ネコぶんこ


2020年06月06日 [長年日記] 編集

§ [DnD][5e] アドベンチャー:ウィラノ村の怪異(1~3レベル)

ちょっと書き物のリハビリも兼ね、短めのアドベンチャーをひとつ書いたですぅ。手癖で書くとこんな感じだ如という見本でもあるので、これを読んだ皆さんもどんどん書いて公開するといいですぅ。

データ系はOGLを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。

冒険の概要

この冒険は1~3レベル程度のキャラクター向けの短時間で終わるアドベンチャーである。

ウィラノ村では奇妙な事件が起こっていた。夜な夜な牧場が掘り返され、倉庫や蔵が荒らされているのだ。困り果てた村人たちは冒険者たちに解決を依頼する。

畑や村の地下を荒らすアンケグ、そしてこの怪物によって墓が壊されて眠りから覚めた村外れの塚に葬られているマミーのメリ=キを探し出し、アンケグを倒し宝剣を見つけて村の騒ぎを解決するのが冒険の目的である。

冒険への導入

冒険者が訪れたウィラノ村では、夜な夜な牧場の動物が殺され、蔵や倉庫が荒らされる怪事件に悩まされていた。放置しておけばいつ村人に危害が及ぶかわからないと脅える村人たちはお金を出し合い、30gpの成功報酬で冒険者を雇うことに決めた。

1.畑の大穴

村の牧場には幅15フィート、深さ30フィートの大きな穴がいくつか掘られている。その周辺には食い散らかされた鶏や牛の残骸が散らばっている。

牧場を経営するハーフリングのイシュマー夫妻に事情を訊ねると、何度か夜中に大きな音がしてその度に家畜を殺されていたが、怖くて見に行けなかったと言う。

2.細い横穴

穴の内部は幅10フィート、高さ10フィートの横穴で繋がっており、村の外れにある塚の地下まで続いている。ところどころに大きな獣が食い散らかしたであろう木の根やモグラの死体が転がっている。

この横穴はアンケグが牧場へ向かうために掘り進めたものである程度固められているが、崩落してくるもろい場所もある。

キャラクターは難易度10の【判断力】〈知覚〉判定に成功することで、今にも崩れそうな場所に気づくことができる。これは別の穴に迂回できるが、そのまま進んだ場合、穴が崩れて土砂が流れ込み、その場にいるキャラクターは11(2d10)[殴打]ダメージを受ける(成功した者は半分のダメージ)。土砂が流れ込んできた場所は移動困難な地形になる。

冒険者が何かを探すなら、難易度20の【知力】〈捜査〉判定を行なえば、黄金色の刀身を持つ古ぼけた剣が埋まっているのに気づくことができる。これはかつてこの地を治めたメリ=キの愛剣で、+1ロングソードである。

+1ロングソード

Longsword, +1/+1長剣

武器(ロングソード)、アンコモン

君はこの武器で行なう攻撃およびダメージ・ロールに、+1のボーナスを受ける。

3.アンケグのねぐら

横穴を進むと、天井までの高さ15フィートの床、天井、壁に石が敷き並べられた人工的な空間に辿りつく。そこでは大顎と鎌のような両腕が特徴的な茶色い甲殻で覆われた怪物、アンケグが身を横たえている。奥には半開きになった石造りの扉がある。

アンケグから気づかれずにそこまで行くには難易度11の【敏捷力】〈隠密〉判定が必要になる。失敗した場合、アンケグは巣を荒らす新しい獲物を食らおうと襲いかかってくる。

以上は冒険者が昼間に訪れた場合である。夜に来た場合、アンケグは目を覚ましており、冒険者を見つけるや襲いかかってくる。

アンケグ

大型・怪物、無属性


AC:14(外皮)、伏せ状態時は11

hp:39(6d10+6)

移動速度:30フィート、穴掘り10フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
17(+3) 11(+0) 13(+1) 1(−5) 13(+1) 6(−2)

感覚:暗視60フィート、振動感知60フィート、受動〈知覚〉11

言語:-

脅威度:2(450XP)


アクション

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィート、目標1体。ヒット:10(2d6+3)[斬撃]ダメージおよび3(1d6)[酸]ダメージ。目標が大型以下のクリーチャーであるなら、それはつかまれた状態になる(脱出難易度13)。つかみが終了するまで、このアンケグはつかんでいるクリーチャーにしか噛みつきを使えず、その攻撃ロールに有利を得る。

酸の飛沫(再チャージ6):クリーチャーをつかんでいないアンケグは、酸の飛沫を幅5フィート、距離30フィートの直線上に噴射する。この直線上にいるクリーチャーすべては難易度13の【敏捷力】セーヴィング・スローを行なわなければならず、失敗したら10(3d6)[酸]ダメージを受け、成功した場合は半分のダメージを受ける。

3.墓所

扉の内部には蓋が開いた石の棺があり、その上にぼろぼろになった包帯を身に纏ったマミーが腰掛けている。彼はかつてこの地を治めていた戦士のメリ=キと名乗る。メリ=キは何者かに墓が荒らされて宝剣を盗まれたために目覚め、それを探すために夜な夜なウィラノ村のめぼしい場所を探していたと語り、冒険者にも協力を求める。すなわち、彼を再び安らかに眠らせるための宝剣の探索である。キャラクターが協力するなら、彼は村長の家の蔵や牧場の倉庫は探してしまったので、別の場所にあるはずだと助言する。

これを断った場合、メリ=キは嫌でも従ってもらおうとキャラクターを攻撃するが、1ターン毎に降伏勧告を行なう。あくまで、冒険者を従わせるために力を見せつけるものだとGMは気をつけること。

冒険者が報酬を求めるなら彼はそうであったと笑い、副葬品の外套を与えることを約束する。

マミー

中型・アンデッド、秩序にして悪


AC:11(外皮)

hp:58(9d8+18)

移動速度:20フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
16(+3) 8(-1) 15(+2) 6(-2) 10(+0) 12(+1)

セーヴィング・スロー:【判】+2

ダメージ脆弱性:[火]

ダメージ耐性:非魔法攻撃による[殴打]、[斬撃]および[刺突]

ダメージ完全耐性:[死霊]、[毒]

状態完全耐性:恐怖状態、消耗状態、毒状態、麻痺状態、魅了状態

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉10

言語:生前に知っていた言語

脅威度:3(700XP)


アクション

複数回攻撃マミーは戦慄の視線に加え、腐敗の拳による1回の攻撃を行なう。

腐敗の拳:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィート、目標1体。ヒット:10(2d6+3)[殴打]ダメージおよび10(3d6)[死霊]ダメージ。目標がクリーチャーの場合、難易度12の【耐久力】セーヴィング・スローに成功しなければマミーの腐敗の呪いを受ける。この呪いを受けている間目標はヒット・ポイントを得られず、24時間毎にヒット・ポイントの最大値が10(3d6)減少する。この呪いで目標のヒット・ポイントの最大値が0になった場合、目標は死に、その肉体は塵と化す。この呪いはリムーヴ・カースやその他の魔法によって解除できる。

戦慄の視線:マミーは60フィート以内の視認できるクリーチャー1体をこれの目標にできる。目標はマミーを視認可能ならこの魔法に対する難易度11の【判断力】セーヴィング・スローを行なわなければならず、失敗するとマミーの次のターン終了時まで恐怖状態になる。目標が5以上の差でセーヴィング・スローに失敗した場合、同じ間さらに麻痺状態になる。このセーヴィング・スローに成功した目標は、24時間の間すべてのマミー(マミー・ロードを除く)の“戦慄の視線”に対する完全耐性を得る。

4.宝剣探し

村人たちは村外れの塚にメリ=キなる人物が埋葬されているとは知っているが、彼の宝剣について知っている者はいない。宝剣は塚にねぐらを構えたアンケグが持ち出し、食べ物でなかったため「2.細い横穴」に捨ててしまっているからだ。

メリ=キの話を聞き、村人から情報を集めた後なら、キャラクターは難易度15の【知力】〈捜査〉判定で、アンケグがどこかに持ち出していると推察することができ、「2.細い横穴」で物を探す判定に有利を得ることができる。

結末

冒険者が宝剣を探し出してメリ=キに返還すれば、彼はこれで再び眠ることができると喜び、褒美として棺にある副葬品のクローク・オヴ・プロテクションを授ける。今度は奪われぬようにとメリ=キは愛剣を抱えて再び眠りにつく。これにより、村の蔵荒らしは終わる。もちろん、冒険者が彼を倒した場合でも。

アンケグを倒せば牧場荒らしの件もかたがつき、冒険者は報酬の30gpを受け取る。牧場主のイシュマ―夫妻からは特に感謝され、さらに牝牛1頭を贈られる。売れば10gpほどになる。

クローク・オヴ・プロテクション

Cloak of Protection/防御の外套

その他の魔法のアイテム、アンコモン(要同調)

君はこのクロークを着ている間、ACおよびセーヴィング・スローに+1のボーナスを得る。

この記事はOpen Game Licenseに基づいて作成されている。Open Game Licenseに該当するのは、クリーチャーやアイテムの名前やステータスなどである。この記事の他の箇所は個人的な使用を除き、いかなる形式でも許可なく複製することはできない。


2020年06月13日 [長年日記] 編集

§ [DnD][5e] アドベンチャー:空飛ぶゴブリン(1~3レベル)

今週もなんとか書けたので、5e用の小冒険をプレゼントですぅ。

データ系はOGLを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。

冒険の概要

この冒険は1~3レベル程度のキャラクター向けの短時間で終わるアドベンチャーである。

冒険者が街道を歩いていると、近くの丘に陣を構えたゴブリンに襲撃される。彼らはただのゴブリンではない。グライダーを作り、空を飛ぶことを覚えたゴブリンである。

冒険への導入

冒険者が街道を歩いていると、茂みに潜んでいたゴブリンから矢を射かけられる。彼らはゴブリンにしては珍しく積極的に冒険者たちへ向かってくる。

1.ゴブリン待ち伏せ隊

ゴブリンの数は6体。冒険者との距離は60フィートほど。ゴブリンは思い思いの鬨を上げ、冒険者たちに向かってくる。彼らは冒険者をあまり移動させないように、その場にとどまらせるように戦う。

ゴブリン

小型・人型生物(ゴブリン類)、中立にして悪


AC:15(レザー・アーマー、シールド)

hp:7(2d6)

移動速度:30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
8(-1) 14(+2) 10(+0) 10(+0) 8(-1) 8(−1)

技能:〈隠密〉+6

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉9

言語:共通語、ゴブリン語

脅威度:1/4(50XP)


器用な脱出:ゴブリンはそのターンにボーナス・アクションとして離脱あるいは隠れ身アクションを行なえる。

アクション

シミター:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィート、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[斬撃]ダメージ。

ショートボウ:遠隔武器攻撃:攻撃+4、射程80/320フィート、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ。

2.ゴブリン飛行部隊

「1.ゴブリン待ち伏せ隊」との戦闘から1d4ラウンド後、グライダーに乗ったゴブリン3体が戦場の東にある丘から滑空してくる。高度は50フィート。彼らはグライダーを腹にロープで固定して片手をそれに添え、もう片方の手でジャヴェリンを投げてくる。

ゴブリンのグライダー乗り

小型・人型生物(ゴブリン類)、中立にして悪


AC:15(レザー・アーマー、シールド)

hp:7(2d6)

移動速度:30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
8(-1) 14(+2) 10(+0) 10(+0) 8(-1) 8(−1)

技能:〈隠密〉+6

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉9

言語:共通語、ゴブリン語

脅威度:1/4(50XP)


器用な脱出:ゴブリンはそのターンにボーナス・アクションとして離脱あるいは隠れ身アクションを行なえる。

アクション

ジャヴェリン:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィートまたは30/120フィート、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ。

グライダー

大型・乗り物(価格300gp、重量6ポンド)


乗員:中型以下の乗員1体

運搬能力:100ポンド

AC:10

hp:20


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
10(+0) 10(+0) 10(+0) 0(-5) 0(-5) 0(−5)

ダメージ完全耐性:[精神]、[毒]

状態完全耐性:気絶状態、恐怖状態、消耗状態、石化状態、聴覚喪失状態、毒状態、麻痺状態、魅了状態、無力状態、盲目状態、朦朧状態


翼による遮蔽:グライダーの乗員は1/2遮蔽を得る。

アクション

乗員のターン、グライダーは乗員の移動として以下の移動を行なえる。乗員がいない場合、このアクションは行なえない。

移動:90度まで回頭し、30フィート直進する飛行移動を行なう。移動後、高度を5フィート低下させる。

結末

頼みのグライダー乗りの急襲を冒険者が切り抜けたなら、生き残ったゴブリンは蜘蛛の子を散らすように逃げ出す。彼らを尋問するなら、ねぐらは東の丘陵地帯で、集落にはまだ十数人の戦士がいるとわかる。そしてグライダーは彼らが発明したものなのか、はたまた何者かかに与えられた知恵なのか。さまざまな冒険がここから生まれることだろう。

この記事はOpen Game Licenseに基づいて作成されている。Open Game Licenseに該当するのは、クリーチャーやアイテムの名前やステータスなどである。この記事の他の箇所は個人的な使用を除き、いかなる形式でも許可なく複製することはできない。


2020年06月15日 [長年日記] 編集

§ [DnD][5e] 追加ルール:ホムンクルスの作成

ホムンクルスの作成がルールブックにないのうということで書いたですぅ。

ホムンクルスの作成

ホムンクルスを作成するには、術者は錬金術師を雇う必要がある。しかる後、500×1d4gp分の薬品と術者の血1パイント、そして1d4週間の時間を使い、ホムンクルスを創造するための液体を準備する。この日数の間、術者と錬金術師は1日8時間の作業をこなさねばならない。

その後、術者が液体にアーケイン・アイミラー・イメージ、およびメンディングの呪文を発動することで、ホムンクルスは完成する。

ホムンクルスのデータは以下の通り。

ホムンクルス

超小型・人造、真なる中立


AC:13(外皮)

hp:5(2d4)

移動速度:20フィート、飛行40フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
4(-3) 15(+2) 11(+0) 10(+0) 10(+0) 7(−2)

ダメージ完全耐性:[毒]

状態完全耐性:毒状態、魅了状態

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉10

言語:作成者の使う言語を理解できるが話すことはできない

脅威度:0(10XP)


テレパシー接続:ホムンクルスがその主人と同じ次元界にいる間、それは知覚したものを魔法によって伝え、両者はテレパシーで通じ合える。

アクション

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィート、目標1体。ヒット:1[刺突]ダメージ、および目標は難易度10の【耐久力】セーヴィング・スローに成功しなければ、1分間毒状態になる。セーヴィング・スローに5以上の差で失敗した場合、目標は5(1d10)分間毒状態になり、この毒状態の間は気絶状態になる。

この記事はOpen Game Licenseに基づいて作成されている。Open Game Licenseに該当するのは、クリーチャーやアイテムの名前やステータスなどである。この記事の他の箇所は個人的な使用を除き、いかなる形式でも許可なく複製することはできない。


2020年06月20日 [長年日記] 編集

§ [DnD][5e] アドベンチャー:歌に惹かれるものたち(2~4レベル)

今週また、5e用の小さな冒険ですぅ。今回はちょっとレベルを上げたですぅ。

データ系はOGLを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。

冒険の概要

この冒険は2~4レベル程度のキャラクター向けの短時間で終わるアドベンチャーである。

海辺の村メニガイでは近くの岩場にハーピーがねぐらを作り、漁師が被害に遭っていた。冒険者はハーピーとその共生者であるメロウを倒すことを依頼される。

冒険への導入

海辺の村メニカイでは近くの岩場にハーピーがねぐらを作り、漁師が被害に遭っていた。このままでは干上がってしまうので、冒険者は100gpでハーピー退治を依頼される。

下調べをしたいなら、難易度15の【知力】〈魔法学〉判定で、空を飛ぶ鳥のような怪物であることや、声で人を魅了するなど、ハーピーについての基本的な情報がわかる。

1.打ち上げられた死体

村の近くにある岩場に行くと、潮風に混じって腐臭が鼻をつく。漁に出てハーピーに惑い殺された漁師たちの死体がいくつか陸に打ち上げられ、腐っているのだ。

これらの死体を検分して難易度15の【判断力】〈医術〉判定に成功すれば、ほとんどは溺死していることがわかる。

また、難易度15の【知力】〈魔法学〉判定に成功すれば、いくつかある大きな刺し傷や殴打、食い散らかされた跡はハーピーの力ではつけられそうにないとわかる。

2.小島へ

ハーピーがねぐらを作っている岩場は、徐々に深くなる水深2~5フィートの浅瀬に、水面から顔を出す岩が点在する場所で、水底にはところどころ水深10フィート以上になる穴が開いている。この浅瀬は移動困難な地形である。

岩場の波打ち際には、漁師の使うこぎ船がいくつか繋がれている。

小島へ向かっていくと、うっすらと妙なる歌声が聞こえてくる。

3.岩場の女怪、深淵の海魔

ハーピーは冒険者たちが近づくと、とりこにしようと魅惑の歌を歌い始め、島に引き寄せようとする。そして歌が始まると、歌に誘われた者のご相伴にあずかることに味を占めたメロウが穴の深みから這い出てきて、小島に住む3羽のレイヴンも攻撃を仕掛けてくる。

ハーピー

中型・怪物、混沌にして悪


AC:11

hp:38(7d8+7)

移動速度:20フィート、飛行40フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
12(+1) 13(+1) 12(+1) 7(-2) 10(+0) 13(+1)

感覚:受動〈知覚〉10

言語:共通語

脅威度:1(200XP)


アクション

複数回攻撃:ハーピーは2回の攻撃を行なう。爪で1回、およびクラブで1回。

爪:近接武器攻撃:攻撃+3、間合い5フィート目標1体。ヒット:6(2d4+1)[斬撃]ダメージ。

クラブ:近接武器攻撃:攻撃+3、間合い5フィート目標1体。ヒット:3(1d4+1)[殴打]ダメージ。

魅惑の歌:ハーピーは魔法の歌を歌う。ハーピーから300フィート以内で歌を聴くことができるすべての人型生物と巨人は難易度11の【判断力】セーヴィング・スローに成功しなければ、歌が終わるまで魅了状態になる。ハーピーが歌を続けるためには次のターンにボーナス・アクションを使用する必要がある。歌はいつでもやめることができる。ハーピーが無力状態になると歌は終了する。

ハーピーに魅了されている間、目標は無力状態になり、他のハーピーの歌を無視する。魅了された目標がハーピーから5フィート以上離れているなら、目標は5フィート以内に近づくように、一番直線的な経路でハーピーに向かって移動せねばならない。このとき機会攻撃を避けようとはしないが、移動先が溶岩や穴などダメージを発生させる地形、そしてハーピー以外からのダメージを受けた時、目標はふたたびセーヴィング・スローを行なえる。魅了された目標はターンの終了時にセーヴィング・スローを行なえる。せーヴィン・スローが成功した場合、効果はそこで終了する。セーヴに成功した目標は、次の24時間このハーピーの歌に対する完全耐性を得る。

メロウ

大型・怪物、混沌にして悪


AC:13(外皮)

hp:45(6d10+12)

移動速度:10フィート、水泳40フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
18(+4) 10(+0) 15(+2) 8(-1) 10(+0) 9(-1)

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉10

言語:深淵語、水界語

脅威度:2(450XP)


水陸両用:メロウは空気中でも水中でも呼吸できる。

アクション

複数回攻撃:ハーピーは2回の攻撃を行なう。噛みつきで1回、および爪、あるいは銛で1回。

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い5フィート、目標1体。ヒット:8(1d8+4)[刺突]ダメージ。

爪:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い5フィート、目標1体。ヒット:9(2d4+4)[殴打]ダメージ。

爪:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い5フィート、目標1体。ヒット:9(2d4+4)[殴打]ダメージ。

銛:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィートまたは20/60フィート、目標1体。ヒット:11(2d6+4)[刺突]ダメージ。目標が超大型以下のクリーチャーなら、メロウとの【筋力】の対抗判定に失敗した場合、メロウに向かって20フィートまで引き寄せられる。

レイヴン

超小型・野獣、無属性


AC:12

hp:1(1d4-1)

移動速度:10フィート、飛行50フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
2(-4) 14(+2) 8(-1) 2(-4) 12(+1) 6(-2)

技能:〈知覚〉+3

感覚:受動〈知覚〉13

言語:-

脅威度:0(10XP)


声真似:レイヴンは人の囁き声、赤子の鳴き声、動物のさえずりなど、耳にした単純な音を真似できる。この音を聞いたクリーチャーは、難易度10の【判断力】〈看破〉で偽物だと判別できる。

アクション

くちばし:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィート、目標1体。ヒット:1[刺突]ダメージ。

結末

ハーピーとメロウを倒せば、村を悩ませていた怪物騒ぎにもかたがつく。ハーピーのねぐらには、これまで彼女が蒐集してきたがらくたが積まれており、金目の物は100gpのパール、50gpのクオーツがある。

村へ凱旋すれば、翌日には新鮮な魚料理が振る舞われることだろう。

この記事はOpen Game Licenseに基づいて作成されている。Open Game Licenseに該当するのは、クリーチャーやアイテムの名前やステータスなどである。この記事の他の箇所は個人的な使用を除き、いかなる形式でも許可なく複製することはできない。


2020年06月25日 [長年日記] 編集

§ [DnD][5e] 『ダンジョンズ&ドラゴンズ第5版購入ガイド

最近SNSなどでD&D熱が高まっているようなので、去年出した合同誌『5e Zine vol.1』に寄稿した記事に加筆、修正した『ダンジョンズ&ドラゴンズ第5版購入ガイド』を公開しましたぁ。買い物の手引きにしていただければ幸いですぅ。


2020年06月27日 [長年日記] 編集

§ [DnD][5e] アドベンチャー:白い森(2~4レベル)

今週も5e用の小さな冒険ですぅ。前回と同じく2レベルくらいから用ですぅ。

データ系はOGLを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。

冒険の概要

この冒険は2~4レベル程度のキャラクター向けの短時間で終わるアドベンチャーである。

交易の隊商が行き交うダルカーの町から20マイルほど東、森の近くで馬車が襲われ、冒険者はこれを行なった獣の討伐を依頼される。襲撃した獣は森に住むアウルベアで、これを倒せば襲撃事件そのものは解決になる。

だが、その森には近頃エターキャップとそれに惹かれてやってきた蜘蛛類が住み着き、元から住んでいる獣を圧迫している。情報収集などを行なえば、こちらを解決することも可能である。

冒険への導入

東西を繋ぎ交易で賑わう街道の町、ダルカー。その酒場に、街道を巡回する警備隊の隊長、ドワーフのマヴ・ラコレックが現われる。彼は街道筋のある場所で旅人の襲われる事件が頻発しているため、それの調査を頼みたいと冒険者に声をかけてくる。報酬は問題を排除した成功報酬で100gpである。

依頼を受けるなら、マヴはダルカーの町から20マイルほど東の街道が森に面している部分で、旅人の襲われる事件が頻発していると詳しい情報を教える。いずれも獣による襲撃と目されており、昨日もまた馬車が襲われ、数名の人死にが出ていることも話す。

冒険者がくだんの森についてダルカーで調査するなら、最近森に蜘蛛が繁殖していて木こりや狩人が困っていると知ることができる。この情報を得た上で、難易度15の【知力】〈自然〉判定に成功すれば、エターキャップが住み始めた場所では蜘蛛が増えることを思い出せる。

1.惨劇の現場

ダルカーから街道を東へ20マイル進んだ場所に、最新の襲撃現場がある。強い力で破壊され、血が飛び散った馬車の瓦礫が街道の横に避けられており、近くには死体に幌布がかけられている。

死体を見てみるなら、馬車と同じように強い力で殴られたりつつかれたりしており、全身が揃っていないものもあるとわかる。

襲撃者の足跡は森の中へと続いている。森の探検を始めるなら「2.蜘蛛の森」へ進むこと。

2.蜘蛛の森

森の中に入ると、いたるところに蜘蛛の巣がある。冒険者はこの中で襲撃者の足跡を追跡しなくてはならない。足跡の追跡は難易度15の【判断力】〈生存〉判定である。

追跡していくと、木の上から1体のジャイアント・スパイダーが飛びかかってくる。ジャイアント・スパイダーの【敏捷力】〈隠密〉と冒険者の受動【判断力】〈知覚〉を比較し、ジャイアント・スパイダー以下だった者は不意討ちされる。

ジャイアント・スパイダー

大型・野獣、無属性


AC:14(外皮)

hp:26(4d10+4)

移動速度:30フィート、登攀30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
14(+2) 16(+3) 12(+1) 2(-4) 11(+0) 4(-3)

技能:〈隠密〉+7

感覚:疑似感覚10フィート、暗視60フィート、受動〈知覚〉10

言語:-

脅威度:1(200XP)


蜘蛛歩き:スパイダーは能力値判定の必要なく、天井での逆さ歩きを含む登攀が困難な表面を登攀することができる。

蜘蛛の巣知覚:スパイダーは蜘蛛の巣と接触している間、同じ蜘蛛の巣に接触している他のクリーチャーすべての正確な位置がわかる。

蜘蛛の巣歩き:スパイダーは蜘蛛糸での動きの制限を無視する。

アクション

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィート、目標1体。ヒット:7(1d8+3)[刺突]ダメージ、および目標は難易度11の【耐久力】セーヴィング・スローに成功しなければ、9(2d8)[毒]ダメージを受け、成功したら半減ダメージを受ける。[毒]ダメージによって目標のhpが0になった場合、目標は容態安定化するが1時間の間毒状態になり、hpを回復した後もこれは持続し、この毒状態の間は麻痺状態でもある。

蜘蛛糸:遠隔武器攻撃:攻撃+5、射程30/60フィート、目標1体。ヒット:目標は蜘蛛糸で拘束状態になる。拘束状態の目標はアクションとして、難易度12の【筋力】判定を行ない、成功すれば蜘蛛糸を引きちぎることができる。蜘蛛糸を攻撃で破壊することもできる(AC10;hp5;[火]ダメージへの脆弱性;[殴打]、[精神]、[毒]ダメージへの完全耐性)。

3.獣のあなぐら

足跡を追跡した先には、小さな洞穴がある。近くにある蜘蛛の巣は乱雑に払われている。その中には旅人や馬車を襲撃してきたアウルベアがいる。獣は縄張りへの侵入者を察知すると、ゆっくりと体を上げて身構える。

この巣穴には街道を襲撃して奪った食料品や馬、人型生物などの肉など、餌になるものが積まれており、奥にはアウルベアの卵がある。この卵を無事に人里へ持って帰れば、2000gpの価値がある。

アウルベア

大型・魔獣、無属性


AC:13(外皮)

hp:59(7d10+21)

移動速度:40フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
20(+5) 12(+1) 17(+3) 3(-4) 12(+1) 7(-2)

技能:〈知覚〉+3

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉13

言語:-

脅威度:3(200XP)


鋭敏視覚・嗅覚:アウルベアは視覚および嗅覚に関わる【判断力】〈知覚〉判定に有利を得る。

アクション

複数回攻撃:アウルベアは2回攻撃する。くちばしで1回、爪で1回。

くちばし:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い5フィート、目標1体。ヒット:10(1d10+5)[刺突]ダメージ。

爪:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い5フィート、目標1体。ヒット:14(2d8+5)[斬撃]ダメージ。

4.蜘蛛の主

今まで探索してきた森には、数ヶ月前にエターキャップが流れ着いて定住を始めており、これに惹かれて各種の蜘蛛が集ってきている。エターキャップを倒さない限り、いずれまた森の野生動物が街道を襲撃するだろう。

エターキャップの居所を探すのは、難易度15の【判断力】〈生存〉判定である。成功すれば、どんどん蜘蛛の巣が深くなる場所へ出て、その中心にずんぐりした人型の生命体を発見できる。エターキャップは2体のジャイアント・ウルフ・スパイダーを従えている。蜘蛛の巣は移動困難地形とすればよいだろう。

エターキャップ

中型・魔獣、中立にして悪


AC:13(外皮)

hp:44(8d8+8)

移動速度:30フィート、登攀30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
14(+2) 15(+2) 13(+1) 7(-2) 12(+1) 8(-1)

技能:〈隠密〉+4、〈生存〉+3、〈知覚〉+3

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉13

言語:-

脅威度:2(450XP)


蜘蛛歩き:スパイダーは能力値判定の必要なく、天井での逆さ歩きを含む登攀が困難な表面を登攀することができる。

蜘蛛の巣知覚:スパイダーは蜘蛛の巣と接触している間、同じ蜘蛛の巣に接触している他のクリーチャーすべての正確な位置がわかる。

蜘蛛の巣歩き:スパイダーは蜘蛛糸での動きの制限を無視する。

アクション

複数回攻撃:エターキャップは2回攻撃する。噛みつきで1回、爪で1回。

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィート、目標1体。ヒット:6(1d8+2)[刺突]ダメージ、および目標は難易度11の【耐久力】セーヴィング・スローに成功しなければ、4(1d8)[毒]ダメージを受け、成功したら半減ダメージを受ける。[毒]ダメージによって目標のhpが0になった場合、目標は容態安定化するが1分間の間毒状態になり、hpを回復した後もこれは持続し、この毒状態の間は麻痺状態でもある。

爪:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィート、目標1体。ヒット:7(2d4+2)[斬撃]ダメージ。

蜘蛛糸:遠隔武器攻撃:攻撃+4、射程30/60フィート、目標1体。ヒット:目標は蜘蛛糸で拘束状態になる。拘束状態の目標はアクションとして、難易度12の【筋力】判定を行ない、成功すれば蜘蛛糸を引きちぎることができる。蜘蛛糸を攻撃で破壊することもできる(AC10;hp5;[火]ダメージへの脆弱性;[殴打]、[精神]、[毒]ダメージへの完全耐性)。

ジャイアント・ウルフ・スパイダー

中型・野獣、無属性


AC:13(外皮)

hp:11(2d8+2)

移動速度:40フィート、登攀40フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
12(+1) 16(+3) 13(+1) 3(-4) 12(+1) 4(-3)

技能:〈隠密〉+7、〈知覚〉+3

感覚:疑似感覚10フィート、暗視60フィート、受動〈知覚〉13

言語:-

脅威度:1/4(50XP)


蜘蛛歩き:スパイダーは能力値判定の必要なく、天井での逆さ歩きを含む登攀が困難な表面を登攀することができる。

蜘蛛の巣知覚:スパイダーは蜘蛛の巣と接触している間、同じ蜘蛛の巣に接触している他のクリーチャーすべての正確な位置がわかる。

蜘蛛の巣歩き:スパイダーは蜘蛛糸での動きの制限を無視する。

アクション

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィート、目標1体。ヒット:4(1d6+3)[刺突]ダメージ、および目標は難易度11の【耐久力】セーヴィング・スローに成功しなければ、7(2d6)[毒]ダメージを受け、成功したら半減ダメージを受ける。[毒]ダメージによって目標のhpが0になった場合、目標は容態安定化するが1時間の間毒状態になり、hpを回復した後もこれは持続し、この毒状態の間は麻痺状態でもある。

結末

アウルベアを倒せば当面の事件は解決し、マヴから100gpの成功報酬を得ることができる。エターキャップも倒して蜘蛛が増えていた原因も説明すれば、マヴは町の顔役たちと交渉し、さらに100gpの報酬を持ってきてくれる。

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