2023年04月01日 [長年日記] 編集
§ [DnD][5e] アドベンチャー:闇の中より
今週の小冒険は1~2人向けで、エイプリルフールということで変わり種の、モンスターになって冒険者と戦うものですぅ。
データ関係はOGLを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。
冒険の概要
この冒険は1~2人用の短時間で終わるアドベンチャーである。
プレイヤーはそれぞれゴブリン、ゾンビ、ドラウなどモンスターを担当し、そのステータスを使って冒険を行なう。今回の冒険はねぐらにしている洞窟にやってきた冒険者の討伐だ。
冒険への導入
まず、プレイヤーはステータス・ブロックを確認して担当するモンスターを決めること。これが今回のプレイヤー・キャラクターとなる。GMが認めるなら、他の脅威度1/4のモンスターを使ってもよい。
ゴブリン
小型・人型生物(ゴブリン類)、中立にして悪
AC:15(レザー・アーマー、シールド)
hp:7(2d6)
移動速度:30フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
8(-1) | 14(+2) | 10(+0) | 10(+0) | 8(-1) | 8(−1) |
技能:〈隠密〉+6
感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉9
言語:共通語、ゴブリン語
脅威度:1/4(50XP)
器用な脱出:ゴブリンはそのターンにボーナス・アクションとして離脱あるいは隠れ身アクションを行なえる。
アクション
シミター:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィート、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[斬撃]ダメージ。
ショートボウ:遠隔武器攻撃:攻撃+4、射程80/320フィート、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ。
ゾンビ
中型・アンデッド、中立にして悪
AC:8
hp:22(3d8+9)
移動速度:20フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
13(+1) | 6(-2) | 16(+3) | 3(-4) | 6(-2) | 5(-3) |
セーヴィング・スロー:【判】+0
ダメージ完全耐性:[毒]
状態完全耐性:毒状態
感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉9
言語:生前に知っていた言語を理解できるが話せない
脅威度:1/4(50XP)
アンデッドの頑健さ:[光輝]あるいはクリティカル・ヒット以外のダメージでゾンビのヒット・ポイントが0になった時、難易度5+受けたダメージの【耐久力】セーヴィング・スローを行なう。成功すれば、ゾンビはその代わりにヒット・ポイントを1まで減少させる。
アクション
叩きつけ:近接武器攻撃:攻撃+3、間合い5フィート、目標1体。ヒット:4(1d6+1)[殴打]ダメージ。
ドラウ
中型・人型生物(エルフ)、中立にして悪
AC:15(チェイン・シャツ)
hp:13(3d8)
移動速度:30フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
10(+0) | 14(+2) | 10(+0) | 11(+0) | 11(+0) | 12(+1) |
技能:〈隠密〉+4、〈知覚〉+2
感覚:暗視120フィート、受動〈知覚〉12
言語:エルフ語、地下共通語
脅威度:1/4(50XP)
生得呪文発動:ドラウの呪文発動能力値は【魅力】(呪文セーヴ難易度11)である。これは以下の呪文を、物質構成要素なしに生得発動できる。
無限回:ダンシング・ライツ
いずれも1回/日:ダークネス、フェアリー・ファイアー
フェイの祖先:ドラウは魅了状態へのセーヴィング・スローに有利を得るうえ、ドラウを魔法的に眠らせることはできない。
陽光過敏:ドラウは陽光の中では攻撃ロール、そして視覚を利用した【判断力】〈知覚〉判定に不利を受ける。
アクション
ショートソード:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィート、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ。
ハンド・クロスボウ:遠隔武器攻撃:攻撃+4、射程30/120フィート、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ、および目標は難易度13の【耐久力】セーヴィング・スローに成功しなければ、1時間毒状態になる。セーヴィング・スローに5以上の差で失敗した場合、目標は毒状態の間気絶状態になる。目標はダメージを受けるか他のクリーチャーがアクションを消費して揺り起こすなら覚醒する。
キャラクターたちはヒューマンの作った街道から少し離れた洞窟で平和に暮らしているモンスターたちだ。今日も洞窟の奥にあるねぐらで目を覚ましたのだが、近くからごそごそと物音がする。モンスター仲間たちが噂する冒険者とかいう盗賊の一味が入ってきたのだろうか。
1.先行偵察しているローグ
キャラクターたちがねぐらの近くでごそごそ音がした方へ行くと、片方の手に短剣、もう片方にランタンを持ち、革の鎧を着たヒューマンが中腰で辺りを探っている。どうやら、人里では“ローグ”と呼ばれている種類の冒険者のようだ。
この侵入者に不意討ちを仕掛けたいなら、難易度15の【敏捷力】〈隠密〉判定を行なうこと。
このローグのデータは斥候のものを使用する。ローグはhpが半減すると戦線から離脱を試みる。逃げ出し始めたローグから60フィート以上離れられると、彼を見失ってしまう。
斥候
中型・人型生物(任意の種族)、任意の属性
AC:13(レザー・アーマー)
hp:16(3d8+3)
移動速度:30フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
12(+1) | 16(+3) | 13(+1) | 3(-4) | 12(+1) | 4(-3) |
技能:〈隠密〉+7、〈知覚〉+3
感覚:受動〈知覚〉15
言語:任意の言語1つ(普通は共通語)
脅威度:1/2(100XP)
鋭敏視覚&聴覚:斥候は視覚あるいは聴覚に頼る【判断力】〈知覚〉判定に有利を得る。
アクション
複数回攻撃:斥候は2回の近接攻撃あるいは2回の遠隔攻撃を行なう。
ショートソード:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィート、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ。
ロングボウ:遠隔武器攻撃:攻撃+4、射程150/600フィート、目標1体。ヒット:6(1d8+2)[刺突]ダメージ。
2.洞窟の途中
ローグが逃げようとした、あるいは逃げた方角には洞窟が続いている。ここはちょっとした迷路になっていて、不意討ちするための場所にも事欠かない。
ここには“ファイター”と呼ばれる腕っぷしが自慢の冒険者が2名うろついている。ローグの姿はない。不意討ちを試みるには、難易度12の【敏捷力】〈隠密〉判定に成功する必要がある。
ファイターのデータは衛兵のものを使用する。彼らは勇敢にも死ぬまで戦う。
衛兵
中型・人型生物(任意の種族)、任意の属性
AC:16(チェイン・シャツ、シールド)
hp:11(2d8+2)
移動速度:30フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
13(+1) | 12(+1) | 12(+1) | 10(+0) | 11(+0) | 10(+0) |
技能:〈知覚〉+2
感覚:受動〈知覚〉12
言語:任意の言語1つ(ほとんど共通語)
脅威度:1/8(25XP)
アクション
スピア:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+3、間合い5フィートまたは射程30/120フィート、目標1体。ヒット:4(1d6+1)[刺突]ダメージ、あるいは両手持ちでの近接攻撃の場合5(1d8+1)[刺突]ダメージ。
3.洞窟の出口
ファイターたちが探索していた場所から少し先へ進めば、そこは洞窟の入口である。そこには“クレリック”と呼ばれる魔法を使う種類の冒険者が戻ってくる者を待っている。ローグを取り逃がしているなら、彼はここまで戻ってきており、キュア・ウーンズによる手当てを1回受けている。
クレリックは洞窟からモンスター(キャラクターたちのことだ)が出てきたことに気づくと、聖印を掲げて戦いの決意をする。ローグがいるなら、彼はため息をつきながらクレリックの護衛に立つ。
クレリックとローグはhpが半減したら光のある洞窟の出口を目指して逃げ出す。逃げ出し始めた冒険者から60フィート以上離れられると、彼らを見失ってしまう。
こうして冒険者を撃退すれば、彼らが戻ってくることはない。
斥候
中型・人型生物(任意の種族)、任意の属性
AC:13(レザー・アーマー)
hp:16(3d8+3)
移動速度:30フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
12(+1) | 16(+3) | 13(+1) | 3(-4) | 12(+1) | 4(-3) |
技能:〈隠密〉+7、〈知覚〉+3
感覚:受動〈知覚〉15
言語:任意の言語1つ(普通は共通語)
脅威度:1/2(100XP)
鋭敏視覚&聴覚:斥候は視覚あるいは聴覚に頼る【判断力】〈知覚〉判定に有利を得る。
アクション
複数回攻撃:斥候は2回の近接攻撃あるいは2回の遠隔攻撃を行なう。
ショートソード:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィート、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ。
ロングボウ:遠隔武器攻撃:攻撃+4、射程150/600フィート、目標1体。ヒット:6(1d8+2)[刺突]ダメージ。
侍祭
中型・人型生物(任意の種族)、任意の属性
AC:10
hp:9(2d8)
移動速度:30フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
10(+0) | 10(+0) | 10(+0) | 10(+0) | 14(+2) | 11(+0) |
技能:〈医術〉+4、〈宗教〉+2
感覚:受動〈知覚〉12
言語:任意の言語1つ(普通は共通語)
脅威度:1/4(50XP)
呪文発動:斥候は視覚あるいは聴覚に頼る【判断力】〈知覚〉判定に有利を得る。
呪文発動:侍祭は1レベルの術者である。この呪文発動能力値は【判断力】である(呪文セーヴ難易度12、呪文攻撃+4)。侍祭は以下のクレリック呪文を準備している。
初級呪文(無限回):セイクリッド・フレイム、ソーマータージ、ライト
1レベル(3スロット):キュア・ウーンズ、サンクチュアリ、ブレス
アクション
クラブ:近接武器攻撃:攻撃+2、間合い5フィート、目標1体。ヒット:2(1d4)[殴打]ダメージ。
結末
君たちは無事、冒険者を撃退できただろうか。たまにはこういう逆転した冒険も面白いだろう。
この記事はOpen Game Licenseに基づいて作成されている。Open Game Licenseに該当するのは、クリーチャーやアイテムの名前やステータスなどである。この記事の他の箇所は個人的な使用を除き、いかなる形式でも許可なく複製することはできない。
2023年04月08日 [長年日記] 編集
§ [DnD][5e] アドベンチャー:宿代稼ぎ(1レベル)
今週の小冒険は1レベルのキャラクター1人用ですぅ。
データ関係はOGLを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。
冒険の概要
この冒険は1人用の短時間で終わるアドベンチャーである。
キャラクターがやってきた街にある宿屋で、地下のワイン倉に出てくるネズミを退治してくれないかという依頼がある。キャラクターがこれを受けてワイン倉を安全にすれば依頼は成功だ。
冒険への導入
君は冒険の旅に出ることを思い立ち、故郷を離れて旅をしてきた。今回立ち寄った街の名はカーレリア。荒野に点在する遺跡を探索する者たちが拠点にする冒険者の街だ。
街を散策していると冒険者が多い新市街にある宿、踊る黄金樽亭の入口に張り紙がある。『地下のワイン倉に巣食うネズミ退治。報酬は当分の間の宿代、飯代』。しばらくこの街に滞在したい今の君にぴったりの仕事だ。
君は依頼について話を聞くべく、その宿に入ってみることにした。
1.踊る黄金樽亭の中で
この宿を切り盛りしているのはセリルイーンという若く見えるエルフの女性だ。依頼について訊ねると、「夜うるさいので今すぐにでもお願いしたいです。ランタンもお貸しできますよ」と答えてくれる。
報酬が破格すぎないかと訊ねたら、彼女は「泊まっている冒険者の皆さんに仕事を回して成り立ってる店なので、現金報酬より宿代のほうがお互い得なんですよ」と話す。
仕事を始めるなら「2.地下のワイン倉へ」へ進むこと。
2.地下のワイン倉へ
ワイン倉は踊る黄金樽亭の厨房にある縦穴の下だ。穴は6m(20フィート)の深さまで掘られ、天井までおよそ3m(10フィート)の高さがある。
ワイン倉の中に照明はなく、“暗闇”だ。セリルイーンが渡してくれたランタンや、使えるならライトの呪文、種族として持っているなら暗視の能力などを頼りに進もう。
3.初めての実戦
明かりを持ってワイン倉へ降りたなら、今まで我が物顔で走り回っていたネズミたちは光源から逃げようと走り出す。
ここでは難易度10の【判断力】〈知覚〉判定に成功すれば、逃げ場を見つけてそこで戦うことができる。受動知覚が10以上の場合、あらためて判定をするまでもなくネズミたちを発見できる。
また、暗視など明かりに頼らず降りた場合、判定なしでネズミたちを見つけ、退治にかかれる。
ここにいるネズミはラットが4匹だ。
倒したなら、あるいはネズミを見失ってしまったなら、「4.太ったネズミ」へ進もう。
ラット
超小型・野獣、無属性
AC:10
hp:1(1d4-1)
移動速度:6m(20フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
2(-4) | 11(+0) | 9(-1) | 2(-4) | 10(+0) | 4(-3) |
感覚:暗視9m(30フィート)、受動〈知覚〉10
言語:-
脅威度:0(10XP)
鋭敏嗅覚:ラットは嗅覚による【判断力】〈知覚〉判定に有利を得る。
アクション
噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+0、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:1[刺突]ダメージ。
3.太ったネズミ
ワイン倉の奥に行くと、1m(3フィート)くらいはありそうな、丸々と太った大ネズミがワイン樽をかじっている真っ最中だ。このネズミはふてぶてしく、人が来ても無視して樽をかじり続け、戦いを挑んでくるようなら奥から小ネズミまで呼びだして応戦する。
ここにいるのはジャイアント・ラット1匹とラット1匹である。
「3.初めての実戦」でラットを見失っていたら、さらに4匹のラットが出現する。
ジャイアント・ラットが倒れれば、小ネズミたちはチューチューと鳴きながら退散する。こうした場合でも、しばらくここにネズミが寄りつくことはないだろう。
ジャイアント・ラット
小型・野獣、無属性
AC:12
hp:7(2d6)
移動速度:9m(30フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
7(-2) | 15(+2) | 11(+0) | 2(-4) | 10(+0) | 4(-3) |
感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉10
言語:-
脅威度:1/8(25XP)
鋭敏嗅覚:ラットは嗅覚による【判断力】〈知覚〉判定に有利を得る。
群れ戦術:少なくとも1体のジャイアント・ラットの味方がクリーチャーから1.5m(5フィート)以内にいて、その味方が無力状態でない限り、このジャイアント・ラットはそのクリーチャーに対する攻撃ロールに有利を得る。
アクション
噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:4(1d4+2)[刺突]ダメージ。
ラット
超小型・野獣、無属性
AC:10
hp:1(1d4-1)
移動速度:6m(20フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
2(-4) | 11(+0) | 9(-1) | 2(-4) | 10(+0) | 4(-3) |
感覚:暗視9m(30フィート)、受動〈知覚〉10
言語:-
脅威度:0(10XP)
鋭敏嗅覚:ラットは嗅覚による【判断力】〈知覚〉判定に有利を得る。
アクション
噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+0、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:1[刺突]ダメージ。
結末
ジャイアント・ラットを倒してワイン倉に平穏を取り戻したなら、君はカーレリアで旅の拠点になる宿を確保することができる。冒険者としての第一歩だ。
この記事はOpen Game Licenseに基づいて作成されている。Open Game Licenseに該当するのは、クリーチャーやアイテムの名前やステータスなどである。この記事の他の箇所は個人的な使用を除き、いかなる形式でも許可なく複製することはできない。
2023年04月14日 [長年日記] 編集
§ [DnD][5e] 『フォーゴトン・レルムの人気名所を巡ろう(Take a Tour of These Popular Locations in the Forgotten Realms)』
リライ・シルヴァーマンつどえ旅人! 盗賊のエドガン・ダーヴィスと彼のアウトロー仲間たちの冒険については聞いたことがあるかもしれませんが、あなたはその英雄たちが探索する異世界フォーゴトン・レルムについてあまり知らないかもしれません。
ここではあなたに旅の仲間たちがその冒険で訪れたいくつかの名所や、フェイルーン大陸にあるその他いくつかの注目すべき場所を紹介しましょう。フォーゴトン・レルムをまだ探検したことのないあなたは、ソード・コースト沿いにあるいくつかの場所を、彼らの物語や最近の小説で見聞きしたことがあるかもしれません。
映画D&Dの仲間たちとフォーゴトン・レルムを探検しよう。
D&D Beyondにサインアップし、『ダンジョンズ&ドラゴンズ:アウトローたちの誇り』にインスパイアされたゲーム・コンテンツを手に入れよう! キャラクターのステータス・ブロック、魔法のアイテム、そしてデジタル・ダイスがあなたを待っている!
1.ネヴァーウィンター
“職人の街”、あるいは“北方の宝石”と呼ばれる、我らがネヴァーウィンターから観光を始めましょう。ネヴァーウィンターは活火山であるホートナウ山の近くにあり、その熱はネヴァーウィンター川を温め、街と周辺一帯に四季を通じて温暖な気候をもたらしています。ここは勤勉な職人だけではなく、景観を彩る美しい庭園でも知られていました。
50年ほど前に起こったホートナウ山の大噴火では、ネヴァーウィンターが地図から消えそうになりました。これは何十年にも及ぶ混乱と争いを引き起こし、街はその支配権を奪おうとするよその勢力から頻繁に標的にされました。しかし、交易路が再会して街がかつての繁栄をゆっくりと取り戻しつつある今、ネヴァーウィンターの状況はよくなっています。そして、噴火の後に生まれた大裂孔は封印されているので、そこから脅威となる存在は現われません。本当ですよ?
ネヴァーウィンターはそれ自体は国ではない北方としの支配者や執政官の間の民間協定、領主同盟の一員です。この街が祖先の故郷だと主張するダガルト・ネヴァレンバー卿は、文字通り灰からのネヴァーウィンター復興に尽力してきました。
2.アイスウィンド・デイル
ここは北方のさらに北方になります。世界の背骨山脈として知られる山脈周辺の土地ほど、ネヴァーウィンターの一年を通した温暖さと異なる場所は見つけられません。3つの湖のほとりにはテンタウンズとして知られる一群の町があります。釣りは近くの町が繁栄するのをよく助けているが、泳ぎに行くのはおすすめしません。
この極寒の荒野に住むほとんどの人々は、祖国からの追放者やのけ者、逃亡者か、一攫千金を求めて訪れた者です。過酷な環境だけが与えられる孤独をこいねがっている者もいます。この地域に住むほとんどの人は、自分が生き残ることに集中しすぎて他人の食い扶持を深く詮索できません。
テンタウンズのほとんどは漁業の収益に依存していますが、勇敢なよそ者はその中でも最大のブリン・シャンダーで有益な取引を実際に見つけられるでしょう。一方、テンタウンズがちょっと文明的すぎると感じる人は、レゲドの蛮族たちに近しい部族がより快適かもしれませんね。
もちろん、世界の他の場所と同じように、噂はたくさんあります。旅行者は氷の中に秘められた死者の都、アンダーダークからもめ事を持ってくる専制的なドゥエルガル、この土地を冬の深淵に閉じ込めることになった“溶けずの霜”の伝説を耳にするかもしれません。それを調べる価値もあるかもしれません。
レベルズ・エンド
世界の背骨山脈は、世界にある社会からの亡命者にとっては自由のしるべになるかもしれませんが、多くの人は自己選択なしに北へ連れて行かれます。領主同盟は刃の形をした“風割りの岩”と呼ばれる岩に囲まれた、警備厳重な刑務所の塔を建造しました。不運にもレベルズ・エンドへ向かう船に乗れなかったなら、長期滞在をおすすめします。
あなたが押し込みの腕試しをしたい場合、D&D Beyondのアカウントがあれば無料の――「Prisoner 13」をお試しください!このアドベンチャーで、パーティはレベルズ・エンドに潜入し、囚人のひとりから情報を得る必要がある。あなたが何をするかはあなた次第、さあ、仲間を集めて計画を練ろう!
3.アンダーダーク
噂は本当です。我々の足元には深い洞窟群があります。広大な地下世界は少なくともフェイルーン大陸と同じくらいの広さを持っています。私の知るかぎりそれはまだ物質界の一部ですが、アンダーダークは私が行ったどの場所とも似ていません。暗く薄汚いトンネルは迷いやすく、そこでいくつかの街に出くわそうものなら、代わりにいなくなりたいと思うかもしれないほど、旅には向いてない土地です。
それでも、珍しい財宝やここにしかない魔法の秘密が約束されていれば、これらの洞窟群はあなたを魅了するかもしれません。それほど愚かな人は、キノコの品種の違いを知ってすれば命を救うことができるので、菌類の勉強をしてください。それから、夜目が利く人はこれらの洞窟でうまくやれるかもしれません。できるかどうか、わざわざ訊ねません。きっと教えてもらえますから。
私はドゥエルガルやドラウのような住民たたちについてあまり多くの仮定をしないことをおすすめしますが、マインド・フレイヤーと出くわしたら、そうですね、あなたに出会えて本当によかった。
4.ウォーターディープ
はい、はい、もちろんです、ウォーターディープの話をしましょう。“壮麗な都”のことは誰もが知っているはずで、私が思うに、フェイルーンじゅうの誰もがその名を知っています。すべての街が神々その人たちとの出会いを乗り切り、多少の傷を受け、時を刻み続けているわけではありません。
ほとんどの君主を仮面の下に隠す珍しい政府の構造ですが、その背後にある考えが何であれ、都は確実に危機から立ち直っているのでそれは機能しているようです。そして、ウォーターディープでは確実にお金を稼げ――盗め――ます。
ウォーターディープの観光客で世界一有名な大口亭を訪れないのはもぐりです。ここは世界中の冒険者を魅了する巨大酒場です。大口亭はフェイルーンの素晴らしい物語を聞くのに最適な場所というだけではありません。ここには探索する勇者に富か確かなる死かを約束する巨大ダンジョン、アンダーマウンテンへの入口もあります。
5.バルダーズ・ゲート
あなたが買い物好きで、何柱かの闇の神々が多くの取引を邪魔することを恐れないなら、バルダーズ・ゲートの街は魅力的かもしれません。あなたはここでソード・コーストで最高の取引を発見できるでしょう。バルダーズ・ゲートは上流階級の上層地域と一般労働者の下層地域に区切られています。
しかし、真の厄介ごとに巻き込まれようとしている人は市壁の外や門外地域の狭くごみごみした通りで見つかるかもしれません。ギルドの後ろ盾を持って活動する暗黒街の凶悪犯と事を構えないように注意してください。また、“死せる三者”の陰謀に巻き込まれたり、九層地獄への迂回路を見つけ出したりもなさらないように。
6.キャンドルキープ
バルダーズ・ゲートのすぐ南、嵐の海に面して建つこの大図書館には、世界最大の書物のコレクションが収蔵されています。中に入るのは簡単ではなく――砦の壁にまだ並べられていない文書を寄贈する必要があります。それは困難な仕事ですが、それを達成する方法を理解するだけの賢さがあった人は、中に在る膨大な書物のページの間に多くの対価を見つけるでしょう。
7.ファンダリン
レルムの田園地帯には小さな町が点在し、それぞれに秘密と問題を抱えています。しかし、ネヴァーウィンターから道を下ったところにあるこの小さな町は、初めての冒険者が旅立つのに最適の場所です。崩壊しつつある古いクラッグモー城など近隣の多くの場所は、探検のこつをつかむ機会を与え、失われた鉱山の噂は名を挙げようとしている人を誘惑するはずです。
あなたはD&D Beyondのアカウントがあれば無料で入手できる『Lost Mine of Phandelver』のアドベンチャーで、プレイヤーをファンダリンの町へ連れて行けます。
8.ストームレック島
伝説にいわく、ストームレック島はシャルスという囚われのレッド・ドラゴンの怒りによって生まれました。物語が真実なら、彼女の炎は彼女が敵によって囚われた海底の火山から地面を沸き上がらせたのです。これが真実かどうかに関わらず、この地はクロマティック・ドラゴンとメタリック・ドラゴンの間の戦いの時代から傷ついています。現在、“竜の安らぎ”修道院は紛争の日々を脇に置いて暴力からの避難所の役割を果たしているので、そのような静けさを求める人にとって完璧な場所になっています。
冒険をうまく始めようとしているなら、『ストームレック島の竜』はあなたとプレイヤーがD&Dのルールを理解するのに役立つ完璧な入門用アドベンチャーです。このアドベンチャーでは、ゲームの複雑さになれていきながら、ストームレック島の秘密を探ります。
フォーゴトン・レルムをもっと知りたい
『ダンジョンズ&ドラゴンズ:アウトローたちの誇り』の一行は、フォーゴトン・レルムでもっとも有名な名所のいくつかを駆け足で巡ります。アドベンチャーの物語を構築するためにあなたがより深くこれらの地域の歴史と背景を深く掘り下げたいなら、『ソード・コースト冒険者ガイド(絶版)』はフェイルーンの土地土地を詳しく解説し、その地域に合わせて作られた幅広いサブクラスと背景のオプションもあります。
さらに、D&D第5版でもっとも人気の高いアドベンチャーに数々は設定としてソード・コーストの外にあるものも含め、フォーゴトン・レルムの土地を舞台にしています。豪華な地図とディテールはDMの手になれたものとして物語世界を構築し、プレイヤーがその世界に没入できるキャラクターを作るのに役立ちます。
とはいえ、私たちが今日ここで訪れたのはフォーゴトン・レルムのごく一部に過ぎません。あなたの気に入った旅行先はどこですか?
リライ・シルヴァーマン(@rileyjsilverman)はD&D Beyond、Neadist、SYFY Wireに寄稿しているライター。彼女はSaving Throw ShowでテーロスのDice Ex Machina、ウィザーズ・オブ・ザ・コーストがスポンサーのThe Broken PacdをDMしている。リライはまた、コミックRat QueensがHyperRPGで行なっている公式テーブルトップ配信でBragaをプレイし、現在はThe Game of Rassilonのドクター・フーRPGポッドキャストでドクターをプレイしている。ロサンジェルス在住。
D&D Beyondの記事「Take a Tour of These Popular Locations in the Forgotten Realms」を訳しましたぁ。今回は特別に絵も使っちゃったですぅ。
2023年04月15日 [長年日記] 編集
§ [DnD][5e] アドベンチャー:残りの横穴(1レベル)
今週の小冒険は1レベルのキャラクター1人用ですぅ。
データ関係はOGLを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。
冒険の概要
この冒険は1人用の短時間で終わるアドベンチャーである。『アドベンチャー:宿代稼ぎ(1レベル)』を終了させたことが前提になっている。
キャラクターは踊る黄金樽亭の店主、エルフのセリルイーンから仕事を回される。
最近ある冒険者のパーティが洞窟を掃討したが、帰りに隠し扉と横穴を発見した。彼らは安全策を取って引き返したが、最後まで調べられなかったのは寝覚めが悪いと探索の依頼を出した。
キャラクターがこの依頼を受け、洞窟の横穴を探索し終えれば冒険は終了となる。
冒険への導入
踊る黄金樽亭に宿を定めて数日。店主のセリルイーンが仕事があると話を持ってきた。
「最近、別の冒険者パーティが街の近くにある洞窟のモンスター退治をしたんですが、帰りに隠し扉を見つけたんです」
冒険者パーティは安全を取って隠し扉の中を探索しなかったが、そのままにするのも寝覚めが悪いと、これの探索を5gpで君に依頼したということだ。
問題の洞窟はこの街、カーレリアから歩いて半日ほどの街道近くにあるもので、そこまででモンスターや野盗に襲われる心配はほとんどない。駆け出しの君にはぴったりの仕事だ。
問題の洞窟にどんなモンスターが住んでいたか訊ねると、「死霊術士がゾンビやスケルトンを作っていたようですよ」と教えてもらえる。
1.もはや隠されていない隠し扉
問題の洞窟へ行くと、入口を入ってすぐの場所に天然の岩に見せかけた隠し扉がある。これは事前に情報を得ているし、先行した冒険者がチョークで印をつけているので判定をするまでもなく発見できる。
なお、洞窟に照明はなく“暗闇”で、天井までの高さは3m(10フィート)前後、通路の広さも特記がない限り3m(10フィート)ほどだ。
なお、隠し扉を無視して洞窟の奥に進むと大広間があり、そこにはゾンビやスケルトンだったものが散らばっている。さらにその奥には2つの部屋があり、片方は死霊術士が寝起きしていた寝室、もう片方は倉庫だが、探索され尽くしている。
倉庫では難易度10の【知力】〈捜査〉判定に成功すれば壁と床の隙間に3cpを見つけられるが、本当にそれだけだ。
2.秘されていた通路
隠し扉の先には地下水が染み出してじめじめした直線の通路がしばらく続いている。30m(100フィート)ほど進むと、この湿気た通路をねぐらにしている害虫、スタージが2匹、ブンブンと羽音を響かせて獲物(君のことだ)に飛びかかってくる。
戦闘だ! このスタージは血に飢えており、死ぬまで君にまとわりつこうとする。
スタージ
超小型・野獣、無属性
AC:14
hp:2(1d4)
移動速度:10フィート、飛行40フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
4(-3) | 16(+3) | 11(+0) | 2(-4) | 8(-1) | 6(-2) |
感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉9
言語:-
脅威度:1/8(25XP)
アクション
吸血:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィート、目標1体。ヒット:5(1d4+3)[刺突]ダメージ、およびスタージは目標に吸いつく。吸いついている間、スタージは攻撃しない。その代わり、スタージのターンが開始する毎に、目標は血を吸われて5(1d4+3)ヒット・ポイントを失う。
スタージは5フィートを移動したことにして離れることができる。目標が10ヒット・ポイントの血を吸われるか、目標が死ぬと離れる。目標を含むクリーチャーはアクションを消費することでスタージを引き離すことができる。
3.閉ざされた鉄扉
スタージがいた場所からもう30m(100フィート)ほど進めば、そこにはいかめしい鉄の扉がある。魔法でもかかっているのか、錆びている様子はない。
扉の中の様子をうかがうなら難易度12の【判断力】〈知覚〉判定に成功すれば、「おーい、外に誰かいますかー?」と声が聞こえる。
扉には鍵がかかっており、解錠するには盗賊道具を使用した難易度15の【敏捷力】判定が必要である。
また、多少乱暴に開けてもよしとするなら、難易度15の【筋力】判定でこじ開けることができる。
4.思いがけない住民
扉の中は9m(30フィート)×9m(30フィート)の小部屋になっており、部屋の中心には丸椅子があり、そこに腐った死体が座らされ、ロープで縛り付けられている。しかし、凡百のゾンビたちとは違い、その目にはか細いが理性の光が灯っている。
君が部屋に入ってくると、ゾンビは腐ってなお回る舌で「いやー、ここに人が来るとかどれだけぶりかな。久しぶりに喋れる人が来てうれしいです。外はどうなってますか」と、一気にまくしたててくる。
ここで難易度8の【知力】〈宗教〉判定に成功すれば、ゾンビは普通喋れないことがわかる。
ゾンビになぜ喋れるか問いただすようなら、ゾンビは「喋れるように術を組んで生まれた特別製なんですが、僕を作った死霊術士殿はうるさいのが嫌いなようで、倉庫に放り込まれてしまいました。はっはっは」と自らの生い立ちを語る。
この話好きなゾンビは「何にせよ見つけてもらってよかった。解放してもらうもよし、あなたの刃にかかって死ぬるもよし、縛られているよりはましですからね」と、生死を君に一任する。彼の属性は混沌にして善である。
ちなみに、カーレリアは古今東西さまざまな種族がいりまじるるつぼの都市であるため、全身を布で覆うなど努力をすればゾンビでも市井に紛れることはできるはずだ。
ゾンビをもう一度殺すと本人に伝えて攻撃する場合、彼は抵抗しないが、外に出すと連れ出して途中で攻撃するなど、騙し討ちのような形の場合はできる限りの抵抗をする。
放置して買えるなら、ゾンビはその嗄れない声でずっと「おーい、待ってくださーい」と叫び続ける。
このゾンビを放置する以外どのように扱っても、脅威度分の経験点は得られるものとする。
ゾンビ
中型・アンデッド、中立にして悪
AC:8
hp:22(3d8+9)
移動速度:20フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
13(+1) | 6(-2) | 16(+3) | 3(-4) | 6(-2) | 5(-3) |
セーヴィング・スロー:【判】+0
ダメージ完全耐性:[毒]
状態完全耐性:毒状態
感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉9
言語:生前に知っていた言語を理解できるが話せない
脅威度:1/4(50XP)
アンデッドの頑健さ:[光輝]あるいはクリティカル・ヒット以外のダメージでゾンビのヒット・ポイントが0になった時、難易度5+受けたダメージの【耐久力】セーヴィング・スローを行なう。成功すれば、ゾンビはその代わりにヒット・ポイントを1まで減少させる。
アクション
叩きつけ:近接武器攻撃:攻撃+3、間合い5フィート、目標1体。ヒット:4(1d6+1)[殴打]ダメージ。
結末
ゾンビをどうするかで悩むかもしれないが、横穴の奥にあったものをセリルイーンに報告すれば、5gpの報酬が得られる。
この記事はOpen Game Licenseに基づいて作成されている。Open Game Licenseに該当するのは、クリーチャーやアイテムの名前やステータスなどである。この記事の他の箇所は個人的な使用を除き、いかなる形式でも許可なく複製することはできない。
2023年04月22日 [長年日記] 編集
§ [DnD][5e] アドベンチャー:ドワーフと錆の怪物(1レベル)
今週の小冒険は1レベルのキャラクター1人用ですぅ。
データ関係はOGLを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。
冒険の概要
この冒険は1人用の短時間で終わるアドベンチャーである。『アドベンチャー:宿代稼ぎ(1レベル)』を終了させたことが前提になっている。
キャラクターは踊る黄金樽亭の店主、エルフのセリルイーンから仕事を回される。
今回の依頼人はブランというドワーフの男性である。彼は新しい商売で一儲けしようと、キャラクターにラスト・モンスターの捕獲を依頼する。ラスト・モンスターの巣穴に檻を持ち込むまではできているので、後はモンスターを捕獲するだけだ。
キャラクターがこの依頼を受け、ラスト・モンスターの巣穴を探索し終えれば冒険は終了となる。
冒険への導入
踊る黄金樽亭に逗留していると、店主のセリルイーンが髭が白くなってきたドワーフの男を連れてきた。
「こちらはブランさんです。新しい商売を始める手伝いをしてほしいとかで」
紹介されたブランは、「うむ。ラスト・モンスターの調教を始めようと思うのだ。奴らはあの触覚で金の気を探れるから鉱脈を探るのに使えるんじゃ」と新しい商売のことを語り始める。
彼は街の汚い路地にあるラスト・モンスターの住み家に檻を持ち込むので、そこに追い込むのを手伝ってほしいと君に持ちかける。報酬は20gpと、装備が腐蝕した場合は代品一式だ。
1.新市街の路地
カーレリアの新市街は元々あった城壁の外に広がり続けている街で、建物が建て増しを重ねて入り組んでいる場所も多い。今回ブランが見つけたラスト・モンスターの巣は、そんな路地の突き当たりにある。
この路地は昼間に来たなら“明るい”環境で、幅は3m(10フィート)あるかないかである。
2.モンスターをおびき出せ
ブランに連れられて現場に来ると、既に檻が運び込まれている。東の海の果てから到来した“タケ”と呼ばれる頑丈な植物と木のつるで作られたものに、重石が結わえられている。ラスト・モンスターの腐蝕を受けないように準備は万端だ。
ブランは「こうやってモンスターをおびき寄せるんだ。わしは離れるからあんたも隠れてくれ」と言って、地面に鎖のかけらや鎧の残骸などのくず鉄をばらまく。
ここで難易度11の【敏捷力】〈隠密〉判定を行なうこと。成功すれば、「3.激突、錆の怪物」へ進む。失敗した場合、ラスト・モンスターは警戒しているのか出てこない。
3.激突、錆の怪物
君がうまく身を隠せたら、ラスト・モンスターがブーンと音を立て尻尾を振り回しながら出てきて、その触覚でくず鉄を錆びさせ、おいしそうに食べ始める。
ここで君が取れる作戦はいくつかある。ラスト・モンスターのhpが0になるまで攻撃して気絶させる。ラスト・モンスターをつかんで檻の中まで移動させる(ラスト・モンスターが出た場所から檻までは9m(30フィート)ある)。ラスト・モンスターの反対側まで移動して攻撃を続け、檻の方へ追い立てる。難易度14の【魅力】〈動物使い〉判定で馴らしを試みる。などだ。
どうにかしてラスト・モンスターを気絶させるか檻の中まで追い込めば、待っていたブランがモンスターを捕まえ、君は戦いから開放される。
ラスト・モンスターの攻撃で君のhpが0になっても、ラスト・モンスターは君のことを食べたりはせず、くず鉄を食べ終わると巣に帰っていく。その後ブランが君を介抱してくれる。こうなった場合、仕切り直して再挑戦もできるが、3回失敗するとさすがにラスト・モンスターは警戒して別の住み家を探しに行き、依頼は失敗になる。
依頼が失敗してしまった場合でも、装備に腐蝕があればその分の手当てはブランにしてもらえる。
ラスト・モンスター
中型・魔獣、無属性
AC:14(外皮)
hp:27(5d8+10)
移動速度:40フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
13(+1) | 12(+1) | 13(+1) | 2(-4) | 13(+1) | 6(-2) |
感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉11
言語:-
脅威度:1/2(100XP)
金属腐食:ラスト・モンスターにヒットした非魔法的な金属の武器は腐食する。武器はダメージ・ロールへの永続かつ累積する-1のペナルティを受ける。ペナルティが-5になると、武器は壊れる。ラスト・モンスターにヒットした金属製の非魔法的な矢弾はダメージを与えた後に破壊される。
鉄嗅覚:ラスト・モンスターは臭いを嗅ぎ、30フィート以内にある鉄の位置を正確に知ることができる。
アクション
噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+3、間合い5フィート、目標1体。ヒット:5(1d8+1)[刺突]ダメージ。
触覚:ラスト・モンスターは5フィート以内に見える非魔法的な鉄の物体を腐食させる。物体が着用あるいは運搬されていない場合、接触すると1フィート立方が破壊される。物体がクリーチャーによって着用あるいは運搬されている場合、クリーチャーは難易度11の【敏捷力】セーヴィング・スローを行ない、ラスト・モンスターの接触を回避できる。
触れられた着用あるいは運搬されている物体が金属製の鎧あるいは金属製のシールドなら、それはACへの永続かつ累積する-1のペナルティを受ける。ACが10まで減少した鎧、あるいは+0ボーナスまで低下したシールドは壊れる。触れられた物体が手に持たれた金属製の武器である場合、金属腐食の特性で説明されているように腐食する。
結末
見事ラスト・モンスターを捕獲できれば、ブランは礼を言って新しい商売の準備を始める。それがうまくいくかどうかは、別の物語である。
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2023年04月27日 [長年日記] 編集
§ [DnD][5e] 『Player's Handbook Playtest 5』武器特性部分の訳
さっき公開された『Player's Handbook Playtest 5』から、再定義された武器の特性、そして体得(Mastery)特性を訳したですぅ。
武器の特性
以下の特性はこのプレイテストで定義が変更される。
軽武器
自分のターンに軽武器で攻撃アクションを行なったとき、君は同じターンにボーナス・アクションとして1回の追加攻撃を行なえる。この追加攻撃には、異なる軽武器を使い、君の能力値修正値がマイナスでないならそれを追加攻撃のダメージに加算できない。
例えば、君のターンに片手にショートソードを持ち、もう片方にダガー――両方が軽武器の特性を持つ――を持って攻撃を行なうと、君はアクションとボーナス・アクションを使って両方の武器で1回ずつ攻撃できるが、君はボーナス・アクションのダメージ・ロールに【筋力】あるいは【敏捷力】修正値を、この値がマイナスでない場合は足せない。
投擲
投擲特性を持っている武器は遠隔攻撃としてその武器を投擲でき、君は攻撃の一部としてその武器を準備できる。
その武器が近接武器なら、君は攻撃ロールおよびダメージ・ロールにその攻撃で近接攻撃をする時と同じ能力値修正値を使うことができる。例えば、ハンドアックスを君が投擲する時は君の【筋力】を使うが、ダガーを投擲する時はダガーには妙技特性があるので、君の【筋力】あるいは君の【敏捷力】のどちらかを使える。
体得(Mastery)特性
上記の武器表を見ればわかるように、すべての武器は体得特性を持つようになった。この特性はキャラクターが武器体得のような特徴を持つことでのみ、そのキャラクターのために開放される。
ここではすべての体得特性を解説する。この特性はアルファベット順である。 もしゲームの特徴で武器の体得特性を他のものに変更するのなら、その武器が新たな特性の前提条件を満たしていなければならない。
なぎ払い(Cleave)
前提条件:近接武器、重武器特性
この武器による近接攻撃をクリーチャーにヒットさせたなら、君は間合いの中にいて最初の目標から5フィート以内の2体目のクリーチャーにこの武器で攻撃を行なえる。ヒットしたなら、2体目のクリーチャーは武器のダメージを受けるが、君の能力値修正値はマイナスでない限りこのダメージに足すことはできない。君はこの追加攻撃を1ターンに1回しか行なえない。
柔軟性(Flex)
前提条件:両用特性
この武器を使った近接攻撃をヒットさせたら、君は片手持ちにしていても両用特性のダメージを与える。
かすめ(Graze)
前提条件:近接攻撃、重武器特性
この武器を使ったクリーチャーへの攻撃ロールをミスしたなら、君はそのクリーチャーに攻撃ロールに使った能力値修正値に等しいダメージを与える。このダメージは武器によるものと同じ種別で、能力値修正値を増加させる以外、どんな方法でもダメージを増加させることはできない。
斬り返し(Nick)
前提条件:軽武器特性
軽武器による追加攻撃を行なうなら、君はそれをボーナス・アクションではなく攻撃アクションの一部として行なえる。君はこの追加攻撃をターンに1回しか行なえない。
押しやり(Push)
前提条件:重武器、両手持ち、あるいは両用特性
この武器がクリーチャーにヒットしたなら、君はサイズが1段階大きいものまでならそのクリーチャーを10フィート遠くへ押しやることができる。
衝撃(Sap)
前提条件:他の特性がないこと
この武器がクリーチャーにヒットしたなら、そのクリーチャーは君の次のターン開始時までに行なう次の攻撃ロールに不利を受ける。
減速(Slow)
前提条件:なし
この武器がクリーチャーにヒットしてそのクリーチャーにダメージを与えたなら、君はそれの移動速度を10フィート減らすことができる。この特性でクリーチャーを複数回攻撃しても、移動速度の減少は10フィート以上にならない。
転倒(Topple)
前提条件:重武器、間合い、あるいは両用特性
この武器がクリーチャーにヒットしたなら、君はクリーチャーに難易度が(8+君の習熟ボーナス+攻撃ロールに使った君の【能力値】修正値)に等しい【耐久力】セーヴィング・スローを行なわせる。セーヴに失敗したら、そのクリーチャーは伏せ状態を受ける。
攪乱(Vex)
前提条件:矢弾、妙技、あるいは軽武器特性
この武器がクリーチャーにヒットしてクリーチャーにダメージを与えたら、次の君のターンの終了時まで、君はそのクリーチャーへの次の攻撃ロールに有利を得る。
2023年04月29日 [長年日記] 編集
§ [DnD][5e] アドベンチャー:コボルドの愚連隊(1レベル)
今週の小冒険は1レベルのキャラクター1人用ですぅ。
データ関係はOGLを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。
冒険の概要
この冒険は1人用の短時間で終わるアドベンチャーである。『アドベンチャー:宿代稼ぎ(1レベル)』を終了させたことが前提になっている。
キャラクターは踊る黄金樽亭の店主、エルフのセリルイーンから仕事を回される。
今回の依頼人はコボルドのシャレタだ。彼女の兄のジャレグはカーレリアで愚連隊を結成してゆすりやたかりを行なっている。今はまだ大きな揉め事に巻き込まれていないが、いつか死ぬような目に遭うのではないかと彼女は心配しているため、痛い目に遭わせて堅気に戻してほしいというのだ。
キャラクターがこの依頼を受け、ジャレグの愚連隊を倒せば冒険は終了となる。
冒険への導入
踊る黄金樽亭に逗留していると、店主のセリルイーンが小柄なコボルドの少女を伴ってきた。
「こちらはシャレタさんといって、ちょっと面倒なことを頼みたいというのです」
シャレタは「私のお兄ちゃんのジャレグがこの街で悪い連中とつるんで、ゆすりやたかりをしてるんです。いつか死ぬようなことになる前に、まともな道に戻したくて……」と涙ながらに語る。
話を聞いていたセリルイーンは「このことはわたしからもお願いしますね」と口添えをして、自分からも革袋に金貨を入れる。報酬は10gpである。
1.新市街の廃墟
カーレリア新市街の新しい建物と古い建物の間で潰されそうになっている廃墟がジャレグの愚連隊、青爪組のねじろだ。彼らはここを拠点に付近の住民相手にゆすり、たかりをしている。
2.番トカゲ
青爪組のねじろにはいかつい首輪をした青いジャイアント・リザードが1匹おり、周囲を威圧的ににらんでいる。
勝手に建物に入ろうとすると、ジャイアント・リザードは襲いかかってくる。
ここで難易度8の【魅力】〈動物使い〉判定に成功すれば、リザードを手懐けて入口を安全に通れるようになる。
ジャイアント・リザード
大型・野獣、無属性
AC:12(外皮)
hp:19(3d10+3)
移動速度:9m(30フィート)、登攀9m(30フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
15(+2) | 12(+1) | 13(+1) | 2(-4) | 10(+0) | 5(-3) |
感覚:暗視9m(30フィート)、受動〈知覚〉10
言語:-
脅威度:1/4(50XP)
アクション
噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:6(1d8+2)[刺突]ダメージ。
3.見張り
建物の中は小さな部屋と奥に続く廊下がある。この建物の中は“薄暗い”空間だ。そして小部屋の中にはコボルドが1人、椅子に座って周囲を見張っている。
見張りは「何の用だ」と高圧的に尋問してくる。無視して進めば戦闘になる。問答無用で殴ってもいいが、難易度9の【魅力】〈はったり〉判定などに成功すれば、うまく丸め込み、仲間の部屋まで案内してもらえる。
コボルド
小型・人型生物(コボルド)、秩序にして悪
AC:12(外皮)
hp:5(2d6-2)
移動速度:9m(30フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
7(-2) | 15(+2) | 9(-1) | 8(-1) | 7(-2) | 8(-1) |
感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉8
言語:共通語、竜語
脅威度:1/8(25XP)
日光過敏:コボルドは陽光の中では攻撃ロール、そして視覚を利用した【判断力】〈知覚〉判定に不利を受ける。
群れ戦術:少なくとも1体のコボルドの味方がクリーチャーから1.5m(5フィート)以内にいて、その味方が無力状態でない限り、コボルドはそのクリーチャーに対する攻撃ロールに有利を得る。
アクション
ダガー:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:4(1d4+2)[刺突]ダメージ。
スリング:遠隔武器攻撃:攻撃+4、射程9/36m(30/120フィート)、目標1体。ヒット:4(1d4+2)[殴打]ダメージ。
4.青爪組の本拠
廊下の突き当たりにある部屋が青爪組の者たちが寝起きしている本拠地だ。シャレタの兄ジャレグはここにおり、首領として自身を金の指輪などで飾り立てている。
ジャレグは他の種族から馬鹿にされるコボルドの生き方に嫌気がさして仲間を連れ、カーレリアで愚連隊を率いている。彼を説得するには一旦力を見せるしかないだろう。
ここにはジャレグと彼の手下が1人、合計2人のコボルドがいる。
コボルド
小型・人型生物(コボルド)、秩序にして悪
AC:12(外皮)
hp:5(2d6-2)
移動速度:9m(30フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
7(-2) | 15(+2) | 9(-1) | 8(-1) | 7(-2) | 8(-1) |
感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉8
言語:共通語、竜語
脅威度:1/8(25XP)
日光過敏:コボルドは陽光の中では攻撃ロール、そして視覚を利用した【判断力】〈知覚〉判定に不利を受ける。
群れ戦術:少なくとも1体のコボルドの味方がクリーチャーから1.5m(5フィート)以内にいて、その味方が無力状態でない限り、コボルドはそのクリーチャーに対する攻撃ロールに有利を得る。
アクション
ダガー:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:4(1d4+2)[刺突]ダメージ。
スリング:遠隔武器攻撃:攻撃+4、射程9/36m(30/120フィート)、目標1体。ヒット:4(1d4+2)[殴打]ダメージ。
結末
一度痛い目に遭ったらジャレグは他人の言葉を聞く気になる。うまく説得し、家族の元へ帰れるようにしてやろう。
この記事はOpen Game Licenseに基づいて作成されている。Open Game Licenseに該当するのは、クリーチャーやアイテムの名前やステータスなどである。この記事の他の箇所は個人的な使用を除き、いかなる形式でも許可なく複製することはできない。