2014年01月01日 [長年日記] 編集
§ [Promiscuus] あけた
大晦日の夕暮れ時に『バック・トゥ・ザ・フューチャー』三部作を流したと思ったら夜中から初日の出を待つタイミングで『野性の証明』、『八甲田山』と高い高いしてコンクリートの上へ叩き落すようなBSプレミアムの本気に恐れを抱きながら、今年はエヴァ初号機がロールアウトする年なのだと感慨に耽ったですぅ。
2014年01月02日 [長年日記] 編集
§ [Promiscuus] ジオニズム芸術
今日はケンプファーが一年戦争期のジオン軍モビルスーツでなぜ特定の言語として由来が明らかなものであるのかをつらつらと考えていたですぅ。
そこで、まずはジオンのモビルスーツが無国籍な記号っぽい名前である理由を考えると、これは宇宙コロニーが地球のさまざまな地域からやって来た移民による社会なので、特定の言語を由来にしていると軋轢が生じるおそれがあること、さらには戦争中に報道などで連呼されるモビルスーツの名称を利用してジオン国民の統一意識を醸成するためだという前提を準備したですぅ。
これらの命名規則の底流にあるのは、ズムシティに建つ奇天烈なザビ家公邸っぽい建造物、ファルメルの艤装やブリッジの様式など、既存の芸術様式と一線を画すジオニズム芸術ともいうべきデザイン理論で、こうした地球とは異なるもので囲むことにより、移民の帰属意識を出身地からジオン公国へ移すギレンの戦略(ゆえに以降のジオン系組織では特定言語の単語が使われることもあった)と考えることができますぅ。
そしてケンプファーは、Kaempferplanなどという内部向けの開発コードしかついていない状態で正式なルートで採用されるめどが立っていなかった、ないし放置されていた試作機をルビコン計画のため徴発し、コードのままで呼称していたと解釈すれば筋は立つ気がしたですぅ。
2014年01月06日 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e][LnL] 『大成功!(It's a Wrap!)』
長く、しかしいい一年だった。君が許してくれるなら私はしばらくの間2013年を振り返り、私たちが何をしてきたかを話したい。これまで12ヶ月の間にダンジョンズ&ドラゴンズの世界で起こった事件のいくつかを見てみよう。
まず、D&D Nextのプレイテストは私たちの予想を打ち砕く驚くべきものになった。私はプレイテストが終了するまでに10万人が参加すると賭けていた。最終的に、その数は倍近くにもなった。
iOS版『ウォーターディープの支配者たち』はiTunes App Storeで売り上げの上位をつかんだ。11月期の全iOSゲーム中でもレビューでもっとも高い平均点を得て、 Pocket Tacticsのゲーム・オブ・ザ・イヤー2013にもノミネートされた。このボードゲームはウェブ配信番組TableTopでも題材にされ、何十万人もの新たなファンに紹介された。
“DMの星”クリス・パーキンスが主導したPAXでのD&Dライヴ・ゲームは、数千人のゲーマでシアトルのパラマウント・シアターを満員にし――さらに十万人以上がオンラインで中継を視聴した。
Gen Conでは数千人の人々が私たちのイベントへ足を運び、D&D出展史上の新記録を塗り替えた。とても幸せそうなゲーム会場で私たちは新たな発見をした。また、“破砕(the Sundering)”の開始記念パーティ(あるいはD&Dの夕べ)はドリッズトを題材にした巨大な誕生日ケーキをたいらげながらゲーマと交流するよい機会になった。
『ビッグバン★セオリー』ではゲームの中でもうひとつの物語が展開された。およそ1600万人がそれを視聴した。
われらがR&Dチームの何人かを含む勇敢なD&Dプレイヤーたちは、Extra Lifeの資金調達キャンペーンで25時間耐久ゲームに参加し、Children's Miracle Network Hospitalsのために22000ドル以上の寄付を集めた。
知育玩具のKRE-Oチームとも共同作業を行なった私たちは、1980年代以来はじめてD&Dをおもちゃ売り場に戻す計画も発表した。製品の第一陣は2014年の早いうちに店頭へ並ぶだろう。
D&Dエンカウンターズの一環としてはふたつの新しくとても異なる形式のアドベンチャー――『殺戮のバルダーズ・ゲート』と『クリスタル・シャードの影』――も開始し、ファンは“破砕”のイベントへ参加するとともに異なる版でプレイができるようになった。プレイヤーは『Sundering Adventurer's Chronicle Facebook app』でゲームの結果を報告することで、フォーゴトン・レルムの未来へ影響を与えることもできる。
そしてもっとも重要なのは、これまでの12ヶ月を通じて世界中の人々がテーブルを囲んでダイスを転がし、D&Dをプレイしたということだ。
こんなことは自慢にならない――私はそう認めているが、ここでは少し自慢させてもらおう。だが、私はこの年にD&Dチームが成し遂げたことにも同じくらい胸を打たれている。これまでに私が触れてきた数々の企画が始まることを電話やメールで知らせられ、会議や三者間通話に発展し、刺激的なものとして世界へと放たれる様子を見るのはとても楽しかった。
では、ここでこれまでを振り返りながら、(これらの全員で激務をこなしてきた)わがチームの仲間へ個人的な感謝を捧げたい。
- ダン・ゲロン、ケイト・アーウィン、そしてジョン・シンディエットはその超人的な能力で重箱の隅をつつくようなR&Dの言葉を我慢しながらD&Dのアートワークを管理し、アーティストたちがすばらしい作品を創造する助けになってくれている。
- ロドニー・トンプソン、ロブ・シュワルブ、そしてブルース・コーデルはデザインの第一線で戦い続けている。プレイテストの調査で私たちが好感触なフィードバックの山に埋もれてしまったのは、決して事故ではなかったのだ。
- ジェレミー・クロフォード、クリス・シムス、ピーター・リー、そしてスコット・フィッツジェラルド・グレイはみんながルールを探し回らずにゲームをプレイできるよう、文書の執筆と編集に尽力してくれた。
- クリス・ヤング、ベン・ペトリショール、そしてトム・オルソンはD&Dをビデオゲーム市場へと導く羊飼いであり、より明るい未来の礎を築いてくれている。 /
- クリス・パーキンスとグレッグ・ブリスランドは私たちが順調に前進するために、見守ってくれている。
- D&Dの雑学――あるいはどこでそれを調べるべきか――を知悉しているマット・サーネットは、ちょっとした疑問に対する答えを常にもたらしてくれる。
- ニーナ・ヘス、フリートウッド・ロビンス、そしてジェームス・ワイアットが非常に小さな助言と考えをふくらませてくれたので、私たちはこれまで“破砕”の小説を6冊まで出版できた。
そして君たちすべて――特にプレイテストに参加してくれた――が、2013年をこれまで紹介したような成功した年になることを助けてくれた。これからも挑戦を続けよう!
マイク・ミアルス
マイク・ミアルスはD&Dのリサーチ&デザイン・チームのシニア・マネージャだ。彼はレイヴンロフトのボードゲームやD&D RPGのサプリメント何冊かを手がけている。
2014年01月08日 [長年日記] 編集
§ [Ludus] 可変モビルスーツの益体もないはなし
以前書いたモビルスーツと国家観を前提として『Ζガンダム』時代の可変モビルスーツを考えると、一年戦争で人類の総数が減って従来規模の戦争ができなくなったことに対応し、モビルスーツに戦闘機要素を組み込むなどして諸兵科連合ドクトリンが生き残りを模索したことで咲いた最期の徒花だと考えるのはどうかとか思いついたですぅ。
つまり諸兵科連合で戦争を考えるとMSには航空機の要素が足りず、だからといって支配領域全体で空港や航空機を維持するのは困難なので、MSを航空機にして従来の原則と現状を折衷した答えとして変形MSが開発され、実戦ではあんな感じだったので外野や後世から見たら時代の徒花だったねと振り返られるような技術史ですぅ。
これを前提にするとティターンズ、つまり連邦軍が可変モビルスーツを色々と開発していたのも、一年戦争以前と同じように領域の維持を第一の戦略にしていたと推測できますぅ。対してエゥーゴは連邦やティターンズが決めたルールに乗らず、敵の大きな拠点に一撃を与え、これを使ったプロパガンダで闘争する戦争をルールとして採用し、相手が新しいルールに適応する前に逃げ切ったという見方ができるですぅ。
してみるとシロッコがティターンズで厚遇されていたのも、木星航路での海賊撃退などもやっていただろうし非正規戦のノウハウを買われて戦略の見直しや指導を行なうための人事と考えることもできるけど、それとは別にシロッコ本人がMS時代の戦争を考えた結果、エゥーゴと同じようなデモンストレーション戦争に行き着き、ジュピトリス製MS群を答えとして弾き出したとしたら皮肉な話ですぅ。
2014年01月09日 [長年日記] 編集
§ [Liber] BOOK☆WAKERを使った感想
このところBOOK☆WAKERでちまちま本を買ったですぅ。
ラインナップはかなり充実していてPCで閲覧できる環境があるのもいいけど、汎用DRMを使っていないので専用ソフトからしか閲覧できないのはプラスを相殺しそうなくらい大きなマイナス点だったですぅ。
2014年01月10日 [長年日記] 編集
§ [Promiscuus] 身近な小道具の効果
今日はTVでやっていた『ダイ・ハード4.0』を観ていたけど、この作品のうまいところは巻き取って収納できる樹脂製キイボードのように、マットやワーロックの使っているガジェットが映画用の気取ったものではなくそこらへんの店で売ってる身近でさえないものなところで、ここらへんがマクレーンの誰もやらないから仕方なくヒーローになってしまう英雄感にも通じるところがあると感心したですぅ。
2014年01月13日 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e][LnL] 『D&D Nextでの低レベル・キャラクター(Low-Level Characters in D&D Next)』
これまで、私はなぜD&D Nextのキャラクター・クラスが1と2レベル目で選択肢を与えない、あるとしてもわずかなのか理由を書いてきた。D&D Nextで低レベルのキャラクターは特徴と能力の多くを適切なかたちで封印され、第1版や第2版のそれとかなり近いものに感じられる。私たちはいくつかの理由をもってこのデザインに決定した。
まず、私たちは1レベルのキャラクターを作成する工程をできるだけ速いものにしたかった。かつて、キャラクターの作成はそれだけでセッションひとつ分の時間に匹敵していた。私たちはゲームのグループが確実に30分以内にキャラクターを作成できるようにして、君がボードゲームを準備するのと同じようにD&Dを選んでプレイできるようにしたかった。
低レベルのキャラクターを単純化することはまた、熟練のプレイヤーが簡単に作成できるようになった分、新規参加者がキャラクターを作成して運用するのを助けることができる。君が新規プレイヤーのファイター、クレリック、ウィザード、そしてローグを助けようとするなら、数回のゲームをこなせば君は1から2レベルのキャラクターができることのほとんどを記憶できるだろう。新規プレイヤーにゲームを教えるDMは、彼らがルールブックへ付箋をつける作業に忙殺されなくても決定を助けることができる。
もちろん、私たちは熟練のプレイヤーが特別で記憶に残るキャラクターを形作るのを助けるさまざまな選択肢を好んでいることも知っている。D&D Nextで1レベル時点のカスタマイズで大きな部分を担っているのは背景である。それぞれの背景には多様な構築済みのオプションがあるが、君は自分で技能と道具の習熟、そして君のキャラクターが持つ物語に合わせた背景の利益を選ぶこともできる。
D&D Nextでどんなキャラクターでも好きな技能と道具に習熟できるのは、私たちがとても意識して行なったことだ。ファイターがかつて街の盗賊だったなら、君はそれを反映した背景を選び、開錠、虚言、そして忍び足について習熟することができる。古典的なクラスによる技能の制限――ローグは〈隠密〉を訓練できるが、ファイターはできないというような――はある種のゲーム・バランスを提供するように見えるが、それは意味のないバランスだ。結局、技能の有用性は冒険の状況が決定するので、多くの技能を持っていればいるほど君はボーナスを得るし、ゲームに影響力を行使できるようになるだろう。D&D NextはDMが判断をしやすい習熟によって道具と技能の選択肢を広げておくことで、プレイヤーが彼らの1レベル・キャラクターが特別なものだと感じるのに充分な選択肢が存在する。
さらに、ゲームでのレベル上昇は1、2レベルでそれぞれ約1回のセッションが必要になると見積もられている。それは全員にキャラクターの重要な選択を行なう前にクラスの基礎を学べるだけの時間を与えるということだ。特に新規プレイヤーには、彼らにとって初めてのセッションでキャラクターとキャンペーンを理解し、選択のための強い根拠を得る機会を与えることができる。1、2レベルでプレイすることを好むグループのために、DMはそれらのレベルをより多くプレイできるように経験点の獲得についてオプションを導入することができる。一方で、1レベルの背景より多くのオプションを使ってキャラクター作成を行ないたい熟練のプレイヤーには、最初から熟練の3レベル・キャラクターで開始するルールもゲームに入っている。
キャンペーンのデザインについてだが、私たちが出版するアドベンチャーでは1、2レベルをDMがキャラクターをキャンペーンへ導入する準備段階だと定義し、3レベルでキャンペーンを開始する前の伏線を配置する。これらの2レベルはプレイヤーにキャンペーンを理解してキャラクターの目的を明確なものとさせる、雰囲気に没入することへと特化したものだ。
アドベンチャーの古典『国境の城塞』を例に取れば、最初の2レベルはキャラクターが城塞へ向かう旅をしながら、足跡を追ってきた山賊の待ち伏せやペリトンとの戦いを行ない、そのまま盗賊の掃討戦になるだろう。こうした遭遇を通じて、キャラクターは城塞の重要なNPCと対面し、冒険のネタになりそうないくつかの噂を聞き、彼らが最初にやりたいことを明確にしていく。キャラクターが3レベルになったとき、彼らは城塞の周辺や混沌の洞窟への旅に耐えられるだけの強さを身につける。
これらD&D Nextの要素を使えば君は自分のゲームのキャンペーンを、自分好みに運営できる。初心者のグループはみんながキャラクターとゲーム世界の感覚をゆっくりとつかむため、ゆっくりとした1、2レベル時の成長を望むかもしれない。熟練のプレイヤーは最初からゲームで使えるすべてのキャラクター・オプションを最大限に使える、3レベルのキャラクター作成を希望するかもしれない。柔軟性は常にD&Dの特色であり続け、私たちがD&D Nextでさらなる強化を施したのもゲームのこの面である。
マイク・ミアルス
マイク・ミアルスはD&Dのリサーチ&デザイン・チームのシニア・マネージャだ。彼はレイヴンロフトのボードゲームやD&D RPGのサプリメント何冊かを手がけている。
2014年01月15日 [長年日記] 編集
§ [Promiscuus] 焼き肉の本体
ここのところ肉を食べるのがつらいけど焼き肉の本体は塩やたれだと考えたら、こんにゃくとかにつければ焼き肉を食べた気分になれそうな気がしたですぅ。
2014年01月18日 [長年日記] 編集
§ [Promiscuus] おいすたー
去年の暮れごろから別に海沿いではないところでもそこかしこで牡蠣小屋を見かけるけど、もしや牡蠣もたい焼きやメロンパン、からあげのようにハコさえあれば開業できるフランチャイズ商法の標的になっているのかなどとひとり身構えているですぅ。
2014年01月19日 [長年日記] 編集
§ [Promiscuus] 大延期
今日はセッションが延期になってごろごろしてたけど、出ないというほとでもないけど体調が思わしくなかったのでかえってよかったのかもしれないですぅ。
2014年01月20日 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e][LnL] 『D&D Nextでのキャンペーン(Campaigns in D&D Next)』
先週、私たちはD&D Nextの低レベル・キャラクターに対する方法論を見ていった。今週の私たちは、低レベルでのプレイをDMの側から見ていこう。
私たちはキャンペーンで最初の2レベルをキャラクターの成長と同じくらい、DMがゲームの雰囲気を決定づける機会だととらえている。3レベルまでにプレイヤーが彼らのキャラクターの能力を決定づけるように、DMはこの時間を使ってキャンペーンをゆるやかに始め、徐々にふくらませることができる。1、2レベルで君はちょっとした実験を行なえる。君はキャンペーンの出発点と許容範囲を決めていくことができる。君は使おうと考えたさまざまなオプション・ルールを導入していくことができる。これらの初期レベルはグループに1、2回のセッションをプレイし、そこで起こったことを話し合い、楽しかったこと、あるいは琴線に触れなかったことについて話す機会を与える。
あらゆるDMは異なるスタイルと自分だけのキャンペーン案を持つので、キャンペーン最初の2レベルでは君に全体のルールを決定する機会を与えている。あるDMは、これらのレベルでもっとも幸運かもっとも狡猾なキャラクターのみが3レベル以降のセッションに参加できるよう、若干の淘汰を行なうかもしれない。別のDMは導入レベルをキャラクターがキャンペーンの重要な要素――たとえば、たくさんの交易路が交わる都市を支配する強大なギルド――をよく知るための機会とみるかもしれない。
キャラクターの背景はキャンペーンを創造する勘所になる。背景のデザインは簡単なので、DMはキャンペーン用にカスタマイズした背景をいくつか作ることができる。たとえば、ギルドが支配する都市の場合、DMはギルドと積極的に関係する、あるいはギルドの支配に反抗する団体と結びついた背景を作ることができる。冒険の手がかり、重要NPCとの関係、あるいは行動することを促がすキャンペーンの要素すべては、キャラクターの背景に含めることができる。
キャラクターの長所、短所、そして縁もまた、キャンペーンに命を吹き込む。DMがキャンペーンに合わせた背景を作るとき、長所、欠点、そして縁をカスタマイズして一覧にすれば、プレイヤーがキャラクターの行動に反映させる役に立つ。政治的陰謀のゲームで、DMはそれぞれのプレイヤーに貴族の家と縁を結ぶように頼み、それらが敵味方であるようにするかもしれない。それらの要素を前もって準備すれば、最初から全員の見通しが明るい状態でキャンペーンを始められる。
私たちは特技、背景、あるいは他のキャラクター・オプションのようなものについて、君たちのゲーム・グループが事前に話し合っておくべきことについてルールブックにきちんと記述した。多くのグループは最初のセッションでキャラクターの作成を行なう。D&D Nextの場合、そのセッションにはキャンペーン全体の雰囲気とDMのゲームに対する姿勢が出てこなければならない。これは冒険者が中心人物になった神話的物語なのだろうか? これは生き残りそのものが報酬になる危険なダンジョン探検なのだろうか? これは魔法が戻り古代の神格たちが復活した終末期の地球なのだろうか?
一方で、君は席につくなりモンスターを何体か殴り飛ばしたいかもしれない。これらの道具はすべてが君のゲームにとって有用なものとなりうるが、私たちはいらないと感じた道具を使わない能力も道具それ自体と同じくらいに重要だと考えている。私たちの方法論の大枠はコアをできるだけ単純にしておき、グループに準備ができて熱望しているときだけ複雑さやオプションをゲームに導入できるようにすることだ。ルールは案内役のようなもので、君が望んだことを助ける準備をしている。D&Dのスタイルはプレイヤーの数と同じくらい存在するので、ルールは束縛するものではなく、まずグループの道具でなければならない。
特技、カスタマイズされた背景、そして他のオプションはまさにそれ――オプションなのだ。他のさまざまな道具と同じようにそれらが君のゲームのスタイルに合わないのなら、オプションは無視できる。もしDMが「僕はパーティのレベルに合わせた遭遇を作るガイドラインを使いたくないんだ」と言っても、その選択がゲームを傷つけることにはならない。むしろ、それは強力なモンスターが物陰のいたるところに潜み、逃走こそパーティが最初に取る戦術となりうる危険に満ちた刺激的なキャンペーンをプレイヤーに予想させる。DMのための道具としてゲームの要素をデザインするとき、私たちは必ず「いや、使わないよ」の選択肢をいつも頭に入れておいた。行動の流れが途切れず、ルールがゲームを行なっているグループを束縛せず奉仕しているときにこそD&Dは最大の効果を発揮するのだ。
マイク・ミアルス
マイク・ミアルスはD&Dのリサーチ&デザイン・チームのシニア・マネージャだ。彼はレイヴンロフトのボードゲームやD&D RPGのサプリメント何冊かを手がけている。
2014年01月21日 [長年日記] 編集
§ [Promiscuus] ヘルメットは最低限の云々
今日はぼんやりしていたら、バイクで転倒しても「ヘルメットがなければ即死だった」とうそぶいて検査を受けずそのまま帰ったシャアの容態が翌日急変し、脳出血だったことが判明する流れで啓発作品一本作れるんじゃないかと変な考えが浮かんだですぅ。
2014年01月23日 [長年日記] 編集
§ [NOVA] 『ニューロエイジ・ウォークスルー』(TNXサマリ)公開
『トーキョーN◎VA THE AXLERATION』の判定、カット進行概要、バッドステータス一覧をまとめたプレイ用サマリ『ニューロエイジ・ウォークスルー』(『ジ・アザーサイド』非対応版)をパスワードつきで公開しましたぁ。
パスワードは、『TNX』204ページ中央の特技名をローマ字(全部小文字)にしたものですぅ。
2014年01月24日 [長年日記] 編集
§ [DnD][Ludus] 『D&Dおよびその他のRPGについてのやや簡潔な歴史:1980~1989年(A semi-brief history of D&D and some other RPGs: 1980-1989)(1/2)』
Continued from: http://www.enworld.org/forum/general...67-1979-a.html
EN World RPG News & Reviews - A semi-brief history of D&D and some other RPGs: 1980-1989
2011年3月29日、午後2時17分
1980年
(テキサスの)ジャクソンの『The Fantasy Trip』はMetaGamingから出版された。『TFT』はミニチュア・ゲームの『Melee and Wizard』を元にしており、ふたつのクラス、3つの能力値(筋力、敏捷力、そして知力)を組み合わせる柔軟性に富みランダムを排したキャラクター作成と、ヘクスを使った戦闘をすることができた。MetaGamingの創業者であるハワード・トンプソンとスティーブ・ジャクソンは、トンプソンが『TFT』の“複雑性”を非難したことにより、それぞれの道を歩むことになる。ジャクソンはスティーブ・ジャクソン・ゲームズを起業し、その年のうちに『Melee』でファンタジーの戦士が行なっていたように武装した自動車同士で決闘するゲーム『カー・ウォーズ』を発売した。
フィッシャー、フェンロン、チャールトンの『アームズロー』はIron Crown Enterprisesから出版された。D&Dや他のゲームとは違い、非常に詳細な表によって駆動する戦闘システムを持っていた。翌年には――2000の呪文を収録した――『スペルロー』、『クローロー』、『キャラクターロー』などが追加されていった。これらは『ロールマスター』ゲーム・システムとして統合されることになる。
ドッケリー、サドラー、トゥホルスキーの『The Morrow Project』は、Timeline gamesから出版された。これは詳細な現代戦闘に注目した初のRPGで、プレイヤー・キャラクターは第三次世界大戦の150年後に冷凍睡眠から目覚めた兵士になる。
ラスマッセン、ハンマックの『Top Secret』はTSRから出版された。このスパイものRPGは、ゆるやかなクラス制、パーセンテージを基準にした特徴と技能、キャラクターを絶体絶命の状況から脱出させる“名声と幸運”点を含んでいた。
ワード、クーンツ、シックの『Deities and Demigods』はTSRから出版された。神格、亜神と英雄を再定義するこの本では、歴史的パンテオン(ギリシア、北欧、エジプト、シュメルなど)のに加えてアーサー王の英雄たち、そしてフリッツ・ライバーのネーウォン、マイケル・ムアコックのエルリック・サーガ、そしてH・P・ラヴクラフト(と仲間たち)のクトゥルフ神話についての情報も含んでいた。そしてこれはD&Dのために創造された新しい“人間以外”の神々が生まれた瞬間でもある。『モンスター・マニュアル』風に書かれたこれらの記事は、高レベルの敵がこれらの神々となることを意味していた。ケイオシアムとの契約により、クトゥルフとエルリック関係は増刷分からは削除された。
ガイギャックスの『World of Greyhawk』はTSRから出版された。ゲイリー・ガイギャックスの個人的なキャンペーン・セッテイングを拡大したものであるこれは、DMが詳細を決定していじり回すことを想定し、充分な遊びをもつ簡潔なものだった。この擬似的な歴史風味と強いファンタジー性が混じりあったものは、もっとも初期のAD&Dアドベンチャーの舞台でもある。
……これらにはPCが墜落した宇宙船を探検するガイギャックスの『S2 Expedition to the Barrier Peaks』、PCが他の次元界に旅をしてデーモンの女神と戦うガイギャックスの『Q1 Queen of the Demonweb Pits』も含まれる。トーナメント・プレイ用に作られた、クックの『A1 Slave Pits of the Undercity』、ジョンソン、リーソンの『C1 The Hidden Shrine of Tamoachan』、そしてハンマックの『C2 The Ghost Tower of Inverness』の3作も含まれている。これらのすべてには作成済みキャラクターとDMがその場所の描写をすばやく行なえる“囲み記事”がついていた。また『Tamoachan』には、イラストと実用的な大きさではないが遭遇と戦闘のマップがついていた。
アンダーソン、ブランク、ダニエルズ、レブリングの『ゾーク』はInfocomから発売された。TSRから商標違反の警告を受けるまでは『Dungeon』という題名だったこれは、プレイヤーが広大な迷宮を探検し、最終的にダンジョン・マスターの称号を得るテキスト・ベースのビデオ・ゲームだった。そこにはまた、グルーも登場していた。リチャード・ギャリオット(またの名をロード・ブリティッシュ)による『Ultima I』はオリジン・システムズから発売され、ダンジョン探検や能力値、クラス、レベルと種族でキャラクターを記述する要素が含まれ、その中にはボビットも存在した。だが、同時にそれは宇宙船での戦いも描いていた。エセックス大学のトラブショウとバートルはインターネットの前身、ARPANetで利用可能なMUD(マルチユーザー・ダンジョン)を開発した。
TSR製ゲームのトーナメント・プレイを容易にするためメンツァーとTSRはRole-Playing Game Associationを設立した。
1981年
ピーターセンたちの『クトゥルフ神話TRPG』はケイオシアムから出版された。1920年代を舞台にした宇宙的恐怖と必要充分に革新的なシステムのよくできた組み合わせにより、『CoC』では“一般人”に近いキャラクターがラヴクラフトのクトゥルフ神話世界に巻き込まれ、しばしば破滅することも許容された。『CoC』はペリン、スタフォードの『ベーシック・ロールプレイング』システムを元にしており、箱の中にはそれも含まれていた。同じ年にケイオシアムは、マイケル・ムアコックのエルリック・サーガをBRPシステムで再現する『ストームブリンガー』も出版した。
マクドナルド、ピーターセンの『Champions』はHero Gamesから出版された。有利と不利をポイントで購入するシステムや非常にカスタム化して作成しやすい“効果を基準にした”能力などジャンルに対して適切なキャラクターを導入したことで、『Champions』はより精密にジャンルを再現する時流にも恵まれ、もっとも有名なスーパーヒーローものゲームになった。
シャレット、ヒュームの『Aftermath!』はFantasy Games Unlimitedから出版された。より複雑で“リアル”にポスト・アポカリプス時代の生存競争を扱ったものだ。それは微に入り細を穿った火器のルールやしばしば複数のフローチャートと表を必要としてより複雑な計算を要求するものだった。
シエンヴィーダの『The Mechaniod Invasion』はPalladium Booksから出版された。PCは機械生命体の侵略を受ける別惑星に住む移民だ。初期の“メカ”ゲームであり、D&Dのシステムをなんでもありに変形させて拡張したクラスレベル制は、後のPalladium製品にも引き継がれた。複雑な計算は必要なかった。
クック、モルドヴェイの『ダンジョンズ&ドラゴンズ・ベーシック・ルール・セット』、『エキスパート・ルール・セット』はTSRから出版された。オリジナル版ダンジョンズ&ドラゴンズを現代的に改定したふたつのボックス・セットは、(法的に)AD&Dからは独立したゲームになった。これにはD&Dを中等教育の寄宿舎から(他の版でもしばしばあったことだが)大人にも遊ばれるように、エロール・オトゥスの表紙によってゲームに不可思議の剣と魔法の雰囲気を持つ完結したゲームにするTSRの戦略も影響していた。ホームズによるベーシックでの“種族のクラス化”や野外探検や共同体の設立を強調により、それはよりはっきりとしたものになった。B、XのD&Dはそれら独自の“ノウン・ワールド”としてエキスパート・セットの付属モジュール『X1 恐怖の島』であらましが紹介された。
ターンバルが編集した『Fiend Folio』はTSRから出版された。最初の『Folio』はイギリスでD&Dの権利を持つゲームズワークショップが出版したもので、いくつかのD&Dモジュールが初出のものとともに『White Dwarf』誌が初出、あるいは『Dwarf』誌に投稿されたが掲載されなかったモンスターも何種類か再収録していた。この本により世界に導入されたギスヤンキ、スラード、そしてフランフは『Dragon』誌でふたつのレビューで批判され、ターンバルはその反論記事を書くことになった。エド・グリーンウッドのものは特に痛烈だった。
TSRはまた9点の(A)D&Dモジュールを出版した。『X1』とともにクックは『I1 Dwellers of the Forbidden City』も著し、蛇人間のユアンティを生み出した。エキスパート・セット用にはまた、モルドヴェイによる野心作『X2 アンバー家の館』も発表された。Slaverシリーズはジョンソン、モルドヴェイの『A2 Secrets of the Slavers Stockade』、ハンモックの『A3 Assualt on the Aerie of the Slave Lords』、そしてシックの『A4 In the Dungeons of the Slave Lords』まで続いた。村の近郊が舞台の新規キャラクター用アドベンチャーもラフォカの『L1 The Secrets of Bone Hill』と、(『Folio』と同様に英国で企画された)ブラウン、ターンバルの『U1 Sinister Secrets of Saltmarsh』のふたつが出版された。残りは……。
ウェルズ(とモルドヴェイ)の『B3 アリクの瞳』はTSRから(二度)出版された。ジーン・ウェルズのオリジナル版――TSR最初の女性による製品――は早いうちに回収されて大幅に修正されたモジュールに交換された。オリジナル版のイラスト(ガイギャックスや他のTSRスタッフを戯画化したもの)はかなりお粗末なもので、他の製品(B1では余白をモンスターで埋めていた)とも足並みが揃っていないものだった上、あまりに変だと感じられることが多かったからである。
当時のTSRは200人の従業員を抱え、拡大を続けていた。そこでは(いくつかの)電子式タイプライターからターミナルへの入れ替えも進んでいた。
RPGAの会報として『The Polyhedron』の出版が始まった。
ヤフィの『Mazes and Monsters』がDelacorte Pressから出版された。ジェームス・D・エグバートの“共同溝事件”を受けて書かれた非常に創作性の強い考察で、この本ではRPGを精神病や暴力行為と同一視していた。これはコインの『Hobgoblin』の密かに拡大するヒステリーとも共通点があった。
1982年
キースたちの『Behind Enemy Lines』はFASAから出版された。『トラベラー』(FASAはこれのサプリメントを出版していた)から派生した第二次世界大戦での戦闘を再現するルールである。これはマーティンのベトナム戦争の特殊部隊をキャラクターにする『Recon』、バーダー、サンギー、マークのFGU(Fantasy Games Unlimited)から出版された現代戦もの『Merc』で拡張された。
マクリモア、ポーレイン、ティポールの『Star Trek: The Role Playing Game』はFASAから出版された。キャラクターは未知の惑星を探検する宇宙艦隊の士官である。『Star Trek』はキャラクター作成に『トラベラー』の影響を受けつつ、一般的なパーセンテージ基準の技能システムに、超能力関係のルール、パーティ全員が参加できる宇宙船戦闘を含んでいた。このゲームは第1作からアニメーション・シリーズまでの資料を大量に繋ぎ合わせ、スタートレック宇宙のさまざまな隙間を補完し、スタートレックの“正典”を創造した。
ウィンターたちの『Star Frontiers』はTSRから出版された。活劇重視で軽いノリ――ぬるぬるした粘体生物や翼膜を持つ類人猿をPC種族として使え、蟲が主な敵――とすべてをパーセンテージ基準の技能システムにしたこのゲームは、これまでより若い層に広く門戸を開放するTSRの戦略だった。しかし、この目論見は複雑すぎるデザインへ傾倒していったことで徐々に損なわれることになる。サプリメント『The Knight Hawks』の宇宙戦闘ルールは、独立したウォーゲーム、ボードゲームとして人気が出た。
クレーブス、エーカーの『GangBusters』はTSRから出版された。禁酒法時代の犯罪と汚職に焦点を当てたこのゲームは、比較的簡潔で完結した(パーセンテージ基準の技能を使った)ルールと、それぞれの職業独自の目標を達成することによる個別経験点が存在した。類似したFGU生え抜きのシャレット、ヒュームの20年代、30年代のパルプもの『Daredevils』は、それにより会社が拡大しRPGの品揃えも増えた。
ペリンの『">Worlds of Wonder』はケイオシアムから発売された。ケイオシアムのベーシック・ロールプレイングを元にしたこれには、ファンタジー、超能力、そしてサイエンス・フィクションについての3つの短い章と、それらを全部混ぜるための設定が含まれていた。
フェンロンの『A Campaign and Adventurers Guidebook for Middle Earth』はIron Crown Enterprisesから出版された。(D&Dも含む)さまざまなファンタジーRPGで使える、とてもよくできたポスター・マップを含んだこれは、RPG最初の『指輪物語』を扱った製品だった。(ICEが初めて許可を得て販売した)。ICEは『ロールマスター』用の中つ国サプリメントも出版し始めたが、これらはルールの縛りがゆるいものだった(それゆえにD&Dで使用することもできた)。ICEは基本的に『指輪物語』と直接関係させることを避けていたため、サプリメントの設定は三部作で言及される地域から遠く離れていたり、数世紀前であることもしばしばだった。
ギャロウェイの『Fantasy Wargamming』はStein and Day, Doubleday から出版された。書店やSFブッククラブで販売されたこれは中世ヨーロッパについての役立つ背景情報となんとかプレイできる程度のRPGをまとめた、“現実的な”路線のファンタジーRPGだった。FGUはこの路線にクラスと金銭のない『Sword Bearer』を、SPIは複雑な『Dragonquest』をファンタジーの中に加えた。
TSRはふたつのD&Dのために8本のアドベンチャーを出版した。野心家のモルドヴェイが創造した『B4 The Lost City』。ガイギャックスの『S4 Lost Caverns of Tsojcanth』、『WG4 The Forgotten Temple of Tharizdun』の2作はそれぞれつながりのあるアドベンチャーで、前者はイグウィルヴのデモノミコンを紹介する(76年に出版された)初期のモジュールのひとつを改定したもので、後者はクーンツが最初に創造した同盟の神格を扱ったものだ。他は『Saltmarsh』の続篇でブラウン、ターンバルの『U2 Danger at Dunnwater』、ナイルズの他と直接的な繋がりのない『N1 Against the Cult of the Reptile God』、エーカーの『I2 Tomb of the Lizard King』、これもナイルズの謎めいた『X3 ザナソンの呪い』……そして、ヒックマン夫妻の『Pharaoh』である。
著者のトレイシーとラウラ夫妻による自費出版から始まったこのエジプト風アドベンチャーは、雰囲気、物語、そして探検の要素が強くかみ合った連作アドベンチャーで、ヒックマンはこれをTSRに持ち込むことを考えたのだ。
Mayfair Gamesは“AD&D互換”のアドベンチャーをRole Aidsブランドとして、1982年の半ダースを皮切りに出版しはじめた。このブランドは多くの製品を出版し、ガイギャックスもそうするよう呼びかけたが、TSRから公認ライセンスを得ることはなかった。
エステスの『Dungeon of Dread』はTSRから出版された。以降の5年間で最初の36冊を出版したEndless Questブランドはバンタムのきみならどうするシリーズと似ていたが、より長く、キャラクターに凝っていて、もちろんD&D独特の用語を使ったものだった。
(英国の)ジャクソン、リビングストンの『火吹山の魔法使い』はPuffinから出版された。きみならどうするにゲームズワークショップの創業者が単純なキャラクターのステータスとダイス・ロールを付け加えたファイティング・ファンタジー・シリーズ59冊の最初にあたるこの本は大好評だった。
『ダンジョンズ&ドラゴンズ』は20ヶ国で販売され、フランス語をはじめとした(英語のほかに)16ヶ国語に翻訳されて売られた。TSRの売り上げはさらに二倍の2千万ドル(およそ1千6百万ドルがD&D)となり、社員は300人を突破した。振り返ってみれば、これが最盛期だといえる。
『Mazes and Monsters』はトム・ハンクスが主演するテレビ映画になった。彼はゲームによって狂気に陥り、自分が僧侶パデューだと思い込んでいる人物を演じた。
6月、アーヴィング・リー・“ビンク”・プリングが自殺した。彼の母パトリシアは、「彼が地元のハイスクールでD&Dのゲームに参加して数時間後のことだった」と主張した。彼女は息子の死について校長、そしてTSRを相手取って訴訟した。
1983年
ゲイリー・ガイギャックスはハリウッドに赴き、TSR(後のD&D)エンターテイメント部門の責任者になった。ケビンとブライアン・ブルームはレイク・ジェネバの本社にとどまった。
1月にはニューヨークタイムズがその記事で、『モノポリー』が1930年代を代表するゲームとなったように、D&Dは1980年代を代表するゲームになるかもしれないと予想した。
クルーグたちの『ジェームズ・ボンド』はVictory Gamesから出版された。小説や映画に忠実な活劇ものである。チェイス、ギャンブル、そして誘惑のルールも入っていた。行為は“結果表”によって判定されるので、GMが難易度を設定すればパーセンテージ・ダイスのロール1回の結果からどれくらいの成功か決定できる。この年はスタックポールが作成し(トンネルズ&トロールズの影を色濃く残す)フライング・バッファローが出版した『Mercenaries, Spies and Private Eyes』、マクドナルド、ピーターソンが作成しHeroes Gameが出版した『Espionage』も『ボンド』の類似ゲームに加わった。
モルドヴェイの『Lords of Creation』はアバロンヒルから出版された。『D&Dベーシック・セット』のデザイナによるこの単純なルールのRPGはこのウォーゲームの出版社による初の試みで、強力なキャラクターが時間、宇宙、そしてジャンルを縦断して種々雑多な経験をすることができるものだった。アバロンヒルはまた、スナイダーの複雑なファンタジーRPG『Powers and Perils』も出版した。
クロスビーの『Harn』はColumbia Gamesから発売された。“すべての”ファンタジーRPGのための“リアルなファンタジー世界”をうたったそれは、86年の『ハーンマスター』で複雑な専用のシステムを持ち、現在も当時のようにサポートが続いている。それはシエンベーダの『Palladium Role-playing Game』などと同じように(受け流し判定はあるが)とにかく詳細なリアルらしさを求めるファンタジーRPGの潮流に乗ったもので、内容や雰囲気はD&Dと近い位置にあったが多くの現代的ゲームより長持ちした。
メンツァーの『ダンジョンズ&ドラゴンズ・ベーシック・ルール・セット』、『エキスパート・ルール・セット』はTSRから出版された。ベーシック・セットの第3版は従来と同じルールだったが、より若い対象年齢に向け、徹底的な改定が行なわれた。『国境の城塞』はソロ・シナリオへと変更された。エキスパート・セットの改定はゆるやかなものだった。
ガイギャックスの『Monster Manual II』はTSRから出版された。(A)D&Dで3冊目になるこのモンスターの書には『Dragon』誌や『Dwellers of the Forbidden City』(ユアンティ)、『Lost Caverns of Tsojcanth』(ビーヒア)などさまざまなモジュールからモンスターが再録され、さらにデーヴァ、モドロン、ドゥエルガルなどが紹介された。ガイギャックスはまた1980年の書籍版を大幅に拡張した『World of Greyhawk Fantasy Game Setting』を執筆し、グレイホークの神々や『Dragon』誌で発表されたさまざまな情報を取り入れてより詳しいフラネスを記述した。
TSRが出版した(A)D&D用アドベンチャーは15作品。ガイギャックスが『アリス』に影響を受け、グレイホーク城の回想シーンも発生する『EX1 Dungeonland』、『EX2 Land Beyond the Magic Mirror』。ラコフカの『L2 Assasin's Knot』は『Bone Hill』の続きで推理もの。ブラウンとターンバルの『U3 The Final Enemy』ではソルトマーシュの結末が描かれ、こちらもブラウン(そしてカービィとモリス)の『UK1 Beyond the Crystal Cave』は戦闘以外の方法で問題を解決が強調された“英国流”モジュールだった。ナイルズは『B5 シュリール川を越えて 恐怖の丘へ』を書き、クックは『X4 未知なる恐怖への挑戦』と『X5 死を呼ぶ神殿』、そしてひとり、あるいは1対1プレイ用のアドベンチャーを3作書いた(『MSOL1 Blizzard Pass』、『MSOL2 Maze of the Riddling Minotaur』、『O1 The Gem and the Staff』)。ヒックマンの『Pharaoh』も続編の『I4 Oasis of the White Palm』、『I5 Lost Tomb of Martek』が出版され、そして……。
『I6 Ravenloft』である。ヒックマン夫妻がTSRに持ち込んだもうひとつのアドベンチャー、ゴシック・ホラーに彩られたレイヴンロフトは、伝統的なダンジョン、物語、テーマの中に城の立体マップや占いによってランダムに決定されるアドベンチャーの核心部など、新たな要素が含まれていた。
ハリウッドでのガイギャックスの冒険は9月17日にCBSでアニメ版『Dungeons & Dragons』が放送開始されることで成果をみせた。3シーズン、27話に及んだアニメの特徴は、現実世界からD&Dの世界へ召喚されたこどもたち、レンジャーのハンク、シーフのシーラ、マジシャンのプレスト、キャヴァリアーのエリック、アクロバットのディアナ、そしてバーバリアンのボビーたちの冒険であることが特徴だ。彼らはユニコーンのユニ、親切だが謎めいたダンジョン・マスターと出会い、ヴェンゲルやティアマトと戦い、謎を解き、そしてオークたちから逃げる。アニメはその時間枠で2年間放送されたが、こども向けテレビ番組の中でももっとも暴力的なもののひとつとして挙げられるものだった。
アニメはまた、LJNから発売されたD&Dおもちゃなど百以上の関連製品を生むことにもなった。
ゲームと関連製品の好調な売り上げ……そして、ブルーム兄弟の過剰な多角経営による財政危機。おもちゃ、ミニチュア、そして裁縫キット(ああ、その通りだ)を自社生産するTSRの試みは数百万ドルの損失につながった。TSRはまず最初にD&D作成部門からの定期的かつ頻繁な正社員の解雇で対応した。二度にわたる解雇の波で社員は半分以下、150人未満にまで減った。
1984年
40以上の新作および改訂版のRPGが発売され、カタログと拡大を続けるゲーム小売店のネットワークに乗って全米に流通した。これらの中には新たに設立されたホラー・ゲームの『Chill』、スター・ウォーズ風の『Starace』、そして時間旅行ゲームの『Timemaster』を出版したPacesetter gamesをはじめとする、元TSR社員によって設立された会社も含まれていた。アクレス、サンチェス、シュピーゲル、ヘイデイ、スミス、ウィリアムスによるこれらのゲームは軽いルールと雰囲気、そして『ジェームズ・ボンド』にならったアクション表ひとつでさまざまな行動を解決するものだった。
他の小品の出版も続き、コスティキャン、スペクターの『Toon』はスティーブ・ジャクソン・ゲームズから出版され、これもコスティキャン、ゲルバー、ゴールドバーグ、ロルストンの『Paranoia』はWest End Gamesの新作RPGとして出版された。ひとつめは不死身でばかばかしいアニメのキャラクターをプレイするもので、ふたつめはとても死にやすい共産主義者のミュータント、つまり人間のくずを追いかける共産主義者のミュータント、つまり人間のくずであるトラブル・シューターをプレイするものだ。幸い君のキャラクターが死んでも、彼のクローンが共産主義者のミュータント、つまり人間のくずを捕らえるためにやってくる。
チャドウィック、アステル、ハーシャム、ワイズマンの『Twilight 2000』はGDWから出版された。『トラベラー』の出版社によって発売されたこのゲームは軽くも手軽でもなかったが、RPGプレイヤーが好む最新の重火器を自由に使える限定的な終末――中央ヨーロッパで小規模な核兵器の応酬と通常戦争が起こり、(表向きは)終わった――設定にも助けられ、有名な軍事ものRPGの座へと駆け上がった。
チャールトン、ルエームラー、ブリトン、フェンロンの『Middle Earth Role Playing(MERP)』はICEから出版された。MERPは『ロールマスター』の軽量版ルールを使った独立型ゲーム(ただしさまざまなものを追加すると決して軽いとはいえなくなる)である。もっとも売れたこれは12ヶ国語に翻訳された。このゲームもICEの他の『指輪物語』関連製品と同様、三部作とは別の時期が舞台で、ルール要素が薄いサプリメント(シナリオ集以外で21点)は他のファンタジーRPGで使えるものだった。
キーソウの『Das Schwarze Auge(The Dark Eye)』はSchmidt Spiel & Freizeit GmbHから出版された。このファンタジーRPGはドイツでもっとも売れたRPGになり、オランダ語、フランス語、イタリア語への翻訳もされた(英語版の出版は何度か版を重ねた後のことである)。この版の複雑さはBasic D&Dより少し上程度で、以降の改定によってどんどん増していった。新機軸のひとつは呪文発動で、これはプレイヤーに詠唱を暗記させて唱えさせるものだった。
TSRはグラブ、ウィンターの『Marvel Super Heroes』とクック『The Adventures of Indiana Jones』で版権市場に進出した。いずれも軽いルールのゲームであり、キャラクター作成も不可能だった。プレイヤーは親しみ深い物語のキャラクターをプレイするのだ。『Marvel Super Heroes』はなんでも表と呼ばれる万能の表を持っていて、『Champions』に代わる人気作品になった。キャラクター作成も追加された拡張ルールは、86年に『Advanced Set』として発売された。インディ・ジョーンズは成功したとも続いたともいえず、TSR英国が契約を打ち切ったときに処分されることを逃れた売れ残り在庫品ゲームが硬質プラスチックのピラミッドに封印された“Dianna Jones”ゲーム賞のトロフィーとの関係が一番有名になる。
メンツァーの『ダンジョンズ&ドラゴンズ・コンパニオン・セット』はTSRから発売された。これはエキスパート・セット以上、15~25レベルのキャラクター用ルールだ。これにはPCが城と領地を経営し、競技会を開き、大規模戦闘の処理を数回ダイスをロールすることで行なうこともできるウォー・マシンが含まれている。
TSRは(A)D&D用に版権ものも含めて26のモジュールを出版した。クックの『CB1 Conan: Unchained!』とロルストンの『CB2 Conan: against the Darkness』には、ハイボリア時代をプレイするルールとコナンやその仲間たちのステータスが掲載されている。クーンツとガイギャックスの『WG5 Mordenkainen's Fantastic Adventure』はガイギャックスのウィザードが冒険したクーンツのマウレ城が舞台で、D&D初期に出版された他のモジュールを思い起こさせるものだ。スミスの『N2 The Forest Oracle』は、イエティが出てきているもののTSR至上最低のアドベンチャーという呼び声も高い。
4部作アドベンチャー――『DL1 Dragons of Despair』、『DL2 Dragons of Flame』、『DL3 Dragons of Hope』『DL4 Dragons of Desolation』――はヒックマン夫妻がTSRに持ち込んだものによって生み出されたもうひとつの結果だ。TSR営業部はより多くのドラゴンを『ダンジョンズ&ドラゴンズ』にもたらすべく、トレイシー・ヒックマンをはじめとした、ドブソン、グラッブ、ジョンソン、ムーア、ナイルズ、ウィリアムズによる『ドラゴンランス』を支援した。規定の条件をいくつか満たしたら時にはプレイヤーの行動と関係なくDMが彼らを操作するように指示された、プレイヤーにプレイのやる気を出させるための作成済みキャラクターを使い、ハイ・ファンタジー小説に参加していることをより強調させることを狙ったD&Dの新たな世界とこれら連作アドベンチャーは、大君主計画(Project Overlord)のコードネームで呼ばれた。
これらのアドベンチャーはまた、トレイシー・ヒックマンとマーガレット・ワイスによる連作小説とも最終的には合流した。当初は最初に出るモジュールの販促とみられていた『Dragons of Autumn Twilight』(訳註:日本語版では『廃都の黒竜』、『城砦の赤竜』にあたる)は数百万部を売り上げ、数ヶ国語に翻訳され、何百ものゲーム、書籍、そして『ドラゴンランス』関連製品を生み出した。
息子の死についてTSRを相手取った裁判をしりぞけられたパトリシア・プリングはBADD(Bothered About Dungeons and Dragons)を設立し、RPGが現実の魔鬼や悪魔と関係を持ったオカルトであると主張する“専門家”として後半生を過ごす。オカルトとの関係は宗教コミュニティの中で広まり、チック・トラクトが『Dark Dungeons』を描くきっかけにもなった。
ウルフによる『DragonRaid』はアドベンチャーズ・フォー・キリストから出版された。PCは内面的葛藤を抱えた光の戦士で、聖書の聖句を引用して竜などの堕罪した怪物とEdenAgainの世界で戦う。彼らは透き通ったd10を使い、信仰なき悪の存在は黒いd8を使う。戦闘は――クリティカル・ヒットを含む――かなり詳細なもので、改心させられる者は鎮圧し、現実に存在するものと同じ名前を与えられた“怪物”は殺される。プリングはこれらもRPGであるゆえに悪であると非難した。これはまだ出版されている。
ディアによる『The Dungeon Master: The Disappearance of James Dallas Egbert III』は捜査の初期におけるD&Dと共同溝の関連づけ、そしてエグバードの死の真相はまさにそこにあることを明らかにした。この出版がプリングや増え続ける彼女の信奉者への歯止めとなることはなかった。
モーハンが編集長を務め、TSRが出版していた『Dragon Magazine』は11万8千部を売る(1982年の2万部、82年の6万部を超える)全盛期に達していた。
RPG全体の売り上げは数年の急成長から安定期へ移り始めていたが、D&Dの成功後に生まれた小売店ネットワークでは新旧いずれのゲームも売れ、趣味としてのゲームは依然強さを持っていた。これらの中に含まれる新作には、FASAの『バトルテック』、Supremacy Gamesの『Supremacy』、そしてMilton Bradelyの『Axis and Allies』もあった。ゲームズワークショップの『ウォーハンマーファンタジーバトル(83年の第1版、84年の第2版)』はファンタジーもののミニチュアで戦争を行なうためのルールや数値を整備し、ロールプレイングの始まりへと回帰するものだった。
D&Dがブランドと収益を成長させる一方でTSRの負債は膨らみ続け、35%以上の職員を強制解雇し、その規模は100人以下になった。
ゲイリー・ガイギャックスはケビン・ブルームが退いた後、ふたたびTSRのCEOに就任した。彼は破産だけは回避しなければならなかった。彼はハリウッドで見つけた人物を連れてきた。新たな投資家にして経営者、そしてゲーマではないローレイン・ウィリアムスは、“Buck Rogers”の権利を保有する人物だった。
『D&Dおよびその他のRPGについてのやや簡潔な歴史:1967~1979年(A semi-brief history of D&D and some other RPGs)』の続き、1984年の分までですぅ。
RPGを出版する会社が増えDnDがアニメ化される一方で放漫経営でTSRが傾いたり、RPGを悪魔のゲームとする運動が組織化されていった時期ですぅ。
2014年01月25日 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e][Dragon] Dragon430号(Dragon Issue #430)
目次
編集部より:時間職人(Editorial: Time Tinkerer)
楽しい時間が過ぎるのは本当に早いものだ――特にD&Dをプレイしているときは。
君の世界を揺るがせ(Shake Your World)
世界の行く末が見えたとき、それは激動させるべきときだ。
発掘された秘術:時間旅行(Unearthed Arcana: Time Travel)
時間旅行者は流れの中にいる魚のように、時の河を進み、戻っていく。
過去の亡霊(Ghost of the Past)
君が生まれたのは栄光ある帝国の時代だった。君はなぜここにいる?
時は来た(It's About Time)
魔法使いは常に時間への思索をめぐらせてきた。彼らの実験のいくつかは成功している。
河鼠団(River Rats)
河鼠団は波止場の廃墟で生き残りながらも、危険と無鉄砲さで育ってきた。
ウォーターディープのハーパー(Harpers Of Waterdeep)
再編されたウォーターディープのハーパーは、密偵の技能を正しい方向へ向けた。
クルーシクの生態学(Ecology of the Kruthik)
トゥラス人の獣使いはこれらの恐怖を戦争のために繁殖させ、その所産を制御できなくなった。
三巨頭(The Three-Headed Helm)
彼らが新たな被造物を制御できるかは難しい問題である。
4e最後のDragonは、3.5eでもそうだったけど時間関係の特集ですぅ。
2014年01月26日 [長年日記] 編集
§ [DnD] Dungeons & Dragonsリリースから40年
今日はJon Peterson氏がblog、Playing at the WorldのWhen Dungeons & Dragons Turns 40で提唱したDnDの誕生日ですぅ。
この日付の根拠は、1973年11月1日にODnDの前書きが書かれてはいるものの出版年は1974年であること、そこから絞り込むと2月のウォーゲーム雑誌『El Conquistador』で発売の告知を見つけたことなどを総合し、1月中には形になっていたとだろうという推測が基になっているですぅ。
2014年01月27日 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e][LnL] 『ルールのアップデートをいくつか(A Few Rules Updates)』
D&D Nextの発売に向けて作業を続けているが、君たちが公開プレイテストで確認できるルールのいくつかは改定された。ここではそれらのアップデートと変更点を軽く紹介しよう。
探検
探検のルールはテーブルで使いやすくなるように調整された。ダイス・ロールの回数を減らしてプレイ速度を向上させるために、第4版に存在した受動知覚の概念を復活させた。キャラクターの受動知覚は【判断力】(〈知覚〉)判定で10をロールしたものとして扱う。キャラクター・シートにはこれの記入欄があるので、一度計算すれば必要に応じて参照することができる。
また、パーティの隊列を探検システムの基本に組み込んだ。たとえばパーティが罠、隠れているモンスター、その他さまざまな脅威に近づいたとき、DMは隊列と受動知覚を組み合わせることで、誰がその脅威に気づくかを決定できる。この変更によって迅速に移動しようとすればキャラクターは受動知覚にペナルティを受けることになり、パーティが警戒しているかどうかを記録しておく必要がなくなった。
そして集団隠密についても単純化を行なった。パーティがゆっくりと移動している間は、そうしている間のあらゆるアクションに加え、グループにいる全員が【敏捷力】(〈隠密〉)判定で隠れ身をすることができる。ゆっくり移動しているとき、ローグは隠密を試みながら鍵開けや隠し扉の捜索を行なうことができる。パーティがより迅速に動く場合でもそれぞれのキャラクターは隠密を試みることができるが、アクションを費やす必要がある。
この考えはランダム遭遇の処理にも同様に適用できる。君は探検をしている間もさまざまな作業を行なえるが、私たちはそうしたオプションを行なうための総合ルールを統一した。たとえば、狩りや潜入のような行動も適切な能力値によって表現できる。探検のルールは君が行なうかもしれないことを、単純な一覧にまとめている。
最後に、私たちは探検のルールで特定のアクションが消費する時間を完全に標準化した。罠解除や鍵開けには1分かかり、これはダンジョンでの1探検ラウンドに相当するためDMは時間管理がより楽になる。
追加アクション
プレイテストにより、戦闘のターン中に追加アクションを得ることで多くの強すぎる組み合わせが生まれてしまうと判明した。さらに、キャラクターに追加アクションが重複していくことで、ゲームは深刻なまでに停滞してしまう。この問題をくっきりと浮き彫りにしたのはマルチクラスで、キャラクターが組み合わせたクラス特徴と即時呪文が同じターンに暴れることでさまざまな問題が噴出した。
現在、キャラクターのボーナス・アクションは毎ターン1回に限定され、必要に応じてボーナス・アクション相当の能力にするようルールの変更を行なっている。このルールの変更が目指すのは二刀流、ローグの奸智のアクション、モンクの連打、即時呪文、バードの鼓舞など、ターンを増加させるような能力が重複しないようにし、それを取り替えられないようにすることだ。こうしたボーナス・アクションは、君のターンにすべてではなく、ひとつ使えるようになり――この変更によってプレイテストで判明した大量のひどいアクションの組み合わせは抑止できる。
キャラクターの移動速度と重装鎧
すべての標準的なプレイヤー・キャラクター種族は30フィートの移動速度を持ち、キャラクターが十分な【筋力】の値を持つことで、重装鎧の移動速度へのペナルティは無視できるようにする予定だ。これらはいくつかの理由で意味があるものだと考えている。
移動速度へのペナルティはある狭い範囲のキャラクターとドワーフへのペナルティだが、それは彼らと他の種族を面白い方向で区別することがなかった。さらに、ゴブリンやコボルドは第3版の頃から30フィートの移動速度を持っていたので、いくつかの点についていえば、ノーム、ハーフリング、そしてドワーフは単純に既存の標準へ合わせられたともいえる。
鎧についていえば、私たちは重装鎧に厳しすぎる欠点や制限ではない潜在的な代償がほしかった。重装鎧は……信頼でき、重く、そして君の【筋力】を直感的な効果として役割づけることができる。この変更は中装鎧が【筋力】や【敏捷力】の値をそこまで重視しないキャラクターにとってより意味のあるものになることも意味する。【筋力】が13以下でも10フィートの移動速度を犠牲すれば、【敏捷力】が貧弱な他のキャラクターも重装鎧によってACを最大化することができる。
マイク・ミアルス
マイク・ミアルスはD&Dのリサーチ&デザイン・チームのシニア・マネージャだ。彼はレイヴンロフトのボードゲームやD&D RPGのサプリメント何冊かを手がけている。
2014年01月28日 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e][Dungeon] Dungeon221号(Dungeon Issue #221)
目次
編集部より:222号をお楽しみに(Editorial: Waiting For 222)
ごきげんようと言うべき時がやってきたが、さよならではない。
真実のハイポート(Lowdown in Highport)
悪の奴隷商人が支配するハイポート、この町から気づかれずに出入りするのは単純な問題ではない。このAD&D第1版アドベンチャーは3~5レベルのキャラクター用で、第4版へ変換するための補遺もある。
傲慢なるもの(Vainglorious)
エルトゥガルドの神権国家には、態度をあらためさせることが絶望的なブラック・ドラゴンなど、いくつかの不快な隣人がいる。このフォーゴトン・レルムを舞台にしたD&D第4版アドベンチャーは7~9レベルのキャラクター用だ。
エムリディ草原の戦い(King of the Wolves)
善の軍隊は元素邪霊の軍勢を打ち破るために進軍し、エムリディ草原を挟んで両者は対峙した。これまで語られることのなかった大開戦を再現するこのD&D Nextアドベンチャーは6~8レベルのキャラクター用だ。
4e最後のDungeonでは、これまで邪悪寺院関係シナリオの背景としてほのめかされてきたエムリディ草原の戦いがシナリオ化された他、201~221までのシナリオ一覧も収録されているですぅ。
2014年01月29日 [長年日記] 編集
§ [Ludus] 買うたやめた音頭(ゲーム機篇)
ここ一月ほどPS Vitaを買おうか、でも小さな画面苦手だしどうせゲームアーカイブスローダならPS Vita TVでいいんじゃあないかと買うたやめた音頭を踊ってるですぅ。