ネコぶんこ


2015年03月01日 [長年日記] 編集

§ [Ludus] 『Gのレコンギスタ』「地球圏再会」

キア隊長の解答や遺言の名の下にテン・ポリスを攻撃して出航を強行するフルムーン・シップの面々が、コンキュデベヌスを発見してキア隊長が泣いていると感極まって満艦飾で手向けとするまでの様子は、無意識に死者を持ち上げて大義名分にする高揚感が出てましたぁ。

ノレドの素人操縦で大変なことになりかけるところは、キャラそれぞれのよさを短い時間で演出してたですぅ。

ラ・グー総裁はビーナス・グロゥブをフォトン・バッテリーで満たして地球そのものを隣の銀河へ移動させるポストヒューマンな計画をアイーダに話しつつ、ジット団やクンパ・ルシータことピアニ・カルータのように人が劣化するのを防ぐために弱肉強食の戦いをさせて強化させる思惑を持っていたことなど、多くのネタばらしがされていったですぅ。そしてムタチオンである総裁がボディスーツを脱いだ姿を見た姫様は、彼の言葉通り物語の最初から比べるととても強くなっていることを実感できましたぁ。

ムタチオンによる変異を目の当たりにしたら、ビーナス・グロゥブ関係者が遺伝形質や不純物の排出について気にしていたことも納得できるですぅ。

ジット・ラボから奪ったものをクレッセント・シップに積み込んでいるとき、レジスタンスのおじさんふたりがトリニティとダーマ、ダハックをアメリアに提供するとか不穏なことをいっていたのは気になるけど、彼らにしてみればレイハントンの再興こそが目的だから、状況をかき混ぜてくれるなら誰でもいいのかもしれないですぅ。

厨房ではノベルに体重計機能までついてるのにびっくりして、相変わらずの萌えキャラっぷりにぽわわとなったですぅ。

地球圏にやってきたフルムーン・シップ内部での会話は、ジット団のアマチュアぶりを再確認させる内容になっていて、そういう印象付けをしたいのだとみたですぅ。

パーフェクトパックは飛行エフェクトといい命中箇所をそのまま消滅させるフォトン・トルピードといい、今までとは明らかに違う異形の技術なのがこれでもかと強調されてるですぅ。

ベルリが母と再会するカットは、後のシーンで語られる立派すぎる親への感情とも別に、ベルリが色々見て回ったゆえにふたりの間にできた隔たりみたいなものが距離や目線で表現されてましたぁ。そしてその場にいたクンパ大佐とジュガン指令が、ベルリたちが地球圏を離れている間にドレット艦隊が法皇を人質にしていたことや、マスクがその奪還をしたことなどが語られて物語の空白部分を補完したけど、その間にあった大佐の「事態は私の思惑などとっくに乗り越えられています」は真実を知った姫様に対応する独白なのだろうと感じたですぅ。

ジュガン指令一派もやはり大規模な戦闘には慣れていないらしく指揮系統が混乱する中、それに見切りをつけて自分たちで行動するアイーダたちと、「見ちゃいられんな。マスクにサラマンドラを沈めさせてフルムーンに向かわせればいいのに」と思うだけでお茶を飲むだけの大佐もまた、ひとつの対比になっていたですぅ。

アメリア軍にからかわれるケルベスが量産型モンテーロへ「宇宙で羽つきって恥ずかしくないのか!」と反撃するくだりは、クスリとさせられるいいくだりだったですぅ。

マニィがジーラッハを手土産にマスクのもとへ戻るときの光信号が“ル・イ・ン・リ”で、再会したときに「先輩、ルイン・リー!」と呼んだのは、彼女が見ているのはマスクの奥にあるルインだということを直球で表現したいいラブシーンだったですぅ。


2015年03月02日 [長年日記] 編集

§ [Promiscuus] 『BAROQUE▲SYMMETRICAL

独特の味とクセがある3Dローグライク『BAROQUE』の前史ヴィジュアルノベル『BAROQUE▲SYNDROME』をベースに書いて同人誌で発表した『BAROQUE▲SYMMETRICAL』が発見されたのでPDF化して公開したですぅ。

また、pixivでも公開してますぅ。

確か2000年くらいの作品だけど、この頃から書くものの方向性についてはろくに変わってない感があるし、この頃のほうが上手いんじゃあないかという気もするですぅ。

それはそうと、この当時文通しながらFF7、FF8、封神演義などでサークルうなぎむらとして一緒に同人活動していたEMIさん(横浜在住)はお元気なのか今も気になっているので、もしご覧いただいていたりご存知の方がおられれば、ツッコミ欄にでも書き込みしていただけると嬉しいですぅ。


2015年03月03日 [長年日記] 編集

§ [DnD][5e] 『Unearthed Arcana:軍勢ぶつかるとき(Unearthed Arcana: When Armies Clash)』

D&Dの大規模戦闘ルール

マイク・ミアルス――2015年03月02日

D&DのR&DがRPGデザインのさまざまな新しく興味深い要素を君がゲームをするテーブルで使うために披露する毎月の実験場、Unearthed Arcanaへようこそ。

君たちはこのシリーズで発表される素材を第5版プレイテストの第一波と同じように考えることができる。これらのゲームの仕組みは草案の形式なので、君たちのキャンペーンで使用可能であるがプレイテストとデザインの繰り返しで完全に調節されたものではない。これらはとても気まぐれで、不安定なものかもしれない。もし君たちがこれらを使うなら、どんな問題が起こっても裁定を下せる準備をしてくれ。これらはインクではなく、鉛筆で書かれている。

Unearthed Arcanaで発表される素材は私たちがいつか出版されるサプリメントに収録したいものから、私たちの自宅でやっているキャンペーンのハウス・ルールのうち共有してみたいものまで多岐にわたり、コア・システムのオプションから特定のキャンペーン・セッティングのためにデザインされた素材まである。一度それを公開すれば、君たちはそれがどのようにうまくいき、それを改善するために私たちができることがあるかを知るために君たちは私たちに接触することができる。

D&D用大規模戦闘ルール。Player's Handbookに収録されたD&Dの戦闘ルールは小集団――およそ3から6キャラクターの冒険しているパーティと1ダースのクリーチャーをめったに上回らないモンスターの集団の衝突を抽象化するようになっている。この規模での戦闘は、冒険者を正面から捉えている。

しかし、いくつかのD&Dキャンペーンでは、数十あるいは数百のモンスターと戦士の戦いが物語と決定的に関係してくるかもしれない。この第2回のUnearthed Arcanaで、私たちはより大規模な衝突を抽象化し、プレイヤーとDMがすべての軍勢を動かせる標準的な戦闘ルールを構築した。同時に、大規模戦闘のためのこれらのルールは単体の冒険者が敵の軍勢への軍隊の突撃を先導したり、士気を失った兵士を鼓舞したり逃亡兵を再編成させたり、あるいは強力な敵のモンスターや将軍を倒すこともできる。

UNEARTHED ARCANA: WHEN ARMIES CLASH

今回のUAは、一部お待ちかねの大規模戦闘ルールですぅ。

このルールを大雑把に説明すると、部隊は同一クリーチャが10体のstandと個人でも戦闘を動かせる存在のsoloで表現され、standはそれがまるで1体のクリーチャであるかのようにふるまうですぅ。

戦闘のスケールが異なるので抽象度も変わって、1ラウンドは1分、1マスは20フィートとなり、斜め移動は行なえないし斜めでの隣接も認められないですぅ。

Standの作成法は簡単で、元になるクリーチャーのサイズを基本に占有マスを算出し、データはそのまま、移動速度は元の移動速度を5で割ったマス移動できることになるですぅ。そしてこれらのstandは複数のstandが所属してさまざまな恩恵や制限のあるSkirmishers(遊撃隊)かRegiments(連隊)などunitに所属して戦闘に参加するですぅ。

一方のsoloはPCや重要NPCで、彼らはstandやunitと連携して特殊なアクションを行なったり、制限つきながらstandの占有するマスを通り抜けることも可能で、standやunitで構築された戦場を走り回りながら戦うこともできるですぅ。

戦闘は通常とほぼ同じだけどダメージ処理が特殊になっていて、ひとつのstandのhpが0になると隣接した同unitのstandに残りダメージが適用される追加ルールにより、一騎当千の英雄や広範囲呪文の恐ろしさを表現できるようになってるですぅ。

もちろん士気(morale)判定もあり、所属unitの過半数が戦闘不能のstandは判定によって逃走することもあるけど、soloは絶対に折れないしsoloがjoinしたstandも同じなので、護衛を壊走させながら大将首狙う流れを組みやすくなってるですぅ。

大規模戦闘の終わらせ方としては、いずれかの壊滅よりも目的の達成によるVictory Points(VP)をどちらが稼げたかを競争させるほうがよいとされ、DMによって設定された目的を達成する10VP先取方式で、その差分で勝利度が変化するようになってるですぅ。

おおむねこういう感じで、unitを組んで連携するstandをsoloがぶった斬っていく豪快な戦いにするか、soloがstandにjoinして連携する地味な戦いにするかはDM次第で、PCに部隊指揮官をやらせてもいいし無双の英雄をやらせてもいいようになってますぅ。


2015年03月08日 [長年日記] 編集

§ [Ludus] 『Gのレコンギスタ』「ニュータイプの音」

冒頭は天才とミックの戦況分析から始まるけど、天才はかわいく三つ編みいじりながらだけど冷静な説明をするのも堂に入っていて、大陸間戦争も戦ってきて離れしてる様子が表現されてるですぅ。

場面転換したらベルリに保湿クリーム塗ってもらうスルガン総監のサービスシーンなのには驚きましたぁ。それはそうとして、このシーンではメガファウナの面々がアメリア軍には合流したくないこと、それは広い世界を見てしまったからだということが娘の口から父に語られ、アイーダの親離れと、娘が親も知らないことを知ったことに困惑する父の様子が描写されたのは、一行がそれだけ見聞を広めたことがよくわかるですぅ。

マッシュナーとロックパイは艶めいた描写なんだけど、クノッソスの艦長がかき混ぜてくれるから楽しいところがあるですぅ。

ビーナス・グロゥブから来たポリジット隊は味方にライフルを向けてどやされるところでやっぱり戦争慣れしてないのをアピールして、天才とミックは「寝坊しましたもんね」でそういう関係なのをアピールしてたけど、それを聞いたサラマンドラ艦長が顔真っ赤にして震えるところは細かくいい芝居させてるですぅ。

戦闘はこれまでにない物量で攻めてくるアーミィをさばききるヘカテーの棺桶ビットや、相変わらずエフェクトが凄まじいガイトラッシュの一方、戦争を見ようとしてぶつかり合うポリジットとそれを引率するケルベス、おびえてるからこそ戦争に引っ張られるみたいなゆるく危うい部分も描いているのがいいですぅ。それと、今作ではどこの陣営も艦長が個性的なのでブリッジ内の会話だけでも楽しいのがよくできてますぅ。

戦いの中心ではベッカーがあっさりやられ、ポリジットの一機が錯乱してビームマントで爆散させられたことで、ベルリがG-セルフを持つものの義務を果たすとパーフェクトパックを駆使してガイトラッシュを倒すものの、人殺し慣れしていない上にニュータイプの感応でも起こしたのか硬直しているベルリを、記憶喪失だったけどレジスタンスの工作員でプロの軍人ラライヤが励ますのは意外性と謎の説得力があるくだりだったですぅ。

フラミニア先生の「ビーナス・グロゥブとクンタラって似たようなもの同士なんですよ」というのは、人類維持のために食料であることやフォトン・バッテリーを作り続けることを強いられていることを指すのかにゃーとか考えたりしたですぅ。

ところで、ジーラッハはG-ラハ(ヘブライ語の潤い)なんじゃろうかとぼんやり考えてたら、ジット団もG-Itなのかもしれぬと思いついたですぅ。

§ [NOVA] 2015年03月08日『The Right Stuff』

クロード・シメイ(?・♂・カブキ、カゼ●、アラシ◎):ローンで買ったベリアルを駆り、法律や取り締まりお構いなしにN◎VAの街を疾走する運び屋だが、今回はその腕をトライアンフに買われ、拠点型空母ケント・ブルース停止のミッションを請け負った。プレイヤは隠者氏。

セフィロス(17・♂・カブキ◎、ミストレス、ニューロ●):ペルソナはハイスクールの生徒、キーはアイドルへの楽曲やAR演出を提供するニューロ。トライアンフから依頼を受け、クロードのヴィークルごと社用の亜軌道ジェットで北米連合入りした。プレイヤは荒原の賢者氏。

ニコライ・葛木(?・♂・カゲ、レッガー●、イヌ◎):北米産まれの警察企業、Lone Star N◎VA所属の悪徳警官。私腹を肥やす一環でMIDのバイトもしており、久しぶりに故郷の土を踏んだと思ったら大統領閣下のエージェントとして拠点型空母へ挑む羽目になる。プレイヤは森聖氏。

増え続ける紛争や海賊に対抗するために北米連合政府がトライアンフに依頼して建造した無人艦載機や迎撃システム満載の単艦で戦場を構築できるケント・ブルース級拠点型空母が、そのお披露目パーティで突如暴走したことから今回のアクトは始まったですぅ。

一軍にも相当する拠点型空母を止めるために雇われたプロフェッショナルは、艦内を駆け巡るヴィークルを駆り防衛システムに対抗できる火力を持つクロード・シメイ、艦を制御するシステムに触ることができる超ウィザード級ニューロのセフィロス、そしてMIDのシークレットエージェントで生身での戦闘力に長けたニコライ・葛木の三名ですぅ。

彼らはそれぞれN◎VAからトライアンフの社用亜軌道ジェットや、パーティ会場をうろついていたら黒服に捕まえられるなどさまざまな方法で、ニューフォート近郊のトライアンフ社ドックを訪れ、さっそくケント・ブルースはちょっとやそっとじゃ破壊できないと豪語する開発主導者のリチャード・ウォレスから自慢話を聞きながら、オーバーブーストでドックの壁を突き破った目標の座標を特定したですぅ。

するとふたたびリチャードが瞳を輝かせ、レールガンに使っている流体プラズマを推進剤に使ったプラズマ・ジェットを彼専用ウォーカー、オーヴァー・ザ・レインボーで実験する機会だから、クロードのベリアルと三人を詰めた突入用コンテナを持っていくと言い出し、キャストたちは不安がりながらも彼の申し出を受け、リチャードの《突破》で大西洋を飛び、アンカーをポールに絡みつかせながらケント・ブルースへ着艦、ミッションを開始したですぅ。

しかし外周部をうろついていると主砲から砲撃を受けるので、それから逃げつつセフィロスが中心になって内部構造を解析すると、艦のシステムは主砲のアメイジング・グレイス、動的防御甲板のニューフォート、飛行甲板のアンクル・サムがそれぞれ独立し、CICのオーヴァー・ゼアで統括されていることがわかったですぅ。

怪しいのはCICだけど、そこへ行くまでには中枢ブロックを殻のように守る動的防御甲板を破壊せねばならないと、途中のセキュリティをセフィロスが解除しながらベリアルはハリネズミのように迎撃火器を備えた巨大な装甲と対峙するも、ニコライが《不可知》も交えた圧倒的暴力で防御神業をすべて吐き出させ、無理やりにゲートをこじ開けて突入しましたぁ。

CICへの通路も神業で塞がれつつあったけどクロードが場所なんて関係なく《突破》し、ついにメインフレームのオーヴァー・ゼアと対面したキャストたちは、そこにポリゴンで描かれた人のような顔、ゴズマがいることを発見したですぅ。一度は破壊されたものの、新たな肉体を手に入れたゴズマが主機に全力運転命令を送ると、ケント・ブルースは浮上し、成層圏を目指して飛翔を始めたですぅ。リチャード・ウォレス曰く「できるんだからつけた」機能だけど、このまま成層圏に到達して〈★射撃〉〈※フルファイア〉とやれば地球の半球程度を焦土にできるリチャード曰く「可能だから」作ったアメイジング・グレイスを止めるためにも、キャストたちはなし崩し的にゴズマと戦う羽目になったですぅ。

クライマックスの戦いはセフィロスが〈★芸術〉〈電脳〉〈†オンステージ〉〈†ジャンヌダルク〉〈†ターボブースト〉でゲーム上でゴズマと戦い機能を分断させるという演出で味方の能力を上げ、クロードとニコライがオーヴァー・ゼアを叩く構図になったですぅ。

セフィロスがゴズマの放つ攻撃を“災厄”で失われたコナミコマンド打ち込み《電脳神》で回避したり、無慈悲な砲火がオーヴァー・ゼアのメインフレームを破壊し、リチャードもグスタフ・グローリーを六連装にしたオーヴァー・ザ・レインボー専用ハンドガンのピースメーカーからピンポイントなECM兵器を発射してゴズマのバックアップを破壊していると、基板に埃が入ってゴズマがバグり、人間が目にしてからでは操作が追いつかない洗濯機弾幕を《神の御言葉》として発射するも、“災厄”以前から培われた手動連射とパターン覚えを駆使したセフィロスの《チャイ》が打ち消し、ゲームはクリアされオーヴァー・ゼアもその機能を停止、主砲のアメイジング・グレイスも流体プラズマが逆流して爆発、ゲーム対決に負けたゴズマもふたたびウェブへと拡散して消えていったですぅ。

かくしてケント・ブルースは機能を停止し、クロードはスカンクワークスからスカウトを受けたり、セフィロスは賞賛の声を浴びたり、ニコライは大統領の覚えがめでたくなったりしながら、アクトは終了したですぅ。

今回はクライマックスでセフィロスとゴズマがシューティングゲームで勝負しながら、物理的なオーヴァー・ゼアのシステムをクロードとニコライのコンビが破壊していく、なかなか絵になる演出でしたぁ。

また、シューティングゲームのパーツ破壊を再現するためSPSとしてケント・ブルースを構成するパーツ(ゲスト)の撃破を準備していたけど、効率最優先プレイのキャストたちは隔壁のニューフォートと本丸のオーヴァー・ゼア以外無視したので残念ながらポイントは少なかったですぅ。


2015年03月12日 [長年日記] 編集

§ [Promiscuus] 駒の試練、指し手の試練、デザイナの試練

資格取得や受験などは実のところ一本道などではなく、対戦相手の力量はまちまちな将棋、チェス、チャトランガみたいに似たゲームをいくつか並べられ、どれかひとつに勝てばいいものが多いですぅ。だから、ゲームの駒であるよりはゲームを選べる指し手であるほうが有利で、もっといえば指し手であるよりデザイナであったほうが楽になるですぅ。

デザイナ視点での資格取得や受験は、試験の要綱や関係する法律を読み込んで、たとえば将棋にクイーンを持ち込むようにより楽な別の資格で代用できる部分はそれで穴埋めし、自分が楽に勝てるゲームのルールを作ることに労力を払い、その分自分が指し手や駒になる局面で楽をする思想ですぅ。

ゆえに、ゲームのルールを読み込んでグレーゾーンをつつくのが好きな人は、資格試験や受験をそんなメタ視点で捉え、どうすれば自分に一番有利なルールで戦えるのかを考えたほうがモチベーションを持続させやすいかもしれないですぅ。

§ [Ludus] 誰の陰謀かは知らないけれど

かつて世界を支配していた設定の国アリアハンはアーリア人のハーンが訛ったもの、ローマに相当するロマリアの冠を受ける勇者、地球空洞説そのままな闇の世界など、『ドラクエ3』はナチス流の神秘思想に彩られているプロパガンダ作品だという与太を以前考えた覚えがあるですぅ。


2015年03月13日 [長年日記] 編集

§ [Ludus] ゲンちゃんコウちゃんヒカリちゃん(関係ない)

EoE』の「冬月先生、後を頼みます」や、新劇場版で顕著だけど指令とふたりでいるときだけ一人称が“俺”になる副指令などは凄くあざとくて、JUNEで人気カップリングだったのもむべなるかなですぅ。

ゲンドウと冬月の関係性はユイとのそれも含めて京大時代からあまり変化しておらず、普段は職務上の立場もあってああだけどそれを取り払えばその地金が出てくる引っ張りようはいろいろとこうイイものですぅ。


2015年03月14日 [長年日記] 編集

§ [Promiscuus] 白いワンピースの似合う……

白いワンピースの似合う文学少女は定番だけど、白いワンピースの似合う文学少年や白いワンピースの似合う文学青年もいいものですぅ。


2015年03月15日 [長年日記] 編集

§ [Ludus] 『Gのレコンギスタ』「宇宙のカレイドスコープ」

フルムーン・シップで出撃を前にして交わされたマスクをめぐるバララとマニィの会話がなんとも色気があるし、やはり富野監督の描く男女関係だと感じたですぅ。

当のマスクはカバカーリーの由来を説明してたけど、黒いMSでだいたい予想はできてたけど聖地のカアバと守護神カーリーの合成語なのは、趣味が出てるですぅ。

その後ブリッジでのマスクとマニィの会話は、ジット団を軍人に憧れてるみたいだと看破したり、お互いの想いを確認したけど、ベルリと友達になることだけは拒絶するマスクには、今までの言動は自分を力づけるためではなくて本当にクンタラであることが重くのしかかっていたのだと理解できましたぁ。

ユグドラシルのテストでマスクをからかうバララは、こちらはこちらでマスクの気を引こうとしているのがキュートだったですぅ。

ベルリたちと法皇の会話では、カシーバ・ミコシやスコード教の神秘的な力が失われつつあることを暗示し、それを運行長官や総監も恐れていたことが語られ、場面が変わってアーミィから軍事基地化された第二ナットで法皇がぞんざいに扱われるところで実態が示された感じですぅ。

天才やミックと合流したときのアイーダは、ビーナス・グロゥブでの経験もあって指導者として成長しているところを相手の戸惑いで表現するいいシーンでしたぁ。その後、スルガン総監のところに行った天才がドレッド艦隊との和平に異議を唱えるも、疲れたドレッド艦隊を地球に下ろしてそこからは「自分で考えるんだな、少年」といわれたのは、天才が腹芸ではまだ成長の余地ありなところを見せられましたぁ。

ジュガン指令が戦場に出たがっているのを見て、地球人は腐りきっていると思うクンパ大佐はどこがどう動くかわかっている神の視点を持っているからこその傲慢さがいよいよ大きく出てきてるけど、加速に慣れず飲み物でむせる指令を見ると大佐のいうこともわかる暢気さだったですぅ。

出撃前に姫様が礼を言ってカーヒル大尉のことを忘れていいといったのは、最終局面に向けてついに最初のわだかまりが解消され、未来を目指し始めた雰囲気があったですぅ。また、ケルベスとリンゴがアサルトは牽制にも使える、守ってほしいと言って気持ちを転換させるのもみんながベルリを気遣っていることがうかがえたですぅ。

テンダービームを発射するバララは冒頭でかっこよくマニィに譲ったようにみえて心の底で蟠っていたものがパイロットとしてのプライドと混ざって爆発してしまい、マスクが戦場で嫉妬を見せると死ぬぞと心配したけど、案の定メガファウナ一行が突破して危機に陥ってしまったですぅ。

そしてG-アルケインのフルドレスに流されたテンダービームで撃沈しつつあるギニアビザウではドレッド将軍が使えるものはすべて使って本来の目的であるレコンギスタ、キャピタル・タワーから地球へ人を潜り込ませることを指示し「地球に降りれば願いは化ける!」という異なる環境を訪れれば新たな願いを生むことを示唆するような台詞を、まさに芽が出て樹に化けるユグドラシルのテンダービームがかき消す描写は意味の重ね合わせがうまかったですぅ。

ユグドラシルの爆発に巻き込まれ宇宙へ投げ出されてあっけなく逝ったグシオン総監は、これまでしっかりといい大人で、いい大人ではあるけど旧来型の人だということを描写していたからこそ、あのあっさりした描写で姫様の感じた衝撃と動揺に連動させた積み重ねのたまものだと感じたですぅ。


2015年03月16日 [長年日記] 編集

§ [Promiscuus] 『子午祭』をpixivに転載

ずいぶん昔に書いた掌篇のファンタジィ『子午祭』をpixivに転載したですぅ。

この世界を題材に書いたものはもうひとつあるのだけど、以前サーファーズパラダイスが運営していた小説の投稿サイト、SPCノベルスに掲載されていたものなので、こっちでいじっていいかよくわからないからこちらでの公開ではまた調べてからにしたいですぅ。


2015年03月17日 [長年日記] 編集

§ [Ludus] 大購入

いろいろあったので、えいやとNew 3DS LLと『デビルサバイバー2 ブレイクレコード』を買ってしまったですぅ。

とりあえずはトリアングルム編をやっているけど、世界は情報の集合体とか魅力的だったけどちょっと喰い足りなかった要素がどれだけ補完されているか楽しみですぅ。トリアングルム編は最初から仲魔が強めなのは楽でいいですぅ。


2015年03月19日 [長年日記] 編集

§ [Promiscuus] 動悸させながら

今日は心臓の調子が悪いと感じたので病院へ行くとたいしたことはないと薬をもらい、帰りは歩いてかつての寓居周辺をうろついたけど、再開発の影響で道幅が広くなり、時代がかった建物や古い石塀は結構な数がなくなっていたり、ちょくちょくウィンドウを覗いていた店も閉店していたし、私が棲んでいた場所もすっかり新しい建物になっていたので、思い出は思い出の中にとっておいた方がよかったかもしれないと思いながら帰ってきたですぅ。

だけど、山口某所でエヴァの第弐拾四話を観て帰ってきたとき横目で見てなんとなく印象に残った駐車場は健在だったですぅ。

それにしても、こういうふうに思い出の刻まれた場所が変容していくさまを見ると方舟で鳥と戯れていた彼のことを思い出すですぅ。


2015年03月20日 [長年日記] 編集

§ [Promiscuus] 頻脈の中で思う

読む人にとってはまったくどうでもいい私事だけど、某年前の三月二十日午前中に体の変調を訴え、祖母に連れられ収容されていた宗教関係の施設から病院へ行ったあたりが持病と明確につきあいだす発端だったかもしれないので今日はささやかな個人的記念の日だったですぅ。

なぜこんな明確に覚えているかといえば、病院から帰ってきたらお昼のニュースで地下鉄サリン事件を扱っていたからで、記憶や出来事は妙な場所で繋がっていくものですぅ。

しかし病院通いも面倒で続かずにちょっと悪くなってはまた戻るを繰り返していたけど、数年前覿面に悪くしてからそれを続けられてるのは皮肉ですぅ。


2015年03月21日 [長年日記] 編集

§ [Promiscuus] おつかい×2

今日はお彼岸ということで菩提寺へおつかいへ行ったら法要が開かれていて、真っ青なシャツワンピで酷く浮いていた気がするですぅ。

そしてその後は友人に頼まれた『劇場版プリパラ』を観て特典プリチケをもらうミッションを博多駅で達成しようとしたら既に完売で涙を呑み、きーとなったのでパンケーキ食べたけど、店員さんが訓練されていてその流れるような動きと連携に脳内シャアが解説するくらいにプレッシャーを感じてしまったですぅ。

そして本屋さんうろついてたら、ハンナ・アーレントと芥川龍之介が酷似してることに気づいたですぅ。


2015年03月22日 [長年日記] 編集

§ [Ludus] 『Gのレコンギスタ』「死線を越えて」

アメリア艦隊とドレッド艦隊への大きな損害で戦場が大きく揺らぎ各陣営ともに立て直しをはかる冒頭、ジュガン指令は相変わらずむせていたですぅ。一方のマッシュナーはニュータイプの精神感応描写をせずに第三者視点で描くと、どんどん頭がおかしくなっていくだけの人になることをわからせるような暴走をしてるですぅ。

G-ルシファーは四人乗っても余裕がある上、バックヤードも完備な居住性のよさにびっくりですぅ。ここでの会話で、精神的な指導者は姫様だけど、戦闘の目端が利くのはラライヤ、みんなを受け止めるのはノレドで、ベルリはそのちょっと下で背伸びしてる弟っぽいポジションなんだと感じられるくらい濃密なもので、この四人の日常ものとかも観たいと感じたですぅ。

ユグドラシルの戦いを見ていたマニィはルインを取られる焦りを感じてジーラッハで出撃したけど、もろにマスクが前回言ってた「戦場で嫉妬を見せると死ぬぞ」がかかっていて不穏ですぅ。

父親の遺産でもあるメガファウナに戻ってきた姫様にクルーが気遣う言葉をかけていくけど、こういう細かな気遣いが出ている脚本は好きですぅ。そうした上で艦長が義務として旗艦の指揮を取るよう父性を感じさせる厳しい調子で言うのも、ギャップとバランスがよくできているですぅ。

マスク隊とクノッソスの戦いはジット団の合流もあってクノッソスは轟沈し、いい味出してた艦長とマッシュナー以下全滅してしまうけど、クンタラへの差別をなくそうと頑張っていたマスクが「トワサンガ人は月を見ていればいいのだ!」と思いっきりアレな言動をするようになったのは気になったですぅ。それと、カバカーリーの武器がぱっと見超電磁ヨーヨーなのにはちょっと笑ってしまったですぅ。また、戦いにちょっと参加して戦果を挙げたチッカラとクン・スーンですら「これが戦争か」と言うレベルなので、ジット団は本当に思想だけで動いてきたのが理解できるですぅ。

ちょっと所在なさげな法皇を地上へ送り返してからの運行長官は、クンパ大佐たちに息子のことで詰め寄り、地球で戦争が起こることを意識したらまた大気圏グライダーで戦場へ突撃するあたり、アグレッシブに息子を愛する母ですぅ。

ジーラッハは単機でサラマンドラの護衛をおおかた落とす活躍をして、残りはジット団のふたりがいいコンビぶりを見せておしっこで落としてCM入りしたのも笑いをところどころに挟んでくるGレコらしい流れでしたぁ。

CMあけたら姉貴の頼みとベルリの尻を叩いてガランデンの説得に向かわせるアイーダはいいお姉さんになったと思いつつ、「ルインのために負けてやって」「マニィのためにやられてやってくれ」となかば賢者の贈り物状態なマニィとマスクはいい恋人同士ですぅ。妙な生物感をエフェクトで強化してるジーラッハの武装は、マニィの情念が入ってる感じで場面に合ってたですぅ。そしてパーフェクトパックはついにトラクタービームまで出してカバカーリーを追い詰めるけど、このときにマニィが叫ぶ「ベルリは一杯いい目にあってきたんだから、残りの運はあたしたちに頂戴よ!」とマスクの「貴様はいつも圧倒的な力を貰ってぬくぬくしてクンタラを見下す!」は、クンタラのくだりはともかく客観的に見ればまさにその通りなので否定できないものがあったけど、こういうどうしようもないことへのルサンチマンへの危うさもはらんでいるですぅ。

そして乱戦の中でみんな高度が落ちてきていて大気圏突入をすることになるけど、ミックの指摘で「何ィ!」と現状認識する天才が相変わらずの安定っぷりを見せてくれてたですぅ。メガファウナ組の中ではラライヤが真っ先に気づいて姫様に知らせるところなんかは、さすが戦闘のプロですぅ。ガランデン艦長の、「マスク機、画像出ます!」「よくわからん!」には大笑いさせてもらったですぅ。

はぐれた人たちの大気圏突入は天才とミックの段でもうそんな感じだったけど、マスクとマニィはもうまるっきり恋人たちの共同作業で、その途中でマスクを外してルインに戻ってマニィと話しているのは、素になって愛する人のために行なってるんだと感じましたぁ。しかも、耐熱フィルムはハート型なのがもう本当にこっぱずかしいカップルですぅ。

一方、G-セルフのパワーでひとり大気圏突入したベルリはあの中ではやはり少し幼い感じを受けましたぁ。

耐熱コーティングを過信していたサラマンドラが爆発し、ガランデンからメガファウナへの砲撃など大気圏突入も楽ではなく、それらが終わったとき眼下に広がっているのはかつてジャブローだったギアナ高地というのは、視聴者にとっても感慨のある大気圏突入だったですぅ。

それにしてもここ数回、終盤になって死人がぽつぽつ出始めたのは、監督が以前インタビュウで語っていた萌えアニメを作るにしてもパンチラするならそれまでの過程がないとそれはただ見せてるだけになって萌えさせられないを実作で証明しにかかってる気がしないでもないですぅ。

§ [Ludus] ミッション達成

今日は朝一番にそう近くでもない映画館へ行き、『劇場版プリパラ』を観て特典プリチケをもらうミッションを達成したですぅ。

実際にライヴを観させるような演出で懐かしい映像の数々を見ることができ、友人のおつかいとはいえいいものだったですぅ。

エンドロールでアーケード版のキャラがランウェイを歩いていくのも、いい心遣いだったですぅ。


2015年03月24日 [長年日記] 編集

§ [DnD][5e] 『呪文発動のルール(The Rules of Spellcasting)』

Sage Advice

ジェレミー・クロフォード――2015年03月23日

ダンジョンズ&ドラゴンズの世界は魔法で満たされており、多くのキャラクターとモンスターはその魔法を呪文という形で扱う。今月のSage Adviceはそれら呪文の発動に関係するルールに注目している。

これらの質問はPlayer's Handbookの、特に第9章と第10章のルールについてのものだ。君は本を便利にしたいから読むのかもしれない!

攻撃ロールを持つ呪文は攻撃アクション(Attack action)の攻撃として、あるいは追加攻撃(Extra Attack)の特徴の一部として使用できるか?

短く答えるならできない。

Player's Handbookで説明されているように、戦闘で君のターン、君は移動に加えて1回のアクションを行なうことができる。君は使用可能な選択肢――攻撃、呪文発動、そして疾走のような選択肢――すべてのうちからアクションを選ぶか、君がクラス、特技、その他のものから得た特別なアクションを選ぶことになる。

君が自分のターンに呪文を発動させたいなら、君は呪文発動アクションを取る。そうすることは、君が攻撃アクションや他のどのアクションも行なっていないことを意味する。いくつかの呪文、たとえばファイア・ボルトレイ・オヴ・フロストが攻撃をともなうことは真実だが、しかし、君はまずそれを行なわせる呪文を発動させずにそうした攻撃を行なうことはできない。いいかえるなら、何らかの攻撃が行なわれていてもそれは攻撃アクションが使われていることを意味しないのだ。

これを延長して、追加攻撃の特徴(ファイターやパラディンを含むいくつかのクラスで得られる)によっても君は追加の攻撃呪文を発動できない。との特徴は攻撃アクションに特化したもので、呪文発動アクションや他のいずれのアクションでもない。

要約するなら、呪文攻撃をするために、君はまず呪文発動か呪文の効果を発揮する特徴を使わないといけない。たとえば追加攻撃のようなゲームの特徴も君は攻撃をすることはできても、それに可能であると特記されていない限り君は呪文を発動することはできない。

君は近接呪文攻撃によって機会攻撃できるだろうか?

その呪文攻撃が呪文発動によってなされるなら君はできない。クリーチャーが君からの機会攻撃を誘発したとき、君は対応アクション(reaction)として近接攻撃をそれに行なうことができる。機会攻撃は君にたとえばショッキング・グラスプのような呪文を発動させる能力を突然与えることはない。

それぞれの呪文には詠唱時間(casting time)がある。たとえば機会攻撃のようなゲームの特徴によって、君はこの詠唱時間を踏み倒すことはできない、その特徴にそうできると記述がないかぎり。《War Caster》の特技は君に1アクションの詠唱時間を踏み倒させて機会攻撃の代わりに呪文発動をさせられる特徴の例だ。

数種類のモンスターも近接呪文攻撃を機会攻撃として使える。それらはなぜか、特定のモンスター――バンシー、リッチ、そしてスペクターを含む――は近接呪文攻撃を呪文によって行なっていないからだ。たとえば、バンシーの腐敗の接触(Crrupting Touch)アクションは近接魔法攻撃だが呪文ではなくそのまま発動する。したがって、バンシーは機会攻撃として腐敗の接触を行なうことができる。

君が呪文スロットなしで呪文を発動したらそれは何レベルになる?

そのような呪文は考えられるうえでもっとも低いレベルで発動し、そのレベルは解説の一番上に出ているものになる。君にそれのできる特殊能力がないかぎり、呪文のレベルを上昇させる唯一の方法は君がそれを発動させるときにより高レベルのスロットを使用することだ。

ここにいくつかの例を挙げる:

  • ウォーロックのカルケリの鎖(Chains of Carceri)の特徴はウォーロックに呪文スロットなしでホールド・モンスターを発動させる。したがって、こうして発動するホールド・モンスターはその呪文の考えうるもっとも低いレベル、5レベルである。
  • ウォーロックの五つの宿命泥棒(Thief of Five Fates)の特徴はウォーロックに呪文スロットを使ってベインを発動させるもので、ウォーロックがそれを発動するスロットに従い、それは呪文が1レベル以上になる。
  • モンクの元素の修行者(Disciple of the Elements)の特徴は呪文スロットではなく、モンクに氣ポイント(ki point)を消費させることで、呪文のレベルを上昇させられる。

このルールはプレイヤー・キャラクターとモンスター両方に適用され、それはMonster Manualに収録された生来の術者がその考えうるもっとも低いレベルで発動しなければならない理由だ。

呪文はその物質構成要素を消費する?

その解説にそうするという記述がないかぎり呪文が物質構成要素を消費することはない。たとえば、真珠を必要とするアイデンティファイの呪文はそれを消費しないが、ダイアモンドを必要とするレイズ・デッドは君がその呪文を発動すると消費されてしまう。

呪文の物質構成要素が消費される場合、呪文発動の焦点具を消費される構成要素の代用として使うことはできるか?

できない。呪文発動の焦点具を物質構成要素の代用として使用できるのは呪文の解説にその構成要素が価格なしでなおかつ構成要素が消費されない場合に限られる。

呪文発動の焦点具を扱うために必要な動きはどの程度?それは動作構成要素に含まれなければならない?

もし呪文に物質構成要素があるなら、君は呪文を発動するときにその構成要素を扱えなければいけない(Player's Handbook203ページ参照)。君が物質構成要素として呪文発動の焦点具を使っているなら、同じルールが適用される。

呪文に動作構成要素があるなら、君はそれを動作構成要素として手を使いつつ物質構成要素を扱うことができる。たとえば、オーブを呪文発動の焦点具として使うウィザードは片手でクォータースタッフを持ちもう片手にオーブを持って、彼はオーブを呪文の物質構成要素かつオーブを持った手で呪文の動作構成要素を満たしてライトニング・ボルトを発動させることができる。

もうひとつの例は、彼女の盾に聖印を刻んだクレリックだ。彼女はメイスを片手にシールドをもう片方に持ち、近接戦闘に飛び込むのを好んでいる。彼女は呪文発動の焦点具として聖印を使うので、物質構成要素を持つクレリック呪文を発動させるとき彼女は手元にシールドを持っている必要がある。また、たとえばエイドのように呪文が動作構成要素を持っていたら、彼女はその構成要素をシールドを持った手で実行することができ、もう片方の手でメイスを持ち続けられる。

同じクレリックがキュア・ウーンズを発動する場合、その呪文は物質構成要素を持たないが動作構成要素を持っているため、彼女はメイスかシールドをしまう必要がある。彼女は呪文の印を結ぶために空いた手が必要になる。彼女が《War Caster》特技を修得すれば、彼女はこの制限を無視することができる。

君が呪文に精神集中(concentrating)しているとき、君は呪文の対照への視線を維持する必要がある?

呪文の解説か他のゲームの要素が要求しないかぎり、君が呪文の精神集中を維持するための射程内にいるのなら視線は必要としない。

術者は呪文を発動させた後にそれを解除できる?

君は以下のような例外をのぞき通常は呪文を解除できない(a)その解説に君はできると書いている。あるいは(b)それが精神集中(concentration)を必要としていて君がその精神集中を終えることにする。そうでなければ、呪文の魔力はその場所に放たれ、君がそれを終わらせたくなったなら、君はそれにディスペル・マジックを発動する必要がある。

著者について

ジェレミー・クロフォードはダンジョンズ&ドラゴンズ第5版の共同リード・デザイナでありゲームの編集長だ。彼は第5版Player's Handbookのリード・デザイナでありDungeon Master's Guideにも関わっている。彼は2007年にウィザーズ・オブ・ザ・コーストに入社して以来、多くのD&D関連書籍に携わってきた。君は彼にメールでルールの質問を送るかsageadvice@wizards.com、彼にツイッターで連絡することができる(@JeremyECrawford)。


2015年03月27日 [長年日記] 編集

§ [Ludus] おめでとう

十九年前の今日にエヴァ最終話が放送されたので、それに合わせてひとり上映会を行なってましたぁ。なんともいえない気分になったけど、昔(本放送時とは限らない)のことをいろいろ思い出したのでたぶん悪いものではなかったはずですぅ。

さて、本番は今年ですぅ。


2015年03月29日 [長年日記] 編集

§ [Ludus] 『Gのレコンギスタ』「大地に立つ」

最終話はさっそくG-セルフ、マスクとマニィ、天才とミック、ジット団のふたりが空中で間合いを計っているところから始まり、吶喊する姫様をラライヤが抑えつつグシオン総監が派遣させていた新手のアメリア艦隊と、アーミィのブルジンも降下してきて、ギアナ高地が最後の決戦場になっていくですぅ。

ガランデンの会話でマスクが巴戦をやっていると言っているのは、やはり富野監督世代でないと出しにくい言葉のチョイスだと感じましたぁ。そしてこの状況でガランデンが早々に敵中突破からの脱出を選ぶあたりは、ゴンドワンからクルーごと貸し出されてるだけの関係をよく表現してるですぅ。

戦争に戸惑うローゼンタールが「地球人は戦争オタクですか?」へのアンサーがミックの「所詮懐古趣味の歴史オタクとわかったんだよ!」になっていて、地球とビーナス・グロゥブがたどってきた歴史の違いを感じさせられるですぅ。

マスクは相変わらずベルリを独裁者呼ばわりしているけど、いつの間にか彼の嫌っていたいわれないレッテルを貼ってそれを理由に他人を差別する人間になっているのが皮肉ですぅ。

そうこうしている間にアーミィの部隊が降下してきてアメリア軍と本格的な軍隊同士の衝突になり、それを止めようとするアイーダを逆にラライヤとノレドが制止して、大きなおもちゃをもらってはしゃいでるだけの大人たちをG-ルシファーから月光蝶みたいなのまで出して撃沈させるのは、やるときはやるラライヤの軍人っぷりが出てたですぅ。

そんな戦闘の中にいつものグライダーで着陸してベルリを探し回る運行長官はやはりアグレッシブで、自分が仕込んできた戦争を見たいがために降下したクンパ大佐が情けなく見えるくらいですぅ。

G-セルフとカバカーリーはお互い傷を負いながらも地上戦になり、パックのモードを次々使いながらもできるだけ殺さないような動きなのがベルリらしかったですぅ。

天才の作画はいつもとはちょっと違って獣性というか闘争心が出た感じで、特にミックに痛手を負わせたジャスティマを倒すところはそれが大きく出てたですぅ。ダハックのアクションも腕組みしたまま副腕のサーベルで敵をいなしたり、大回転したりとけれん味たっぷりですぅ。一方で、傷ついたミックに足手まといだから下がるよう指示するのは、彼らしい傲慢さと優しさが同居したいいところでしたぁ。

一方でマニィはマスクの命令を半ば無視してG-セルフを攻撃して洞窟へ追い込むけど、そこが宇宙世紀時代のジャブローで朽ちたズゴックがいて、勝負をかけにいくカバカーリーの動きがシャア専用ズゴックなのもまさかここでのオマージュだったですぅ。

誰も殺さないようにと洞窟での戦いを振り切って地上に出てきたベルリは大気圏グライダーの前でついに母と再会するけど、マズラスターに引きずられて崖から放り出されたクンパ大佐は、暗躍して超越者を気取ってる人間にふさわしい最期だったかもしれないですぅ。マズラスターをトラクタービームで捕らえたベルリの「縛ったんじゃなくて、繋がっているんです」は、物は使いようだということを示していたですぅ。

しかしそれでも追いすがってくるカバカーリーは自身が斬られながらもG-セルフのパックを潰していき、最後には照準設定していたライフルが斬り落とされた後にG-セルフの脚を撃ち抜くという離れ業でついにマスクは念願を叶えて池へ落ちて大いに叫び、何かが終わった感があったですぅ。それと、このシーンはG-セルフとカバカーリーの戦いを後ろでみんなが見守っているというのがよかったですぅ。

そして戦闘的な存在がほとんど離脱したところで、姫様がアイーダ・スルガンの名で停戦の呼びかけを行ない、戦争は終わったですぅ。

後日談はボディスーツを脱いだフラミニア先生が普通に受け入れられていたところは、彼女が客人だからかもしれないけど、クンタラと併せて考えれば差別の源泉は姿形よりもっと別の場所にあるような暗示にも感じられますぅ。

クレッセント・シップ世界一周の旅を運行長官に知らせる法皇は日常の象徴のようで、こういう人だからこそスコード教の法皇をやれてると妙な説得力があるですぅ。そして航海を見送るすっかり毒気の抜けたルインとマニィはいい恋人同士の雰囲気でしたぁ。

息子を死人扱いして演説をしてたズッキーニ大統領はクレッセント・シップから叩き潰されたけど、天才親子のことだからあれくらい派手なのが再会の挨拶だとしても違和感はないギャグっぽさでしたぁ。天才はそのままミックと旅行に出て、そのときにクン・スーンがキア隊長の子を身籠ってたのはサプライズだったけど、彼女が妊娠してた前提で思い返すと説得力の増すシーンが多いのは流石ですぅ。

ケルベスとリンゴはラライヤを巡って恋の鞘当て中だけど、ノレドはベルリから逃げられてしまうのは、彼がどこかに落ち着くにはまだ幼いということかもしれないけど、ノレドのことだからすぐに後を追いかけそうでもあるですぅ。そして艦長のコートを着た姫様は、自分に合ったやるべきことを見つけたようでよかったですぅ。

船を降りたベルリは自分の足(歩行機械)で富士山を目指してさらには日本海、大陸と世界一周を目指したところでクレッセント・シップと月やトワサンガ、ビーナス・グロゥブが映されるけど、そうやってみんなの手を借りて広い世界を見てきた彼が、自分の足で大地に立って生身の目や手が届く範囲を見て回るというのは、これからひとりで大地に立つ大人になっていくことが暗示されているようでしたぁ。それと、七十三歳新人声優の井荻翼さんはちょっとだけの出演だったので、また別の作品にも出てほしいものですぅ。そういえば、私は新人声優登場の報を聞いたときに夢でユウキ・ツバサ・トミノというスタッフロールをみたので、ちょっとびっくりだけどだいたいそういうチョイスなことはわかってるから自然な夢と考えられるですぅ。

ロードムービィだと監督がコメントしていたけど、確かに世界はそんなに変わらず問題は先延ばしにされただけかもしれないけど、それに疑問を持ち挑む性根を持つ少年少女が育っていくまでの物語で、爽やかな終わり方だったですぅ。何よりも『Gの閃光』をエンディングテーマにしたことで、視聴後になんだか何だか知らんがとにかくよし! なテンションになれるのは大きな構成の妙だったように感じられるですぅ。


2015年03月31日 [長年日記] 編集

§ [Liber] 大瀧啓裕エヴァンゲリオンの夢

人に薦めた手前紹介するこの本は、『ラヴクラフト全集』のなどで著名な大瀧啓裕さんの『新世紀エヴァンゲリオン』解説本で、劇場版は少し触れられるものの、主としてTV版を扱った内容になっていますぅ。

まえがきにあたるパートが「はじめに――あるいは宣戦布告」とあるように、天使やセフィーロートの図、リリスやリリンというモチーフにすっかりあてられてしまった著者が、持ち前の宗教や神秘学についての知識でエヴァを読み解いてくれようと怪気炎を上げていて、この時点で既に不穏な雰囲気が漂っているのがいい感じですぅ。

本篇の構成は一話づつ、その回であったことをまとめた“梗概”と、それを著者が解題していく“読解”と“補足”で読み解いていくフォーマットで、ある意味エヴァを観続けている著者の思考を追いかけていく構成になっているですぅ。

このように書いたら凡百の謎本のように感じられてしまうかもしれないけど、天使の名前が明かされ、それがマルコム・ゴドウィンの『天使の世界』(奇しくも訳者は著者の大瀧さん自身)からの引き写しだと気づいたあたりから様子はおかしくなるですぅ。そして、ちぐはぐな宗教的モチーフと謎めいた言葉に満ちたエヴァの世界を構築、記述しているのは誰なのだという考察が入り始め、“読解”と“補足”での解説と重なるように著者自身による物語が綴られていくあたりが、これを一冊の本、作品として存立させるくらい面白いものになっているですぅ。

知識を武器に解説をしているつもりが物語に喰われていく著者がその様子を実況のように書き出す酩酊感はクトゥルフ神話にも通じるものがあり、なんともいえない味わいがあるので、少し古いものだけどエヴァを知ってるなら読んで損はない奇書ですぅ。