2011年07月07日 もしもぼくが、コンピュータ犯罪マニュアルの著者として家宅捜索されたら、貧弱なワードプロセッサーを失っても同情ではなくて失笑を買ってしまうだろう。 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e] 8月:『Neverwinter Campaign Setting』
さあこの、『Neverwinter Campaign Setting』! 商品カタログの説明を見てみよう。
超常の災厄によって廃墟と化したネヴァーウィンターは、“北方の玉石”の称号を取り戻すために瓦礫から立ち上がった。市民たちは帰還して再建を行なおうとしているが、影に潜む力たちも自らの目的と復讐を果たそうとしており、それらの誰もが街を混乱させることができる。
ネヴァーウィンターは長い間フォーゴトン・レルムのキャンペーン世界でもっとも人気がある場所だった。この本はプレイヤーたちを政治、不正、そして街に迫る破壊や巨大な危機へ巻き込ませることができる完璧な英雄級のキャンペーン・セッティングである。ネヴァーウィンターとその近傍についての豊富な情報、地図、クエスト、遭遇、そしてステータス――ダンジョン・マスターが彼あるいは彼女の英雄級アドベンチャーに必要なものすべてが提供される。
ネヴァーウィンター・キャンペーン9つの凄さ
固定されたセッティングの詳細を紹介するよりも、『Neverwinter Campaign Setting』はDMがセッティングを改変したり新しいプロットを作ることを重視している。キャンペーンはプレイヤーがそれに深く熱中し、プレイヤーの選択が物語を動かすように設計されている。プレイヤー・キャラクターたちの決断――1レベルからキャンペーン最後の瞬間まで――は、北方の人々、そしておそらくはその地方を越えた人々にとって重要なものとなる。
『Neverwinter Campaign Setting』はいくつかの方法でこれを可能にしている。以下の特徴――本書の第1章で読める――はDMやプレイヤーとしてこの素晴らしいキャンペーンをプレイするための要点である。
1.低レベル
ほとんどのキャンペーン素材はレベルとは無関係に使えるが、『Neverwinter Campaign Setting』では英雄級に焦点を絞って冒険者が直面して乗り越えられる挑戦を提供している。脅威たちはすべて1から10レベルのキャラクターたちが立ち向かえる範囲内で、キャンペーンではそれらのレベルで事件の中心になることができ、そして多くのキャラクターたちは異なるプロットをたどってふさわしい悪役と戦うことができる。
2.キャラクター・テーマ(Character Themes)
プレイヤーは既存のキャラクターをネヴァーウィンターで使えるが、『Neverwinter Campaign Setting』では新しいキャンペーンを始めるのにうってつけの機会を提供する。新しく作られたキャラクターたちは第2章にあるキャラクター・テーマを使うだろう。このキャンペーンのために特化したデザインがなされており、キャラクター・テーマは英雄たちを1レベルからプロットの渦中へ巻き込み、それぞれのプレイヤーに背景情報とキャンペーンの事件に対する動機を与える。
3.キャラクターは影響を生む
ネヴァーウィンター・キャンペーンの英雄たちは影響を生み出し、良くも悪くも状況を変化させることができる。これはセッティングにおける冒険者たちが神話級の存在の下働きに過ぎない悪役を足止めするというわけではない。このセッティングの伝説的な悪役は英雄級でのプレイ用にデザインされていて、有名な英雄であるNPCは舞台裏に引っこんでいる。彼らが望むにしろ望まないにしろ、冒険者たちには彼ら自身しかおらず、彼らの決断は重要になる。
4.辺境の雰囲気
ネヴァーウィンターの破壊は北方を数世紀前よりも荒れた場所にした。人々は街を再建したが、法の及ぶ範囲は狭く騎士団の手は弱いままである。街へ運ばれる食料くらいの単純なものでも死に物狂いの対立と悲惨な事件のきっかけになることができる。そんな場所で、プレイヤー・キャラクターたちのような個人は多くを守る要になるか、馬車から車輪を外させる要因となるだろう。
5.多くの陰謀
誰もが何かを望んでいる。キャラクター、一般人、秘密のカルト、反乱軍、傭兵、移民、暗殺者、侵略者、略奪者、僭王。『Neverwinter Campaign Setting』は多くの組織やノン・プレイヤー・キャラクターに多くの計画を持たせている。英雄たちはこれらの集団すべてと関わりあうことができ、秘密の策を見つけ、時には味方となり、他の誰かを敵にし、そして他の誰かやあるいはそのすべてに対して演技をする。味方は敵になりうるし、敵は味方になりうる。決断するのはプレイヤーたち次第だ。
6.無数の可能性
セッティングは君を混じりあう計画で拘束しない。それは即興で対応できるよう設計され、キャンペーンはキャラクターの力によってどうとでも動くものである。そのために、本のいたるところでサイドバーとして事件が向かうかもしれない方向のアイデアを提供している。それらはときおりシナリオのフックにもなるだろう。それらはゲームで事件に対する異なる解釈やゲーム内にある派閥の異なる目的を提供するかもしれない。どの場合においても、これらのサイドバーにある意見を真実として受け取ってはいけない。
その代わり、君が望むところへそれらを利用するのだ。君にとってそれらの考えがキャンペーンにちょうどいいものかもしれないし、それらは君自身のアイデアにひらめきを与えるかもしれない。
7.物語は続く
多くのセッティングで世界を記述するさい使われ、それが当たり前だと思われていることがある。重要人物はセッティングに必要で、永遠にプレイヤー・キャラクターたちは手を出せない。『Neverwinter Campaign Setting』では毎日変化する世界を見せることでこの状況とは違うところを向いている。キャラクターたちが何もしないなら、何かがまた起こる。彼らがセッティングの大物を追いかけて殺しても、物語は終わらず――より面白くなる。
8.冒険はあらゆる場所に
キャラクターたちがどちらへ行こうとも彼らの追う手かがりが何であろうと、他の冒険や陰謀が角の先には待っている。キャラクターの味方と敵には絡み合う目的があり、英雄たちが注目しなかった事件によって彼らの命が突然絶たれるかもしれない。このセッティングのキャラクターたちには冒険が彼らのところへやってくるか疑問に思って手遊びをしている暇は無い。その代わりに英雄たちはどんなクエストを行なうべきかという厳しい選択をする必要があり、ひとつの冒険を終わらせようとした時、彼らは多くのものに遭遇する。
9.ネヴァーウィンターの向こうへ
冒険はネヴァーウィンターの砕けた城壁で終わらない。絡み合ったキャンペーンのプロットは英雄たちに北方の荒野を探検させるかもしれないし、失われたドワーフ王国ゴーントルグリム(Gauntlgrym)を見つけるためにシャドウフェルの暗がりへ飛び込んだり、遠く離れ魔法に冒されたサーイにさえ行くかもしれない。
『Neverwinter Campaign Setting』のプレビューは次週、7月11日に始まる予定で、キャラクター・テーマの紹介から始まる。私たちはテーマのうちひとつを深く紹介するが、既にこのセッティングが提供するすべてのテーマはここで見ることができる。
テーマ | 説明 | 前提クラス | 前提種族 |
---|---|---|---|
ネヴァーウィンター・ノーブル | 真のネヴァーウィンター継承者 | - | ヒューマン |
オグマズ・フェイスフル | 神格に幻視を授けられた | - | - |
ハーパー・エージェント | ハーパーを裏切ってしまい組織の信頼を取り戻そうとしている | - | - |
デッド・ラット・ディザーター | かつて盗賊ギルドの一員だった | - | ハーフエルフ、ハーフリング、あるいはヒューマン |
イリヤンブルーエン・ガーディアン | 妖精界から帰還したエラドリン | - | エラドリン |
ウスガルド・バーバリアン | 復讐を求める未開の戦士 | - | ヒューマン |
パック・アウトキャスト | ワーウルフの群れから追放された者 | - | シフターあるいはヒューマン |
ヘアー・オヴ・デルズーン | 古代ドワーフ王の血をひく者 | - | ドワーフ |
レネゲイド・レッド・ウィザード | サーイへの忠誠を捨てたレッド・ウィザード | ウィザード(メイジ) | - |
サイオン・オヴ・シャドウ | 領地を捨てたネザリルの貴族 | - | シェイド、シャダーカイ、あるいはヒューマン |
デヴィルズ・ポーン | 地獄の力による刻印を押された者 | - | - |
スペルスカード・ハービンジャー | “呪文荒廃”による“呪痕”を持つ者 | - | - |
ブレガン・ダエルス・スパイ | ドラウの傭兵 | - | ドラウ |
PCゲームでも『Neverwinter Nights』、『Neverwinter Nights 2』でおなじみ、フェイルーン北方の“北方の玉石”と呼ばれたネヴァーウィンターの街を舞台としたキャンペーン・セッティング、『Neverwinter Campaign Setting』のプレビュウが公式サイトのJuly and Beyondで公開されたので、そこを抜粋して訳したですぅ。
この紹介で一番大きかったのは、ネヴァーウィンターは百年前に起こった“呪文荒廃”で壊滅したけど、それは1〜10レベル、英雄級のPCたちが街の政治、不正、危険に深く関わらせ、活躍させるための破壊だということが強く示されたことですぅ。
『NCS』で紹介されるネヴァーウィンターは復興のために人が戻り始めたものの、秩序を取り戻すにはほど遠く、誰もが何かを望んで暗躍と闘争を繰り広げる混沌とした街になっているですぅ。こうした状況の中で『フォーゴトン・レルム・キャンペーン・ガイド』などでおなじみの著名なNPCたちは舞台裏に回っているので、PCたちはさまざまな陰謀劇に直接関わることができる英雄になっているですぅ。
これはシステム面からも、ネヴァーウィンターを継ぐべき者や祖国と袂を分かったレッド・ウィザードやネザリル貴族、デヴィルの手駒など、キャンペーン・セッティングに従って強い設定とモチベーションを与えるテーマの導入や、英雄級のPCが直接倒せるレベルの悪役が用意されているなどの後押しがされてますぅ。
また、DMに向けては設定やプロットはあくまでも素材で、サイドバーで別のプロットを提示するなどして個々のプレイ環境に合わせた物語を作りやすくしていることをアピールしたり、有名NPCにもどんどん手出しして行こうと積極的に打ち出しているのは、フォーゴトン・レルムの既存イメージを破壊して新しいことをしようという意欲を感じますぅ。
短い紹介記事ながら、これを読んでいると三年前に『FRCS』と『フォーゴトン・レルム・プレイヤーズ・ガイド』でユーザ示した道筋を具体的にこうだと実装して見せつけてくる本が出るんじゃないかという期待が持てる紹介になっているですぅ。
2011年07月08日 通貨はあちこちの銀行で何百とおりものデザインで印刷され、一ドル札がほんとうはどんなものか、だれもはっきりとは知らなかった。 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e] 9月:『Madness at Gardmore Abbey』
ガードモア修道院の跡地で混沌は開放され、現実を歪めすべてを完全に解体しようとしている。伝説に名高いデック・オヴ・メニー・シングス、このアーティファクトは遥か昔に善と悪の巨大な衝突によって散り散りになったが、それら自体がふたたび集合して世界に混沌を広めようとしている。
『Madness at Gardmore Abbey』は6〜8レベルのキャラクター5人を対象とした長大なアドベンチャーである。アドベンチャーは冒険者たちを2〜3レベルの間に何度も修道院の遺跡を探検させることができる多数のクエストを特徴としている。
アドベンチャーの使い方
このボックスにはゲームのグループを現実時間で3ヶ月の間夢中にさせるのに充分な素材が入っている。だが、それはたいへん柔軟で自由にデザインされてもいて、いろいろなクエストをパーティに受けさせて修道院の遺跡へ何度か2〜3レベル成長するまでプレイすることができる。その一本道ではない性質は、いくつかの要素をランダムに決定し、単発のセッション完全なアドベンチャーまで、さまざまな異なるやり方に適応できるようになっている。
このボックス・セットには以下のものが入っている。
『第一の書:ガードモア修道院』。この本はアドベンチャーへの導入で、このボックスに入っているもののおおまかな使い方、そして修道院の物理的な場所が書かれている。君は冒険中に他のものを使うことについてのルールと助言も見つけられる。
『第二の書:味方と敵』。第二の書はアドベンチャーの物語部分に集中している。これには冒険者たちが修道院をめぐる冒険で影響しあい敵対するかもしれない後援者、クエスト、競争相手、悪役、そして恐るべき派閥が書かれている。
『第三の書:遭遇1』と『第四の書:遭遇2』。これら2冊には修道院での冒険で挑戦する戦闘、技能チャレンジ、そしてロールプレイングによるものが含まれる、多種多様な遭遇が収録されている。
ポスターマップ2枚。これら両面印刷のマップは特定の重要な遭遇の場所を表現している。
トークン1シート。『Monster Vault』に入っているトークンに加え、これらのトークンは君がこの冒険で怪物を表現するために必要なものすべてだけではなく、デック・オヴ・メニー・シングスの効果で創造される特殊な地形も君に与える。
ダンジョンタイル1シート。このシートのタイルは、『Dungeon Tiles Master Set』の商品と組み合わせられ、君はポスターマップ以外のアドベンチャーで代表的な遭遇エリアを表現できる。
デック・オヴ・メニー・シングス。22枚ひと組のカードはダンジョンズ&ドラゴンズの歴史でも古いアーティファクトのひとつでアドベンチャーを影から動かす力である。
財宝カード。これらはふたつの特別なアイテムのステータスが記録されている。トルク・オヴ・ジャスティスといにしえの長剣モーンブレイド。
ロドニー・トンプソンは第4版でオンライン版(それについて話したインタビュー)のデック・オヴ・メニー・シングスをデザインして提供した。ここには君が物理的なデックを手に入れる機会があり、それだけではなくアドベンチャーではこの象徴的なアーティファクトを取り入れている。以下は『第一の書』より抜粋。
デック・オヴ・メニー・シングス
破壊されたガードモア修道院に散らばるこの古代のアーティファクトはアドベンチャーの中心を彩るテーマで、それはキャラクターたちがカードの1枚を手に取ることから始まる。君はこのカードをこれのひとつ前に行なっているアドベンチャーの終わり近くにある財宝に混ぜてもよい。たとえば、君が『Monster Vault』の『Cairn of the Winter King』を進めていて次に『Madness at Gardmore Abbey』をやろうと計画しているなら、君は石塚の宝物庫(そのアドベンチャーのエリア13)で、保管されている他の財宝に混ぜてデッキのカードを紛れさせることができる。
冒険者たちによって見つけられた特定のカードは、『第二の書』に記された冒険の重要な要素になる。君がこのカードをランダムに選ぶだけで物語の要素は決定され、素晴らしい冒険になるだろう。だが君が後援者3人のうち望むものを秘密の蒐集者として働かせると決め、君がどんな動機をそのキャラクターが持っているか決め、そしてそれらの決定に基づき適切なカードを選んでも、同じようによいものとなる。
冒険者たちがデックのカードを見つける時、それはより大きな一揃いの一部、多くの中にある1枚のカードであることを彼らに気づかせるようにすること。君は彼らが見つけたカードの正体を調べるのにネンティア谷全土――ハンマーファストの“公正なる”ハラスから冬越村の“予見者”ヴァルスランまで――で調査し、時間をかけさせようとするかもしれない。事実、それらのキャラクターたちは冒険者たちがガードモア修道院を調査する間の後援者となりうる(『第二の書』の“黄金の財宝が眠る寺院”および“大魔道師の塔”参照)。冒険者たちが彼らの手に入れたものについて考えがあった場合、君は“デック・オヴ・メニー・シングス”のクエスト(『第二の書』5ページ)を与えてもよい。
パーティは冒険をカード1枚から始める必要はない。君が望むなら、君は『第二の書』で紹介される後援者のひとりを利用してデックとは無関係の目的で彼らを修道院へ向かわせることができる。彼らが中に入ったなら、カードを1枚彼らにとって最初の遭遇に加えて彼らにより多くデックが冒険を変えていくことを知らしめればよい。
遭遇6:アーケイニアンの研究所
遭遇レベル10(2500XP)
セットアップ
ヴァンドマー、ブルー・アーケイニアン(V)
コールドスポーンド・マミー4体(M)
冒険者たちはフレッシュ・ゴーレムを創造して砦を封鎖していたアンデッドのウィザード、ヴァンドマーと対面する。
〈知覚〉難易度20:上の階への扉はある種の魔法的な封印で護られている。
冒険者たちが遭遇5でフレッシュ・ゴーレムと戦わなかった場合、それらは封印と連動して目を覚ますかもしれない。ドアは氷で固められており開けるためには難易度18の【筋力】判定が必要である。
冒険者たちが扉を開けたら読むこと:
内側にはりついていた氷が割れ、扉は急に押し開かれた。凍れる突風が階段に吹き下ろされる。部屋の中には霜の降りた4脚の長い机があり、ミイラ化の処理がされた4体の人型生物が並んでいる。氷の四角い塊が壁沿いに並べられ、何体かのクリーチャーが塗りこめられ冷凍保存されている。
人型生物のうち1体はバハムートの白金竜で飾られた白の長衣を着ており、机のひとつに覆い被さっている。その深い皺が刻まれた顔は蒼褪めており、いくつものつららがあごひげから垂れている。それが動くと、層になっている霜が壊れ再び凍ることで体は音をたてる。クリーチャーは開いた扉のほうを向く。
「ついにお客様が!」それは言う。その言葉は重苦しい空気を動かすものではない。「この瞬間を永遠のものにしよう」
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今日訳したのは、昨日と同じJuly and Beyondから『Madness at Gardmore Abbey』のプレビュウですぅ。
パワーや特技が増えてきて脂の乗ったレベル帯で数回のプレイができるシナリオは、PCやパーティを構築していくゲームという側面もある4eでは需要がありそうだし、誰かがDMをやった後でプレイヤだった人に渡して二周目をプレイし易いという点でもいいと思ったですぅ。
クエストに紐をつけてイベントや遭遇を回すという形式は、既存のシナリオや『Dungeon』、LFR、日本公式サイトのサポートなどで遭遇の資産を集められる現在、出来合いの遭遇で自由度が高めのシナリオを自作する時の参考にもなりそうなので期待が持てますぅ。
2011年07月09日 一方では貧しく権利も奪われた者たちが街角に流れていき、また一方では豊かなコンピュータを装備した者たちが、安全な寝室からモデム越しにおしゃべりをする。 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e] “奈落の疫”(The Abyssal Plague)
デザイン&ディベロップメント
生が営まれている既知次元界の向こう側にある暗黒の次元で、“鎖に縛られた神”は開放を渇望している。彼は意思を死して久しい宇宙の残滓に吹き込み――銀の蔓と金の斑に真紅の液体を流し込み――彼はこの鎔けた結晶を彼の道を準備するため諸世界へ流出させた。しかし彼の意思だけが“虚無の禍”を動かしているわけではない。
“虚無の禍”の力に染まったドラゴンのヴェスタパルクはネンティア谷へ“奈落の疫”を広めるために、デーモンの僕たちを組織した。だが脅威はひとつの世界で終わってはいない。フェイルーンとアサスもその世界に出現した穢れしデーモンと凶悪な悪疫を相手にせねばならない。“虚無の禍”は多元宇宙を喰いつくすのだろうか? “鎖に縛られた神”は開放されるのだろうか? あるいは不世出の英雄が“奈落の疫”に終止符を打つだろうか?
“奈落の疫”はダンジョンズ&ドラゴンズの多世界に渡る事件である。7つの長編と5つの中編は3つの世界に渡る物語を綴り、その見えざる手は『Monster Vault: Threats to the Nentir Vale』や将来のD&D Encountersといったロールプレイング商品にも伸びている。
ドン・バッシングスウェイトの小説、『The Temple of Yellow Skulls』(Kindle版)は今月(訳註:2011年3月)上梓され、“奈落の疫”は真に開始される。ビル・スラヴィセックの『Mark of Nerath』や『Heroes of the Fallin Lands』や『Heroes of the Forgotten Kingdoms』でおなじみのキャラクターたちは『Yellow Skulls』に戻ってくる。エラドリン・ウィザードのアルバノン、ヒューマン・ファイターのシャラ、そしてハーフリング・ローグのウルダン。謎めいたデーモンに憑依されたヌ・アリン、そしてグリーン・ドラゴンのヴェスタパルクも舞台へと登る。災いを告げる双璧として。
“奈落の疫”は少しの実験でもある。私たちは異なる小説のシリーズを繋ぐ事件を作ることができるか知りたく、ひとつの世界に熱心な読者が他の世界を舞台とした本をもっと読んで欲しいと思っている。私たちはまた小説とゲーム製品にまたがる事件、小説の読者からロールプレイング・ゲーマーまで多くの層への共有体験を作りたかった。その試みはまだ完全な実現はしていないが、われわれが将来的にそこを目指しているのは確かである。
タリズダン、その起源
私たちがD&Dの世界にまたがる物語を探し始めた時(それがスーパーマンの信頼が重圧となる事件にスパイダーマンを投げ入れるこっけいなマッシュアップ・コミックになることのないよう)、結局私たちはD&Dの歴史から“鎖に縛られた神”、タリズダンを引き揚げて要点を描くことにした。ゲイリー・ガイギャックスが1982年に作成したシナリオ『The Forgotten Temple of Tharizdun』で、“鎖に縛られた神”は明らかにH・P・ラヴクラフトやクラーク・アシュトン・スミスといった作家によって創造された有害な古代神の影響を受けていた。モンテ・クックの『邪悪寺院、再び』(2001年)は『Forgotten Temple』の神話を下敷きにしてタリズダンを造形し、それが旧き元素の目と呼ばれ、中心的な存在になっていた。
第4版で、私たちはタリズダンに宇宙創世の鍵となる役割を担わせた。『モンスター・マニュアル』で記述されているように、タリズダンは純粋な悪のかけらを元素の渾沌に渦巻く大渦へ植えつけてアビスを創造したのだ。彼の罪への罰として、他の神々は彼を次元界の外にある牢獄へ幽閉した。
そしてこれは“奈落の疫”という事件の始まりになった。私たちは物語を組み立てるさい、タリズダンの牢獄が実はアビスが成長しきって宇宙のすべてを呑み込み、死滅した宇宙の残骸だったと決めた。因果応報という神の理を示すため、神々はタリズダンを彼自身の罪で彩られた宇宙へ幽閉したのだ。
タリズダンは、逃れようとしている!
『The Gates of Madness』で(君はまだ読んでない、なぜ? それはここから無料で読めるのに!)、タリズダンの狂信者たちは“生ける門”のかけらを使って“大門”を開こうと試み、“虚無の禍”が流れ込むのに充分な広さを持つタリズダンの牢獄への窓を開いた。
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上の文章を打ち込む時に私はオタク的な喜びでうち震えていた。“大門”はブルース・コーデルのシナリオ『The Gates of Firestorm Peak』(1996年)に初登場し、そこでそれは“彼方の領域”がシナリオに出てくるダンジョンに影響を及ぼした原因とされていた。“生ける門”は『プレイヤーズ・ハンドブックIII』と『The Plane Above』(2010年)で初登場した――“彼方の領域”へと通じる奇妙なアストラルのポータルで、時が始まる頃にペイロア、アイウーン、そしてタリズダンによって発見された。“生ける門”の崩壊によってシャードマインドという種族が生まれ、サイオニックの歴史にも大きな事件を起こした。
そして狂信者たちは“生ける門”のかけらで“大門”を開こうとした。結果、彼らはタリズダンの牢獄に小さな窓を開けた。
タリズダンは彼の狂信者たちが“大門”の力を高めるために使うことができるだろうと考え、“虚無の禍”を窓から流出させ――そして最後にはポータルを広げきり、タリズダンは牢獄から脱出しようとしている。
しかし、しばしば起こることだが、いくたりかの冒険者たちがその 恐るべき計画の裏をかいた。“虚無の禍”が狂信者たちを知らないうちにデーモンへと変性させた時、冒険者たちが乱入し“大門”を破壊した。
続く混沌で、デーモンたちと他の“虚無の禍”の断片は宇宙のいたるところへとばらまかれた(ヌ・アリンはポータルを開いた狂信者のひとりで、“虚無の禍”によって定命の肉体に寄生する液状のクリーチャーに変性していた)。“虚無の禍”を収めた小瓶は冒険者によって世界、フォールクレストのウィザード、モーリンの塔へと持ち帰られた。
そして
『Mark of Nerath』の続編である『The Temple of Yellow Skulls』はよりよくなるが、冒険者たちは“虚無の禍”をしっかりと脅威として認識する。小説の冒頭、3人の冒険者たち――シャラ、アルバノン、そしてウルダン――はフォールクレストに逗留しており、もちろん、即座に冒険へ向かう。その途中、彼らはネンティア谷の地図上で、本に名前を与えた注目の場所を訪れる。短編で創設されたとこで、彼らは警戒騎士団最後の生き残りと主張するクレリックのキリ・レドシャールに出逢う。
その次に何があるか? それなら、『The Temple of Yellow Skulls』の立ち読み版をダウンロードし、読んでいただければ、私は君が引き込まれると思っている。我らが英雄たちと警戒騎士団――そして君は荒野を駆けるだろう!
ジェームズ・ワイアット
ジェームズ・ワイアットはウィザーズ・オブ・ザ・コーストのR&Dでダンジョンズ&ドラゴンズのクリエイティヴ・マネージャーを勤めている。彼はダンジョンズ&ドラゴンズ第4版のリード・デザイナーであり、第4版『ダンジョンマスターズ・ガイド』の著者代表者でもある。彼はさらに『エベロン・キャンペーン・ガイド』にも貢献し、著作にはエベロンを舞台にしたダンジョンズ&ドラゴンズの小説も何作か存在する。
Twitterのほうで知りたいとtweetした方もいたので、2010から2012年にかけて行なわれているクロスオーバ企画“奈落の疫(The Abyssal Plague)”の紹介記事、『The Abyssal Plague』を、冒頭部分を訳してくださっていたからくりさんのサイトなどを参考にして訳しましたぁ。
クロスオーバといってもネンティア谷、フェイルーン、アサスがそれぞれタリズダンの侵攻に立ち向かうというものなので直接の関わりはなく、製品展開のトーンを合わせるためのものという印象ですぅ。
小説は以下のものが関連しているですぅ。
Prelude
- R.A. Salvatore『The Ghost King』(フェイルーン)
- Bill Slavicsek『The Mark of Nerath』(ネンティア谷)
- Jeff Mariotte『City Under the Sand』(アサス)
- Richard Lee Byers『Whisper of Venom』(フェイルーン)
- Tim Waggoner『Lady Ruin』(エベロン)
これらは“奈落の疫”と直接関係はなく、存在がほのめかされる程度のものですぅ。
これらには、『The Gates of Madness』の章がひとつづつ挿入されているですぅ。
Origin
- Bill Slavicsek『The Mark of Nerath』(ネンティア谷)
- James Wyatt『The Gates of Madness』
『The Gates of Madness』では、タリズダンの視点を交えながら各世界が侵攻される様子を描いているですぅ。
The Plague Strikes
- Don Bassingthwaite『The Temple of Yellow Skulls』(ネンティア谷)
- James Wyatt『Oath of Vigilance』(ネンティア谷)
- Don Bassingthwaite『The Eye of the Chained God』(ネンティア谷)
The Plague Strikesはネンティア谷を舞台にした三部作で、物語も連続しているですぅ。
The Plague Spreads
- Bruce R. Cordell『Sword of the Gods』(フェイルーン)
- Keith R.A. DeCandido『Under the Crimson Sun』(アサス)
- Erik Scott de Bie『Shadowbane』(フェイルーン)
The Plague Spreadsはフェイルーンとアサスでそれぞれ別の主人公が“奈落の疫”と戦う物語ですぅ。
最後に、『The Gates of Madness』の冒頭を訳したファイルがあったのでくっつけておくですぅ。
“鎖に縛られた神”は語り、“先住者”は囁き返す。
「開放を」“鎖に縛られた神”は続ける「すべての滅びを」
「滅びを」“先住者”が囁くと、無間の“鎖に縛られた神”の牢獄にこだまする。
“鎖に縛られた神”は闇と骨で手を形作って輝く液体へと指を伸ばした。その光は彼を形成する闇を流れる血となる。
「彼らは血に溺れる」彼は言った。
「血に」“先住者”は囁く。
彼の指が液体の表面に触れるとそれはにわかにざわつき、骨に巻きつくと、物質に飢えていた彼の影とひとつになった。
ふたたび“鎖に縛られた神”はそれが何だったのか、それが何になったのかを認識した。彼はそれがすべてを喰らい尽くし滅びゆく世界を、虚無のみが在る彼の牢獄を後にすることを想った。
「そうだ、それはある」そう言った彼の言葉は、虚無の中で唯一の音だった。
「すべてを滅びへ」“先住者”は囁いた。
TwitterでSHINYA Akihikoさんから指摘を頂き、Preludeについての記述を修正しましたぁ。ありがとうございますぅ。
§ rs gold [They are really awesome and haven't found a negative matte..]
2011年07月14日 ギブスンとぼくは彼の正真正銘の技術的援助に感銘を受けたので、ぼくらの作品の登場人物に「マイケル・ゴドウィン」という名前をつけたくらいだ。 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e] 『ワイトとゴースト(Wights and Ghosts)』
『モンスター・マニュアル』アップデート
このシリーズの記事は『モンスター・マニュアル』のモンスターを改訂するもので、彼らに更なる背景および物語を与えるものである。さらに、この記事はモンスターのステータス・ブロックを『モンスター・マニュアルIII』で改訂された書式に改めている。これらのモンスターはパワーおよび攻撃、ダメージ、そして防御値などのステータスに若干のアップデートがなされている。これらステータスの変化は『ダンジョン・マスターズ・ガイド』ルール・アップデートを反映したものである。繰り返しになるがこの記事はワイトとグールが含まれている。
ワイト
ワイトは死後も卑劣さと戦闘技術を持ちつづける人間のアンデッドだが、彼らの精神は悪の思考に呑み込まれている。ワイトは地下墳墓や隧道に棲み、ワイトに遭遇することは――純粋な悪と対面する――恐怖の体験となる。ゴーストには永遠の安息を与えられ、ヴァンパイアには道理を説くことができるが、ワイトは破壊することでしか止められない。その屍が動ける限り、その憎悪は殺すまで戦いを続けさせる。
ダウンロード ワイト(307キロバイトのPDF)(795キロバイトのPDF)
ゴースト
不気味な邸宅、毒入りの井戸、見捨てられた寺院――こうした寂しい場所にはゴーストが住み、生ある者は怯えて通り過ぎる。しばしば怪談話の噂は――噂――に過ぎない。だが、悲惨が、恐怖が、そして死がこびりついた場所で、これらの噂は真実になることもある。ゴーストは死後旅立つべきだったが、囚われてしまったものだ。こういう事は、やり残した仕事を終わらせたいという強い衝動でよく起こる。
ダウンロード ゴースト(864キロバイトのPDF)
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2011年07月16日 ホームコンピュータやモデムをハッカーから取り上げることは、ハッカーを「コンピュータ中毒者」として考える人間には多少は筋が通っているかもしれないが、EFFはこの事件について参考人による報告書を提出し、この刑罰がアトランタの三人組の、電子メディアを通じた結社の自由を奪うことになると抗議した。 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e] 『谷のエルフたち(Elves of the Valley)』参加者募集
オンラインで4eのセッションをやるので募集するですぅ。シナリオはDungeon #178の『谷のエルフたち(Elves of the Valley)』(リンク先ネタバレ注意)ですぅ。
すでに制御役(ウィザード)のプレイヤさんは確定しているので、ほかの役割ができる方を優先するですぅ。
- 日程
- 平日の22時〜0時、数回に分割
- 使用ツール
- どどんとふ
- 募集人数
- 3〜4名
- 参加方法
- Twitterで@nekohausにReply
- 開始レベル
- 1レベル
- 使用ルール
- WotC製のものすべて
- 導入
-
冒険者たちが混沌の傷跡にある安息砦に逗留してしばらく経ったある夜、地平線が赤く染まった。「あちらには荘園がある」異変を察した城主のドリスデイル卿は数騎の手勢を引き連れて向かったが、彼は翌日の夕刻になっても戻らない。途方に暮れた砦の副官は、冒険者たちに卿の探索を頼んできた。
副次クエスト経験点:125XP
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2011年07月22日 アメリカの急進派がゆっくりと崩壊していくにつれて、『ホールアースカタログ』も文化的なレーダーの目立たない片隅に追いやられていった。 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e] マジカル・ガール(魔法少女)のテーマ
なにやらそういう話で盛り上がっていたので即興でマジカル・ガール(魔法少女)のテーマを作ったですぅ。
テーマの使い方については、『Dark Sun Campaign Setting』や『Dragon #399』などに載っているですぅ。
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2011年07月24日 そして、ハッカーのだれもが観念的でプラトニックなコンピュータ馬鹿なわけでもない。 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e] 『The Shadowfell』のDespair Deck和訳
『The Shadowfell』のDespair Deckを和訳して、Magic Set Editorでそれっぽいカードを作りましたぁ。
本文82ページ最後の単語がパスワードですぅ。
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2011年07月25日 BBSは、管理にどれだけ手間がかけられたかによって区別することができる。 [長年日記] 編集
§ [DnD] ガイギャックス記念基金と本
I've just received an update on the progress of the Gary Gygax memorial fund and book, a project organized by Gary Gygax's widow, Gail Gygax.
Gygax Memorial Fund & Book - EN World: Your Daily RPG Magazine
私はたった今、故ゲイリー・ガイギャックスの細君ゲイル・ガイギャックスが立ち上げたゲイリー・ガイギャックス記念基金から本の進捗について最新情報を教えてもらいました。
ゲイリー・ガイギャックスのひらめきと遺産を受け継ぐ皆さんへ。
ゲイリーの誕生日である7月27日、私はガイギャックス記念基金に行なわれた皆さんの支援と彼の名誉を称える記念碑への目標を公表しようと思います。
基金は501(c)(3)非営利団体となり、ゲイリーの故郷であるウィスコンシン州レイク・ジェニバの公園用地を記念碑のために提供してもらうよう請願し――街の議会に創立以来初めて出身者の像を作ることを承認され――初期の目標を達成しました。ゲイリーの死から3年が過ぎましたが、彼の記憶はまだとても鮮やかです。最近は基金がこれまで成功してきたことをスラッシュドットなどが報じたことで、何十万もの人々が基金のウェブサイトを訪問してくれました。
ガイギャックス記念基金は次の段階として、8月4〜7日に催されるゲイリーが始めたGen Conに出展します。Old School Renaissance Group(#1541)で、ゲイル・ガイギャックスが生前の夫がどういう風に覚えていてほしいか話したことや、像についての展望、そして記念基金の目標について話します。ゲイルは金曜日の夜にENnie Awardの贈呈も行ないます。
ブースには、私たちを支援してくれる方へのお礼としてガイギャックスを称えるロゴ――銀で縁取られ、紺碧の棒、紅色のひし形が3つ――が入ったTシャツとEN WorldのQ&Aスレッドで彼とファンが交わした交流をよりぬいた『Cheers, Gary』という本があります。編集者のポール・ヒューズとゲイルはブースにおり『Cheers, Gary』にサインをし、Dragonsfoot Q&Aを元にしてもう1冊本を出す計画についても話をします。
それがうまくいけば、私たちはレイク・ジェニバの像を支援するためのKickstarterを始める準備もあります。私は本業で慈善病院の資金を集め、私的な時間でOSRのKickstaterを成功させましたが、基金単独で多くの人々から寄付を集めて50万ドルの目標を達成する可能性はあると考えます。これはKickstaterの歴史でもっとも野心的な目標ですが、前例がないわけではなく、ゲイリーがロボコップの10倍寄付を集められないなら私はダイス袋を食べてしまうでしょう。
ゲイリーが私たちにもたらした様々なものを評価し、基金の活動を助けてくれるなら、私たちの努力を広く知らせてください。皆さんの多くはゲイリーの誕生日に向けてブログ、ソーシャル・ネットワーク、あるいはコミュニティに投稿しようとしているでしょう。それに基金のブース番号#1541やウェブサイトを加えてもらえれば、私たちにとって大きな支援になります。
あなたがより深い情報を流したいなら、記念基金のロゴ、この計画についてより詳しい情報が載っている『Cheers, Gary』の導入部、あるいは本の表紙に使われているエロール・オトゥスのイラストなどをつけるとよいでしょう(これらとこのEN Worldへの投稿は二次利用を許可しています)。私は質問にきちんと答え、関係する事柄も伝えたいので、Gen Conでメール、電話、Skypeを交えたゲイル、ポール、そして私による鼎談を企画しました。私は基金のグッズやサービスによって受けられる税控除についてもきちんと話し、ゲイリーが先駆者として働いた業界とのクロス・プロモーションの模索もします。
この本『Cheers, Gary』はゲイリーがEN WorldのQ&Aスレッドに書き込んだ50万語をよりぬいたもので、Gen Conで発売されます。
ゲイリー・ガイギャックスのQ&Aはenworld.orgの一時間チャット企画として始まりました。ゲイリー以外のほとんどは、それがすぐ終わると思っていました。
2002年8月30日から、EN Worldの利用者は掲示板で『ゲイリー・ガイギャックスのQ&A(The Gary Gygax Q&A)』スレッドに質問を投稿し始めました。管理者の計画はゲイリーが9月4日に一番いい質問に答えるというものでした。しかし、ゲイリーは待ちきれませんでした。9月3日、彼は質問に――すべての質問に――答え始めました。そして、彼はチャットの後も止まりませんでした。
ゲイリー・ガイギャックスは自分自身にすべての質問に答え(実際に多くの質問がありました)、すべてに感謝される(実際に多くの感謝がありました)という目標を課しました。そしてQ&Aは成長しました。最終的に13スレッド、600ページ、9000の投稿(1/3はゲイリーのもの)、100万語(半分はゲイリーのもの)、そして6年に及びました。ゲイリー最後の投稿は2008年2月21日、死の2週前のことでした。
ゲイリーの50万語がどれだけかというと、それは『戦争と平和』とほぼ同じ単語数です。彼はその50万語で何をしたでしょうか? 何百ものD&Dへの(しばしば繰り返される)質問に答える他、ゲイリーは逸話、しゃれ、皮肉、キャメルの煙草とボンベイ・サファイアのジンへの愛、シカゴ・ベアーズの憂鬱な実況、そして、とりわけ、友情を育んだ。彼はレイク・ジェニバを訪れた人すべてを――本当に心から――もてなし、彼が行なうゲームの卓に席を用意しました。彼は版同士の戦いにも参加しました。彼は最愛のPCであるモルデンカイネンがいかにして数匹のレッド・ドラゴンを倒したかを話しました。
確かに、彼はトルストイではありません。しかしその一方で、私はQ&Aスレッドを読んだけれど、『戦争と平和』を読破したことはありません。
私たちのほとんどはD&Dのルールブック越しにガイギャックスのことをよく知っていました。彼には自伝を書く暇がなく、私たちのほとんどはレイク・ジェニバになかなか行けませんでした。このQ&Aは私たちがこれまでに彼ともっとも近い場所でつきあってきたものです。そして、いいですか? これは悪しき代償行為ではありません。ここで、ゲイリーはファンに囲まれくつろいだ会話をして、私たちは才能がある好ましい人物の肖像、私が知りたくて、私に可能性をくれた――時に素晴らしく、気難しく、おかしく、的確で、残念で、太っ腹な――を見つけることができました。
ゲイリーはいつも彼はいちゲーマだと言い、それを体現していました。彼は同じ立場で他のゲーマと話す(あるいは喧嘩し、あるいは冗談を飛ばす)こと以上何も望んでいませんでした。彼はみんなにガイギャックス氏ではなく、ゲイリーと呼ぶよう言ってました。多くの投稿はくだけた挨拶で終わっています。「Cheerio」「Heh」、「Ciao」、いろいろな顔文字、一番多いのは「Cheers, Gary」。
私は一度もQ&Aスレッドに投稿しませんでした。私は2000年代半ばからそれらを読み始めたければ、私はゲイリーの時間を繰り返される質問で浪費させたくなく、私も何が訊ねられたか何百ページもさかのぼることができませんでした。私は多くのEN World利用者と同じように「やあ」や「ありがとう」と気楽に言って、ゲイリーに丁寧な回答をしてもらうこともできました。しかし、私は決してそれを行ないませんでした。
私はずっと、やってみたいたくさんの質問について考えていました。私はゲイリーのQ&Aへの投稿すべてを1ページにまとめ、わざわざCtrl+FでEN Worldの600ページを検索しなくても、すぐ見つかるようにしました。私が未解決の問題に答えをもらっていないままなら、私が彼らに訊ねるには遅すぎます。しかし、彼が生きていた時に私が言えた言葉は遅くありません。「やあ、ゲイリー。ゲームをありがとう」
そして、ゲイリーが素晴らしいカクテルを楽しんでいたようにボンベイ・サファイアのマティーニを傾けます「ゲイリーに。乾杯」。
ポール・ヒューズ
2011年8月私はゲイリーの言葉を彼のEN Worldでのスレッドを読むことで聞けます。彼は多くの質問と活発な議論に参加することを確かに楽しんでいました。私は離れた場所でキーボードが音を立てているのを聞くことができました! 私は彼が皆さんと話したのと同じくらいの楽しみを、この本を読んだ彼の後に続くゲーマに味わってもらいたいです。
ゲイル・ガイギャックス
2011年8月編註
Q&Aスレッドで、ゲイリーはしばしば同じ質問に根気よく答えていました。私は代表的な質疑応答をまとめようとしました。私は簡潔さと抜き出すことで前後の文脈が混乱しないよう、質疑応答をところどころ編集しています。
あなたが完全な文脈の投稿を見たいなら、EN Worldのスレッドをここで最初から読めるし、ここにはガイギャックスの投稿だけのものもある。
投稿を選んで編集する他にも、私は指が滑った誤字をいくつか修正し、一方で他の投稿者からの引用は文法の誤りと誤字を残しています。私は印刷に標準化するため掲示板のスレッドを編集するのは間違いだと思っています。
また私はEN Worldの顔アイコンも顔文字に入れ替えました。
この本を提案してくれたゲイル・ガイギャックスとトラヴィス・アリソン、そしてこれに参加してEN Worldに投稿したすべての人、特にこの本に質問が掲載されている以下の人たち)に感謝します。A'koss、Aeolius、AGFlynn、airwalker、airwalkrr、Akrasia、alleynbard、Alzrius、Anabstercorian、andargor、angrypossum、Anson Caralya、Arravis、Astragoth、Barak、barsoomcore、belegost、Bendris Noulg、BigBastard、BigFreekinGoblinoid、blackshirt5、Bloodstone Press、bolen、BOZ、Brace Cormaeril、Branduil、Bregh、Bulldogc、Chaos Sword、cimerians、Clangador、Clay_More、ColonelHardisson、CombatWombat51、coz、CrazyMage、Dannyalcatraz、Dark Psion、dcas、dead、Deogolf、dmprata、Dogbrain、Doug McCrae、Draco Argentum、Duorin III、Edena_of_Neith、edgewater:、edgewaters、Endur、Eternalknight、EvilPheemy、EyeforanEye2、fairylover、Ferox4、Flexor the Mighty!、Fool、Fourecks、francisca、Frank Mentzer、Garnfellow、Gearjammer、Gentlegamer、Geoffrey、gideon_thorne、Gray Mouser、Griffith Dragonlake、grodog、Gutboy Barrelhouse、haakon1、Hadit、Harlock、Helspar、Henry、Hikaru、Hypersmurf、increment、Inzae、JamesM、jasper、jayaint、JDM、Jdvn1、Jehosephat、jester47、Jhulae、Jodjod、Joe123、Joel of the FoS、John Drake、JohnRTroy、johnsemlak、jokamachi、JRRNeiklot、Jupp、KaosDevice、Kapture、Kershek、Khan the Warlord、King_Stannis、Korgoth、Krieg、Larcen、Levi Kornelsen、Maliki、Manzanita、MarauderX、Maraxle、mark_j、mattcolville、Melan、MerricB、mistere29、Moggthegob、Mortaneus、MrFilthyIke、Mycanid、mythusmage、Nagora、Naidim、Napftor、Nathan P. Mahney、Neo、nerfherder、O Brasileiro、oldschooler、Omand、Omegaz、optimizer、Ourph、PapersAndPaychecks、Patryn of Elvenshae、PowerWordDumb、Quasqueton、Ranes、Raven Crowking、RedFox、Redwald、Remathilis、RFisher、rgard、robertsconley、Roland Delacroix、rossik、roytheodd、S'mon、scadgrad、ScottyG、Seeten、shouit、Silver Moon、Sir Edgar、Sir Elton、Skarp Hedin、sluggo the sleazebag、solomanii、Spell、SpiderMonkey、Steverooo、Storm Raven、StupidSmurf、SuStel、sword-dancer、T. Foster、Talath、taliesin15、Teedoff101、TerraDave、terrainmonkey、Tewligan、Thanee、the black knight、thedungeondelver、thegolem、The Shaman、The_Gneech、Treebore、Ulrick、Upper_Krust、Virel、Voadam、Vocenoctum、weasel fierce、Whitey、William Ronald、Wolv0rine、Xyanthon、zakon、Zarthon、Zudrak。
そして最後に、私の愛する趣味を創造したゲイリー・ガイギャックスに再びの感謝を。
En WorldのGygax Memorial Fund & Bookでガイギャックス記念基金が7月26日に合わせて現在の進捗報告を行なうこと、Gen Conに出展し、寄付を募るためにいくつかの商品を出すことなどが報告されていたので訳しましたぁ。
ガイギャックスへの質問スレッドはDnDのルーツやアイデアの元についてもネタばらしがされたりする面白いところだったですぅ。
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2011年07月28日 州をまたいだサイバースペースの迷宮に電子的な犯罪者を追跡する女性が、自分の仕事場の駐車場で浮浪者の襲撃を恐れなければならないというのは、残酷な皮肉だ。 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e] イニシアチブを振れ――D&Dやあらゆる広告のこと(Rolling for Initiative--Promoting D&D and Everything Else)
Rolling for Initiative is a weekly column by Scott Thorne, PhD, owner of Castle Perilous Games & Books in Carbondale, Illinois and instructor in marketing at Southeast Missouri State University. This week, Thorne reviews a Wizards of the Coast primer on promotion.
ICv2 - Rolling for Initiative--Promoting D&D and Everything Else
Rolling for Initiativeはイリノイ州カーボンデールでCastle Perilous Games & Booksを経営し、サウスイースト・ミズーリ州立大学でマーケティングの教鞭を執るスコット・ソーン博士の週刊コラムだ。今週、ソーンはウィザーズ・オブ・ザ・コーストの販促入門書を解説する。
(我々はこのコラムを日曜日に間に合わず月曜日の夜掲載することを謝罪します。これは完全にわれわれの手違いでソーン氏によるものではなく、彼はきちんと締め切りを守っていました。――ICv2)
私は先日ウィザーズ・オブ・コーストから『あなたの店にダンジョンズ&ドラゴンズを(Guide to Dungeons & Dragons In Your Store)』という題名の興味深い小冊子を受け取った。この題名で、私はそれがD&Dの発売中と近日発売の商品をまとめたもう1冊のカタログだと思い、下に書かれた副題で冊子の目的について手がかりを得た『あなたのゲーム・コミュニティを築く――D&Dオーガナイズド・プレイを使って』。事実、これは多くの店におけるD&Dオーガナイズド・プレイを使った悪くない販促の小入門である。
序盤の数ページは簡潔に(そして私はそれを要約する)D&D Encountersと、ウィザーズ・オブ・ザ・コーストがこの秋に始めるD&D Lair Assatultを、Lair Assaultに焦点を当てて解説している。そこからそれは「無料のメディアを使う:〈はったり〉判定不要のPR」に移り、広報が足りない人向けに3つの良い考えを紹介している。まず、あなたの地元コミュニティのカレンダーや地元コミュニティのサイトに書き込むこと。これの良いところは、顧客がどこでイベントの情報を得るか彼らに訊ね、あなたの情報をそこに載せるという解説だ。それは地方紙(訳註:米国の地方紙は発行範囲がその街に限定されたものが多く、地元ニュースの比重も大きい)の編集者のメールや連絡先リストを作り、たとえば開店記念や(もちろん彼らの許可を得て)顧客の逸話といった特別なイベントや報道する価値のある事を彼らに連絡することも示唆している。うまいインタビューをする方法のリストもある。
次に小冊子の話題は伝統的メディア、新聞の種類やそれらの利点、欠点へと移行する。ラジオは無視され、ケーブルテレビに押されていると解説し、ケーブルでの広告の目標と、時間帯(あなたがどの一日のうちどの時間に広告を流せばよいのか)やCPP/CPM(放送1000回あたりのコスト)など、簡単なテレビ広告の業界用語が解説されている。上映前に流れる広告は非常に安価なので、WotCは映画館に対して少し肯定的だった。
奨学金(訳註:米国の奨学金は地元からの寄付によるものも多い)、学割、学校の活動とゲーム・クラブへの支援や、図書館と連携して図書館の活動に適したD&Dのゲームを開催するなど、学校や図書館で新規顧客を開拓することも考慮し推奨されていた。
以下のような販促も同じく推薦されている。新規プレイヤーのためにD&D Encountersの事前にセッションを行なう、新規プレイヤー向けにD&Dのゲームを行なう、“友達紹介”で現在の顧客が新規プレイヤーを誘ってきたことに対してお礼をする、顧客向けパーティを主催する(私たちはハロウィンや店の記念日にこれを行なう)、あるいはバスやヴァンをゲームのイベントへ出す(Gnome Gamesは毎回Gen Conに出している)。
最後に我々はウィザーズ・プレイ・ネットワークやD&D Insider、Facebook、Twitter、FourSquareなど、多くの人がソーシャルメディアと考えるものにたどり着く。あなたの顧客がよく使うソーシャルメディアのサイトにあなたの店を登録する(知らない? 彼らに訊ねましょう)。Facebookなら1日に4、5回、Twitterなら20回程度はあなたのサイトを更新すると良いが、イベントや広告を載せてはいけない。ニュース、あなたの顧客が面白がりそうなビデオやサイトへのリンクを出すこと。店にQRコードを貼ったり、あなたの名詞やその他の広告あなたの顧客に書くなどして、あなたがソーシャルメディアに存在すると認知させること。
私が最初に書いたように、あなたの店でダンジョンズ&ドラゴンズを強く推していきたいなら、この文章は広報を促進するためのうまい文章で、WotCがあなたに送ってきたなら10分ほど読む価値はある。
このコラムの記事はライターの私見に基づいたもので、ICv2編集部の見解を表わすものではありません。
TwitterでD16さんが紹介していたWotCが発行した小売店向け冊子の紹介コラムを訳しましたぁ。
米国ではAmazon.comで安く売られている商品を買い、地元のショップではプレイだけを行ないお金を落とさないユーザの問題が根強いため、WotCはFortune CardやGame Dayと連動して『Neverwinter Campaign Setting』を開催ショップで早売りする、ショップ専売サプリメントの『Mordenkainen's Magnificent Emporium』(詳細不明)などのテコ入れを行なっていたから、その一環として配られたものだと思いますぅ。
コミュニティのプロデュースも含めたものがビジネスであるという考えは4eが発売された頃から再三語られていたけれど、D&D Encountersなどで試行錯誤を重ねてショップに少しでも還元するような構造を作ろうとしていることが窺われるですぅ。
日本でも『ブシロード発表会報告前編・「カードゲームはインフラビジネス」 - カードキングダム・いけっち店長ブログ』というようなことになっているあたりに、細かいところは違えどプレイ環境を含めたビジネスを模索する相似した動きを感じたですぅ。
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