ネコぶんこ


2024年12月07日 [長年日記] 編集

§ [DnD][5e] アドベンチャー:下る塔の墓所(4レベル)

今週の小冒険はD&Dで4レベルのキャラクター4人用ですぅ。

データまわりはCC4.0で公開されているSRD5から引用して独自に翻訳しているので、そちらのご参考にもですぅ。

冒険の概要

ある砂漠で塔が発見された。入口のなく、外壁にらせん状の階段が作られている奇妙な造りだ。キャラクターたちはこれに挑むことになる。

この塔は頂上から入り、下へ向かうように造られている墓所だ。キャラクターたちがこれを探検して怪物を倒し、財宝を手に入れれば冒険は終了である。

冒険への導入

キャラクターたちは砂漠地帯で未探査の塔が発見されたという情報を入手する。未探査ということは未だ人の目に触れていない財宝があるかもしれない。

1.外壁

問題の塔は文明世界より150km(100マイル)の場所に建っている。ここでは割愛するが、GMは道中の冒険やランダム遭遇を行なっても構わない。

塔の表面に入口はない。そのかわり、外周にらせん状に階段として使えそうな足場がある。階段の幅は5フィートである。

塔の周囲にはジャイアント・ヴァルチャーが旋回して獲物の様子を見ている。キャラクターたちが塔をの外周を上り始めると、いい機会とみて6体のジャイアント・ヴァルチャーが襲撃してくる。

ジャイアント・ヴァルチャー

大型・野獣、無属性


AC:10

hp:22(3d10+6)

移動速度:3m(10フィート)、飛行18m(60フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
15(+2) 10(+0) 15(+2) 6(−2) 12(+1) 7(−2)

技能:〈知覚〉+3

感覚:受動〈知覚〉13

言語:共通語を理解するが話せない

脅威度:1(200XP)


鋭敏視覚・嗅覚:ヴァルチャーは視覚と嗅覚による【判断力】〈知覚〉判定に有利を得る。

群れ戦術:少なくとも1体のヴァルチャーの味方がクリーチャーから5フィート以内にいて、その味方が無力状態でない限り、このヴァルチャーはそのクリーチャーに対する攻撃ロールに有利を得る。

アクション

複数回攻撃:ヴァルチャーはくちばしで1回および鉤爪で1回、2回の攻撃を行なう。

くちばし:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:7(2d4+2)[刺突]ダメージ。

鉤爪:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い3m(10フィート)、目標1体。ヒット:9(2d6+2)[斬撃]ダメージ。

2.頂上

塔の頂上には直径2mの丸い蓋がある。これには鍵と罠が仕掛けられている。罠は鍵を解除しようとしたら矢が発射されるもので、攻撃ロールは+5、ダメージは1d6[刺突]に加え、ダメージを受けたキャラクターは難易度15の【耐久力】セーヴィング・スローを行なわなくてはならず、失敗したら24(7d6)の[毒]ダメージ、成功したら半減ダメージを受ける。

罠を発見するための【判断力】〈知覚〉判定の難易度は18、解除するための盗賊道具を使った【敏捷力】判定の難易度は18である。

鍵を解除するための盗賊道具を使った【敏捷力】判定の難易度は15である。

3.宝箱の階

ここから先は塔の中で、窓もなく光源もないため“暗闇”の空間が続く。

この階には下の階に下りる階段の他、ミノタウロスの骸骨が4体、武器を構えて守っている宝箱のようなものがある。このミノタウロスの骸骨は4体のミノタウロス・スケルトンであり、キャラクターたちが宝箱に近づくと襲いかかってくる。

宝箱には鍵がかかっている。盗賊道具を使った【敏捷力】判定による解錠の難易度は15である。

宝箱の中には両目がガーネットの純金製フクロウの像(1250gp)の他、908cp、8456sp、2745gp、67ppが入っている。

ミノタウロス・スケルトン

大型・アンデッド、秩序にして悪


AC:12(外皮)

hp:67(9d10+18)

移動速度:12m(40フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
18(+4) 11(+0) 15(+2) 6(-2) 8(-1) 5(-3)

ダメージ脆弱性:[殴打]

ダメージ完全耐性:[毒]

状態完全耐性:消耗状態、毒状態

感覚:暗視9m(30フィート)、受動〈知覚〉9

言語:奈落語を理解するが話せない

脅威度:2(450XP)


突撃:スケルトンが目標に向かって最低3m(10フィート)直進し、同じターンに角の突き刺しによる攻撃がヒットした場合、目標はさらに9(2d8)[刺突]ダメージを受ける。目標がクリーチャーの場合、難易度14の【筋力】セーヴィング・スローに成功しなければ、最大3m(10フィート)押しやられて伏せ状態になる。

アクション

グレートアックス:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い1.5m(5フィート)、目標1つ。ヒット:17(2d12+4)[斬撃]ダメージ。

角の突き刺し:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い1.5m(5フィート)、目標1つ。ヒット:13(2d8+4)[刺突]ダメージ。

4.従者たちの階

この階は墓の主が生きていた頃の従者にかしづかれている様子が壁一面に描かれており、従者たちのものらしき棺が並んでいる。

この壁には墓所のあるじの事跡を讃える詩文もあり、それをかいつまむと「惑わしの君エミメシリン。地獄の悪魔すら騙して下僕とし、不滅の生を得てこの塔に眠る」とある。

キャラクターたちが棺を開けてみるなら、それらは乾燥でミイラと化していることがわかる。

棺を開ける毎に1d6をロールし、1が出たなら乾いたミイラが粉末状になっており、この空間に開放されてしまう。キャラクターたちは難易度15の【耐久力】セーヴィング・スローを行ない、失敗したなら1時間の間毒状態となる。この毒状態におちいったキャラクターは同時に盲目状態でもある。

この階から下に行く階段は隠し階段になっており、発見には難易度18の【判断力】〈知覚〉判定が必要だ。

5.主の階

この階層は飾り気がなく、墓所の主であるさまざまな装飾品で飾られた王のミイラが座る玉座と、その両脇を固めるひげ面の石像が一段高い場所に置かれている。

玉座のある場所に足を踏み入れると「墓泥棒よ呪われよ!」とどこからか声が響き、ミイラ(マミー)が1体、石像になっていたビアデッド・デヴィルが2体動きだし、戦いになる。

マミーのエミメシリンはこの階層まで訪れた者を基本的に赦すことはない。なぜなら、ここに来る盗掘者がいるなら財宝を盗んでいるに違いないと思っているからだ。

エミメシリンの玉座の中は物入れになっており、そこには3025gp、銀の王冠(500gp)が入っている。

ビアデッド・デヴィル

中型・フィーンド(デヴィル)、秩序にして悪


AC:13(外皮)

hp:52(8d8+16)

移動速度:9m(30フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
16(+3) 15(+2) 15(+2) 9(-1) 11(+0) 11(+0)

セーヴィング・スロー:【筋】+5、【耐】+4、【判】+2

ダメージ抵抗:[冷気];非魔法的な銀製のもの攻撃による[殴打]、[斬撃]、および[刺突]

ダメージ完全耐性:[毒]、[火]

状態完全耐性:

感覚:暗視36m(120フィート)、受動〈知覚〉10

言語:地獄語、テレパシー36m(120フィート)

脅威度:3(700XP)


悪魔の目:魔法の暗闇はデヴィルの暗視を阻害しない。

不屈:視認可能な味方のクリーチャーが30フィート以内にいる限り、デヴィルは恐怖状態にならない。

魔法抵抗:デヴィルは呪文およびその他の魔法効果へのセーヴィング・スローに有利を得る。

アクション

複数回攻撃:デヴィルは1回の髭および1回のグレイヴで、2回の攻撃を行なう。

髭:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:6(1d8+2)[刺突]ダメージ、および目標は難易度12の【耐久力】セーヴィング・スローに成功しなければ1分間毒状態になる。これによって毒状態になると、目標はヒット・ポイントを回復できなくなる。目標はターンの終了時毎にふたたびセーヴィング・スローを行なうことができ、それに成功したら効果を終了する。

グレイヴ:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い3m(10フィート)、目標1体。ヒット:8(1d10+3)[斬撃]ダメージ。目標がアンデッドあるいは人造以外のクリーチャーなら、それは難易度12の【耐久力】セーヴィング・スローに成功しなければ、地獄の傷によりターンの開始時に5(1d10)ヒット・ポイントを失う。デヴィルによる攻撃が傷を持つ目標にヒットするたび、傷によるダメージは5(1d10)増加する。クリーチャーは1回のアクションで難易度12の【判断力】〈医術〉判定を行ない、傷を塞ごうと試みることができる。目標が魔法による治癒を受けると、傷は閉じる。

マミー

中型・アンデッド、秩序にして悪


AC:11(外皮)

hp:58(9d8+18)

移動速度:20フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
16(+3) 8(-1) 15(+2) 6(-2) 10(+0) 12(+1)

セーヴィング・スロー:【判】+2

ダメージ脆弱性:[火]

ダメージ耐性:非魔法攻撃による[殴打]、[斬撃]および[刺突]

ダメージ完全耐性:[死霊]、[毒]

状態完全耐性:恐怖状態、消耗状態、毒状態、麻痺状態、魅了状態

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉10

言語:生前に知っていた言語

脅威度:3(700XP)


アクション

複数回攻撃マミーは戦慄の視線に加え、腐敗の拳による1回の攻撃を行なう。

腐敗の拳:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:10(2d6+3)[殴打]ダメージおよび10(3d6)[死霊]ダメージ。目標がクリーチャーの場合、難易度12の【耐久力】セーヴィング・スローに成功しなければマミーの腐敗の呪いを受ける。この呪いを受けている間目標はヒット・ポイントを得られず、24時間毎にヒット・ポイントの最大値が10(3d6)減少する。この呪いで目標のヒット・ポイントの最大値が0になった場合、目標は死に、その肉体は塵と化す。この呪いはリムーヴ・カースやその他の魔法によって解除できる。

恐るべき眼光:マミーは18m(60フィート)以内の視認できるクリーチャー1体をこれの目標にできる。目標はマミーを視認可能ならこの魔法に対する難易度11の【判断力】セーヴィング・スローを行なわなければならず、失敗するとマミーの次のターン終了時まで恐怖状態になる。目標が5以上の差でセーヴィング・スローに失敗した場合、同じ間さらに麻痺状態になる。このセーヴィング・スローに成功した目標は、24時間の間すべてのマミー(マミー・ロードを除く)の“戦慄の視線”に対する完全耐性を得る。

結末

キャラクターたちがダンジョンを探索し終えたら冒険は終了である。

This work includes material taken from the System Reference Document 5.1 (“SRD 5.1”) by Wizards of the Coast LLC and available at https://dnd.wizards.com/resources/systems-reference-document. The SRD 5.1 is licensed under the Creative Commons Attribution 4.0 International License available at https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/legalcode.


2024年12月14日 [長年日記] 編集

§ [DnD][5e] アドベンチャー:巨人の枕(4レベル)

今週の小冒険はD&Dで4レベルのキャラクター4人用ですぅ。

データまわりはCC4.0で公開されているSRD5から引用して独自に翻訳しているので、そちらのご参考にもですぅ。

冒険の概要

キャラクターたちが滞在している共同体の近くにはヒル・ジャイアントのガガークが住んでいる。普段は貢ぎ物をしていれば大人しいこの巨人が、最近は街道で暴れ回っている。

この原因は最近ガガークが拾った“枕”が実は古代の石棺で、中に入っている悪霊が悪さをして彼の安眠を妨げているからだ。

キャラクターたちは近くの者たちからガガークをなだめるか倒すかしてほしいと依頼される。ガガークをなんとかすれば冒険は終了である。

冒険への導入

キャラクターたちの滞在している共同体の近くには、ヒル・ジャイアントのガガークが住んでいる。彼は比較的大人しい巨人で、作物を貢ぎ物として与えておけば人里に危害は加えてこなかった。

しかし、最近のガガークは活発になって近くの街道を通る者たちを襲っている。人々はこれを恐れ、キャラクターたちにガガークをなんとかしてほしいと頼ってくる。報酬は400GPだ。

1.ガガークのねぐら前(オーガの家)

ガガークのねぐらは大きな丘の上に立てられた粗末な掘っ立て小屋で、そのふもとには彼の小間使いをしているオーガの家族、グレブン一家の掘っ立て小屋がある。

ガガークのねぐらに行く前に彼らの様子を見るなら、そこにいるグレブンのおやじ、グレブンの奥方、グレブンの息子、グレブンの小さい息子のいずれも、困った表情を浮かべて何事か話している。

彼らは主人のガガークが最近すっかり機嫌が悪くなったことに困り果てているのだ。難易度12の【判断力】〈説得〉判定によってよくものを忘れ気味の彼らからうまく話を聞き出すことで、グレブンのおやじからガガークが最近遠出をした時に枕を拾ってきて、それ以来様子がおかしくなったことを教えてもらえる。

オーガ

大型・巨人、混沌にして悪


AC:11(ハイド・アーマー)

hp:59(7d10+21)

移動速度:12m(40フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
19(+4) 8(-1) 16(+3) 5(-3) 7(-2) 7(-2)

感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉8

言語:共通語、巨人語

脅威度:2(450XP)


アクション

グレートクラブ:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:13(2d8+4)[殴打]ダメージ。

ジャヴェリン:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+6、間合い1.5m(5フィート)または射程9/3m(30/120フィート)、目標1体。ヒット:11(2d6+4)[刺突]ダメージ。

2.ガガークの外出

キャラクターたちがガガークの丘近くにいると、ドスン、ドスンと地響きがし、片手で重そうに頭を抱えながらガガークが街道を目指して丘を降りていくのが見える。

キャラクターたちはガガークを放置してもいいし、戦ってもいいし、話して気をそらせてもいい。放置した場合、ガガークは頭が重い腹いせに街道で一暴れしてまた家に戻っていく。

ガガークと戦う場合、hpが半分になればガガークは家に逃げ帰る。彼はキャラクターたちが追撃してくることも考え、防備を固めるだろう。

ガガークの気をそらせたいなら、難易度8の【魅力】〈説得〉や【魅力】〈芸能〉判定など、彼の気を紛らわせられるようなことができる判定を行なうこと。成功すれば彼は楽しみ、出かけてきた目的を忘れて家に戻っていく。

ヒル・ジャイアント

超大型・巨人、混沌にして悪


AC:13(外皮)

hp:105(10d12+40)

移動速度:12m(40フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
21(+5) 8(-1) 19(+4) 5(-3) 9(-1) 6(-2)

技能:〈知覚〉+2

感覚:受動〈知覚〉12

言語:巨人語

脅威度:5(1800XP)


アクション

複数回攻撃:フロスト・ジャイアントはグレートクラブで2回の攻撃を行なう。

グレートクラブ:近接武器攻撃:攻撃+8、間合い3m(10フィート)、目標1体。ヒット:18(3d8+5)[殴打]ダメージ。

岩:遠隔武器攻撃:攻撃+8、射程18/72m(60/240フィート)、目標1体。ヒット:21(3d10+5)[殴打]ダメージ。

3.ガガークの丘

ガガークの家が建っている丘には、彼が飼っているヘル・ハウンドが3匹、思い思いに遊んでいる。彼はこの命令をよく聞く(秩序属性だからだ)小型犬たちがことのほかお気に入りで、もし殺したりすれば大いにへそを曲げ、彼と交渉するための判定に不利を得るようになる。

ここのヘル・ハウンドたちはガガークが手を出すなと命令していない者を攻撃するようしつけられている。彼らに見咎められないようガガークの家まで行くには、難易度15の【判断力】〈隠密〉判定が必要である。

ヘル・ハウンド

中型・フィーンド、秩序にして悪


AC:15(外皮)

hp:45(7d8+14)

移動速度:15m(50フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
17(+3) 12(+1) 14(+2) 6(-2) 13(+1) 6(-2)

技能:〈知覚〉+5

感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉15

言語:地獄語を理解できるが話せない

脅威度:3(700XP)


鋭敏聴覚・嗅覚:ヘル・ハウンドは聴覚と嗅覚による【判断力】〈知覚〉判定に有利を受ける。

群れ戦術:少なくとも1体のヘル・ハウンドの味方がクリーチャーから1.5m(5フィート)以内にいて、その味方が無力状態でない限り、このヘル・ハウンドはそのクリーチャーに対する攻撃ロールに有利を得る。

アクション

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:7(1d8+3)[刺突]ダメージに加え7(2d6)[火]ダメージ。

火のブレス(再チャージ5~6):ハウンドは4.5m(15フィート)の円錐状に火を噴射する。この範囲内すべてのクリーチャーは難易度12の【敏捷力】セーヴィング・スローを行ない、失敗したら21 (6d6) [火]ダメージを、成功すれば半減ダメージを受ける。

4.犬小屋

ガガークの家の前には彼がグレブン一家と協力して作ったヘル・ハウンドの小屋がある。日干しレンガを積み上げただけのものだが、火の吐息で焼け落ちない自慢の作だ。

ガガークと戦っていた場合、彼はヘル・ハウンドを全部ここに集め、やってくるキャラクターたちを迎撃させる。

ヘル・ハウンド

中型・フィーンド、秩序にして悪


AC:15(外皮)

hp:45(7d8+14)

移動速度:15m(50フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
17(+3) 12(+1) 14(+2) 6(-2) 13(+1) 6(-2)

技能:〈知覚〉+5

感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉15

言語:地獄語を理解できるが話せない

脅威度:3(700XP)


鋭敏聴覚・嗅覚:ヘル・ハウンドは聴覚と嗅覚による【判断力】〈知覚〉判定に有利を受ける。

群れ戦術:少なくとも1体のヘル・ハウンドの味方がクリーチャーから1.5m(5フィート)以内にいて、その味方が無力状態でない限り、このヘル・ハウンドはそのクリーチャーに対する攻撃ロールに有利を得る。

アクション

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:7(1d8+3)[刺突]ダメージに加え7(2d6)[火]ダメージ。

火のブレス(再チャージ5~6):ハウンドは4.5m(15フィート)の円錐状に火を噴射する。この範囲内すべてのクリーチャーは難易度12の【敏捷力】セーヴィング・スローを行ない、失敗したら21 (6d6) [火]ダメージを、成功すれば半減ダメージを受ける。

5.ガガークの家

ガガークの家は丘の表面を少し掘って固め、その上に屋根を乗せただけの簡素なものである。部屋もなく、そこにはガガークの持ち物が適当に転がされている。ガガークと戦っていた場合、彼はここに戻ってきて立てこもっている。

ここには人々から貢ぎ物として捧げられている食べ物、745CP、7087SP、2354GP、84PPが入った瓶、黒曜石でできた7体の人形(1体25GP)などがあり、彼が寝床にしている枯れ草の上には、最近遠出をしたら拾ってきた“枕”が置かれている。この“枕”を見て難易度10の【知力】〈宗教〉判定に成功すれば、装飾されているがこれは石でできた棺だとわかる。

キャラクターたちが“枕”に近づくと、石のつなぎ目を通り抜けてゴーストが現われる。彼は物の扱い方が雑な巨人への恨み言をぶつくさと呟きながら、キャラクターたちの体を乗っ取ろうとする。

ゴーストを見て難易度14の【知力】〈宗教〉判定に成功すれば、彼がガガークに嫌がらせをして安眠を妨害していたのだと気づける。

ゴースト

中型・アンデッド、好きな属性


AC:11

hp:45(10d8)

移動速度:0m(0フィート)、飛行12m(40フィート)(ホバリング)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
7(-2) 13(+1) 10(+0) 10(+0) 12(+1) 17(+3)

ダメージ抵抗:[酸]、[電撃]、[火]、[雷鳴];非魔法的な攻撃による[殴打]、[斬撃]、[刺突]

ダメージ完全耐性:[死霊]、[毒]、[冷気]

状態完全耐性:恐怖状態、拘束状態、消耗状態、石化状態、つかまれた状態、毒状態、伏せ状態、麻痺状態、魅了状態

感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉11

言語:生前に知っていた言語すべて

脅威度:4(1100XP)


エーテル視覚:ゴーストは物質界にいる時に18m(60フィート)までエーテル界を見ることができ、その逆も可能である。

非実体移動:ゴーストはクリーチャーや物体の占める空間を移動困難地形として通り抜けることができる。物体の中でターンを終えたなら、5(1d10)[力場]ダメージを受ける。

アクション

衰弱の接触:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:17(4d6+3)[死霊]ダメージ。

エーテル化:ゴーストはエーテル界から物質界へ入る、あるいはその逆が可能である。それが境界エーテル界にいる時は物質界でも見ることができ、その逆もそうであるが、他の次元界に影響を与えたり受けたりすることはできない。

恐るべき容貌:ゴーストから18m(60フィート)以内にいる非アンデッドのクリーチャーは難易度13の【判断力】セーヴィング・スローに成功しなければ、1分間恐怖状態になる。このセーヴに5以上の差で失敗した場合、目標は1D4×10歳老化する。恐怖状態のキャラクターはターンの終了時にセーヴィング・スローを再び行なえ、成功すれば恐怖状態は終了する。目標がセーヴィング・スローに成功するか効果が終了したなら、目標は次の24時間、このゴーストの恐るべき容貌からの効果を受けない。老化の影響はグレーター・レストレーションの呪文などで元に戻せるが、受けてから24時間以内に限られる。

憑依(再チャージ6):ゴーストが視認でき1.5m(5フィート)以内にいる1体の人型生物は、難易度13の【魅力】セーヴィング・スローに成功しなれば、ゴーストに憑依される。ゴーストの姿は消え、目標は無力状態になって肉体の制御を失う。こうなったゴーストは肉体を制御しているが、目標の意志を奪うことはできない。ゴーストはアンデッド退散以外の攻撃、呪文、あるいはその他の効果の目標にできず、属性、【知力】、【判断力】、【魅力】、および魅了状態と恐怖状態への完全耐性を保持する。それ以外は目標のステータスを使用する。目標の知識、クラス特徴、習熟を使うことはできない。

憑依は肉体のヒット・ポイントが0以下になるか、ゴーストがボーナス・アクションで終了させるか、ディスペル・イーヴル・アンド・グッドの呪文などでゴーストが強制的に排除されると終了する。憑依が終了すると、ゴーストは肉体から1.5m(5フィート)以内の占有されていない空間に再び現われる。目標はセーヴィング・スローに成功するか憑依が終了してから24時間、このゴーストの憑依への完全耐性を得る。

ヒル・ジャイアント

超大型・巨人、混沌にして悪


AC:13(外皮)

hp:105(10d12+40)

移動速度:12m(40フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
21(+5) 8(-1) 19(+4) 5(-3) 9(-1) 6(-2)

技能:〈知覚〉+2

感覚:受動〈知覚〉12

言語:巨人語

脅威度:5(1800XP)


アクション

複数回攻撃:フロスト・ジャイアントはグレートクラブで2回の攻撃を行なう。

グレートクラブ:近接武器攻撃:攻撃+8、間合い3m(10フィート)、目標1体。ヒット:18(3d8+5)[殴打]ダメージ。

岩:遠隔武器攻撃:攻撃+8、射程18/72m(60/240フィート)、目標1体。ヒット:21(3d10+5)[殴打]ダメージ。

結末

色々な手段でガガークが街道で暴れないようにすれば冒険は終了だ。

ゴーストを倒したら、ガガークが眠りを妨げられることはなくなる。このことに気づくとガガークは近くの共同体に行き、勇敢なキャラクターたちに与えろとお金の入った瓶を置いていく。

This work includes material taken from the System Reference Document 5.1 (“SRD 5.1”) by Wizards of the Coast LLC and available at https://dnd.wizards.com/resources/systems-reference-document. The SRD 5.1 is licensed under the Creative Commons Attribution 4.0 International License available at https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/legalcode.


2024年12月21日 [長年日記] 編集

§ [DnD][5e] アドベンチャー:雷と植物(4レベル)

今週の小冒険はD&Dで4レベルのキャラクター4人用ですぅ。

データまわりはCC4.0で公開されているSRD5から引用して独自に翻訳しているので、そちらのご参考にもですぅ。

冒険の概要

キャラクターたちが滞在している共同体に、近くの沼地からリザードフォークが押しかけてくる。彼らは自分たちが崇拝している竜の御子がいなくなったので、陸地の者たちが連れ去ったのだと思い込み、攻撃をしてきたのだ。

しかし、その真相はリザードフォークたちが崇拝しているブラック・ドラゴン・ワームリングの寝床の近くに雷が落ちてシャンブリング・マウンドと化し、寝ていた竜ごと徘徊を始めたことにある。

キャラクターたちずリザードフォークをなだめるなり倒すなりして村に一時の平穏をもたらすとともに、徘徊するシャンブリング・マウンドを倒せば冒険は終了である。

冒険への導入

キャラクターたちの滞在している共同体の近くには大きな沼地がある。そこにはリザードフォークたちが住んでおり、お互い関わり合いにならないことで中立状態を保っていた。

しかしそんなある日、村の人々がキャラクターたちにリザードフォークがやって来たと助けを求めてきた。彼らは一様に興奮しており、今にも戦いを始めそうな勢いだという。

1.リザードフォークが来た

共同体の入口近くでは、11体のリザードフォークが長に今にも飛びかからんとする勢いで何事か抗議している。村人たちはそれを遠巻きに見て何もできないでいるが、キャラクターたちがやってくるとほっとした顔で彼らの話を聞いてくれと頼み込む。

リザードフォークたちは冷静さを失いながらも慣れない共通語で、数日前の嵐以来、自分たちが崇めている竜の御子がいなくなってしまい、これは陸に住む者たちのしわざではないかと調べに来たことを告げる。もちろん、この共同体の住民たちに心当たりはなく、かといって何かあかしだてするものもないので話は堂々巡りになっている。

キャラクターたちがリザードフォークを説得したいなら、難易度18の【魅力】〈説得〉判定などが必要だ。成功すれば、リザードフォークたちは陸の民が犯人ではないことに納得し、それならば本当の下手人を見つけてほしいと逆にキャラクターたちに依頼をしてくる。失敗した場合でも、彼らは陸の民に疑心を向けたまま、本当の下手人を見つけたなら信用してやろうと共同体の入口に居座る準備をする。

リザードフォークたちは淡水産の真珠を10粒(1粒100gp)持っており、交渉の判定に成功していればこれを報酬にできると提示する。

もしリザードフォークを戦いで全滅させた場合、数日後に徘徊してきたシャンブリング・マウンドにこの共同体が襲撃され、キャラクターたちはそれと戦うよう乞われる。報酬は500GPである。

リザードフォーク

中型・人型生物(リザードフォーク)、真なる中立


AC:15(外皮、シールド)

hp:22(4d8+4)

移動速度:9m(30フィート)、水泳9m(30フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
15(+2) 10(+0) 13(+1) 7(-2) 12(+1) 7(-2)

技能:〈隠密〉+4、〈生存〉+5、〈知覚〉+4

感覚:受動〈知覚〉13

言語:竜語

脅威度:1/2(100XP)


水陸両棲:リザードフォークは15分まで息を止めることができる。

アクション

複数回攻撃:リザードフォークはそれぞれ異なる武器で、2回の近接攻撃を行なう。

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ。

ヘヴィ・クラブ:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[殴打]ダメージ。

ジャヴェリン:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)または射程9/36m(30/120フィート)、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ。

スパイクト・シールド:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[殴打]ダメージ。

2.リザードフォークの集落

キャラクターたちが捜査に乗り出すことになると、リザードフォークたちは自分たちの集落へ案内する。そこは沼地のほとりで、水辺に生える背の高い植物を切り出し、それを編んで作った家が並んでいる。

ここには村を訪れた者たちの他に17体の戦えるリザードフォークがおり、他に60体ほどの非戦闘員がいる。

彼らのほとんどは共通語を話せないが、キャラクターたちが望むなら共通語を使える者が通訳についてくれる。

話を聞き回るなら、数日前のひどい嵐の日以来、ブラック・ドラゴン・ワームリングのグライヴがいなくなっていること、彼のねぐらに荒らされた痕跡があったことなどから、陸の者が嵐に乗じてグライヴをさらったり殺したりしたのではないかとリザードフォークたちが疑っていることを疑っている。

グライヴのねぐらに行ってみるなら「3.グライヴのねぐら」へ進むこと。

リザードフォーク

中型・人型生物(リザードフォーク)、真なる中立


AC:15(外皮、シールド)

hp:22(4d8+4)

移動速度:9m(30フィート)、水泳9m(30フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
15(+2) 10(+0) 13(+1) 7(-2) 12(+1) 7(-2)

技能:〈隠密〉+4、〈生存〉+5、〈知覚〉+4

感覚:受動〈知覚〉13

言語:竜語

脅威度:1/2(100XP)


水陸両棲:リザードフォークは15分まで息を止めることができる。

アクション

複数回攻撃:リザードフォークはそれぞれ異なる武器で、2回の近接攻撃を行なう。

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ。

ヘヴィ・クラブ:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[殴打]ダメージ。

ジャヴェリン:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)または射程9/36m(30/120フィート)、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ。

スパイクト・シールド:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[殴打]ダメージ。

3.グライヴのねぐら

グライヴのねぐらはリザードフォークの集落から少し離れた小島にある。行ってみるなら、リザードフォークが葦舟を出してくれる。

グライヴのねぐらは小島の中にある水がたまって草が茂るくぼみにあったとリザードフォークには言われるが、そこはただ泥のたまったくぼみがあるだけである。

キャラクターがその場をよく調べるなら、難易度14の【判断力】〈生存〉判定で、大型の何かが地面をのたくっていた様子があるのを知ることができる。

なお、ここに住んでいたグライヴはブラック・ドラゴン・ワームリングなので中型である。

4.追跡

グライヴのねぐらにあった何者かの足跡を追跡するならば、難易度14の【判断力】〈生存〉判定、それに成功したら難易度11の【判断力】〈生存〉判定、最後に難易度12の【判断力】〈知覚〉判定に成功することで、何者かに追いつくことができる。失敗した場合、再度挑戦することができるが、GMはその際野生のクリーチャーと遭遇するなどと裁定してもよいだろう。

キャラクターたちが追いつくと、何者かは草が絡み合い戯画化された人型生物のような姿をした怪物だと知ることができる。

その怪物の頭部分では、黒い鱗の竜が眠っているのを見ることができる。

5.雷により生まれたもの

グライヴを頭に取り込んで動いているのは、シャンブリング・マウンドである。難易度15の【知力】〈自然〉判定に成功すれば、雷によって植物に生命が吹き込まれることがあり、それによって生まれたであろうことに気づける。

シャンブリング・マウンド

大型・植物、無属性


AC:15(外皮)

hp:136(16d10+48)

移動速度:6m(20フィート)、水泳6m(20フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
18(+4) 8(-1) 16(+3) 5(-3) 10(+0) 5(-3)

技能:〈隠密〉+2

ダメージ抵抗:[火]、[冷気]

ダメージ完全耐性:[電撃]

状態完全耐性:消耗状態、聴覚喪失状態、盲目状態

感覚:疑似感覚60フィート(この半径から先は見えない)、受動〈知覚〉10

言語:-

脅威度:5(1800XP)


電撃吸収:シャンブリング・マウンドが[電撃]ダメージを受けるたび、それはダメージを受けずに与えられた[電撃]ダメージに等しい分のヒット・ポイントを回復する。

アクション

複数回攻撃:シャンブリング・マウンドは2回の叩きつけ攻撃を行なう。中型以下の目標に両方の攻撃がヒットした場合、目標はつかまれた状態(脱出難易度14)になり、シャンブリング・マウンドはそれに包み込みを行なう。

叩きつけ:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:13(2d8+4)[殴打]ダメージ。

包み込み:シャンブリング・マウンドはそれがつかんでいる中型以下のクリーチャーを包み込む。包み込まれたターゲットは動けない状態、盲目状態および呼吸ができず、シャンブリング・マウンドのターン開始時に難易度14の【耐】セーヴィング・スローに成功しなければ13(2d8+4)[殴打]ダメージを受ける。シャンブリング・マウンドが移動すると、包み込まれた目標も一緒に移動する。シャンブリング・マウンドは同時に1体のクリーチャーしか包み込めない。

結末

シャンブリング・マウンドを倒せば、グライヴを救出することができる。彼は疲れと空腹から当分眠っているだろうが、キャラクターたちはリザードフォークたちからも、そしてリザードフォークとの揉め事を仲裁してくれたということで共同体の者たちからも感謝される。

This work includes material taken from the System Reference Document 5.1 (“SRD 5.1”) by Wizards of the Coast LLC and available at https://dnd.wizards.com/resources/systems-reference-document. The SRD 5.1 is licensed under the Creative Commons Attribution 4.0 International License available at https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/legalcode.