2024年07月20日 [長年日記] 編集
§ [DnD][5e] アドベンチャー:薬物捜査(2レベル)
今週の小冒険は2レベルのキャラクター4人用ですぅ。現在開発中のソード・ワールドR(仮)のサンプルシナリオでもあるですぅ。
ソード・ワールドからゲスト出演しているデータ以外、データまわりはCC4.0のSRDを引用しているので、そちらの参考にもどうぞですぅ。
冒険の概要
キャラクターたちはオランの街で流行している危険な薬物の捜査を任される。街で聞き込みなどを行ない、密輸をしている盗賊たちとダークエルフを倒せば冒険は終了である。
冒険への導入
“古代王国への扉”亭に、オランの衛士隊から仕事が入る。最近街で流行している危険な薬物、アムウの密売人の捜査協力だ。報酬は1人500ガメルである。
流行しているのはスラム街の常闇通りを中心とした街の東側である。神殿や高級な住宅の多い西側には入っていないので、自然と捜査の優先度は低くなっている。
アムウは飲むと酒とは比べものにならない快い気分になるが、悪酔いし、最悪の場合はそのまま目を覚まさない危険なものだと説明される。
1.関係各所の状況
オランのめぼしい組織がつかんでいるアムウの情報は以下の通りだ。
盗賊ギルド:薬をさばいているのはギルドに話を通している連中ではない。ギルドとしては知らないうちに奴らが消えてくれると面倒がなくていい。
衛士隊:アムウ常習者数名の居場所。魔術師ギルドが分析をしたら、ダークエルフがよく使う毒物の成分が混じっていた。
アムウ常習者:またアムウを飲みたいので衛士隊には言えなかったが、港の近くにある酒場“酔いどれカモメ亭”で売人と接触していた。
2.酔いどれカモメ亭
酔いどれカモメ亭に行き、難易度10の【魅力】〈ペテン〉判定に成功するとカウンターの奥にいるアムウの売人が接触をはかってくる。
アムウの売人は一般人である。彼を適当に痛めつければ元締めとは港の倉庫で頻繁に接触していると白状する。
一般人
中型・人型生物(任意の種族)、任意の属性
AC:10
hp:4(1d8)
移動速度:9m(30フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
10(+0) | 10(+0) | 10(+0) | 10(+0) | 10(+0) | 10(+0) |
感覚:受動〈知覚〉10
言語:任意の言語1つ(大抵は共通語)
脅威度:0(10XP)
アクション
クラブ:近接武器攻撃:攻撃+2、間合い5フィート、目標1体。ヒット:2(1d4)[殴打]ダメージ。
3.決着の時
港の倉庫に行くと、いかにもごろつきといった風体の者が2人現われ、奥に案内される。そこにはフードを被ったダークエルフがおり、アムウの入った瓶が並んでいる。
山賊(1レベル)
中型・人型生物(任意の種族)、任意の悪属性
AC:13(スタデッド・レザー)
hp:11(2d8+2)
移動速度:9m(30フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
8(-1) | 14(+2) | 10(+0) | 10(+0) | 8(-1) | 8(−1) |
感覚:受動〈知覚〉10
言語:共通語、地方語
脅威度:1/4(50XP)
アクション
バトルアックス:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:6(1d8+2)[斬撃]ダメージ。両手持ちの場合8(1d10+2)[斬撃]ダメージ。
ダークエルフ
中型・人型生物(妖魔)、中立にして悪
AC:14(レザー)
hp:24(6d8-6)
移動速度:9m(30フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
10(+0) | 16(+3) | 9(-1) | 11(+0) | 11(+0) | 17(+3) |
技能:〈隠密〉+6、〈知覚〉+2
感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉12
言語:エルフ語、精霊語、地方語
脅威度:1(200XP)
呪文発動:ダークエルフは3レベルの術者である。呪文発動能力値は【魅力】(呪文セーヴ難易度14、呪文攻撃+6)である。ダークエルフは以下のウォーロック呪文を修得している。
1~2レベル(2レベル・スロット2つ):インヴィジビリティ、ウィッチ・ボルト、エンタングル、チャーム・パースン、ヘクス
レプラコーンの雑言:ダークエルフはアクションを用いて9m(10フィート)以内にいるクリーチャー1体に難易度13の【魅力】セーヴィング・スローを行なわせ、失敗したら目標の次のターン終了時までの間、目標の攻撃ロールは不利を受け、目標への攻撃ロールは有利を受ける。
魔法抵抗:ダークエルフは呪文およびその他の魔法効果へのセーヴィング・スローに有利を得る。
アクション
レイピア:近接器攻撃:攻撃+5、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:7(1d8+3)[刺突]ダメージ。
結末
ダークエルフを倒し、アムウを押収すればひとまず薬物の流通は止まり、キャラクターたちは報酬を得られる。
This work includes material taken from the System Reference Document 5.1 (“SRD 5.1”) by Wizards of the Coast LLC and available at https://dnd.wizards.com/resources/systems-reference-document. The SRD 5.1 is licensed under the Creative Commons Attribution 4.0 International License available at https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/legalcode.
本作は、「著:水野良/グループ SNE」が権利を有する『ソード・ワールド RPG』の二次創作作品です。
© 水野良/グループ SNE「ソード・ワールドRPG」
2024年07月13日 [長年日記] 編集
§ [DnD][5e] アドベンチャー:橋を取り戻せ(2レベル)
今週の小冒険は2レベルのキャラクター4人用ですぅ。現在開発中のソード・ワールドR(仮)のサンプルシナリオでもあるですぅ。
ソード・ワールドからゲスト出演しているデータ以外、データまわりはCC4.0のSRDを引用しているので、そちらの参考にもどうぞですぅ。
冒険の概要
キャラクターたちはオラン近郊の川にかかる橋を占拠しているゴブリンの退治を依頼される。
橋を使って陣地を作っているゴブリンたちを倒せば冒険は成功である。
冒険への導入
“古代王国への扉”亭に、オラン近郊の川にかかる橋がゴブリンに占拠されたため、それを退治してほしいと依頼が入る。報酬は1人500ガメルだ。
問題の橋はオランから1日行ったところにある。
1.橋のたもとで
オランから橋までの旅程は街道沿いで平穏に到着できるとしてよい。
問題の橋は人が数名並んで歩けるほどの広さ6m(20フィート)の石造りのものだ。長さは45m(150フィート)ほどある。中州に橋杭が作られており、そこを経由して向こう岸まで続いている。
ゴブリンたちは中州を占拠し、そこにテントを張って自分たちの領地のようにしている。
難易度12の【判断力】〈知覚〉判定に成功すれば、ゴブリンたちは10体おり、橋の両側に5体づつ配備されている。
さらにそれらとは別に一回り大柄なゴブリン・ロードと、その横に体中に奇抜な刺青を入れたゴブリン・シャーマンが中州でくつろいでいる。
2.陣地を破れ
橋のどちら側から仕掛けるにしても、ゴブリンたちは樽や流木で陣地を構築している。彼らは色々な場所から拾ってきた赤錆びたダガーを冒険者たちに投げつけ、それが終わったら陣地の裏に隠れる動きを取る。
3ラウンド後、ゴブリンたちにはゴブリン・シャーマンが加勢に入る。
ゴブリン
小型・人型生物(ゴブリン類)、中立にして悪
AC:13(パデッド)
hp:9(3d6)
移動速度:7.5m(25フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
8(-1) | 14(+2) | 10(+0) | 10(+0) | 8(-1) | 8(−1) |
技能:〈隠密〉+6
感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉9
言語:ゴブリン語
脅威度:1/4(50XP)
アクション
ダガー:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)あるいは射程6/18m(20/60フィート)、目標1体。ヒット:4(1d4+2)[刺突]ダメージ。
ゴブリン・シャーマン
小型・人型生物(ゴブリン類)、中立にして悪
AC:13(レザー)
hp:9(3d6)
移動速度:7.5m(25フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
8(-1) | 14(+2) | 10(+0) | 12(+1) | 10(+0) | 14(+2) |
技能:〈隠密〉+6
感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉9
言語:ゴブリン語、精霊語、地方語
脅威度:1/2(100XP)
呪文発動:ゴブリン・シャーマンは3レベルの術者である。呪文発動能力値は【魅力】(呪文セーヴ難易度12、呪文攻撃+4)である。ゴブリン・シャーマンは以下のウォーロック呪文を修得している。
1~2レベル(2レベル・スロット2つ):インヴィジビリティ、ウィッチ・ボルト、エンタングル、キュア・ウーンズ
ノームの悪戯:ゴブリンはアクションを用いて9m(30フィート)以内のクリーチャーに難易度12の【耐久力】セーヴィング・スローを行なわせ、失敗したら伏せ状態にできる。
アクション
ダガー:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)あるいは射程6/18m(20/60フィート)、目標1体。ヒット:4(1d4+2)[刺突]ダメージ。
精霊召喚:遠隔呪文攻撃:攻撃+4、間合い9m(30フィート)あるいは射程6/18m(20/60フィート)、目標1体。ヒット:5(1d10)[殴打]ダメージ。
3.ロードとの対峙
片側のゴブリンを全員制圧すると、反対側から残りのゴブリンを従えたゴブリン・ロードが現われる。彼らを倒しきればこの戦いは終わりだ。
ゴブリン
小型・人型生物(ゴブリン類)、中立にして悪
AC:13(パデッド)
hp:9(3d6)
移動速度:7.5m(25フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
8(-1) | 14(+2) | 10(+0) | 10(+0) | 8(-1) | 8(−1) |
技能:〈隠密〉+6
感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉9
言語:ゴブリン語
脅威度:1/4(50XP)
アクション
ダガー:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)あるいは射程6/18m(20/60フィート)、目標1体。ヒット:4(1d4+2)[刺突]ダメージ。
ゴブリン・ロード
中型・人型生物(ゴブリン類)、中立にして悪
AC:15(レザー、シールド)
hp:33(6d8+6)
移動速度:9m(30フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
12(+1) | 14(+2) | 12(+1) | 10(+0) | 10(+0) | 11(+0) |
技能:〈隠密〉+6
感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉10
言語:ゴブリン語
脅威度:1/4(50XP)
アクション
複数回攻撃:2回のシミター攻撃を行なう
シミター:近接器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ。
結末
ゴブリンを退治すれば、残された陣地の処理などは地元の者たちがやってくれる。オランに買えれば報酬をもらえる。
This work includes material taken from the System Reference Document 5.1 (“SRD 5.1”) by Wizards of the Coast LLC and available at https://dnd.wizards.com/resources/systems-reference-document. The SRD 5.1 is licensed under the Creative Commons Attribution 4.0 International License available at https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/legalcode.
本作は、「著:水野良/グループ SNE」が権利を有する『ソード・ワールド RPG』の二次創作作品です。
© 水野良/グループ SNE「ソード・ワールドRPG」
2024年07月06日 [長年日記] 編集
§ [DnD][5e] アドベンチャー:死んでいたゴブリンたち(2レベル)
今週の小冒険は2レベルのキャラクター4人用ですぅ。現在開発中のソード・ワールドR(仮)のサンプルシナリオでもあるですぅ。
ソード・ワールドからゲスト出演しているデータ以外、データまわりはCC4.0のSRDを引用しているので、そちらの参考にもどうぞですぅ。
冒険の概要
キャラクターたちはオラン近郊の古代遺跡に住むゴブリン討伐を依頼されるが、いざ遺跡に行ってみると、ゴブリンたちの死体が転がっている。
この事件の犯人は、遺跡の番人であるガーゴイルである。ゴブリンたちは遺跡の奥を探索しに行ってガーゴイルの起動条件を満たし、襲われてしまったのだ。
キャラクターたちがガーゴイルを倒して奥に行ってみるのなら、そこには未探索の財宝がある。
冒険への導入
“古代王国への扉”亭に依頼が入る。オランの近郊にある古代遺跡にたむろしているゴブリン退治だ。報酬は1人500ガメルの普通の仕事だ。
遺跡まではオランから1日かかる。
オランで情報を集めるなら、くだんの遺跡はろくに探索されていないことがわかる。
1.遺跡の入口
オランから遺跡までの旅程はほとんどが街道沿いで平穏に到着できるとしてよい。
遺跡は丘の下に埋もれており、その入口の横穴が丘のふもとにある。
横穴にはゴブリンが仕掛けた黒塗りのロープとガラクタで音を立てる罠がある。これは難易度12の【判断力】〈知覚〉判定で発見でき、ロープは足でまたげる。気づかずに引っかかった場合でも、奥の部屋で音が鳴るだけだ。
2.死屍累々
遺跡の中心部になる広間には、ゴブリンの死体が10体分ほど転がっている。
死体たちは爪で引き裂かれたり噛みつかれていたりと、何者かと戦った傷を負っている。
広間の奥にはさらなる奥へ続く通路と、その前に有翼で人型の悪魔像がある。難易度12の【判断力】〈知覚〉判定に成功すれば、この像の爪や口元に血がうっすらと残っているのがわかる。
この像はガーゴイルなのだが、ガーゴイルは命令により「通路の奥に行く者がいるか、自分を攻撃する者が現われる」まで自ら動き、攻撃することができない。
この時点でキャラクターたちはゴブリンの死体から遺品をはぎとり、討伐した証として街に持って帰ってもいい。そうしても報酬はもらえる。
ガーゴイル
中型・人造、無属性
AC:15(外皮)
hp:52(7d8+21)
移動速度:9m(30フィート)、飛行18m(60フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
15(+2) | 11(+0) | 16(+3) | 6(-2) | 11(+0) | 7(-2) |
ダメージ抵抗:非魔法的な攻撃による[殴打]、[斬撃]、[刺突]
ダメージ完全耐性:[毒]
状態完全耐性:消耗状態、石化状態、毒状態
感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉10
言語:-
脅威度:2(450XP)
偽装:ガーゴイルは動かないかぎり、ただの像と見分けがつかない。
アクション
複数回攻撃:ガーゴイルは1回の噛みつきおよび1回の爪で、2回の攻撃を行なう。
噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ。
爪:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[斬撃]ダメージ。
3.奥の部屋
ガーゴイルに対処して奥の通路を進んだら、この部屋にたどり着く。ここには古代王国時代の研究施設がある。とはいっても、機材のほとんどは破壊され、すべての本は虫食いだらけで手に触れたらただのゴミになる。
本棚の中には金属板に下位古代語を刻みつけたタブレットが5枚かある。これには付与魔術の基礎技術が書かれており、魔術師ギルドに持ち込めば1枚1000ガメルで売れる。
結末
ゴブリン退治の依頼自体は遺跡に踏み込んだ時点で終わっている。残りの探索をするかどうかはキャラクターたち次第だ。
GMは余裕があれば生き残りのゴブリンや捕虜を出し、彼らにガーゴイルや奥の財宝を示唆する話をさせるとよい。
This work includes material taken from the System Reference Document 5.1 (“SRD 5.1”) by Wizards of the Coast LLC and available at https://dnd.wizards.com/resources/systems-reference-document. The SRD 5.1 is licensed under the Creative Commons Attribution 4.0 International License available at https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/legalcode.
本作は、「著:水野良/グループ SNE」が権利を有する『ソード・ワールド RPG』の二次創作作品です。
© 水野良/グループ SNE「ソード・ワールドRPG」