:〈隠密〉+3、〈知覚〉+4

ダメージ完全耐性:[毒]

状態完全耐性:毒状態

感覚:疑似視覚3m(10フィート)、暗視9m(60フィート)、受動〈知覚〉14

言語:竜語

脅威度:2(450XP)


水陸両棲:ドラゴンは空気中でも水中でも呼吸できる。

アクション

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:7(1d10+2)[刺突]ダメージおよび3(1d6)[毒]ダメージ。

毒のブレス(再チャージ5~6):ドラゴンは4.5m(15フィート)の円錐状に毒を噴射する。範囲内のクリーチャーはそれぞれ難易度11の【耐久力】セーヴィング・スローを行なわねばならず、失敗したら21(6d6)[毒]ダメージ、成功したら半分のダメージを受ける。

4.母屋

母屋の中は敷石がひび割れて雑草が茂り、ところどころ屋根も抜けている。この建物の中で難易度15の【判断力】〈知覚〉判定に成功すれば、主の部屋らしき場所で隠し扉を発見できる。

隠し扉に罠はかかっていないが鍵がかかっており、これを解錠するには難易度15の盗賊道具を使った【敏捷力】判定に成功しなければならない。

ここからは「2.番小屋」か「3.中庭」に行ける。隠し扉の中に入るなら「5.隠し部屋」へ進むこと。

5.隠し部屋

隠し部屋の中には窓一つなく、むき出しの財宝が積み重ねられている。そしてその前には、ぼろぼろの鎧を着た2体のワイトが「この宝はわしらのだ。この宝はわしらのだ」と繰り返しつぶやきながらゆらりと立ち上がる。キャラクターたちが宝に手を出さなければ彼はぶつぶつと言葉を続けるだけだが、この部屋から立ち去らなければ剣に手を掛けて戦いを始める。

ここに積み重ねられている財宝は604CP、7161SP、2564GP、105PP、2つの王冠(250GP)である。

ワイト

中型・アンデッド、中立にして悪


AC:14(スタデッド・レザー)

hp:45(6d8+18)

移動速度:9m(30フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
15(+2) 14(+2) 16(+3) 10(+0) 13(+1) 15(+2)

技能:〈隠密〉+4、〈知覚〉+3

ダメージ耐性:[死霊];銀の武器ではない非魔法的攻撃による[殴打]、[斬撃]、[刺突]

ダメージ完全耐性:[毒]

状態完全耐性:消耗状態、毒状態

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉13

言語:生前に知っていた言語すべて

脅威度:3(700XP)


日光過敏:陽光の下で、レイスは攻撃ロール、視覚による【判断力】〈知覚〉判定に不利を得る。

アクション

複数回攻撃:ワイトは2回のロングソードあるいは2回のロングボウで攻撃を行なう。1回のロングソードでの攻撃を生命力吸収にすることもできる。

生命力吸収:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1体のクリーチャー。ヒット:5(1d6+2)[死霊]ダメージ。目標は難易度13の【耐久力】セーヴィング・スローに成功しなければ、ヒット・ポイント最大値を受けたダメージと同じだけ低下させる。この低下は目標が大休憩を終了するまで持続する。この効果によって最大ヒット・ポイントが0以下になった場合、目標は死亡する。

人型生物がこの攻撃によって死亡したら、その人型生物が復活するか肉体を破壊されない限り、24時間後にワイトの支配するゾンビとして蘇る。ワイトは一度に12体を超えるゾンビを支配できない。

ロングソード:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:6(1d8+2)[斬撃]ダメージ、両手持ちの場合は7(1d10+2)[斬撃]ダメージ。

ロングボウ:遠隔武器攻撃:攻撃+4、射程45/180m(150/600フィート)、目標1体。ヒット:6(1d8+2)[刺突]ダメージ。

結末

キャラクターたちは2ヶ所の財宝をどちらも発見できただろうか。プレイヤーが探し忘れがあるかもしれないと気づいたら、後から探索することを許してもいいだろう。

This work includes material taken from the System Reference Document 5.1 (“SRD 5.1”) by Wizards of the Coast LLC and available at https://dnd.wizards.com/resources/systems-reference-document. The SRD 5.1 is licensed under the Creative Commons Attribution 4.0 International License available at https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/legalcode.