2014年08月01日 [長年日記] 編集
§ [Promiscuus] ドメイン名更新の季節
毎年恒例ドメイン更名新の時期がやってきたけど、来年は何かの節目になる年なので新しいドメイン名も取ろうか取るまいか音頭を踊ってるですぅ。
2014年08月02日 [長年日記] 編集
§ [TRR][Oni] リプレイ『鬼の話~はじめに』
はじめに
これから[Oni]のタグで始める文書は、2010年に行なった『天下繚乱RPG』のオンラインセッションのログをリプレイとして編集したものですぅ。
なにぶん古いものだけど、編集を挟むことで当時の感覚を今の感性で再編できればと考え、書いた分を公開していくことにしましたぁ。
リプレイに参加していただいた方も現在はそれぞれにご多忙でセッション方面では疎遠だけれど、また何かプレイしたいものですぅ。
なお、幸いにもこのリプレイでこのシステムをプレイしようとする方がおられた場合、書籍版の在庫は流通にあるもの限りのようだけど、公式サイトからのリンクで電子書籍版を購入することができるですぅ。
それでは次回から、リプレイ『鬼の話』を始めるですぅ。
2014年08月03日 [長年日記] 編集
§ [TRR][Oni] リプレイ『鬼の話~参加者紹介』
参加者紹介
このセッションに参加したプレイヤーは以下の通り。敬称は略させていただいた。
爆弾パンチ郎
このセッションの人数集め、スケジューリングなどセッションに連なる外部の用事一切を仕切ってくれた方。筆者は不精なのでこのような申し出はとてもありがたい。映画などの知識がとても豊富で、演出や台詞の引き出しが広い。今回は渡世人のふるまいについても調査してセッションに臨んでくれた。
余談だが、読者の皆様にも、GMと日程調整などの担当は分離することをおすすめしたいくらいである。労力の分散という意味ではもちろんだが、このシステムの場合は経験点にも繋がる。
D16
『ダンジョンズ&ドラゴンズ』の翻訳チームでその和訳を手がける方。昨今は『天下繚乱RPG』や『グランクレストRPG』など様々なRPGの記事も執筆している。『天下繚乱RPG』のプレイはこのセッションが始めてだったが、異形どもの世界へ足を踏み入れる無頼漢として伝奇の登場人物を好演した。
古河切夏
『重鉄騎』のシナリオなどを手がけるライターさん。RPGも精力的にプレイしており、シーンや演出の提案などで積極的にPCを表現する手練はさすがの一言。今回のセッションでは、青雲の志を胸に抱きつつ日々の雑事に忙殺されがちな北町奉行で脇を渋く固めてくれた。
mash
同人サークル『十番町の会』で『聖龍伝説』やテレビドラマ版『美少女戦士セーラームーン』などの同人誌を執筆、頒布している方。アイドルやアニメ、声優についての造詣がとても深く、このセッションでも得意分野の戦う女の子をPCに水を得た魚のような活躍をしてくれた。
ぱらでぃん
今回のセッションではGMを勤めた、このリプレイの筆者。今回はSNSで声をかけられてからはあれよあれよとセッションの予定が決定し、おいしいところだけを味わわせていただいた。
2014年08月05日 [長年日記] 編集
§ [DnD][5e][LnL] 『これなるは「Player's Handbook」(Here Comes the Player's Handbook)』
伝説と伝承
今週の伝説と伝承で、マイクは新しい『Player's Handbook』に掲載されるキャラクターの背景がどんな力を持っているのか紹介する。
充分な幸運に恵まれてウィザーズ・プレイ・ネットワークの店舗に行けるのなら、『Player's Handbook』は今週の日曜日に君の手にあるだろう。私たちはどれだけ遠くに来たのだろうと考えるとすばらしく感じる。あるときは、それは発売日に決してたどり着けないようにも感じた。他のときは、迫り来る納期と山ほどの仕事によって、あまりにも遠くへ来てしまったように感じさせられた。
私たちは本の内容ほぼすべてを覗き見してきたが、まだキャラクターの背景のリストすべてを公開していなかったことに私は気づいた。背景に対する肯定的な反応を見るのはすばらしいことだった。それらはキャンペーンをカスタマイズするための強力な道具であり、プレイヤーに異なる人物をロールプレイさせることについて強い基盤を与える。
さて、面倒な話はこれくらいにして、『Player's Handbook』で使える背景のリストをここに公開しよう。しかし、君に本の発売まで考えることを与えるために、私はここで挙げられるものの中に嘘の背景を入れておいた。君はどれが欺瞞情報かわかるかな?これは実に難問だ。
- 侍祭
- 山師
- 犯罪者
- 芸人
- 民衆の英雄
- 古金竜
- ギルドの職工
- 隠者
- 貴族
- 異邦人
- 賢者
- 船乗り
- 兵士
- 浮浪児
私の小さななぞなぞを解くのが簡単だとわかったのなら、君は自分自身の背景を作るのがどれだけ簡単か知ることについて、実体験をしている。実際、背景をカスタマイズするのはDMがキャンペーンや設定を活き活きさせるために最善の道具のひとつである。
まず第一に、背景が与える習熟は特定の偏りを持っていない。君は何をおじゃんにすることもなく、ある道具や技能をもうひとつ別のものに変更できる。特徴はもう少し慎重になる必要があるが、『Player's Handbook』で提示されたものを混ぜて馴染ませるのは最高だろう。しかし、君が自分自身の特徴を作りたい場合のガイドラインいくつかはここにある。
背景の特徴はたとえば判定や攻撃へのボーナスなど、明確なシステム上の利益は避けなければならない。そのかわり、最高の特徴はロールプレイ、探索、そして世界との相互作用についての新たなオプションを開くものだ。
たとえば、賢者の背景の利益はDMにとってキャラクターを冒険の中に送り込むためのいい友だ。それは情報を提供したり判定を自動で成功にすることはない。そのかわり、キャラクターが情報を思い出すことができなくても、彼女はそれをどこで知ることができるか知っている。それは町へ戻ってより知識を持った賢者から助言を受け――古代遺跡の中で久しく失われていた図書館へパーティが向かう――ことかもしれない。
最高の特徴はキャラクターを自発的に探求へと進み出させ、NPCと接触し、君が作り上げた設定やキャンペーンとの関係や絆を発展させる理由を与えるものだ。たとえば、君がギルドの暗殺者の背景を作りたいとしよう。利益は隠れ家への出入りとギルドが主要な都市でつなぎを取れる協力者といったところだろうか。協力者は信頼できる保障はないが、キャラクターは彼らをあてにすることができると知っている。
その背景を持つキャラクターには、都市へと向かい、そこの市井に混じる正当な理由をまさに持っている。だが、より興味深いように、君は死の神の司祭がギルドに戦線を布告したとキャンペーンで決めるかもしれない。キャラクターが隠れ家に戻ると住人が死の神のクレリックから殺されているのを見つければ、君は即席で冒険へのきっかけを作成できる。
背景を修正したり、君のキャンペーンに適合させるために彼らの設定を変化させることを恥ずかしがらないでほしい。たとえば、君が『Lost Mine of Phandelver』をやっていて、グループの誰かが隠者の背景で新しいキャラクターを作りたいとする。そのキャラクターは地元の隠者として、ドルイドのレイドースと雷樹の遺跡周辺で暗躍している狂信者に遭遇したのかもしれない。レイドースとキャラクターとの関係は彼女への束縛として利用できる。彼女は町にあふれる魔法を研究したいので、魔法の研究狂信者を遺跡から追い払うときに個人的な賭けをするかもしれない。隠者が発見するのは雷樹を荒らす謎のゾンビもいるかもしれないし、それはキャンペーンのより大きな要素へと段階的に接続することができる。
背景はプレイヤーのキャラクターとDMのキャンペーンの間で接着剤になるものだ。制限のない箱庭、あるいは綿密に計画された叙事詩のどちらをやるにかかわらず、君は背景とその要素(特徴、束縛など)をキャラクターがゲームを駆動させるための勢いを持続させるために利用できる。
2014年08月06日 [長年日記] 編集
§ [TRR][Oni] リプレイ『鬼の話~プリプレイ』
プリプレイ
このリプレイで文書化するセッションではチャットでリアルタイムのセッションへ入る前に、あらかじめSNSや掲示板でハンドアウトの提示、イメージやデータのすり合わせなど、できるだけのプリプレイを行なっている。
参加者が全員同じ時間を共有することはとてもコストがかかる、贅沢なことである。それを少しでも軽減するために、時間差があっても行なえることはあらかじめやるに越したことはない。
そしてチャットに集まり、あらためてハンドアウトを提示して自己紹介を行なう。これからセッションを行なうための心の準備を行なうというわけである。
それでは、次回からプリプレイの様子をご覧いただこう。
2014年08月07日 [長年日記] 編集
§ [TRR][Oni] リプレイ『鬼の話~プリプレイ:八刃破りの銀次郎』
PC1:八刃破りの銀次郎 (爆弾パンチ郎)
PC1用ハンドアウト
コネクション:
キミにはかつて、渡辺充という英傑の同志がいた。しかし彼は数年前に江戸を荒らす凶賊、毘沙門組の頭領という裏の顔が暴かれ、獄門台にその首を晒した。キミに何も語らぬまま。そして現在、キミに裏の世界に通じた拝み屋の丈という男から繋ぎが入った。首領が死んで壊滅したはずの毘沙門組がみたび動き出していると。
秩父にそびえる妙法が岳、白岩山、雲取山の三山をまとめて三峰山と呼ぶ。
日本武尊が三峰神社を創建し、役小角や空海も訪れた上古から続く霊場だ。
この地が霊場として存立していたのは人の力だけによるものではない。
この地に深く根を下ろし“お犬様”と親しまれ崇められる
が、そんな三峰山も時空破断によって大きな打撃を受けてしまう。
復活を遂げた閻羅王“白面の君”による急襲を受けたのだ。最後まで戦い抜いた人狼の家門はひとりを残して全滅。大口之真神も深手を受けてその身を森の深くへと隠した。
ひとり残ったその男は体と誇りにあまたの傷を刻まれてなお立ち上がり、御山を降りた。
旅姿に身をやつし、関八州を股にかける渡世人。それが今の彼だ。
すべては村雨丸探索のために。
人は彼を、八刃破りの銀次郎と呼ぶ。
GM:PC1は八刃破りの銀次郎。白狐1/渡世人1/妖怪1でダメージ軽減特技が分厚い構成ですね。
銀次郎:白虎ですのでとにかく固さが売りです。戦闘ではかばいまくらせていただきます。
GM:ハンドアウトは事件へ自主的に首を突っ込む立ち位置を想定してます。
銀次郎:了解です。義理人情には厚い男なので、その辺は頑張らせていただきます。
2014年08月08日 [長年日記] 編集
§ [TRR][Oni] リプレイ『鬼の話~プリプレイ:明星十五郎』
明星十五郎 (D16)
PC2用ハンドアウト
コネクション:
近頃キミの家の近くへ越してきたお倫という女は、かすかに纏う陰もまた魅力的な女義太夫だ。母ひとり子ひとりで何かと大変な様子であるため、キミをはじめとした近所の者たちも何かと手伝いをしている。ある日、息子の新太郎が心配そうにキミへ相談してきた。母が何者かに付け回されているというのだ。
羽前国、
明星十五郎もそのような御留流“天獄流”を代々伝える家に生を享けた。
しかしこの男、なんとも運が悪い。戦国乱世ならば大成したであろうと親戚一同に嘆かれるほどの天真爛漫、無法無頼の漢。しかも剣術修行の相手は彼にも勝る鬼のような師匠、そして山に棲む熊というのだから、立ち合いでの加減というものを知らない。
結局、仕官に箔をつけるため出場した御前試合で大いにやらかし、そのまま出奔。江戸へ流れ着いた次第である。
江戸では腕っ節を頼りに日銭を稼ぎ、酒色に耽った。しかし、江戸に迷い込んできた山賊といった風体のこの男、外見通り粋やいなせにゃどうにも馴染まず、今では長屋をうろつく野良猫の蚤取りをするのが日課の毎日である。
明星十五郎、悪いやつではないのだが、とことん運がない。
十五郎:データはサンプル(流浪の剣客)をそのまま使っております。
GM:わかりました。ハンドアウトは先ほど渡した通りです。
十五郎:はい。お倫さんは独り身だったりしますでしょうか? 誰か通ってきたりしてるかどうかという意味で。
GM:いい人はいないようです。
十五郎:あとひとつ。特に問題がないなら、今回のセッションで初めて妖異に関わることになるキャラクターにしたいです。で、「こんなおもしろいことがあるなんて! まぜろまぜろ、俺にもあいつぶった切らせろ!」という感じで。
GM:わかりました。妖異と関係してない導入なので、最初は知らないプレイで行きましょう。
2014年08月09日 [長年日記] 編集
§ [TRR][Oni] リプレイ『鬼の話~プリプレイ:“蘭学奉行”平賀貞親』
“蘭学奉行”平賀貞親 (古河切夏)
PC3用ハンドアウト
コネクション:
現在江戸の街は凶賊、毘沙門組に脅かされている。不死身の鬼と恐れられる首領、金剛童子を筆頭に荒くれ者たちが大店を襲い、殺し奪い燃やす悪行三昧。今日もまた血腥い現場へ検分へ出てみると、火盗の与力、中山昭孝がキミに嫌味な言葉を投げかけてきた。お優しい町方ではこの事件、手に余りましょうと。
化政時代の北町奉行で特筆すべきは、平賀貞親であろう。旗本平賀家の次男として産まれ、医学を学び単身長崎へと遊学。出島の外国人とも学問から国際情勢まで広汎に議論を交わした碩学で、当時最先端の思想であるフランス人権宣言にも理解を示していたことが知られている。
遊学後は経験を買われて長崎奉行に任命されたが、その職の途上で才知を惜しまれ江戸に戻され、即座に北町奉行に就任した。この決定は本人にとって大いに不服だったようで、オランダ語で書かれた彼の日記には愚痴とおぼしき文面が綴られている。
その任期中は法の下の平等に従ったためか評定所から叱責し、奉行所の与力が狼狽するような決定を下したことも度々だったが、江戸市民からは大いに慕われており“蘭学奉行”の異名で親しまれていた。
このような進取の人として知られる彼だが、しばしば公務を抜け出して市井に紛れることが趣味のひとつだった。前述の日記には寄席で大岡政談を楽しんでいた様子も綴られており、彼の理想主義に過ぎるともいえる思想の原点をうかがうことができる。
GM:玄武1/天下人1/蘭学者1。《蘭学医術》を持つ支援タイプですね。
貞親:コネクションはそのまま好敵手でいきましょう。こっちはあんまり気にしてないそぶりですが、部下が気にするので対処はしないとなあ、と思ってる感じで。
GM:中山は火盗といっても荒くれではなく官僚肌の神経質そうな細面です。時代が時代なら細い眼鏡をかけているような。
貞親:食ってかかってくるけど暴力的な感じではないんですね。冷戦になりそうです。
2014年08月10日 [長年日記] 編集
§ [TRR][Oni] リプレイ『鬼の話~プリプレイ:三日月』
三日月(mash)
PC4用ハンドアウト
コネクション:拝み屋の
キミのもとに、裏の世界にちょっと名の通った拝み屋の丈が仕事を持ってきた。とある裏店に住むお倫という女の動向を見張り、もし何らかの異変があれば報告して欲しいというものだ。丈が言うには、どうやら彼女の周辺で怪しい動きがあり、普段依頼している無宿人には荷が勝ちすぎているので助けて欲しいのだという。
世界は、死に瀕していた。
始めは、些細なことだった。ちょっとした災害や、夕方のニュースを賑わせるほどの事故。だが、気がついた頃には星が落ち、大地は燃え尽き、あるいは海中へと没し、多くの人が死に絶えた。
連鎖して拡大する
残された世界最高の頭脳たちが叡智を結集した結果判明したのは、事象の過堆積による次元乱流の発生。その四次元時空における表出が一連の災厄だということだった。
その発生源は化政時代と呼ばれている時空間領域。過堆積を生じさせているのは閻羅王と呼ばれる高次元の存在。彼らが四次元領域を同じ座標へ重ね合わせることによる負荷で、それに連なる時空連続体すべてが異常をきたしている。それが結論だった。
その解決には高次元領域に干渉して閻羅王を破壊、あるいは放逐するための“何か”が必要である。その探索も兼ねた決死の探索者として、ひとりの少女が選ばれた。
その名は三日月。かつての社会からは人間の側からも天狗の側からも放逐された
わずかな装備を与えられた彼女は、寄る辺ない異境で“それ”を探し、討つべき閻羅王を探す。
すなわち、高次元領域に干渉できる存在の四次元時空における断面。この地の英傑たちはそれを、村雨丸と呼ぶ。
それこそが、死にゆく世界最後の希望なのだ。
GM:朱雀1/未来人1/天狗1のタイムトラベラーですね。丈という男は股旅姿の小男で、無宿人たちに仕事を世話するいわばフィクサーです。
三日月:なるほど。この時代で生活するためには、彼の存在は必要ですね。
GM:無宿人に小遣いと衣装を渡して、娘が死んで悲しんでる豪商のところへ高徳の行者として説法に行かせ、その上前をはねるようないかさまや、ゆすりたかりまで幅広くやる小悪党です。
三日月:取引しかしないだろうなぁ、そりゃ。
銀次郎:小股潜りの又市さんだ!
GM:アニメ版のような外見を想起していただければ。
2014年08月11日 [長年日記] 編集
§ [DnD][5e][LnL] 『Gen Conへ!(Gen Con Bound!)』
伝説と伝承
今週の伝説と伝承で、マイクはGen Conで立ち上がるD&D Adventures Leagueについて話す。
先週の金曜日には『Player's Handbook』がウィザーズ・プレイ・ネットワークの店舗に到着し、私たちの注意は第5版のダンジョンズ&ドラゴンズをプレイすることへと向けられた。『D&D Basic Rules』のアップデート、『暴虐の悪竜』の大キャンペーンと『Hoard of the Dragon Queen』、『Starter Set』の『Lost Mine of Phandelver』、そして『Player's Handbook』の大量のキャラクター・オプションなど、多くのものが君を忙しくするために存在する。それでも不十分なら、君には常にD&D Adventurerers Leagueに飛び込むことができる。
D&D Adventurers Leagueが公式に立ち上がるのはGen Con 2014だが、D&Dエンカウンターズのシーズンはコンベンションが始まる前の水曜日から開始される。Gen Conではわれらが最初のD&D Expeditionsのアドベンチャー『Secrets of Sokol Keep』と『Shadow on the Moonsea』、最初のD&D Epicsの冒険、『Corruption at Kryptgarden』に出会える。また、私たちは『Defiance in Phlan』という1時間のシナリオからなる再プレイ可能なアドベンチャーも行なっており、これらすべてでプレイヤーはゲームと『暴虐の悪竜』を味わえる。
D&D Adventurers Leagueの楽しいところは、君が他のどのD&Dエンカウンターズ、D&D Expeditions、あるいはD&D Epicsのイベントへもキャラクターを持ち越せるところだ。君のキャラクターのレベルと魔法の相手のはイベントからイベントをまたいで継続する。君が有利な状態でD&D Adventurers Leagueを始めたいなら、『Lost Mine of Phandelver』か『Hoard of the Dragon Queen』でキャラクターを作成し、いくらかの経験点を稼ぎ、そしてGen Conでプレイに参加することができる。君が始めるために必要なものはすべてD&Dのウェブサイトから利用できる。
君が本当に豪華な体験を望むなら、行きつけの地元ゲーム店へ向かってD&D Encountersのプログラムに加わってくれ。参加店舗では5つの派閥別のパンフレットが入ったプレイヤー用キット――君のキャラクターが所属できるフォーゴトン・レルムの勢力陣営――を手に待っている。これらのパンフレットには君のキャラクターの派閥用の特別な証明書、派閥の長からの訓示、君の派閥の紋章入りステッカーなどが入っている。君がDMであるなら、私たちは君がD&D Adventurers Leagueでどんなキャラクターにでも適用できる証明書を含んだ特別なDM用パンフレットを準備している。
たとえD&Dエンカウンターズに参加しない場合でも、君は派閥を選んで参加することができる。これらをより興味深いものにするために、Gen Conで私たちはコンベンションの進行に合わせて君の実績を追いかけることのできる特別なカードを配布する。君は自分のキャラクターの役に立つ便利なアイテムから他のものまで、君のD&D仲間から嫉妬されることうけあいの特別報酬を手に入れるためにカードを提出することができる。
君がGen ConにいてD&Dを知る機会がまだなかったのなら、君は幸運だった。コンベンションの間、R&Dチームは君を最小限の騒ぎ方でゲームへ迎えるために講座を開いている。私たちは新しい第5版、君の順を追ったキャラクター作成、そしてルールへの質疑応答を行なっている。
そしてそれだけでは足りないかのように、金曜日の夜(8月15日午後7時から午後11時、ジョージア・ストリートにて)、私たちはこのゲームが40周年を迎えることを祝うパーティをGen Conで開催する。公式に『暴虐の悪竜』を開始する祭りで、君はD&Dデザイナ、小説家、そして他の特別な来賓に混じって『Mystery of the Mask』の解決に手を貸すことができる。私たちには音楽、談笑、そしていくつかのあっと驚くものがある。(君はドラゴンたちを祝うパーティに突撃しているかもしれないのだ)
君がGen Conに行けなくても、D&D Adventurers Leagueが君からもっとも近いゲームのテーブルや君の地元のゲーム店と同じくらい間近であることを思い出してほしい。君は『Hoard of the Dragon Queen』と『Lost Mine of Phandelver』をD&D Adventurers Leagueの公式コンテンツとして家で行なうことができる。君の地元の店舗はD&DエンカウンターズとD&D Expeditionsのイベントを主催することができる。彼らがまだそうしていないなら、必ず彼らがそれを考慮してくれるか相談してほしい。地元のゲーム・コンベンションはD&D Expeditionsを行なうための物資を頼めないか小売店に働きかけることもできる。
君が公共の場でD&Dをプレイしていなかったのなら、試してほしい。私はウィザーズ・オブ・ザ・コーストで仕事を始める数年前に、私はDMとボランティアとしてLiving Greyhawkキャンペーンに参加していた。君は毎週同じグループでプレイしていれば簡単に創造的な意味で快適になることができるし、多種多様な人々とD&Dをすることは君をとてもよいプレイヤーとDMにする。
注意:Gen Con 2014でのD&Dのプレイとイベントの詳細について、君はここで詳しい情報を閲覧できる。
2014年08月12日 [長年日記] 編集
§ [Promiscuus] 盆正月は銀英伝マラソン
GyaO!でまた銀河英雄伝説の無料配信が始まっていたけど、このまま夏休みと冬休みに無料配信をやっていけばネットの風物詩になれそうですぅ。
2014年08月13日 [長年日記] 編集
§ [TRR][Oni] リプレイ『鬼の話~プリプレイ:英傑名鑑』
英傑名鑑
自己紹介も済んだところで英傑を一覧で紹介する。
八刃破りの銀次郎
- クラス
- 白虎1/渡世人1/妖怪1
- 年齢
- 28
- 髪の色
- 白銀
- 肌の色
- 黄
- 瞳の色
- 黒(人狼時は金)
- ライフパス:出自
- 道々の者/火事場の底力
- ライフパス:境遇
- 喪失/世界への反逆
- ライフパス:邂逅
- 憎悪/“白面の君”
明星十五郎
- クラス
- 青龍2/剣客1
- 年齢
- 37
- 髪の色
- 黒
- 肌の色
- 黄
- 瞳の色
- 黒
- ライフパス:出自
- 武門の家/うわばみ
- ライフパス:境遇
- 探索/捜し物
- ライフパス:邂逅
- あこがれ/新門の辰五郎
“蘭学奉行”平賀貞親
- クラス
- 玄武1/天下人1/蘭学者1
- 年齢
- 50代
- 髪の色
- 黒
- 肌の色
- 黄
- 瞳の色
- 濃茶
- ライフパス:出自
- 学者/博識
- ライフパス:境遇
- 組織/組織の利益
- ライフパス:邂逅
- 感銘/“大岡越前”大岡忠相
三日月
- クラス
- 朱雀1/未来人1/天狗1
- 年齢
- 18歳
- 髪の色
- 黒
- 肌の色
- 黄
- 瞳の色
- 黒
- ライフパス:出自
- 半神/不老不死
- ライフパス:境遇
- 探索/捜し物
- ライフパス:邂逅
- 恩人/鬼一法眼
2014年08月14日 [長年日記] 編集
§ [TRR][Oni] リプレイ『鬼の話~PC間コネクションの決定』
PC間コネクションの決定
自己紹介が終わったら、そのイメージに従ってPC同士でコネクションを決定していく。これによって両隣は知り合いということになり、シナリオに参加するモチベーションや情報を共有するときの理由づけが行なえるのだ。
銀次郎→十五郎
銀次郎:ダイスロールで決めた方がいいですか?
GM:イメージがあるなら任意で取った方がいいですが、ふたりで相談してください。
銀次郎:では、十五郎には[興味]で。
十五郎:人格的に? それとも剣の腕的に?
銀次郎:なんだか人間よりは獣の匂いがするので面白いヤツだなぁ、という感じで。
十五郎:ああ、それはいいですね!
十五郎→貞親
十五郎:こっちは、蘭学奉行へか……とりあえず振ってみてから考えようかな。
出目は2と1で、邂逅表の結果は[憎悪]。
貞親:ゲエーッ。
GM:見世物小屋から脱走した狒々と間違えられたとか。
十五郎:江戸に来たときに、真っ先にとっつかまって百叩きにでもされたとか。
貞親:やあ、まあ「力を見せ物にするヤツは馬鹿だ」とか言われたんで怒ってるとかでもいいかもですね。
十五郎:なら、[保護者]ってのはどうでしょう? がっちり窘められて依頼、頭が上がらない。親というには近いですが、兄と言うには遠い位の年齢差か。
貞親:なるほど。「力で幅を利かせる奴も良くない」みたいなこと言いますかね、多分。
十五郎:で、エレキテルびびびされてひっくり返った。
貞親→三日月
貞親:「未来から着たというのは眉唾だがあの装備にはさまざまな叡智がある……」という感じで興味が妥当なとこかしらん、と思うのですが如何でしょう?
銀次郎:おー、蘭学者っぽい!
三日月:三日月はエンジニアではないので、子細を聞かれても微笑むだけです。
貞親:一応オトナなので誤魔化されると手を引きますが、いつか正式に見せてもらおうと思ってます、多分。ということで[興味]を取ります。
三日月→銀次郎
三日月:銀次郎との関係は…ダイス振ってから決めるか。
出目は3と3で、邂逅表の結果は[幼子]。
三日月:……あぁ、あれだ。三日月にとってはこの時代の妖怪は人類の良き隣人として成熟してないから全部幼子に見える……は、無理があるからもうちょっと考えよう。[あこがれ]がいいか。あえて真面目に生きてきたので、かえって銀次郎のような生き様に憧れてる。でも、半分呆れてる。
銀次郎:ああ、自由で無頼な生き様にちょっと憧れつつ、みたいな。
2014年08月15日 [長年日記] 編集
§ [TRR][Oni] リプレイ『鬼の話~オープニングフェイズ:シーン1』
オープニングフェイズ:シーン1・分かれ道(銀次郎)
ときは今より数年前。ところは甲州街道、下諏訪の宿。
一里塚に寄り添うよう植えられた欅の前で、ふたりの男が互いの道へ進もうとしていた。
いずれも堅気とは言い難い出で立ち。片方の立ち居振る舞いにどこか武家の面影がある一本差しが三度笠に歩み寄り、頭を下げた。
「すまんな、またお前を巻き込んでしまった」
「水くせぇ、よしておくんなさいよ。お互い様ってヤツでさぁ」
銀次郎はそれを制して頭を上げさせる。
「お互い様、か。そう言ってもらえるとありがたい」
爽やかな笑みを浮かべて顔を上げる一本差し。名を、渡辺充という。
「妖異に苦しめられている者は多いが、すべてに手を差し伸べられるほど俺たち鬼神衆の手は多くない」
GM/充:「だから、お前みたいな奴には世話になりっぱなしだ」彼はそう言うと旅装を担ぎ直す。
銀次郎:「おや、もうお行きなさるんで?」
GM/充:「ちょっと、江戸でな。大きな山が動いたらしい」
銀次郎:「ほう。そいつぁ剣呑な」
GM/充:「仲間たちも集結している、うまくやるさ。お前も落ち着いたら江戸に来い。俺もしばらくは向こうにいるからな」
銀次郎:「できればお手伝いしたいところですが、生憎こちらも別件がありやしてね。ご武運をお祈りしやすぜ」
GM/充:「ああ、また会おう!」
銀次郎:「おたっしゃで!」
しかし、銀次郎にとってはそれが彼、鬼神衆の渡辺充と最後に交わした言葉となった。
数ヵ月後に彼が旅の空で耳にしたのは、江戸を荒らしていた凶賊、毘沙門組の首領、渡辺充が死罪になり、その首は浅草の刑場で獄門にかけられた。という噂だった。
2014年08月16日 [長年日記] 編集
§ [TRR][Oni] リプレイ『鬼の話~オープニングフェイズ:シーン2』
オープニングフェイズ:シーン2・人助けの仕事(三日月)
「……時空破綻ポイントに到達して、すでに三ヶ月……一向に村雨丸の手がかりもつかめぬまま……私はいったい何をやっている……」
化政時代への転送、潜伏は上首尾だったが、そこから先の探索で三日月は一向に成果を挙げられていなかった。たまに故郷から送られてくる報告も事実を打開するようなものはなく、ただ焦燥のみが募っていく。
「入りやすよ?」
その思考を払ったのは、軒先からかかった股旅姿の男の声。丈という拝み屋で、脛に傷もつ者たちの間ではちょっと顔が利く。彼女も勝手がわからぬこの時代の江戸に潜伏するため、色々と力を借りていた。
三日月:「……なんだ、丈さんですか。」
GM/丈:「今日は三日月の姉さんに、手すきならぜひ頼みたいことがありやして」
三日月:手すき、と言う言葉に軽く落ち込みつつ。「……いったいなんです? ニセ坊主とニセ神主は御免ですよ」
GM/丈:「今日はそんな仕事じゃありゃせん。陰ながら人を護る仕事ってやつですよ。まあ、話だけでもどうです」
三日月:「……お話、聞かせていただきましょうか」日銭が足りぬとあれば背に腹は代えられない。
GM/丈:「さる筋から頼まれた話でね。裏店にご婦人がひとり住んでらっしゃる。表立って何かしてやるってわけにはいかねえが、何もしないのも不義理……そういう話ですよ」
三日月:「さる筋……ってのは詮索しちゃいけないんでしょうね……でもまぁ、悪事に手を染めるってのでも無さそうですし、もう少し詳しく聞かせて下さい」
GM/丈:「へい。そのご婦人が誰かに狙われてる。だから、人知れず見張って何かあれば知らせてくれっていう話でさあ」
三日月:「穏やかじゃありませんね……でも、何故私に? あなたの手下にやらせるような仕事でしょう?」
GM/丈:「それがね。ご婦人の家の近くを山猿みてえな大男がうろついてるらしくって、無宿どもがビビっちまいまして」
三日月:山猿みたいな大男……? 妖異?「……続けて」
GM/丈:「出かけてる間はともかく、家の近くで見張りをするのは出来るお人に頼むしかねえかなと。三日月の姉さんなら綺麗所だし、警戒されることもあるめえ……こういう筋書きでして」
三日月:「できるお人で綺麗どころ…ねぇ。相変わらず人を乗せるのがお上手ですね、丈さんは」
GM/丈:「いえいえ、本当のことですよ。とりあえず請けるってんなら、食い扶持込みで金は出ますぜ」
三日月:「まぁ……このままじゃ三日もしないうちに夜泣き蕎麦も食べられなくなるところだった。渡りに船というのかしら? 請けますよ、その仕事」
「じゃ、詳しい手筈は道々」
丈はすうと立ち上がると、三日月に仕事の話をしながら見張り所まで案内した。
先方が安心するまでお倫の身辺を見張り、異変があればつなぎに連絡すること、彼女の仕事中には別の見張りがつくので持ち場を離れていてもよいこと、仕事中の食事なども依頼人持ち……それらを耳に入れながら、三日月は懐からこの時代には存在しないはずの樹脂で作られた小箱を取り出す。
(お倫さん……ねぇ。この人の存在を守った場合の世界線収束予想図は……と)
それは正しき未来への道標たる技術の結晶、タイムレシーバー。事象乱流予測システム“宿星”がメッセージを発してきたのだ。
(……この仕事、受けて正解だったみたいね。村雨丸に近づいたのかもしれない)
GM:タイムレシーバーから【宿星:お倫に気を配る】がアウトプットされます。
2014年08月17日 [長年日記] 編集
§ [TRR][Oni] リプレイ『鬼の話~オープニングフェイズ:シーン3』
オープニングフェイズ:シーン3・丁子屋の惨劇(貞親)
時は少し遡る。
三日月が丈から仕事を請けた日の早朝、日本橋にある廻船問屋の丁子屋には、客と奉公人の代わりに役人と野次馬がごったがえしていた。
店の者が皆殺しにされた押し込みの検分である。
「……酷いものだ」
惨劇の痕を被うむしろを捲くり、蘭学奉行は眉をしかめた。
GM/与力:「仏はこれで全部ですね。酷いもんです。記録と突き合わせましたが、女子どもまで皆殺しですよ」
貞親:「傷から見るに斬り、刺し、殴り、なんでもありのやり口か」
GM/与力:「ええ、数年前にも江戸を荒らした毘沙門組の手口です。こいつが蔵に貼られていたし、間違いはないかと」与力が差し出したのは、血で鬼の顔と“毘”の文字が大書された紙です。記録によれば、過去の毘沙門組も同じものを現場に残してます。
GM/与力:「盗まれたのは金子とかさばらない舶来の品。殺しだけではない、目も利きます」
貞親:「長く生き残れば目も利くだろう。欲をかけばすぐに追い込まれる。私の時まで問題は残っていないだろう。ならば目利きの腕利きだけが生き残る。毘沙門組はそういう連中、ということだ……」とん、とん、と額を叩きつつ。
GM/与力:「しかし、奴らの首領はもう二度も死罪にされたはず……そこが面妖です。ああいう連中は頭が潰れれば散じるはず」
貞親:「ああ、そこが解せない。不気味というよりむしろ不快だ。己の死だけを受け取らない、その男の存在が」
GM:そんなことを話していると表口がにわかに騒がしくなります。
貞親:「どうした?」そっちの方に向かいましょう。
表口から響くのは、馬のいななきや、見張りをしている同心や小物たちがもみ合う声。
「何をしている!」
珍しく貞親が声を荒げて向かうと、そこには火付盗賊改方の与力、中山昭孝が部下を連れて馬上から町方を睥睨していた。
貞親:いらっしゃいましたね、では。「……中山殿か」めんどくさそうに言います。
GM/中山:「これはこれは。いえね、押し込みは我々の領分でもありますので一応見に来たわけですよ。町方は、何かと制限もありましょう?」武装の貧弱さなどをあてこするような態度で続けます。「ゆえに、ここは火盗が預かったほうがそちらとしても楽なのではないかと」顔に『さっさと捜査結果渡して引っ込んでろ』と書いているように慇懃無礼な態度です。
貞親:「いやいや、それには及びませぬ。北町には優秀な人員が揃っておりますれば、荒事の前に事を片付けましょう」荒事前提にしてる時点でダメだっつーの、ぐらいの不機嫌顔です。
GM/中山:「そうですか。でしたら我々は町方の検分が終わるまで横で待たせていただくとしますか」
貞親:「ご随意になされい。それほど時間もかけずにお引き渡しする故」中山が来てから十分ぐらいで退散しましょう。ここで調べられることはあまり残っていないし。
火盗は馬を店の真正面につながせる、近くの飲食店に陣取って捜査をじろじろ見るなど威圧してきたが、北町の捜査は表面上つつがなく終わり、貞親は火盗ともその結果を共有するよう部下に申し送りながら、現場を辞した。
無駄な意地を張って問題解決の害になるようなことはしない。平賀貞親とはそんな男であった。
GM:帰り際に【宿星:毘沙門組の悪事を追う】を差し上げます。
2014年08月18日 [長年日記] 編集
§ [DnD][5e] 『Monster Manual』よりスピンクス公開
WotC公式サイトの『Excerpt: Sphinxes』で、『Monster Manual』より抜粋したスピンクスの紹介が12日に公開されていたですぅ。
スピンクスの性質とアートワークの紹介、そしてこれまでの版でどういう変遷をたどってきたかが紹介され、最後にスピンクスのページを丸ごと抜粋した見開きのPDFファイルをダウンロードできるようになってますぅ。
PDFの内容はデータの前に伝承や亜種の紹介などが1ページ、イラスト半ページ、データ半ページという内容ですぅ。
2014年08月19日 [長年日記] 編集
§ [TRR][Oni] リプレイ『鬼の話~オープニングフェイズ:シーン4』
オープニングフェイズ:シーン4・新太郎の頼み(十五郎)
丁子屋の事件から数日が過ぎた。物騒な事件をよそに、明星十五郎は今日も今日とて猫の蚤取りにいそしんでいた。
すると、開け放していた戸口に人の気配がした。気配を隠す様子がない。背中を見せていてもわかる。
軽い足音に、幼さとお天道様の匂い。目が使えなくとも、彼にはそれが近所に住む新太郎であることが、手に取るようにわかるのだ。
ならば。体をずらし、強烈な屁をひとつ。
これが彼流のあいさつだった。
「はっはあ、今日も良い屁だ! 新太郎、音のねえ屁をするようなちんけな男にはなるなよ」
「くせえ! これだから明星の先生は嫁の来てがねえんだよ」
その言葉に、やもめの三十男は嘆息する。
「嫁は、むりだろうなあ」
GM/新太郎:「まったく……。見世物小屋の大猿のほうがまだ客に気を遣えるぜ」
十五郎:「あの大ザルは屁したって、みんな見料はらうじゃねえか。俺の屁を嗅いで金払うんなら、もすこし気を使ってやらあ」
GM/新太郎:「って、違う違う。今日は先生に頼みがあって来たんだ」何かを思い出したように首を振りながら、改まって座ります。
十五郎:「なんだ、お倫さんに一緒に謝って欲しいことでもあんのか?」お倫さんと聞いたら、まともに話を聞こう。
GM/新太郎:「違うよ、母ちゃんには内緒の話だ」
十五郎:「内緒だァ……」話を聞こう。
GM/新太郎:「ここんとこ母ちゃんを迎えに行くとき、変な奴らがつけてきてる気がするんだ」
十五郎:「そりゃあ、あの色気じゃなあ……」と本音を呟き、慌てて口をつぐむ。
GM/新太郎:「母ちゃんはそんなことないって言うんだけど、心配でさ」
十五郎:「よしわかった、飲み込んだ」
GM/新太郎:「わかったか!」
十五郎:「俺が、お倫さん、もとい、お前のお袋さんの行き帰りを護ってやる。行き帰りだけじゃなくてももちろんいいぞ」
GM/新太郎:「……いくらかかる?」巾着袋から銭を取り出そうとします。
十五郎:「……なんでェ、本気か?」
「本気さ」
決意を滲ます少年の声を聞き、男は大きく頷いた。
「……そうだなァ。まずはこの部屋掃除して、お倫さんの手料理でも何か喰わしてくれ」
猫を放し、万年床の上に立ち上がる。
「金の方は、殴って出てきそうな方から取ることにすらァ」「わかったよ。ありがとな、先生」
目が合った十五郎と新太郎はにっこり笑いあう。
「こっちこそ、退屈が紛れそうだぜ」
明星十五郎、子どもと猫にはめっぽう懐かれる男である。
GM:【宿星:お倫の様子を見守る】をどうぞ。
2014年08月20日 [長年日記] 編集
§ [DnD][5e] 『Monster Manual』よりボーン・デヴィル公開
WotC公式サイトの『Excerpt: Bone Devil』で、『Monster Manual』より抜粋したボーン・デヴィルの紹介が公開されたですぅ。
スピンクスの性質とアートワークの紹介、そしてこれまでの版でどういう変遷をたどってきたかが紹介され、最後にボーン・デヴィルのページを丸ごと抜粋した見開きのPDFファイルをダウンロードできるようになってますぅ。
新イラストは蟲の翼がかっこいいですぅ。また、下のほうでは『Paladin in Hell』での勇姿も紹介されてるですぅ。
PDFの内容はイラスト半ページ、データ半ページで、コラムに竿状武器を持たせる選択ルールがあるですぅ。
2014年08月21日 [長年日記] 編集
§ [Promiscuus] ドメイン名取得
十九日に調べ物をしていたら丁度きりのいい日付だったのでドメインをとってしまったですぅ。サイト公開は九月半ばくらいになりそうですぅ。
2014年08月22日 [長年日記] 編集
§ [TRR][Oni] リプレイ『鬼の話~オープニングフェイズ:シーン5』
オープニングフェイズ:シーン5・鬼の復活(銀次郎)
渡辺充との別れから数年後。銀次郎は江戸へ赴いた。
噂を聞いてから充についての調査も行ない。その途上で何度か江戸も訪れた。そして今は、探索で知り合った拝み屋の丈からのつなぎを受け、流れ者たちが集まる悪所の酒場で杯を交わしている。
GM/丈:「まずは一献やってくださいや」
銀次郎:「随分とお久しぶりでござんすね。今度はあっしに何の御用ですかい?」油断なく見つめつつ。
GM/丈:「いえね。俺はこれでも物覚えがいい。旦那が渡辺の旦那について、いろいろ調べていたことを思い出しましてね」
銀次郎:ギロッと怖い目になります。「何かわかったことでも?」
GM/丈:「毘沙門組が、また蘇りやした」
銀次郎:と酒をひっくり返して立ち上がります。「!?」
GM/丈:「先日も丁子屋ってえ廻船問屋がやられたそうです」くいっと酒を呷ります。「旦那にはつれぇ話かもしれねえが、渡辺の旦那はもしかしたら……」
銀次郎:「おい……そりゃあ確かな話なんだろうな?」興奮のあまり口元から牙が覗きかけています。
GM/丈:「確かでござんすよ。もう街のほうもその噂でもちきりですぜ」
銀次郎:とりあえず座り直すと、酒をぐいっと煽って「……つまり、あっしにその一件を探れと?」
GM/丈:「いえ、俺もこんな商売だ。心残りは作りたくないんですよ。俺はあの時、ろくに渡辺の旦那について知らせられなかったんで、せめてものナントヤラってやつで」
銀次郎:ちょっと意外そうな顔で「なんと……あんたにもそんな仏心があったとはね」
GM/丈:「なぁに、あの時貰った金の分の仕事をしただけですよ」
小柄な拝み屋は少し酔いを足に見せて立ち、小粒銀をいくらか親爺に握らせ何事か言い含める。
「金は払ってありますや。あとはお楽しみくだせえ」
「とりあえず礼を言わせてもらうぜ、拝み屋の」
曖昧に頭を下げ、丈は場を辞す。
弔い酒に、連れはいらない。
GM:【宿星:渡辺充の死の真相を追う】をあげます。
2014年08月23日 [長年日記] 編集
§ [TRR][Oni] リプレイ『鬼の話~ミドルフェイズ:シーン1』
ミドルフェイズ:シーン1・尾行(十五郎)
GM:今日からミドルフェイズですが1シーン10分、長引いても20分以内を目標に、手短にシーンを切って進めることを心がけましょう。シーンを開始時にはできるだけ最初に目的を提示します。
ミドルフェイズの開始時に、進行が散漫にならないよう時間的目安を伝える。これは全員に努力目標として周知するためである。
GM:また、次にシーンがほしい人は、雑談チャンネルで相談しましょう。
オンラインセッション、特にテキストでのものはチャンネルを分けることで複数の話題をある程度並行できる。これは強みだ。そこで、次以降のシーンについては並行して段取りを行なうようにした。
GM:ミドル最初のシーンは、十五郎。新太郎の頼みを聞いて数日後、彼が言ったとおり無頼の輩がお倫の周囲を窺っているところを目撃します。
十五郎:「ふん、アレで気配を隠してるつもりかよ」と彼らの尾行を試み、お倫の帰宅を確認したところで接触しようと思います。ごろつきが何に目をつけたのか、それを締め上げて聞き出せばいい。
三日月:私も出ていいかな。
十五郎:こちらは特に問題ないです。
GM:どうぞ、登場難易度は8です。
三日月:成功。登場ですね。
GM:では任意のタイミングで登場できます。
三日月:じゃあ、十五郎とは別の角度からつけていたと言うことで。「狒々のような大男! ……どう見ても、人? いや、奴らは上手にヒトに化ける。油断するな三日月……」と、モノローグを入れます。
登場判定では、GMはもちろんシーンの演出の中心であるシーンプレイヤーにも一言話を通すといい。シーンプレイヤーにやりたいことがあるなど、登場を見合わせてほしい場合もあるからだ。
GM/ごろつきの兄貴分:「あ、ああん? 何だ?」
GM/ごろつきの弟分:「あ、アニキ! こいつですよ! 例の狒々みてえな野郎!」
十五郎:「おいこら、お倫さんをつけ回してんのはお前達だな! どこで見初めたか知らないが」
GM/ごろつきの弟分:「お、おおお、俺たちは別につけまわしてなんかいねえよ!」
十五郎:「ほーう、アニキってことはお前がこいつらにお倫さんの周りうろちょろさせてたんだな?」
GM/ごろつきの兄貴分:「お、俺たちはだなあ。人助けを」少しは頭の回りそうな兄貴分が受け答えます。
十五郎:「ひーとーだーすーけー?」と兄貴分の襟首をつかんで放り投げる。
十五郎が放り投げたごろつきは天水桶に突っ込んで盛大に崩し、蟇蛙が潰れるような音をあげた。
十五郎:「感謝しろよ、お前ら。俺は江戸に出てきてから覚えたんだ……手加減ってヤツをな!」
GM/ごろつきの弟分:「ひいいっ! あ、兄貴ィ!」
こうなると十五郎は止まらない。ふたり組みのごろつきを褌一本まで剥き、次々屋根の上へと放り投げる。
GM:【体力】難易度10の判定をしてください。成功すれば、この締め上げが効いて彼らは知っていることを喋ります。
十五郎:はい。【体力】は+5で出目も5だからギリギリだった。
GM/ごろつきの兄貴分:「お、俺たちゃ頼まれただけなんだ。丈って旦那によう!」放り投げられながら、思わず口に出します。
投げられたごろつきたちはそのまま屋根から落下し、派手な音を立てる……しかも。
三日月:じゃあ、投げられたごろつきが隠れてるところに落ちてくる。「キュウ!」と悲鳴を上げて気絶します。
十五郎:「あ! しまった」
GM/ごろつきの弟分:「ゲエッ! 三日月の姐さんまでやられちまった!」
随分な騒ぎになってきた。往来からもどんどん人が集まってくる。
GM:一旦シーンを切り、三日月の側から次のシーンに行きましょう
三日月:了解。
十五郎:そですね。
2014年08月24日 [長年日記] 編集
§ [NOVA] 2014年08月24日『Artificial Romance』
御堂アキラ(28・♂・カブト●、クグツ◎、カブトワリ):千早重工後方処理課所属の工作員。鍛えられた肉体にサングラスをかけ、ベクターIVを担ぐタフガイ。社に絶対の〈忠誠〉を誓う根っからのクグツだが、今回は何の因果かデビューを控えたアイドルの護衛をすることになり、自らの秘められた感情を自覚していく。音楽はほとんど聴かないし興味もない。プレイヤはアシタカ氏。
クルス・和人(?・♂・バサラ、フェイト◎、クグツ●):N.I.K.本部づきの探偵で、表沙汰にできないような事態を処理するプロフェッショナルでもある。肉体をサイバーアップした〈実験体〉かつ、結果だけもたらすなら便利な〈通過〉使いの超能力者。音楽はあまり聴かないが、だからこそ音楽家である佐村和也と良き友人としてつき合えている。プレイヤは隠者氏。
ニコライ・葛木(?・♂・カゲ、レッガー●、イヌ◎):北米産まれの警察企業、Lone Star N◎VA所属の警官。自らの悪徳を満たせるチャンスでは躊躇しないが、それが警官としての実績に結びつくタイプのイヌ。ただし手加減ができないのでホシはよく殺してしまう。音楽は警邏中にラジオで流行歌を聴き、意外なことにアイドル関係にも造詣が深い。プレイヤは森聖氏。
セフィロス(15・♂・カブキ◎、ミストレス、ニューロ●):『DtoX』事件で毒気が抜け、マンデインの平凡な生活にも身を入れ始めたニューロキッズ。ウェブでは〈芸術:電子芸術〉〈電脳〉〈†オンステージ〉〈†ジャンヌ・ダルク〉〈†ターボブースト〉でオーディエンスを盛り上げるニューロビートの人気アーティスト。音楽は“災厄”前のLPやCDまで集め、創作に利用しているため、メロディに微妙なライバル意識を持つ。プレイヤは荒原の賢者氏。
今回は『アウターエッジ』のシナリオをXにコンバートしたアクトだったですぅ。ゲストのメロディをアキラが護衛する物語が主軸で、これが割れ鍋に綴じ蓋というか、両方アレだからうまい化学反応が起きてなかなかいい話になったですぅ。それには納得いかんとセフィロスが乱入してさらに思わぬ方向へと展開して、次回へ続くことにあいなりましたぁ。
その一方で、ブラックハウンドのメモリ巡査が一夜限りのアイドルデビューを果たしたり、アマデウスという亡霊に引導が渡されたりと、他のゲストにも色々な波乱があってしっとりしながも賑やかに続編へ続いていったですぅ。
カット進行ではセフィロスのニューロビートに乗って攻撃しつつアキラがベクターIVで派手な〈†インターセプト〉を決めて達成値が制御値にすら届かないとか、メモリ親衛隊を使った《制裁》で判定前に重圧を受けて攻撃が潰されたりとゲストがとても酷い目にあっていたですぅ。
今回のシナリオはN◎VAのミュージックシーンに関わることだったので最初にキャストと音楽の関係性についてちょっと質問したけど、そのおかげか音楽周りを結構意識して演出ができていたようで、これはよかったですぅ。
2014年08月25日 [長年日記] 編集
§ [TRR][Oni] リプレイ『鬼の話~ミドルフェイズ:シーン2』
ミドルフェイズ:シーン2・巻き添え(三日月)
GM:三日月とチンピラ二人は伸されてしまいました。十五郎が江戸に来てから手加減を覚えたおかげで、全員命だけはあるようです。
GM/ごろつきの弟分:「姐さん、すまねえ。やられちまった」
十五郎:とりあえず、十五郎は助け起こそうとしつつ、どこを触って良いのかわからないでおたおたしてます。背景で。
三日月:「すまない、じゃないよ全く……。あたしの出る幕がないじゃない……」と小声でつぶやいた上で、とりあえず立ち上がろうか。
十五郎:「これは済まないことをした、そっちに人はいないと踏んでたんだが」とおそるおそる手を出します。きったない手ですが。
三日月:「……よくもやってくれたわね、このヒヒ男!」と、はねのけて。でも、その邪気のない姿に(こいつ、妖異ではないのか……?)と、警戒は解く……のかね。
GM:周囲は野次馬が結構集まって人垣になりました。
十五郎:立ち上がった三日月をみて「い、いい女じゃねえか」一応こんなのでも邪気はない。誤解しているときりがないから、どっか近くの蕎麦屋で手打ちというかをしませんか。そこで、そちらの事情を聴ければ。
破天荒なキャラクターほど、プレイの誘導や共通認識の形成は重要である。十五郎はプレイヤー発言を話を進めるために要所要所でやっている。
三日月:周囲を見渡し、これ以上目だつのはまずいと思いごろつきを立ち上がらせて、「さぁ、おまえ達も、立つんだよ!」と立たせる。
GM/ごろつき兄弟:「へ、へい」ごろつきは、丈に頼まれてお倫を護衛していることを話してたものとします。
三日月:じゃ、蕎麦屋に行ったということで。そこであたしも話すか。
GM:それなら一旦シーンを切りましょう。
2014年08月26日 [長年日記] 編集
§ [Ludus][Liber] Troy Christensen『Phantasm Adventures IV: Character Guide』
去る八月九日、『ファンタズム・アドベンチャー』の第四版にあたる『Phantasm Adventures IV: Character Guide』が英語でリリースされたですぅ。
Character Guideという副題の通り、このルールブックでは惑星モノカンに住む種族や彼らが使う技能など、PCを作成するための本になってますぅ。一応時間の進行や経験点についてのルールはついてるけど、NPCなどのデータがないのでセッションをするには旧版のルールブックを持っているほうがいいかもしれないですぅ。
2014年08月27日 [長年日記] 編集
§ [DnD][5e] 次のstorylineは『元素の邪悪(Elemental Evil)』?
EN Worldの「Sasquatch Studios Will Produce ADVENTURER's HANDBOOK and PRINCES OF THE APOCALYPSE for D&D 5E in 2015!」によれば、『暴虐の悪竜(Tyrnny of Dragons)』の次に展開されるstorylineは『元素の邪悪(Elmental Evil)』らしいですぅ。
この企画はまずサプリメントとアドベンチャーのふたつが準備されてますぅ。
サプリメントは『Adventurer's Handbook』は元素に関連したキャラクタを作るために必要なものを提供するという触れ込みで、『元素の邪悪』と関係深く特化した背景、クラスのオプション、種族などが収録されているということですぅ。
アドベンチャーの『Princes of the Apolcalypse』はフォーゴトン・レルムで四人の預言者に率いられて暗躍する旧き元素の目と戦う大規模なアドベンチャーですぅ。
これらはいずれも、リチャード・ベイカー氏率いるSasquatch Game Studioが担当するとのことですぅ。
ここまで書いてなんだけど、精度は高そうだけどあくまで公式ではない情報だから公式から発表があるまでは全部信じないで待っているくらいの態度でいるのが吉ですぅ。
2014年08月28日 [長年日記] 編集
§ [DnD][5e] 『Monster Manual』よりアンバーハルク公開
WotC公式サイトの「Excerpt: Umber Hulk」で、『Monster Manual』より抜粋したアンバーハルクの紹介が公開されていたですぅ。
アンバーハルクの性質とアートワークの紹介、そしてこれまでの版でどういう変遷をたどってきたかが紹介され、最後にアンバーハルクのページを抜粋した見開きのPDFファイルをダウンロードできるようになってますぅ。
デザインはつるりとしてところどころに毛が生え、より蟲っぽい印象が強くなってるですぅ。
PDFの内容は解説が1/4イラスト1/4ページ、データ半ページですぅ。
2014年08月29日 [長年日記] 編集
§ [TRR][Oni] リプレイ『鬼の話~ミドルフェイズ:シーン3』
ミドルフェイズ:シーン3・蕎麦屋にて(三日月)
三日月と十五郎は、ごろつきを返すと人ごみから離れて互いの事情を話すため、近くの蕎麦屋を訪れた。
十五郎:新太郎から頼まれた内容と、自分の紹介はしておきます。
三日月:「…そんなわけで、『狒々のような大男がお倫さんを付け狙ってるから、それとなく監視してくれ』ってね。丈サンに頼まれたってわけ」蕎麦をすすりながら軽く説明する。「監視するどころか、見つかっちゃったけど」とうつむく。
十五郎:「それとなくってことがあるかい。ボウズにまで気付かれてらあ」と蕎麦をすする口元や箸を持つ指を見て鼻の下を伸ばしてます。「しかもあんな連中じゃ、守りにもなりゃしねえだろう」
GM:実際妖異が出たら守るどころか憑かれるでしょうね。
三日月:「……違いないわ。あんたが相手じゃね……だが、そっちの話を聞く限り、本当の敵はあんたじゃ無さそうだ……」
十五郎:「……あ、そうか。お前たちとは別に、お倫さんをつけ回してる連中はいるってことか」
三日月:「(並外れた大男だけど、妖異ってわけじゃ無さそうだしねぇ)そういうこと。あんたはある意味、わたしたちの護衛を邪魔してるってわけよ。本当はココで蕎麦をたぐってる余裕もないわけ。昼だからまぁ、心配してないけど」
十五郎:「なら、あの二人に払ってた金にも少し色つけて、俺を代わりに用心棒にするってのはどうだ」
三日月:「悪くない提案ね。人間相手ならあんたのほうが頼もしい(妖異相手でも、ある程度勝負になりそうだし……)」
十五郎:その言葉を聞くと、鼻の穴が開いて興奮した様子に。急に精気が漲ってきます。「退屈が、紛れそうだぜ(しかも、べっぴんつきだ!)」
三日月:(……テレパスじゃないけど、心の声が漏れて聞こえそうなレベル……単純な奴)
2014年08月30日 [長年日記] 編集
§ [TRR][Oni] リプレイ『鬼の話~ミドルフェイズ:シーン4』
ミドルフェイズ:シーン4・過去の物量(貞親)
GM:貞親のシーンは奉行所に戻って過去の記録を洗うシーンを想定しています。情報収集シーンへの布石ですね。
貞親:ういす、それでいきましょう。まあまずは地道な基盤固めからで。
GM/役人:「お奉行、このあたりが当時の記録です。と、奉行所の蔵に案内されています」
貞親:「……わかってはいたが、多いな。目星がついている分はあるか?」
GM/役人:「目録だとこの辺のはずなんですが」そう言って何冊か取り出す。
貞親:「これは十日ほどずれているな。こっちは同日だが別件だ。昔からせわしいところだな、江戸は」受け取って開きつつ。
GM/役人:「全くです。とりあえず下の者に使えそうなものを抜き取らせておきましょう」
貞親:では「それがいい。人手がないと手がつかん」言いつつぐるりと背を向けて、「……その間に少々表に出てくる。あれだけの荒事だ、町にも噂が飛んでいる頃だろう」というところで。
2014年08月31日 [長年日記] 編集
§ [Liber] 宇月原晴明『かがやく月の宮』
作品名にもなっている『かがやく月の宮』は『竹取物語』の異本の名前で、それを“女”が読み解いていく体裁で進んでいく物語ですぅ。
『かがやく月の宮』の大筋は一般に知られる『竹取物語』とまったく同じものだけど、そこに込められたディティールはより露骨で精緻になり、意味づけは歪み、むなしさの中で余人には理解しがたい矜持だけを抱いて破滅へ向かう貴公子たちの物語が綴られることになりますぅ。
宇月原作品ではおなじみになっている洋の東西、時空を飛び回る奇想を今回はまだしも常識の範囲内に収め、廃れ者の美学をより多様に描いた感が強いのも、平安の世で既に幻想に近くなっていた時代の話にはふさわしいのかもしれないですぅ。