2014年07月01日 [長年日記] 編集
§ [DnD][5e] 5eWiki(仮)開設
今日はダンジョンズ&ドラゴンズ第5版Wiki(仮)を作ったですぅ。
現在はこれまでのあらすじや各ルールブックの情報をまとめようとしているけど、なかなか忘れていることが多いですぅ。
2014年07月02日 [長年日記] 編集
§ [DnD][5e] 「『D&D NEXT』に関する重要なお知らせ」について
「『D&D NEXT』に関する重要なお知らせ」によればWotCが翻訳版のライセンスを発行しない決定をしたので日本語へのローカライズが不可能になったらしいですぅ。
考えてみれば、WotCはM:tGでもプレイする環境も含めてローカライズしていくことを重視しているので、組織化プレイ環境が重要視されて再編される5e(Next)でローカライズ事業をいちど引き揚げるのに一定の納得はあるですぅ。
2014年07月04日 [長年日記] 編集
§ [DnD][5e] 『Basic Rules』公開
WPN加盟店での 『Starter Set』早売りに合わせ、5eの無料分ルール、『Basic Rules』が公開されたですぅ。
表紙にある“おことわり:緑色の悪魔の口に入ったり、バグベアから食事の招待を受けたり、ヒル・ジャイアントの食事会に乱入したり、ドラゴンを怒らせるなど、DMが「本気か?」と言ったことをパーティが実行してもWotCは責任を持ちません。(大雑把な訳)”がいい味出してるですぅ。
2014年07月05日 [長年日記] 編集
§ [DnD][5e] Basic Rulesの読み方
『Basic Rules』が公開されたことだし、ダンジョンズ&ドラゴンズ第5版Wiki(仮)で、Basic Rulesの読み方を始めたですぅ。
チェックしておくといいところ、読み方などに重点を置いていきたいですぅ。
2014年07月07日 [長年日記] 編集
§ [DnD][5e][LnL] 『アドベンチャーの構築(Building Adventures)』
幸運にもウィザーズ・プレイ・ネットワーク加盟店の近くに住んでいてD&Dの早売りプログラムに参加できたなら、すでに君はその手に『Starter Set』を持っているはずだ。もし君が私と同じくらいの廃人なら君は既に『Starter Set』のアドベンチャー、『Lost Mine of Phandelver』を既に終わらせているかもしれない。君は次に何をする?さて、私たちは遭遇のデザインとバランスのガイドラインを見てみたいとDMたちの声を聞いたので、今週はそのルールを見ていこう。君はこれらのガイドラインとモンスターを『Lost Mine of Phandelver』の「Appendix B」のモンスターと組み合わせ、キャンペーンを続けることも新たなアドベンチャーを作ることもできる。
注意:これは製品版のルールではない。これらはプレイテストで検証済みだが、君たちの想像通り11月の『Dungeon Master's Guide』で正式公開される前に、少し調整されるだろう。
まず、これらはガイドラインであり、厳格なルールではないことを思い出してほしい。脅威度と経験点の目安はDMが戦闘遭遇や冒険全体の難易度を決定することを助けるための道具だ。しかし、D&Dにはこれらをはじめとした多くの変数があり、すべてのバランスを完全に取るのは不可能だ。経験豊かなDMはしばしば難易度を見渡し、あるいはセッティングやアドベンチャーに応じて必要なだけのクリーチャーと脅威を配置するだけで彼らのキャンペーンを運営できる。
言い換えるなら、こうしたもろもろは私たちが例示するDMをするための助言として扱ってほしい。それが君のゲームをよくするなら採用する。それが邪魔になるなら無視して構わない。
脅威度:モンスターの脅威度はその総合的な力の目安である。一般的なルールでは、モンスターの脅威度がパーティのレベルより高い場合は重大な脅威になる。彼らはキャラクターより難なく圧倒できる能力や、正面からの殴り合いでもキャラクターを倒せるだけのヒット・ポイントを持っていることが多い。
君が故意に困難な――あるいはさらに致命的な――遭遇を作成しようとしないかぎり、クリーチャーの脅威度はパーティにいるキャラクターの平均レベル以下のもので固めるのが最善だ。
経験点:君は戦いの難易度をモンスターの経験点とパーティのレベルを比較することで決定することができる。ここには最新版の経験点の目安表がある。表にリストされた経験点をキャラクターの人数で掛けることで、合計の目安を求めることができる。その目安は君に戦闘におけるクリーチャーの総経験点についてのガイドラインを与える。
レベル | 簡単 | 通常 | 挑戦的 | 困難 |
---|---|---|---|---|
1 | 20 | 50 | 100 | 150 |
2 | 20 | 70 | 140 | 210 |
3 | 40 | 110 | 220 | 330 |
4 | 50 | 150 | 300 | 450 |
5 | 70 | 200 | 400 | 600 |
6 | 80 | 250 | 500 | 750 |
7 | 100 | 300 | 600 | 900 |
8 | 120 | 350 | 700 | 1050 |
9 | 130 | 400 | 800 | 1200 |
10-11 | 150 | 500 | 1000 | 1500 |
12-13 | 200 | 600 | 1200 | 1800 |
14 | 250 | 700 | 1400 | 2100 |
15-16 | 250 | 800 | 1600 | 2400 |
17 | 300 | 900 | 1800 | 2700 |
18 | 350 | 1000 | 2000 | 3000 |
19-20 | 350 | 1100 | 2200 | 3300 |
脅威度対経験点:脅威度と経験点は君が戦闘遭遇のバランスを取るために協力して作用するようになっていることを頭に置くことは重要だ。パーティのレベルより高い脅威度を持つクリーチャーは簡単に目安を満たせるかもしれないが、そのようなクリーチャーはパーティに致命的な脅威を与えることになる。たとえば、オークは450経験点を持つ脅威度2の敵だ。1レベルのキャラクター5人のパーティにとって挑戦的な戦いは約500経験点の相手でなくてはならない。オーガがふさわしいように見える?
しかし、オーガは脅威度2のクリーチャーなのでそのダメージは1レベルのキャラクターを1回のヒットで撃墜してしまう。それは君が1レベルのパーティに決してオウガをぶつけてはいけないということではない。(私がプレイしてもっとも印象に残ったゲームのひとつでは、1レベルのキャラクターとオーガが走りながら戦っていた。)しかし、それは君が厳しい戦い――英雄たちが勝利するためには幸運とさえたプレイが要求されるもの――の準備をしていることを意味している。
恐るべき大群:キャラクターよりも多いことは、ときにモンスターへ大きな戦術的優位を与える。パーティのレベルにふさわしい経験点の目安よりも比較的低い経験点を持つモンスターとぶつかる遭遇を作成したいなら、君はキャラクターの二倍以上のモンスターを出すまでになるかもしれない。しかし、君がホブゴブリンのプレビューを見ているのなら、彼らが集団で戦うとき、低い脅威度のモンスターさえより危険なものになると知っている。そういうわけで、大量のモンスターは遭遇のバランスをゆがめることができる。
これを計算に入れるため、モンスターと冒険者の比率が2対1以上の場合は遭遇の経験点に1.5を掛けること。モンスターとキャラクターの比率が3対1以上なら、経験点に2を掛けること。4対1以上なら、同様に経験点の総計に2.5を掛けること。
冒険の一日:経験則として、あるレベルのキャラクターは大休憩を取る必要が出てくる前に困難な遭遇2回分の経験点に等しいクリーチャーを倒すことができると仮定できる。それは完璧なものさしではなく、冒険の一日は戦略的な要素を受けることでときに圧倒的なものが些細なものに、そしてその逆へと遭遇の難易度は揺れ動くものである。しかし、それはガイドラインとして、パーティの余力がなくなり始めることを予測するためのいい補助輪になる。
即興:このシステムはDMが戦闘の難易度を判断する助けになるようデザインされている。これはキャラクターを作成するときにプレイヤーが特定のルールに従うようにDMがアドベンチャーを構築するときこれらのルールに従う必要はないという意味で、ゲームの中で前提になるものではない。
私は自分のゲームで、モンスターの強さを評価するために脅威度だけを使う傾向があり、遭遇のデザインもそこから即興で行なっている。ゲームに触れて多少の経験があるプレイヤーならばキャラクターが多すぎる敵と戦うのは避け、たむろしているクリーチャーの近くではそっとやり過ごすのが無難なことを知っている。私はアドベンチャーを変換するときは単純に元のステータス・ブロックを第5版のものに交換し、クリーチャーの頭数も元のまま使って脅威度や経験点の目安についても考えないことにした。私は『秘密の工房』のプレイをこの方法で成功させ、さらに第3版でこのアドベンチャーを行なったときの経験を大写しにした鏡のような動きを見つけることができた。
君はこの脅威度と経験点のシステムを第5版の遭遇と戦闘のシステムになれるために使いながら、パーティの強さについての感覚と君だけのDMスタイルを反映させてゆっくりと調節していくことができるかもしれない。そしてあらゆる道具と同じように、君はこれらのガイドラインを作者が決して予測できなかった方法で使うことになるかもしれない。楽しみ、そして自分だけのルールを作ってくれ。
さて、この記事と『Starter Set』にあるものを使って誰かGen Conで20レベルをやってのける猛者はいないものか……。
マイク・ミアルス
マイク・ミアルスはD&Dリサーチ&デザイン・チームのシニア・マネージャだ。彼はD&D第5版のデザインを主導している。彼が他に名前を出している仕事は『キャッスル・レイヴンロフト』ボードゲーム、第4版『モンスター・マニュアル3』、そして第3版『プレイヤーズ・ハンドブック2』だ。
2014年07月08日 [長年日記] 編集
§ [Promiscuus] いまさらながらダイショーグン観終わり
なんとはなしに『風雲維新ダイショーグン』を全部観終わったけど、かつてここまでグイド・フルベッキにフィーチャーした幕末ものはなかったんじゃないかというくらいフルベッキがネタにされていたですぅ。しかも、下世話なネタばかりかと思ったらフルベッキ写真の維新志士集合写真説も使い、幕末の動乱が起こらなかった世界で、何もできなかった坂本龍馬たちが何を思って市井に潜んでいるのかを描いていたのも好感触ですぅ。
演出手法とカット割りも後になるほど手馴れてきて心地よくなってくるのもよかったですぅ。
2014年07月09日 [長年日記] 編集
§ [NOVA] 鈴吹太郎/F.E.A.R.『クロス・ザ・ライン』
『トーキョーN◎VA THE AXLERATION』のサプリメント第二弾『クロス・ザ・ライン』は、N◎VA以外のメガプレックスとそこのオーガニゼーション、パーソナリティの紹介、段階的な行動を支援する判定のフォーカスシステム、神業変更技能をはじめとする追加技能が収録されてるですぅ。
メガプレックスの紹介は、D時代のあるシナリオによって発生した災害の結果、日系企業の連合体が自然災害対策を行なった防災都市として建造中のミトラスGARDENが大きく取り上げられているですぅ。
GARDENは内部の聖域が監視カメラや通信システムが常時監視され、将来起こりうる犯罪が事前に検挙される“安全”な街で、そのすぐ外にある廃材で造られたスラムはミトラスの荒野が濃縮されたような混沌と暴力の世界と、強いギャップが印象的なセッティングになってるですぅ。
また、GARDENの他にも都市部以外のミトラスが『七人の侍』のように小さな村を護衛したり、『マッドマックス』のようにカゼやアラシがウィルダネスを駆けるアクトの舞台に使えそうな雰囲気で解説されていたのも、ミトラスの使いでがよくなるいい設定の補完だったですぅ。
他のメガプレックスは、日本本土から大幅なテコ入れがあったのか天津組なる犯罪結社が覇権を握ったオーサカM○●N、アヤカシと人間の協定が結ばれて共生の道を歩み始めたカムイST☆Rがそれぞれ4ページで紹介されてますぅ。
残りは北米連合の腐敗した要塞都市ニューフォート、民主中国から夏帝国に返還されたホンコンHEAVEN、軌道エレベータを擁するキャンベラAXYZ、ヴィル・ヌーヴの首都であるヴィル・ヌーヴ・ルテチア、氷原に建造されたドーム都市のモスクワゴエルロ、危険なアヤカシの掃き溜めヴラド・コロニー、南米の紛争地帯へ出撃する拠点のブエナIЯA、独自のポジションで発展を続けるシンガポールで、それぞれ1ページで紹介されているですぅ。
オーガニゼーション、パーソナリティはほぼすべて追加メガプレックスのものだけど、N◎VA三合会香主のハーヴェイ・王と、カーライル・シンジケート幹部のキース・シュナイダーがN◎VAに滞在している枠だったですぅ。
フォーカスシステムで追加されたFS判定はチェイスやハッキング、爆発物の処理などを連続した判定としてカット進行で処理するためのシステムで、指定された技能での判定に成功したら進行値が上がっていき、イベントなどを交えて一定以上になれば成功するものですぅ。失敗してもキャストやゲストの死に繋がらないようにもできるので、緊張感を持たせつつ負けてもいい局面を演出するのにも使えるですぅ。
ひとつのFS判定は神業ひとつで成功にするのがお勧めらしいので、チェイスのFS判定を準備するけどカゼが《脱出》してもいいというように、神業の使いどころ、調整用として使うのもよさそうですぅ。
他の追加ルールは、全員で共有する追加のPS、SPS、N◎VA以外でワールドワイドなアクトをプレイするためのガイドラインとスポットルール、追加データで登場した新しいバッドステータスの電子妨害などですぅ。
追加データのスタイル技能はスタイルごとに8個(チャクラ、クロガネは15個)ですぅ。バサラが扱う元力によって神業を変更したり、クロマクやエグゼクが報酬点を使って支援を行なったり、ウェットのチャクラが特別なスタイル技能を使えたりと、より特化したイメージを表現できそうなものが多いですぅ。クロガネはフォルムにファッション、サイバーウェア、そしてデータを持たない物体のオブジェクトが追加されたですぅ。
アウトフィットで特筆すべきは今までダメージ種別Xでブイブイ言わせていたレーザー武器が再定義され、レーザー武器のダメージを減らす効果のある防具も追加されて相対的に不安定になったことですぅ。
こうなるとどんな相手でも効率よく倒すプロっぽい動きがしたいキャストはゲストがデータとしてガチガチにレーザー武器に対策するしないではなく、世界はこうなったから次はどうやって相手を倒すか考えたり、それでもあくまでレーザー武器を使うかを選択することになるし、データとしても考えどころになったのでいい変更に感じるですぅ。
トロンも処理速度を表現するサイクルが導入され、拡張機能もハードウェアとソフトウェアに分離されたので自分のトロンを作る楽しみが増えましたぁ。
RLをよくする身としては、NPCデータでゲストやトループが大幅に追加されたのもいいところですぅ。
今回の『クロス・ザ・ライン』で『トーキョーN◎VA THE AXLERATION』は発売から一年を数ヶ月前にして世界へ拡張されたけど、他のメガプレックスはそこで完結した都市や舞台としてだけではなく、ライフパスの追加などでN◎VAへやってくるキャストの背景としても使いやすくなった感覚があるですぅ。
これはX全体への感想だけど、トーキョーN◎VAという表舞台にウェブやアストラル、マイナスナンバーに他のメガプレックス由来のモノなどすべてが集結していく導線がかなり意識されていて、だからごちゃごちゃでもバラバラにはなっていない、いいバランスになってる印象があるですぅ。
2014年07月10日 [長年日記] 編集
§ [Promiscuus] 続きはここをクリック(無料会員登録)
続きは会員専用ページで読んでください系のニュースサイトをたまに見るけど、あの手の誘導は無料会員でも登録やログインが面倒だから帰るので結局読まれてなさそうな気がするですぅ。
2014年07月11日 [長年日記] 編集
§ [Promiscuus] 用事を済ます
すっかりなつくなってあまり出歩かなくなった(いつも)ので、ひとつの用事を済ませてから連鎖的にいろいろしたらすっかりつかれてしまったですぅ。
2014年07月12日 [長年日記] 編集
§ [Promiscuus] ゴティックメード再上映
ゴティックメードの再上映イベントに行ってきたですぅ。この作品は速いものを速く描くとこうなるのだと画面と音で魅せてくれるところがいいですぅ。
1ラウンド6秒の間に戦場を駆け抜けて数合の斬撃を戦わせるDnDの高レベルキャラを描写するのに、FSSやこれはかなりいい参考になるですぅ。
2014年07月13日 [長年日記] 編集
§ [NOVA] 2014年07月13日『Deathmaker』
天照(27・♀・カリスマ=カリスマ●、ハイランダー◎):N◎VAや軌道の社交界を渡り歩く謎の女性。その正体は電脳聖母事件で沈黙したアマテラスの制御中枢を介して物質界に受肉した高次アストラルの“何か”。プレイヤは荒原の賢者氏。
ガモウ・リュウジ(?・♂・エグゼク=エグゼク◎、ハイランダー●):『the Detonation』時代に各所へ潜伏させていた〈クローン〉が駆逐されたため、金の力による社会戦をより研ぎ澄ました交渉屋。ユウジがリュウジになっている理由は謎。プレイヤは隠者氏。
“ノマ”ノグチ・マサヒコ(25・♂・マネキン=マネキン●、トーキー◎):空白の数年間でクロマクの座を追われ、戦場帰りのトーキーという設定でN◎VAに帰ってきた。しかしマネキンとしての本質は変わらない。プレイヤは森聖氏。
ニッカ(16・♀・カタナ●、チャクラ、イヌ◎):〈※八卦〉と〈†功夫〉で生身の強さを追求するためにブラックハウンドの門を叩いたウェットで、ヴァンターの妹。女性へのコネは主に【生命】で取る百合の人。プレイヤはアシタカ氏。
今回のアクトは東京新星市行政記念館で開かれる司政官主催の『稲垣展~彼の人生を彩った展示品で辿る栄光の軌跡~』オープニングパーティの会場が武装勢力に乗っ取られた導入にしたですぅ。キャストたちはキャロル・フェスラーや稲垣が交渉や命乞いで時間稼ぎをしている間に中に残されたチームと外にいたチームで合流し、ニッカのカラテと公的権力(《制裁》)や天照の《神の御言葉》で敵を撃退し、暗号解析関係の技術を片っ端から買ってるガモウの《買収》で乗っ取られたセキュリティを回復させながら犯人を追ったですぅ。
ギミックとしては閉じ込められた側と外から様子を探る側にキャストが分断される変則的な導入なので、そのぶん最初の情報を絞り、ある程度落ち着いたらリサーチ可能な情報が段階的に増えることを考えて情報項目を構築しましたぁ。これはおおむね目論見に従った動きをしてくれたのでよかったですぅ。
状況を打開しつつ広がっていく情報から敵へどうアプローチをかけるかキャストが決定し、クライマックスは離陸寸前の飛行機へ追いすがるFS判定のチェイスをガモウが潜伏させていたクローン(《天罰》)で突破し、肉体戦担当とニッカの戦いで繰り広げられた壮絶な神業合戦を乗り越えて首謀者の首まで迫るも、即死神業が足りず取り逃がすことになったですぅ。
しかし、カット進行の後でノマが残っていた《暴露》を使い、首謀者の正体を世界に暴くことで彼を抹殺するN◎VAならではの結果になりましたぁ。
そういえば、今回はオープニングで稲垣からキャストへ報酬点代わりにイナガッキー人形をあげたけど、これは彼の性格にも合ってるし便利アイテムだから割と使えるんじゃあないかと感じたですぅ。
2014年07月14日 [長年日記] 編集
§ [DnD][5e][LnL] 『モンスター動物園(A Menagerie of Monsters)』
『Starter Set』の公式発売と先週のD&Dのベーシック・ルールを準備することなどで、このD&Dの中枢はとても忙しかった。しかし、それはダンジョンズ&ドラゴンズの新版と『暴虐の悪竜(Tyranny of Dragons)』の物語を始める基礎をなす大立ち回りでは、ほんの始まりにすぎない。私は『暴虐の悪竜』の後に始まる物語の最後の仕上げ――そしてその物語の後に始まるものの第一稿――へ公平に時間を費やしてきたが、ときにそれが難しいと感じてしまう。D&Dの過去、現在、そして未来を一度に操るのは、ときにとても難しい。
将来といえば、『Monster Manual』について少し話をしよう。われらが不屈のグラフィック・デザイナとわれらが恐れ知らずの編集チームが本に磨きをかけ続けた結果、私たちは深刻な問題にぶつかった。私たちのすべては『Monster Manual』は怒り、汚いクリーチャーがいっぱいに詰まった箱を想像しているだろうし、私も多くのプレイヤーと同じだった。その箱は既にとても大きくそして満杯だ。マインド・フレイヤーの触手が継ぎ目から突き出て、中にいる全員がトログロダイトに無理矢理にでも香水をつけさせろと要求している。
残念ながら、私たちがその箱に詰め込んでほしいモンスターはまだいる。しかし、私たちが箱の上でいくら飛び跳ねても、こぼれ落ちてしまうクリーチャーはいるのだ。
私たちは何をすべきかじっくりと話し合った。個々のクリーチャーが持つ物語を減らすことはできるだろうか? フィードバックで本のそういう部分を読むことを楽しみにしていると表明した人がいる、それは間違いだ。ステータス・ブロックをいくらか削る? 私たちはオークやドラゴンのようなクリーチャーが使えるオプションを減らすことにはあまり関心がない。私たちはいくつかの項を切り捨てられるだろうか? だが、多様なクリーチャーを減らすのは間違った考えにみえる。
こうして様々なオプションを検討した私たちは、あまりに多くのモンスターにはより大きな箱を準備することが唯一の賢明な判断だと決定した。『Monster Manual』は当初の予定より32ページ増え、私たちがそこに入ってほしかったすべての驚くべきクリーチャーに対応している。ページ数が増えた結果、本の価格は……上がらない。それはそのままだ。つまり0パーセントの追加料金で内容が10パーセント追加された。
これが今週私たちがもたらすニュースだ。特にモドロンは、彼らを切り捨てられる部分から救ってくれたことでファンにお礼をいいたがっている。
ゲーム配信
私たちが新しい『D&D Starter Set』のアドベンチャー、『Lost Mine of Phandlever』のプレイを続ける今日午後4時(太平洋標準時)からのD&D生配信をぜひ観てほしい!
マイク・ミアルス
マイク・ミアルスはD&Dリサーチ&デザイン・チームのシニア・マネージャだ。彼はD&D第5版のデザインを主導している。彼が他に名前を出している仕事は『キャッスル・レイヴンロフト』ボードゲーム、第4版『モンスター・マニュアル3』、そして第3版『プレイヤーズ・ハンドブック2』だ。
2014年07月16日 [長年日記] 編集
§ [Promiscuus] 日本SF偽史
今日みた夢は、終戦直後に北海道某所を自由惑星同盟なる科学的社会主義の流れを汲んだ思想的武装団体が占拠し、彼らの目的である火星移住のため、火星での農業モデル実験を住人に要求するという記録を読むものだったですぅ。
1946年の秋口に行政から排除され、その年の収穫が絶望的だったこと以外大きな影響は残さずに彼らの占領は終わりをつげたけど、この事件は宇宙少年たちに“本気で宇宙を目指しているやつらがいた”と多大な衝撃を与え、日本SF闇の伏流水として流れ続けているという解説がついていたですぅ。
その資料には自治体の町史にあった小松崎ライクな火星集団移住計画のイラストや、アナクロな火星実験農場の写真も掲載されていて、これは一生を惑わされると感じいったあたりで夢が終わったですぅ。
それにしても、この手の闇に隠れた偽史で事象の連続にまったく別の意味づけをしていく試みはとても蠱惑的ですぅ。
2014年07月17日 [長年日記] 編集
§ [Promiscuus] 夏は膿
夏になると体力が落ちて抵抗力が弱まるのか毎年どこか化膿させてる気がするけど、今年は指にきてキイボード触るのもきつかったですぅ。
今は刺激を与えなければ痛みもない程度まで落ち着いたけど、まだまだ困りものですぅ。
2014年07月19日 [長年日記] 編集
§ [DnD][5e] 『Starter Set』到着
今日、海外のショップに発注していた『Starter Set』が届いたですぅ。私の箱は外装がちょっとずれてるのが特徴ですぅ。
中身はルールブック、シナリオ、印刷済みサンプルPC五つ、Encountersのチラシ兼未記入のキャラシート、ダイスで、上げ底用の厚紙の上に入ってるですぅ。
シナリオの『Lost Mine of Phandelver』は64ページで場所ベースの四部構成、遭遇の冒頭に行なう描写に続いてNPCの反応やPCが何かしたときのために起こりうる結果を書いているフォーマットですぅ。このルールでは戦闘遭遇も詳細なマップは使わないので、内容としてはいくつかのダンジョンと最寄の村が詰め込まれたものになってるですぅ。また、魔法のアイテムとモンスタもちょっと入ってるので、シナリオの自作もできないことはなさそうですぅ。
オフラインでのプレイはもう少し先になりそうなので箱のにおいをすうはあ嗅ぎながら時を待つですぅ。
2014年07月20日 [長年日記] 編集
§ [Promiscuus] 近過去の時事表現
昨日『アオイホノオ』のドラマ版冒頭を観ていて、近過去の時事ネタを使いたいときは『朝日ジュニア学習年鑑』(少年朝日年鑑、ジュニア朝日年鑑・社会、朝日学習年鑑)が、小中学生の学習に使える程度に広く浅く社会の動き、ブームを一覧できるのでとても便利だったことを思い出したですぅ。
この手の年鑑は写真が豊富で服装など日常の風景をインプットでき、特定のジャンルに偏ってないので全方位で上辺をとりつくろえ、自分の得意な分野と組み合わせて同時代性っぽさを盛り込めるなどさまざまなメリットがありますぅ。
その中でも朝日の学習用年鑑は同じ規格で長く続いてるので、広さ深さの指標にもなるから便利ですぅ。
2014年07月21日 [長年日記] 編集
§ [DnD][5e][LnL] 『ゲーム・デザインの中の特技(Feats of Game Design)』
私たちが第5版のデザインを行なっていたときを振り返ってみると、このコラムの執筆はとても難しいことだった。特技について話したくなったら、私は現在のデザインが向かっている方向を見極め、面白かったり流れに合った話題を見つけ、そして多くの洞察を与えすぎないように記事を書いていかなければならなかった。今日、私はついに自分の『Player's Handbook』を開いてそれを見ながら何かを話すことができる。とても簡単になった。
プレイテストを追い続けていたなら、君は既に特技の裏にある基本的な考えを知っている。それらはゲームの一部をなすオプション――能力値を上昇させる代わりに修得できるカスタマイズの層にある。それらは誰もがより独自性のある、際立ったキャラクターを作るために修得できる、自由度の高いクラス特徴として使われる。
以前の版と比較すると、新しい版のゲームで特技はより強くなった。かつて、さまざまな特技は君にひとつの利益やボーナスを与えた。特技は君のキャラクターに独自の方向性を与えたが、それも通常は君がそれらをいくつか組み合わせた後でのことだった。
第5版では、どの特技もよりマルチクラスのオプションのようなものになった。それは君が必要とするすべてを実現し、新たな次元を君のキャラクターにもたらす。大部分の特技は、君にとって有用になる重要なクラス特徴であったり、能力地ひとつの+1ボーナスに値するさまざまな小規模な利益といった、いくつかの小さな変更をまとめて与える。
このデザインの考えに隠れた方法論は単純だ。テーブルの誰かが特技を持つキャラクターをプレイしているなら、君はセッションが終わるまでにそれに気づけるはずだ。特技はキャラクターに明確さと面白さをもたらして、彼らを目立たせる。
たとえば、現在のキャンペーンで私は混沌と無秩序にすべてを捧げた混沌にして中立のウィザード、ケル・ケンディーンをプレイしている。私は攻撃ロール、能力値判定、あるいはセーヴィング・スローで、追加のd20をロールし、どちらかの結果を適用できる《Lucky》の特技を修得している。それは不利や本当に重要なロールを行なうときなど、綱渡りをする局面を脱出するのにとても役立つ。ケルを描写するとき、《Lucky》の特技は手袋のように彼にぴったりだ。混沌の参入者として、彼は自らを常に危険にさらす――たとえばクラウン・オヴ・アルティメット・イヴィルを身に着けてみたり、街の暴君に会見を要求したり――彼にしっぺ返しが来るだけの道だ。少なくともケルの場合、それは幸運に祝福された愚者だ。
キャラクターの骨格に関していえば、特技は専門的な訓練を表現したものか、君のキャラクターの特殊な部分と結び付けられたシステム上の利益、このふたつの場所に落ち着く。前者の種類の特技は君のキャラクターが学んだものだ。後者は持って生まれた象徴的な能力だ。これはロビン・フッドの弓術――訓練と実践を通して学ばれるもの――と、オデュッセウスの鋭い知恵――彼という人物が持って生まれて偉業を成し遂げたもの――の違いだ。
『Player's Handbook』の発売まで君が我慢できるよう、ここに収録される特技のすべてをリスト化した。
- 《Alert》
- 《Athlete》
- 《Actor》
- 《Charger》
- 《Crossbow Expert》
- 《Defensive Duelist》
- 《Dual Wielder》
- 《Dungeon Delver》
- 《Durable》
- 《Elemental Adept》
- 《Grappler》
- 《Great Weapon Master》
- 《Healer》
- 《Heavily Armored》
- 《Heavy Armor Master》
- 《Inspiring Leader》
- 《Keen Mind》
- 《Lightly Armored》
- 《Linguist》
- 《Lucky》
- 《Mage Slayer》
- 《Magic Initiate》
- 《Martial Adept》
- 《Medium Armor Master》
- 《Mobile》
- 《Moderately Armored》
- 《Mounted Combatant》
- 《Observant》
- 《Polearm Master》
- 《Resilient》
- 《Ritual Caster》
- 《Savage Attacker》
- 《Sentinel》
- 《Sharpshooter》
- 《Shield Master》
- 《Skilled》
- 《Skulker》
- 《Spell Sniper》
- 《Tavern Brawler》
- 《Tough》
- 《War Caster》
- 《Weapon Master》
マイク・ミアルス
マイク・ミアルスはD&Dリサーチ&デザイン・チームのシニア・マネージャだ。彼はD&D第5版のデザインを主導している。彼が他に名前を出している仕事は『キャッスル・レイヴンロフト』ボードゲーム、第4版『モンスター・マニュアル3』、そして第3版『プレイヤーズ・ハンドブック2』だ。
2014年07月22日 [長年日記] 編集
§ [Liber] すがやみつる『実践!パソコン通信』
1980年代の半ば、通信自由化でモデムの使用が合法になり、パソコン通信普及への第一歩を踏み出した時期に書かれた本ですぅ。当時の日本で徐々に立ち上がっていたアマチュアの草の根BBSではなく、アメリカの商用ネットを使っていた著者の体験談や他の利用者との対談が主な内容ですぅ。
個人的なエピソードをつなぎ合わせた体験記なので全体を俯瞰したものではないけど、そこが逆に今となっては知ることが難しい、その時代にどんなことがあり、どんなことを考えたかなど生の感覚を今知ることができるものになってますぅ。
絶版マンガ図書館で公開されているので、手軽に読めるのもいいですぅ。
2014年07月23日 [長年日記] 編集
§ [Ludus] 『The Golden Lore V』
以前PCを作成したら後は結果をメールで受け取るだけの『The Golden Lore』というゲームをちょっとやっていたけど、それが正式サービス『The Golden Lore V』として帰ってくるニュースを聞いて驚いたですぅ。
2014年07月24日 [長年日記] 編集
§ [Liber] 小口覺『日本ネット前史』
1980年代中頃の千代田・常磐マイコンクラブ、小田原マイコンクラブなどによるパソコン通信の実験から始まり、1987年にニフティサーブが開局するまでの数年間をエピソードごとに綴った作品ですぅ。
マイコンクラブによるパソコン通信の実験について書かれたパートは、データ通信の実験に成功はしたものの電話回線を使ったデータ通信について電電公社の内部でもできるかどうかすら皆目見当がついていない状態だったので、部屋の近くで起こっている振動がノイズを発生させていると突き止めたり、有志が旅行を利用して接続実験をするなどまさに試行錯誤の連続で、先行者がいない中で手探りの道行きだったことがうかがえるですぅ。ベッコアメの前身が草の根BBSだったことについても触れられてますぅ。
パソコン通信以前のハムとラジオテレタイプやメインフレームへ端末で接続するシステムの応用、マイコンの自作などをやっていた人たちがパソコン通信へ向かう歴史も押さえられているので、全体的な技術の潮流も感じることができるですぅ。ニフティサーブなど商用BBSへのつなぎでアメリカのパソコン通信事情も少し触れられているくだりは取材相手がすがやみつるさんであることもあり『実践!パソコン通信』とやや被っているけど、CHICAGO BBSという懐かしい名前も出てきていましたぁ。
BBSの気風や文化についても当時を知る人に取材をして書いている形式なのである程度の偏りがあるのは仕方のないことだけど、どう醸成されていったかの一側面を知るにはいいものになっていたですぅ。
そして、最後の章ではアスキーネットのスタッフから聞いた運営の舞台裏や、ニフティサーブ設立前夜のCompuServeとの駆け引きなど、商用BBSのエピソードでしめられているですぅ。
こうして読み終えると、パソコン通信のエピソードはそれがメディアとして確立するまでで終わるのが必定とはいえ、だからこそ黎明以降の記録や記憶はそこで語られたものと不可分になっていくので、もはや散逸して失せ果てていくだけなのだろうと暗澹たる気持ちになる側面もあったですぅ。
しかし、パソコン通信を始めた先人たちはどんなことをやっていたかを少しでも知ることができるので、いいノスタルジィに浸れる本だったですぅ。
2014年07月25日 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e] 2013年1月20日(無題)
アゼリ・アダナ(ロングトゥース・シフターのガーディアン/ウォーデン/ホーンド・チャンピオン/エグゾールテッド・エンジェル25):。嵐や吹雪などいろいろな現象を起こして周囲の味方を護る自然の戦士。ケモ要員。プレイヤはアシタカ氏。
エスペランザ(エラドリンのスカラー/メイジ/スペルストーム・メイジ/エルフ・ハイ・メイジ25):冷気も好きだけど手広く属性を使えるようになった秘術使い。トリガーハッピー。プレイヤは荒原の賢者氏。
グスタフ・トラップ(ヒューマンのグルームロート・エミッサリー/シーフ/パラゴン・シーフ/レジェンダリィ・シーフ25):速くて痛い弓使いから転向した二刀流剣士。装甲は心許ない。バックスタブ人生。プレイヤは森聖氏。
セヴン(ドワーフのマーセナリー/ウォーロード/キャプテン・オヴ・フォーチュン/ウォーマスター25):斧を偏愛するドワーフ。飛び込んできた敵はひどい目にあう。キャプテンにしてジェネラルにしてマスター。流しの将軍をやっている。プレイヤは隠者氏。
前回の最後で引いた敵艦隊と接触するまでの時間で成長を済ませると、取りついてくるアンデッドや人造、そして虎の子のアポカリプス・スペルを破壊しながら最低限の制御を取り戻し、ウォーウィングの軌道を船団の中央へ補正し、パーティはカイタラスのジャマーシップへ乗り込んだ。
内部へ踏み込むとそこは奇妙な色のもやに包まれ、前へ歩くのもままならないほどの強力な幻術に覆われていた。パーティが〈魔法学〉で術を中和し、〈看破〉で本質を見破りながら進むと、そのカイタラスが飼うペットのナイトメア・ビーストと、その調教師が現われた。本体が出てしまえば脆いもので、あわれ獣と調教師は狭い船室の中で範囲型呪文と突撃の餌食になるのだった。
倒した調教師から主に人がいるのは機関室と艦橋だと聞き出した一行は、一直線に艦橋へ向かった。すると船底まで続いているような空洞と禍々しい気配を放つ列柱の向こうに、大鎌を構えたソロウスウォーンやスペクターを侍らせ、豪奢な椅子に座るカイタラスがヘラルド・オヴ・カラーレス・ファイアの光に照らされていた。
お互いを認識するが否やエスペランザはメイズを放つ。すると、どこかから
「タカシ、ご飯よ。ゲームなんてやめなさい!」
「うるせえババア! あーっ、消すなよ!」
Connection Lost.
この世ならぬ声が響き、それが途切れるとともにカイタラスの姿もまた消えていた。その間に部下たちは処分され、食事が終わって復帰したカイタラスは喉首に短剣を突きつけられながら降伏を承諾した。
しかし、まだウォーウィングの始末は済んでいない。エスペランザはこの新たな力を欲しがったが、自然の調和のために力を振るう者を所有者にしてはいけないと考えるアゼリの顔も立てることになった。結果、物質界に落下するまでにブロートの武器庫まで次元転移させるためパーティはまたウォーウィング内部を奔走し、無事、転送に成功した。転送のさい、神が地球という物質界で贖ったハマーなる車が一台潰れたのは、やむをえない犠牲だったといえよう。
ブロートはいきなり出現した大物に驚きながらも事情を聞くとかつての部下がまだ秩序のためを主張して行動することを憂いつつも封印を誓い、ここにウォーウィングをめぐる一連の事件は解決した。
また、グスタフは影界で大きな力を持っていたカイタラスの組織と“提携”し、カーレリア周辺でより大きな力を持つことになる。
2014年07月26日 [長年日記] 編集
§ [Ludus] エヴァンジェリストGMのススメ
私がGMをするとき、特にシステムに慣れていなかったりルールブックを持っていない人を相手にGMをするときしばしば意識するのが、情報分野でのエヴァンジェリストですぅ。
エヴァンジェリストというのはある技術や製品を導入してもらうためにさまざまな方法でエンドユーザに働きかける役割の人たちですぅ。彼らは単純な技術や製品の説明だけではなく、それで何が得られるかも含めて提示を行なうので、ルールブックだけでなくプレイする環境も含めて重要なRPGにも応用が利きそうだと考えて実践しているですぅ。
また、GMをやるとき今日はどういう方針でマスタリングをするか意識すると最終的な判断や決断を行なうときの基準になるので、GMにも有用なことが多いですぅ。
初めてだったり慣れていない人を相手にシステムを気に入ってもらうためのエヴァンジェリストとしてGMをするとき気をつけていることがらは、下記のようなものですぅ。
セッションを完結させる
これがエヴァンジェリスト風マスタリングでもっとも重要なことですぅ。ここでいうセッションの完結はシナリオの終了だけではなく、その後に経験点の計算やキャラクタの成長、参加者で感想や雑談をする時間も含まれているですぅ。
時間がなくなってボス死んだ! シナリオ終わり! 解散! では印象が残りづらいけど、経験点の算出や感想を話し、その日のプレイを早いうちに振り返ってエピソードとして記憶に残りやすくすることで、参加した人がルールブックの購入を検討するときの助けになるですぅ。また、ルールの購入などが関係ないセッションでも記憶を反芻してエピソード構築の助けにすることは、遊んだ感覚を強化できるのでおすすめできるですぅ。
休憩はこまめに
考えを整理したり興奮した状態をクールダウンして落ち着いた状態でプレイするために、セッション中は一時間に一回ほど休憩を挟むことも、一般論としてはもちろん経験が少ない人に参加してもらうときは特に重要ですぅ。
謎や問題が多くなりすぎたり、堂々巡りになってきたりで迷走し始めたときも一旦プレイから離れ、メタ視点から整理する時間作りも兼ねて休憩の時間にするのが有効ですぅ。
普通の言葉からルール用語への翻訳者になる
慣れていないシステムをプレイする場合、何かをやりたくてそれを普通の言葉にできたとしても、ルール用語で説明することは難しいことはままあるですぅ。そこでGMはそういう宣言から「それなら○○の技能で難易度はこれくらいDEATHゥ」というようにルール用語への変換をやんわりと行なうようにすれば、プレイヤはよりやりたいことを重視したプレイができるですぅ。
PCが知っていることを提示する
前段とも関連するけど、慣れていないシステムではその背景世界で特有のものごとがよくわからずに困惑することも多いですぅ。そこで、その世界の常識とPCの立場に照らし、これくらいまでは誰でも知っているし、詳しかったりその道のプロであればここまで知っているというように、知識などの判定するまでもなく知っている、判断の指針としての常識を提示するのもエヴァンジェリスト風GMの重要な役割になるですぅ。
このとき「こういう状況ならまずαをするのがベストだけど、βやγという考えもできるDEATHゥ」と優先順をつけた選択肢を提示していくのも、慣れてなくて行動を思いつくのが難しそうな場合には有効ですぅ。プレイヤの創意工夫が削がれるのではないかと危惧される向きもあるだろうけど、まずどう動いていいかわからない状態では創意工夫どころではないし、選択肢にやりたいことがない場合、GMが提示したものにやりたいことはないと明確になるので、いずれにせよ選択肢を提示するのは有効ですぅ。
そしてこれは当然のことだけど、こうして提示する常識や選択肢はGMがプレイヤを罠にはめない信頼関係が大前提になっているので、GMの立場や助言者としての側面を利用し、プレイヤを不利にしたり笑いものにすることは絶対にやってはいけないことですぅ。
以上がエヴァンジェリストのマスタリングをするときに心がけていることがらですぅ。よく考えたら普段のマスタリングでも大事なことだけど、慣れていない人にシステムを気に入ってもらうためには特に重要だと考えていることをピックアップして紹介しましたぁ。
次の機会があれば、エヴァンジェリストとしてシナリオを書くときに注意していることを紹介するですぅ。
2014年07月27日 [長年日記] 編集
§ [Ludus] エヴァンジェリストGMとは
「エヴァンジェリストGMのススメ」なるエントリを書いたけど、エヴァンジェリストGMとはなんぞやという部分に触れていなかったので、ここであらためてその定義をしておくですぅ。
あのエントリで想定していたエヴァンジェリストGMは、システムに初めて触れるルールブックを持っていない人やシステムに不慣れな人を相手に、そのシステムの楽しさ、面白さを伝えようと意識してマスタリングを行なうGMのことですぅ。ここで重要なのはいうまでもなく何のためにGMをするのか意識することで、それによってGMには楽しいと感じているシステムの要素を紹介しながらマスタリングするというゲーム外からゲームを俯瞰する目的が生まれるですぅ。
この視座は裁定の基準をどうするか考えるときや、プレイヤとして悩むことがある人を見つけ出す助けになったりと、GMをやる上であると便利なものなので普段のプレイでも意識するといいですぅ。
そして、このGMスタイルには非常に明確な、ルールブックを持っていない人なら次はルールブックを持ってきてセッションに参加してもらうという目標設定があるので、GMのモチベーションを作る基点としても有効になりますぅ。
以上がはなはだ簡潔ながらエヴァンジェリストGMの説明だけど、ほのかに自己啓発臭がしてアレですぅ。
2014年07月28日 [長年日記] 編集
§ [DnD][5e][LnL] 『上質さを守る(Keeping it Classy)』
先週、私は『Player's Handbook』の特技を先取りして公開し、それらのデザインについて少し話した。今週は、キャラクター・クラスとそれらのクラスが使えるオプションを見ていこう。
ほとんどの場合、キャラクター・クラスにはそのクラスの特殊な雰囲気を定義して君のキャラクターへあてはめるために、重要な選択肢がいくつか含まれている。ウィザードとクレリックはわかりやすい例になってくれる。ウィザードは魔法の系統を専門化し、クレリックは彼や彼女の神格を反映して領域を選ぶ。この決定は君のキャラクターのあり方を明確にするだけではなく、キャラクターが世界でどんな立場なのかにも触れている。
いくつかのクラスは選択する場所を複数持ち、そのことで君はキャラクターの他の特徴や相をカスタマイズすることができる。これらの選択肢は一般論として、第5版のデザインの傾向にのっとったものだ。これらは君の能力がマルチクラスや特技で他の領域へと分散してしまわず専門分野を果たせるようになっている。
今回も君に内容の詰まったプレビューを示すことで私自身の時間も節約できるので、『Player's Handbook』をこじ開けてその中身を君に見てもらえるようにしよう。これらの例は君がクラスの中でできる唯一の選択ではないことを心に留めてほしい。一部のクラス特徴には、ウォーロックの契約の恩恵のように他の重要なオプションがある。
バーバリアン:バーバリアンはキャラクターの激怒の性質を反映する原始の道を選ぶ。『Player's Handbook』にあるふたつのオプションはバーサーカーの道とトーテム・ウォリアーの道だ。バーサーカーは鎮めがたい狂乱によって戦い、トーテム・ウォリアーは彼や彼女の激怒を増幅するために野獣の魔法を降ろす。
バード:どのバードも楽団――伝承、物語、そして芸能を共有する同じ指向のバードによるゆるい連帯――から影響を受けている。『Player's Handbook』では知識と芸能に重きを置く伝承の楽団、そして戦場で勇気を鼓舞することに重きを置く武勇の楽団が紹介される。
クレリック:クレリックの領域は神格の性質を反映し、キャラクターが扱う魔法を明確にする。『Player's Handbook』に掲載される領域は嵐、自然、生命、戦争、知識、光、そしてぺてんだ。
ドルイド:ドルイドは集い――自然、調和、そしてドルイド魔法の道についての見解を共有する同じ指向のドルイドによるゆるい連帯――に加わっている。大地の集いはドルイドに彼や彼女が魔法を引き出すための土地を一種類選ばせるようになる。月の集いはさまざまな獣へ変成するドルイドの能力を強化する。
ファイター:すべてのファイターは戦闘で特化したものを反映する武勇の原型を選択する。チャンピオンは戦闘で致命的なクリティカル・ヒットを叩き出す屈強な戦士だ。バトル・マスターは柔軟で狡猾な戦術家だ。エルドリッチ・ナイトは彼や彼女が味方を守り敵に打撃を与えるための魔法に通じている。
モンク:モンクは武術の特殊な型やそれが補助する“氣”の力に指向性を与えて形作るための修道門派に入門している。無手の道はモンクの素手打撃を強化して致命的な震掌の技に通じさせる。影手の道はモンクを敵に混乱と狼狽をもたらす闇を操るひそやかな戦士にする。四大の道はモンクの“氣”を魔法や元素の力の爆発へと転化させる。
パラディン:すべてのパラディンは誓い――彼らの生命を導き彼らの能力を形作る行動規範への誓約――を立てる。献身の誓いはパラディンを正義、武勇、そして理法の理想へと結びつける。太古の誓いはパラディンに自然世界を守り全地の希望の保護者になると誓約させる。応報の誓いはパラディンを悪事を働いた者を狩りたて罰を与える危険な復讐者へと変える。
レンジャー:レンジャーは彼や彼女の理想や自然との関係を反映した原型を選択する。ハンターは荒野を見張り、彼らが文明を脅かす前に脅威を止める。ビースト・マスターはクリーチャーと強い絆をはぐくみ、敵を倒すため彼らとともに戦う。
ローグ:ローグは彼や彼女の犯罪や謀略への姿勢によってローグの原型を選択する。シーフはすばしこく、こそこそしたいたずら者だ。アサシンは静かな殺しに特化している。アーケイン・トリックスターは彼や彼女の計画を演じるために心術や幻術を使う。
ソーサラー:ソーサラーの魔法はソーサラーの起源――事件、祖先、あるいはキャラクターに力を与えた運命の気まぐれ――から発生する。ドラコニック・ブラッドラインはソーサラーの遠いドラゴンの祖先を反映し、ドラゴンの性質を反映した力を与える。ワイルド・マジックはソーサラーに生の混沌の力を流し込み、彼や彼女の魔法から予測不能の結果を作り出す。
ウォーロック:ウォーロックの後ろ盾はこのクラスの力を形作る。アーチフェイはぺてんと緊急脱出に役立つ面白い魔法を与える。フィーンドは破壊的な炎と悪魔的な抵抗の力を与える。謎めいたグレート・オールド・ワンはテレパシー能力と多元宇宙の本質に踏み込む身の毛もよだつものを与える。
ウィザード:ウィザードは秘術の学派――彼や彼女の前途や才能を形作る特定の学び方――を選択する。多くの学派が存在するが、『Player's Handbook』ではD&Dで確立した系統――幻術、召喚術、死霊術、心術、占術、変成術、防御術、そして力術――に集中した。
マイク・ミアルス
マイク・ミアルスはD&Dリサーチ&デザイン・チームのシニア・マネージャだ。彼はD&D第5版のデザインを主導している。彼が他に名前を出している仕事は『キャッスル・レイヴンロフト』ボードゲーム、第4版『モンスター・マニュアル3』、そして第3版『プレイヤーズ・ハンドブック2』だ。
2014年07月29日 [長年日記] 編集
§ [Ludus] エヴァンジェリストのシナリオ作成法
今回は「エヴァンジェリストGMのススメ」で触れた、エヴァンジェリストのシナリオ作成法ですぅ。
どんなプレイヤに向けたシナリオを書くかという具体的なイメージは「エヴァンジェリストGMとは」で挙げた、“システムを持っていない人や不慣れな人を迎え、システムを持っていない人にはあわよくば買ってもらう”になるですぅ。
では、これを前提にそんなシナリオ作成の勘所を挙げていくですぅ。
シチュエーション、登場人物は定番で
エヴァンジェリストとしてシナリオを作成するとき、ひねりがなくシステムが想定しているであろうシチュエーションを準備し、脇を定番のNPCで固めることはとても重要ですぅ。
なぜなら、エヴァンジェリストGMとしてテーブルに迎えるプレイヤはそのシステムに不慣れで、そのプレイがシステムへの第一印象を決定するものになるからですぅ。また、ネットでの交流も盛んな現代、コミュニティに参加するさいも共通の話題として公式設定やNPCでの体験を持っていると話にも参加しやすいので、基本ルールに掲載されている範囲の設定やNPCをちりばめていくといいですぅ。
情報過多にしない
さっそく前段と若干矛盾する話になるけど、公式設定やNPCはことさらにこだわった使い方をせず、たとえば依頼者を公式のNPCにして「依頼人はこんな感じの人DEATHゥ」とルールブックや小説の挿絵を見せる、ちょっとした味つけ程度にするのがいいですぅ。
システムの勝手がわからないということは、いる情報、いらない情報を区別することが難しいことでもあるので、詳しいことは訊ねられれば話す程度が丁度いい印象がありますぅ。この訊ねられれば話すというのはもうひとつ重要な意味があり、訊ねるということはそれに興味があるということなので、訊ねてきたプレイヤの様子を見ながらそのNPCや設定を演出に絡めてより興味を持ってもらうテクニックが使えるですぅ。
また、必ず裏切るNPCやかませ犬なNPC、性能が極端なクラスなど、出オチ要素のあるNPCや設定というのは“出”た時点でプレイヤがしかるべき知識を持っていないと楽しさを理解できない、内輪ネタに近いものだと理解しておく必要があるですぅ。だから、あまり出オチ要素ばかりに集中してしまうと置いてけぼりな感覚を与えてしまう危険性があるですぅ。
PCの立場も定番で
システムを持っていなかったり慣れていないプレイヤが担当するPCは、そのシステムで定番の立場を使うのがいいですぅ。なぜなら、そういう立場は求められる動きが明瞭で、特に迷うことがないのがひとつですぅ。
そしてふたつめの、エヴァンジェリストのシナリオとして重要なことは、定番のPCを作っておけばもしルールブックを買ってもらった場合、その付属シナリオにそのPCを流用することも可能だし、そのシステムで定番の動き方を知っているから別のテーブルにも適応しやすいということですぅ。
新たな人を迎えるエヴァンジェリストとしてシナリオ作成をする場合、継続的にプレイヤへ寄り添ってサポートするのではなく、プレイヤがシステムを入手したら自分の頭で考え、自分の足で歩くためのノウハウをシナリオへ入れることを考えるといいですぅ。
シナリオの中に外しやひねりを入れたいときは、定番な立場のPCだけどシナリオに出てくるNPCや敵と個人的な因縁があるなど、シナリオ限定での関係性を構築するようにするといいですぅ。また、システムに習熟したプレイヤ用の枠を作り、そこを少しひねった立場にするのもいい考えですぅ。
見せ場を想定する
PCの得意分野が光る見せ場を想定してシナリオを構築し、成功した体験をしてもらうのは重要なことですぅ。成功しないよりする方が嬉しいし、そういう場面は準備しないよりはした方が作りやすいものだから、シナリオを作成する時点で強い戦士が雑魚をなぎ払ったり、探偵が重要な情報を調査するような見せ場を準備するといいですぅ。
こういうのをあらかじめ準備しておけば、セッションの最中に見せ場が偏り気味だと感じることも少なくなるですぅ。
タイムスケジュールに余裕を
「エヴァンジェリストGMのススメ」でも触れているけど、時間管理は非常に重要なのでシナリオ作成時点である程度見通しをつけるといいですぅ。
会場が六時間使えるようなら、導入と目的を達成してからのまとめでそれぞれ一時間づつ二時間を見積もり、残った二~三時間で本筋を進めるパート、そのうち見せ場になるところでひとりあたま十分使うと考えて小一時間だから、行軍や情報収集に使えるのは実質一時間……というように逆算していくと見通しは立てやすいですぅ。
時間がないぶんはどうしようもないけど、時間があればセッション後の雑談や質疑応答に使えるので、余裕はありすぎるくらいで丁度いいですぅ。
パクる
ミもフタもないけど、公式が導入用シナリオを出しているなら固有名詞とデータをちょいちょいと変更し、フレームそのままでガワだけ取り替えた別のシナリオを作るとかなりしっかりしたものが出来上がるですぅ。
システムに習熟した人がいる場合はいっそ、慣れていない人を迎えて導入用シナリオをプレイするので入ってほしいと頼めば、大抵の人はゲームを遊びたいので既にプレイしたシナリオでも話に乗ってくれるはずですぅ。
以上がエヴァンジェリストとしてシナリオを書くときに考えていることですぅ。最初のみっつ以外は普通のシナリオ作成ノウハウになった感じもあるけど、やはり重要なので外せなかったですぅ。
2014年07月30日 [長年日記] 編集
§ [DnD] 『DDIへのサインイン(DDI Sign-In)』
本日2014年7月29日、dungeonsanddragons.comが新たなダンジョンズ&ドラゴンズのウェブサイトになった。私たちはD&D周辺の最新情報、資源、そして製品情報についてのすべて――デジタルと卓上両方の、多くの表現方法すべて――を新たなサイトで準備してプレイヤーとファンを待っている。
D&D Insiderの加入者は以前のウェブサイトの保存されたもので、サインインしてそのツールと加入者用コンテンツにアクセスできる。wizards.com/dndの替わりに、archive.wizards.com/dndを入力するだけだ。また、dndinsider.comでも君をこの保存されたサイトのDDI Toolsのページへ転送する。
私たちの目標はできるだけそのままに、アクセスへの影響がないようD&D Insiderを保存することだった。技術的な問題について、私たちは君がナレッジ・ベースを利用するかカスタマー・サポートに連絡するのを推奨する。
5eへの本格的な移行が始まることにともない、4eのサイトがアーカイヴ化されて移転したですぅ。しかし3e系のリソースは保護されていないみたいなのが非常にアレですぅ。