2025年07月26日 [長年日記]
§ [DnD][5e] アドベンチャー:冬の使者、来る(3レベル)
今週の小冒険はD&Dで3レベルのキャラクター4人用ですぅ。
データまわりはCC4.0で公開されているSRD5から引用して独自に翻訳しているので、そちらのご参考にもですぅ。
このアドベンチャーを使ったリプレイの公開やプレイ配信などは好きに行なっていただいて構わないけど、ご一報いただけると嬉しいですぅ。
冒険の概要
キャラクターたちがいる町がある地方は夏だというのに雪が降り、作物も冷害にやられている。町の人々はこれはモンスターのしわざではないかとキャラクターたちに調査を依頼する。
事件の元凶は“冬の狼の王”という存在を崇めるオークとウィンター・ウルフたちだ。彼らを倒せば、この事件も終息する。
冒険への導入
キャラクターたちがいる町がある地方は夏だというのに雪が降り、作物も冷害で枯れかけている。町の人々はこれをモンスターのしわざではないかと考え、キャラクターたちに調査と討伐の依頼をする。報酬は1人300GPである。
1.町での下調べ
このアドベンチャーでは1日を朝、昼、夕方、夜、深夜、夜明け前の6つに分けて管理する。
調査を行なうと、時間単位1つ分の時間経過をする。
大休憩は時間単位を2つ、小休憩は1つ消費する。
なお、1日に1回大休憩を取らないと、1段階の消耗状態をこうむる。
町で下調べをするなら、魔法使いのハクジ老人が持っている書庫か、古老たちに話を聞くのがよさそうだ。この他にも、GMはプレイヤーがいい提案をしたと考えるなら適宜拾っていくといいだろう。
ハクジ老人の書庫では、難易度15の【知力】〈魔法学〉判定に成功すれば、時間単位1つ分の調査で、この世界には“冬の先触れたち”と呼ばれるウィンター・ウルフの群れが存在し、彼らが人里に下りてくると時もない寒気に襲われることが遠い昔にあったことを思い出すか、知ることができる。判定に失敗した場合、時間単位2つ分の調査でその事実を突き止めることができる。
古老たちに話を聞くなら、彼らの話を辛抱強く聞き取る難易度15の【魅力】〈説得〉判定が必要だ。彼らの話を聞けば、かつて春先に山からウィンター・ウルフが下りてきて冬が長引いたことがあるが、冒険者たちによって討伐されて季節が戻ってきた事件があったことを教えてもらえる。この判定も1回に時間単位1つ分の時間がかかる。
倒すべき存在を認識できたら「2.ウィンター・ウルフを探せ」に進むこと。
2.ウィンター・ウルフを探せ
難易度13の【判断力】〈生存〉判定に成功すれば、狼のものらしき足跡を見つけ出すことができる。これを追うなら「3.ウルフの群れ」に進むこと。
3.ウルフの群れ
キャラクターたちは青白い毛皮に覆われた狼たちと、彼らと共にいる狼の骨を兜のようにして被っているオークたちを発見する。ダイア・ウルフが4体と、オークが4体だ。また、ここまでに経過していた1日ごとにダイア・ウルフとオークを1体づつ追加する。
オークとウルフたちはキャラクターたちを発見すると、「この地を我らの土地にする邪魔はさせん」と戦闘の準備にかかる。
敵対する存在を倒したら、「3.冬の使者たち」へ進むこと。
オーク
中型・人型生物(オーク)、混沌にして悪
AC:13(ハイド・アーマー)
hp:15(2d8+6)
移動速度:9m(30フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
16(+3) | 12(+1) | 16(+3) | 7(-2) | 11(+0) | 10(+0) |
技能:〈威圧〉+2
感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉10
言語:共通語、オーク語
脅威度:1/2(100XP)
猛進:ボーナス・アクションで、オークはそれの見ることができる敵対しているクリーチャーに近づくように、自分の移動速度まで移動することができる。
アクション
グレートアックス:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:9(1d12+3)[斬撃]ダメージ。
ジャヴェリン:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+5、間合い1.5m(5フィート)または9/36m(30/120フィート)、目標1体。ヒット:6(1d6+3)[刺突]ダメージ。
ダイア・ウルフ
大型・野獣、無属性
AC:14(外皮)
hp:37(5d10+10)
移動速度:15m(50フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
17(+3) | 15(+2) | 15(+2) | 3(-4) | 12(+1) | 7(-2) |
技能:〈隠密〉+4、〈知覚〉+3
感覚:受動〈知覚〉13
言語:-
脅威度:1(200XP)
鋭敏聴覚・嗅覚:このウルフは聴覚および嗅覚に関する【判断力】〈知覚〉判定に有利を得る。
群れ戦術:少なくとも1体のウルフの味方がクリーチャーから1.5m(5フィート)以内にいて、その味方が無力状態でない限り、このウルフはそのクリーチャーに対する攻撃ロールに有利を得る。
アクション
噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:10(2d6+3)[刺突]ダメージ。目標のクリーチャーは難易度13の【筋力】セーヴィング・スローに成功しなければ伏せ状態になる。
4.冬の使者たち
難易度11の【知力】〈自然〉判定に成功すれば、青白い毛皮の狼たちは毛の色が普通とは異なるダイア・ウルフで、ウィンター・ウルフではないとわかる。
オークたちは骨でできた笛を持っている。ディテクト・マジックをすれば魔法の反応がある。
オークたちを尋問するなら彼らは冬の狼の王を崇める部族の者たちで、領土を広げるために山を下りてきたと言う。そして笛は“冬の狼の王”を呼ぶための笛であり、しもべを連れた王をおまえたちは倒せぬだろうと嗤う。
笛を吹くなら「5.王の召喚」へ進むこと。
5.王の召喚
王を召喚したら、周囲を吹雪が覆い「定命の子よ、捧げ物を用意できたか。我が遣いに捧げよ」と声が響き、雪の中からウィンター・ウルフが1体と、青白い毛皮のダイア・ウルフが4体歩み出る。
嵐の向こうの声は「さあ、人里で奪ったものを捧げよ。捧げたならばさらに遣いを与えよう」と捧げ物をうながす。
キャラクターたちが拒絶したり戦闘をしたりするなら、声は「人里の者か。ならば死ね。そして我に己を捧げよ」と言い、ウルフたちを差し向けてくる。
この場所は吹雪によって雪が積もり、全域が雪による移動困難地形になっている。
ウルフたちを全滅させると「ふむ。此度は退こう。だがお前たちは覚えたぞ」と声が響き、空を覆う雲が晴れていく。
ウィンター・ウルフ
大型・魔物、中立にして悪
AC:13(外皮)
hp:75(10d10+20)
移動速度:15m(50フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
18(+4) | 13(+1) | 14(+2) | 7(-2) | 12(+1) | 8(-1) |
技能:〈隠密〉+3、〈知覚〉+5
感覚:受動〈知覚〉15
言語:共通語、ウィンター・ウルフ語、巨人語
脅威度:3(700XP)
鋭敏聴覚・嗅覚:ウルフは聴覚あるいは嗅覚を使った【判断力】〈知覚〉判定に有利を得る。
群れ戦術:少なくとも1体のウルフの味方がクリーチャーから1.5m(5フィート)以内にいて、その味方が無力状態でない限り、ウルフはそのクリーチャーに対する攻撃ロールに有利を得る。
雪への擬態:ウルフは雪が積もった地形での【敏捷力】〈隠密〉判定に有利を得る。
アクション
噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:11(2d6+4)[刺突]ダメージ、。目標がクリーチャーであるなら、目標は難易度14の【筋力】セーヴィング・スローを行なわなければならず、失敗したら伏せ状態になる。
冷気のブレス(再チャージ5~6):ウルフは長さ4.5m(15フィート)の円錐状に冷たい風を噴射する。範囲内のクリーチャーはそれぞれ難易度12の【耐久力】セーヴィング・スローを行なわねばならず、失敗したら18(4d8)[冷気]ダメージを受け、成功したら半分のダメージを受ける。
ダイア・ウルフ
大型・野獣、無属性
AC:14(外皮)
hp:37(5d10+10)
移動速度:15m(50フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
17(+3) | 15(+2) | 15(+2) | 3(-4) | 12(+1) | 7(-2) |
技能:〈隠密〉+4、〈知覚〉+3
感覚:受動〈知覚〉13
言語:-
脅威度:1(200XP)
鋭敏聴覚・嗅覚:このウルフは聴覚および嗅覚に関する【判断力】〈知覚〉判定に有利を得る。
群狼戦術:少なくとも1体のウルフの味方がクリーチャーから1.5m(5フィート)以内にいて、その味方が無力状態でない限り、このウルフはそのクリーチャーに対する攻撃ロールに有利を得る。
アクション
噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:10(2d6+3)[刺突]ダメージ。目標のクリーチャーは難易度13の【筋力】セーヴィング・スローに成功しなければ伏せ状態になる。
結末
ウィンター・ウルフたちを倒せば、町にふたたび夏が戻る。
This work includes material taken from the System Reference Document 5.1 (“SRD 5.1”) by Wizards of the Coast LLC and available at https://dnd.wizards.com/resources/systems-reference-document. The SRD 5.1 is licensed under the Creative Commons Attribution 4.0 International License available at https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/legalcode.