2025年08月16日 [長年日記]
§ [DnD][5e] アドベンチャー:荒れた沼地(5レベル)
今週の小冒険はD&Dで5レベルのキャラクター4人用ですぅ。
今回は新しい試みとして、モンスターの後ろにカッコ書きでTRPGミニチュアショップのホットゴブリンさんが扱っているミニチュアを推奨ミニチュアとして紹介してますぅ。これを見てイメージを膨らませていただければですぅ。
データまわりはCC4.0で公開されているSRD5から引用して独自に翻訳しているので、そちらのご参考にもですぅ。
このアドベンチャーを使ったリプレイの公開やプレイ配信などは好きに行なっていただいて構わないですぅ。その時はご一報いただけると嬉しいですぅ。
冒険の概要
キャラクターたちの町から少し離れた沼沢地は生命が豊かで、さまざまなモンスターが棲んでいる。しかし、この地にやってきたヤング・ブラック・ドラゴンのティヴィザシュによってそこに住む者たちの餌場になっている一番大きな沼が占領されてしまった。
沼に棲むモンスターたちは餌を求めて外の世界を目指し、近くの共同体や街道を襲っている。
キャラクターたちは「沼地から現われるモンスターへの対処」を求められる。沼地の周囲を徘徊するめぼしいモンスターをすべて倒してもよいし、ティヴィザシュを追い払って元の生態系へ戻してもよい。モンスターの徘徊がなくなればシナリオは終了である。
冒険への導入
キャラクターたちが拠点にしている町から90km(60マイル)離れたところに、生命の豊富な沼沢地がある。もちろん、モンスターも多く棲んでいる。最近、この沼地の外をモンスターが徘徊し、付近の共同体や街道を襲っている。
キャラクターたちはこの徘徊するモンスターへの対処を依頼される。報酬は後金で1人500GPである。
GMは町から沼の近くまでの道中にランダムな遭遇などを行なってもよい。
1.沼の近くでの聞き込み
沼の近くにある村落などの共同体や、街道を旅する者たちに聞き込みをすると、確かに沼地からクロコダイルやオーガ、トロル、酷い時にはヒュドラなどのモンスターが近くにやってきて、放牧地や馬車を襲って家畜を食っていると話が聞ける。
この話を聞いてから沼の近くを見回ったり、沼に向かうようなら「2.沼の外での遭遇」が発生する。
2.沼の外での遭遇
これは沼の近くの街道筋や共同体で起こる遭遇である。
ガリガリに痩せたトロル(トロル)とこちらも腹がへこんだオーガ(オーガ)3体の一団が沼の方からやってくる。彼らはキャラクターたちを見つけると、飯をよこせと叫びながら襲いかかってくる。
戦う場合、彼らは半数(2体)が倒れるまで勇敢に戦い、不利になれば逃走を試みる。
彼らにいくばくかの食料を恵むなら涙を流して喜び、食料をがつがつと食べ、住民が狩りをしていた沼を欲深な黒い竜が占領したので、皆が飢えていると窮状を話す。
巨人たちは捕虜にして尋問した場合も、同じ内容を話す。
ここで巨人たちと話をつければ、「4.恵みの沼」へ進むことができる。
そうでない場合、沼地を探検することになる。「3.沼地の探検」へ進むこと。
オーガ
大型・巨人、混沌にして悪
AC:11(ハイド・アーマー)
hp:59(7d10+21)
移動速度:12m(40フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
19(+4) | 8(-1) | 16(+3) | 5(-3) | 7(-2) | 7(-2) |
感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉8
言語:共通語、巨人語
脅威度:2(450XP)
アクション
グレートクラブ:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:13(2d8+4)[殴打]ダメージ。
ジャヴェリン:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+6、間合い1.5m(5フィート)または射程9/3m(30/120フィート)、目標1体。ヒット:11(2d6+4)[刺突]ダメージ。
トロル
大型・巨人、混沌にして悪
AC:15(外皮)
hp:84(8d10+40)
移動速度:9m(30フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
18(+4) | 13(+1) | 20(+5) | 7(-2) | 9(-1) | 7(-2) |
技能:〈知覚〉+2
感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉12
言語:巨人語
脅威度:5(1800XP)
鋭敏嗅覚:トロルは嗅覚による【判断力】〈知覚〉判定に有利を得る。
再生:トロルはそのターン開始時に10hpを回復する。トロルが[酸]あるいは[火]ダメージを受けると、この利益はトロルの次のターン開始時まで作用しなくなる。トロルが死ぬのはそのターン開始時に0hpかつ再生が行なわれなかった時だけである。
アクション
複数回攻撃:トロルは3回の攻撃を行なう。1回は噛みつき、および2回は爪で。
噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:7(1d6+4)[刺突]ダメージ。
爪:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:11(2d6+4)[斬撃]ダメージ。
3.沼地の探検
沼地を探検するなら、判定をするまでもなく巨大な塊が這いずったような跡が見える。これを追うなら、「5.ヒュドラの穴」に進むこと。
何かの痕跡が無いか調べるなら、難易度15の【判断力】〈生存〉判定に成功すれば、大きな生物の生活痕がさまざまな場所に確認でき、この一帯を縄張りにしている存在がそれらの中心にいることがわかる。これを追うなら「4.恵みの沼」へ進むこと。
4.恵みの沼
ここは沼沢地の中心付近にある広い沼で、さまざまな魚や生物が棲んでいる。このあたりに棲む生物の大きな餌場だったのだが、今はヤング・ブラック・ドラゴン(若い黒竜)のティヴィザシュが自分のねぐらにして、周囲の生物を追い払って彼だけのものにしている。
この沼が解放されれば周辺のモンスターは外に出る必要がなくなり、モンスターを追い払う目的は達成される。
沼のほとりではウィル・オ・ウィスプ(ウィスプ)がまたたいており、キャラクターたちが訪れるとふらふらと接近してくる。
沼の深さは3m(10フィート)で、泥水で満たされている。ティヴィザシュは普段この中に潜んでおり、獲物を見つけると彼らがウィル・オ・ウィスプと戦っているうちに不意討ちをしかけようとする。
ティヴィザシュはHPが半分以下になれば逃げようとする。逃げた場合、彼は1d4週間後に傷を癒やしてふたたび沼地を占領し、また沼地の外にモンスターがあふれることになる。
ウィル・オ・ウィスプ
超小型・アンデッド、混沌にして悪
AC:19
hp:22(9d4)
移動速度:0m(0フィート)、飛行15m(50フィート)(ホバリング)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
1(-5) | 28(+9) | 10(+0) | 13(+1) | 14(+2) | 11(+0) |
ダメージ完全耐性:[電撃]、[毒]
ダメージ耐性:[酸]、[電撃]、[火]、[雷鳴]、[冷気];非魔法的攻撃による[殴打]、[斬撃]および[刺突]
状態完全耐性:気絶状態、拘束状態、消耗状態、石化状態、つかまれた状態、毒状態、伏せ状態、麻痺状態
感覚:暗視36m(120フィート)、受動〈知覚〉12
言語:生前に知っていた言語
脅威度:2(450XP)
命喰い:ウィル・オ・ウィスプはボーナス・アクションとして、1.5m(5フィート)以内で視認可能なヒット・ポイントが0でまだ生きている1体のクリーチャーを目標にする。目標はこの魔法的な難易度10の【耐久力】セーヴィング・スローに失敗すると死に、ウィル・オ・ウィスプは10(3d6)ヒット・ポイントを回復する。
陽炎:ウィル・オ・ウィスプは何かを着たり運んだりすることができない。
可変光源:ウィル・オ・ウィスプは半径1.5~6m(5~20フィート)を明るい光で、そこからさらに決めた半径に等しいだけの薄暗い光で照らす。ウィル・オ・ウィスプはボーナス・アクションでこの半径を変更できる。
非実体移動:ウィル・オ・ウィスプはクリーチャーや物体の占める空間を移動困難地形として通り抜けることができる。物体の中でターンを終えたなら、5(1d10)[力場]ダメージを受ける。
アクション
しびれ:近接呪文攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:9(2d8)[電撃]ダメージ。
透明化::ウィル・オ・ウィスプとその光は攻撃あるいは命喰いをするか、精神集中が終了(呪文の精神集中と同じように扱う)するまで魔法的に不可視状態になる。
ヤング・ブラック・ドラゴン
大型・ドラゴン、混沌にして悪
AC:18(外皮)
hp:127(15d10+45)
移動速度:12m(40フィート)、水泳12m(40フィート)、飛行24m(80フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
19(+4) | 14(+2) | 17(+3) | 12(+1) | 11(+0) | 15(+2) |
セーヴィング・スロー:【敏】+5、【耐】+6、【判】+3、【魅】+5
技能:〈隠れ身〉+5、〈知覚〉+6
ダメージ完全耐性:[酸]
感覚:疑似視覚9m(30フィート)、暗視36m(120フィート)、受動〈知覚〉16
言語:共通語、竜語
脅威度:7(2900XP)
水陸両生:ドラゴンは空気中と水中で呼吸できる。
アクション
複数回攻撃:ドラゴンは1回の噛みつきおよび2回の爪で、3回の攻撃を行なう。
噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い3m(10フィート)、目標1体。ヒット:15(2d10+4)[刺突]ダメージおよび4(1d8)酸]ダメージ。
爪:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:11(2d6+4)[斬撃]ダメージ。
酸のブレス(再チャージ5~6):ドラゴンは幅1.5m(5フィート)の長さ9m(30フィート)の直線上に酸を噴射する。範囲内のクリーチャーはそれぞれ難易度14の【敏捷力】セーヴィング・スローを行なわねばならず、失敗したら49(11d8)[酸]ダメージを受け、成功した場合は半分のダメージを受ける。
5.ヒュドラの穴
ここは沼地に棲むヒュドラ(ヒュドラ)の巣穴である。ここでヒュドラを倒した場合、もっとも厄介なモンスターは倒されたとして、モンスターの襲撃が続いても1人あたり300GPの報酬は与えられる。
ヒュドラが棲んでいる穴の中は全域に泥水が1.5m(5フィート)の深さで溜まっている。
ヒュドラ
超大型・魔獣、無属性
AC:15(外皮)
hp:172(15d12+75)
移動速度:9m(30フィート)、水泳9m(30フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
20(+5) | 12(+1) | 20(+5) | 2(-4) | 10(+0) | 7(-2) |
技能:〈知覚〉+6
感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉16
言語:-
脅威度:8(3900XP)
頭たちの反応:2つ以上のヒュドラの頭ごとに、機会攻撃にのみ使える追加のリアクションを得られる。
息こらえ:ヒュドラは1時間息を止めることができる。
常時覚醒:ヒュドラは眠っていても、少なくとも1つの頭が起きている。
多頭:ヒュドラには5つの頭がある。複数の頭を持っている間、恐怖状態、聴覚喪失状態、魅了状態、盲目状態、朦朧状態に対するセーヴィング・スローに有利を得る。
ヒュドラが1ターンに25以上のダメージを受ける毎に、その頭の1つが死ぬ。すべての頭が死ぬと、ヒュドラは死ぬ。
ターンの終了時、前回のターン以降に[火]ダメージを受けていない限り、前回のターン以降に死んだ1つの頭につき2つの頭が生えてくる。ヒュドラは、こうして生えた頭1つにつき10hpを回復する。
アクション
複数回攻撃:ヒュドラは頭の数と同じだけの噛みつき攻撃を行なう。
噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+8、間合い3m(10フィート)、目標1体。ヒット:10(1d10+5)[刺突]ダメージ。
結末
沼地のモンスターたちにどう対処したかで、キャラクターたちの物語は違う結末になるはずだ。納得行かないなら、もう一度挑戦してもよい。
This work includes material taken from the System Reference Document 5.1 (“SRD 5.1”) by Wizards of the Coast LLC and available at https://dnd.wizards.com/resources/systems-reference-document. The SRD 5.1 is licensed under the Creative Commons Attribution 4.0 International License available at https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/legalcode.