ネコぶんこ


2025年04月26日 [長年日記]

§ [DnD][5e] アドベンチャー:森の支配者(2レベル)

今週の小冒険はD&Dで2レベルのキャラクター4人用ですぅ。去年の年末に出したアドベンチャー集『うららかなる地での冒険』のクリア後や途中に挟める冒険なので活用していただければ幸いですぅ。

データまわりはCC4.0で公開されているSRD5から引用して独自に翻訳しているので、そちらのご参考にもしていただければ幸いですぅ。

冒険の概要

キャラクターたちは先祖の鉱山を再開発しているドワーフのバルナバから、鉱山に手負いの熊がやってきて困ると相談される。

この事態の原因は、鉱山の近くにある森に熊を狩れる存在であるグリーン・ドラゴン・ワームリングのニネッテイスがいるせいだ。彼の狩りから逃れた手負いの熊が、鉱山へ逃れてきているのだ(「あやかしの炉」に登場したブラック・ベアもそうした熊の1頭だった)。

キャラクターたちが森を探検し、グリーン・ドラゴンに対処したら冒険は終了である。

冒険への導入

ある日、キャラクターたちのもとをドワーフのバルナバが訪れる。彼は以前(「あやかしの炉」の冒険)キャラクターたちと奪還した先祖の鉱山を再開発するため、町と鉱山を往復する生活をしている。

そんな彼が、鉱山に手負いの熊がたびたびやって来て手負いということで気性も荒く、対処に出たドワーフたちが大怪我をすることもあり困っているとキャラクターたちに言い、近くの森の調査を依頼する。熊たちの脅威になるようなモンスターが住んでいたらそれを倒せば、熊は森の中でおとなしくしてるだろうと踏んでのことだ。

バルナバはこの仕事に後金で100GPを提案する。

1.鉱山ふたたび

バルナバの鉱山は町から北へ45km(30マイル)行ったところの岩山にある。GMはこの間に遭遇を行なってもよい。

鉱山は居住区が整えられ、バルナバ以外にも数名のドワーフが住み込みで働いている。入口にはモンスター避けの柵もあり、ここなら安全に休憩を取ることができる。

問題の森は柵からでも目で見える範囲にあり、数十分もあれば到着する。森に行くなら、「2.逃げてくるもの」へ進むこと。

2.逃げてくるもの

キャラクターたちが森へ向かうと、そちらの方から複数の影が走ってくる。

影の正体は3体のブラック・ベアで、どれもhpが10まで減っている。熊たちは一目散に森から離れようとしているため、キャラクターたちが進路上にとどまっているなら襲いかかってくる。

キャラクターたちがベアを倒して検分するようなら、難易度15の【知力】〈自然〉判定に成功すれば、筋肉が毒を受けた時特有の萎縮をしているのがわかる。

このことを知ってキャラクターたちが対毒剤を求めるようなら、鉱山に1瓶あるとしてよい。

この遭遇を1回行なったら、以後は何の遭遇もなく鉱山と森の間を行き来することができるようになる。

キャラクターたちが森へ向かうようなら、「3.森の中へ」へ進むこと。

ブラック・ベア

中型・野獣、無属性


AC:11(外皮)

hp:19(3d8+6)

移動速度:12m(40フィート)、登攀9m(30フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
15(+2) 10(+0) 14(+2) 2(−4) 12(+1) 7(−2)

技能:〈知覚〉+3

感覚:受動〈知覚〉13

言語:-

脅威度:1/2(100XP)


鋭敏嗅覚:ベアは嗅覚による【判断力】〈知覚〉判定に有利を得る。

アクション

複数回攻撃:ベアは1回の噛みつき、および1回の爪で、2回の攻撃を行なう。

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+3、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ。

爪:近接武器攻撃:攻撃+3、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:7(2d4+2)[斬撃]ダメージ。

3.森の中へ

森はかなりの広さがあり、中に入ると木がひさしになり“薄暗い”明るさになる。

ここに住む熊以外の捕食者を探したいなら、難易度12の【判断力】〈知覚〉判定を行なうこと。成功すれば、多くの樹のじゃっかん高い場所に爪の跡がいくつも残っているのを目に出来る。

難易度12の【知力】〈自然〉判定に成功すれば、これは小型のドラゴンの爪痕だとわかる。

爪痕の主を探すなら、難易度18の【判断力】〈生存〉判定が必要である。成功すれば「5.緑竜の樹」へ進むこと。失敗したら、「4.熊の森」へ進むこと。

4.熊の森

キャラクターたちが爪痕の主の追跡に失敗したなら、彼らは進むべき場所を見失い、熊と遭遇してしまう。

ここで遭遇するのは1体のブラウン・ベアだ。

ベアに対処したなら、キャラクターたちはふたたび爪痕の主を探すことができる。難易度18の【判断力】〈生存〉判定を行なうこと。成功すれば「5.緑竜の樹」へ進むこと。失敗したら、「4.熊の森」へ進むこと。

ブラウン・ベア

大型・野獣、無属性


AC:11

hp:34(4d10+12)

移動速度:12m(40フィート)、登攀9m(30フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
19(+4) 10(+0) 16(+3) 2(-4) 13(+1) 7(-2)

技能:〈知覚〉+3

感覚:受動〈知覚〉13

言語:-

脅威度:1(200XP)


鋭敏嗅覚:ベアは嗅覚による【判断力】〈知覚〉判定に有利を得る。

アクション

複数回攻撃:ベアは1回の噛みつき、および1回の爪で、2回の攻撃を行なう。

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:8(1d8+4)[刺突]ダメージ。

爪:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:11(2d6+4)[斬撃]ダメージ。

5.緑竜の樹

森の奥には、グリーン・ワーム・ドラゴンのニネッテイスが住んでいる。彼はたわむれに空からベアたちを攻撃するのが趣味で、それに追い立てられた熊たちが鉱山に流れてきているのだ。ニネッテイスは賤民(人型生物のことだ)の言うことなど聞く気はない。

ニネッテイスの樹には3体のジャイアント・ポイゾナス・スネークが住んでおり、戦闘となったら彼に加勢する。

ニネッテイスは空中に陣取り、キャラクターたちと接触しないように戦うのを好む。hpが20を切ると、キャラクターたちに呪いの言葉を吐きながら逃げていく。

ニネッテイスの住んでいる樹のうろには60GP、1200SP、1500CP、淡水産真珠6つ(25GP)がある。

グリーン・ドラゴン・ワームリング

中型・ドラゴン、秩序にして悪


AC:17(外皮)

hp:38(7d8+7)

移動速度:9m(30フィート)、飛行18m(60フィート)、水泳9m(30フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
15(+2) 12(+1) 13(+1) 14(+2) 11(+0) 13(+1)

セーヴィング・スロー:【敏】+3、【耐】+3、【判】+2、【魅】+3

技能:〈隠密〉+3、〈知覚〉+4

ダメージ完全耐性:[毒]

状態完全耐性:毒状態

感覚:疑似視覚3m(10フィート)、暗視9m(60フィート)、受動〈知覚〉14

言語:竜語

脅威度:2(450XP)


水陸両棲:ドラゴンは空気中でも水中でも呼吸できる。

アクション

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:7(1d10+2)[刺突]ダメージおよび3(1d6)[毒]ダメージ。

毒のブレス(再チャージ5~6):ドラゴンは4.5m(15フィート)の円錐状に毒を噴射する。範囲内のクリーチャーはそれぞれ難易度11の【耐久力】セーヴィング・スローを行なわねばならず、失敗したら21(6d6)[毒]ダメージ、成功したら半分のダメージを受ける。

ジャイアント・ポイゾナス・スネーク

中型・野獣、無属性


AC:14

hp:11(2d8+2)

移動速度:9m(30フィート)、水泳9m(30フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
10(+0) 18(+4) 13(+1) 2(-4) 10(+0) 3(−4)

技能:〈知覚〉+2

感覚:疑似視覚3m(10フィート)、受動〈知覚〉12

言語:-

脅威度:1/4(50XP)


アクション

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い3m(10フィート)、目標1体。ヒット:6(1d4+4)[刺突]ダメージ、目標は難易度11の【耐久力】セーヴィング・スローに失敗したら10(3d6)[毒]ダメージを受け、成功すれば半減ダメージを受ける。

結末

ニネッテイスを倒すか追い出すかすれば、森から熊が流れてくることも少なくなる。ドワーフたちから感謝されることだろう。

This work includes material taken from the System Reference Document 5.1 (“SRD 5.1”) by Wizards of the Coast LLC and available at https://dnd.wizards.com/resources/systems-reference-document. The SRD 5.1 is licensed under the Creative Commons Attribution 4.0 International License available at https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/legalcode.