2013年09月01日 さて比良を立ちて高島を通りけるに、頼朝、馬眠りして父に追ひ遅れたり。 [長年日記] 編集
§ [Promiscuus] せんぷうマシン
夜も昼も起きているときも寝ているときも扇風機の風に数日間あたっていると体力がゴリゴリ削れていく実感があるですぅ。
2013年09月02日 藤川、不破の関も塞りて、京より討手の下ると聞えければ、義朝は雪の山に分け入りにけり。 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e][LnL] 『クラスとサブクラス(Classes and Subclasses)』
今週の『伝説と伝承』を始める前に、私はしばしの時間を借りてデイヴ・クリスト、ロバート・アルマトーレ、そしてGen ConとPAX Primeで私たちの卓上ゲーム・イベントに協力してくれたDM全員に感謝を捧げたい。こうしたコンベンションはD&Dを創造する作業の中でも重要なものである。毎年、何千ものゲーマがそれらのショウでD&Dに最初の一歩をしるす。君たちの大変な苦労に感謝を!
今週はクラスとサブクラス、そしてそれらがゲームの複雑さをどう管理していくかについての説明をしよう。
プレイヤーから見れば、サブクラスはゲームを単純なものからより複雑なものへ変化させるためのもっとも強力な道具である。ファイターのウォーリアの道はとても単純なファイターを選ぶことができるという点で、とてもよい例だ。グラディエイターの道は、それと比べればより多くのオプションを毎ラウンド選ぶことになる。
これはまた、サブクラスがDMの側からもプレイするうえで重要な役割を担うことになる。君が使用を許可するサブクラスは君の世界について雄弁に語っている。こうした理由で、私たちはかつてキャラクター・クラスとして使われていたものが、D&D Nextではたくさんのサブクラスとして投入されるとみている。
将来新たな種別の魔法をゲームに導入するときも、それらを新たなクラスとしてゲームに加える必要はない。私たちはその代わり、そのパワー源を使うことができるサブクラスを提示することができる。シャドウ・ダンサーは影魔法に手を染めたローグのサブクラス、ヘクスブレードも同じようにファイター・クラスとして表現できる。サイオニックも同様に、それらのパワーや能力を積極的に修得するサブクラスとして表現することができる。
こうした考え方の骨格はD&D Nextのクラス、メイジのデザインで例示されている。メイジの下位にオプションとしてウィザードを置くことで、ウォーロック、ソーサラー、サイオン、アーティフィサーなどのさまざまな術者を車輪の再発明をすることく配置できるようにしている。それらは必要に応じて呪文、魔法のアイテム、そして特技を共有しつつ、それらが独特で興味深いものになるための要素に集中した新たなデザインを入れる隙間がある。
これらの術者は同じクラスを元にしているが、すべてが同じ呪文発動のシステムを使うことになっていないのは重要なことだ。これらの変更可能な点すべては、それらのクラスを独特なものとするために使われる。同様のことはサブクラスにもいえる。ヘクスブレードはファイターのサブクラスかもしれないが、その上でそれは呪文発動が可能になる。ローグとしてのシャドウ・ダンサーも、影から影への瞬間移動などの魔法を使える。
この方法論はDMの道具としてのサブクラスの役割に結びついている。魔法が希少なキャンペーンを行なう場合、君はただゲームで採用するサブクラスの中からヘクスブレードやシャドウ・ダンサーを除外すればいい。魔法的ではない回復がゲームの雰囲気には合わないと感じたら、ファイターの中からウォーロードを消せばいい。
さて、これがD&D Nextでのサブクラスの基本原則だ。それらは私たちがプレイヤーのために複雑さを管理することを手助けするとともに、DMとグループがキャンペーンの雰囲気と肌触りを決めることができる強力な道具なのである。
マイク・ミアルス
マイク・ミアルスはD&Dのリサーチ&デザイン・チームのシニア・マネージャだ。彼はレイヴンロフトのボードゲームやD&D RPGのサプリメント何冊かを手がけている。
2013年09月03日 相伝の主と婿とを討ちて、世にあらんと思ふこそうたてけれ。 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e][Dragon] Dragon427号(Dragon Issue #427)
目次
ふたつの世界を手中に(To Rule Two Worlds)
いくつかの恐るべき存在は隔たったアイビアとトリル、両方の世界を支配しようとしている。わずかな英雄がそれらと戦っているものの、彼らには助け――それも早急な――が必要だ。
怪物誌:失われた世界(Bestiary: Lost World)
降り積もった歳月の埃を払いのけ、前世界で隆盛を誇った、あるいは絶滅後も生き残った原初の獣、恐竜の姿をあばき出そう。
神性伝導:ネルル(Channel Divinity: Nerull)
死霊術という魔法分野を大成させたヒューマンのウィザード。彼の名こそネルルだ。
背信の書:レヴィストス(Codex of Betrayal: Levistus)
このアーチデヴィルが爵位を剥奪され氷山へと堕とされて幽閉されていると君が考えているなら――考え直したまえ。
ネオギの生態学(Ecology of the Neogi)
アンダーダーク広しといえども、ネオギほど果てしなく貪欲で執念深く憎むクリーチャーはまれである。
発掘された秘術:特徴(Unearthed Arcana: Traits)
キャラクターは能力値、パワー、そして特技だけではないものを持っている。これら勇気、誇り、そして慈悲などの特徴は君の英雄を定義づけることができるもうひとつの側面だ。
今月は各種恐竜が4eにも登場ですぅ。
2013年09月04日 さる程に、清盛の舎弟三河守頼盛は、平治の合戦の勧賞に尾張守になりにけり。 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e][Dungeon] Dungeon218号(Dungeon Issue #218)
目次
ガーレ・タウの遺産(Legacy of Ghere Thau)
カンビオンの指揮する悪の軍勢がガーレ・タウ要塞を占領した。これを奪還するのは容易なことではない。このD&Dアドベンチャーは8~10レベルのキャラクター用だ。
死したる安息の地(Jeffrey Ludwig)
恐るべき呪いがアーネスブルームの村人を襲ったが、それでも人々は生きている……おおむねの意味で。このD&Dアドベンチャーは4~6レベルのキャラクター用だ。
夜の曙(The Dawn of Night)
ロルスはミストラが持っていた魔法神の座を奪おうとたくらみ、ドラウの冒険者たちは新たな世界秩序の中で自分たちの地位を確実にするために戦う。このD&Dアドベンチャーには作成済みの1レベル・ドラウのキャラクターが入っている。
今月のDungeonには、レルムのロルス関係シナリオがあるですぅ。
2013年09月05日 二十一年経て、三十四と申しける治承四年夏の頃、高倉宮の令旨並びに一院の宣旨を賜はりて、謀反を発されける時、熱田の社に籠められし鬚切を申し出だして帯しけり。 [長年日記] 編集
§ [Liber] Kindle Paperwhite新モデルの広告
Amazon.co.jpでKindle Paperwhiteの2013年モデルが予約開始されていたけど、“まったく新しいKindle Paperwhite”のフレーズで風雲拳を思い出してしまったですぅ。
今年は本体のストレージが4GBに戻ってるから第三世代の替えにもなりそうですぅ。
2013年09月06日 十六と申しける承安四年の春の頃、五条の橘次末春といふ金商人に相具して東国へ下りける道にて、自ら男になりて九郎源義経と名乗る。 [長年日記] 編集
§ [Promiscuus] ひゃーぶんぶ
今日は久しぶりに家の中で蝿を見たですぅ。
2013年09月07日 木曾左馬頭を攻め落して、大津の粟津にて首を取る。 [長年日記] 編集
§ [NOVA] 『トーキョーN◎VA THE AXLERATION』到着
『トーキョーN◎VA THE AXLERATION』が友人の分も含めて三冊届いたですぅ。
ルーラーだけの仕事ではないけどアクト前に行なうこととしてトイレの準備が復活してたり生活についての記述が増えているのは、「N◎VAでの一日」は行政府かメガコーポの広報文書ぽい部分も含めていい感じだったですぅ。
ルール面では、これまで一律に特技(そしてわずかな奥義)だったものを再編して特技、秘技、奥義と強さの序列を作り、記述の上でも経験点でも明示的に“強い”もの目立たせているのは、“強い”特技を探す手間なくキャスト作成の軸にできるいい仕組みですぅ。
ニューロデッキはよりトート・タローのそれに近い図像になっているのが興味深く、なかでもトートの塔では瞳を描かれているのがニューロデッキでは銃のスコープになっているカブトワリはいい解釈だと感じたですぅ。
しかし、プレイに支障をきたしそうなルールの散逸(絵札の読み方を「用語集」にしか書いていないなど)や記述抜け(神業の使用回数など)はかなり難があるといわざるをえず、テーブルの全員に信頼関係があって即時裁定や手癖でアクトが回せれば凄く楽しいけど、そういうところを気にする人にはクルードすぎる雰囲気はしたですぅ。
2013年09月08日 されば春の山を分け出でたれば、薄緑と名付けたり。 [長年日記] 編集
§ [NOVA] 2013年04月14日『Nassh's Children』
ガモウ・ユウジ(?・♂・エグゼク=エグゼク◎、ハイランダー●):ひとつの個体からさまざまに調整された無数の〈クローン〉によって構成される軌道の“法人”。さまざまな企業や個人から調査依頼を受けている。プレイヤは隠者氏。
“ノマ”ノムラ・マサル(23・♂・マネキン=マネキン◎、クロマク●):稲垣光平とはお互い“ああはなりたくない”という点で相通じるところがある暗黒街の顔。〈人使い〉が仕事のクロマクである。プレイヤは森聖氏。
デューク・東郷(20?・♂・カゲ、カブトワリ●、マヤカシ◎):駆け出しだった頃の“彼”。ライトアームとジャッカルのまったく忍んでいない二挺拳銃だが、死の予言にかけては第一人者。プレイヤは荒原の賢者氏。
ヴァンター(18・♂・カブト、カタナ、イヌ●◎):“暴走警官”レイから押しつけられ、ブラックハウンドの下請けをしている賞金稼ぎ。普段は弱気だが獲物はドレッド・ランサーで刺し貫く。プレイヤはアシタカ氏。
また久しぶりにN◎VAの土を踏んだけど、相変わらず〈※二天一流〉や〈※禅銃〉が乱れ飛び、テロリストがジャッカルの風圧で脳震盪を起こして昏倒はまだ一番穏やかな退場っぷりで、あとは義体の皮膚が剥き出しにされ頭蓋蒸発、壁に串刺しにされもがき続けて死ぬと野趣溢るるN◎VAだったですぅ。
そしてエンディングでは本編とまったく関係ないけど浄化派と関係しているテラウェアの幹部が摘発されていましたぁ。
それはそうと、『ロールプレイング・ゲームの達人』にもたいていのプレイヤーやマスターは、ゲームにおいて自分の現実の生活に影響するようなことを行なったりはしない。
を思い出してしまうくらい、プライヴェートなことをシナリオのネタにすると事後にいろいろくるものがあったですぅ。
2013年09月09日 終に平家攻め落されて、先帝をば二位殿負ひまゐらせて海に入らせ給ひけり。 [長年日記] 編集
§ [Promiscuus] 螽斯
深夜に窓を開け放していたら派手な羽音をたててキリギリスが飛び込んできてしばらく机の周りをうろうろしてたけど、いつのまにかどこかに入ったのか見えなくなったので、そのうち干からびて見つかりそうな雰囲気ですぅ。
2013年09月10日 但し三種の神器の内宝剣は失せにけり。 [長年日記] 編集
§ [Ludus] モビルスーツについて益体もないこと
先日、ガンダムの宇宙世紀でなぜモビルスーツが戦車、戦闘機などの既存兵器にとってかわったのかを考えていたら、MSが既存兵器に優越していた部分もあるだろうけど、それ以上に宇宙世紀は大規模な軍隊を集団運用する軍事ドクトリン、ひいてはそれを下支えしてきた国家観が崩壊する時代だったという与太を思いついたですぅ。
この考えで話を進めた場合、武装勢力の最小単位を大きく縮小したことで、これまで小規模で数のうちに入らない勢力でも自らの主張を何らかの形で通せるようになったことこそ、MSが世界情勢に与えた最大の変化になりますぅ。
例を挙げると、最初の『ガンダム』では近代国家や連合体の延長上にある地球連邦やジオンが既存兵器の延長上でMSを使っていたのが、『Ζ』や『ΖΖ』になると軍事行動は領域の奪い合いではなくより小さな拠点の攻防や示威として行なわれるようになるけど、これは戦争の主体が国家ではなく、これまでその下にあったはずの思想や利権で結ばれた小規模な集団へと移っていったことの現われであると解釈できるですぅ。
そして『逆襲のシャア』でシャアの私兵が地球連邦という国家を向こうに回してある程度の戦果を挙げることは、人々の間に既存の国家はもう持たないんじゃなかろうかという疑問を生まれさせ、それが『F91』の企業や軍事貴族が人々を導くコスモ貴族主義や、『V』以降の宇宙戦国時代など、大規模な国家に頼るより手軽になった武力で自分たちの手が届く範囲を守る方向へシフトしたんじゃないかとか、そういうことを考えていたですぅ。
2013年09月11日 大八島の国を造り、次に国の数を造り、又、世の主無からんやとて、一女三男を生み給ふ。 [長年日記] 編集
§ [NOVA] 2013年05月19日『The Great Killing』
“ノマ”ノムラ・マサル(23・♂・マネキン=マネキン◎、クロマク●):稲垣光平とはお互い“ああはなりたくない”という点で相通じるところがある暗黒街の顔。〈人使い〉が仕事のクロマクである。プレイヤは森聖氏。
デューク・東郷(20?・♂・カゲ、カブトワリ●、マヤカシ◎):駆け出しだった頃の“彼”。ライトアームとジャッカルのまったく忍んでいない二挺拳銃だが、死の予言にかけては第一人者。プレイヤは荒原の賢者氏。
ガモウ・ユウジ(?・♂・エグゼク=エグゼク◎、ハイランダー●):ひとつの個体からさまざまに調整された無数の〈クローン〉によって構成される軌道の“法人”。さまざまな企業や個人から調査依頼を受けている。プレイヤは隠者氏。
今回のシナリオはカーライル・シンジケートの円卓の騎士と殺し屋たちを見つけ出しては狩りたてるしごく単純なものだけど、殺し屋やフィクサーといったプロフェッショナルな悪人のキャストとがっちり噛み合って実に爽快なアクトになったですぅ。
ゲストのニューロがゴーストに致命傷を受けてバックアップをロードしていると、データを置いてるサーバをガモウが《買収》したり、セットアップ前にデュークが《不可知》から〈※禅銃〉を繋げ、さらに先軍の思想を尖らせたノムラが〈マネキン:シスター〉からの〈人使い〉を飛ばしてまた〈※禅銃〉が飛んでくるといった無慈悲な殺しっぷりもかえって爽やかだったですぅ。
そして、いつもライトアームやジャッカルのように装弾数少ない銃で弾が切れる前にゲストを始末していたデュークが弾切れしたとき「俺にリロードさせるとは」みたいなセリフでかっこつけていたところは実にカブトワリぽくてよかったですぅ。
2013年09月12日 素盞鳴尊は、御意荒しとて出雲国に流され、後には大社となり給へり。 [長年日記] 編集
§ [Promiscuus] 遅くなる
今日は午後のちょっとした用事だったはずの外出が九時近くまで長引くとんだ番狂わせに遭遇したですぅ。
2013年09月13日 素盞鳴尊は、「分領なし」とて、御兄達と度々合戦に及ぶ。 [長年日記] 編集
§ [NOVA] 2013年08月18日『DtoX』
“ソウルスティーラー”セフィロス(14・♂・ニューロ=ニューロ=ニューロ◎●):積極的に外へ出て遊ぶイマドキのニューロキッズだが、その実態はブランチ名がハンドルになるレベルの凄腕ニューロ。プレイヤは荒原の賢者氏。
ガモウ・ユウジ(?・♂・エグゼク=エグゼク◎、ハイランダー●):ひとつの個体からさまざまに調整された無数の〈クローン〉によって構成される軌道の“法人”。さまざまな企業や個人から調査依頼を受けている。プレイヤは隠者氏。
ヴァンター(18・♂・カブト、カタナ、イヌ◎●):“暴走警官”レイから押しつけられ、ブラックハウンドの下請けをしている賞金稼ぎ。普段は弱気だが獲物はドレッド・ランサーで刺し貫く。プレイヤはアシタカ氏。
スドウ・ンドゥル(?・♂・カリスマ=カリスマ●、トーキー◎):CNNでアンカーマンを目指す日系アフリカ人。エラい人の息子でドラッグパーティに行くくらいの乱行はもみ消してもらえるらしい。プレイヤは森聖氏。
今回は『the Detonation』の締めくくりとして作成したシナリオ、『DtoX』のアクトだったですぅ。詳細はシナリオプロットにある通りなので割愛するけど、プレアクトで“ブラック・クロス”並みの痛々しさを目指してセフィロスが作成されたり、オープニングでヴァンターが“ブラック・クロス”黒木十字を発見するや否や「太郎君! 黒木さんちの太郎君じゃないか! あ、黒木十字はミトラスで続きを経て改名した名前という設定です」と言い出したり、リサーチの後半ではRLがこどもたちを追い回すドナルドの口真似をする一方、キャストが女装少年とショッピングモールの軽食コーナーで延々とオフ会をする流れになっていたですぅ。
そしてクライマックスでは超AIを操る“黄金の蜘蛛”、“ブラック・クロス”と停戦し、N◎VA全域にアクセスできるワイルドカード(《天罰》、《完全偽装》)やテラウェア重役のバイオメトリクス偽装(《突然変異》)を使ってまで超AI確保に動く日本軍を徹底的に神業で妨害(ヴァンター曰く「天上人の戦いは指し手が見えなさすぎる」)し、アーコロジーの中庭で突入に失敗した日本軍を「ねぇねぇ今どんな気持ち?」と煽り倒しているさまは爽やかですらあったですぅ。
結局新型IANUSを巡る陰謀は“黄金の蜘蛛”が“死亡”したことで明るみに出ることはなく、千早も新規格への移行を円滑に行なえるようになり、スクープをものにしたンドゥルもアンカーマンへ駒をひとつ進めていたですぅ。
そして、ウェブの某所では有志によるオープンソースIANUSの開発プロジェクトという新たな“しずく”が世界に落とされ、物語はTHE AXLERATIONへと続いていったですぅ。
「“黄金の蜘蛛”が死んだ? 冗談だろ」
「あいつはまた神の国を探しているのかな」
「だろうな。そのうち帰ってくるさ」
2013年09月14日 第六天の魔王と申すは、他化自在天に住して、欲界の六天を我が儘に領ぜり。 [長年日記] 編集
§ [Promiscuus] 虚脱
今日はゲームの前日にしては珍しく、既に準備が終わっていたのでひよこまんじゅう食べてぼんやりしている土曜日だったですぅ。
2013年09月15日 また天のはば切の剣は本は十柄の剣と申ししが、大蛇を斬りて後は、天のはば切の剣と号す。 [長年日記] 編集
§ [NOVA] 2013年09月15日『Jeux Interdits』
天照(27・♀・カリスマ=カリスマ●、ハイランダー◎):N◎VAや軌道の社交界を渡り歩く謎の女性。その正体は電脳聖母事件で沈黙したアマテラスの制御中枢を介して物質界に受肉した高次アストラルの“何か”。プレイヤは荒原の賢者氏。
ガモウ・リュウジ(?・♂・エグゼク=エグゼク◎、ハイランダー●):『the Detonation』時代に各所へ潜伏させていた〈クローン〉が駆逐されたため、金の力による社会戦をより研ぎ澄ました交渉屋。ユウジがリュウジになっている理由は謎。プレイヤは隠者氏。
“ノマ”ノグチ・マサヒコ(25・♂・マネキン=マネキン●、トーキー◎):空白の数年間でクロマクの座を追われ、戦場帰りのトーキーという設定でN◎VAに帰ってきた。しかしマネキンとしての本質は変わらない。プレイヤは森聖氏。
ニッカ(16・♀・カタナ●、チャクラ、イヌ◎):〈※八卦〉と〈†功夫〉で生身の強さを追求するためにブラックハウンドの門を叩いたウェットで、ヴァンターの妹。女性へのコネは主に【生命】で取る百合の人。プレイヤはアシタカ氏。
『THE AXLERATION』最初のアクトは『the Detonation』からの持ち越しふたり、『the Detonation』キャストの身内ひとり、新人ひとりというバランスでスタートしたですぅ。
持ち越しで参加したキャストも、ガモウはスタイル技能が消えてもスタイルは変えずに何らかの事件によって〈クローン〉が駆逐されてしまった設定、ノグチはハンドアウトを拾いつつスタイル技能の組み合わせでも有利なトーキーにスタイルを変更して設定を合わせると、それぞれ違いを見せてくれたですぅ。
また、ヴァンターが今回出なかった理由がドレッド・ランサーのようなパイルバンカーがアウトフィットになかったというのもN◎VAらしいですぅ。
アクト本編では割と投げっぱなしだったトーキーのハンドアウトを取ったノグチが、近頃ブイブイ言わせてる若手記者へのそねみ全開で「業界のルールを教えてやる」と食いついてくれたのには助かりましたぁ。
クライマックスはガモウがカーライルと繋がっていたゲストの情報を社会戦でばらまき、“委員会”から消されそうになった彼がN◎VAを脱出しようとヘリポートへ向かうところをキャストが襲撃する、相変わらずの追い詰めて殺す方式だったですぅ。
システム面では、やはりプロットがなくなったこと、そして行動の順番も定義され、メインプロセスの回数が減ったために【CS】や【AR】関係なくねじ込める神業の重要性が増し、即死神業を持つスタイルの攻撃性が際立っていた印象が強いですぅ。
2013年09月16日 をろちとも名づく。 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e][LnL] 『現在の技能(The Latest on Skills)』
先週のD&D Nextのプレイテスト用パックで、私たちはゲームから技能を除外してみた。技能のデザイン全般は以下の方法論と目標に基づいている。
- ゲームの見せ場になる能力を強調する。キャラクターが判定を行なうとき、能力値は技能より重要度の高いものになった。
- 技能ではキャラクターを強力にカスタマイズできるようになったが、それは(特にボーナスと難易度が着実に増加する方向で)力強くなるのではなく、できなかったことをできるようにする一覧に変化した。
- 基本要素として必須な領域にあるものとしてよりむしろ、テーブルに柔軟性と創造性をもたらすことが技能の真のボーナスといえる。それらをまとめるのが能力値だ。
- 序盤数レベルの難易度は中くらいから高い能力修正値を持つ者が確実に成功することは、難易度の調整で能力値が優越している裏づけになる。とても難易度が高くギリギリの状態でのみ、技能は要求される。
- 技能から特殊ルールを取り除いてコア・ゲームの中に落とし込むことで、ゲームを交通整理する。登攀関係のルールを〈登攀〉技能で定義するより、登攀関係のルールがあるゲームの中にひとつのやり方として存在させる。
- 技能は内部で処理が積み重なり、ほかのルールと乖離していく傾向がある。コアから始めて技能を追加していくようにすれば、ゲームができるだけ簡素で使いやすいものになることを約束できる。技能の中で新たなルールを導入べきではない。それらは既にコアで説明されている状況に単純な修正を提供すればいいのだ。
完全に技能を取り除くのが多数派のオプションでないことは現在のフィードバックからも明らかだ。プレイテスターはそれを嫌っていたが、こうして取り除くことで単純で柔軟性あるものになったのは評価された。
個人的に、技能は自分のキャラクターをカスタマイズする道具として好ましく感じている。たとえば私は伝統的なメイスとチェインメイルのクレリックとは大きく違った、〈隠密〉、〈生存〉、そして〈知覚〉と技能を修得して判定を強化し、野外での追跡と狩りが得意なレザー・アーマーと遠隔武器を使う高い【敏捷力】を持つクレリックを作成することができる。
さらに、これから始めるプレイヤーにとって技能は君のキャラクターが得意なことを把握できる便利な一覧表として使うこともできる。技能は能力値判定を喰わないのが理想だが、それらは判定の手順を知る手助けができる。それらは束縛を与えるより、プレイヤーに刺激を与えて援助せねばならない。
私たちが技能に出した結論はこうだ。
- 技能は能力値より下位にあることは、書式にも出てくる。ルールの文章では〈運動〉判定ではなく、【筋力】(〈運動〉)判定と書かれる。この書式は能力値がシステムの基盤で、技能はそれらの判定にボーナスを与えるものだという私たちの哲学に従ったものだ。
- さらに、これにはDMがふさわしいとした能力値に技能を適用させるのを簡単にする利点もある。【筋力】(〈運動〉)は足場の不安定な崖を登るときにはふさわしいかもしれない。その崖を登るのがどれくらい困難か知りたいときは、【判断力】(〈運動〉)を適用することができる。
- 技能に習熟しているとき、君はレベルに基づいたボーナスを得られる。ローグに代表されるような数種類のキャラクターは、技能に練達することができる。練達すると習熟した技能からさらに+5のボーナスを得られる。
- 君の技能ボーナスはその習熟ボーナスにひとしい。習熟ボーナスは総合レベルが基準になっており、技能、武器、およびその他の習熟している道具について適用される。こうした理由があるので、〈製作〉技能は存在しない。そのかわり、君は製作の作業や物品を作成するために必要になる道具セットに習熟することができる。
- 習熟ボーナスは+2から始まり、+6まで増加する。これにはすべてのレベル帯で一貫した難易度設定を確実にするために、ボーナスの量を管理する意図がある。
- 私たちはまた、判定時のダイスによるボーナスを固定値に戻した。これは多くのフィードバックでダイスの可変性が失望しか生まなかったと指摘されたからだ。みんなランダムが好きだが、腕利きのキャラクターをプレイしているときにふたつのダイス・ロールに一喜一憂させられるのは腹立たしい。
- 練達ボーナスはローグが確実に罠を発見し、レンジャーが野外活動に優れ、そしてバードが芸能にもっとも向いていることを確実なものとするために重要だ。ある分野の専門家なクラスがそのなりわいで生きていくことを確実にするため、私たちはデザインの中で選択的にこれを使っていく。
- フィードバックによってみんなはより幅広い技能を好んでいることを示し、さらにいくつかの技能は道具への習熟に移行させることができるため、技能の一覧はかなり簡潔なものになった。〈鍛冶〉技能のかわりに、君は鍛冶道具に習熟することができる。盗賊道具と解錠や罠解除についても同じことがいえる。最後のパックから伝承ボーナスが消えて適切な技能に置き換えられたのには注意してほしい。一般的な能力値と対応した技能の一覧は以下の通りだ。
- 〈軽業〉(【敏】)
- 〈動物使い〉(【判】)
- 〈魔法学〉(【知】)
- 〈運動〉(【筋】)
- 〈ぺてん〉(【魅】)
- 〈歴史〉(【知】)
- 〈威圧〉(【魅】)
- 〈医学〉(【知】)
- 〈自然〉(【知】)
- 〈知覚〉(【判】)
- 〈芸能〉(【魅】)
- 〈説得〉(【魅】)
- 〈宗教〉(【知】)
- 〈捜索〉(【知】)
- 〈真意看破〉(【判】)
- 〈手先の早業〉(【敏】)
- 〈隠密〉(【敏】)
- 〈生存〉(【判】)
- 〈職能〉技能がほしい向きに対しては、背景をその代替としている。セイラーの背景は〈軽業〉、〈自然〉、および〈知覚〉に習熟したうえに海の乗り物を操ることができる。
- 私たちはキャラクターの背景や原型を反映する技能のためのオプション・システムも追加する。たとえば、セイラーは君の背景にかかわる水夫としてのさまざまな判定に習熟ボーナスを与える特徴になるかもしれない。グループが望むなら、このオプション・システムは技能を代替または補完する。
- 技能と習熟のシステムにより、誰もがさまざまなことを試みることができる。技能と習熟はボーナスを与える。それらは何かを試みる機会を奪う壁ではないのだ。誰でも解錠を試みることができるが、彼や彼女が盗賊道具に習熟しているからローグはそれを得意とする。
これが技能システムの眼目だ。結論として、技能はまったくのオプションではないが、それらを無視することが簡単な方法をとった。私はそれらがゲームのコアに存在しながら、ゲームの中心には能力値があることを維持しつつ、強みを提供することで初心者が使いやすいようじゅうぶん単純にできたと確信している。
マイク・ミアルス
マイク・ミアルスはD&Dのリサーチ&デザイン・チームのシニア・マネージャだ。彼はレイヴンロフトのボードゲームやD&D RPGのサプリメント何冊かを手がけている。
2013年09月18日 四方には火を焼き廻らして、火より外に甕に酒を入れて八方に置く。 [長年日記] 編集
§ [Promiscuus] 中途半端に暑い
この季節は半端に暑いのでエアコンつけてもすぐ消されるので死ぬですぅ。
2013年09月20日 兄達と不和の事悪しくや思し召されけん、蛇の尾より取り出でたる天叢雲剣、並びに天のはば切の剣、手摩乳が婿引出物の鏡、以上三種を天照大神に奉りて、不孝は赦され給へり。 [長年日記] 編集
2013年09月21日 鋳移し給ふ御鏡も、作り替へられたる宝剣も、霊験は少しも劣り給はず。 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e] 2012年11月18日(無題)
アゼリ・アダナ(ロングトゥース・シフターのガーディアン/ウォーデン/ホーンド・チャンピオン/エグゾールテッド・エンジェル23):。嵐や吹雪などいろいろな現象を起こして周囲の味方を護る自然の戦士。ケモ要員。プレイヤはアシタカ氏。
エスペランザ(エラドリンのスカラー/メイジ/スペルストーム・メイジ/エルフ・ハイ・メイジ23):冷気も好きだけど手広く属性を使えるようになった秘術使い。トリガーハッピー。プレイヤは荒原の賢者氏。
グスタフ・トラップ(ヒューマンのグルームロート・エミッサリー/シーフ/パラゴン・シーフ/レジェンダリィ・シーフ23):速くて痛い弓使いから転向した二刀流剣士。装甲は心許ない。バックスタブ人生。プレイヤは森聖氏。
セヴン(ドワーフのマーセナリー/ウォーロード/キャプテン・オヴ・フォーチュン/ウォーマスター23):斧を偏愛するドワーフ。飛び込んできた敵はひどい目にあう。キャプテンにしてジェネラルにしてマスター。流しの将軍をやっている。プレイヤは隠者氏。
影界での赤竜殺しから八ヶ月。
その一年ほど前にオークと戦になり、パーティの働きもあってそれを退けたカーレリア周辺ではふたたびオークによる略奪が活発化し、隊商の安全保障も請け負うグスタフのギルドでも問題になっていた。彼らは以前にパーティが戦ったオークやゴブリンたちと同様、大荒野の諸部族をまとめた伝説の大汗、グリッシュの帰還をほのめかす檄文につき動かされていた。
こうしたオークの蠢動は一地方ではなく物質界全体で起こっていた。彼らは明らかに尋常ならざる強さを得て進撃を続け、他種族への大きな脅威となっていた。
セヴンが傭兵将軍として身を寄せている大陸北方の小国でも、オークによって町や村が次々と落とされていた。アゼリやエスペランザも信奉者からオークへの対処を求める嘆願を受けていた。そしてこれらのオークもまた、ヒューマンとの戦争が起こったときに南から援軍を率いて現われる大汗グリッシュを信じて戦っていた。
「グリッシュの伝説は大陸の反対側へ伝わるうちにプレスター・ジョンっぽいものになってるDEATHゥ」
四人がエスペランザの要塞次元界に集合しつつ情報を集めると、決起したオークたちの背後ではグリッシュの使徒を名乗る者たちが接触し、力を与えるまじないをしていることが判った。
それでは敵を殴って話を訊くほうが早いと、エスペランザが領界を物質界に接続させると、物質界の空に燦然たる城郭が現われ、地上へ虹の橋がかかった。この陽動で地上の民を驚かせているうちに、パーティはオークが占拠している城塞都市に下水道から進入。三十秒もかからずにオークたちを制圧した。そのほとんどは力を無理矢理引き出されていただけの雑兵だったが、彼らを指揮していた“使徒”はかすかながらも神の力を持ち、次元を歪める剣技の使い手であった。
倒した“使徒”を分析した結果、彼はグリッシュの信者や配下ではなく、いにしえに力を求めて種族の血をも穢し、己の母とともに氷壁に封印されたオークの神格、バウドの使徒であることが判明した。彼らはグリッシュの伝説が神話になり、信仰となりつつあったのに危機を感じたのだ。バウドへの信仰が薄れれば、あるじの復活は遠のくばかりである。
そこで彼らはグリッシュが沈黙を続けることを利用し、信奉者のもとへ使徒を名乗って降臨したのである。彼らは力を与えて戦いを煽動しバウドへ祈りと血を捧げさせていたのだ。彼らを指揮しているのは、バウドの寵姫がひとり“月光の魔女”ヴァパーグ。彼女は偽の神託やバウドの血を潅いだ使徒をオークたちに遣わすことで、長い年月をかけ毒を染み渡らせていたのだ。
これらの情報を集めたパーティはヴァパーグもヴァパーグだがグリッシュも音信不通なのがいけない。あいつは前のキャンペーンから何をやっていたのだと憤慨し、ある日突然玉座から姿を消した大汗の行方をコンサルト・オラクルで訊ねると、彼はあるフェイの女王が治める雪深い次元界にいることが判明。“名無し”に乗って五日をかけてその国を訪ね、女王からグリッシュがブリザード・ドラゴンの討伐に向かったことを確かめるとふたたび出帆。雪原を五日かけ、ようやくグリッシュを発見した。
グスタフが話を聞くと、カーレリアとの和平が成って数十年後、グリッシュは己に流れる竜の血による闘争本能を抑えることに疲れ、ひとり大汗の座を去って次元界を放浪し、戦い続けていたという。そんな彼をグスタフは大汗としての戦いから逃げていると喝破。グリッシュもこれに納得したので、さっさとブリザード・ドラゴンを倒そうということになる。
神話の域に到達した者たちが手を組めば、小世界をひとつ救うのはさほどのことでもない。冒険者たちが暴走した吹雪の顕現を足止めしている間に大汗が竜の塒を急襲し、雪の国は救われた。感謝を告げる女王と民との別れもそこそこに一行はエスペランザの領界を駆り、ヴァパーグが領界“骨砕きの砦”へと向かった。
“骨砕きの砦”に接近してもエスペランザは速度を落とさせることなく、領界を砦へぶつけさせる。そして接触と同時に準備していた儀式を展開、相手の領界を侵蝕にかかった。もちろん敵も防壁を展開するが、アゼリが魔力の流れを読み、セヴンがその身に防壁の呪詛を喰らいつかせ、グスタフが敵の回路を寸断する連携によって阻まれた。世界の理が書きかえられたことで、魔女の領界に暗く垂れ込めた曇天は抜けるような青空に、白骨の大地は緑の草原に、鮮血の河は透き通った清流へと変成させられる。
しばらく経つと、次元の結節点から戦いが始まった。己の世界を侵蝕された“月光の魔女”は全力で応戦したが、戦いやすい平原に書きかえられた世界ではパーティを阻むことができず、神殿への侵入を許してしまう。彼女はにわか仕込みの使徒も投入して応戦するが、冒険者たちの攻撃で深手を負ったところをグリッシュに両断され滅びた。
戦の後、冒険者に伴なわれたグリッシュは大荒野へと帰還した。座すものなき玉座の傍らで大汗を騙る偽預言者を一刀のもとに屠ると、彼は高らかに帰還を宣言。その場に駆けつけたアゼリの師父にしてかつて彼と戦い戦争を調停した大ドルイド、サトリアヌスが祝福することで、周辺の諸勢力にもこれを認めさせた。
かくて半神となったオークの英雄が治めるべき民のもとへ帰還したのを見届け、冒険者は去った。彼らは面倒ごとが嫌いなのである。
2013年09月22日 出雲国にて素盞鳴尊に害せられたりし八岐大蛇天降り、無体に命を失はれ、剣を奪はれし憤り散ぜず、今日本武尊の帯して東国に赴き給ふを、せき留めて奪ひ返さんその為に、毒蛇となりて不破の関の大路を伏し塞ぎたり。 [長年日記] 編集
2013年09月23日 彼の所の紀大夫といふ者の作れる田の北の耳に火石は落ち、南の耳に水石は落つ。 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e][LnL] 『次の段階へ(The Next Phase)』
先週の木曜日、私たちはD&D Nextプレイテスト・パックの最終公開版を公開した。このプロジェクトが始まった日から今日までは長い道のりだった。簡単ではなく、しかしやる価値のあるものだった。
この数ヶ月、R&Dはふたつに分類される業務をこなしてきた。
編集者とデザイナのチームは、コア・ゲームを仕上げる仕事を。この作業はバグを潰し、さまざまなものを単純化し、最終段階に達したみんなからのフィードバックを取り入れることだった。クラスのコア・オプションがそうであるように、ゲームの基礎は確固たるものとなった。
その一方で、第二デザイン・チームはいくつかの主要な問題に取り組んでいた。これらは以下の通りである。
- ゲームの根幹をなす数値。私たちはモンスターの能力などを確認し、問題を洗い出すために何度もストレステストを行なった。この作業はアドベンチャーと遭遇のデザインを速く楽にすることと密接に関係している。もちろんクラスが公正に扱われることもだ。
- 強制移動、足止めなど、すべてのキャラクターが試みることのできる基本的戦闘オプションを整備して拡張し、第3版や第4版のように戦闘におけるDM判断を取り除いたミニチュアを使う戦術的戦闘システムの準備。このオプション・システムはAD&Dにあった『Player's Option: Combat and Tactics』の本に第4版で学んだことを混ぜたような内容だ。これの目標は、第4版の美点を組み込み戦闘をプレイヤーとDMが対戦する挑戦的なパズルにすることである。
- D&Dで物語を創造することを強調するドラマティックなオプション・システム。このシステムはD&Dがこれまで大っぴらにやってこなかった地平へ向かうものだ。ゲームを行なうグループはひとりひとりが物語の共同制作者で、DMは行動を管理するが、全員が事件、どんでん返し、急な変化、劇的な展開を提案できる。
- プレイヤーが自分だけのサブクラスを構築し、キャラクターのカスタマイズを強化するオプション。このシステムでは君がクラスの中にあるサブクラスから能力を選んで混ぜ、かみ合わせるために使えるもっともっと多くのガイドライン集である。君はこれをDMの道具(「僕のセッティングでは、“燃える島”のウィザードは幻術と死霊術を組み合わせているんだ」)としても使えるし、プレイヤーがキャラクターを構築するときのより多様な選択肢としてもよい。私たちがこのシステムをオプションにするのは、一部のプレイヤーはそのキャラクターをカスタマイズする方法を多く望むが、カスタマイズの多様化は壊れたコンボへの第一歩だと知っているからだ。私たちは組み合わせを管理してサブクラスと特技のレベルを公正なものにできるが、ばらばらにしたそれらまで綺麗なものにするのは、合理的なプレイテストの範囲から外れていると判断した。
- 冒険の合間にある余暇と呼ばれる日々にも目を向けて拡張したキャンペーン・システム。これには領地経営、商売を行なうこと、大規模な政治活動などを含んでいる。当然、大規模戦闘もこのシステムに含まれる。
以前別の場所で話したように、これらのシステムはより特定のプレイヤー集団へ狙いを定めたものである。公開された場でこれらをテストすると、システムが対象としている人々以外からの負のフィードバックが送られてくる結果に終わるだろう。だから、私たちはこれらのシステムをその嗜好まで理解しているグループに試してもらっているのだ。
これが現在の状況である。公開パックの最終版は既にその姿を見せ、もはや君自身が最新版ルールを見ずにそれらのことをす必要はない。ダウンロードし、楽しみ、君のフィードバックを送っていただきたい。
マイク・ミアルス
マイク・ミアルスはD&Dのリサーチ&デザイン・チームのシニア・マネージャだ。彼はレイヴンロフトのボードゲームやD&D RPGのサプリメント何冊かを手がけている。
2013年09月26日 草薙剣をば桑の枝に懸け置き給ひしを、岩戸姫これをとり、紀大夫が田、一夜の内に森になりたる社の杉に寄せ掛けて置かれたりけるが、夜な夜な剣より光立ちければ、彼の光杉に燃え付きて焼け倒れにけり。 [長年日記] 編集
§ [MM] 2013年07月14日『悔改めて初の行爲をなせ』
パルサ・ナック(男・青年・術者1/裁縫師2):御標で示された役割の穴埋めを行なうために世界を飛び回る職業的英雄。裁縫師組合の走狗。左の地ではないカレドニアという土地からやってきた。プレイヤは森聖氏。
ヨハン(男・青年・僧侶3):聖教会生え抜きの僧侶でありつつ、破滅の御標に導かれ、オスカー・ワイルドから世界の真実を教えられた青年。現在は放浪の騎士として見聞を広げている。プレイヤは荒原の賢者氏。
アネット・リリー(女・少女・旅人1/からくり2):ヴィクトリア時代のイギリスで兎の穴に落ちて左の地まで旅をしてきた身の丈28cmの少女。普段は執事のセバスチャンが抱く人形に偽装している。プレイヤは隠者氏。
今回はいつもの面子で『モノトーンミュージアムRPG』初プレイだったですぅ。
シナリオ自体は旅先の街で勇者として選ばれて魔王を倒したパルサが御標により次代の魔王となり、それを討伐する次の勇者としてヨハンが選ばれ……というありがちな呪いの連鎖ものだけど、このシステム独自の御標や歪み、剥離すればするだけ使える逸脱能力がプレイに独特の感触を与えてくれましたぁ。
そういうわけで、独特のふわふわした感覚をシステムが担保してくれていると好感触を得たですぅ。
GM視点からプレイのコツを語るとするなら、PCが情報収集を行なったりして歪んだ御標を逸脱するような行動を取ったら、直後に今まで話していたエキストラや調べていた書物などへバンバン歪みを発生させ、PCは無事だけどかかわった人や物がどんどん歪んでいくようにすれば御標や歪みをより積極的に演出できるですぅ。
即興で歪みを作る場合のポイントは、話を訊き終えたり書物を読み終えた時点で歪みを発生させ、歪みを引き受けなくてもPCは危害を受けず、システム面でもシナリオの進行上でもペナルティを受けないようにすることですぅ。歪みを引き受けるかどうかをPCの生き様に委ねるようにする場合でも、シナリオは次に進めるようにしておけば進行も楽になりますぅ。
もちろんこれは萎縮してしまうプレイヤがいないとは限らない手法だけど、御標に背を向け異形へ身をやつすプレイをかっこいいと感じる面子相手にはダークヒーローを演出できるうまい手だと考えているですぅ。
2013年09月27日 尾張の熱田に詣でつつ彼の剣を七日行なひて盗み取りて、五条の袈裟に包みて逃げける程に、剣袈裟を突き破りて本の宝殿に返り入る。 [長年日記] 編集
§ [Promiscuus] 寝転びモバイルデバイス
ここのところ疲れてすぐ横になるのでモバイルデバイスの出番が多いけど、私はカナ打ち人間だから結局キイボードが必要になるとPCのところに行かざるをえないのでいいかげんBluetoothのを買いたいですぅ。
2013年09月28日 帝、生不動といふ将軍に、七つの剣を持たせて日本へぞ渡しける。 [長年日記] 編集
§ [Promiscuus] カビパン
今日はしばらくほったらかしにしてたパンがまたかびていたし暑いしでぐだぐだだったですぅ(いつも)。
2013年09月30日 その頃或る人の夢に見えけるは、草薙剣は風水龍王、八岐大蛇と変じて、素盞鳴尊に害せられ、持つ所の剣を奪はる。 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e][LnL] 『クラス群(Class Groups)』
私たちはこの数ヶ月間、さまざまな秘術使いクラスをひとつのクラス、メイジへとまとめる試みを行なってきた。君はメイジの中からウィザード、ウォーロック、あるいはソーサラーを選んでプレイすることができる。
この方法にはいくつかの利点がある。
- この構造を使えば新たな呪文発動のスタイルやセッティング特有の魔法を追加することができる。
- それらのクラスのために呪文の一覧を作成するだけでいいから、ゲームの拡張をより簡単にできる。
- これはスタッフ・オヴ・パワーのようにメイジ用の魔法のアイテムも単純にできる。それは私たちがこれからメイジの下に追加されるクラスもそのアイテムを使えるとわかっているからだ。
しかし、クラスの働きとフィードバックを検討した結果、現在の私たちは別のやり方を採用した。私たちはメイジの呪文すべてをソーサラーとウォーロックでも使えるようにしようとは考えていなかった。
さらに、フィードバックではこのやり方に対してかなり無関心であったり否定的なものが多かった。これは明快さよりもかなりの混乱を引き起こしてしまった。
クラスをグループ化することは有用ではある。私たちはその効果をAD&D第2版で見てきた。クラス群が適切に使われるようなら、魔法のアイテム、特技、その他のオプションはゲームが拡大しても扱いやすさを保ったままでありつづけられる。
私たちはクラスを4つの基礎区分に分類した。それらは今のところウォリアー、メイジ、プリースト、そしてトリックスターと呼ばれている。
ウォリアーは武器の達人だ。彼らは他のキャラクターよりも屈強である。
トリックスターはさまざまな分野の専門家だ。トリックスターは忍びの達人、斥候、あるいは交渉人である。彼らは能力値判定に優れ、もっとも柔軟性を持ったキャラクターだ。
メイジは秘術魔法の専門家だ。彼らは困難に克つために呪文を使う。彼らは大変か弱いキャラクターだが、他の仲間に守られているなら彼らはとても強い。
プリーストは信仰魔法の専門家だ。彼らは魔法で味方を回復したり守ることができる。彼らはメイジより頑丈で、トリックスター程度には耐えられる。
これらの分類はどれもそんなに驚かれるようなことではいけない。これらはいくつかの点で第4版での役割と似たものがあるが、より軽い感触のものになっている。それらはクラスのできることを逐一記述するより、より自然な説明としておおざっぱにクラスのことを説明する。
この方向性でデザインが向かうかもしれない雰囲気の変化を、ここで一覧にしてみよう。
- 私たちがモンクをウォリアーと分類すればそのACは増やされてヒット・ダイスもd10になり、トリックスターと分類した場合はいくつかの技能について練達を得ることになるだろう。素手戦闘が能力として定義されている以上、一般的な感覚だとモンクはウォーリア寄りだろう。これはいずれかに決定しなければならない(モンクはローグとファイターのどちら寄りだろう?)ことで、この話題にいい刺激を与えてくれる。
- ヒット・ダイスにd6を使っていたメイジではないクラスはd8まで底上げされるが、この変更はメイジもd4から上方修正されることを見越している。
クラス群が目標にしているのはクラスを指定する魔法のアイテムやその他の能力の枠組みを提供し、みんながクラスを大まかに比較して比べることのできる言葉を与えて、プレイヤーがコアの4種類(クレリック、ファイター、ローグ、ウィザード)以外のクラスもどの基本群に属するのかを簡単に理解できるようにすることだ。
それでは、君がこれらをどう考えたか私たちに教えてほしい! 私たちは君の意見にとても興味がある。
マイク・ミアルス
マイク・ミアルスはD&Dのリサーチ&デザイン・チームのシニア・マネージャだ。彼はレイヴンロフトのボードゲームやD&D RPGのサプリメント何冊かを手がけている。