ネコぶんこ


2021年06月05日 [長年日記] 編集

§ [DnD][5e] アドベンチャー:モラスクの塔(5レベル)

今月の小冒険はソロ用のやつですぅ。

データ系はOGLを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。

また、現在イエローサブマリンさんに第5版用のアドベンチャー集『駆け出し勇者の小冒険』、そして新作の『冒険者夜話』を1650円(税込)にて依託中ですぅ。さくっと遊べるシナリオをお探しの方は是非ですぅ。

冒険の概要

この冒険は5レベルのキャラクター1人向けの短時間で終わるアドベンチャーである。

君はかつて魔法使いモラスクが住んでいたと伝えられる塔へやってきた。モラクスというのは、この地方でかつて勇名悪名両方で知られた魔法使いで、ある日ふらりといなくなった。死んだとも、別の土地に移住したともいわれる。

この地方にはそんな彼が住んでいたと伝えられる塔がいくつかあり、財宝を求める者たちが挑んでいる。

君が挑むのもそういう言い伝えがある塔の1つだ。うまく財宝を手に入れても、何も見つからなくても、君がモラスクの塔の探検を終わらせれば冒険は終了となる。

冒険への導入

君はかつてこの地方で悪名と勇名の両方を轟かせた魔法使いモラスクが住んでいたとされる塔にやってきた。“される”というのは、この地方には軽く見積もっても10以上のモラスクの塔があるからだ。

もちろん、これらの塔に挑む冒険者たちの狙いはモラスクが置いていった財宝や古の知識だ。君もそうしたものを求める者の1人だ。

なお、君には心強い相棒、地獄の猟犬ヘル・ハウンドのビョルダがついている。ビョルダは君が意志する通りに動いてくれる(戦闘や探索では君がビョルダのアクションも行なってよい)。ビョルダは通常のヘル・ハウンドのステータスに加え、君が30フィート以内にいるならテレパシーで会話ができる。

ヘル・ハウンド

中型・フィーンド、秩序にして悪


AC:15(外皮)

hp:45(7d8+14)

移動速度:50フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
17(+3) 12(+1) 14(+2) 6(-2) 13(+1) 6(-2)

技能:〈知覚〉+5

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉15

言語:地獄語を理解できるが話せない

脅威度:3(700XP)


鋭敏聴覚・嗅覚:ヘル・ハウンドは聴覚と嗅覚による【判断力】〈知覚〉判定に有利を受ける。

群狼戦術:少なくとも1体のヘル・ハウンドの味方がクリーチャーから5フィート以内にいて、その味方が無力状態でない限り、このヘル・ハウンドはそのクリーチャーに対する攻撃ロールに有利を得る。

アクション

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィート、目標1体。ヒット:7(1d8+3)[刺突]ダメージに加え7(2d6)[火]ダメージ。

火のブレス(再チャージ5~6):ハウンドは15フィートの円錐状に火を噴射する。この範囲内すべてのクリーチャーは難易度12の【敏捷力】セーヴィング・スローを行ない、失敗したら21 (6d6) [火]ダメージを、成功すれば半減ダメージを受ける。

1.入口

君がやってきたモラスクの塔の扉は既に朽ち、その瓦礫や外からの風に飛ばされてきた砂や泥が床に積もっている。1階はぶち抜きの大部屋で、奥の方にはまだ無事そうな古い樽や木箱がいくつか見える。手前の方には上の階への階段がある。

塔は石造りで天井までの高さは10フィートほどである。

難易度12の【判断力】〈知覚〉判定に成功すれば、樽や木箱の近くにジャイアント・ラットが4体潜んでいるのを発見できる。ここにあるのはかつての住民が貯蔵していた保存食で、それが彼らを丸々と肥らせている。

ラットを倒したり追い払うなどすれば、干しナツメヤシ1樽分がまだ手つかずだとわかる。

ジャイアント・ラット

小型・野獣、無属性


AC:12

hp:7(2d6)

移動速度:30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
7(-2) 15(+2) 11(+0) 2(-4) 10(+0) 4(-3)

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉10

言語:-

脅威度:1/8(25XP)


鋭敏嗅覚:ラットは嗅覚による【判断力】〈知覚〉判定に有利を得る。

群狼戦術:少なくとも1体のジャイアント・ラットの味方がクリーチャーから5フィート以内にいて、その味方が無力状態でない限り、このジャイアント・ラットはそのクリーチャーに対する攻撃ロールに有利を得る。

アクション

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィート、目標1体。ヒット:4(1d4+2)[刺突]ダメージ。

2.2階通路

2階は廊下が続き、3階への階段がある。廊下の途中には扉が2つある。それぞれ「2.手前の扉」、「3.奥の扉」を参照すること。

3階への階段直前には崩れそうな床板がある。難易度15の【判断力】〈知覚〉判定に成功すれば何かがおかしいと気づけ、迂回して通り抜けることができる。穴に踏み込んだ場合、1階まで落ちて1d6[殴打]ダメージを受け、安らぎを邪魔されたジャイアント・ラットどもと戦うことになる。

3.手前の扉

手前の扉には鍵がかかっている。盗賊道具を使った難易度15の判定で開けることができるほか、難易度20の【筋力】判定で無理矢理ひっぺがすこともできる。

部屋の中は書庫になっており、『ネクロノミコン』の断章や『象牙の書』といった、魔法使いなら高値で買い取る写本を見つけることができる。しかるべき場所へ持って行くなら、『ネクロノミコン』の断章は1000gp、『象牙の書』は500gpで売ることができる。

4.奥の扉

鍵や罠はなく、開けるとそこは質素だが綺麗に片付けられた寝室になっており、簡素な服を着た体のあちこちがつぎはぎになっている娘が控えている。

娘はフレッシュ・ゴーレムで、3ラウンドの間侵入者を観察し、彼らがモラスクであることの印を出すか、あるいは部屋から出ない場合、排除するために襲いかかってくる。

フレッシュ・ゴーレムはこの部屋から外には移動しない。

フレッシュ・ゴーレム

中型・人造、真なる中立


AC:9

hp:93(11d8+44)

移動速度:30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
19(+4) 9(-1) 18(+4) 6(-2) 10(+0) 5(-3)

ダメージ完全耐性:[電撃]、[毒];非魔法的でアダマンティンの武器ではない[殴打]、[斬撃]、あるいは[刺突]

状態完全耐性:恐怖状態、消耗状態、石化状態、毒状態、麻痺状態、魅了状態

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉10

言語:制作者の言語を理解できるが話せない

脅威度:5(1800XP)


電撃吸収:ゴーレムが[電撃]ダメージを受けるたび、それはダメージを受けずに与えられた[電撃]ダメージに等しい分のヒット・ポイントを回復する。

火への嫌悪:ゴーレムが[火]ダメージを受けると、それは次のターン終了時まで攻撃ロールと能力値判定に不利を受ける。

不変の体:ゴーレムはその形態を変化させる呪文や効果への完全耐性を持つ。

暴走:ゴーレムが40ヒット・ポイント以下でターンを開始する毎に、1d6をロールする。出目が6なら、ゴーレムは暴走する。暴走しているターン、ゴーレムは視認できるもっとも近いクリーチャーを攻撃する。移動して攻撃できる近さにクリーチャーがいない場合、ゴーレムは自分より小さな物体を優先して物体を攻撃する。ゴーレムは暴走すると、破壊されるかヒット・ポイントを全回復するまで暴走し続ける。

ゴーレムの制作者が暴走したゴーレムから60フィート以内にいるなら、しっかりと説得力のある言葉によってゴーレムを落ち着かせることができる。ゴーレムは制作者の声を聞くことができねばならず、制作者は難易度15の【魅力】〈説得〉判定を行なうためにアクションを使わなければならない。判定に成功すると、ゴーレムは暴走を終了する。ヒット・ポイントが40以下の状態でダメージを受けると、ゴーレムはふたたび暴走する可能性がある。

魔法抵抗:ゴーレムは呪文およびその他の魔法効果へのセーヴィング・スローに有利を得る。

魔法の武器:ゴーレムの武器攻撃は魔法的である。

アクション

複数回攻撃:ゴーレムは2回の叩きつけを行なう。

叩きつけ:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い5フィート、目標1体。ヒット:13(2d8+4)[殴打]ダメージ。

5.3階

3階は天体を観測し、その運行を計算するための天測儀が造り付けられているテーブルがある。その傍らでは、それを使って天体観測を続けているバーブド・デヴィルがいる。

彼はこの100年、報われぬ天測を続けてきたと悪態をつきながら、契約を履行するために戦いを挑んでくる。

バーブド・デヴィル

中型・フィーンド (デヴィル)、秩序にして悪


AC:15(外皮)

hp:110(13d8+52)

移動速度:30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
16(+3) 17(+3) 18(+4) 12(+1) 14(+2) 14(+2)

セーヴィング・スロー:【筋】+6、【耐】+7、【判】+5、【魅】+5

技能:〈看破〉+5、〈知覚〉+8、〈ペテン〉+5

ダメージ抵抗:[冷気];非魔法的な銀の武器ではない[殴打]、[斬撃]、および[刺突]

ダメージ完全耐性:[毒]、[火]

状態完全耐性:毒状態

感覚:暗視120フィート、受動〈知覚〉10

言語:地獄語、テレパシー120フィート

脅威度:5(1800XP)


悪魔の瞳:魔法の暗闇はデヴィルの暗視を阻害しない。

棘の皮:バーブド・デヴィルはターン開始時、それがつかんでいるクリーチャーに5 (1d10) [刺突]ダメージを与える。

魔法抵抗:デヴィルは呪文およびその他の魔法的効果へのセーヴィング・スローに有利を得る。

アクション

複数回攻撃:デヴィルは1回の尾および2回の爪で、3回の攻撃を行なう。あるいは、2回の火炎投げを行なう。

爪:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い5フィート、目標1体。ヒット:6(1d6+3)[刺突]ダメージ。

尻尾:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い5フィート、目標1体。ヒット:10(2d6+3)[刺突]ダメージ。

叩きつけ:遠隔呪文攻撃:攻撃+5、射程150フィート、目標1体。ヒット:10(3d6)[火]ダメージ。目標が可燃性の物体で身につけたり運搬されていない場合、それには火がつく。

結末

バーブド・デヴィルを倒すと、彼の懐だった場所から1冊の帳面が出てくる。それは100年に渡ってこの地方で観測された客星(ないはずの場所に出現した星)の観測記録である。これは持って行くべき場所に持って行けば、2000gpにはなるだろう。

この記事はOpen Game Licenseに基づいて作成されている。Open Game Licenseに該当するのは、クリーチャーやアイテムの名前やステータスなどである。この記事の他の箇所は個人的な使用を除き、いかなる形式でも許可なく複製することはできない。


2021年06月12日 [長年日記] 編集

§ [DnD][5e] アドベンチャー:巨人の花嫁(5レベル)

今週もソロ用のアドベンチャーですぅ。

データ系はOGLを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。

また、現在イエローサブマリンさんに第5版用のアドベンチャー集『駆け出し勇者の小冒険』、そして新作の『冒険者夜話』を1650円(税込)にて依託中ですぅ。さくっと遊べるシナリオをお探しの方はよろしくお願いしますぅ。

冒険の概要

この冒険は5レベルのキャラクター1人向けの短時間で終わるアドベンチャーである。

君が街道を旅していると、悲しそうな様子の花嫁行列に出逢う。彼女たちは近くにあるグレムナー村の者たちで、ヒル・ジャイアントに村の娘を差し出すよう要求され、泣く泣く命令に従っている。腕に覚えのありそうな君を見つけた村人たちは、最後の望みとして助力を乞う。

問題のヒル・ジャイアントはブルグルドといい、獣の足跡と名付けられた近くのくぼ地に住んでいる。彼を恐れている近隣の村は、元々食料を差し入れするなどして彼をなだめていたが、これにハグモイアという傭兵崩れが目をつけ、村娘たちを嫁に要求し、それを人買いに売ってひと儲けしようと企んでいる。

君が獣の足跡に向かい、ハグモイア一味を倒せば冒険は終了となる。

冒険への導入

君が街道を旅していると、向こうから花嫁行列がやってきた。しかし、彼らの顔は一様に曇り、人目もはばからず泣いている者もいる。

行列の中から数名が君の方へ駆け寄り、強そうな冒険者様だと見込んで話があるという。聞けば、彼らは近くのグレムナー村に住む者たちで、この先にある獣の足跡というくぼ地に住むヒル・ジャイアント、ブルグルドから村一番の娘を嫁に寄越せ、さもなくば村人皆を喰ってしまうぞと脅され、泣く泣く娘を差し出すところだという。

村人たちは君に、この要求を飲まずに済むよう、なんとか話をつけるか巨人を痛めつけてくれないかと懇願してくる。村の者が出せるだけの金も200gp程度だが出すという。

なお、君には心強い相棒、地獄の猟犬ヘル・ハウンドのビョルダがついている。ビョルダは君が意志する通りに動いてくれる(戦闘や探索では君がビョルダのアクションも行なってよい)。ビョルダは通常のヘル・ハウンドのステータスに加え、君が30フィート以内にいるならテレパシーで会話ができる。

ヘル・ハウンド

中型・フィーンド、秩序にして悪


AC:15(外皮)

hp:45(7d8+14)

移動速度:50フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
17(+3) 12(+1) 14(+2) 6(-2) 13(+1) 6(-2)

技能:〈知覚〉+5

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉15

言語:地獄語を理解できるが話せない

脅威度:3(700XP)


鋭敏聴覚・嗅覚:ヘル・ハウンドは聴覚と嗅覚による【判断力】〈知覚〉判定に有利を受ける。

群狼戦術:少なくとも1体のヘル・ハウンドの味方がクリーチャーから5フィート以内にいて、その味方が無力状態でない限り、このヘル・ハウンドはそのクリーチャーに対する攻撃ロールに有利を得る。

アクション

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィート、目標1体。ヒット:7(1d8+3)[刺突]ダメージに加え7(2d6)[火]ダメージ。

火のブレス(再チャージ5~6):ハウンドは15フィートの円錐状に火を噴射する。この範囲内すべてのクリーチャーは難易度12の【敏捷力】セーヴィング・スローを行ない、失敗したら21 (6d6) [火]ダメージを、成功すれば半減ダメージを受ける。

1.村人たちの話

君が村人たちから詳しい話を聞くなら、ヒル・ジャイアントのブルグルドは百年以上前から獣の足跡に住んでおり、近隣の村々は彼の機嫌を損ねて荒ぶることがないよう、収穫期に食料を与えてきた。お陰で彼も恩義を感じているのか、人里を荒らすようなことは無かったという。

事情が変わったのは数週間前で、突然貢ぎ物をしている村々にブルグルドがやってきて、村一番の娘を嫁に差し出せ、さもなくば皆を喰ってしまうぞと迫ってきた。

いつもはぼんやりしているような巨人だが、その時は期日を教えるなど、妙に知恵があるようなのが印象的だったと、村人たちは話す。

2.獣の足跡

獣の足跡はその名の通り何かが踏んで生まれたような楕円形のくぼ地で、中心部には池があり、そのほとりには岩と丸太で雑に造られたブルグルドのあばら家が建っている。

この地を昼間訪れるなら、池の近くでヒューマン程度の人影が動いているのが見える。

3.ブルグルドの家

ブルグルドの家は乱雑に組み上げた岩の上に丸太を転がして屋根にしている。中に明かりはないが、昼間なら外の光がそのまま入ってきている。

内部は大雑把に入口の右にある小さく区切られた空間と、大きな人影がありいびきが聞こえてくる奥に分けられる。

右の空間に行くなら「4.貯蔵庫」、奥に行くなら「5.ブルグルドの寝床」を参照せよ。

4.貯蔵庫

ここには近くの村々がブルグルドに与えた貢ぎ物をしまっておく部屋だ。箱や樽が積まれ、その上には雨避けの藁がかけられている。

ここには5ガロン入りの樽に入ったワインが10樽(1樽200gp)、1トン入りの袋に入った小麦が10袋(1袋1gp)、樽に入った塩漬け豚肉が1トン(300gp)ある。

この部屋にはテントが張ってあり、そこにはハグモイアと手下のならず者2人が寝起きしている。彼らはブルグルドをそそのかし、近くの村に村娘たちを要求させている。彼は娘たちを手に入れたらこれを人買いに売り、ひと儲けするつもりだ。

侵入者に気づいたハグモイアは、頭のネジが一本足りてない巨人を使ってひと儲けしないかと君に提案する。これを受けるもはねのけるも君次第だ。

ハグモイアたちのテントには、彼らが悪事で稼いだ50gpの宝石が12個、200gp、900sp、10cpが革袋に入って置いてある。

古強者

中型・人型生物(任意の種族)、任意の属性


AC:17(スプリント)

hp:58(9d8+18)

移動速度:30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
16(+3) 13(+1) 14(+2) 10(+0) 11(+0) 10(+0)

技能:〈運動〉+5、〈知覚〉+2

感覚:受動〈知覚〉12

言語:任意の言語1つ(ほとんど共通語)

脅威度:3(700XP)


アクション

複数回攻撃:古強者はロングソードで2回攻撃する。もしショートソードを準備しているなら、それはさらにショートソードで1回の攻撃も行える。

ロングソード:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィート、目標1体。ヒット:7(1d8+3)[斬撃]ダメージ、あるいは両手で持っている場合、8(1d10+3)[斬撃]ダメージ。

ショートソード:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィート、目標1体。ヒット:6(1d6+3)[刺突]ダメージ。

ロングボウ:遠隔武器攻撃:攻撃+3、射程150/600フィート、目標1体。ヒット:5(1d8+1)[刺突]ダメージ。

ならず者

中型・人型生物(任意の種族)、善ではない任意の属性


AC:11(レザー・アーマー)

hp:32(5d8+10)

移動速度:30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
15(+2) 11(+0) 14(+2) 10(+0) 10(+0) 11(+0)

技能:〈威圧〉+2

感覚:受動〈知覚〉10

言語:任意の言語1つ(通常は共通語)

脅威度:1/2(100XP)


群狼戦術:少なくとも1体のならず者の味方がクリーチャーから5フィート以内にいて、その味方が無力状態でない限り、このならず者はそのクリーチャーに対する攻撃ロールに有利を得る。

アクション

複数回攻撃:ならず者は2回の近接攻撃を行なう。

メイス:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィート、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[殴打]ダメージ。

ヘヴィ・クロスボウ:遠隔武器攻撃:攻撃+2、射程100/400フィート、目標1体。ヒット:5(1d10)[刺突]ダメージ

5.ブルグルドの寝床

建物の奥はブルグルドの寝床だ。ここには巨人が寝そべり、大いびきをかいている。

ヒル・ジャイアントは大きく揺り起こすなどすれば目を覚ますが、娘を花嫁にすることなどはよく覚えていない。この悪だくみは彼が起きるたびにハグモイアが吹き込んでいるからだ。

逆にハグモイアが彼を利用していると吹き込めば、彼は体を震わせて怒り、ハグモイア退治に協力してくれる。

ヒル・ジャイアント

超大型・巨人、混沌にして悪


AC:13(外皮)

hp:105(10d12+40)

移動速度:40フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
21(+5) 8(-1) 19(+4) 5(-3) 9(-1) 6(-2)

技能:〈知覚〉+2

感覚:受動〈知覚〉12

言語:巨人語

脅威度:5(1800XP)


アクション

複数回攻撃:フロスト・ジャイアントはグレートクラブで2回の攻撃を行なう。

グレートクラブ:近接武器攻撃:攻撃+8、間合い10フィート、目標1体。ヒット:18(3d8+5)[殴打]ダメージ。

岩:遠隔武器攻撃:攻撃+8、射程60/240フィート、目標1体。ヒット:21(3d10+5)[殴打]ダメージ。

結末

ハグモイアを倒せば、一眠りでブルグルドは娘たちを花嫁にすることなど忘れている。村人たちが来ても困惑するだけだろう。この土地での巨人と人々の共存は維持されることになる。

ブルグルドを倒すと、ハグモイアは仰天してテントも放置して手下と逃げ出す。この場合も巨人の花嫁騒ぎは終わることになる。

この記事はOpen Game Licenseに基づいて作成されている。Open Game Licenseに該当するのは、クリーチャーやアイテムの名前やステータスなどである。この記事の他の箇所は個人的な使用を除き、いかなる形式でも許可なく複製することはできない。


2021年06月19日 [長年日記] 編集

§ [DnD][5e] アドベンチャー:死者たちの饗宴(5レベル)

今週もソロ用のアドベンチャーですぅ。

データ系はOGLを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。

また、現在イエローサブマリンさんに第5版用のアドベンチャー集『駆け出し勇者の小冒険』、そして新作の『冒険者夜話』を1650円(税込)にて依託中ですぅ。さくっと遊べるシナリオをお探しの方はよろしくお願いしますぅ。

冒険の概要

この冒険は5レベルのキャラクター1人向けの短時間で終わるアドベンチャーである。

ある日君が目を覚ますと、朝のはずなのに陽が昇っていない。それどころか、宿の周囲は見慣れた町ではなく、荒涼とした平原になっている。

これは次元界の合が起こり、白骨平原という名の次元界に宿が滑り落ちたからである。

それに乗じて、この地をうろつく亡者たちはが仲間を増やそうと宿屋を襲撃してくる。

襲い来るアンデッドを追い払い、次元界が正しく戻るまで粘りきれば冒険は終了となる。

冒険への導入

君が宿でひと眠りして起きると、窓の外にはひび割れた白い大地がどこまでも続く荒涼とした平原になっている。

君のことを冒険者と知っている宿のおかみが戸を叩き、脅えた声で助けを求めてきた。

なお、君には心強い相棒、地獄の猟犬ヘル・ハウンドのビョルダがついている。ビョルダは君が意志する通りに動いてくれる(戦闘や探索では君がビョルダのアクションも行なってよい)。ビョルダは通常のヘル・ハウンドのステータスに加え、君が30フィート以内にいるならテレパシーで会話ができる。

ヘル・ハウンド

中型・フィーンド、秩序にして悪


AC:15(外皮)

hp:45(7d8+14)

移動速度:50フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
17(+3) 12(+1) 14(+2) 6(-2) 13(+1) 6(-2)

技能:〈知覚〉+5

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉15

言語:地獄語を理解できるが話せない

脅威度:3(700XP)


鋭敏聴覚・嗅覚:ヘル・ハウンドは聴覚と嗅覚による【判断力】〈知覚〉判定に有利を受ける。

群狼戦術:少なくとも1体のヘル・ハウンドの味方がクリーチャーから5フィート以内にいて、その味方が無力状態でない限り、このヘル・ハウンドはそのクリーチャーに対する攻撃ロールに有利を得る。

アクション

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィート、目標1体。ヒット:7(1d8+3)[刺突]ダメージに加え7(2d6)[火]ダメージ。

火のブレス(再チャージ5~6):ハウンドは15フィートの円錐状に火を噴射する。この範囲内すべてのクリーチャーは難易度12の【敏捷力】セーヴィング・スローを行ない、失敗したら21 (6d6) [火]ダメージを、成功すれば半減ダメージを受ける。

1.酒場にて

宿の1階にある酒場には、おかみに呼び集められて従業員と宿泊客が集まっている。どうにも状況が分からないので、固まっていたほうがいいだろうとの判断だ。

客は君の他にはノームの行商人クロト、ハーフエルフの冒険者ティレット(古強者のデータを使用)がいる。従業員は4名で、皆おかみの家族だ。クロトと宿の従業員のデータは一般人のものを使う。

この状況について把握したいなら難易度12の【知力】〈魔法学〉判定に成功すれば、次元界同士が接触する合が起こると、その境界にあるもが別の次元界に出てしまうことがあり、通常なら時が経てばやがて戻るとわかる。

一般人

中型・人型生物(任意の種族)、任意の属性


AC:10

hp:4(1d8)

移動速度:30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
10(+0) 10(+0) 10(+0) 10(+0) 10(+0) 10(+0)

感覚:受動〈知覚〉10

言語:任意の言語1つ(大抵は共通語)

脅威度:0(10XP)


アクション

クラブ:近接武器攻撃:攻撃+2、間合い5フィート、目標1体。ヒット:2(1d4)[殴打]ダメージ。

古強者

中型・人型生物(任意の種族)、任意の属性


AC:17(スプリント)

hp:58(9d8+18)

移動速度:30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
16(+3) 13(+1) 14(+2) 10(+0) 11(+0) 10(+0)

技能:〈運動〉+5、〈知覚〉+2

感覚:受動〈知覚〉12

言語:任意の言語1つ(ほとんど共通語)

脅威度:3(700XP)


アクション

複数回攻撃:古強者はロングソードで2回攻撃する。もしショートソードを準備しているなら、それはさらにショートソードで1回の攻撃も行える。

ロングソード:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィート、目標1体。ヒット:7(1d8+3)[斬撃]ダメージ、あるいは両手で持っている場合、8(1d10+3)[斬撃]ダメージ。

ショートソード:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィート、目標1体。ヒット:6(1d6+3)[刺突]ダメージ。

ロングボウ:遠隔武器攻撃:攻撃+3、射程150/600フィート、目標1体。ヒット:5(1d8+1)[刺突]ダメージ。

2.影の襲撃

酒場に人が集まってからしばらくすると、壁の隙間から黒い影のようなものがにじみ出て、そこにいる者に触ろうとしてくる。これはこの白骨平原に住むシャドウ4体で、新鮮な餌の臭いに誘われてやってきたのだ。

これからの遭遇にはティレットも参加できる。ビョルダかティレットに頼めば、一般人たちの護衛に回ってくれる。しかし、その間彼らは戦闘には参加できない。

戦闘に入って10ラウンドが経過すると、「3.裏口を叩き破る拳」の遭遇が始まる。

シャドウ

中型・アンデッド、混沌にして悪


AC:12

hp:16(3d8+3)

移動速度:40フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
6(-2) 14(+2) 13(+1) 6(-2) 10(+0) 8(-1)

技能:〈隠密〉+4(薄暗い場所や暗闇の中では+6)

ダメージ脆弱性:[光輝]

ダメージ耐性:[酸]、[電撃]、[火]、[雷鳴]、[冷気];非魔法的攻撃による[殴打]、[斬撃]および[刺突]

ダメージ完全耐性:[死霊]、[毒]

状態完全耐性:恐怖状態、拘束状態、消耗状態、石化状態、つかまれた状態、毒状態、伏せ状態、麻痺状態

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉10

言語:-

脅威度:1/2(100XP)


影の隠密:薄暗いあるいは暗闇の中で、シャドウは隠れ身をボーナス・アクションで行なえる。

不定形:シャドウは1インチ以上の隙間であれば無理矢理入り込まずに通過できる。

陽光過敏:陽光の下で、シャドウは攻撃ロール、能力値判定、およびセーヴィング・スローに不利を受ける。

アクション

筋力吸収:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィート、目標1体。ヒット:9(2d6+2)[死霊]ダメージ、および目標の【筋力】値は1d4減少する。これによって【筋力】が0になった目標は死亡する。そうでない場合、この減少は目標が小休憩あるいは大休憩を取るまで回復しない。

悪属性ではない人型生物がこの攻撃で死んだら、その死体から1d4時間後に新たなシャドウが生まれる。

3.裏口を叩き破る拳

「2.影の襲撃」の遭遇から10ラウンドが経過すると、この遭遇が発生する。すぐに裏口へ行けなかった場合、グールとゾンビも酒場に入って乱戦の度合いが高まる。

宿の台所にある裏口から凄まじい音がして、扉が叩き破られ、何者かが入ってくる音がする。そちらへ向かうなら、そこから3体のグールと、4体のゾンビがなだれ込んでくる。

彼らもまた、生者の臭いに惹かれてやってきた亡者たちだ。

戦闘に入って10ラウンドが経過すると、「4.真打ち登場」の遭遇が始まる。

グール

中型・アンデッド、混沌にして悪


AC:12

hp:22(5d8)

移動速度:30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
13(+1) 15(+2) 10(+0) 7(-2) 10(+0) 6(-2)

ダメージ完全抵抗:[毒]

状態完全抵抗:消耗状態、毒状態、魅了状態

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉10

言語:共通語

脅威度:1(200XP)


アクション

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+2、間合い5フィート、目標1体。ヒット:9(2d6+2)[刺突]ダメージ。

爪:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィート、目標1体。ヒット:7(2d4+2)[斬撃]ダメージ。目標がエルフあるいはアンデッド以外のクリーチャーの場合、目標は難易度10の【耐】セーヴィング・スローに失敗すると、1分間麻痺状態になる。目標は各ターンの終了時に再びセーヴィング・スローを行なえ、成功すれば自身への効果を終了させる。

ゾンビ

中型・アンデッド、中立にして悪


AC:8

hp:22(3d8+9)

移動速度:20フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
13(+1) 6(-2) 16(+3) 3(-4) 6(-2) 5(-3)

セーヴィング・スロー:【判】+0

ダメージ完全耐性:[毒]

状態完全耐性:毒状態

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉9

言語:生前に知っていた言語を理解できるが話せない

脅威度:1/4(50XP)


アンデッドの頑健さ:[光輝]あるいはクリティカル・ヒット以外のダメージでゾンビのヒット・ポイントが0になった時、難易度5+受けたダメージの【耐久力】セーヴィング・スローを行なう。成功すれば、ゾンビはその代わりにヒット・ポイントを1まで減少させる。

アクション

叩きつけ:近接武器攻撃:攻撃+3、間合い5フィート、目標1体。ヒット:4(1d6+1)[殴打]ダメージ。

4.真打ち登場

3度目は正面にある酒場の扉が乱暴に開き、1体のワイトと2体のデス・ドッグが飛び込んでくる。彼らもまた、生ある者を狩るために現われたのだ。一般人たちは脅え、その場にへたり込む。

ビョルダかティレットに頼めば、一般人たちの護衛に回ってくれる。しかし、その間彼らは戦闘には参加できない。

この戦闘が始まって30ラウンドが経過すれば次元界の合は終わり、宿は物質界へと戻っていく。

デス・ドッグ

中型・野獣、無属性


AC:12

hp:39(6d8+12)

移動速度:40フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
15(+2) 14(+2) 14(+2) 3(-4) 13(+1) 6(-2)

技能:〈隠密〉+4、〈知覚〉+5

感覚:暗視12フィート、受動〈知覚〉15

言語:-

脅威度:1(200XP)


双頭:ドッグは【判断力】〈知覚〉判定に有利を得て、気絶状態、恐怖状態、聴覚喪失状態、魅了状態、盲目状態、あるいは朦朧状態に対するセーヴィング・スローに有利を得る。

アクション

複数回攻撃:ドッグは2回の噛みつき攻撃を行なう。

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィート、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ。目標がクリーチャーの場合、難易度12の病気に対する【耐久力】セーヴィング・スローに成功しなければ、毒状態となる。24時間毎にそのクリーチャーはセーヴィング・スローを再び行ない、失敗する度に最大ヒット・ポイントが5(1d10)減少する。この減少は病気が治癒されれば終了する。この病気でヒット・ポイントの最大値が0になったなら、そのクリーチャーは死亡する。

ワイト

中型・アンデッド、中立にして悪


AC:14(スタデッド・レザー)

hp:45(6d8+18)

移動速度:30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
15(+2) 14(+2) 16(+3) 10(+0) 13(+1) 15(+2)

技能:〈隠密〉+4、〈知覚〉+3

ダメージ耐性:[死霊];銀の武器ではない非魔法的攻撃による[殴打]、[斬撃]、および[刺突]

ダメージ完全耐性:[毒]

状態完全耐性:消耗状態、毒状態

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉13

言語:生前に知っていた言語すべて

脅威度:3(700XP)


陽光過敏:陽光の下で、レイスは攻撃ロール、視覚による【判断力】〈知覚〉判定に不利を得る。

アクション

複数回攻撃:ワイトは2回のロングソードあるいは2回のロングボウで攻撃を行なう。1回のロングソードでの攻撃を生命力吸収にすることもできる。

生命力吸収:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィート、目標1体のクリーチャー。ヒット:5(1d6+2)[死霊]ダメージ。目標は難易度13の【耐久力】セーヴィング・スローに成功しなければ、ヒット・ポイント最大値を受けたダメージと同じだけ低下させる。この低下は目標が大休憩を終了するまで持続する。この効果によって最大ヒット・ポイントが0以下になった場合、目標は死亡する。

人型生物がこの攻撃によって死亡したら、その人型生物が復活するか肉体を破壊されない限り、24時間後にワイトの支配するゾンビとして蘇る。ワイトは一度に12体を超えるゾンビを支配できない。

ロングソード:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィート、目標1体。ヒット:6(1d8+2)[斬撃]ダメージ、両手持ちの場合は7(1d10+2)[斬撃]ダメージ。

ロングボウ:遠隔武器攻撃:攻撃+4、射程150/600フィート、目標1体。ヒット:6(1d8+2)[刺突]ダメージ。

結末

襲撃者を倒してしばらくすれば、次元界の合は終わり、見慣れた町の風景が戻ってくる。君たちは帰ってこれたのだ。

宿の人々が生きているなら君たちはいたく感謝され、しばらくはただで泊めてもらえる。ティレットが生きていれば、彼はそのうち組んで冒険をしないかと誘ってくる。

この記事はOpen Game Licenseに基づいて作成されている。Open Game Licenseに該当するのは、クリーチャーやアイテムの名前やステータスなどである。この記事の他の箇所は個人的な使用を除き、いかなる形式でも許可なく複製することはできない。


2021年06月26日 [長年日記] 編集

§ [DnD][5e] アドベンチャー:鬼の関所(5レベル)

今週もソロ用のアドベンチャーですぅ。

データ系はOGLを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。

また、現在イエローサブマリンさんに第5版用のアドベンチャー集『駆け出し勇者の小冒険』、そして新作の『冒険者夜話』を1650円(税込)にて依託中ですぅ。さくっと遊べるシナリオをお探しの方はよろしくお願いしますぅ。

冒険の概要

この冒険は5レベルのキャラクター1人向けの短時間で終わるアドベンチャーである。

君が旅をしていると、数十名の旅人たちが街道の途中に立ち往生している。彼らはこの先の関所が野盗の軍勢に乗っ取られたため、先に進めなくなっているのだ。

君が関所に乗り込み、この建物を乗っ取っているオニのナルギを倒せば冒険は終了となる。

冒険への導入

君が街道を旅していると、その途中に数十名の旅人と、数名のぼろぼろになった兵士が困った顔で立ち往生している。彼らは旅人のなりをした君を見ると「あんたはついてない。この先の関所は野盗に乗っ取られちまった」と乾いた笑いで言ってくる。

なお、君には心強い相棒、地獄の猟犬ヘル・ハウンドのビョルダがついている。ビョルダは君が意志する通りに動いてくれる(戦闘や探索では君がビョルダのアクションも行なってよい)。ビョルダは通常のヘル・ハウンドのステータスに加え、君が30フィート以内にいるならテレパシーで会話ができる。

ヘル・ハウンド

中型・フィーンド、秩序にして悪


AC:15(外皮)

hp:45(7d8+14)

移動速度:50フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
17(+3) 12(+1) 14(+2) 6(-2) 13(+1) 6(-2)

技能:〈知覚〉+5

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉15

言語:地獄語を理解できるが話せない

脅威度:3(700XP)


鋭敏聴覚・嗅覚:ヘル・ハウンドは聴覚と嗅覚による【判断力】〈知覚〉判定に有利を受ける。

群狼戦術:少なくとも1体のヘル・ハウンドの味方がクリーチャーから5フィート以内にいて、その味方が無力状態でない限り、このヘル・ハウンドはそのクリーチャーに対する攻撃ロールに有利を得る。

アクション

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィート、目標1体。ヒット:7(1d8+3)[刺突]ダメージに加え7(2d6)[火]ダメージ。

火のブレス(再チャージ5~6):ハウンドは15フィートの円錐状に火を噴射する。この範囲内すべてのクリーチャーは難易度12の【敏捷力】セーヴィング・スローを行ない、失敗したら21 (6d6) [火]ダメージを、成功すれば半減ダメージを受ける。

1.旅人と兵士

街道で立ち往生している旅人と傷ついた兵士の話によれば、この先にある関所はナルギというオニが率いる野盗団に乗っ取られており、油断して入れば身ぐるみ剥がされて放り出されるという。

旅人たちはこれ以上進めず、兵士たちは仲間を殺され帰るべき場所を失って途方に暮れている。彼らは君にオニたちが関所に居着いてしまう前になんとかしてほしいとこいねがう。

ここにいる旅人(一般人のデータを使用)は30人、衛兵は3人である。

一般人

中型・人型生物(任意の種族)、任意の属性


AC:10

hp:4(1d8)

移動速度:30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
10(+0) 10(+0) 10(+0) 10(+0) 10(+0) 10(+0)

感覚:受動〈知覚〉10

言語:任意の言語1つ(大抵は共通語)

脅威度:0(10XP)


アクション

クラブ:近接武器攻撃:攻撃+2、間合い5フィート、目標1体。ヒット:2(1d4)[殴打]ダメージ。

衛兵

中型・人型生物(任意の種族)、任意の属性


AC:16(チェイン・シャツ、シールド)

hp:11(2d8+2)

移動速度:30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
13(+1) 12(+1) 12(+1) 10(+0) 11(+0) 10(+0)

技能:〈知覚〉+2

感覚:受動〈知覚〉12

言語:任意の言語1つ(ほとんど共通語)

脅威度:1/8(25XP)


アクション

スピア:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+3、間合い5フィートまたは射程30/120フィート、目標1体。ヒット:4(1d6+1)[刺突]ダメージ、あるいは両手持ちでの近接攻撃の場合5(1d8+1)[刺突]ダメージ。

2.関所の入口

関所の入口には6体のホブゴブリンがおり、近づく者を取り囲んで身ぐるみ置いていくように警告する。

許否したり無反応な場合、ホブゴブリンたちは武器で打ちかかってくる。2ラウンド経っても戦闘が終わらない場合、彼らは「2.物置小屋」に向かって大声で叫び、オーガのドビーとボビーを戦闘に参加させる。

ホブゴブリン

中型・人型生物 (ゴブリン類)、秩序にして悪


AC:18(チェイン・メイル、シールド)

hp:11(2d8+2)

移動速度:30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
13(+1) 12(+1) 12(+1) 10(+0) 10(+0) 9(-1)

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉10

言語:共通語、ゴブリン語

脅威度:1/2(100XP)


武の有利:ターンに1回、無力状態ではないホブゴブリンの味方があるクリーチャーの5フィート以内にいるなら、そのクリーチャーを目標にした武器攻撃がヒットした場合、このホブゴブリンは追加で 7 (2d6) ダメージを与える。

アクション

ロングソード:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィート、目標1体。ヒット:5(1d8+1) [斬撃]ダメージ、あるいは両手持ちの場合6(1d10+1) [斬撃]ダメージ。

ロングボウ:遠隔武器攻撃:攻撃+4、射程150/600フィート、目標1体。ヒット:5(1d8+1)[刺突]ダメージ。

3.物置小屋

関所の入口には物置小屋が併設されており、そこにはオーガのボビーとドビーが住んでいる。彼らはサイコロ遊びが好きで、サイコロを転がしては高い目を出した方が大樽からエールを飲んでいる。

オーガ

大型・巨人、混沌にして悪


AC:11(ハイド・アーマー)

hp:59(7d10+21)

移動速度:40フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
19(+4) 8(-1) 16(+3) 5(-3) 7(-2) 7(-2)

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉8

言語:共通語、巨人語

脅威度:2(450XP)


アクション

グレートクラブ:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い5フィート、目標1体。ヒット:13(2d8+4)[殴打]ダメージ。

ジャヴェリン:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+6、間合い5フィートまたは射程30/120フィート、目標1体。ヒット:11(2d6+4)[刺突]ダメージ。

4.関所の中庭

関所の中庭には、襲撃されてきた時ここで抗戦した者たちの死体が無造作に積み上げられており、その傍らではトロルが寝ている。横を静かに通って関所の建物に侵入したい場合、難易度12の【敏捷力】〈隠密〉判定に成功する必要がある。

トロル

大型・巨人、混沌にして悪


AC:15(外皮)

hp:84(8d10+40)

移動速度:30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
18(+4) 13(+1) 20(+5) 7(-2) 9(-1) 7(-2)

技能:〈知覚〉+2

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉12

言語:巨人語

脅威度:5(1800XP)


鋭敏嗅覚:トロルは嗅覚による【判断力】〈知覚〉判定に有利を得る。

再生:トロルはそのターン開始時に10hpを回復する。トロルが[酸]あるいは[火]ダメージを受けると、この利益はトロルの次のターン開始時まで作用しなくなる。トロルが死ぬのはそのターン開始時に0hpかつ再生が行なわれなかった時だけである。

アクション

複数回攻撃:トロルは3回の攻撃を行なう。1回は噛みつき、および2回は爪で。

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い5フィート、目標1体。ヒット:7(1d6+4)[刺突]ダメージ。

爪:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い5フィート、目標1体。ヒット:11(2d6+4)[斬撃]ダメージ。

5.屋敷の中

屋敷の中にはオニのナルギが略奪した財宝を広げて検分している。難易度14の【敏捷力】〈隠密〉判定に成功すれば不意討ちができる。

ここには130000cp、8000sp、1200gp、100pp、50gpの宝石20個がある。

オニ

大型・巨人、秩序にして悪


AC:16(チェイン・メイル)

hp:110(13d10+39)

移動速度:30フィート、飛行30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
19(+4) 11(+0) 16(+3) 14(+2) 12(+1) 15(+2)

セーヴィング・スロー:【敏】+3、【耐】+6、【判】+4、【魅】+5

技能:〈知覚〉+4、〈ペテン〉+8、〈魔法学〉+5

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉14

言語:共通語、巨人語

脅威度:7(2900XP)


再生:オニは1ヒット・ポイント以上でそのターンを開始するとき、10ヒット・ポイントを回復する。

生得呪文発動:オニの生得呪文発動能力は【魅力】(呪文セーヴ難易度13)である。オニは生まれつき、物質構成要素なしに以下の呪文を発動できる。

無限回:インヴィジビリティ、ダークネス

各1回/日:ガシアス・フォーム、コーン・オヴ・コールド、スリープ、チャーム・パースン

魔法の武器:オニの武器攻撃は魔法的である。

アクション

複数回攻撃:オニは爪あるいはグレイヴで、2回の攻撃を行なう。

爪(オニ形態のみ):近接武器攻撃:攻撃+7、間合い5フィート、目標1体。ヒット:8(1d8+4)[斬撃]ダメージ。

グレイヴ:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い10フィート、目標1体。ヒット:15(2d10+4)[斬撃]ダメージ、あるいは小型あるいは中型形態時9(1d10+4)[斬撃]ダメージ。

変身:オニは魔法的に小型あるいは中型の人型生物へと、大型の巨人へと、あるいはその真の姿へと変身である。サイズを除き、そのステータスは変化しない。装備で変身するのはグレイヴのみで、人型生物の姿で使えるように小さくなる。オニが死んだなら、それは真の姿へ戻り、グレイヴも元のサイズに戻る。

結末

ナルギを倒せば、旅人を足止めはなくなる。そのうち領主の元にも使いが行き、関所も再建されるだろう。

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