ネコぶんこ


2024年09月07日 [長年日記] 編集

§ [DnD][5e] アドベンチャー:ゴブリンとそのペット(1レベル)

今週の小冒険は夏コミの新刊ソード・ワールドRの1レベル・キャラクター4人用ですぅ。

今回はD&Dの標準的なモンスターを混ぜて冒険を作ることのサンプルですぅ。

ソード・ワールドからゲスト出演しているデータ以外、データまわりはCC4.0のSRDを引用しているので、そちらの参考にもどうぞですぅ。

冒険の概要

キャラクターたちが“古代王国への扉”亭で仕事を探していると、店主のラウダからオランの郊外にある運河沿いの洞窟にゴブリンたちが住みついて悪さをしているので掃討してくれないかと声がかかる。

洞窟に住むゴブリンたちは古代王国の時代に作られた巨大生物の培養槽からジャイアント・トードを開放し、てなづけている。ゴブリンと一緒にジャイアント・トードも倒せばアドベンチャーは成功となる。

冒険への導入

キャラクターたちが“古代王国への扉”亭で仕事を探していると、店主のラウダからオランの郊外にある運河沿いの洞窟にゴブリンたちが住みついて悪さをしているので掃討してくれないかと声がかかる。報酬は1人300ガメルである。

洞窟までは歩いて2日ほどかかる。

1.洞窟の入口

洞窟の入口は運河に面した崖にある。出入口には何者かが残したねばねばした液体があり、それが奥の方にも続いている。洞窟に入るなら「2.見張りの部屋」へ進むこと。

2.見張りの部屋

洞窟に入って少し歩くと、獣の脂が燃える臭いがして薄明かりが見える。そこにはゴブリンが3体、暇そうな顔で床に座っている。

キャラクターたちが部屋に入ってきたらゴブリンたちは跳ね上がるように立ち、戦闘態勢に入る。彼らは戦闘を重んじる部族であるため、死ぬまで戦う。

先に進む通路は奥で丁字路になっている。右からは何の物音も聞こえず、難易度10の【判断力】〈知覚〉判定に成功すれば左側から「ゲロゲロ」と鳴き声のようなものが聞こえる。

右に進むなら「3.実験室」、左に進むなら「4.ゴブリンたちの部屋」へ進むこと。

ゴブリン

小型・人型生物(ゴブリン類)、中立にして悪


AC:13(パデッド)

hp:9(3d6)

移動速度:7.5m(25フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
8(-1) 14(+2) 10(+0) 10(+0) 8(-1) 8(−1)

技能:〈隠密〉+6

感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉9

言語:ゴブリン語

脅威度:1/4(50XP)


アクション

ダガー:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)あるいは射程6/18m(20/60フィート)、目標1体。ヒット:4(1d4+2)[刺突]ダメージ。

3.実験室

ここは古代王国時代、生物を巨大化させる研究を行なっていた実験室だ。ガラスで作られた水槽のようなものがいくつかあり、割れていない物の中には波もないのに自ら渦巻いている水が満ちている。

この水を飲んだ者は、1d4時間の間エンラージ/リデュース呪文の“拡大”の効果を受ける。

この部屋の床には数匹のカエルがうろついている。ここでジャイアント・トードを発見したゴブリンたちが、また大きくならないかと持ち込んだものである。

3.実験室

ここは古代王国時代、生物を巨大化させる研究を行なっていた実験室だ。ガラスで作られた水槽のようなものがいくつかあり、割れていない物の中には波もないのに自ら渦巻いている水が満ちている。

この水を飲んだ者は、1d4時間の間エンラージ/リデュース呪文の“拡大”の効果を受ける。

難易度12の【知力】〈捜索〉判定に成功すれば、ここで生物の巨大化実験をしていた魔術師の手記を発見する。これは魔術師ギルドに持ち込めば5000ガメルで売ることができる。

この部屋の床には数匹のカエルがうろついている。ここでジャイアント・トードを発見したゴブリンたちが、また大きくならないかと持ち込んだものである。

4.ゴブリンたちの部屋

この部屋はゴブリンたちが住む部屋である。彼らはうまく手懐けることができたジャイアント・トードと共同生活をしており、生臭さと獣臭さの両方が混じったひどい臭いがする。

ここには5体のゴブリンがいる。戦闘になった場合、3ラウンド目には異変に気づいて「5.秘密兵器の厩舎」からゴブリンとジャイアント・トードが現われる。

ここにはゴブリンたちの略奪品である財宝が無造作に積み重なっており、オランに持って帰れば6000ガメルほどで処分できる。持ち主に返すなら、礼金として3000ガメルをもらえる。

この部屋の奥にはジャイアント・トードの寝床である「5.秘密兵器の厩舎」がある。

ゴブリン

小型・人型生物(ゴブリン類)、中立にして悪


AC:13(パデッド)

hp:9(3d6)

移動速度:7.5m(25フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
8(-1) 14(+2) 10(+0) 10(+0) 8(-1) 8(−1)

技能:〈隠密〉+6

感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉9

言語:ゴブリン語

脅威度:1/4(50XP)


アクション

ダガー:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)あるいは射程6/18m(20/60フィート)、目標1体。ヒット:4(1d4+2)[刺突]ダメージ。

5.秘密兵器の厩舎

この部屋は奥の半分ほどが水没しており、そこにジャイアント・トードが寝ている。トードには世話係のゴブリンがついている。

ゴブリン

小型・人型生物(ゴブリン類)、中立にして悪


AC:13(パデッド)

hp:9(3d6)

移動速度:7.5m(25フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
8(-1) 14(+2) 10(+0) 10(+0) 8(-1) 8(−1)

技能:〈隠密〉+6

感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉9

言語:ゴブリン語

脅威度:1/4(50XP)


アクション

ダガー:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)あるいは射程6/18m(20/60フィート)、目標1体。ヒット:4(1d4+2)[刺突]ダメージ。

ジャイアント・トード

大型・野獣、無属性


AC:11

hp:39(6d10+6)

移動速度:6m(20フィート)、水泳12m(40フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
15(+2) 13(+1) 13(+1) 2(-4) 10(+0) 3(−4)

感覚:暗視9m(30フィート)、受動〈知覚〉10

言語:-

脅威度:1(200XP)


水陸両生:トードは空気中でも水中でも呼吸できる。

その場跳躍:トードは疾走することなく、6m(20フィート)の幅跳びと3m(10フィート)の高跳びを行なえる。

アクション

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)あるいは射程6/18m(20/60フィート)、目標1体。ヒット:7(1d10+2)[刺突]ダメージおよび5(1d10)[毒]ダメージ、目標はつかみ状態(脱出難易度13)になる。このつかみが終わるまで、目標は動けない状態となり、トードは他の目標に噛みつきを行なえない。

呑み込み:トードはつかんでいる中型以下の目標に1回の噛みつき攻撃を行なう。攻撃がヒットすると、目標は呑み込まれ、つかみは終了する。呑み込まれた目標は盲目状態かつ動けない状態になり、トードの外での攻撃やその他の効果から完全遮蔽を得て、フロッグのターン開始時に140(3d6)[酸]ダメージを受ける。トードは一度に1体の目標しか呑み込めない。

トードが死んだなら、呑み込まれたクリーチャーはもはや動けない状態ではなくなり、5フィートの移動を消費することで伏せ状態で死体から脱出できる。

結末

トードを倒さなくても、ゴブリンたちを倒せば依頼は完了である。

This work includes material taken from the System Reference Document 5.1 (“SRD 5.1”) by Wizards of the Coast LLC and available at https://dnd.wizards.com/resources/systems-reference-document. The SRD 5.1 is licensed under the Creative Commons Attribution 4.0 International License available at https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/legalcode.

本作は、「著:水野良/グループ SNE」が権利を有する『ソード・ワールド RPG』の二次創作作品です。

© 水野良/グループ SNE「ソード・ワールドRPG」


2024年09月14日 [長年日記] 編集

§ [DnD][5e] アドベンチャー:ウルフ飼いのゴブリン(1レベル)

今週の小冒険は夏コミの新刊ソード・ワールドRの1レベル・キャラクター4人用ですぅ。

今回はD&Dの標準的なモンスターを混ぜて冒険を作ることのサンプルも兼ねてますぅ。

ソード・ワールドからゲスト出演しているデータ以外、データまわりはCC4.0のSRDを引用しているので、そちらの参考にもどうぞですぅ。

冒険の概要

キャラクターたちが“古代王国への扉”亭で仕事を探していると、店主のラウダからオランの郊外にある運河沿いの洞窟にゴブリンたちが住みついて悪さをしているので掃討してくれないかと声がかかる。報酬は1人300ガメルである。

冒険への導入

キャラクターたちが“古代王国への扉”亭にいると、店主のラウダからオランからパダへの街道にゴブリンによる襲撃が頻発しているので、それの討伐をしてみないかと声をかけられる。報酬は200ガメルである。

オランからパダへは曙光と落日の街道を使って3日ほどである。

1.襲撃隊

曙光と落日の街道を旅して2日目、夕方にキャラクターたちをゴブリンが襲撃する。陣容はウルフ1体、ゴブリン3体である。ゴブリンたちは味方が1体でも倒されたら襲撃をあきらめ、逃げ出していく。

ウルフ

中型・野獣(動物)、無属性


AC:13(外皮)

hp:11(2d8+2)

移動速度:12m(40フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
12(+1) 15(+2) 12(+1) 3(-4) 12(+1) 6(-2)

技能:〈隠密〉+4、〈知覚〉+3

感覚:受動〈知覚〉13

言語:-

脅威度:1/4(50XP)


鋭敏聴覚・嗅覚:ウルフは聴覚あるいは嗅覚による【判断力】〈知覚〉反対に有利を得る。

アクション

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1つ。ヒット:7(2d4+2)[刺突]ダメージ。

ゴブリン

小型・人型生物(ゴブリン類)、中立にして悪


AC:13(パデッド)

hp:9(3d6)

移動速度:7.5m(25フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
8(-1) 14(+2) 10(+0) 10(+0) 8(-1) 8(−1)

技能:〈隠密〉+6

感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉9

言語:ゴブリン語

脅威度:1/4(50XP)


アクション

ダガー:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)あるいは射程6/18m(20/60フィート)、目標1つ。ヒット:4(1d4+2)[刺突]ダメージ。

2.追跡

ゴブリンたちが撤退した後、彼らの後を追うには難易度11の【判断力】〈生存〉判定に成功する必要がある。失敗すると街道のない荒野をさまよってしまい、1d4体のウルフと遭遇してしまう。このウルフはゴブリンたちが繁殖させているもので、彼らの拠点に近づく者を襲うように仕込まれている。

ウルフ

中型・野獣(動物)、無属性


AC:13(外皮)

hp:11(2d8+2)

移動速度:12m(40フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
12(+1) 15(+2) 12(+1) 3(-4) 12(+1) 6(-2)

技能:〈隠密〉+4、〈知覚〉+3

感覚:受動〈知覚〉13

言語:-

脅威度:1/4(50XP)


鋭敏聴覚・嗅覚:ウルフは聴覚あるいは嗅覚による【判断力】〈知覚〉反対に有利を得る。

アクション

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1つ。ヒット:7(2d4+2)[刺突]ダメージ。

3.ゴブリンの拠点

ウルフやゴブリンの足跡を追跡すると、彼らが使っている拠点にたどり着ける。そこは古代王国時代の穀物庫だった石造りの建物で、その周囲にはウルフが2頭放し飼いにされている。

干し肉などを与えて手懐けたいならば、難易度10の【魅力】〈動物使い〉の判定が必要である。

ウルフ

中型・野獣(動物)、無属性


AC:13(外皮)

hp:11(2d8+2)

移動速度:12m(40フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
12(+1) 15(+2) 12(+1) 3(-4) 12(+1) 6(-2)

技能:〈隠密〉+4、〈知覚〉+3

感覚:受動〈知覚〉13

言語:-

脅威度:1/4(50XP)


鋭敏聴覚・嗅覚:ウルフは聴覚あるいは嗅覚による【判断力】〈知覚〉反対に有利を得る。

アクション

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1つ。ヒット:7(2d4+2)[刺突]ダメージ。

4.最初の部屋

ここは建物に入ったら最初に入る部屋である。広い部屋の中はゴブリンとウルフの発するもので酷い臭いである。

この部屋の中にはウルフとゴブリンを仲介した知恵持つ狼、ウォーグが1体と彼女に従うウルフが2体いる。ウォーグはひと声吠えるとウルフたちを率いて戦いを始める。

ウォーグは2つのエメラルドがあしらわれた首輪をしており、この宝石は1つ1000ガメルで売ることができる。

この部屋の奥には「5.ロードの私室」に通じる扉がある。

ウォーグ

大型・魔獣、中立にして悪


AC:13(外皮)

hp:26(4d10+4)

移動速度:15m(50フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
16(+3) 13(+1) 13(+1) 7(-2) 11(+0) 8(-1)

技能:〈知覚〉+4

感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉14

言語:ウォーグ語、ゴブリン語

脅威度:1/2(25XP)


鋭敏聴覚・嗅覚:ウォーグは聴覚あるいは嗅覚を使った【判断力】〈知覚〉判定に有利を得る。

アクション

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィート、目標1体。ヒット:10(2d6+3)[刺突]ダメージ。目標がクリーチャーであるなら、目標は難易度13の【筋力】セーヴィング・スローを行なわなければならず、失敗したら伏せ状態になる。

ウルフ

中型・野獣(動物)、無属性


AC:13(外皮)

hp:11(2d8+2)

移動速度:12m(40フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
12(+1) 15(+2) 12(+1) 3(-4) 12(+1) 6(-2)

技能:〈隠密〉+4、〈知覚〉+3

感覚:受動〈知覚〉13

言語:-

脅威度:1/4(50XP)


鋭敏聴覚・嗅覚:ウルフは聴覚あるいは嗅覚による【判断力】〈知覚〉反対に有利を得る。

アクション

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1つ。ヒット:7(2d4+2)[刺突]ダメージ。

5.ロードの私室

この部屋には獣の革が敷かれ、そこに他の者より一回り大きなゴブリンが2人のお供を連れてふんぞり返っている。彼がこの拠点を仕切っているゴブリン・ロードである。

キャラクターの侵入に気づいたゴブリン・ロードは、彼らを口汚くののしりながらシミターを構えて手下に攻撃を命じる。

この部屋にはゴブリンたちが街道の襲撃で手に入れていた5000ガメルと、2000ガメル分の宝石が入った革袋がある。

ゴブリン

小型・人型生物(ゴブリン類)、中立にして悪


AC:13(パデッド)

hp:9(3d6)

移動速度:7.5m(25フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
8(-1) 14(+2) 10(+0) 10(+0) 8(-1) 8(−1)

技能:〈隠密〉+6

感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉9

言語:ゴブリン語

脅威度:1/4(50XP)


アクション

ダガー:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)あるいは射程6/18m(20/60フィート)、目標1体。ヒット:4(1d4+2)[刺突]ダメージ。

ゴブリン・ロード

中型・人型生物(ゴブリン類)、中立にして悪


AC:15(レザー、シールド)

hp:33(6d8+6)

移動速度:9m(30フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
12(+1) 14(+2) 12(+1) 10(+0) 10(+0) 11(+0)

技能:〈隠密〉+6

感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉10

言語:ゴブリン語

脅威度:1/4(50XP)


アクション

複数回攻撃:2回のシミター攻撃を行なう

シミター:近接器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ。

結末

ゴブリンから取り返した財宝をオランの警備隊などに渡すなら、礼として2000ガメルの報奨金が支払われる。

This work includes material taken from the System Reference Document 5.1 (“SRD 5.1”) by Wizards of the Coast LLC and available at https://dnd.wizards.com/resources/systems-reference-document. The SRD 5.1 is licensed under the Creative Commons Attribution 4.0 International License available at https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/legalcode.

本作は、「著:水野良/グループ SNE」が権利を有する『ソード・ワールド RPG』の二次創作作品です。

© 水野良/グループ SNE「ソード・ワールドRPG」


2024年09月21日 [長年日記] 編集

§ [DnD][5e] アドベンチャー:下水道と徘徊する死者(1レベル)

今週の小冒険は夏コミの新刊ソード・ワールドRの1レベル・キャラクター4人用ですぅ。

今回はD&Dの標準的なモンスターを混ぜて冒険を作ることのサンプルも兼ねてますぅ。

ソード・ワールドからゲスト出演しているデータ以外、データまわりはCC4.0のSRDを引用しているので、そちらの参考にもどうぞですぅ。

冒険の概要

キャラクターたちが“古代王国への扉”亭で仕事を探していると、店主のラウダから下水道に出没するアンデッドの出所を探る依頼を紹介される。

依頼を受けて下水道に行くと、確かにゾンビやスケルトンが下水道を徘徊している。これは古代の地下墓地と繋がっている鉄柵をラスト・モンスターが食べてしまったため、そこに封じられていたアンデッドたちだ。

徘徊しているアンデッドとラスト・モンスターに対処しながら、起きていたことを報告すれば冒険は成功である。

冒険への導入

キャラクターたちが“古代王国への扉”亭にいると、下水道にアンデッドが徘徊しているので原因を調査してほしいと衛士隊から依頼が出ていると店主のラウダに紹介される。報酬は300ガメルである。

1.下水を徘徊する死者たち

キャラクターたちが調査のために下水に入ると、そこには数体で一組になったアンデッドたちが徘徊している。

下水道に入ってまず遭遇するのはスケルトン2体とゾンビ1体である。

この一群から気取られずに先へ進むにはキャラクターたち全員が難易度9の【敏捷力】〈隠密〉判定に成功する必要がある。

スケルトン

中型・アンデッド、中立にして悪


AC:13(鎧の残骸)

hp:13(2d8+4)

移動速度:9m(30フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
10(+0) 14(+2) 15(+2) 6(-2) 8(-1) 5(-3)

ダメージ完全耐性:[精神]、[毒]

状態完全耐性:恐怖状態、消耗状態、毒状態、魅了状態

感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉9

言語:-

脅威度:1/4(50XP)


肉なき体:スケルトンにはダメージ種別が[斬撃]、[刺突]の攻撃はクリティカル・ヒットしない。

アクション

ショートソード:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1つ。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ。

ショートボウ:遠隔武器攻撃:攻撃+4、射程24/96m(80/320フィート)、目標1つ。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ。

ゾンビ

中型・アンデッド、中立にして悪


AC:8

hp:13(2d8+4)

移動速度:6m(20フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
13(+1) 6(-2) 16(+3) 3(-4) 6(-2) 5(-3)

セーヴ:【判】+0

ダメージ完全耐性:[精神]、[毒]

状態完全耐性:恐怖状態、消耗状態、毒状態、魅了状態

感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉9

言語:-

脅威度:1/4(50XP)


アクション

叩きつけ:近接武器攻撃:攻撃+3、間合い1.5m(5フィート)、目標1つ。ヒット:4(1d6+1)[刺突]ダメージ。

2.足跡を追え

アンデッドたちの足跡を追うことで、彼らが出てきている場所を探ることができる。これには難易度12の【判断力】〈生存〉判定が必要である。

3.道中の遭遇

「2.足跡を追え」で判定に成功したら、アンデッドがやって来る方向を特定してそちらへ進める。その途中、向こうからスケルトンが3体歩いてくる。

これらとは戦ってもいいが、キャラクターたち全員が難易度9の【敏捷力】〈隠密〉判定に成功すればやり過ごして先に進める。

スケルトン

中型・アンデッド、中立にして悪


AC:13(鎧の残骸)

hp:13(2d8+4)

移動速度:9m(30フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
10(+0) 14(+2) 15(+2) 6(-2) 8(-1) 5(-3)

ダメージ完全耐性:[精神]、[毒]

状態完全耐性:恐怖状態、消耗状態、毒状態、魅了状態

感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉9

言語:-

脅威度:1/4(50XP)


肉なき体:スケルトンにはダメージ種別が[斬撃]、[刺突]の攻撃はクリティカル・ヒットしない。

アクション

ショートソード:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1つ。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ。

ショートボウ:遠隔武器攻撃:攻撃+4、射程24/96m(80/320フィート)、目標1つ。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ。

4.壊れた鉄の柵

徘徊するアンデッドたちが出てきているのは、下水道の中にある古い鉄の柵がある場所だ。その柵の数本は茶色く腐蝕して崩れ、その崩れてぼろぼろになった錆の山を3体の動物がつつき、喰らっている。その周囲には卵らしき茶色く丸いものが産み付けられている。

難易度10の【知力】〈自然〉判定に成功すれば、これがラスト・モンスター(錆の怪物)と呼ばれる金属を喰らう珍しい魔獣だとわかる。アンデッドが徘徊していた原因は、彼らが柵を食べてしまったことと無関係ではないだろう。

ラスト・モンスター

中型・怪物、無属性


AC:14(外皮)

hp:27(5d8+10)

移動速度:12m(40フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
13(+1) 12(+1) 13(+1) 2(-4) 13(+1) 6(-2)

感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉11

言語:-

脅威度:1/2(100XP)


金属腐食:ラスト・モンスターにヒットした非魔法的な金属の武器は腐食する。武器はダメージ・ロールへの永続かつ累積する-1のペナルティを受ける。ペナルティが-5になると、武器は壊れる。ラスト・モンスターにヒットした金属製の非魔法的な矢弾はダメージを与えた後に破壊される。

鉄嗅覚:ラスト・モンスターは臭いを嗅ぎ、9m(30フィート)以内にある鉄の位置を正確に知ることができる。

アクション

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+3、間合い1.5m(5フィート)、目標1つ。ヒット:5(1d8+1)[刺突]ダメージ。

触覚:ラスト・モンスターは1.5m(5フィート)以内に見える非魔法的な鉄の物体を腐食させる。物体が着用あるいは運搬されていない場合、接触すると30cm(1フィート)立方が破壊される。物体がクリーチャーによって着用あるいは運搬されている場合、クリーチャーは難易度11の【敏捷力】セーヴィング・スローを行ない、ラスト・モンスターの接触を回避できる。

触れられた着用あるいは運搬されている物体が金属製の鎧あるいは金属製のシールドなら、それはACへの永続かつ累積する-1のペナルティを受ける。ACが10まで減少した鎧、あるいは+0ボーナスまで低下したシールドは壊れる。触れられた物体が手に持たれた金属製の武器である場合、金属腐食の特性で説明されているように腐食する。

5.沈黙の墓所

柵の向こうは下水道とは異なる雰囲気の石畳で覆われた人口の洞窟になっており、そこには整然と棺が並んでいる。難易度12の【知力】〈歴史〉判定に成功すれば、ここが古代王国時代の墓所だとわかる。

ここにいたアンデッドたちは下水道に出払っているため、脅威はない。棺の中を探して回れば、エメラルドの首飾り(3000ガメル)、サファイアのメダル(4000ガメル)、金の腕輪(1000ガメル)が見つかる。

結末

ラスト・モンスターがいて柵が腐蝕していることをラウダに伝えれば、報酬が得られる。その他の遭遇は特に戦わなくてもよい。

This work includes material taken from the System Reference Document 5.1 (“SRD 5.1”) by Wizards of the Coast LLC and available at https://dnd.wizards.com/resources/systems-reference-document. The SRD 5.1 is licensed under the Creative Commons Attribution 4.0 International License available at https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/legalcode.

本作は、「著:水野良/グループ SNE」が権利を有する『ソード・ワールド RPG』の二次創作作品です。

© 水野良/グループ SNE「ソード・ワールドRPG」


2024年09月28日 [長年日記] 編集

§ [DnD][5e] アドベンチャー:影の暗殺者(1レベル)

今週の小冒険は夏コミの新刊ソード・ワールドRの1レベル・キャラクター4人用ですぅ。

今回はD&Dの標準的なモンスターを混ぜて冒険を作ることのサンプルも兼ねてますぅ。

ソード・ワールドからゲスト出演しているデータ以外、データまわりはCC4.0のSRDを引用しているので、そちらの参考にもどうぞですぅ。

冒険の概要

キャラクターたちは“古代王国への扉”亭の店主、ラウダからオランのある貴族から内々の依頼があると紹介される。

依頼を出していた貴族のシェリング卿は、ここ数ヶ月のうちに老いた父親、妙齢の娘の家族2人を失い、ここ最近は妻も衰弱してきたと困り事を打ち明ける。

シェリング卿の一族に不幸をもたらしているのは、宮廷で彼のライバルであるオート卿である。彼は古代王国時代の死霊魔術の秘法を手に入れ、姿なきアンデッドを作ってシェリング卿の屋敷に侵入させているのだ。

アンデッドを倒し、オート卿の陰謀を暴けばシナリオは成功となる。

冒険への導入

キャラクターたちが“古代王国への扉”亭にいると、店主のラウダがお前さん方は口が固そうだと見込んで話があると言い、城近くに住む貴族のシェリング卿が内々に冒険者を探していると仕事を紹介される。報酬は1人300ガメルである。

1.シェリング卿の話

ラウダの紹介を受けてシェリング卿の屋敷に行くと、執事から屋敷の中へ案内される。シェリング卿は憔悴しきった様子で、そなたたちが最後の頼みだと弱々しく語りかける。

彼曰く、ここ数ヶ月の間に隠居した父、結婚を控えていた妙齢の娘の2人が身罷り、さらにここ数日、妻も衰弱してきたという。シャドウに攻撃されているのに奥方が衰弱するだけで済んでいるのは、シェリング卿が夜に用を足そうと起きてきたので万全を期す暗殺者が逃げ帰っているからだ。

シェリング卿の奥方、マルフェットに会ってみるなら卿が言ったように衰弱している。キャラクターたちが難易度15の【判断力】〈医術〉判定に成功すれば、これは自然な病ではなく、生命力そのものが失われているとわかる。

2.探索

シェリング卿の屋敷を探索するなら、建物は卿が住む母屋と、成人した一族を住まわせる別棟が2棟あり、卿の父と娘はいずれも別棟に住んでいたことがわかる。

死んだ2人は弔いも済んで埋葬されているため検分はできないが、卿や屋敷に出入りしている医師の話を聞けば、いずれも前日までは元気だったが、翌日は恐ろしく衰弱した様子で死んでいたと証言する。

屋敷の周りはレンガの壁で囲われ、門には夜にも門番が1人いる。先代の頃から仕えているジョンという名の門番は雇い主の一家が次々亡くなっていることに心を痛めている。彼は自分の不手際で賊が侵入したのかもしれないと自らをも疑っている。

他に邸宅でめぼしいものといえば、台所の近くにある井戸くらいである。キャラクターたちが難易度13の【知力】〈歴史〉判定に成功すれば、この他、王宮や貴族の屋敷がある太陽丘に整備されている上水道を利用した井戸は、地下水路で他の建物に繋がっていることを思い出せる。

3.夜警

シェリング卿の屋敷で夜警をするなら、その日にもこれまで屋敷の人々を手に掛けてきたアンデッド、シャドウが現われる。

シャドウは井戸伝いに敷地へと入り、母屋に入ってシェリング卿と奥方のマルフェットが寝ている夫妻の寝室へと向かってくる。

キャラクターたちがこの進路のどこかで警備をしているなら、シャドウとぶつかることになる。シャドウはキャラクターたちを無視して進もうとするが、戦いを挑むなら反撃してくる。

もしキャラクターたちがシャドウに遭遇していなかったら、シャドウはシェリング卿の寝所に忍び込み、マルフェットを殺害する。

シャドウ

中型・アンデッド、混沌にして悪


AC:12

hp:16(3d8+3)

移動速度:12m(40フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
6(-2) 14(+2) 13(+1) 6(-2) 10(+0) 8(-1)

技能:〈隠密〉+4(薄暗い場所や暗闇の中では+6)

ダメージ脆弱性:[光輝]

ダメージ耐性:[酸]、[電撃]、[火]、[雷鳴]、[冷気];非魔法的攻撃による[殴打]、[斬撃]および[刺突]

ダメージ完全耐性:[死霊]、[毒]

状態完全耐性:恐怖状態、拘束状態、消耗状態、石化状態、つかまれた状態、毒状態、伏せ状態、麻痺状態

感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉10

言語:-

脅威度:1/2(100XP)


影の隠密:薄暗いあるいは暗闇の中で、シャドウは隠れ身をボーナス・アクションで行なえる。

不定形:シャドウは3cm(1インチ)以上の隙間であれば無理矢理入り込まずに通過できる。

陽光過敏:陽光の下で、シャドウは攻撃ロール、能力値判定、およびセーヴィング・スローに不利を受ける。

アクション

筋力吸収:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:9(2d6+2)[死霊]ダメージ、および目標の【筋力】値は1d4減少する。これによって【筋力】が0になった目標は死亡する。そうでない場合、この減少は目標が小休憩あるいは大休憩を取るまで回復しない。

悪属性ではない人型生物がこの攻撃で死んだら、その死体から1d4時間後に新たなシャドウが生まれる。

4.事後処理

翌日、マルフェットが死んでいたならシェリング卿は膝からくずおれて嘆き悲しみ、キャラクターたちになんとしても犯人を突き止めてくれと泣きながらすがりつく。

いずれにせよ、この日はシャドウの痕跡を辿ることができるようになる。難易度13の【判断力】〈生存〉判定に成功すれば、井戸から上水道伝いに、別の屋敷の井戸までシャドウが残したススのようなものが続いている。

5.オート卿の屋敷

シャドウを追った先にあるのはオート卿という貴族の屋敷である。彼のことをシェリング卿に訊ねるなら、プリシスとロドーリルの戦争へ介入すべきと主張する対外政策に積極的な貴族で、慎重派のシェリング卿と敵対関係にあったと説明される。

オート卿の屋敷には、シェリング卿の父と娘から生まれたシャドウ2体が屋敷の中に潜んでいる。

オート卿の屋敷に侵入するためには難易度10の【敏捷力】〈隠密〉判定が必要で、潜入に成功すれば、灰のアンデッドアッシュの亜種であるシャドウを作るための死霊魔術の秘伝書を入手できる。これはオート卿が異端魔術に耽溺していたことを告発する証拠になる。

オート卿と直接対決するようなら、彼に戦闘能力はなく、シャドウ2体が倒されると観念して捕縛される。

シャドウ

中型・アンデッド、混沌にして悪


AC:12

hp:16(3d8+3)

移動速度:12m(40フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
6(-2) 14(+2) 13(+1) 6(-2) 10(+0) 8(-1)

技能:〈隠密〉+4(薄暗い場所や暗闇の中では+6)

ダメージ脆弱性:[光輝]

ダメージ耐性:[酸]、[電撃]、[火]、[雷鳴]、[冷気];非魔法的攻撃による[殴打]、[斬撃]および[刺突]

ダメージ完全耐性:[死霊]、[毒]

状態完全耐性:恐怖状態、拘束状態、消耗状態、石化状態、つかまれた状態、毒状態、伏せ状態、麻痺状態

感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉10

言語:-

脅威度:1/2(100XP)


影の隠密:薄暗いあるいは暗闇の中で、シャドウは隠れ身をボーナス・アクションで行なえる。

不定形:シャドウは3cm(1インチ)以上の隙間であれば無理矢理入り込まずに通過できる。

陽光過敏:陽光の下で、シャドウは攻撃ロール、能力値判定、およびセーヴィング・スローに不利を受ける。

結末

オート卿を捕縛したり告発したりすれば、騎士団から報奨金として10000ガメルを支払われる。これは口止め料も込みの値段である。

オート卿が失脚した場合、彼が中核の1人だったプリシス、ロドーリルの戦争に積極的に介入すべきとする派閥の勢いは削がれる。

This work includes material taken from the System Reference Document 5.1 (“SRD 5.1”) by Wizards of the Coast LLC and available at https://dnd.wizards.com/resources/systems-reference-document. The SRD 5.1 is licensed under the Creative Commons Attribution 4.0 International License available at https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/legalcode.

本作は、「著:水野良/グループ SNE」が権利を有する『ソード・ワールド RPG』の二次創作作品です。

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