ネコぶんこ


2010年07月29日 「また脳死だぜ、五秒間」 編集

§ [NOVA] “凍土を喚ぶ者”ロストワン(消費経験点200点)20100123版

凍土を喚ぶ者グレイシャル・コーラー”ロストワン(?・?・バサラ=バサラ=バサラ◎●):“災厄”の日に発生したニューロデッキに対応する相を持たない27体目の超AI。発生直後に汎元殿に捕獲され消去されそうになったが、救世主のとりなしで聖母殿へ預けられた。

聖母殿では救世主の遺志により封印されていたが、数年前に浄化派の天閣というバサラにより開放され、トーキョーN◎VAで彼と戦闘を繰り広げる。そして死に際の天閣から、戦うために造られた存在は開放されたとき何のために戦うのかという命題を突きつけられた。

この命題を“考えた”ことは、あまたの宗教家から蒐集された情報で脳電位など身体的条件を常に解脱状態へと調整している彼(彼女?)という器に罅を入れた(たとえば禪の公案は、悟っているならそのまま答えを口にできる筈である。もっとも、薬物投与や電流刺激など外部からの調整で人為的に得られた修行なき解脱こそ禪で魔境と忌まれる状態なのかもしれない)。形而下のステータスを調整しても、形而上の何かが備わっていないことを自覚したのである。そのため、戦いが終わると器に満たすべきものを探す放浪の旅に出ることになる。

これは余談であるが、彼女(彼?)に接触したあるオカルティストは、アレイスター・クロウリーがトート・タローから外した四大と空、時を象徴する三人目の魔術師、マグス・ドラコニス(りゅう座の魔術師)として生み出されるはずの存在ではなかったのかと推測している(また、変動を象徴する火の力が反転したためにそれが失敗し、ひいては地球を永久凍土に包む一因になったのでは、とも)。

調息で精神を集中し、敵の足元に星幽門を開いて黒い氷柱を急速に成長させる術を使う。

この数年は世界を放浪していたが、『Dragon Slayers』で聖母の召喚と己の自由意志をもって北米の“要塞都市”スミソニアンに潜入。仲間たちと協力してあるものを開放し、いずこかへと去った。

能力値:【理性】9/15、【感情】6/15、【生命】3/9、【外界】3/9

技能:〈運動〉2♠♣♡♢、〈交渉〉1♤♣♡♢、〈自我〉6♠♣♥♦、〈知覚〉1♠♧♡♢、〈コネ:イータ〉2♤♣♥♢、〈コネ:陰と陽の輪舞〉1♠♧♡♢、〈社会:N◎VA〉2♤♧♥♦、〈社会:アストラル〉2♠♧♥♢、〈社会:ストリート〉1♤♣♡♢

特技:〈※蘇生〉1♤♧♥♢、〈拡大〉1♠♧♡♢、〈変化〉2♤♧♥♦、〈透過〉2♠♣♡♢、〈元力:火炎(負)〉4♠♣♥♦、〈元力:大地(正)〉4♠♣♥♦、〈元力:虚無〉4♠♣♥♦、〈元力:時間〉10♠♣♥♦、〈使魔:杯の女王(ミストレス)〉1♤♧♥♢

装備:剣(30)、増幅杖+コンバットアシスト(6+6)、武(1)、シュッテ(1)、呪影陣(8)、IANUS(-)、ディクショナリ(5)、スリーアクション(3)、アイアンウィル(3)、インデックス(5)、ドラッグ・ホルダ(3)、ナイトヘッド(3)、ラッキー7(6)、ディスパッション(6)、魔術回路×3(3×3)、AI(0)、大魔法(10)、マンション(イエロー)(-)

プレアクト購入:法衣(ガードコート相当)、リンクス、ポケットロン、銀の眼、シティコンダクター

〈変化〉予定装備:ニルヴァーナ(5)、ブレインハード(13)、イリュージョン(8)、ブーストハート(9)、アルジャーノン(9)、呪爆符(12)、クラリック(5)、気合(4)、プシュケー(17)、瑞雲大吟醸・宇宙桜(7)、コヒバ(9)

数年ぶりに使用できたキャストですぅ。前回は傲慢だったけど今回は非常に角が取れていたとの言葉を参加していた当時のRLに頂きましたぁ。またそのうち使いたいですぅ。

マイナーでスリーアクション、プロットを見ながら〈変化〉でドラッグを作成して投与しながら、〈自我〉+〈運動〉+〈通過〉+〈元力:火炎(負)〉+〈元力:大地(正)〉+〈元力:虚無〉+〈元力:時間〉の達成値+13、ダメージ刺+24で殴り、味方に達成値が必要なときは〈元力:時間〉で+10するというたあいもない構成ですぅ。

心残りはアンチスペルを買う覚悟が無かったことでしたぁ。

§ [NOVA] 杯の女王(消費経験点0点)20100123版

杯の女王(?・?・ミストレス):ロストワンが自分から分離した水の元素を操る力をテレズマとして再構築したもの。

能力値:【理性】0/0、【感情】0/0、【生命】3/0、【外界】0/0

特技:〈盾の乙女〉4♠♣♥♦

装備:深層結界(10)、ソウルフォーム:ミストレス(20)


2012年07月29日 父さんとぼくで、一九五〇年代からそのままの短波ラジオを組み立てた。 編集

§ [DnD][4e] 『Menzoberranzanプレビュー:ロルスの道(Menzoberranzan Excerpts: The Way of Lolth)』

バート・キャロル

悪意に満ちたドラウの力ある名家は、堕ちた女神の目にかなうようそれぞれたゆみない努力を捧げており、メンゾベランザンこそそうした驕慢の頂である。だがしかし、その積み重なった利己、放蕩、そして悪徳の奥を覗けば、豊かな歴史、文化、そして芸術を持つ壮大な文明を見つけることができる。このたまらない美と罪の二律背反こそ、ドラウの社会への強力な関心を呼び起こすものだ。この本で紹介される高名なアンダーダークの都市メンゾベランザンは、かの有名なドラウのレンジャー、ドリッズト・ドゥアーデンの出身地でもある。しかしこれは彼の物語ではない――これは君たちが紡ぐべき無数の物語だ。

Menzoberranzan: City of Intrigueは最大級の汎用性を持つようデザインされた。たとえ君がダンジョンズ&ドラゴンズのどの版を使っていたとしても、君はこの本に書かれているほぼすべてのことがらがゲームで使えることを知るだろう。君はこの本でドリッズトが生まれるよりも前の年代でも、蜘蛛の女王の戦争のまっただ中でも、あるいは現代のフォーゴトン・レルムだろうが、キャンペーンを設定して運営できる。メンゾベランザンは君が望むどんな方法ででも使える、君と君のプレイヤーたちが探検できるすべてを備えて待っている環境だ。

今日のMenzoberranzan: City of Intrigueのプレビューで、私たちは『第2章:ロルスの道』の内容を見ていく。

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メンゾベランザンのキャンペーン

悪のドラウのキャラクターで陰謀と裏切りに満ちた冒険を行なうことは、ほとんどの『ダンジョンズ&ドラゴンズ』のキャンペーンとは大きく異なった経験になりえる。これら6つの特徴はMenzoberranzan: City of Intrigueのキャンペーンが提示する精神を簡潔に示している。

1.君はドラウだ

このキャンペーン・セッティングでは、君は休暇で蜘蛛の都を訪ねた地上の住人という二足のわらじを履くことはできない。違う、君は住人なのだ。ドラウにせよ奴隷にせよ、貴族の子弟にせよ庶民にせよ、メンゾベランザンこそが君の故郷だ。これは君にとって地上エルフの悪意に満ちた宣伝を無視してD&Dのもっとも象徴的で影に潜んだ種族のひとつをロールする機会になる。

2.悪による支配

メンゾベランザンは悪の巣窟だ。ドラウの文化は裏切りと殺人が当たり前であり、それは快楽を求める行為でもある。このセッティングのドラウは日ごろからデーモンと乱痴気騒ぎをし、流血を伴なう見下げ果てた行為に手を染める。ドラウ社会の信条は巧妙に提示されるが、プレイヤーが幻惑されてはいけない。メンゾベランザンの住民は邪悪で移り気な嗜虐主義者で、彼らは自分たちの地位を他者へ苦痛と惨劇を味わわせることで向上させようとしている。

3.ロルスこそが至高

ドラウ社会ではロルス教団ほど、他のいかなる勢力より根を張っているところはない。千年を越えるドラウの宗教儀礼には他の神性も存在しているが、すべてはロルスから派生したもので、蜘蛛の女王の影でかろうじて見ることができる程度だ。ヴァイラウンやゴーナドウアのようなものはいくつかの時代で信者を持っていたが、ロルスへの信仰――そして恐怖――のせいで、少数しか存在しなかった。彼女がすべてで、彼女は孤独、そして彼女こそがドラウの宗教の中心に立っている。

4.すべてに身分が

混沌より生まれる存在にもかかわらず、ドラウの社会は非常に根強い身分によって支配されている。すべてのドラウは他者――他のドラウも含む――を3種類に分けている。

  • 強者、これらはなだめて懐柔せねばならない(少なくとも彼らに取って代わるまでは)。
  • 自分を高めるために利用できる者、できる限りあらゆる方法で奪い続けるための存在だ。
  • 弱者、単純作業か捨て駒程度にしかならない役立たずだ。

ドラウの目で見れば、毎日は君の身分を向上させるか、邪魔者を排除する新たな機会に満ちている。

5.秘密は財産

ドラウは無鉄砲に未知へと突っ込む無思慮な野蛮人ではない。事実、メンゾベランザン人と呼ばれるメンゾベランザンの住民は、彼らの努力が及ぶ限りで非常に注意深く計算高い。富と力は確かに重んじられるが、真にドラウが取り引きするのは秘密である。情報は力であり、それを使うことで彼や彼女は身分を超えた力を行使できるのだ。ドラウの陰謀は伝説的で、それらのうちでも長期に及ぶ策謀はメンゾベランザンのキャンペーンでもその一部に不可欠なものである。

6.ここはアンダーダーク

冒険は都市の中だけに限定されない。ドラウの数多き陰謀はプレイヤー・キャラクターをアンダーダークの暗い深みへと向かわせることができる。ドラウはその冷酷さと悪徳において名高いが、彼らの息の根すら止めるクリーチャーが世界の深淵には存在する。その危険性にもかかわらず、一部のメンゾベランザン人は深淵に溢れる富を利用する機会には躊躇しない。影の道近くの暗がりの領域、そしてその向こうでも、アンダーダークの冒険は待ち受けている。

バート・キャロル

バート・キャロルは1980年からのD&Dプレイヤー(そしてイラストに塗り絵をした第1版のMonster Manualが好きだった)で、2004年からウィザーズ・オヴ・ザ・コーストで働いている。彼は現在D&Dのウェブサイトのプロデューサで、ブログもhttp://ourheroesjourney.wordpress.comで書いている。君は彼をツイッターで見つけることもできる(@wotc_bart)。


2013年07月29日 部分部分で見た場合、彼らは決して“最高”の技量を持っているわけではない。 編集

§ [DnD][4e][LnL] 『これが算法だ!(It's Mathemagical!)』

マイク・ミアルス

この数週間、私たちは複雑さが少ないものからより複雑かつオプションがあるゲームにまで対応できるよう、キャラクター・クラスを修正していた。たとえばファイターの場合、いくつかのサブクラスは攻撃への利益を常に得ることができる一方、他のオプションでは第4版のパワーのような特別な武技を使うことができる。本当にキット嫌いな人や最適化を突き詰めたい人のために、それぞれのサブクラスによって提供されるクラス特徴を組み合わせて君だけのサブクラスを構築するためのガイドラインも提供する予定だ。

複雑さの範囲については他のD&D Nextに含まれる多くのものと同様、DMやグループが決定することを想定している。君はもっとも単純なキャラクター・オプションだけを採用するかもしれないし、プレイヤーがサブクラスを選ぶことを許可するかもしれないし、プレイヤーに彼らだけのサブクラスを構築させるまで全力を出してもよい。

クラスを調整していくうえで、私たちの注意はゲームの裏方である基本的な数値に向けられていた。私たちが配信したプレイテストとポッドキャストを君が視聴していたなら、君はその問題を覗き見ることができただろう。私たちの目標は以下の通りだ。

  • 私たちは攻撃やキャラクターの成長を表現するものとして、セーヴィング・スローへのボーナス(あるいは難易度)よりはむしろヒット・ポイントの成長を重視したい。
  • 数値的ボーナスをそのままにし続ければ、キャラクター間の格差が拡大しすぎることはない。
  • 格差が開きすぎることがないので、君は効率的なキャラクター作成をするためにシステムへ精通する――ゲーム・システムをどう扱えばよいのか精通する――必要はなくなる。君は「僕の勝ちだ!」と切り札を取り出すよりも楽しいキャラクター(キャラクターの最適化は多くのゲーマの楽しみだ)も作ることができる。
  • AC、攻撃、そしてセーヴィング・スローの数値はそれほど増えないため、君が高レベルになっても低レベルのモンスターは君にヒットして(君のヒット・ポイントのとても小さな割合にすぎないが)ダメージを与えることができる。

私たちはいくつかの問題をプレイテストのフィードバックや自分たちのゲームで発見したが、それはこういうことだ。大きなものはセーヴィング・スローと技能の難易度に集中していた。

  • グールの麻痺のように、君たちを戦闘から取り除く効果に対するセーヴィング・スローは、モンスターの強さを“壊れた”ものにする。3レベルと17レベルのファイターの両方に対しグールは致命的な存在だ。どちらのファイターもセーヴィング・スローに失敗すれば、戦闘から除外されてしまう。
  • 技能の難易度も調整が不十分だった。それらはキャラクターがすべてのレベルで得る実際のボーナスとかみ合っていなかった。

私たちは会議を何度か行ない、これから出す次のパックでは若干の変更をしている(私たちは数値よりもキャラクターの内容に焦点をあてた。私たちが確認したプレイテストのデータは、みんながこの問題に気づいてもそれらがゲーム全体を歪めていないことを示していた)。それらの変化は以下の通りである。

  • レベル1での+1から20レベルまでの+6まで、攻撃、判定、およびセーヴィング・スローには成長する固定のボーナスがある。
  • ある領域における真の専門家たるキャラクターのために、判定でのボーナスは最大で+12まで成長する。たとえば、レンジャーは【判断力】判定で、ローグは【敏捷力】判定で+12を得ることができる。ただし攻撃をそこまで高くすることはできない。キャラクターのあり方にふさわしいなら、セーヴィング・スローにもそれを与えるかもしれない。たとえば、ドワーフのファイターは【耐久力】のセーヴィング・スローを+12にまでできるかもしれない。
  • 追加の技能システムでも君は+12まで行けるかもしれないが、第3版と第4版にあったようなD&Dの伝統的な技能システムにおける特定の判定のみに適用される。たとえば、20レベルのクレリックが〈真意看破〉技能を最大限に伸ばしたうえで【判断力】判定への+6を足せば〈真意看破〉判定を+12にできる。
  • モンスターのセーヴィング・スロー難易度は、レベルの低いものほど高いものよりはセーヴ難易度が低いように設計している。言いかえれば、クリーチャーの難易度はレベルと経験点の決定に大きな役割を果たす。
  • プレイヤー・キャラクターの術者が使う呪文については難易度を少し下げ、呪文レベルに見合った効果にすることも考えている。こうして高レベルのウィザードは弱い敵へのセーヴィング・スロー難易度の低い呪文と、より難易度が高く強い相手に効くものを持つ。
  • 予想されるボーナスに対応するように難易度表も修正している。
  • 技能ダイスを使いつづけるか固定値ボーナスに変更するかはまだ決まっていない。次に行なう意識調査ではこの問題についての情報収集に重点を置く予定だ。

そして、それは私たちが数値の改正を行なおうとしていることを意味している。何か質問があるなら、私とTwitter IDの@mikemearlsで常に連絡が取れることを思い出してほしい。

マイク・ミアルス

マイク・ミアルスはD&Dのリサーチ&デザイン・チームのシニア・マネージャだ。彼はレイヴンロフトのボードゲームやD&D RPGのサプリメント何冊かを手がけている。


2014年07月29日 編集

§ [Ludus] エヴァンジェリストのシナリオ作成法

今回は「エヴァンジェリストGMのススメ」で触れた、エヴァンジェリストのシナリオ作成法ですぅ。

どんなプレイヤに向けたシナリオを書くかという具体的なイメージは「エヴァンジェリストGMとは」で挙げた、“システムを持っていない人や不慣れな人を迎え、システムを持っていない人にはあわよくば買ってもらう”になるですぅ。

では、これを前提にそんなシナリオ作成の勘所を挙げていくですぅ。

シチュエーション、登場人物は定番で

エヴァンジェリストとしてシナリオを作成するとき、ひねりがなくシステムが想定しているであろうシチュエーションを準備し、脇を定番のNPCで固めることはとても重要ですぅ。

なぜなら、エヴァンジェリストGMとしてテーブルに迎えるプレイヤはそのシステムに不慣れで、そのプレイがシステムへの第一印象を決定するものになるからですぅ。また、ネットでの交流も盛んな現代、コミュニティに参加するさいも共通の話題として公式設定やNPCでの体験を持っていると話にも参加しやすいので、基本ルールに掲載されている範囲の設定やNPCをちりばめていくといいですぅ。

情報過多にしない

さっそく前段と若干矛盾する話になるけど、公式設定やNPCはことさらにこだわった使い方をせず、たとえば依頼者を公式のNPCにして「依頼人はこんな感じの人DEATHゥ」とルールブックや小説の挿絵を見せる、ちょっとした味つけ程度にするのがいいですぅ。

システムの勝手がわからないということは、いる情報、いらない情報を区別することが難しいことでもあるので、詳しいことは訊ねられれば話す程度が丁度いい印象がありますぅ。この訊ねられれば話すというのはもうひとつ重要な意味があり、訊ねるということはそれに興味があるということなので、訊ねてきたプレイヤの様子を見ながらそのNPCや設定を演出に絡めてより興味を持ってもらうテクニックが使えるですぅ。

また、必ず裏切るNPCやかませ犬なNPC、性能が極端なクラスなど、出オチ要素のあるNPCや設定というのは“出”た時点でプレイヤがしかるべき知識を持っていないと楽しさを理解できない、内輪ネタに近いものだと理解しておく必要があるですぅ。だから、あまり出オチ要素ばかりに集中してしまうと置いてけぼりな感覚を与えてしまう危険性があるですぅ。

PCの立場も定番で

システムを持っていなかったり慣れていないプレイヤが担当するPCは、そのシステムで定番の立場を使うのがいいですぅ。なぜなら、そういう立場は求められる動きが明瞭で、特に迷うことがないのがひとつですぅ。

そしてふたつめの、エヴァンジェリストのシナリオとして重要なことは、定番のPCを作っておけばもしルールブックを買ってもらった場合、その付属シナリオにそのPCを流用することも可能だし、そのシステムで定番の動き方を知っているから別のテーブルにも適応しやすいということですぅ。

新たな人を迎えるエヴァンジェリストとしてシナリオ作成をする場合、継続的にプレイヤへ寄り添ってサポートするのではなく、プレイヤがシステムを入手したら自分の頭で考え、自分の足で歩くためのノウハウをシナリオへ入れることを考えるといいですぅ。

シナリオの中に外しやひねりを入れたいときは、定番な立場のPCだけどシナリオに出てくるNPCや敵と個人的な因縁があるなど、シナリオ限定での関係性を構築するようにするといいですぅ。また、システムに習熟したプレイヤ用の枠を作り、そこを少しひねった立場にするのもいい考えですぅ。

見せ場を想定する

PCの得意分野が光る見せ場を想定してシナリオを構築し、成功した体験をしてもらうのは重要なことですぅ。成功しないよりする方が嬉しいし、そういう場面は準備しないよりはした方が作りやすいものだから、シナリオを作成する時点で強い戦士が雑魚をなぎ払ったり、探偵が重要な情報を調査するような見せ場を準備するといいですぅ。

こういうのをあらかじめ準備しておけば、セッションの最中に見せ場が偏り気味だと感じることも少なくなるですぅ。

タイムスケジュールに余裕を

エヴァンジェリストGMのススメ」でも触れているけど、時間管理は非常に重要なのでシナリオ作成時点である程度見通しをつけるといいですぅ。

会場が六時間使えるようなら、導入と目的を達成してからのまとめでそれぞれ一時間づつ二時間を見積もり、残った二~三時間で本筋を進めるパート、そのうち見せ場になるところでひとりあたま十分使うと考えて小一時間だから、行軍や情報収集に使えるのは実質一時間……というように逆算していくと見通しは立てやすいですぅ。

時間がないぶんはどうしようもないけど、時間があればセッション後の雑談や質疑応答に使えるので、余裕はありすぎるくらいで丁度いいですぅ。

パクる

ミもフタもないけど、公式が導入用シナリオを出しているなら固有名詞とデータをちょいちょいと変更し、フレームそのままでガワだけ取り替えた別のシナリオを作るとかなりしっかりしたものが出来上がるですぅ。

システムに習熟した人がいる場合はいっそ、慣れていない人を迎えて導入用シナリオをプレイするので入ってほしいと頼めば、大抵の人はゲームを遊びたいので既にプレイしたシナリオでも話に乗ってくれるはずですぅ。

以上がエヴァンジェリストとしてシナリオを書くときに考えていることですぅ。最初のみっつ以外は普通のシナリオ作成ノウハウになった感じもあるけど、やはり重要なので外せなかったですぅ。


2023年07月29日 編集

§ [DnD][5e] アドベンチャー:蛇使いの穴(1レベル)

今週の小冒険は1レベルのキャラクター2人用ですぅ。そのうち1人はGMが操作するキャラクターでプレイすることを想定していますぅ。

データ関係はOGLのものを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。

冒険の概要

この冒険は2人用の短時間で終わるアドベンチャーである。

街外れの森に蛇が増えてきた。街の警備隊は異変であるかもしれないので、キャラクターたちを調査に派遣する。

事態の真相は鱗あるものを崇拝するコボルドたちが邪悪なドラゴンから啓示を受け、近くの街と戦うために蛇を養殖しているからだ。コボルドたちが蛇を育てている穴を見つけ、これを退治すれば冒険は成功となる。

冒険への導入

今回GMのキャラクターが持ってくる仕事は、街の警備隊から出ている「街外れの森に蛇が大量発生している。事態の真相を調べ、人為的なものなら対処してくれ」というものだ。報酬は50gp。

キャラクターたちは依頼を受け、街外れの森にやってきた。森の中には蛇の這い跡みたいなものがそこかしこに見られる。

1.森の探索

蛇が多くいる場所を探すには、難易度11の【判断力】〈生存〉判定が必要である。これは成功するまで特に危険なく繰り返せる。

2.蛇の群れ

「1.森の探索」に成功すれば、茂みの中に蛇が群れているのを発見できる。

蛇はポイゾナス・スネークが3体で、茂みにある縦穴から這い出てきている。スネークたちはキャラクターたちが踏み込んでくると襲いかかってくる。

ポイゾナス・スネーク

超小型・野獣、無属性


AC:13

hp:2(1d4)

移動速度:9m(30フィート)、水泳9m(30フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
2(-4) 16(+3) 11(+0) 1(-5) 10(+0) 3(-4)

感覚:疑似感覚3m(10フィート)、受動〈知覚〉10

言語:-

脅威度:1/8(25XP)


鋭敏嗅覚:スネークは嗅覚による【判断力】〈知覚〉判定に有利を得る。

アクション

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:1[刺突]ダメージ、目標は難易度10の【耐久力】セーヴィンク・スローを行ない、セーヴに失敗したら5(2d4)[毒]ダメージを受け、成功したら半減ダメージを受ける。

3.穴の中へ

ポイゾナス・スネークがいた場所の縦穴にはハシゴがある。周囲を調べるなら、ヒューマンより少し小さな体格の足跡が3組ある。

穴の中の明るさは“暗闇”なので、ライトの呪文やランタンがあると探索がしやすいだろう。

4.穴の底

穴の底に降りると、ちょっとしたホールのような横穴が続いている。そこには蛇の卵らしい球体がたくさん転がっており、それを3人のコボルドが藁をかけたりじょうろで水をやったりして世話をしている。

キャラクターたちが踏み込んでくると、コボルドたちは「おのれ鱗なしども。偉大なる竜、イティガサル様の計画を邪魔立てするとは許さんぞ」「この毒蛇で森を満たすのだ」といきり立ち、蛇と共に攻撃してくる。

ここにいる戦える者はコボルド3人とポイゾナス・スネーク3匹である。

コボルド

小型・人型生物(コボルド)、秩序にして悪


AC:12(外皮)

hp:5(2d6-2)

移動速度:9m(30フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
7(-2) 15(+2) 9(-1) 8(-1) 7(-2) 8(-1)

感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉8

言語:共通語、竜語

脅威度:1/8(25XP)


日光過敏:コボルドは陽光の中では攻撃ロール、そして視覚を利用した【判断力】〈知覚〉判定に不利を受ける。

群れ戦術:少なくとも1体のコボルドの味方がクリーチャーから1.5m(5フィート)以内にいて、その味方が無力状態でない限り、コボルドはそのクリーチャーに対する攻撃ロールに有利を得る。

アクション

ダガー:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:4(1d4+2)[刺突]ダメージ。

スリング:遠隔武器攻撃:攻撃+4、射程9/36m(30/120フィート)、目標1体。ヒット:4(1d4+2)[殴打]ダメージ。

ポイゾナス・スネーク

超小型・野獣、無属性


AC:13

hp:2(1d4)

移動速度:9m(30フィート)、水泳9m(30フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
2(-4) 16(+3) 11(+0) 1(-5) 10(+0) 3(-4)

感覚:疑似感覚3m(10フィート)、受動〈知覚〉10

言語:-

脅威度:1/8(25XP)


鋭敏嗅覚:スネークは嗅覚による【判断力】〈知覚〉判定に有利を得る。

アクション

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:1[刺突]ダメージ、目標は難易度10の【耐久力】セーヴィンク・スローを行ない、セーヴに失敗したら5(2d4)[毒]ダメージを受け、成功したら半減ダメージを受ける。

結末

コボルドたちを倒し、蛇の養殖場を破壊すれば毒蛇騒ぎはおさまり、キャラクターたちは警備隊に感謝される。

イティガサルという名前を訊ねてみれば、かつてこの辺りを縄張りにしようとしていたドラゴンだと言われる。

この記事はOpen Game Licenseに基づいて作成されている。Open Game Licenseに該当するのは、クリーチャーやアイテムの名前やステータスなどである。この記事の他の箇所は個人的な使用を除き、いかなる形式でも許可なく複製することはできない。