2012年05月01日 新しいプロジェクトのことを話しはじめると、彼の目は途端に輝き出す。 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e][Dragon] Dragon411号(Dragon Issue #411)
目次
勝者の種族:スリクリーン(Winning Races: Thri-Kreen)
彼らはエイサスの荒れ果てた沙漠、フェイルーンの荒涼としたサバンナ、そして手作りのキャンペーン世界の多くで世界の外縁にうごめいているが、蟲のような姿をした不思議な彼らは君に馬鹿を見させない。スリクリーンは根っからの冒険者だ。
勝者の種族:ケンク(Winning Races: Kenkus)
類は友を呼ぶ。ケンクにとって、これは単なる格言ではなく人生の――特に君の人生が物盗り、袖の下、ゆすり、そして殺しにまみれているなら――真理以外の何ものでもない。
ヒューマンのために(Quests for Humanity)
ヒューマンによるネラス帝国は太古に滅びたが、その再誕は近い。灰燼の中から不死を約束されたひとりの英雄が立ち上がる。多くの探求を成し遂げ、君は継承者へと歩みを進める。ネラスの神聖皇帝へと。
D&D千夜一夜(D&D Alumni)
私たちは――OD&DからAD&Dまでのコアルールで――ゲームの発達史を見ていく。
いつも魔術師な私(Confessions of a Full-Time Wizard)
R&Dの“仕切り屋”は彼女の秘めた趣味をさらけ出す。
レルムの目:嵐の鳥(Eye on the Realms: The Storm Bird)
吼えたけり、叩きつける雨の向こうからそれ――漂流船が辿る運命を示すもの――は来る。
ダーク・サンの目:ソーチャー(Eye on Dark Sun: The Tsochar)
邪悪な種族がエイサスを侵略している。恐るべきソーチャーと出会い、そしてなぜ彼らが荒廃した世界を愛するようになったかを知ろう。
エベロンの目:エストン(Eye on Eberron: Eston)
かつてカニス家の要塞とサイアリの王冠にはめられた宝石があったエストン市に眠る財宝と秘密は、存在を信じる者たちにとって命を賭ける価値がある。
Dragon #411はスリクリーンとケンクへのテコ入れが目を引くですぅ。
§ [DnD][4e][Dungeon] Dungeon202号(Dungeon Issue #202)
目次
編集部より(Editorial)
今月、私たちはエイサスへ続く次元の門を開く。君に勇気があるなら一緒に踏み出そう!
残酷なのは沙漠の風(Cruel as a Desert Wind)
引退した剣闘士はサラクサ家に意見があり、荒れ狂う沙漠は君に意見がある。ダーク・サンを舞台とした6~8レベルのキャラクター向けD&Dアドベンチャーだ。
死せる島(The Isle of Death)
陰秘同盟は泥砂海の荒れた島で新しい生活を始めたいが、そこは理由もなしに死せる島と呼ばれているわけではない。ダーク・サンを舞台とした8~10レベルのキャラクター向けD&Dアドベンチャーだ。
エイサスの荒野を往く(Traveling the Athasian Wastes)
エイサスでは砂沙漠以外にも、多様な脅威の地形が冒険者を待っている。このダーク・サンのシリーズ記事では3レベル以上のキャラクターを対象とした、地形を中心にした面白い遭遇を紹介していく。
忠実派(The True)
カラクの死によってティアは混沌としており、“忠実派”は四面楚歌の都市国家に新たな魔王を擁立することで秩序を取り戻そうとしている。しかし、かれらのやり方にはおかしな部分が多い。
今月は『Dark Sun Campaign Setting』の増刷があるからなのか、ダーク・サン特集ですぅ。
2012年05月02日 「僕が得意なのは、世界の歴史をもっともらしく組み立て、徳のシステムや人々の伝説を作り出すことだ。それが僕の領分なんだよ」 [長年日記] 編集
§ [DnDNext] 『D&D Nextのプレイテスト開始日発表(D&D Next Playtest Date Announced)』
2012年04月25日、水曜日、午後05時32分
投稿者:WotC_TrevorD&D Nextについての最新情報に必ず目を通してほしい――5月24日からの公開プレイテストについても書かれている!
2012年05月03日 「僕はシングルプレイヤーゲームが大好きだよ。すごい長所があるからね。ゲームの中の生活は特別なものだ。自分は全世界を救うヒーローで、不死身の存在なんだ。そして、どこに行っても新しい発見がある。それに、同じゲームをプレイしている人が近所にいても、知らないままでいられるんだ」 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e][DSH] 『コボルド(Kobolds)』
『The Dungeon Survival Handbook』プレビュー
バート・キャロル暗い通路が四方八方に伸びている。静止し、澱んだ空気が一歩づつ注意深い前進によってゆっくりと攪拌される。鎧のぶつかる音と砂利を踏む音が地底深くの部屋では唯一の音だったが、それらが低く反響し続けて耳を惑わす。
次の角を曲がったところにあるかすかな明かりが、通路のこちら側からも見える。闇の中で距離を測る方法は無く、それは遠くの明かり、近くのヒカリダケ、あるいは潜んでいるけだものの目に反射する炎、のいずれでもありえた。仲間を一瞥し、前方に何があるか確認するためパーティのリーダーは開閉式ランタンのシャッターを持ち上げる……。
ダンジョンには冒険者が望みうるすべてが待っている。掴み取るべき無数の富、新たなる探検場所、危険なけだものへの挑戦、そして見知らぬ社会との交流。地上世界での楽な生活に慣れた普通の冒険者は、少しの間ダンジョンに入るだけでそれを栄光ある勝利だと考えるかもしれない。
しかし寸進尺退はなはだしいアンダーダークの住民や熟練の穴掘り屋は暗闇の奥深くで生き残ることがどれだけ困難か、洞窟を降りるほど世界はより危険になることを知っている。
ダンジョンの冒険すべてには大いなる危険とそれより大きな報酬がついてくる。君(と君のキャラクター)がダンジョンに潜り成功したいなら周到な準備、問題解決技術、鋼の神経、そしてかなりの幸運が必要となる。すべての曲がり角には予想外の脅威、危険な謎、あるいはこれまで見たこともないアンダーダークの脅威が潜んでいる。君はそれらを理解しなければ、脅威へと近づけないだろう。
今日の『Into the Unknown: The Dungeon Survival Handbook』のプレビューは、彼らのほとんどは怪物的であったり敵対的だが、アンダーダークやダンジョンを故郷にする多くの種族だ。
彼らに独特の生活様式は厳しい地下で暮らす現実に適応したものだ。彼らは他の種族から疑われたり憎悪の目で見られるが、これらのダンジョンに住む者は地表を歩く者たちと対をなすものとして充分に英雄たりうる。
- ゴブリン:ゴブリンは底なしの好奇心を持ち、小柄な悪童たちは世界中のダンジョンに群がっている。
- コボルド:小さくて貧弱なコボルドは、アンダーダークで生き残るため彼らの罠に頼っている。
- スヴァーフネブリン:多くの人々は謎めいたアンダーダークのノームをおとぎ話だと思っている。
コボルド
コボルドはその数と狡猾な罠によって彼らの体格と筋力を補い、ダンジョンや洞窟を制圧する。世界のより大きく強いモンスターの間で生き残ってきたことが、彼らの戦術と手先による生存能力を示している。
コボルドは大規模な部族を形成し、彼らの数を増やすため頻繁に繁殖する。集団による圧力と求心力ある指導者の強権的な命令により、共同体は末端まで彼らの生存のために働く。それぞれのコボルドが何を感じて信じていようが、共同体は服従を求め、すべてのコボルドは部族が期待するようにふるまおうとする。若干のコボルドは善の心を持っているが、彼らの族長は冷酷さだけが種族に力を与えると信じている。このようにほとんどのコボルドは悪の行為を許容するか、少なくとも利己的な存在である。 コボルドは世界が彼らについて思っていることとほとんど変わりがない。彼らはごみあさりであり盗賊だ。彼らは自分たちで食べ物を育てず、何かを起用に作るよりは他からあるものを奪う。彼らは文明の境界に潜み、農場を襲い、隊商を待ち伏せる。彼らは自分たちが防衛するのに適し守りを固められるところを選び、古い遺跡やダンジョンに住み着く。彼らが大勢いても、断固とした攻撃に対して身を守ることはできないとコボルドは知っている。このことから、多くの部族はさらなる力を求めてモンスターと同盟を結成したり、ダンジョンの支配者の召使いとなる。
コボルドが同盟しうるモンスターのうち、ドラゴンはすべてにおいて最高だ。ドラゴンはコボルドが持たないものをすべて備えている。巨大さを、威厳を、そして強さを。彼らはコボルドのかくあるべしという自身の姿を投影した神であり、ドラゴンがこの小さなクリーチャーを受け入れたらの話であるが――信仰と奉仕に値する。ドラゴンの一挙手一投足が部族を迅速な行動へ駆り立てる。コボルドはその巣穴へ追いすがり、生贄、行列、そして彼らが見合ったと思うさまざまなものでその意思を示す。もちろん、ドラゴンは目の前に居並ぶ自発的な犠牲を満足いくまでむさぼってその食欲を満たす。だがドラゴンによってもたらされる死でコボルドの献身を止めることはできない。彼らは神の食事となることを大きな名誉だと感じており、ドラゴンの胃袋に入る機会を求めているのだ。
老成したドラゴンはコボルドを迷惑がる。ブレス攻撃の爆轟は充分に来客を排除する。ドラゴンを悩ますのはたとえ拒絶されてもコボルドがあきらめず、ひそかに仕えようとするかもしれないところである。しかし、より若いドラゴンは忠実な氏族が彼らのねぐらを守る衛兵となり、近づいてくる冒険者を知らせる可能性があることに利点を感じるかもしれない。コボルドの部族は一度ドラゴンの傍に仕えたなら、かれらの行動すべては彼らの神に仕えるためのものになる。
コボルドの一生は控えめにいっても辛く苦しい。一握りのコボルドが老年まで生き残る。彼らは成年を迎える前にほとんどが淘汰される。飢え、乾き、そして貧困は永遠についてまわり、もっとも間抜けなコボルドさえ彼らの存在を学ぶ。はるかにささやかなものだが、コボルドはドラゴンと同じ貪欲さにつきまとわれる。彼らのほとんどはたとえ彼らがそれらの財貨を共有する義務があるとしても、部族にも秘密のささやかな隠し場所にコインや他の財宝を隠している。
コボルドは彼らがばらばらであるより団結している方が強いと考えている。すべての悪意は部族が外敵からの脅威にさらされた時忘れられる。コボルドは彼らが戦場を互角とするために設計した罠で侵入者と駆け引きする時、恐るべき狡猾さを示す。コボルドの罠作りの腕前は素晴らしい。最小の器具――ほとんどはがらくた――だけで彼らは精巧な罠と精密な警報を作成できる。勇敢な探検家すらコボルドの巣穴に入り込むことが傷と死を招くことを知っている。
コボルドが生き残ることの厳しさは指導者の命令への絶対服従を要求する。殺戮への本能が欠如していたり、何らかの弱さを示したり、命令に従わないコボルドはつまはじきにされて部族の外れへと追いやられる。通りすがりの捕食者に貪られず、血に飢えた神への生贄とされなければ、そうした追放者は部族の外へ自分の運命を求めるかもしれない。生き残りは決して保障されないが、そうした行動は彼らに少なくとも生き残りの機会を与える。
コボルドは第一に逆境を生きる者だ。彼らは敵の前にひれ伏すことでしかわずかな時間を稼げないならそれをいとわない。襲撃、虜囚、あるいはさまざまな理由で同胞とはぐれた孤独なコボルドの生存者は、死から逃れるために適応しなければならない。悪の種族の一員だったコボルドはそれを導き助ける気がある他者に対してその新しい“部族”が以前のものより快適なものになりそうな場合、ふるまいを変えることがあるかもしれない。そのような個体は冒険者としての人生が好都合――彼らは危険や興奮を求めているのではなく、彼らの才能が彼らを保護する他の冒険者へのお返しとして有用なので――だと考える。
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バート・キャロル
バート・キャロルは1980年からのD&Dプレイヤー(そしてイラストに色を塗った第1版の『Monster Manual』が好きだった)で、2004年からウィザーズ・オヴ・ザ・コーストで働いている。彼は現在D&Dのウェブサイトのプロデューサで、ヒーローとモンスターについてのブログをhttp://ourheroesjourney.wordpress.comで書いている。君は彼をツイッターで見つけることもできる(@wotc_bart)。
遅れたけど今日の『The Dungeon Survival Handbook』プレビューは、PC用種族になったコボルドのことですぅ。特技やレベルつきの汎用パワーもひとまとめになっているのはわかりやすくていいですぅ。
2012年05月04日 しかし、冒険の舞台は自分たちだけの世界でなければならない。 [長年日記] 編集
§ [DnD][DnDNext] 『版と雰囲気(Tone and Edition)』
2012年04月27日、金曜日、午後12時15分
投稿者:Evil_Reverend数年前、私は自分が考えているファンタジーが他人と同じではないこともあるということに気づき、理解した。確かに、人ごとに翼を持ち喋る猫、赤い外套のエルフといっ、た何年にもわたる基本的なファンタジーへのさまざまなひねりやねじりを持っている。そして私は『Empire of the Petal Throne』や『Jorune』(訳註:いずれも初期のRPG)のような作品が近接していたことも知っていたが、それらは私の感性にとっては異質の奇妙なものだった。君の想像通り、私はトールキン、ホメロス、マロリー、ハワード、アレキサンダーなどからこの道に入った。かつてのD&Dの赤箱は私がもっとも親しんだファンタジーの風景で遊ばせてくれた。“一つの指輪はすべてを統べ”るからアリオッホとの秘密の契約から象の塔を登ることまでが私のファンタジーに関する基本認識だったので、私が語る私の物語群は中つ国かどこかのようだった。私はハイボリア時代にエルフが存在しないことを知っているし、君はガウェインがドワーフと酒を酌み交わす場面を決して見つけ出せないだろうが、それは私の持つファンタジーのすべてだったので、私の若い心はそれらの違いを呑み込むことができた。
D&Dの第2版がやってきた時、私はすでに自らの認識を固め、アサシン、ハーフオークの不在やモンクが旅立ったことにがっかりしたが、ゲームはその展望に忠実なままだった。しかし、次の数年でゲームは変わり始めた。TSRは異なった舞台でD&Dをプレイするためのセッティングを出版し始めた。そのいくつか、たとえば『Birthright』や『Mystara』は私の好みからはほど遠く、他のもの、たとえば『Spelljammer』、『Red Steel』、そして『ダーク・サン』は私が信じていたD&Dに対してずいぶんと挑戦的だった。時に私はこれらの認識を受け容れ、時に私はそれらを拒絶した。思い返してみれば、私たちは『ダーク・サン』をプレイしている時にD&Dをプレイしていると言ったことはなかった。その代わり、私たちは『ダーク・サン』をプレイしていると言った。(今そのことを考えるとレイヴンロフトでも同じことがあった。)私はそれらのセッティング自体をゲームとして――奇遇なことにとてもよく知っているルールを使えるゲーム――として楽しんでいた。それらは私のD&Dではなかったが、それらは決してあまり遠くまで拡散しなかったのがよかった(結局MC Appendixes(訳註:Monstrous Compendium Appendixes)がさまざまな世界を越えてモンスターすべてをまとめてしまったが)。
私の不思議な感情は第3版まで続いた。種族の取り合わせはおよそ前の版と同じくらいにとどまった。ゲームの中心になる雰囲気は私が数年前に受け容れたものをとどめていた。それは変わっていった。サプリメントで新種族(ハーフオーガやミノタウロス)が導入されることは予想できたが、ダスク・リング(『Magic of Incarnum』)、イルーミアン(『宿命の種族』)、そしてハドゼー(『Stormwrack』)は完全に予想外だった。これらの種族はサプリメントで導入されたため、私はそれらを無視したり自分の判断で導入することができた。
しかし、第4版は私に衝撃を与えた。『プレイヤーズ・ハンドブック』に収録されていたドラゴンボーンとティーフリングを私は想像できなかった。ノームはどうした? ハーフオークはどこに行った? D&Dは私に意見を聞くことなく、それらを作り直してしまった! 私のおののきを想像してほしい。なぜ『プレイヤーズ・ハンドブック』にドルイドやバードを差し置いてマーシャルが収録された? 私が知っていた正しいD&Dはすべてがかき混ぜられ、私は困惑して動揺したが――否定されたこだわりへの怒りをぶちまけるほどではなく、不安なままだった。
私はドラゴンボーンがD&Dに受け容れられないことを確信し、私は自分のプレイヤーたちがこの種族を拒絶し、私たちがいつもプレイしているよりD&Dにふさわしい種族を選ぶと考えていた。私のところでもっとも若い、当時19歳だったプレイヤーの1人がすぐにドラゴンボーンとウォーロードを選んだときの私の驚きを想像してほしい。そしてゲームをする度に私のプレイヤーは古典的なクラスと種族の組み合わせを離れて挑戦していた時、私が続いて驚いたことを想像してほしい。私はドラゴンボーンが私にとっては不似合いなものでも、その種族は私の――やっかいで、低俗で、子どもっぽい彼らプレイヤーのグループ――ゲーム・グループに大きく訴えかけたということだ。そしてこの老兵たちがティーフリング、ドラウ、ドラゴンボーン、ワイルデン、シャードマインドなども受け容れることができるなら、ほとんどの人々のファンタジーにはこれらの要素があるということだ。結局、私はこれらのゲームへ忍び込んだ怪しげな種族とクラスと和解して地平を広げたが、少しの憤りは残った。(私は文章の最後を柔らかくするために顔文字を使うが、私はここでそういう無意味なことはしない。)
どんな種族とクラスを次のプレイヤー用コアの本に収録するか私たちは長い話をした。私は口角泡を飛ばして版によってキャンペーンをとぎれさせない方法と、改版によってプレイヤーが彼や彼女のキャラクターについて行なってきた選択を無効化することが非常によくあることを話した。私は第1版から第2版になった時にモンクのクラスが存在せず動揺した人を想像できるが、これはまさに第4版が始まった時にバーバリアンをプレイできなくなった人たちに似ていると私は確信している。私たちはさしあたりD&Dは広大であるためさまざまな『プレイヤーズ・ハンドブック』のクラスと種族を調整していくことで同意し、次のバージョンが出版されるときにはこれらのオプションが使用できることを確認したい。この動きはドラゴンボーンやティーフリングがいかしてると考える多くの人たちに魅力があるかもしれないが、私はそれらを含ませることで数年前の私の意見に賛成する人を怒らせるかもしれないと思っている。私は私たち全員が分別ある人間であり、ゲームの次の版でティーフリングを見つけてもそれがすべてのキャンペーン世界で姿を見せるわけではないことを理解していると思いたいが、私自身も感情的な人間で、D&Dかくあるべしというはっきりとした考えがある人にとって、それが一大事であることを理解している。同じように、私は私たちがドラゴンボーンとティーフリングを引き剥がせば、滅びた諸帝国が世界を形作る上でとても重要になっているネンティア谷と第4版の宇宙観になじんだ人たちに恨まれるだろう。これは絶望的状況だろうか?
私はそう思わない。その理由はこうだ。私たちはクラスと種族のルールをわかりやすく使えるものにできる。いくつかの種族をコモン、その他をアンコモン、さらにその他をレアと分類することで、私たちはプレイヤーとDMにこれらのオプションが彼らのセッティングに合ったものか指標を示せる。コア種族では、ヒューマン、ドワーフ、エルフ、そしてハーフリングのような種族はだいたいすべてのD&Dセッティングに出てくるコモンだろう(そう、そう、ケンダーはハーフリングとは違う――おかえり、ミランダ)。アンコモン種族はハーフエルフ、ハーフオーク、ハイ・エルフ、そしてノームくらいだろう。そしておそらくレアにはドラゴンボーン、ドラウ、そしてティーフリングが含まれるだろう。こうして分割することで、DMは彼や彼女のゲームで語りたいコモンとアンコモンの種族だけをプレイヤーに提示することができる。あるいは、DMはアンコモンとレアの種族だけと言うこともあるだろう。新人DMならコモン種族のみと言うことだって! この分類法はクラスにも適用でき、DMは特定の雰囲気とスタイルにするため自信を持って大胆にオプションを選び、彼や彼女のキャンペーンを彼や彼女の思い描いたファンタジーに忠実なものにできる。
この投稿に投票は用意されてないが、私は君がこれについて考えたことを読みたい。ドラゴンボーンやティーフリングは君のキャンペーンで歓迎されているだろうか? それらはD&Dとともにあるだろうか? 彼らは必要? これらのものは君を夜に楽しませてくれるだろうか?
2012年05月05日 「中心に人々が集まる店があって、そこで買い物をしたり何か食べたりできる。でも“カリブの海賊”のボートに乗ると、そこから先は自分だけの世界だ。ボートが動きはじめると、自分の前、そして後ろにいるボートのことは忘れていられる。それが終わったら、中心エリアに戻って別のアトラクションに移動するんだ」 [長年日記] 編集
§ [DnD][DnDNext] 『罠となる選択を避ける(Avoiding Choice Traps)』
2012年05月02日、水曜日、午前07時59分
投稿者:Evil_Reverend2年前、私は何人かの友人のために新発売の第4版でキャンペーンを始めた。私はScales of Warでは2回目のセッション、そして自作のFreeportキャンペーン(Green Ronin Publishingの古典的d20アドベンチャー)の初回でと、そのすべてで2回もせずに彼ら全員を殺してしまった。私は悪いと思った。本当に。そして私たちは再出発することにし、私は友人のキャラクターを全滅させないことについては前よりうまくやると約束した。私は古典的なAge of Wormsキャンペーン(私はこれを始めてから2回ほど中断している)に向き直って刺激を受け(刺激を受けるということは、とても長い間骨を折ったということだ)エリック・モナの『Whispering Cairn』を手直しした。プレイヤーは彼らのキャラクターを持ってきた。彼らは狂気に関して少し時計の針を戻していた――シャードマインドはやめてくれ! そして私たちは始めた。このグレイホークへの小旅行では1つの思い出が際立っている。《速き走り手》だ。
私の友人イアンは最適化をするたぐいのプレイヤーではなく、彼は1レベルで《速き走り手》の特技を修得した。彼はそのことを話さなかった。彼はそれについて話さなかったのだ。彼はその選択をしてからゲームをプレイし始めた。ちょっと経ってから、誰かが彼に彼の特技のことを訊ねた。彼がそれを明らかにすると多くの紳士的なからかい(そして紳士的ではない)爆笑が彼周辺のプレイヤーから巻き起こった。ルールに従えば、この選択は何も間違っていない。まったく! 事実、それは彼のキャラクターがどうしたいかを支える選択である。確かに、彼にはおそらくより有利な練達特技やダメージ増強などでD&Dの勝利者となれたろう。しかし彼はそうしなかった。そしてそれは凄いことだ。
私の小さな頭の中では大きく、でこぼこした、醜いものが居座り、私は違う角度からそれを眺めるために歩き続けている。つまり、この物体は戦闘オプションと非戦闘オプションを等価なものとするための構想だ。第3版を思い返せば、《鋭敏感覚》と《強打》を得るための枠が同じだったため、それらは同じ重さがなければならなかったと私は考えている。そしておそらく、ゲーム全体の特技が50かそこらだったとき、それらは適切に近かっただろう。しかし第3.5版は2つの技能両方に+2のボーナスを与える特技や、明らかに戦闘(帰ってきた《強打》)や魔法(難易度上昇)で有利になる仕組みの特技を私たちに多く与えすぎた。より多くの特技がゲームに導入され、これらの特技はすべて同じ代償で得られることが明確なら、プレイ・スタイルとシステム上の有利の間で君は揺れ動くだろう。君が結び目を作るRPGをしない限り、《技能熟練(縄使い)》は常に《雷鳴の金床》(『戦士大全』)よりも弱いものだった。
私はわれらが最愛のRPGの次世代のために多くのものと戦ってきたが、この間違った等価性を是正することは最優先事項の1つだった。私たちが議論した三本柱(探索、ロールプレイ、そしてぶち殺……いや……戦闘)を見てみると、私たちはこれら仕組みの柱に等しく出番を与えたいと思わせてくる。クラス、そして種族やその他の要素はこの三大要素を反映しなければならない。より大きな枠組みの中にそれぞれの柱から何らかの要素を含ませることは難しくない。クラスはこれを行なうのに充分な隙間がある。しかし特技はそうだろうか?
以前の版で君は探索、ロールプレイ、あるいは戦闘の特技を得ることができると考えられた。特技が私たちの考えている枠組みの一部となっているなら、すべてロールプレイ用の特技を選んだキャラクターはそれらを混ぜて選ぶか柱1つに専念したキャラクターに大きく立ち遅れる。現在の私たちは特技それぞれに三本柱すべての役割を割り当てられるように動いている。たとえば、《強打》は君を戦闘で強化し、君が捕虜を威圧する時や扉を破壊する時にボーナスを与えることができる。この《強打》はいい仕事をしている。《鋭敏感覚》は君が嘘を見抜く力、知覚力、そしてイニシアチブを強化することになるかもしれない。よろしい。これもいい仕事だ。これの問題は特技の文章量が増えすぎることで、それは個数が少なくなることを意味する。個数が減ってしまうのは選択肢の減少と、さらには私たちがそれらを増加させる妨げにもなりうる。
今の私たちには別の道もある。私たちは覚悟を決めて特技は基本的に戦闘を志向するものだというのだ。特技は戦闘の柱と密接に関係したカスタマイズ用のオプションになる。そうしたら私たちは(背景によって得られる)技能に探索と交流を載せることができる。そして私たちが特徴と呼んでいる第三の特徴を、ロールプレイの柱に置くことができる。こうすることで私たちは“《強打》=〈手先の早業〉=物憂げ”という式をもう心配なくてもよくなるのだ。
以下の考えのどれが一番君の見たいものだろうか?
- 私はそれぞれの特技にロールプレイ、探索、そして戦闘の要素がほしい。
- 私は別々の特技にロールプレイ、探索、そして戦闘の要素がほしい。
- 私はほとんどの特技が戦闘用で、いくつかが他の用途であってほしい。
- 私はすべての特技を戦闘用にしてほしい。
- 私はコメント欄で他の考えを説明させてほしい。
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2012年05月06日 その世界は、彼自身がずいぶん前に実家で開いていたホームパーティのデジタル版だとも言える。 [長年日記] 編集
§ [DnD][DnDNext] 『ウィザードと殺人許可証(Wizard with a License to Kill)』
2012年05月04日、水曜日、午前08時41分
投稿者:WotC_Bruceロブは最近いくつかのブログで、テーマと背景を使ったD&Dのキャラクター作成が取りうる方法について話した(『背景とテーマ:より掘り下げて』や『クラスと種族を越えて』)。
背景とテーマはキャラクター作成において“背骨”を通らせたいプレイヤーを助けることができる。これら2つの道具で、ファイターをプレイしたい人ならそれらの素材がこれからプレイするDMのテーブルにあれば、ドワーフのファイターを作成するために兵士の背景とスレイヤーのテーマがパズルのピースをぴたりと埋めることに気づくだろう。
テーマと背景はまた、伝統的に別のクラスを得ることで表現されてきたあるクラスの“雰囲気”を与える。たとえば、私が諜報員のキャラクターをやりたいなら、多くの版で私はローグやシーフをプレイするか、私のローグではないキャラクターにローグやシーフをマルチクラスためてそれらの利益を得ていた。今のところ私たちが現在デザインしている世代では、諜報員の背景を選ぶことでエルフのウィザードでもマルチクラスなしで表現できるようになっている。このキャラクターは彼が外国や彼の行く先々に不和と不安を植えつけるサーイの秘密工作員として生きてきたことを表現できる。(そしてキャラクターが赤い服を好んでいるなら、私は彼を変装させるだろう。)
もちろん、私はどの版のウィザードでもとても素晴らしい力で諜報員のように動くことができたことは知っている。しかし私が変装をし続け他人を偽り続けることを助ける仕組みが欲しい時、諜報員の背景はそれらの利益を与えてくれる。
背景とテーマの概念についての概念を確認させてくれる(そして私たちはこの質問を大量のフォーラムの投稿から見つけた)質問はこれだ。テーマと背景というオプションと発達したマルチクラスはどこが違う?
実は、この答えは単純だ。私たちがデザインするすべてのクラスには中心となる個性とクラスの根本を示すのに必要なそのクラスだけの仕組み、そしてそれらを合理的に提供する特徴で構成されていなければならない。そして、確かに、私は諜報員の背景でウィザードをプレイできたのだ。しかし私が諜報員として背中に突き立てる短剣と信じられない隠密性を求めるなら、私はローグとマルチクラスすることを決意するだろう。
テーマと背景は背骨を提供し、それらは君のキャラクターを雰囲気とプレイにおいて大きく盛り上げるだろう。同時に、マルチクラスは君のキャラクターのプレイを根本的な部分から変化させる方法であり続けることができる。それはそれぞれにウィザードの諜報員を表現できる。誰かはウィザード/ファイターの諜報員かもしれない、あるいはもっと正道を外れるなら、ウィザード/アサシンの諜報員かもしれない……。
2012年05月07日 何十人もの仲間が集まって一緒にスナックをつまみ、おしゃべりをしたあと、二つの部屋に分かれて「ダンジョンズ&ドラゴンズ」をプレイしていた。 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e][LnL] 『ローグのデザインが目指すところ(Rogue Design Goals)』
伝説と伝承
今週はローグが舞台の主役となる。ローグとは何ぞや? さて、私は次にウィザードかローグのどちらと格闘するか決めるためにTwitterで簡易投票を行なった。私はツイートを集計し、ローグが勝利した! 私がこうした投票を行なう時に君の声をTwitterで届けたい、あるいは君がチームが毎日行なっている作業を知っておきたいなら、君はTwitterで@mikemearlsと@Wizards_DnDをフォローすることができる。君がそこの会話に加わったり質問をする場合は常に#dndnextタグをつけるのを忘れないように! 現在の私はすべてに目を通せるとは約束できないが、仕事の予定と夜に私の鼻をラップトップに乗せてもいいという妻の許可次第だが、それはおそらく私と意見を交換する最良の方法だろう。
では、D&Dのローグとはどういうものだろうか?
1.ローグは正面から戦わない。
ファイター、クレリック、そしてウィザードは戦闘で彼らの敵と正面から戦う。ファイターは剣を掲げて突撃するか矢を一斉に放つだろう。クレリックはメイスを持って補助呪文をかけるだろうし、ウィザードはライトニング・ボルトを君に放つだろう。ローグは戦いよりも間接的なやり方を好む。ローグは裏技と勘違いさせることが得意だ。逃げ隠れしていたり他の強力な有利さによってローグが攻撃できないなら、彼や彼女は不意討ちの機会がやってくるまで撤退するか隠れたままでいるだろう。
ローグは敵を不意討ちできるなら、その攻撃は恐るべき力を持っているかもしれない。ローグが追い詰められて正面から戦うことを強いられるなら、彼や彼女は多大なる不利をこうむる。こうした場合、ほとんどのローグは戦うより逃げることを選ぶ。
ローグは彼らが次に何をしでかすか読めない、とらえどころのない敵だ。利口なローグは常にいくつかの仕掛けを彼や彼女の背中に隠しており、時が来たならそれらを飛び出させる準備をしている。いくつかの鉄菱を突撃してくるバグベアの足下に放り込み、物陰からオーガの背中に刃を叩き込み、ドラゴンの真下へ潜り込むことで爪をかわして影に潜むように、ローグは常に何かをしでかそうとしている。
2.ローグは器用だ。
ローグはいくつもの仕掛けを彼らの袖に隠しており、2人と同じローグはいない。彼らは影に潜み、手錠を抜け、壁の上を走り、そして変装ができる。君がローグに何ができるかを完全に把握することは絶対にできない。ローグが一般的な技能に専念しようと思えば、彼や彼女は他のキャラクターより高い専門の領域まで達することができる。
さまざまな点で、シーフはローグの罠を扱うこと、鍵開け、そしてたとえば冒険が終わった後の戦利品など、目的の向こう側にあるものを得ることに特化したものだ。ファイターは彼らが選んだ武器、鎧、そして戦術によって名を上げるかもしれないが、ローグが違うところは彼らが修得した裏技と技能でそうするところだ。
3.ローグは神話、ファンタジー、そして伝説の住人だ。
これはファイターが目指すところでもあるが、もちろんローグにも当てはまる。ローグは他人を騙せ、影にまぎれ、そして彼や彼女の口からは何でも出てくる。これらの能力はまったく魔法などではないが、高レベルのローグは一般的な技能の限界を超越して神話や伝説にある神業の領域まで高めることができる。ウィザードは王を呪文で魅了するかもしれないが、ディスペル・マジックは王を開放することができる。同じ王がローグの口車で味方になった場合、離反させるのはそれと比べれば非常に難しい。狡猾なローグが虚偽、故意に歪められた情報、そして恐れなどを使って王の財産に忍び込むことに単純な呪文では充分に対抗できない。
4.ローグはいつもの作業をとるに足らないものに見えさせる。
ローグというクラスは能力値判定と技能の使用を行なうものである。ローグは他のクラスより器用であるというだけでなく、彼や彼女はより少ない努力で多くの難しい仕事を遂行できる。ローグにとって、幸運や偶然のようなものは成功を決定する要素ではない。ローグの才能と訓練はそうした要素をとるに足らないものとする。
D&Dのメカニクスは伝統的に、成功の確率を増やすことでより訓練されていることを表現していた。それではまだローグの才能の凄さを表わせない。ローグは成功しそうなのではない。そうではなく、彼や彼女はほとんどの場合当然のこととして成功するのだ。そうした結果の心配は、ローグが全力を出さねばならない本当の挑戦を見つけた時だけすることだ。
あと少しプレイテストのことを
これらデザインの目指すところについて心に留めておくべきことの1つは、これらが柔軟で議論を受け容れられるものであるということだ。プレイテストで行なわれる大きな試みとして、私たち全員がゲームにD&Dのような感触があることを確認する取り組みがある。君が10年間ローグをプレイしていたとして、新しいローグの雰囲気は君がプレイして愛したクラスのものだったのか、自分に訊ねてほしい。ゲームのコアをテストすることに加え、初期段階のテストはゲームのクラスすべてが正しく記述されているかを確かめて調節することでもある。5月24日、君は私たちがこれらの目標にどうやって到達しようとしているか、私たちがこの初期段階で目的地にいるかどうか、そして私たちが目指す目標が正しいものであるかどうかを目撃する。
2012年05月08日 ゲームは社会的なものであり、コミュニティは人が戻ってくる場所として不可欠な要素となる。 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e] 2011年04月24日『血の雨と主人公』
エスペランザ(エラドリンのメイジ7):力術をよくする秘術使いのエラドリン。ついにファイアーボールを修得した。
グスタフ・トラップ(ヒューマンのシーフ7):幼いころから黒竜から盗賊としての訓練を受け、そろそろ独り立ちするように言いつけられて旅立った青年。
セヴン(ドワーフのウォーロード7):斧を偏愛するドワーフ。兜の飾りに取り外し可能な仕込み斧をつけている。
イド(ハーフエルフのパラディン7):遍歴の騎士。たぶん三人につけられたブレーキ兼companion。主人公らしい。
前回の冒険から十五日後。グスタフは組織の長から、街に“裏切りの書”という危険な魔道書が持ち込まれているので、それを回収せよ。という内々の命令を受けた。その持ち込みを手引きした連中の尻尾を掴むのも仕事のうちである。
少し調べると、ニトゥという故売屋が組織に話を通さずさまざまなモノを売り捌いて小銭を稼いでいるという情報が手に入った。裏切りの書もそういった商品のひとつで、近々競売にかけられるということがわかった。
ニトゥの競売場は豪商や貴族の屋敷が立ち並ぶ街区にあったので、エスペランザがエルフの放蕩貴族に扮し、残りはその用心棒に偽装して潜入することになった。中は洒落た内装になっていたが、富裕そうな者たちに混じってクオトアやグリムロックなど、物の価値判断や意思の疎通が可能なのか怪しい連中も混じっていた。
競売の商品は合言葉で開閉する結界の中にあったので、パーティは出口の近くに陣取り、裏切りの書が落札されて受け渡された時を狙って強奪する作戦に出た。
問題の裏切りの書はクオトアが会場へ持ち込んでいた台車の財宝一山で落札したが、ニトゥが書を持って結界を出てきた時、パーティの近くに座っていた美女とその護衛が走り、ニトゥに斬りつけた。彼らの狙いも裏切りの書だろうと踏んだエスペランザは迷わずにビグビーズ・アイシー・グラスプを発動。て倒れたニトゥごと裏切りの書を横取りし、ついでに美女が正体を現したサキュバスと、彼女の護衛だったドッペルゲンガーたちを一掃する。
クオトアの台車に財宝の山を戻して街の掟を言い含め、全身凍傷になったニトゥは組織に任せ、パーティは危険物を街に持ち込ませた黒幕の特定に動いた。街で聞き込みを行なって賞金首の情報などを調べていくと、報酬と引き換えに大規模な騒乱や破壊活動を請け負う邪悪なパラディン、ファングルの存在が明らかになった。己の活動を興行と呼び、そのための資金源としてさまざまな組織から仕事を請け負うもっとも性質の悪い手合いだった。
てファングルの隠れ家へ乗り込むと、彼は裏切りの書の入手に失敗すればこれ以上仕込むことは無いと部下を連れて宿を引き払うところだった。しかしパーティが武器を構えると、彼も興が乗り背中の大剣を抜き放つが、出目が振るわずにほとんどの攻撃を外してしまう。
「どうせ台本が無いと何もできないんだろう」
「うるせー。今からプロレス見せてやるコノヤロウ(ディヴァイン・チャレンジを使用)」
「挑戦者の打撃を受けきり、倍にして返すが王者のプロレス!」と啖呵を切ってアクション・ポイントを使ってセヴンを伏せ状態にするが、続くグスタフへの攻撃は外れ「スクリプト通りに動けよ。こっちの大技にも段取りがあるんだ」と野次られながらファングルはてマットに沈んだ。
だが、ファングルは倒れても彼の“興行”は終わらない。表通りから悲鳴と大勢が逃げまどう足音が聞こえたのでパーティがそこへ向かうと、広場の中央で巨大なぶよぶよした何かが人々を襲っていた。ファングルが裏切りの書で完成させようとしていた人工ブラッド・エレメンタルである。
逃げ惑う群集に揉まれながら、エスペランザのディスペル・マジックや〈魔法学〉で術を解き、グスタフやイドが核になっているスクロールを引き抜くことでエレメンタルは潰れ、道沿いの屋根からそれを制御していたシャダーカイたちもて順番に撃墜され、イドの追撃で葬られていった。
こうして騒乱は小規模なもので済み、パーティには方々から礼金が舞い込むのだった。
というわけで、なぜか敵がプロレスづいていたシティアドベンチャですぅ。情報収集や術式の破壊による敵の無力化などを技能チャレンジで表現することの優秀さが沁みた回でもあるですぅ。
2012年05月09日 しかし、そのコミュニティに戻る理由や、演じる役割は人それぞれだ。 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e][DSH] 『住民(Denizens)』
『The Dungeon Survival Handbook』プレビュー
バート・キャロル暗い通路が四方八方に伸びている。静止し、澱んだ空気が一歩づつ注意深い前進によってゆっくりと攪拌される。鎧のぶつかる音と砂利を踏む音が地底深くの部屋では唯一の音だったが、それらが低く反響し続けて耳を惑わす。
次の角を曲がったところにあるかすかな明かりが、通路のこちら側からも見える。闇の中で距離を測る方法は無く、それは遠くの明かり、近くのヒカリダケ、あるいは潜んでいるけだものの目に反射する炎、のいずれでもありえた。仲間を一瞥し、前方に何があるか確認するためパーティのリーダーは開閉式ランタンのシャッターを持ち上げる……。
今日の『Into the Unknown: The Dungeon Survival Handbook』のプレビューで、私たちは多種多様な生物、クリーチャー、そしてその他のダンジョンに棲む住民――悪しきアボレスから巨大なアンバー・ハルクまで――を見ていく。
ダンジョンの住民
時にダンジョン探検家が持てる最高の武器は地下に棲むモンスターに対処するための知識である。そこで、この項で紹介される経験に裏打ちされた助言を伝える声に耳を傾け、――君が記録しておきたいなら――羊皮紙のかけらを手にとってほしい。
この項ではD&Dというゲームで長い歴史を持ついくらかのモンスター――いくつかの例を挙げるなら、ビホルダー、マインド・フレイヤー、そしてラスト・モンスターなど――にスポットライトを当てている。彼らが“生きていられた”のはゲームが進化しつづけても彼らが常に……恐ろしかったからだ。
アボレス
「俺たちを下で待ってる奴には気をつけろ、お友達。自分のものでないどんな考えでも振り払え、そいつはお前を裏切らせて奴らにつけいる隙を与える。慰めになるのはあの恐ろしい奴らには血肉があり、痛みを感じるってことだ」
――モード、逃げ出した奴隷
アボレスはぬるぬるした地下世界の大君主だ。彼らの肉体は奇怪でぞっとするもので、いやらしい能力を持ち、謎めいた目的と起源を持つ。つまり、アボレスとは“彼方の領域”の異質な恐怖を体現したものだ。彼らの出現は宇宙的な力が正気の世界に注意を向けていることのきざしである。
アボレスは陸上の者たちを彼らの悪意で屈服させ、地底の池や湖に棲む。彼らに奉仕する堕落した奴隷の主人として、彼らは広範囲に結果を及ぼす計画を練る。襲撃された場合、アボレスは攻撃者の精神を支配することで彼ら自身に敵意を向けさせる。そのぬめった触手の打撃は敵の正気を破壊し、アボレスに負けた者はその冒涜的な犠牲になることが約束されている。
アボレスが邪悪な陰謀の黒幕である場合、その敵のほとんどはこのモンスターが出現するまで真相を認識していない。この策略は戦いへの備えを不十分なものにするので、冒険者はアボレスの隠し切れないきざしを学ぶ必要がある。
このクリーチャーはしばしば彼らの計画を進めるために奴隷を地上へ送り込む。こうした奴隷は彼らがひどく無感情であることや彼らに割り当てられた仕事によって特定することができる。なんとか逃れることのできた者はアボレスに近づくにつれ彼らの頭の中への囁きが強くなり、注意深い探検家は暗い湖畔の端にしたたる粘着物の痕跡に気づくかもしれない。
アンバー・ハルク
「アンバー・ハルクの穴は旅人には危険だ。このクリーチャーは常に手ひどく打ちのめすためにいつでも彼らの穴に潜んで待ち構えている。君がアンバー・ハルクの行動様式を追うことを読みきった時、突然そのパープル・ワームの穴は魅力的になるだろうね」
――ザールンドのジャシュン、地下案内人の創設者
アンバー・ハルクは彼らの爪が石を羊皮紙のように引き裂くため、アンダーダークで非常に恐れられている。彼らの評判はその貪欲な食欲も由来している。飢えている時、ハンバー・ハルクは食べ物探しを決して止めない。彼らの狩猟法は巧妙ではない。普通のアンバー・ハルクは石に穴を開けて突破し、野蛮な打撃でその餌をバラバラにする。彼らのシミター大の下顎はのこぎり状になっており、彼らの外殻はプレート・アーマーよりも分厚い。熟練の探検家は地面が揺れる時は隠れる時であるということを知っている。
アンバー・ハルクは孤独な狩人だが、彼らの穴は彼らが殺したものをあさるものより大きな獣からの庇護を求める小さなクリーチャーで満ちている。ごちそうの後、アンバー・ハルクはこれらの蟲を下顎や爪の上に這わせ、食べ残しを掃除させるかもしれない。
アンバー・ハルクは脱皮の時だけ休息する。この行程で彼らの動きは数日間鈍くなり、外骨格を外し、より大きく、速く、そして強くなる。この期間はアンバー・ハルクの命が危険にさらされる少ない期間の1つである。棄てられた殻は売ったり非常に頑丈な鎧や盾に鍛えることができるので、ダンジョン探検での素晴らしいお宝である。
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バート・キャロル
バート・キャロルは1980年からのD&Dプレイヤー(そしてイラストに色を塗った第1版の『Monster Manual』が好きだった)で、2004年からウィザーズ・オヴ・ザ・コーストで働いている。彼は現在D&Dのウェブサイトのプロデューサで、ヒーローとモンスターについてのブログをhttp://ourheroesjourney.wordpress.comで書いている。君は彼をツイッターで見つけることもできる(@wotc_bart)。
分量が多くてまた遅れた『The Dungeon Survival Handbook』プレビューは、ダンジョンに棲息するモンスタごとの生態解説ですぅ。
§ Degefoole [and generic the from weight in pain mode X several oreven ..]
§ Degefoole [theirFDA analog not nonsteroidal in theas are than noradre..]
§ Degefoole [coming judgment the Yourto lowest most ultram was GENUINE ..]
§ Apemtoorteste [became are regimen haspain muscle partition contain on ABO..]
§ feewartiree [in mg be comUltracet NSAIDs requires or others xanax bar h..]
2012年05月10日 となると、“最もすばらしいゲーム”とは“英雄や酒場の主人が共存し、各人が自分の役割をフルに演じることのできるゲーム”となる。 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e][DSH] 『パワー(Powers)』
『The Dungeon Survival Handbook』プレビュー
バート・キャロル今日の『Into the Unknown: The Dungeon Survival Handbook』のプレビューで、私たちは君がダンジョンの危険から生き残ることを助ける――特別な方法でジッグラトの影を見ることにより得られる――新パワーを見ていく!
暗い通路が四方八方に伸びている。静止し、澱んだ空気が一歩づつ注意深い前進によってゆっくりと攪拌される。鎧のぶつかる音と砂利を踏む音が地底深くの部屋では唯一の音だったが、それらが低く反響し続けて耳を惑わす。
次の角を曲がったところにあるかすかな明かりが、通路のこちら側からも見える。闇の中で距離を測る方法は無く、それは遠くの明かり、近くのヒカリダケ、あるいは潜んでいるけだものの目に反射する炎、のいずれでもありえた。仲間を一瞥し、前方に何があるか確認するためパーティのリーダーは開閉式ランタンのシャッターを持ち上げる……。
ダンジョンを主題としたパワー
君のキャラクターのクラス、テーマ、あるいは他の背景情報は彼や彼女が深みへ立ち向かう理由(あるいはもくろみ)を雄弁に語っているだろう。以下の項ではプレイヤーが彼らのキャラクターがなぜそうなのかより鋭く迫る異なる方法を紹介している。それぞれの項には人々の種類や組織の詳説かこの章の冒頭で紹介されたテーマにゆるく接続する方法がある。たとえば、地下案内人はアンダーダーク探検家の組織でディープ・デルヴァーのテーマとよく関係している。
それぞれの記事の続きには特定のクラス用の攻撃パワーが含まれている。さらにそれぞれの記事には地下世界を探検するために使える技能による技能パワーも含んでいる。君はこれらのパワーを関連するテーマのキャラクターを肉付けするために使えるが、地面の下を探検しようとする者は誰でもそれらの利益を得ることができる。
技能パワーの修得と使用
『プレイヤーズ・ハンドブック3』で初お目見えした技能パワーは、クラスの汎用パワーを代替できるものだ。君は修得済みの技能に関連した技能パワーだけを修得して使用することができる。君がクラスによる汎用パワーを修得できるようになったレベルでは常に、君はクラスのパワーの替わりに技能パワーを選択することができる。君が選択できる技能パワーは君が修得するはずのクラスのパワー以下のものでなくてはならない。
君は再訓練でクラスのパワーを技能パワーに変更することもその逆も、新たなパワーが変更するパワーのレベル以下である限り可能である。
君は伝説の道あるいは神話の運命によって得られる汎用パワーを技能パワーに替えることはできない。
ジッグラトの影
「実のところ俺はこの洞窟が怖くてたまらない。ここは以前の通路と違うようなんだ……俺が理解できない場所に近い」
――モード、逃げた奴隷
暗黒湖の油のような水面に心騒がす者がいる。波紋はゆっくりと広がり、まったく底が知れない深淵から8面の不思議な建造物へと打ち寄せ、その黒石はうんざりするほどの沈黙に沈んでいる。湖面は割れ、しばらくの間定命の者の瞳には意味を成さない形が現れてはスティギアの水の下へと消えていく。
増大する狂気
暗黒湖のジッグラト(『Underdark』、42ページ)は狂気が流入する場所だ。“彼方の領域”の存在によって創造されたアーティファクトは、外世界よりの有害なものをにじませる。正気の世界の英雄はこの恐るべき建造物を指差して深淵の異形に対抗する力を復活させる。
しかしジッグラトはこうしたアンダーダークで悪を上の世界へと広める場所の1つにすぎない。近年これら狂気の場所へ向かう者は増え、“彼方の領域”の影響が増大することを示している。この恐るべき存在に影響を受けた者はアンダーダークのダンジョンや洞窟に惹かれている。弱い意志で戻ることはではない。狂気を克服する強さこそが勝利である。
狂気の支配者
異形クリーチャーはドラウすら凌駕する、アンダーダークの真の支配者である。ダーク・エルフは地上の種族が理解できる文化と歴史を持っているが、異形を理解することはできない。彼らはすべての生命を支配すべく熱心なようだが、学者は彼らの本当の生態や真意について思索することしかできない。
アボレス、ビホルダー、そしてマインド・フレイヤーはこれらのモンスターでももっとも有名だが、異様な暗黒には他にも多くのものが潜んでいる。これらの存在は“彼方の領域”がゆっくりとこの世界へと触手を伸ばす未来を暗示している。地上では地下より浸透した存在が煽動する事件――ある時は小さく、ある時は破滅的な――がますます増えるだろう。
ほとんどの者はこれらの悲惨な事件の裏にある真実を認識していない。“彼方の領域”による汚染に遭遇してその狂気の感染を耐えた者だけが脅威を理解する。彼らは本能が彼らを止めたとしても、恐るべき闇を調べて克服することに憑かれている。非常に強い感情を経験したり精神的影響に鋭く敏感であるか否かに関わらず、彼らは他の者より強く“彼方の領域”の呼び声を聞く。
攻撃パワー
異形クリーチャーに出会った冒険者が喰われ、奴隷とされ、あるいは狂気へ堕ちることは非常によくある。そうした遭遇を生き残った者は彼らを倒すために効果的な手段を開発した。そのような技は異形クリーチャーの精神能力を利用したり、彼らの外世界の肉を焼き払うことに特化した魔法である。
技能パワー
〈地下探検〉を修得せずに異形――そうした恐怖のほとんどはアンダーダークに彼らの巣を作る――に立ち向かうのは愚か者だけだ。この技能は君が深淵を旅して生き残ることに役立つだけではなく、君の敵を見破ることもできる。これら異界よりの存在の独特な強み、弱点、そして習性を知ることが勝利の一撃を与えることと君の脳みそを頭蓋骨から吸いだされる運命を分ける。
しばしば、異形は幻術などでより巧妙に隠れる。〈看破〉および〈魔法学〉の修得は夢と現を区別する助けになる。
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バート・キャロル
バート・キャロルは1980年からのD&Dプレイヤー(そしてイラストに色を塗った第1版の『Monster Manual』が好きだった)で、2004年からウィザーズ・オヴ・ザ・コーストで働いている。彼は現在D&Dのウェブサイトのプロデューサで、ヒーローとモンスターについてのブログをhttp://ourheroesjourney.wordpress.comで書いている。君は彼をツイッターで見つけることもできる(@wotc_bart)。
今回の『Dungeon Survival Handbook』プレビューは、新パワー紹介ですぅ。
『Dungeon Survival Handbook』のパワーは組織やテーマに関係してPCに味付けするものとしてクラスやレベルごとではない紹介の仕方になっていて、技能パワーも追加されているですぅ。
2012年05月11日 「巨大市場向けのゲームというものを意図的に作り出すことはできない。すばらしいゲームを作ったら、それがたまたま巨大市場に受けたという形しかないんだ」 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e][DSH] 『悪名高きダンジョン(Infamous Dungeons)』
『The Dungeon Survival Handbook』プレビュー
バート・キャロル今日の『Into the Unknown: The Dungeon Survival Handbook』のプレビューで、私たちはゲームにおけるさまざまな悪名高きダンジョンを見ていく!
暗い通路が四方八方に伸びている。静止し、澱んだ空気が一歩づつ注意深い前進によってゆっくりと攪拌される。鎧のぶつかる音と砂利を踏む音が地底深くの部屋では唯一の音だったが、それらが低く反響し続けて耳を惑わす。
次の角を曲がったところにあるかすかな明かりが、通路のこちら側からも見える。闇の中で距離を測る方法は無く、それは遠くの明かり、近くのヒカリダケ、あるいは潜んでいるけだものの目に反射する炎、のいずれでもありえた。仲間を一瞥し、前方に何があるか確認するためパーティのリーダーは開閉式ランタンのシャッターを持ち上げる……。
悪名高きダンジョン
冒険者は荒野で多くのダンジョンを発見するが、複雑なものはごくわずかで傑出している。より少ないいくつかは伝説となってこの悪名高きダンジョンの一覧を形成するに足るものとなる。これら史上空前のダンジョンのうちいくつかは『Into the Unknown: The Dungeon Survival Handbook』で場所が示されている。
これらの危険な場所で探検家を待つ危険の手がかりと財宝の伝説はそれらを探す君のキャラクターを描き出すのに充分かもしれないし、君がその場所で向き合うものに対処するための助言をいくらか得られるかもしれない。君がそれぞれのダンジョンについて読んだなら、君はどのように考え君の冒険の仲間はどう関係するだろう。おそらく君はこれらのうちどれかの影が落ちている場所で育った。DMの同意があれば、君のキャラクターは既にダンジョン攻略の専門家で若干の特別な知識があるかもしれない。あるいは、愛する人がこれらの要塞のどこかで秘密を追求しているうちに失踪し、君や仲間の冒険者はその人物の運命を見つけ出したいと思っているのかもしれない。たとえ何が君をそこへ導いたとしても、君はある日悪名高きダンジョンの前に立っているかもしれない、たとえば。
インヴァネスの幽霊塔
インヴェネス城の外殻塔4棟はその瓦礫の上にまだ建っている。それらはかつて堅固な要塞の壁の蔦が巻きついた瓦礫から突き出て、異なる角度で墓標のように見捨てられた墓所を守っている。インヴァネス城はネンティア谷にある悪名高き3つの“幽霊塔”の1つであるが、他の2つとは違い、ただのアンデッドが闊歩する場所ではない。
失なわれた都市
その街は穏やかな陽射しの下にある宝石のように、美酒と沃野で満ち足りたところだった。人々に敵への憎悪はなく、あるとすればただ嫉妬と欲望だけだった。その美は数柱の神の心すらとりこにして、彼らはそこに縛られ他の場所で崇拝されることはなくなった。その地の名はシニディシア、沙漠の宝石、そしてそれはまだどこかにあり、砂の下に埋まっている。
元素邪霊寺院
ある時の彼らは嵐のように音をたてて現れ、彼らの馬が踏み荒らした道は泥と剣から垂れた血が混じった。ある時の彼らは人々の間に忍び寄り、彼らの堕落は気づかれないまま流行病のように広がった。彼らが村へ富や道具を探してやって来た時、誰も抵抗できず、希望もなかった。彼らが名前を呼ぶかどこかを指差した時、人々は選ばなければならなかった。降伏と、それによって得られる数日間の命か、抵抗し、まだ幸運である速やかな死と処刑される前に数日間の拷問を受けることを。
白き煙の山
それは一夜にして起こった。人類が知りうる限りもっとも強い3つの武器がその所有を主張する者の宝物庫や金庫から消えたのだ。持ち主は彼らの家で武器が隠れているかもしれない場所を探した。ずぼらな衛兵とうたぐり深い使用人は彼らの首を処刑台や縄の輪に置くこととなった。賞金稼ぎは名の知れた盗賊を捕まえることで彼らの財布を重くした。
3人の持ち主が彼らの共通するありさまを確認した時、彼らは共通の敵を入念に調べ上げてその人物に対する復讐を行なうべく暗殺者を放った。しかし、武器――ウェルムとして知られる鎚、ウェーヴと呼ばれる三叉鉾、そして悪名高き魂を引き裂く剣、ブラックレイザー――の行方は杳として知れない。持ち主があきらめて不思議な報酬を与えたい時にだけ武器は戻ってくるという手がかりが戻ってきただけだ。
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バート・キャロル
バート・キャロルは1980年からのD&Dプレイヤー(そしてイラストに色を塗った第1版の『Monster Manual』が好きだった)で、2004年からウィザーズ・オヴ・ザ・コーストで働いている。彼は現在D&Dのウェブサイトのプロデューサで、ヒーローとモンスターについてのブログをhttp://ourheroesjourney.wordpress.comで書いている。君は彼をツイッターで見つけることもできる(@wotc_bart)。
今回の『Dungeon Survival Handbook』プレビューは、これまでにシナリオなどに出てきた悪名高いダンジョンの伝説などを集めた章の紹介ですぅ。『次元界の書』などで名前つきのモンスタを採り上げて設定紹介していたところを、今回はダンジョンでやっているですぅ。
2012年05月12日 彼らは何かの本で紹介されそうなぐらいめちゃくちゃな連中だが、私にとってはかけがえのない存在だ。 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e][DSH] 『報酬(Rewards)』
『The Dungeon Survival Handbook』プレビュー
バート・キャロル今日の『Into the Unknown: The Dungeon Survival Handbook』のプレビューで、私たちはゲームで冒険者が生命を危険に晒す第一の理由を見ていく――聞いたこともないようなお宝を約束しよう!
暗い通路が四方八方に伸びている。静止し、澱んだ空気が一歩づつ注意深い前進によってゆっくりと攪拌される。鎧のぶつかる音と砂利を踏む音が地底深くの部屋では唯一の音だったが、それらが低く反響し続けて耳を惑わす。
次の角を曲がったところにあるかすかな明かりが、通路のこちら側からも見える。闇の中で距離を測る方法は無く、それは遠くの明かり、近くのヒカリダケ、あるいは潜んでいるけだものの目に反射する炎、のいずれでもありえた。仲間を一瞥し、前方に何があるか確認するためパーティのリーダーは開閉式ランタンのシャッターを持ち上げる……。
特別な報酬
もっとも深く厳重に守られたダンジョンでは地上世界で知られているあらゆるものをしのぐ魔法の財宝が見つかることがある。この項では扱う者に神のごとき力を与える魔法のアイテム、力の巻物を紹介する。
ここには4つのダンジョンに関連した――アドベンチャーの物語を強化するのと同時にパーティの役にたつ役割を果たす第2のキャラクターとなる――物語とステータスがまとめられている。
力の巻物
力の巻物はたいへん希少な呪文、祈祷、招力、思念、あるいは呪詛を記した特別な魔法のアイテムだ。神格、エグザルフ、そして大魔術師はによって作成されたこれらのスクロールは、すべての魔法のアイテムの中でもっとも希少かつ強力である。
力の巻物はいかなるキャラクターでも標準アクションで使用することができる。1回使用すれば、その巻物の魔法は消えて二度と使うことはできない。
アイテムの解説
すべての力の巻物には3つの要素がある。
級:アーティファクトのように、力の巻物はある級のプレイのためにデザインされている。
利益:巻物を起動することで発生する効果。
授与:どんなスタイルのアドベンチャーやキャンペーンがスクロールの利益に合っているか。
パワー・ワード・キル
6日の間、混沌のエミリコルはストーム・タイタンのヴォルトゥヌスと戦っていた。裏切りのウィザードは彼が知るすべての呪文を使い尽くし、元素の怒りを巨大な敵にぶつけた。彼は召喚したデーモンにタイタンの肉を引き裂かせ、生の秘術の力でその心を爆発させた。攻撃を受け血まみれになったが、ヴォルトゥヌスは近づいてきた。彼にタイタンの怒りが雨のように降りそそぎ、エミリコルは岩を登りながらぶつかり合う戦いを終わらせようと決意した。ヴォルトゥヌスは雷鳴のように大笑し、ウィザードは死んだものだと思った。しかし嵐が岩を掃除した時、エミリコルは再帰の言葉を叫んだ。ヴォルトゥヌスは悲鳴をあげた。風はうなった。電光が雲を集めた。そしてタイタンは死に、脅威は去った。
最初のウィザードにとって、世界のすべての言葉でも秘術のエネルギーに命令を与えるには不足だった。彼らの呪文学を支える難解な概念を声にするための能力と言葉が欠如していたので、彼らは秘術の言葉――魔法語――を創造し、そこから最初の力ある言葉が生まれた。
すべてのウィザードの呪文には力ある言葉が含まれており、それなしで魔法は効果を発揮しない。それらのほとんどは単体だと無害で、術者が形成した時だけ魔法は顕現する。しかし、わずかなものの中にはただ口に出して言葉を紡ぐだけでも魔法を引き出すのに足りるものがある。
これらのもっとも強力な秘術の効果――パワー・ワード・スタン、パワー・ワード・ブラインド、そして恐るべきパワー・ワード・キル――はこの世界で開放された時非常に危険であると知られている。多くの大魔術師は彼らの手で呪文書を破壊し歴史を修正することで、これらの力ある言葉を秘術の言葉から排除しようとしてきた。力の言葉は失われた、あるいはそうあれかしと彼らは希望した。とはいえ、すべてのウィザードがこの恐るべき秘術の力を手放す気があったというわけではなかった。
級:伝説級
利益:使用者が視認できる定命のクリーチャー1体は死ぬ。そのクリーチャーは使用者のレベル以下でなくてはならない。そして使用者は0ヒット・ポイントになる。
授与:古代のウィザードによって守られたパワー・ワード・キルのわずかな写本は失われたか何世紀もの間秘匿された。冒険者はこうした巻物のひとつを古代の秘術工房、アンダーダークの深淵に埋葬された宝物庫、あるいはたとえばティーフリングによる帝国ベイル・トゥラスや、蛇の王国ザナードなど滅びた文明の忘れられた図書館で発見するかもしれない。パワー・ワード・キルの写本を持つウィザードは肌身離さずそれを守り、巻物が自分に対して使われることを恐れる。
ウィッシュ
死を目前とした神は彼の崩壊した要塞の玉座に腰を下ろし、それがそうなるすべての終わりを思った。彼の子らは彼に打ち勝ち、今や彼に活力を与えていた魔法は消えつつある。時と世界が変転するのはそれらの常だが、彼はもはやその一部ではない。
彼の永遠が潰える時、彼はその力を永遠に刻みつけるために力の巻物を記し始めた。ウィッシュの巻物は彼の迷える信徒たちへ最期に授けるもの――定命の者の手に神々自身の力を委ねる行為だ。
巻物を世界へ放った時、彼は定命の者がいつの日にか深く埋葬された彼の墓所や古いダンジョンでそれらを発見することを予見した。それらが発見される日まで彼は生きていないだろう。しかし薄れゆく命の中、彼はその力が世界に再び変革を与えるという確かな予感だけで満足していた。
世界がまだ若かったころや暁の戦があらゆる場所で荒れ狂っていた時、神やプライモーディアルはいずれも定命の者の忠誠と助力を必要としていた。両者は自分たちの側に信徒を獲得するためできる限りのことをした。武器、鎧、そして神器を与えもした。他にも禁じられた知識――自然な時の流れや現実の法則への干渉などもっとも強力な能力――へ導くこともした。
やがて、ウィッシュの呪文は制御されることなく使われるようになった。その知識を持つ定命の者はアストラル海や元素の渾沌の主たちに挑戦することを夢見始めた。暁の戦いの最終局面で、神々とプライモーディアルたちはそれらの知識すべてを定命の者の記憶から抹消するために戦った。
しかし、このもっとも力ある魔法は、力ある巻物に封じられたまま創造されて以来時に埋もれたものがこの世界に残っている。ウィッシュの巻物の噂を聞いた者たちは絶えずそのありかを探している。幽閉されているプライモーディアルのしもべなど相応しからぬ者が使うことであるじの鎖を破壊しかねないため、神々とプライモーディアルたちの御使いたちも同様にこれらの失われた巻物を見つけたがっている。
級:神話級
利益:このスクロールの使用者は強力な存在に1つ要求することができる。有効な望みの例には以下のようなものがある。自身の強化(使用者が選択した1つの能力値を+4する)、1つのアンコモンあるいはレアの魔法のアイテム、プライモーディアル1体が持つ秘密の名前の手がかり1つ、あるいはアーティファクト1つについて最後に知られている所在。使用者は報酬としてその存在に奉仕しなければならない。奉仕の完遂に関する怠慢には恐ろしい結果が待っている。
授与:ウィッシュのスクロールはエグザルフへの奉仕の報酬として与えられるかもしれないし、伝説に謳われた英雄の墓所で見つかるかもしれない。数柱のデーモン・ロードが世界でもっとも名高い図書館の写字生のように、このスクロールの写本を蔵しているという噂もある。しかし、誰かがそのようなスクロールを持っていることが暴露されることで狂騒が巻き起こり、それを望む者の注意を引きつけるため、誰もこうした噂を確かめることはできない。
バート・キャロル
バート・キャロルは1980年からのD&Dプレイヤー(そしてイラストに色を塗った第1版の『Monster Manual』が好きだった)で、2004年からウィザーズ・オヴ・ザ・コーストで働いている。彼は現在D&Dのウェブサイトのプロデューサで、ヒーローとモンスターについてのブログをhttp://ourheroesjourney.wordpress.comで書いている。君は彼をツイッターで見つけることもできる(@wotc_bart)。
今回の『Dungeon Survival Handbook』プレビューは新しい魔法のアイテム、Scrolls of Powerの紹介で、パワー・ワード・キルやウィッシュなどが新しい形と役割で戻ってきたですぅ。
紹介文が呪文(spell)ではなく“魔法(magic)”なのにぐっときたりするけど、あの時君は若かったという感じで苦笑いさせられるウィッシュの説明文はきわめつけですぅ。
2012年05月13日 なるほど歴史は、外面的には政治的事件、諸国家、遠い過去に起こった先例などの報告以上のものではない。 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e][DSH] 『未知の領域へ――そこを一周し(Into the Unknown—Coming Full Circle)』
デザイン&デベロップメント
私がこれまでに執筆した最初のD&Dの本はダンジョン探検のすべてを書いた――第3.5版ルールの『Dungeonscape』――で、現在取り込んでいる『Into the Unknown: The Dungeon Survival Handbook』は一周して戻ってきたような感覚だ。今回は初めて、私は若干の空白を埋めてジェイソン・ブルマーンとリッチ・バリューがまとめた部分に残る棚上げされた問題を解決していた。この時の私はイカれた天才、ロブ・シュワルブが第4版に築いた基盤の上で仕事をしていた。
ウィザーズが主要製品の開発からそれのデザイナの中心集団を外すことはめったになく、私が入る前に彼らはロブをおおまかなデベロップの仕事を任せ、本のそれぞれの項目ごとに見本を作っていた。ロブはキャラクター・テーマ、ダンジョンの伝説の項、そして他の項もそれぞれ断片的な見本を作成した。彼の概略は非常に詳しいもので、私たちが作業をしている時も非常に示唆を与えられた。私はプロジェクトを進行させ、ロブがそうしたのと同じくらい執筆した。フリーランスのデザイナであるマット・ジェームズとジェフ・モーゲンロスが本の残り75%を執筆した。
私は誰がどこを書くか決めるために、担当箇所を立案するようにした。すべての項とページ割り当てを表にまとめ、私はジェフとマットを交えてスカイプで会議して私たちは担当したい部分を割り振った。その後に私は割り当てをもう少し管理しやすく首尾一貫するようにいくつか調整を行ない、私たちは本をばらばらにした!
象徴
『Into the Unknown』の目標はプレイヤーが彼らのPCを送り込んで探検を楽しめるダンジョンを作り、DMがダンジョンを探検させたくなるひらめきを与え、そして全員にダンジョン探検の感覚と興奮を強く感じてもらうことだ。これの大きな、大きな部分はダンジョン探検に向かうキャラクターの種別に日を当てるということだ。このために、この本では最低でも1つの典型的なダンジョンに関係した要素を持つ象徴的なキャラクターを構築した。ロブはダンジョンの伝説の項で挿絵にされた8人のキャラクターに背景となる物語、外見、人格を与えた。彼らは復讐から罪滅ぼし、古典的な宝探しなどさまざまな動機を持っている。私たちはこれらの象徴的なキャラクターを表現するために挿絵も使った。
この本に盛り込んだ野心的なアイデアの1つである象徴的なキャラクターはD&Dのプレイヤーに充分な興味を持たせるだけの背景となる物語と目標、そして彼らを自分のPCに適応できるものとして作成することになった。彼らは多くの作成済みキャラクターより多くの詳細な物語、目標、そして人格によって肉付けされた。私たちは彼らをDMがキャンペーンをデザインする方法にも関連づけた(それについて私は下の“ダンジョン・マスター”の項で詳しく語ろう)。
私たちが作業の後半で気づいたのは、私たちがキャラクターに少し追加で光を当てる必要があるということで、私たちは改訂と編集を行なった。私はこれらのキャラクターの台詞を本のさまざまな場所に散りばめるとともに、クリーチャー、ダンジョンの詳細、そしてアンダーダークの項の色つきの言葉を執筆した。
私たちはキャラクターがおおむね暗いと気づいた。(私はロブが彼の裡に秘めるデーモンを動かすか、ちょうど陰鬱なキャラクターを痛めつけたかったのだと思う。)私たちは彼らをより多くのプレイヤーの好みとプレイ・スタイルに訴えかけられるよう、いくつかのキャラクターをもう少し軽く明るくした。
文体
私たちの象徴的キャラクターだけが唯一の面白い見どころだという気はない。この本のもっとも大きな目標の1つに、ゲームを助けるだけではなく、読むだけでも楽しい良き参考資料にすることもあった。私たちが執筆作業の初期に行なった決定は、多くのD&Dの本が使っているものよりもよりくだけた雰囲気に文体を変化させることだった。私たちは冒険者が彼らのゲーム世界で情報を共有する――熟練の探検家が考えたくさぐさのことを書いた本のような――話し言葉の入門書の雰囲気がほしかった。
これは私たちの文章がよりくだけて、慣用句を散りばめ、そして機知を求められていることを意味していた。D&Dの本は時にかなり形式ばった読み物となりうるが、私たちはまだ結果を見てはいないがその向こう側へ針を通したかった。
生存の手引き
この雰囲気によって私たちにもたらされた一番大きなものは“生存の手引き”の項だった。この部分はシステム部分の比率が大幅に少なく、本の中でもっとも“世界の中にある”項だ。ここの文章ではダンジョンに棲息するクリーチャー、ダンジョンの歩き方、そしてD&Dの世界で有名ないくつかのダンジョンについて説明されている。(そしてあなたはD&Dファンとして、たった今これらの事柄を知ったかもしれない。)まるで他の冒険者が直接君のキャラクターへ情報を与えているようにこれらは示されている。
ダンジョン・マスター
最終章はDMがふさわしい財宝とその他の報酬がそこに詰まり、面白い場所で、そこを作成したクリーチャーとダンジョンの主題が噛み合い、そこがまるで住居であるようなダンジョンを作成するのを助ける道具箱だ。ここにはそこを満たし、細かな肉付けをし、そして陰謀をめぐらすことすらできる、ランダム・ダンジョンを作成するための4ページにおよぶ表も収録されている。
これがなぜここにある? なぜならば(君たちの多くがそうであるように)私がこれらの表を愛しているからだ!
この章の1つの項にはテーマと作成済みキャラクターを真に肉付けしたいという私たちの思いと結びついている。“キャラクターを巻き込む”の項には君のプレイヤーに興味を向けさせる異なった種別のコネときっかけの作り方が書かれている。そこでは冒険者を分類――彼らの存在をいくつかにわかりやすく分け、冒険の前に彼らが完璧主義者か、あるいはそれを転覆させるか、しくじるか、勘違いするか、あるいは見通すかを示している。より重要なのは、そこに第1章で紹介したテーマを君はどんなキャラクターに推奨すればいいのか例を示しているところだ。それにはすべての作成済みキャラクターに対する物語への導入すら含まれている。要所の挿絵は、君のプレイヤーが象徴的な者たちをプレイしている(あるいはそれらを元にしたNPCを使う)時に役立つだろう。
他の言葉を使えば、この本はあらゆるダンジョン探検の体験を共有し、一周して戻ってくるものだ。
私は君に『Into the Unknown』を手に入れて読むことでゲームで探検しているダンジョンを見る新たな視点を手に入れてほしいと望んでいる! ああ、そしてこれは最後の助言になるが、もし君がにやけたデーモンの頭を壁に見つけたら、それはまず他の誰かに触らせよう。
2012年05月14日 しかし、歴史学に与る資格もない人々は、これらの著書に、空想したり、勝手に作り出したりした偽りの噂話を取り入れ、またみずから捏造し考え出した根拠の薄弱な物語で飾った。 [長年日記] 編集
§ [Promiscuus] 母の日のスイスロール
母の日は昨日だけど今日になって計器もといケーキをやっつけたけど、それにしても光がよくないですぅ。
§ [DnD][4e][LnL] 『D&Dでウィザードのバランスを取る(Balancing Wizards in D&D)』
伝説と伝承
この数週間、私はD&Dのコア・クラスのデザインが目指すところについて話してきた。今週はウィザードのターンだ。しかし、私は少し異なったことをしようと思う。ウィザードのデザインが目指すところは他の3クラスとは違う。私たちは明確な方向性が必要だというようにはこのクラスの問題を認識していない。結局、ウィザードが秘術呪文を使うことはかなり明確なことだ。ここで挑戦すべきことはウィザードが彼らのレベルに比べて強すぎないようにきちんと構築することだ。多くのキャンペーンで、術者は呪文と魔法のアイテムをうまく組み合わせて使うことで、残りのグループの組み合わせよりもさらに強くなれる。いうまでもないが、それは大部分のDMやプレイヤーが楽しめる状況ではない。
まず、術者が支配的であるという思想は私たちが慎重に扱わなければならないものだ。多くのゲーム・グループは単純にいってこの問題を認識できない。たとえば、私がウィザードにもっとも人気のある呪文が――ファイアーボール、ライトニング・ボルト、マジック・ミサイル――のようなもので、キャラクターが強くなりすぎて目立つことがないグループでプレイしたとする。確かにウィザードは多くのモンスターを吹き飛ばすが、彼や彼女はその周りを守ってもらうためにパーティの仲間が必要になる。
ふたつに、術者が支配的になるのは高レベルだ。私の経験上、術者が目立つのは呪文の強力な組み合わせを放てるようになってからだ。たとえば、私は第3版でアイアン・ゴーレムと手に汗握る戦いになると思っていたのに、グリースとグリッターダストをかけられて一方的になった時のことを覚えている。私はまた似たことが第4版で起きたのも見た。最初の呪文でクリーチャーが脱出できない区域を作成し、2回目にダメージやクリーチャーを行動不能にする別の区域を既存の区域に重ねるというものだ。
私たちが術者による支配を弱めようとするどんな方法でも、まずはそれを問題と考えていないゲーム・グループが新たなルール、さまざまな制限、あるいは一見無意味な新しいシステムの複雑さを負担と感じないようにするところから始めなければならない。私たちは術者による支配を解消しようとして逆効果を起こしたくはないし、多くの新たなものや変更された仕組みでそれらを認識していなかったグループを不幸にしたくない。
では、私たちはどうするべきか? ゲーム・デザインの多くの要素と同じく、それには両方の譲り合いが含まれている。特にこのことはプレイテストの重要な点となっている。システムは机上で機能するだけでなく、ゲームをプレイするテーブルで機能しなければならないのだ。
無限回魔法としての初級呪文:私たちはウィザードの初級呪文という概念を保ち、そこに気のきいた攻撃や汎用呪文を含めるように拡大する。ウィザードは第4版で無限回呪文を発動できた。私たちは初級呪文、そして同様に無限回をもう少し強くしようと考えており、術者が支配的だという問題を感じていなかったグループにとっても準備した呪文という制限が無理のないものにしたいと思っている。
私たちはさらに冒険を進行し続ける鍵になる道具として無限回魔法をみている。君は続けざまに準備した呪文すべてを放った後でも、無力なままではないのだ。
呪文を管理する:これは明らかな第一歩だが、私たちは呪文がその力にふさわしいレベルであることと、それらが何らかの方法でシステムを悪用しないことを確認していく必要がある。たとえば、第3版でグリースの呪文はいくつかの効果を回避するために難易度10の〈平衡感覚〉を必要としていた。それは君がこのグリースが1レベル呪文で、15レベルのNPCクレリックの持つ〈平衡感覚〉判定の最終的な修正が-8であることを理解するまで合理的に感じられるだろう。私たちはあまりにも協力すぎる呪文の効果を作らないか、それらがレベルと比べて強すぎるような隙を作らないようにする必要がある。
呪文スロットの総数を減らす:現在のウィザードは無限回魔法を持つので、彼らはより少ない呪文スロットにするべきだ。現在のデザインでは君が準備できる呪文の総数に上限を設定し、この呪文総数の上限は君が準備できるすべてのレベルで共通している。呪文スロットの簡易化は簡易呪文の地位を向上させるとともに、同じ組み合わせの繰り返しをより難しくする。
呪文は自動的に強化されない:私たちはウィザードの呪文がより高レベルのスロットに準備される場合のみ、それは強化されると考えている。それは彼や彼女がレベルを獲得するだけでウィザードの呪文すべてがより強化されるわけではないことを意味している。ウィザードはいくつかの新しく、より強い呪文を得る。既存の呪文をより強化したい時、ウィザードはそれらの呪文を得られない。
呪文発動は危険だ:これはまだ理論上の実験だが、私たちはそれを100%成功するものではないようにしたい(そして私たちはそのためにプレイテストでフィードバックを集めたい)。現在提案されているのはウィザードがダメージを受けた場合、彼や彼女の次の呪文に失敗確率が生じるというものだ。ウィザードは他に何か行なうか、失敗を恐れる必要がない簡易呪文を使用するか選択することもできる。さらに、発動に失敗しても呪文は失われない。ウィザードは次のラウンドに再び挑戦することができる。
この考えは、かつての版にあったウィザードは彼らのもっとも強力な能力を放つために少しの間守られる必要があるという雰囲気を補完するものだ。それは、プレイ中に戦闘でウィザードが慎重であるか、防御的な魔法を学んでおくか、あるいは安全な場所に立っていなければならないことを意味している。
魔法のアイテムを管理する:そこには魔法のアイテムの作成に関するルール・モジュールをDMが取捨選択できるようにする可能性も含まれている。少なくともスクロールとワンドのようなアイテムは、おそらく以下のように変更される。
スクロールはそれを利用するために準備している呪文を消費するよう術者に要求する。こうして、スクロールはウィザードをより多芸にはするが一日に発動できる呪文の総数を増やすことはなくなる。
ワンドにはもはやどんな呪文も込められていない。その代わり、私たちはワンドに附与できる呪文の特別な表を準備する。この考えは、ウィザードが発動したかのようにパーティの全員がフライを発動させられるよう調整を行なうということだ。
強化呪文を管理する:私たちはヘイストやインヴィジビリティのような呪文が他のクラスの肝となる能力を不要にせず役立つようにしたい。不可視状態のクリーチャーは、音を立てたり場所を移動したりすれば満足な防御の利益は得られないかもしれない。その代わり、不可視状態のクリーチャーがローグの素晴らしい隠れ身に関するボーナスを持っているなら役立つだろう。この場合、インヴィジビリティは偵察や忍び寄ることが得意なキャラクターをより強くする呪文になる。それは絶大な防御用強化呪文にはならない。
ヘイストは追加攻撃を与えるかもしれないが、ペナルティを受けるのでファイターの複数回攻撃はより有利である。グループ内のクレリックはヘイストでよりよく戦えるかもしれないが、彼女のそれはまだファイターの武名に及ぶほどではない。一方、ヘイストをファイターにかけるのはとても良い考えだ。それはファイターの既に持っている強烈な武器を扱う技を強化する。
ストーンスキン、シールド、そしてブラーのような呪文は発動失敗確率の危険を減らしてクラスの低いACとヒット・ポイントを補うウィザードにとって素晴らしい呪文だ。ウィザードは彼や彼女の防御オプションをあきらめてパーティの仲間にそのような呪文を使い、他の誰かがうまくやるのを助けるかもしれない。
想像力を支配しない:最後に、個人的な範囲内でなら、私は想像力を働かせて複雑な計算よりもより即興で呪文を使うことを愛している。ウェブの呪文で盗賊の頭が乗る馬をからめとり、彼が逃亡する最大の機会を奪う。グリースはローグがジャイアント・クラブの爪に挟まれているときの脱出を容易にする。私たちが呪文に命を吹き込むためのきちんとした説明と、DMが即興で行なうための強力な道具を一式をうまく構築すれば、呪文は厳格に定義された特殊能力よりもキャラクターが創造的に使える道具になる。できることなら、かつてD&Dが直面したいくつかのメカニカル上の問題が、呪文の想像的な使い方によって、より説得力があるようになってほしい。
マイク・ミアルズ
マイク・ミアルズはD&Dリサーチ・アンド・デザイン・チームのシニア・マネージャだ。彼はレイヴンロフトのボードゲームやD&D RPGのサプリメント何冊かを手がけている。
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2012年05月15日 なるほど、人の話を盲目的に信ずることは、人間にとって根深く、代々受け継がれる特質であり、何の資格もない者が、学問に与ろうとするのも広く起こりがちなことである。 [長年日記] 編集
§ [DnD][DnDNext] 『ゴブリンが気にするのは君の斧だけ(Goblins Care Only About Your Axe)』
2012年05月10日、木曜日、午前07時32分
投稿者:WotC_Bruce最近私はたくさんD&Dをプレイした。しかし、何度ルールをデザインしても、あるものはずっと変わらなかった。私が斧をゴブリンの首に叩きつけてそれが命中したなら、ゴブリンは死んでいる。
脳内劇場、メモ用紙でだいたいの位置を描いた脳内劇場、脳内劇場とミニチュアの混成、あるいはグリッドに置かれたミニチュアのどこで戦闘が起きようが、それは変わらない。
私が以前のグリッドと想像力について書いたブログで議論したように、私のゴブリンとの戦闘を囲むシステムは多くの要素を劇的に変化させることができる。一番異なるのはテーブルが戦闘に費やす時間の合計、そして私が自分の斧を構えたゴブリン殺しに与える戦術的な意思決定の量である。
これら2つの要素の関係は本当に絶妙で、それをごまかすことはできない。物語風に話し、時々それを簡単にするための努力としてミニチュアとグリッドつきの地形マップを取り出して洞窟の入り口にゴブリンの衛兵を2体配置する。この状況の“物語”は、DMが明確に遭遇を変更していかない限り戦術と関係を持たない。2体の衛兵が戸口に立っている(あるいは他の“小さな”遭遇)はグリッドを使う戦闘しかない場合はゲームから取り除かれがちである。なぜならばDMやアドベンチャーのデザイナはゴブリンの衛兵2体(あるいはゴブリンの衛兵5体)との単純なやりとりのためにミニチュアを取り出す努力する価値がないと知っているからで、そのような遭遇は消えていくか、より大きな遭遇の一部になる圧力がかかっていった。これはプレイヤーがテーブルでミニチュアを見た時、他の何かに関係なく常に戦闘が始まりそうだと考えることを意味している。
他の時、物語は戦術に寄り添う。ヴァンパイア・ロードと酸の池、陽光が射し込む窓、ヴァンパイアに支配された術者の奴隷、そして霧の中にうごめく彼女が従えている落とし仔の位置取りについて、私はきちんと知っておきたい。5フィート押しやるか押しやられることは、私が酸に落とされるか、私がヴァンパイアを陽光にさらすかという、この戦いの勝敗を決定する重要な要素となりうる。
私たちが最後にグリッドについての投票を行なったブログによると、君たちの多くは異なる遭遇のための遭遇のルールが必要なことに同意した。それは私たちが感じていたのと同じことだった、すばらしい。この筋で考えていくなら、私たちは中心的な戦闘解決システムに脳内劇場とグリッドを組み込むことができる。戦闘システムがほとんどをグリッドに頼っていた前版とはあまりに異なるが、それらの戦闘が継ぎ目なくミニチュアを使うことも使わないこともできる様子を想像してほしい。
これは、グリッドについての議論で持ち上がった、脳内劇場とグリッドを簡単に継ぎ目なく使い分けられ、グループによってはその時々で好きに決定でき、またどちらかの戦闘解決システムにこだわるグループのためにもなるという一連の問題に対する回答である。私たちの仕事は“グリッド対脳内劇場”の対戦を行なって勝者と敗者を作ることでも、D&Dプレイヤーの中にあるグループの中で彼らがプレイしたいルールをサポートしないことでもない。そうではなく、私たちの仕事はどちら寄りのプレイ・スタイルでも成功して使われる素直な環境を作ることだ。
たとえば、ファイターがグリッド上で意味をなすような能力を使った場合、私たちは同じ能力を脳内劇場でも役立つようにデザインせねばならない。広がったグリーン・スライムの近くで戦闘する時は脳内劇場ででも、どれくらいの距離かは重要でないとしても、敵を押しやる能力は重要である。もし私の“痛烈な打撃で押しやる構え”でゴブリンが後ろに突き飛ばされたら、それが何フィートになるかに関係ないのか、グリッドの上でどうなるかに関係いのか、プレイヤーの想像力に任せるのか、いずれにせよゴブリンはグリーン・スライムが今は友達でないことに気づくだろう。
2012年05月16日 そして、初期の時代からの王朝に関する歴史的情報や諸事件の物語を蒐集していても、それをただ質量のない形相、いいかえれば鞘のない刀や無知を証明するような単なる知識として提示するだけである。 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e][DSH] 『Dungeon Survival Handbook』パワー抄訳
今日から始まるエンカウンターズの新シーズンで使われる『Dungeon Survival Handbook』の種族とテーマは黒猫トムさんが訳されているので、私はクラス用パワーを抄訳したですぅ。
パスワードはStormy EmotionsのHit欄最後の単語ですぅ。
2012年05月17日 しかし、私はすべてを語ったあとでもなお、諸々の時代の学者たちの作品を眺めたとき、本書がまだ完全なものでないことを自覚している。 [長年日記] 編集
§ [DnD][DnDNext] 公開プレイテストのコンポーネントと参加方法
来週24日に迫ってきたDnD Nextの公開プレイテストを前に、D&D Next Chatが開かれてある程度の情報が出てきたですぅ。とりあえず、その中からプレイテストのコンポーネントと参加方法についてを取り急ぎ拾いましたぁ。
プレイテストで提供されるもの
- 作成済みキャラクターは5体。
- クレリックは鎧とメイスを装備したものと、呪文型の2種類が収録されている。
- 5体のキャラクターはこれまでにも紹介してきた背景とテーマのシステムが特徴になっている。
- 種族はエルフ、ドワーフ、ハーフリング、ヒューマン。
- アドベンチャーの題名は『The Caves of Chaos』(『国境の城塞』に登場した洞窟)。
- モンスターはアドベンチャーに掲載されている。
- プレイヤーとDMがプレイするためのルール。
- キャラクターをカスタマイズするオプションは夏が終わるまでに公開する予定。
参加方法
- 規約に同意して登録した参加者に必要なデータを提供する。
- 今のところプレイテスト参加者は全員が登録するようになっている。
- コンベンションや店舗で行なうことについては検討中。
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2012年05月18日 およそどの世界の、どの民族の状態も、またその慣習や宗派も、同一の形態、一定の態様で持続するものではない。 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e] 2011年05月05日『セクハラには力押しで』
エスペランザ(エラドリンのメイジ8):力術をよくする秘術使いのエラドリン。割とトリガーハッピー。
グスタフ・トラップ(ヒューマンのシーフ8):幼いころから黒竜に盗賊としての訓練を受け、そろそろ独り立ちするように言いつけられて旅立った青年。
セヴン(ドワーフのウォーロード8):斧を偏愛するドワーフ。兜の飾りに取り外し可能な仕込み斧をつけている。
イド(ハーフエルフのパラディン8):遍歴の騎士。たぶん三人につけられたブレーキ兼companion。主人公。
カーレリアの危機から九日後。パーティは最近街から馬で三日ほど行った場所にたむろしている巨人たちの調査を依頼された。それというのも、そこは“風の王”と呼ばれていた邪神の空中神殿から落下した塔が埋まっているとされる場所だからだ。“風の王”について調査していた老ウィザード、ベリオスが予定を過ぎても帰っていないので、彼の調査もあわせて依頼された。
というわけで四人と数匹の獣が現場に向かうと、遺跡が埋まっているはずの丘がなくなって周囲に泥がうず高く積み上げられ、“風の王”の遺跡がむき出しになっていた。そして土がむき出しになっている広場では双頭の巨人、エティンが何人か休んでいる。
パーティがそちらへ向かうとエティンが何か話しかけてきた。しかし、巨人語を理解できるのがひとりもいなかったため、しばらく噛み合わないやり取りが続いた後に戦いが始まった。
戦闘では巨人の豪腕で全員が押し込まれてあわやというところになったが、なんとか回復量がまさりパーティは勝利した。
一休みして遺跡の中を覗くと、縛り上げられたベリオスが床に転がされていた。彼を解放して話を聞くと、遺跡の調査をしている最中にエティンを従えたミノタウロスたちが踏み込んできて捕らえられたという。しかし、仲間がいるならウィザードとしてもそれなりの力があるので役に立つだろうと、ベリオスは復讐戦も兼ねて一行に同行することとなった。
途中の二階層は書庫や研究室のような施設が並んでいたが、ミノタウロスたちが衛視として配置したエレメンタルたちが襲ってくるため調査や物欲どころではない。パーティは階段の近辺で密集陣形を組み、後続が出なくなるまで撃ち続けては次の階層へ向かって突破した。
後顧の憂いをすり潰して屋上に出ると、そこにはデーモンのネルドラズゥと“風の王”の信徒であるミノタウロスたちが儀式を行なっていた。“風の王”のデーモンたちはかつての大戦でポータルを破壊され、元の次元界へ帰還する手段を失っている。故郷への帰還という数百年の妄執に取り憑かれた彼らは、儀式を破壊されまいと襲い掛かってきた。
パーティはネルドラズゥがセヴンを連れて瞬間移動を繰り返すので回復面で若干苦戦したが、先にイドが壁になって敵の数を減らしていたのがうまくいってデーモンとその信徒たちを地獄へ送り返し、カーレリアへと帰還するのだった。
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2012年05月19日 類推することと模倣することとは人間にとってよく知られた本性であるが、誤りもまた人間には免れることのできない性質である。 [長年日記] 編集
§ [DnD][DnDNext] 『技能と行動の解決(Skills and Task Resolution)』
2012年05月16日、水曜日、午前07時49分
投稿者:Evil_Reverend第2版以来、キャラクターをカスタマイズする主要な作業は種族やクラスの外でより小さなものとして存在した。武器以外への習熟やそれ以降の技能と特技は、クラスや種族はキャラクターを個性的にするだけではなく、キャラクターがたどってきた物語を、キャラクターが何をするか、そして――より強力な特技、より強力な効果の呪文、上級クラス/伝説の道などを使えるようになることで――キャラクターがどういう傾向の存在なのかを語る。私が以前言及したように私たちはこれらのカスタマイズ用オプションを保持しているが、私たちはより大きなくくりの中でそれらを君に届ける(君はそれを無視することもできるし切り離すこともできる)。今日、私は君に私たちが現在検討している技能のメカニクスを紹介して掘り下げていくつもりだ。
第3版と第4版の両方で、技能はキャラクターが世界と関わるための主要な方法になった。壁を登りたい? 〈登攀〉/〈運動〉判定をしてくれ。君は結び目を作りたい? 〈縄使い〉判定をしてくれ。グラシアについて何か知っていることはあるかって? 〈知識:次元界〉/〈宗教〉判定でどうだろう? いろいろ見てきたが技能はそれを行なう権利を与え、カスタマイズのオプションを提供してキャラクターを明確化し、私の経験ではそれは、技能はプレイヤーが彼らのキャラクターが修得している技能の範囲内で行動させ、ゲームのプレイする上での重石になる傾向があるように感じられた。君が技能ではない何かをしようとするなら、DMは能力値判定を行なわせるかもしれない、第3版や第4版でそれらは判定の結果に技能や訓練によるボーナスを得られないため、それは大きなものではなかった。私自身のゲーム経験で私が理解したのは、難問を示されたプレイヤーは予想外のことに即興で対応するより、彼らに何かできて何ができないかを調べるためにキャラクター・シートの技能一覧を観るということだった。そしてプレイヤーはキャラクターが提示された技能を持っておらず、失敗がグループに悪影響を与える時(技能チャレンジ)はほとんどの場合、何もしないことを選んでいた。
行動の解決を技能に依存させることのもうひとつの結果は、私たちが一度技能をひと揃い定義してしまうとそれらをもう拡大できないということだった。ゲームを拡張する時には定義済みの行動のひと揃いを引用しなければならないので、必然的にそれらのデザインはすべて閉じられた。
私は技能がデザインの中でもっとも議論があり難しいものの1つであったと迷いなくいえる。私は私の中に形容しがたい技能についての固定観念がある。私が上で提示した問題に加え、私は能動的、受動的な技能の使い方の分け方についても今まで満足していなかった。能動的な技能、たとえば〈登攀〉はプレイヤーが使用を宣言するものだ。私がDMに壁を登ってエルフが発見した棚を調べたいと言う。DMは私に〈登攀〉判定を行なうように言う。この技能は私がやりたい行動や選択を簡単にする。他の似た技能には〈鍵開け〉、〈跳躍〉、〈すり〉などがある。そして受動的な技能だが、私はこれをDMの許可が必要な技能とも呼んでいる。これらの技能は通常、DMが求めた時に効果を発揮する。これの良い例は〈知識:歴史〉である。たとえ君がDMへ歴史に関する知識で何か追加情報が得られないか訊ねても、この技能を使用できると判断するか、君があたれる歴史資料が近くにないので、時と場合によって不許可とするかは最終的にDM次第である。
これがこじつけだということは私も理解しているが、DMが許可してから使えるようになる技能に投資するより、プレイヤーの決定で使える技能へ投資したほうが、君は多くの特典を得られると私は理解している。(そして私は垂直な面を登攀したり〈鍵開け〉で閉ざされた扉に対処するほうが、歴史のこぼれ話を拾うよりもはるかに多く起こることを認めるとも付け加えなければならない。)
〈知識:歴史〉と〈騎乗〉は使い方が非常に異なっていて、私たちはずいぶん前から複数のメカニクスが技能というものを占めていると認めていた。そして私はそれらを破壊してそれら独自の分類と解決のシステムを作りたいと考えているが、そうしたシステムを作成して追加することはどんなものでも複雑さを生じさせ、混乱を生むだろう。そこで私たちは技能がD&Dの世界で意味するところを完全に再検討するよりは、使い方を変えることを考えた。
根本的なデザインの変化は行動の解決を技能(〈登攀〉/〈運動〉判定で登攀を行なう)からまっすぐ能力値(【筋力】判定で登攀を行なう)に基づくものへずらすことだ。この時、次世代では能力値に生の素質と訓練で、それらは第3版の方式とは異なり、おそらく能力値と生の素質は同じものだろう。これは君のキャラクターの頭がよければ(【知力】が高ければ)、君は博識となることを意味する。これは君のキャラクターが力持ちなら君はうまく壁を登り、穴を飛び越え、そして荒波を泳いでいけるだろう。能力値がそれらを定義するなら、私たちはキャラクターの能力値を決定する時に彼や彼女ができること、できないこと、そしてできるかもしれないことに基づいて決定できる。
6つの能力値はキャラクターが世界でできることの基本を示すので、技能は能力値に関係した行動についてものをいう。いくつかの技能は関係する行動の判定に若干のボーナスを与え、他の技能は君のキャラクターの――行動解決についての――いくつかの面を改善する。これから例示するのは、君の背景が君に与える4つのもの――技能や素質――を与える。登攀、魅了、偽装など、技能は常に特定の行動に関係している。修得しているなら、君はそれに関係したあらゆる行動で+2のボーナスを得る。このボーナスは通常君のクラス(ローグは技能に通じている)か、技能をもう一度訓練することで、それごとに通常の場合はボーナスが1増加する。技能の例はここにある。
魅了の訓練(【魅力】):君が友達を作るとき、そそのかすとき、あるいは他者を誘惑するときにこの技能はあてはまる。
技能は君が特定の状況で成功の可能性を上昇させることができ、素質は通常の場合特定の行動でちょっとした利益を得られるものだ。素質は君にボーナスを与えない。それは君ができることや世界に存在する君のキャラクターが何を話せるかを表現している。素質の例2つがここにある。
追加言語:君は選択した言語を流暢に使える。
工房:君は世界のどこかに工房を持っている。この施設の場所は君のDMと相談して決定すること。君は君が製作方法を学んだものを作るために必要なアイテムをすべて持っている。
この方法は衝撃的でも革命的でもないかもしれないが、それは私たちに技能を検討する時に認識しやすくなるという利益がある。私たちはボーナスのインフレと難易度のインフレを技能の習得によるボーナスをほどほどにすることで操作できる。私たちは技能の中に馬車の扱い、工房、そして酒飲みなど第4版には無かったものを入れることができる。また、技能システムはもはや第3版/第4版のような行動解決システムではなくなり(登攀したいなら、君は〈登攀〉/〈運動〉判定ではなく【筋力】判定を行なう)、それは技能を明確に定義する必要がなくなり、私たちは技能の取り合わせを冒険、セッティングなどで無効にすることなく拡大していける。最後に、私たちが技能を背景として与える時から、私たちはゲームにセージ、シーフ、あるいはマリナーといったより大きな概念を戻そうとしている。
そしてこれを忘れていた。これはまだ大まかな青写真だが、君には何か思うところがあるだろうか?
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2012年05月20日 しかし、もしもその心が特定の意見や宗派に傾倒していたならば、それに一致する情報を躊躇なく受け入れるでだろう。 [長年日記] 編集
§ [DnD][DnDNext] 『パラディンのデザインが目指すところ(Paladin Design Goals)』
2012年05月18日、金曜日、午前07時41分
投稿者:WotC_Bruce数週間前、私たちはクレリックのデザインが目指すところの詳細な概要と、もう1つのブログで君たちにパラディンが持つかもしれないメカニカルな要素のさまざまなものを質問した。私たちは約束通り、君たちのフィードバックと私たちのデザインによる他のゲームの要素からなる私たちが設定したデザインの目標を公開していく。今日は、パラディンを見ていこう。
パラディンはD&Dで長い歴史を持つ。いまだに多くの人は第1版の『Advanced Dungeons & Dragons Player's Handbook』に掲載されたthe Paladin in Hellの挿絵がお気に入りである。誰もがその挿絵を見ればすぐにパラディンが重装鎧に親しんだ戦士であり、パラディンは剣と盾を装備していることを理解できる。また、パラディンは地獄に巣食う軍勢と対峙しており、それはパラディンが悪と敵対しているだけでなく、その道を追求する限り、明らかにパラディンは大胆不敵である。
デザイン・チームは何度かパラディンのクラスについての検討を繰り返したが、私たちは逆戻りして君たちに私たちのデザインが目指すところの大枠と私たちのクラスの基準を提示したかった(それは、D&Dのプレイヤーが認識できる他のクラスとは違うところ、そして物語の原型と共鳴するいくつかの飾りである)。
以下に列挙したデザインが目指すところはキャラクターにとって重要な、すべてがパラディンを形作るにおいて重要だと感じているものだ。 君は気づくかもしれないが、私はより明確にメカニカルなデザインの目標についていくつかのヒントを紛れ込ませており、それは私たちが例示の中に明記する形で紛れ込ませている。
1.パラディンは神格に召命されし勇者なり。
パラディンはその神格、あるいはその属性の道徳観念を強く反映した個人的な規範に従っている。多くのパラディンは秩序にして善であるが、それが必須ではない。事実、パラディンが尊ぶある種の徳はどのような道徳規範や神格の召命でも反映できる(それらに固く従うパラディンは少なくとも秩序ではあるが)。パラディンの規範は伝統的に彼や彼女の生活を禁欲的なものとし、それはパラディンの道を追求する無私無欲な性格にも関連している。
善ではない、あるいは悪の神格から召命を受けたパラディンも可能で、場合次第では彼らの目的や特定の能力は善の勇者と相容れないものだ。
2.パラディンは悪を看破して一撃を加えることができる。
パラディンは近くにいる彼や彼女の勇者として召命した神格と敵対する存在を知っている。たとえば、善のパラディンは建物を歩き回った悪の存在のような特定の敵を暴き出し、何が間違っているか糾すことができる。あるクリーチャーが実際にどういう存在であるかに関わりなく、パラディンはそれを敵と断じて信仰の力を彼や彼女の斬撃に乗せた一撃を見舞うことができる。
3.パラディンは大胆不敵で無私無欲の戦士である。
パラディンはファイターと遜色ない技巧を持ち、ほとんどは重装鎧と剣で武装し、恐れを知らない戦士である。パラディンが戦う時、それは彼や彼女の規範から外れていたり、彼や彼女を召命した神格の敵を斬るだけでなく、味方を守るためでもある。善の神格の勇者やある属性の道徳規範に仕える(有能な)勇者であるパラディンは、ファイターよりも彼や彼女自身の安全を犠牲にし、彼や彼女の相棒の安全を確保する傾向がある。このために、パラディンは協力無比な力を持つ祝福された剣、ホーリィ・アヴェンジャーを求め続ける。
4.パラディンは信仰の力を持つ。
高次よりの召命や神格の使徒として、パラディンは味方を回復させる接触(レイ・オン・ハンズ)、アンデッド退散、限られた数の信仰呪文の発動、そして少なくとも乗騎を招来することもできることを含む、さまざまな信仰の能力を得る。それぞれの場合、パラディンの信仰の能力はクレリックが持っている能力と似たもので、パラディンの力を裏打ちするものかもしれない。たとえばパラディンが乗騎を招来した時、その乗騎はパラディンの味方が持つ通常の乗騎を奮い立たせるかもしれないし、彼らが旅をしている間、彼らに移動速度と持久力を与える。パラディンはアンデッド退散により、彼や彼女はデーモン、デヴィル、そして他の不浄なクリーチャーを退散させることもできる。そしてパラディンはレイ・オン・ハンズにより、回復は害を及ぼす状態や消耗した持久力を回復させるかもしれない。
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2012年05月21日 人はよく馬鹿げた報告をそのまま受け入れ、それを伝達するが、すると今度はその報告者の信用にもとづいて、そうした情報が信じられるようになる。 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e][LnL] 『ヒット・ポイントは長い友達(Hit Points, Our Old Friend)』
伝説と伝承
D&D Nextで、ヒット・ポイントとヒット・ダイスはキャラクターの肉体的な耐久力を表現するために私たちが使う抽象的な概念である。事実、私たちはキャラクターのヒット・ポイントとヒット・ダイスについて3つの重要な点を理解している。
- 肉体への苦痛にどれだけ耐えられるかは、体格、大きさ、そして耐久力によってはかられる。エレファントやヒル・ジャイアントは生まれついての持久力と大きさゆえに多くのヒット・ポイントを持っている。大きなクリーチャーは多くの苦痛に耐えることができる。
- 直撃をそらしたり、少しのうずきや痛みを無視する活力や経験によって得られるクリーチャーの能力がある。10レベルのドワーフのファイター、フレデリカはジャイアントの圧倒的な打撃を紙一重で避けることができる。彼女はヒットして30点のダメージを受けるかもしれないが、彼女の肉体の傷は小さなあざくらいで済むかもしれない。同じ攻撃を1レベルのハーフリングのファイター、サミュエルが受けると彼は血だまりになって死んでしまう。サミュエルにはこの攻撃で最悪の事態になることを避けるための訓練と経験が足りなかったのだ。
- 高位魔法、神々、そして次元界の諸力が存在して運や宇宙での重要度を左右する世界では、いくつかのクリーチャーは偉業を成し遂げるための宿命を与えられる。普通の兵士なら死んでいる剣の一撃が、重要な事件の渦中にある運命に選ばれた英雄にとってはかすり傷であるように。ホワイト・ドラゴンはウィザードのモルデンカイネンを不意討ちして猛烈な攻撃を見舞う。ウィザードはその瞬間に身をそらすことで死を避ける。彼は数ヶ所の傷に苦しむかもしれないが、運、偶然、あるいは宿命により、彼はドラゴンがまさに攻撃をしようとしたその時に後ずさりすることができる。
クリーチャーがダメージを受ける際、君にどんなことが起こっているか想起させるための大まかなことがらがここにある。
最大ヒット・ポイントの半分以上を持っているクリーチャーの傷は徴候でしかない。彼らの鎧や服は少し傷ついているかもしれないし、盾がへこんでいるかもしれない、そしてそれは小さな傷やあざ以上に重い肉体的な痛みや苦しみをもたらしていない。誰がクリーチャーを見てもおそらく、それが戦いに関わっていたとは気がつかない。
最大ヒット・ポイントの半分を切ったクリーチャーはいくつかの傷やあざが目立ってくる。何気なく眺めたりちょっと見ただけでもそのクリーチャーは何発か命中し、顕著な傷を負っていることがわかる。
ヒット・ポイントが0以下まで落ちたクリーチャーは――それを気絶させるのに十分な――直撃を受けて苦しんでいる。振り下ろされた一撃によって骨折や、大量の出血などを引き起こす傷を負っている。
たとえば10ヒット・ポイントを持った1レベルのファイターを攻撃するジャイアント・スパイダーで考えてみよう。スパイダーの最初の攻撃は3ダメージを与え、さらにファイターはその毒に対する【耐久力】セーヴィング・スローをしなくてはならない。その噛みつきは、ファイターの皮膚をようやく傷つけられるものだった。噛み傷は1日かそこらで目立たなくなるだろう。ファイターには大部分の人なら見落とすひっかき傷がある。
次の噛みつきでファイターのヒット・ポイントは3まで落ち、もう一度セーヴィング・スローを行わなければならなくなる。この噛みつきによってファイターのヒット・ポイントは半分以下になったので、目立つ傷をつけられる。ファイターが翌日目覚めた時に噛み傷はかさぶたになっており、怪我が消えるまでもう2日ほどかかるかもしれない。充分な急速は怪我の身体的影響をほとんど消し去ってくれる。ファイターを見る誰もが汚い噛み傷をすぐ見つけることができる。
スパイダーがファイターを倒したとき、それは致命打が命中したことになる。傷は汚く醜いものだ。そこから血がどんどん流れ、迅速な処置か完全な幸運のみがファイターを救える。ファイターの仲間が普通の包帯しかその手に持っていなかった場合、ファイターが戦列に復帰するのには数日かかるだろう。この点で、ファイターに傷痕が長く残る可能性があり、彼や彼女がすぐ戦列に復帰するためには魔法が必要になる。
これがヒット・ポイントに関する説明だ。私はゲームからヒット・ポイントを完全になくしたプレイテストが想像できない。メカニクスに関して、私は私たちがすべてのモンスターやキャラクターをヒット・ポイントの量で管理することと私たちがそれらの働きを良い物語の説明として最良のものだと考えている。
ヒット・ダイスの導入
ヒット・ダイスは第4版には存在しなかったが、それは他の版のゲームに存在した。今回、私たちはデザインの重要な要素を補助するためにそれを導入している。私たちはクレリックをファイター、ウィザード、そしてローグと同じくらいグループにとって選択可能なものにしたい。
第1に、私たちがなぜパーティの回復魔法への依存性を減らしたいのか知ってもらう必要がある。次世代における私たちが目標に掲げるものの1つに、比類なき水準の柔軟性を与えることがある。私たちは1人のDMと1人のプレイヤーでもハウス・ルールやコア・システムの変更なしにアドベンチャーを通してプレイできるゲームを作りたい。私たちはグループの半分しか集まらなくてもセッションを中止にせず、DMがキャンペーンのために基本ルールを変更しないで続けられるものを望んでいる。
現在の私たちの草稿(君が5月24日からプレイテストできるもの)では、ヒット・ダイスが魔法を使わずに君のキャラクターが傷を回復する能力として再定義されている。上で説明されたヒット・ポイントの説明を思い出してほしい。キャラクターがヒット・ポイントを失う時、彼や彼女は休憩することでそれを回復することができる。君のキャラクターは多くの傷やあざを彼や彼女を安静にすることで克服できるが、君のキャラクターが克服できる痛みの量には限りがある。
時間とともに、君のキャラクターが多くの傷を受ければ、それらは加算されていく。いくつかの低いダメージを受け続けても、結局キャラクターはヒット・ポイントを半減させてゼロにしてしまい、それらも君のキャラクターのダメージから回復する能力に影響を与える。
第4版以前だと君のキャラクターは一部のクラスは現在のそれとは違うダイスだったが、彼や彼女のヒット・ダイスを得ていた。ファイターはレベルあたりd10のヒット・ダイス、クレリックとローグはd8を、ウィザードはd6を。キャラクターが休憩する時、そのキャラクターはヒット・ダイス分のヒット・ポイントを回復することができる。君のキャラクターは傷に包帯を巻き、回復の薬草を使い、少し食料と水を摂るなどして、回復するための時間を過ごす。君はキャラクターのヒット・ダイスを1つ以上ロールし、普通の処置で彼や彼女がどれくらいのヒット・ポイントを回復したか決定することができる。
ヒット・ダイスが普通の回復を表現するためにプレイの場に導入されたことは非常に重要だ。ポーションと呪文はヒット・ダイスを無視してヒット・ポイントを回復させる。キャラクターが自然回復に頼るなら、回復にはかなりの時間がかかる。
キャラクターが大休憩をすれば、彼や彼女はヒット・ダイスを回復させる。言い換えれば、大休憩は君のキャラクターのヒット・ダイスを回復させるのだ。短い休憩でも君はヒット・ダイスを消費することで君のキャラクターのヒット・ポイントを回復させることができる。
私たちはヒット・ダイスがプレイテストで支持されることを希望する。どんな新しい仕組みでも、私たちはフィードバックに対して目を光らせ、私たちの意識調査でそれについていくつかの質問を行なう。
意識調査
私たちは2月に、伝説と伝承のコラムにいくつかのフィードバックを集めるための意識調査を行なった。私たちはここでその追跡調査を行ない、君たちについての理解を深めたいので協力してほしい。
2012年05月22日 しかし、このような人間以外の動物にある王権のようなものは、本能とか神の導きの結果として生じたもので、思考や政治によって生じたものではない。 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e] 10月:『Dungeon!』
私たちは未来へ跳びすぎだって? そう、しかし10月までもう少し――それに、君は私たちが最近になって製品紹介に追加したこれを逃しているかもしれない。これは帰ってきた伝統のダンジョン探検ボード・ゲームだ(私もこれを何年も前、“赤箱”、ベーシック・セットの前にプレイしていた!)。
私たちはこれからこの帰ってきたゲームについてより語らなければならないが――今いえるのは、それが数ヵ月後に発売されるという今日の情報だ!
『ウルフレンドの冒険者』などでも紹介されていたダンジョン探検ゲームの『Dungeon!』が復活すると、『May: In the Works』で告知されたですぅ。
$19.99なので厚紙のコマだと思うけど、廉くて持ち運びもしやすいゲームとしてなかなか期待できますぅ。
2012年05月23日 人類の可住地域は、北方に偏った球面上の地片で、南端は赤道に接し、北は北極圏に続き、その向こうは周海と北極圏とを分ける山があって、その間にゴグとマゴグの防壁がある。 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e][DSH] 5月:『Into the Unknown: The Dungeon Survival Handbook』
マスターへの言葉
君がプレイヤーのグループを集めたとしよう。それぞれキャラクターを作成し、彼や彼女の種族や役割を決定し、そして彼ら初心の冒険者が買い物に使うことができる限られた貯えで慎重に装備を選ぶ。今、君の仲間は彼らが運命を探すための場所へ向かう方法について君からの導入を今や遅しと待っている。君は彼らに何か奇妙で恐ろしいものが潜むそう遠くない修道院の廃墟の噂が村でささやかれていることを知らせる。実際に彼らが廃墟を探検したいなら、村一番の度胸を持つ者が道案内を勤める! (この一見何もなさそうな案内人はその見た目通りではなく、善や悪の強大な存在に仕える者かもしれないし、変装した盗賊かもしれないし、あるいは他の何かかもしれない……)パーティがそうと決めれば、冒険の始まりだ。
君は彼らにあまり使われていない道を2マイルほど歩き、彼らが沼地の外れに着いたことを教える。丘の下へ伸びている細い道は、壁を隔てた奥に建つ人気のない修道院へと続いている。プレイヤーの1人が丘を誰かが通ったように見えるか訊ねると、君はパーティに――交通が少なくまれであることがわかる――非常にかすかな足跡を見ることができると伝える。他のプレイヤーはいくぶんか安心し、他になにがわかっているかを訊ねる。君はまばらな叢林とそこかしこ(おそらく少し地面が盛り上がっている場所)に生えているカラマツ、そして半マイルほど先にあるさまざまな植物の孤立した密生地以外は気がめいりそうになる沼地の様子を描写する。かくして、パーティは彼らが冒険を望むなら――道に沿った――たった1つの場所しかないことを知る。グループのみんながパーティは修道院へ向かう道を登ると宣言する(それは決め打ちでも自分で決めても、たいした違いではない)ことで、本当の冒険が始まるのだ。
――ゲイリー・ガイギャックス“ダンジョンの冒険への第一歩”
AD&D Dungeon Masers Guide、1979年
先月、私たちは――ゲームで多くのダンジョンにある光なき暗黒を探索するプレイヤーに役立つ――新しいキャラクター・テーマを1つ(トラップスミス)とスヴァーフネブリンという種族を公開した。今回、私たちはディープ・デルヴァーのテーマを見ていく。
ディープ・デルヴァー
「上の世界の重みが俺の頭の上にのしかかるここだけが、俺の我が家だ」
踏み固められた大地と森の根の下には、地上の住民がどうにか想像できる世界が広がっている。無数の隧道と洞窟、川と湖による絶景という環境は、惑星全体に広がっている。だが、地下の荒野はその素晴らしさと同じくらい、準備をしていない者には冷酷だ。これらの荒野を生き残る者は世界でもっとも偉大な探検家の1人である。彼らディープ・デルヴァーにとって、アンダーダークへの探検は木々の間を歩く散歩と同じくらい普通のことだ。
ディープ・デルヴァーは自ら地下世界に挑戦したいという抑えきれない欲望につき動かれている。そのいくつかはアンダーダークに渦を巻いている主だった隧道の地図を作ろうとしている。他にも洞窟の孤独さに本能を惹きつけられ、地上での生活を捨てた者もいる。また、アンダーダークで生まれてそこを我が家と呼ぶ者もまたいる。
地上生まれ
君が地上を故郷とする種族の一員なら、君は何か神秘的なものに導かれて地下の生活を好むようになった――そして生き残った――に違いない。アンダーダークは広さも地理も地上とはまったく違う。君がなぜ地下で生きることを選び、そして君はどうやってその多くの挑戦に取り組んでいたかを考えよう。
君は新たな風景と経験を常に探し続けているのだろうか? そこへ向かう肉体的な挑戦は楽しさの半分を占めているだろうか? 君は数マイルにおよぶ深さの谷を降りたり、水浸しの洞窟を泳いで通り抜けるなどの忙しさを味わうかもしれない。そうした風景を最初に味わって興奮するのはそれ自体が報酬である。
君は必要に迫られてディープ・デルヴァーになったのかもしれない。君はおそらくアンダーダークへの入り口に近い場所の共同体に住んでいて、怪物的であったり野蛮な人型生物の攻撃と戦わなければならず、そのために隧道と周辺地域を警邏することが君の故郷で生き残るために必要なことだった。あるいは、君の生活はたとえば希少な鉱物や魔法の構成要素などアンダーダークの珍しい資源を見つけることにかかっているかもしれないし、単に食べるものを探しているのかもしれない。いずれにせよ、君は地下での追跡や高い洞察力がうまくなければならない。
もっとも有名なディープ・デルヴァーには彼らが行なうアンダーダークの探検に金を払う後援者がいる。君は裕福な君主から、領地のある鉱山で発見された長大な坑道を地図にするため雇われているのかもしれない。君の後援者はアンダーダークの文明と交易を始めたり、競争相手へ秘密の攻撃を行なうための隧道を望んでいるのだろうか? 君の調査結果はキャンペーンに広く影響を及ぼす事件を起こすことができる。
君が何から離れて探検をしているかも考えておこう。君の家族や友人とのつながりは君が冒険をしている間切れているだろうが、それは特徴になる。君は何かから逃げてディープ・デルヴァーになったのだろうか? そうならば、アンダーダークの果てしない深淵よりもよい隠れ場所はあるだろうか?
地下生まれ
アンダーダークで生まれたディープ・デルヴァーにとって、地下は不思議な世界ではなく――我が家だ。世界一の伝説的な危険、神秘の土地、そして異世界の獣は君が毎日触れているものだ。もし君のキャラクターがアンダーダークの種族であれば、君は自宅の裏庭でたいまつを振り回すような真似をしている地上の住人に対する忍耐はとても少ないだろう。
君のキャラクターの故郷と文化がどうキャンペーンと関わるか考えよう。彼らの巨大な親利で有名なドワーフは上層に住み、定期的に地上の共同体と商売を行なっている。ゴブリンやコボルドのように野蛮な人型生物も、はるかに礼儀を欠いてはいるが同じようなことを行なっている。これらの種族は――ヒューマンやエルフの狩人が森や沼の近くに住むように――地上の荒野に近い彼らの版図と近い、危険だが神秘には掛けている場所に住んでいる。
より深い場所に住む、たとえばスヴァーフネブリンのような種族はアンダーダークと共生する者たちで、彼らは保護と糧を得ている。これらの種族のディープ・デルヴァーは地上世界を驚愕と伝説の地とみなしており、地上からの探検家を迷惑な観光客とみなしている。
ディープ・デルヴァーの例:深淵歩きのカール
「大丈夫。僕はみんなを地上へ戻すよ……絶対に」
深淵歩きのカールは学んだだけで、探検家としての気概をアンダーダークの旅路で試されたことはない。彼は仲間の探検家とはぐれた若いヒューマンは、深みの荒野を生き残ってかつての仲間が死んだことの裏に何があったのか、彼の未知数な機転に頼ることを余儀なくされた。
もうEncountersも始まってしまったけど、1stのDMGに書かれたガイギャックスの文章がプレイの感覚を伝える味があるものだったので『May: In the Works』に出ていた最後の『Dungeon Survival Handbook』プレビュー記事を訳しましたぁ。
(それは決め打ちでも自分で決めても、たいした違いではない)
というくだりには、何年経ってもやることはそう変わるものではないと思わされたですぅ。
2012年05月24日 すなわち血族関係がもはや明瞭でなく、学問の対象になってしまったときには、すでに同族意識は失われ、連帯意識がもたらす近親感情は見られず、何の役にも立たなくなっているのである。 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e][DSH] 『ダンジョンへの帰還(Back to the Dungeon)』
デザイン&ディベロップメント
筆者:マット・ジェームズ
私は小さなころからいつも、ダンジョンズ&ドラゴンズの仕事をすることを夢見ていた。今の私はフリーランスのゲーム・デザイナだが、その仕事はまだ私にめまいを起こして驚かせてくれる。2011年6月に私はD&Dのプロデューサ、グレッグ・ブリスランドから電子メールを受け取った。最初の文で私の心は惹きつけられ、私は本当にそこから先を読むことを忘れてしまっていた。それは次のように単純なものだった。
やあ、マット。
私たちは君に現在企画されている『Dungeoneer's Handbook』に参加してもらいたいと考えている。
来た! 私は長年愛してきたゲームの原稿を書くだけではなく、懐かしい製品の新版に取り組む機会を与えられたのだ。しかし、仕事を引き受ける決断は、いくつかの制限がなくては行なえなかった。その頃、私が新しく資金提供を受けることができた映画は撮影の真っ最中で――私はこれからの慌ただしい予定をこなす方法を見つけなければならなかった。当然、私はその仕事をやりたかった。すでに私の頭の中では考えがあふれ出そうだったのだ。
ここでは私がさまざまなダンジョンの風景を深く掘り下げていった方法を紹介しよう。
ダンジョンズ&ドラゴンズにダンジョンを帰還させる
この企画は親友であり素晴らしいゲーム・デザイナのローガン・ボナーが進めていたので、私はやるべきことが魅力的で、新しく、そしてD&D史の物語に強く結びついた内容をすべて満たすデザインであるということを知った。新しい何かを導入しつつこれまでのものを尊重するのは、常に大きな挑戦だ。それはつりあいを取るのが非常に難しい天秤である。
ロバート・J・シュワルブ(もう1人の親友)と何度か話をする機会があったのは、この作業とは別の利益を得られた。ロブはこの企画のために非常に詳しい概要を書いていた(なぜなら彼はリード・デザイナを勤める予定だった)。この概要はデザイン作業でも非常に重要なもので、内容と製品の最終的なあり方について明確で重大な示唆を得られた。私はこの本でやるべきことが冒険心の実際的な方法での開放と手に汗握る興奮を呼び起こすことだと彼が強調していたのを鮮明に思い出せる。もちろん、これは私にすぐさま『インディ・ジョーンズ』のような映画のことを考えさせた。私はそういう体験を心底作りたかったので、1940年代のパルプ冒険小説に回帰した。私は激しい活劇のある探検と神秘の世界での発見を盛り上げる内容をデザインしたかった。
私はここにローガン・ボナーが私たちに送ってきた面白い写真を出しておこう。これは私たちが本についての作業の進み具合を表現している。それぞれの部分が完成したので、私たちはダンジョンのより深い場所へと向かっている。そう、ゲーム・デザインは素晴らしく楽しいと断言できる!
私は書斎でD&Dの本を熟読し、過去の感覚を覚えさせられそうでサプリメントに導入できそうなものを探した。私はあらゆる版の記事を再読し、それらのすべてを特に第4版の製品へ導入する方法を考えるのに多くの時間を費やした。それは単純に過去をなぞるだけではなく、古典的な雰囲気をつけなければならなかった。それは旧版の雰囲気と最新の技術によるきちんとしたメカニカル面で、どうなるかわからないバランスが取られていなくてはなかった。単純な作業について、私は君に語らない。
最終的に、私は私たちが第4版の新しいデザインの地平を切り拓く――ダンジョン・マスターとプレイヤーの両方が彼らのゲームを面白いものにする――本を作り出せたことを私は信じたい。私は長年のD&Dプレイヤーでさえもいくつか新しい概念を本で見つけられると考えているし、それでダンジョン探検の楽しみを再燃させくれれば嬉しく思う。なぜなら、そこにはD&Dのすべてがある心臓だからだ。
2012年05月25日 しかし、ひとたび指導権がその王朝内で王権を持つ資格のある家族の成員に与えられ、その王権が数世代にわたり継承されて行くと、当初のことは忘れられ、その家族の成員が指導者であるということが、当然のこととして受け取られるようになる。 [長年日記] 編集
§ [DnD][DnDNext] 『D&D Nextプレイテストのよくある質問と回答(D&D Next Playtest FAQ)』
- プレイテストの開始はいつから?
- 私たちは2012年5月24日からのプレイテスト開始を心待ちにしている。
- プレイテストの終了はいつ?
- プレイテストの期限は未定だが、私たちが得るフィードバックによって決定される。
- 誰がプレイテストに参加できる?
- 誰でもプレイテストに参加できる! 私たちはすべてのD&Dプレイヤーとダンジョン・マスターがその意見を次世代のD&Dに反映させる確実な機会を持ってほしい。参加するにはアクティブなWizards.comのアカウントが必要で、参加には特定の契約への同意が必要となる。
- 私はどうやればプレイテストの契約を行なえる?
- まずDNDNext.comで、“Start Playtesting Now”のボタンを押して指示に従ってほしい。あなたは参加するためにWizards.comのアカウントが必要だ。Wizards.comのアカウントは無料で簡単に作成できる。またあなたはオンライン・プレイテスティング契約(Online Playtesting Agreement)の文章を読んで同意し、また意識調査とあなたが参加しているプレイテストで公開される素材を受け取らなければならない。
- 私はどうやればプレイテストした素材についてフィードバックを行なえる?
- あなたはWizards.comアカウントへ登録した電子メール・アドレスへ定期的にプレイテストの素材についての意識調査をするリンクを送付する。意識調査の質問に答えて“送信”を押してほしい。あなたはまたD&D Nextについて言及しているオンラインの記事で投票を行なってフィードバックを提供することができる。プレイテスト関係の記事をDNDNext.comで探してみよう。
- 私は公式に終了する前にプレイテストから離脱することはできる?
- あなたはいつでも離脱できるが、私たちはあなたにプレイテストを続けてほしい。あなたのフィードバックは私たちにとってとても貴重なものだから。
- 私がプレイテストで提供されたものを使ってみたい場合、私のD&Dグループ全員がプレイテストの契約をしなければならない?
- はい。D&D Nextのプレイテストに参加した人は全員が公式の手順で契約を行ない、プレイテストに参加するための条件を満たしオンライン・プレイテスティング契約(Online Playtesting Agreement)に同意していなければならない。
- 私はコンベンションでD&D Nextのプレイテストを行なえる?
- このプレイテストは参加者が条件とオンライン・プレイテスティング契約(Online Playtesting Agreement)に同意している必要があるため、ウィザーズ・オブ・ザ・コーストが主催するもの以外のコンベンションでは許可されない。
- 小売店は参加できる?
- もちろん。プレイ・グループすべての参加者がDNDNext.comで公式の手順で契約を行ない、オンライン・プレイテスティング契約(Online Playtesting Agreement)とプレイテストに必要な他の条件を満たして同意しているなら、小売店はプレイテスト用ゲームの場所を提供できる。
- D&DエンカウンターズやD&D Lair Assaultのように店舗だけではなく、私たちはこのプレイテストを自宅で行なえる?
- あなたは自宅で自由にD&D Nextのプレイテストを行なえる。ただし、グループの参加者全員はDNDNext.comで公式の手順で契約を行ない、オンライン・プレイテスティング契約(Online Playtesting Agreement)とプレイテストに必要な他の条件を満たして同意していなければならない。
- 私はブログ、投稿、おしゃべりによって私がプレイテストで経験したことをプレイテストに参加していない人に話せる?
- はい。あなたはプレイテスト中に公的な場所でD&D Nextのプレイテストで提供されているものとあなたがプレイテストで経験したことについての考えを表明することができる。
- 私はプレイテストで提供されたものを複製したり、私のブログで公開してもよい?
- D&D Nextのプレイテストに参加する時、あなたは私たちのプレイテストについての規約とオンライン・プレイテスティング契約(Online Playtesting Agreement)に同意し、それは複製、抜粋、再配布およびプレイテストで提供されたものの不正利用を禁止している。(これはD&D Nextのプレイテストに全員が契約したゲーム・グループが、彼らの間で共有するという目的のためだけにプレイテスト文書の複製を作成することを制限するものではない。)詳細はオンライン・プレイテスティング契約(Online Playtesting Agreement)を参照していただきたい。
- 私はどこでプレイテストしているほかの人と話せる? フォーラムや議論の場所がある?
- あなたはどこででもD&D Nextのプレイテストで得たことを議論できる。また、私たちはD&D Nextのプレイテスト専用のフォーラムを私たちのコミュニティ・サイトに作成した。community.wizards.com/dndnextは、他のプレイテスターと交流するよい場だ。
- 私が前段階のD&D Nextのプレイテストに参加していても、私はもう一度新しい規約に同意して契約する必要がある?
- はい。あなたがD&D Nextのプレイテストを続けたいなら、あなたは次段階の契約をDNDNext.comで行なって契約の条件に従う必要がある。
- あなたが以前ウィザーズ・オブ・ザ・コーストが行なったD&D Nextのプレイテストで秘密保持契約を結んでいるなら、その条件と秘密保持契約はその時の内容と公開されたプレイテストでの提供物について有効なものである。ただし、あなたは新たなD&D Nextのプレイテストで提供されたものとあなたがプレイテストで経験したことについての論考や意見を公開することができる。
- 私たちはフィードバックへの反応をウィザーズから受け取ることができる?
- あなたに直接は送られないが、プレイテストのフィードバックは私たちがD&D Nextのルールを再検討するときに検討され重要な役割を果たす。意識調査でフィードバックを行なうことに加え、私たちはあなたがD&D Nextのプレイテストでの経験や質問をD&D Nextのコミュニティ・ページでデザイナやデベロッパのブログに投稿することをおすすめする。また、あなたはD&D Nextのフォーラムで提供されたものについて議論を行なったり、D&D Nextについての質問を週刊コラムの『Rule of Three』に投稿することもできる。
- なぜ私たちはフィードバックしないといけないの? 私の意見は最終的に出来上がるゲームに本当に必要?
- はい、あなたのフィードバックは次世代のD&Dを製作するにあたって非常に重要なものになる! 私たちは手を取り合ってD&Dの未来を形作り、ゲームの歴史を刻みたい。
- 私は電子メール、スカイプ、Googleハングアウト、あるいはフォーラムへの投稿によるプレイでプレイテストを行なえる?
- はい、あなたはどんなプレイテスト用の素材もアップロードせず、君のグループすべての参加者が公式のプレイテスト契約を行なって契約を済ませ、あなたのプレイテスト版から一切アップロードや引用しない限り、スカイプ、Googleハングアウト、あるいはフォーラムへの投稿によるプレイを行なうことができる。
- いいえ、現段階であなたは第三者のサイトによるオンライン・ゲームで行なうことはできない。
- 私は動画やポッドキャストで私がプレイテストする様子を他の人と共有できる?
- 残念ながら、何らかのコンテストやプロモーションで許可された場合を除き、あなたはポッドキャストや動画としてあなたのプレイテストを公的に共有できない。
- 私はやってみたい誰かのためにVirtual Tableでプレイテストを行なえる?
- いいえ、あなたはVirtual Tableによるプレイテストを行なうことはできない。
DnD Nextのopen playtestが開始するにあたって公開されたFAQを訳しましたぁ。
非常に遅れたけど2012年06月29日、06月04日に修正されていたオンラインでのプレイに関しての項目を修正したですぅ。ツッコミで指摘してくださったはべさんにも感謝しますぅ。
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2012年05月26日 ついで王朝が老衰し、弱体化すると、その末端の国境地帯から分解しはじめ、中心部は神がその王朝の崩壊を許すまで、そのままの姿で存続する。 [長年日記] 編集
§ [DnD][DnDNext] 『EN WorldによるD&D Nextのリード・デザイナ、マイク・ミアルズへのインタビュー(EN World Interview With Mike Mearls, Lead Designer of D&D Next)』
私は12月参加したD&Dサミットで、ウィザーズ・オブ・ザ・コーストがダンジョンズ&ドラゴンズの新版に取り組んでいたことに気づかされた。D&D Nextデザイン・チームの責任者、マイク・ミアルズはゲームのセッションを行なうとともに私の質問に答え、彼の頭脳からD&D Nextとロールプレイング・ゲーム全般のことを引き出すために1時間ほど話をしてくれた。それは素晴らしい体験で、その後の1月に次世代のD&Dについての発表が行なわれてようやく、私は読者のみんなとそれを共有することができた。
そして6ヶ月後の現在、私は秘密保持契約なしでふたたびマイク・ミアルズにインタビューを行なう機会を得た。私は6ヶ月間個人的にプレイテスト用の資料でプレイを行なっており、ほとんどの疑問を訊ねることができた。私はまず重度のゲーマであるから、もちろんこの秘密保持契約で守られていない会話の機会を、メカニクスについて話すことに利用した! 私は公開プレイテスト3日前という狂うほど忙しい時期にこの機会を設けてくれたウィザーズ・オブ・ザ・コーストとマイク・ミアルズの厚意に感謝する。
- 私が行いたいたった1つの質問はモンテ・クックの離脱――そして、私はあなたがこの質問への対応で疲れきっていると思うので、あらかじめ感謝しておきます――についてです。デザイン・チームからモンテが離脱したことによって、D&D Nextのどの部分に即効性のある変化がもたらされているのでしょう?
- コアについての思想と方向性は維持されるので、私たちが描いた大きな絵は本当に何ら変わる部分はなかった。私たちは公開プレイテストに向けての最終的な準備を行なっており、私たちはそこで働く完全ではない人間だが、私たちのチームは私たちが扉をいつでも出られると確信できるだけの結果を持つ驚くべき仕事をこなした。私たちはモンテが彼の道を正しく進めることを望んでいるが、今の私たちは公開プレイテストでファンからどんなフィードバックが見られるかを心待ちにしている。
- 私はおそらく既にゲームがだいぶ進化しているだろうということを知っています。私が12月にプレイしたゲームと私が先週プレイしたゲームは凄く違っていました。私はいくつかのルール・セットが“友人と家族の”プレイテストで使われているという噂を聞いています。プレイテスターに異なるルールのセットが送られ、プレイテスターから送られてくるルールへのフィードバックによって5月24日の公開プレイテストに出すためのルール・セットを絞り込んでいるのですか?
- そう、私たちは既に何回かそれを行なっている。次の波ではいくつかの非常に大きな変更がある。ほとんどの場合において私たちは内容の合理化や、みんなが望むクラスが基本的な機能を果たしているかを確認している。
- ファイター、ウィザード、ローグ、そしてクレリックと、ヒューマン、エルフ、ドワーフ、そしてハーフリングが最初の公開プレイテストで使えるクラスと種族であることは既に発表されています。あなたはそれらのコア・クラスと種族を仕上げた後、どんなクラスや種族に光を当てていくと思いますか?
- 私はほぼすべてのクラスで少なくとも基本的な構想を終わらせたと考えている。原案が次に動くのは最初に出したものがどうなるか次第だ。たとえば、みんながファイターをよくできていると評価するなら、それは私たちがレンジャーやパラディンに移行できることを意味している。ゲームで似た部分を共有するクラスは、それらの形を最初に形成するため初期に出たクラスのフィードバックを参照するだろう。
- 私はテーマが新版であるD&D Nextのコアに入っているのを見て嬉しく思っています。力を拡張したり、他のクラスの雰囲気を持ち込むようなテーマでいくつかの古いクラスを変化させるようなつもりはありますか? たとえばウォーロックをテーマ化した場合、どのクラスも彼らの魂を売り払わなければならないのですか?
- 実は私たちはそれについて話したが、まだそれについていかなる最終的な決断もしていない。テーマがどうプレイされるのかと、みんながそれらのどこを好んでいるかということには特に気を配っている。みんながテーマを面白い能力の大きな集合体だと認識すれば、それは一部のクラスがテーマになる準備を整える。私たちが求める鍵はテーマに何を含めれば認められるか、ほぼどんなクラスでも認められるものである。
- D&D Nextのファイターは、以前より少し彼の袖から裏技が出てくるくらいで昔のファイターみたいな雰囲気です。私はファイターが1つのクラスにすべての版の雰囲気が継ぎ目なく混じったクラスの1つであるように思えました(第4版の回復力パワー、第1版の高いヒット・ポイント、第2版と第3版の専門化)。それぞれのクラスにはそれぞれの版でそれを意味していた面が見えるように思えますが、ファイターの場合は完璧なようでしたが?
- 興味深いことに、あなたは私たちがやろうとしていることの基礎を見つけたと私は思っている。私はみんなのためにメカニクスの一部を説明しよう。
- 回復力の仕組みはファイターが回復できるファイターだけの能力だ。限定的なプレイテストのフィードバックに基づき、私たちはすべてのキャラクターに休憩による回復する仕組みを加えた。
- 現在ファイターのデザインにはベーシックD&DとAD&Dのファイターのような最高のヒット・ポイント、武器、そしてアーマー・クラスがある。
- 武器の専門化はテーマに移動した。また、フィードバックに基づき、私たちは得意な武器を1つ選ぶことからファイターを遠ざけた。
- どちらにせよ、私はすべてのクラスをすべての版で描写していると思っている。私が面白いと思う部分には、主にキャラクターが世界に適合する方法でカスタマイズされるという考えを主眼に置く第2版の方法が影響している。ローグは第2版のシーフが技能と同じように1つの能力を選択して割り当てる仕組みに想を得た、仕掛けを選ぶ。私たちはテーマと結びついた特技も仕組みだけではなく、組織、訓練、あるいはセッティングによって表現される他の何かでキャラクターをキャンペーン世界の地に足をつけさせるものにし、私たちは領域も新しくスフィアが担っていた部分に少し近づけている。
- 私は第4版でおなじみのあなたがD&D Nextを担当することを本当によかったと思っている。私のプレイヤーの1人はウィッチのテーマを持つウィザードをプレイし、つがいの鴉を連れていました――それは役に立ったが、とても使えるというほどではなかった。使い魔を攻撃する理由もなくウィザードを無視するメタゲームでの有益さ(【耐久力】の減少や経験点喪失)もありませんでした。あなたは私たちがこうした仕組みをレンジャーの動物の相棒、ドルイドの動物の相棒、あるいはパラディンの乗騎のようなほかの相棒でも使うと思いますか?
- それは扱いづらい問題だ。使い魔は秘術魔法と明確な繋がりがあるので、私たちは柔軟性を持ってそれを提示できる。私たちはみんなが使い魔の仕組みにどう反応するかを見て、使い魔の柔軟性を決めていきたいと私は考えている。一部の人々は動物の相棒が血肉を持ったクリーチャーであるという雰囲気を本当に好んでいるが、それを精霊の相棒のようなものとして表現することには多くの利点がある。
- 第4版で私が見た要素の1つに――ミラー・イメージのように――防御的な呪文が割り込みで使えるというのがありました(そしてそれはうまくいった)。私や多くのファンが第4版で感じた不満の1つに、割り込みがとても多くなりターンの進みが遅くなったことがあります。私は12月に私たちにとってゲームの速度が非常に重要だという話をしたと思います。その上で、私たちは割り込みという仕組みがより攻撃的になるのか、防御的なままなのか、どちらを見ることになるでしょう?
- 私は割り込みを2つの目的両方のために使いたい。1つに、私は速く、単純に防御を向上させる割り込みはアリだと思っている。たとえば、割り込みで君のACを増やしたり、君が受けるダメージを軽減するといった。君は素早くそれを解決でき、それはそれほど速度を落とさない。
- たとえばダイスのロールや何かの決定が必要な、より複雑な割り込みの場合、私はそれが君の次のターンの一部を消費していることを好む。そうすれば、テーブル全体で処理にかかる時間は比較的保たれる。つまり、君は1ラウンドに2回行動するのではなく前借りをしているのだ。
- ウィザードは特に彼らがレベルを上げている場合、長い間ゲームの支配者だと考えられてきました。あなたは最近Legends & Loreの記事でこのことを書きましたね。あなたは確かにこれを呪文の記憶により高いレベル(戦闘に関わる呪文に限定して)を必要にする素晴らしい仕事をした。汎用魔法とも関係しますが、この項目はあなたはこれからのゲームで公開プレイテストのフィードバックを受け取る中でも特に気をつけていることですか?
- 確かにその通り。ウィザードは戦闘、探索、そして交流を選ばず、どのキャンペーンにも適合するものが理想だ。ウィザードでもっとも手間がかかるのは呪文を使うクラスであるがゆえに、その呪文が本当に意味をなすものかというところにある。君はファイターのように安定した仕事ができるクラスが、ウィザードを喰い続けないことを確かめなければならない。理想的には4つのコア・クラスによるパーティは全員が同じ時間だけ主役である時間を持ち、冒険の中で同じくらい重要な役割を果たす必要がある。
- 私がもらったプレイテスト用資料には領域についても触れられていました。その時はまだ領域がルールとして定義されておらず、それらがどうなっているか見ることはできませんでした。あなたは領域、そしてクレリックというクラスの基礎についてどう考え、コア・ルールにどういうモジュールを加えるつもりですか?
- 私たちはそれらクレリックの基礎を、当然ながら最終的なものにするためプレイテストのフィードバックに基づいて決定した。私たちはクレリックが彼らの信仰する神格毎にまったく異なるように感じられるという考えが好きだ。鍵となるのはクレリックにD&Dの神格それぞれに基づいた多くの異なる能力を、どれかが強すぎるということなく準備することだ。
- プレイテスト用資料にあった多くのテーマが持っている特技は、私たちが聞いた戦闘を基礎にするという話より、ずいぶん探索とロールプレイという他の柱にも関係していました(ディプロマットの《友好》特技や、エクスプローラーの《探索者ギルド員》特技など)。これは意図されたデザインですか? もしそうなら、このデザインの要素はあなたが多くのテーマでやろうとしていることですか?
- 私たちは種族、クラス、テーマ、そして背景を見た結果、背景を探索と交流に100%特化させることを決定した。つまりすべてのクラスはそれらの状況に貢献できる要素を持っている。私たちはここでクラスと種族をデザインする時にそれらを混ぜることに気配りすることから開放された。
- ここで鍵となるのはクラスが君に基本的な戦闘能力を提供し、クラスと背景を選ぶことで君は3本柱を完全なものにできる。クラスには必要があれば戦闘以外の能力を持たせられる。
- テーマは各々に専門分野を与えられる部分だ。多くのテーマは混合した能力を提供するが、君はそうしたいならゲームのある1つの部分に特化することもできる。しかし、誰かが戦闘だけを突き詰めても、キャラクターがそれに集中したテーマを選んだところで他をわずかに上回るだけだ。
- テーマは決してすべてではない、君はそれらを使わなくてもDMが必要最低限の修正するだけでもゲームをプレイできるので、私たちはそれを愛している。それはスリムになった体験や、ゲームに特技のような能力がいらないことを望むグループにとってよいオプションだろう。たとえば、私たちは今のところ君がクラスを持つNPCを作りたくなっても、君はNPCにテーマや背景を与える必要がないと想定している。それはかなり速度を上げ、一方で私たちはPCをそうさせるように示している。
- それぞれの能力値に何らかの防御を関係させるデザインは、それぞれの能力値に等しい重要性を与えるでしょう。私は【魅力】の次にある雇い人の欄に気がつき、私のグループのプレイヤーは雇い人が好きです。これは私たちのやりたいことが出てくるということですか? そうだとすれば、雇い人はある種の雑魚の仕組みや群れの仕組みのようなものなのか、それよりもよりかつての版に近いもののどちらになるのでしょうか?
- 私たちはすべてのグループがコアに必要とは考えられないため、しばらくゲームのルールから雇い人を取り除く決定をした。私はそれがルールのモジュールで、私たちはおそらくAD&Dに似た方法で、部下は召使い、兵士、そして一部が冒険者級の雇い人にするだろうと考えている。
- プレイヤーに使う武器を選ばせる専門化、特に多くのクラスが提供するものは非常に多くなりました。あなたは1種類の武器を特に専門家が手にした場合、他の武器とは異なるということをあなたは重要だと考えましたか? あなたはモジュールを追加することで、私たちが武器の速度を見ることになると考えますか(私はそれを見つけられなかったですが、いつもこのちょっとした計算を楽しんでいました)? 武器の速度はどれくらいの人がそれを使うか私たちはつかみきれていないが、確かにモジュールで提供することができるものだ。
- 私はプレイヤーがそれを体験することに興味があるなら、武器が異なる雰囲気を持っているべきだと思う。今、私たちは武器の専門化をクラスからテーマに移動させようとしている。みんなは自分だけのキャラクターを構築することが好きで、確かに象徴的な武器や戦闘法を持つことは君のキャラクターを一味違うものにする方法の1つだ。それは私たちの哲学によいテンプレートを与えてくれた。たとえば、私たちはコア・ゲームで非常に単純なルールを持つかもしれないが、テーマでより複雑なオプションを開放する。槍、斧、そして剣で武装したオークとの遭遇を運営するDMはそれらのダメージ以外のことを知らなくてもいい。プレイヤーはより詳しくしたいなら、そうすることを選ぶことができる。私たちはそれらを求めないDMとプレイヤーのためにシステムを単純にし、それを求めるプレイヤーには多くの階層とものを提供できるようになる。
- 私は最後にこれを伝えるべきだろう。私たちはみんなにプレイテスト用の資料を開放し、私たちが君に始まりを伝える5月24日を、そしてプレイヤーからのフィードバックが始まりプレイテストによって形を変化させるアップデートを心待ちにしている。これは君にとってもルールのデベロップに関わることができる機会になる。
もうopen playtestは始まってしまったけど、二十日にEN Worldで公開されたMike Mearlsへのインタビューを翻訳したですぅ。
主にシステムの内容だけど、最初はやはりMonte Cook離脱についての話だったですぅ。
§ louis vuitton outlet [louis vuitton outlet texas ネコぶんこ(2012-05-26) louis vuitton..]
2012年05月27日 こうすることによって、彼はただ支配者の代わりとして行動し、幕の裏から支配者の決定を実施しているにすぎないという印象を王朝の人々に植え付ける。 [長年日記] 編集
§ [DnD][DnDNext] DnD Next 1st Impression(ルール篇)
ついに始まったDnD Nextのopen playtestだけど、今日はそれで配布されたルールを流し読んで目を引いた変更点を紹介しますぅ。
判定
ゲームの基本的な判定はd20ロールの出目に能力値の修正値や技能を加算するという基本的なルールは変わっていないけど、さまざまな場所に速くなる工夫を見ることができたですぅ。
また、キャラクタ同士の判定を比較して勝者を決める判定はcontestとして用語が明文化されたルールになったですぅ。
Advantage/Disadvantage
advantageとdisadvantageは状況がそのキャラクタの味方、敵となっていることを表現するルールで、4eでは戦術的優位(Combat Advantage)などで表現されていた部分ですぅ。
Nextでは数値によるボーナスやペナルティはなく、advantageがある場合は攻撃ロール、セーヴィング・スロー、技能判定でd20を2回ロールしていいほうを取る、ゲーム中に数値を動かさず有利さを表現する直感的なルールになっているですぅ。また、disadvantageはadvantageの逆でd20を2回ロールして悪いほうを取るということで不利を表現しているですぅ。
技能が得意なローグは修得している技能の出目を最低10として読む(1~9でも出目10として扱われる)Skill Masteryによって、このシステムでも最低限の仕事が保障され、よりよい値が出るかもしれないようになっているですぅ。
セーヴィング・スロー
セーヴィング・スローのルールはまたしても劇的に変化し、軽減できる可能性がある被害を受けた場合、関係する能力値でロールする判定と定義されているですぅ。 たとえば、坂道を転がってくる大岩を受け止めたい時なども、【筋力】でセーヴィング・スローを行なうようになっているですぅ。
戦闘関係
1ラウンド6秒のラウンド進行という枠組みは変更されていないけど、Nextの戦闘はまだコアのみのためもあるのか機会攻撃やグリッドは無く、だいたいこんな感じと紙に描いて描写を進めるような非常に簡素なものになっているですぅ。
このため、隣接した相手への射撃攻撃は攻撃ロールにdisadvantageを得るものとして表現されているですぅ。
ターンにできること
キャラクタはそれぞれターンでは攻撃、呪文の発動、アイテムの使用などを行なう“アクション”を1回行なう権利を持っているですぅ。そしてこれとは別に、アクションの前後を使って移動速度分だけ移動を行なうことができるというふうに変化したですぅ。
これでキャラクタの能力がどのアクションを使う能力なのかを定義しなくてよくなったのは、わかりやすさに大きく貢献しているようにみえたですぅ。ヒーリング・ワードのように一部の利他的な呪文には攻撃が行なえる効果がついているものもあり、アクションが足りなくなる問題についても考えられおり、追加アクションがないキュア・ライト・ウーンズとどちらにするか呪文の選びどころにもなってますぅ。
休憩と回復
NextではすべてのPCが戦闘中に自力で回復する能力は持っていないけど、PCが持つ回復リソースとしてヒット・ダイスというものがあるですぅ。
これはhealer's kitという装備を持って小休憩(4eと似た10分程度の短い休憩)を取れば、そのキャラクターが持っているヒット・ダイスの個数から好きな数を選んでロールし、(出目+【耐久力】修正値)だけ回復されるというものですぅ。
このヒット・ダイスは大休憩(4eと似た8時間程度の休憩)を取ることで消費した分が回復するようになっているですぅ。
大休憩のルールでちょっと面白いのはいちど大休憩をしたら24時間以内に大休憩を行なえないというルールで、大休憩というリソースの管理を日数の縛りとして自然に物語へ反映できる使いやすさを感じたですぅ。
装備
装備は武器や防具も一通り揃っているけど、ぱっと見で圧倒されたのは魔法のアイテムではないピトンや封蝋などこまごまとした物も含めた道具類が非常に多いところですぅ。それと、地味にエレクトラム貨が復活しましたぁ。
また、鎧に着脱時間ルールが復活したですぅ。
武器
武器はダメージに3e系ルールにもあった斬撃、刺突、殴打の種別がつくとともに、【敏捷力】でも扱えることを指す分類としてFinesse Weaponが定義されているですぅ。また、魔法のアイテム以前の強化として高品質武器、銀製武器が存在するですぅ。
呪文
構成要素なども復活した呪文で一番面白そうなところは時間をかけて手順を踏めば準備していない呪文も発動できる儀式のルールで、PCのデータには8th以上のスロットが無いのも、8th、9thは儀式前提の発動ルールなのかもしれないですぅ。
また、4eの無限回パワーに似たものもMinor Spellというルールで存在し、相変わらずマジック・ミサイルは無限発で今度は弾数も増えるですぅ。
§ 黒猫トム [俺っちも読んでマース、変更点を探すのに手いっぱいで「なぜそう変えたのか」とか「昔の版のルールが復活か?!」といった視..]
2012年05月28日 ところで、連帯意識にはさまざまなものがあるが、どの連帯意識もその連帯意識に従っている人々や氏族に対して、権威や優越性をもっている。 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e][LnL] 『プレイテスト:最初の概観(Playtest: First Round Overview)』
伝説と伝承
現在、君には最初に提供されるD&Dプレイテストの資料を見る機会があったはずだ。今週、私は君にゲームの変更された要素を紹介していき、私たちがなぜその考えへ至ったのかと、私たちが次に向かいたいことに関する説明を君に詳しく説明しようと思う。おそらく君が手元にファイルを持っているならこれを読むことには役に立つだろうし、先に読んでおくだけでもよいだろう。そうでない場合、君はここでプレイテストに登録することができる。
キャラクター・クラス
まずは、素晴らしいキャラクター・シートを作ってくれたジョン・シンディエットとエミ・タンジに大きな感謝を。私たちは無整形のテススト・ファイルにしようかとも考えたが、私はキャラクター・シートは君にゲームについてたいへん雄弁に語ると強く信じている。私たちは税金の書類みたいなものではないシートが欲しく、そしてジョンとエミは私たちにグラフィック・デザイナの視点からゲームのルールに目を通し、それらを一番よく紹介するための見本を作らせて欲しいと話した。
ドワーフのモラディンのクレリックとヒューマンのペイロアのクレリック:みんながクレリックに不満を抱いたということは、私たちが最初のプレイテストで受け取ったフィードバックにより明らかだった。私たちが見た2つの大きな問題は、より多い回復の要求とクレリックが充分な魔法の力を持っていないという手触りだった。私たちはかなり多くの人が伝統的なAD&Dっぽいクレリックを楽しくプレイしている様子を見た。君が最初のプレイテスト用資料で見たものは、ゲームの最初期に存在した古典的な重武装クレリックをある領域で、そして別の領域でより呪文を使うことに特化したクレリックを表現するという挑戦である。
ガーディアンのテーマは第4版での防衛役の役割を再現し、ヒーラーのテーマは指揮役っぽいものだ。これら2つは役割の概念をテーマで表現したものだが、君はより多くのものを見ることができるだろう。たとえば、ボディガードは彼の味方と攻撃してきた相手の間に割って入るかもしれないし、タクティシアンは彼女の戦術に関する洞察力でグループの戦闘能力を向上させるかもしれない。もちろん、多くのテーマはある特定の役割に密着したものではない。
私はこの前ターン・アンデッドについて書いたが、君はクレリックのChannel Divinityの能力を読めば私たちがそれを呪文として定義したのを知ることができるだろう。
最後に、私たちはクレリックが呪文を準備することについての新しい仕組みを紹介しよう。現在、クレリックは第3版のソーサラーのクラスのように大きな例外を持っている。クレリックはいくつかの呪文を準備するが、彼らは彼や彼女の呪文スロットが使える限りそれらの呪文を発動することができる。スロットはその呪文のレベル以上でなければならない。私たちは臨機応変に回復呪文を使いやすくできるよう、クレリックの魔法の手触りをウィザードのものとは違うようにしたかった。
最後に1つ、現在のクレリックはウォーハンマーで1d10のダメージを与える。ウォーハンマーは装備の項で1d8のダメージを与えるようになっている。種族のために、私たちは種族ごとの武器への親和性を表現するために武器の題すを強化する仕組みを使うようにした。これは表の計算を減らし、さらに君が修正値をためには能力値とクラスによる修正だけを参照すればいいことを示している。
ドワーフのファイター:この作成済みキャラクターはかなり単純なファイターとして作られている。このキャラクターは大きな斧とスレイヤーのテーマを頼りに戦場を暴れまわることを想定している。また、ドワーフのクレリックがどうやってウォーハンマーでより多くのダメージを出しているかについて覚えているだろうか? 君がファイターのヒット・ダイスを見れば似た仕組みを見ることができる。ファイターはd10を使うが、このヒル・ドワーフはd12を使う。
私たちは1レベルのファイターに2つのテーマを与えることを考えているので、君がそれを試してみたいなら、私はドワーフのクレリックからガーディアンのテーマを持ってきてこのファイターに追加することをお勧めする。私たちはテーマを使って戦闘での技を導入したいと思っているので、君は近々それを見ることができるだろう。
最後に、私たちがこのキャラクター・シートに書いている“古典主義”モードの注記について。私たちのこのゲームについての哲学は期待しうるすべてのボーナスと数値的な成長をクラスに限定することだった。君はテーマと背景のどちらか、あるいは両方を取り除いても、ヒット・ダイスをなくしてもプレイすることができる。ゲームはより危険になって、直接戦闘よりはプレイヤーの独創性と計画に頼るだろう。この状況の変化は私たちがルール・モジュールでやりたいことを示している。それらの修正をかけてゲームをプレイし、それがどうAD&Dと似ているか見てみてほしい。
エルフのウィザード:正直なところ、ウィザードの無限回呪文について私たちに寄せられた好意的なフィードバックの量に私は少し驚いている。多くのプレイヤーは私たちがそれらをゲームに残したことに満足するか、それらの存在を見つけて興奮していた。私たちはウィザードが発動させるminor spellを研究所などで使っているが、偶然戦闘でも使えるものとして考えていた。たとえば、たいまつに火をつけるための初級呪文でゴブリンを燃やすように。しかし、土壇場でこの構想をうまく形にするとこのプレイテストに出すには長い時間がかかりすぎると私たちは判断した。ゲームの手触りを見てもらうことがこのテストの大きな目的なので、私たちはこれをどう思ったかというフィードバックを集めている。君が古典主義の雰囲気を望むなら、クレリックとウィザードのminor spellを取り除き、ウィザードにダガーを与えればいい。
私たちによる使い魔のルール、特にジェレミー・クロフォードがプレイテストで彼の使い魔をいつも偵察に出しては残酷に殺されている様子を私は気に入っている。私のクレリック、グリズウォルドのクラークはそれが大好きだ。
ハーフリングのローグ:このハーフリングのローグというキャラクター最大の新規要素は2ページ目のSkill Masteryの見出しから下に載っている。技能に熟練している様子を再現するために、ローグは修得済みの技能を使った判定で、彼や彼女の出目は最低値が10になる。これがローグがthief schemeや一般人の背景で得る技能についてこれが適用されることを覚えておいてほしい。
プレイにおいて、Skill Masteryはローグを数値の上で高すぎる結果を強いることなく一番信頼できる技能使用者にした。これはDMがローグに挑戦させたいことを推奨難易度の範囲から歪めずに準備できることを意味する。その代わり、ローグは高い難易度だと同じように難しいが、普通程度ならより簡単に成功できる。ローグは居眠りをしているオークや間抜けなゴブリンに忍び寄ることはできるが、目ざといノールはまだ彼を見つけるかもしれない。
How to Playのファイル
君がプレイテストで見ることになるゲームのいくつかの新要素や変更された要素全般の概要はここにある。
対決(Contest):私たちはさまざまな名前で呼ばれていた対抗判定について、ひとつの旗の下にこの名前で呼ぶことに決定した。これはより多く自然な言葉を使うことも考慮に入れている。私たちは「オークの【筋力】と君の【筋力】で対決すること」と書け、それは「君の【筋力】とオークの【筋力】で対抗判定を行なうこと」よりも滑らかな言葉となる。ルール用語に動詞や名詞を使うのは便利だ。
AdvantageとDisadvantage:テーブルの上で計算することを減らそうとするさまざまな私たちの試みについて、この仕組みもゲームをプレイする上で大きな役割を果たしている。Advantageとdisadvantageは-2のペナルティとして使われてきたものだ。2つのダイスをロールしてより高いか低い結果を選ぶことで、私たちはこのロールが必要な状況を決定するのがより簡単になることを望む。また、君がいつもd20を手に取る頃には適用し忘れてしまう(そしてロールした結果が何だったか忘れてしまう)癖があっても、より寛大になる。君が攻撃をしてミスした時、クレリックの呪文でadvantageを得ていたならそれを忘れていたと言えばいい。君がダイスを手に戻した後でもそれを覚えているなら、君はまた攻撃のロールをすればいいのだ。これはdisadvantageも同じ。君がヒットさせてからダイスを手にとっても、君はまたロールをすればいい。2回目がミスなら、君は失敗した。
能力値:これらは現在ゲームのシステムで心臓部となっている。技能は判定に特別な道具や訓練が求められている時、それを助ける修正でしかない。たとえば、君は盗賊道具を持っていなければ鍵を開けることができない。
移動:このルールは技能よりもむしろ能力値に焦点を絞る試みをしていたルールの例だ。私たちは泳ぎ、登り、そして跳ぶことにいかなる特別な判定も必要としないことにした。基本は君がただ池を泳いで渡れるか、壊れた壁を登れるということだ。判定は特に難しそうな状況、たとえばつるつる滑る氷の表面を歩けるかというようなところで判定は求められる。
この変更により、私たちは移動に比べた場合、水泳の“代償”は君の移動速度が2倍かかるだけと伝えることができる。跳躍する場合、私たちは少し調査と現実をモデル化して検討し、それっぽくより速くなるルールを目指した。
隠密:このルールは私たちがどうやって重要なルールから埋めていこうかとしたかの好例で、ゲームの他の部分とも関わるので後ろの方に持っていかれた。私たちは隠密のデザインを最初にローグは状況に応じて隠れられるが、他のキャラクターだとそうはいかないように決定した。この決定はオリジナルの“影に隠れる”の再現だ。そして私たちは3段階の照明や視認困難の効果を決定した。
明るい光や視認困難要素がない場合、彼らは不可視状態でないと隠れられない。
ローグや他の隠密性に優れたモンスターとキャラクターは少しでも障害物があれば彼らは陰に隠れられる。
暗闇や非常に障害物がある状況なら、誰でも闇に隠れることができる。
この段階を踏まえ、私たちはそれについて検討しながら利用して光量についてのガイドラインを作った。
君にはまた、今のところ隠れることが対決である点にも注意してほしい。ローグが隠れても周辺に彼を目撃している者が誰もいないなら、君が将来の対決のために結果を記録しておきたくない限り、ロールを振ることはない。私は誰かや何かを実際に避けなければならない状況が訪れるまで、ローグが結果を記憶したままでいるような面倒が好きではないのだ。
戦闘:ここでの大きな変更は1つのアクションと移動になったことだろう。私たちはそれぞれのプレイヤーがなすべき決定の数を減らすことが、本当にプレイ速度を上昇させると知った。その速さは私たちのプレイテストで圧倒的な人気を誇ったが、私たちはそれが公衆の目にどう受け取られるかを見ていく。
ヒット・ダイス:これはゲームに充分な回復がなかった最初のプレイテスト時の声に応じてなされた大きな変化だ。私たちはまた、戦闘を生き残ることができるキャラクターについて見誤っていたため少しヒット・ポイントを増加させた。現段階で、私たちはこのコア・システムをテストしたい。私たちはみんなが望むゲームのプレイに応じた形に合わせてシステムの数値を洗練させたい。
私が上で話したように、そうしたいなら君は簡単にヒット・ダイスを取り除ける。ヒット・ダイスのルール本体の外でそれに関わる仕組みはクレリック2つ目の特技だけだ。その特技ですらヒット・ダイスを失ってもまだ機能する。それらなしのゲームを試し、それを感じるか確かめてほしい。
状態:状態の表は以前のものより少し細かい。私たちは状態が世界におけるキャラクターの物理的変化を意味すべきだと決定し、私たちはそれらを一貫したものにするためいくつかの呪文やモンスターの能力からいくつかのものを抜き出してモデル化した。たとえば、マインド・フレイヤーのクリーチャーを支配する能力は魅了であるが、私たちはさらに能力の解説で追加効果を説明できるかもしれない。
私たちはよりよい言葉を考えながら状態の名前を選んだ。パラディンは今のところ恐怖に陥らず、さらに彼らはクリーチャーを恐怖に陥らせて何かを与える効果にも完全耐性を持っている。エルフの魅了についても同じである。上記の例に戻っていくつか異なる実践の例を見れば、マインド・フレイヤーの支配能力は虚偽や精神操作の魔法ではなく、その代わりにクリーチャーの心を支配しようとする暴力的な行ないであるため魅了ではないとされるかもしれない。
装備:私たちは武器を単純なものにし、テーマによって特殊な能力を与えるようにした。こうして、典型的なキャラクターは好きな武器を選んでいくことができる。専門家はテーマを見て斧か剣のどちらにするかを選ぶことができ、それらの武器を使った特殊能力を開放するために特技を使うことができる。
現在、私たちは装備の購入がオプションであると考えている。君は背景とクラスによってひと揃いの初期装備を与えられる。これによって私たちは背景にいくつかの面白いオプションを加えることができる。たとえば、運び屋は買い支持に彼や彼女のいくつかの隠しが縫いこまれた腰帯を得ているかもしれない。貴族は社交界のための礼装を持っているかもしれない。
呪文:呪文のルールは第3版のファンにはなじみのあるものに見える必要がある。ここでの大きな変化は呪文の説明だ。私たちは読みものとして楽しくしたかったので、形式的なステータス・ブロックよりも通常の言語に頼ることにした。君は呪文を読んでその効果欄にあることを適用する。こうだ。
儀式もそうやって発動することができる特定の呪文に存在する。私たちは術者により柔軟性を与え、直接的なものでもある呪文と融和した儀式を気にいっている。君はすぐにアラームを発動させることもできるし、儀式として使うこともできる。
まとめ
これはプレイヤー側に立った早足での観光だ。次回、私はDMへのガイドラインと私たちのゲーム運営の哲学について話す。思い出してほしい、君がもしプレイテストに登録してないなら、今すぐそうすべきだと。君のフィードバックは私たちが君の望むD&Dに地被いた素晴らしいゲームを届けることを助けてくれる。さあ、参加し、そして楽しもう!
マイク・ミアルズ
マイク・ミアルズはD&Dリサーチ・アンド・デザイン・チームのシニア・マネージャだ。彼はレイヴンロフトのボードゲームやD&D RPGのサプリメント何冊かを手がけている。
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2012年05月29日 この物語の教訓は圧制が文明の崩壊をもたらすということである。 [長年日記] 編集
§ [Liber] 伊藤博明『ルネサンスの神秘思想』
これはギリシアやエジプトの神々、古代の哲学や信仰、占星術やカバラといった異教の存在がルネサンス期にどうキリスト教と習合して理論的な裏づけを得ていったのかを、歴史の流れを経糸に、個別の事例を緯糸にし、二方向から見ている本ですぅ。
主に十四~十六世紀のイタリア半島(フィレンツェ)を中心に話が進むけど、ルネサンスがどういうものだったのか、その時代に何が起こっていたのかという基礎的な部分については説明を省いているところも多いので、中学校から高校の教科書くらいの知識を持っていたほうがスムーズに読めると思うですぅ。
第一部『〈神々の再生〉の歴史』は、前述の経糸である歴史の流れをフィレンツェに関わりの深いフランチェスコ・ペトラルカ、マルシリオ・フィチーノ、ピーコ・デッラ・ミランドラという三人の思想家を中心に論じてますぅ。
これは中世後期の主流だったスコラ学へ対抗するように発生した人文主義の歴史で、異教の神や詩から、それらを語った詩人や哲学者が霊感として受け取っていたキリスト教的真理を読み解こうとした寓意解釈の歴史である、という筋立てでボッティチェリやラファエロの絵画に込められた寓意の例示なども行いながら話が進んでいるですぅ。
第二部『〈神々の再生〉の諸相』では、緯糸であるキリスト教と混交した異教の存在を個別に取り上げながら、それらを当時の人々はどうキリスト教に適合するよう解釈したのか、そしてそれはどのような影響をもたらしたのかという話をしているですぅ。
ここではヘルメス・トリスメギストスやヒエログリフに代表されるエジプト神話、ゾロアスターやオルフェウス、ピュタゴラスといった古代の神学者たち、ギリシア神話とも関係が深い占星術、イベリア半島を追放されたユダヤ人によりもたらされた新しい秘儀のカバラと、ルネサンスの主だった神秘思想が概説されていますぅ。
そういうわけでこの本の位置づけを考えると、ルネサンスがどんな思想的バックボーンを持っていたのか、どうやってキリスト教は異教と折り合いをつけたのか、魔術や錬金術、占星術、カバラのような神秘思想はどういうところから出てきたのかという一例を見たい人にとって、かなり有用な概説書になっていると感じたですぅ。
巻末の年表と出典一覧、参考文献の存在もよくまとまっているのも、この本を概説書として推す理由のひとつですぅ。特に参考文献については章ごとに区切ってある上、文庫化にあたって日本語で読める本を優先して再編集されているので、ここから次に繋げやすい良書になっているですぅ。
2012年05月30日 圧制とは、ただ所有者から動産や不動産を、補償もなく理由もなくして没収することを意味するだけであると理解してはならない。 [長年日記] 編集
§ [DnD][DnDNext] 『ソード+1、フレイム・タン(Sword +1, Flame Tongue)』
2012年05月23日、水曜日、午前08時21分
投稿者:Evil_Reverend私がダンジョンズ&ドラゴンズをプレイし始めてから、覚えているうちで一番最初に手に入れた魔法のアイテムはソード+1、フレイム・タンだった。このアイテムは私の心に残ったのはその力だけではなく――もちろんそれは強かったが――その重要さ、その立ち位置、そして名前がほのめかす物語がなくてはならなかった。12歳の少年だった私はその追加ダメージと命中へのボーナスもいいと思った。それのメカニカルな要素は素晴らしいものだったが、私の散らかった頭の中ではそれが一番重要ではなかった。その剣は私の想像力を刺激したのだ。それは独特で重要な雰囲気を持っていた。私がゲームをプレイする姿勢が変わったのだ。私のファイターが戦闘開始直後に炎の祝福を受けた剣を手に突撃するようになったので、それは私のキャラクターの特徴にも影響を与えた。そして他の何にもまして、それは私にD&Dの中でソード+1、フレイム・タンというものを所有することを与えてくれた。それはゲームで一定の位置を占め、私たちが心で探検する世界をくっきりと見るのを助けてくれた。本当に、フレイム・タンが色あせることはなかった。+1フレイミング・ロングソードは何かにとって代わられるかそうでないか、どちらが正しい?
私は確信を持っていない。ああ、私は第3版、第4版で魔法の武器と鎧がどう運用されていたかは理解している。クラシックD&Dのアイテムやそれらの特殊能力は変質し、価値がわかりきった有名な魔法の特殊能力として準備されていた。燃えているという特性を独占した剣などは存在しなかった。フレイム・タンの炎を放つものという面と剣は分離され、君はフレイミングの特殊能力をさまざまな武器に与えることができた。君は+1フレイミング・バトルアックスと一緒に+1フレイミング・ロングソードを持つことができる。これはプレイヤーが使いたいと思ったダンジョン・マスターの手から魔法のさまざまな武器を出させるため、グループがトライデント・オヴ・フィッシュ・コマンドだけをファイターが見つけるとそのアイテムを機会がありしだい売り払い、彼女が好きなボヘミア製の耳かきで戦うことは避けるべき状況だった。特殊能力はダンジョン・マスターが魔法のアイテムを作成する時に単純な道具となる。シャドウ・メイルという特別なアイテムを作りたいなら、高品質チェイン・メイルをシャドウ、サイレント・ムーヴ、そして+1の鎧にすればいい。プレイヤーがその鎧を手に入れれば、私が魔法の剣を手に入れた時のような気持ちになるだろう。
魔法のアイテムを基本的な要素に解体することはDMにアイテムを作成するための強力な道具を与えたが、私の考えだとこれはゲームを犠牲にしている。これらの要素のために、ゲームはかつての版にあった魔法の武器や鎧が喚起するものを犠牲にしてしまった。伝統のアイテムは解体され、何かを追加された作成済みアイテムになった。ゲームはホーリィ・アヴェンジャーをパラディン用のちょっとした――ちょっとした追加要素を持つ冷たい鉄製の+5ホーリィ・ロングソードと定義した。ゲームはフレイム・タンは1日1回炎を発射することができる+1フレイミング・バースト・ロングソードとして表現された。これらのアイテムが特別で変わったものではなく、特別な要素をブロックを積み上げるように組み合わせて他の武器に適用できる、私たちが理解できるものになった時点で、それらは私にとって訴求力のあるものではなくなった。
魔法のアイテムはダンジョン・マスターの手に握られたもので、特殊能力はDMの道具だった、それぞれの要素は短いルールの仕組みでありアイテムを作成するのに役立った。しかし、私たちはパンドラの箱を開くことで魔法のアイテムがプレイヤーの物にするだけではなく、彼らにそれを作らせるようにしてしまった。フレイム・タンはもう特別なものではなく、君が作成できる+1フレイミング・ショック・ロングソードで、君がヒットさせるごとに2d6の追加ダメージを与え、自作すればより安いものになる。
魔法のアイテムのルールは第四版で特殊能力の組み合わせをゲームから去らせ、アイテムは1つだけを持つようになった。たとえば、君はもう+1フレイミング・ショック・ソードを作成できず、第4版でそれは+1フレイミング・ソードと+1ショック・ソードの2つに分けられる。これはバランス面で助かったが、ゲームを第1版や第2版の特徴的で面白いアイテムからより遠ざけた。さらに、魔法のアイテムがキャラクター構築の――パワーや特技を選ぶのと同じように――重要な一部となることは神秘を取り去った。欲しい物リストを作成することはプレイヤーとDMの間には見えない壁が生まれ、またそれはしばしば無視された。魔法のアイテムがキャラクターのデザインで重要になったため、私のゲームではプレイヤーが選んだ魔法のアイテムがあるレベルでは、とりあえずそれを渡していた。
私たちが魔法のアイテムのこれからに目を向けるなら、私は魔法のアイテムのデザインがゲームの歴史の中でどう変遷し、伝統のアイテムがゲームで期待される使い勝手は長い歴史でどう変化したのかを調べることが有用だと気づいた。これからを見れば、私は私たちが第4版で提示された魔法のアイテムよりも前に戻り、より古典的な方法、アイテムは特別で、魔法の雰囲気を持ち、そして世界の一部であるようにすると間違いなく宣言できる。
以下の考えのうちどれが君の意見に一番近い(1つだけ選ぶこと)?
- 私はすべての魔法のアイテムに特殊能力とパワーを持っていてほしい。
- 私は自分が使える特殊能力を完全にカスタマイズしたい。
- 私はどちらも好きだ。私はカスタマイズと、このオプション以上の特別なアイテムが欲しい。
- 私はどちらも好きだ。私はカスタマイズと、同じオプションが使われた特別なアイテムが欲しい。
- 私はどちらも好きだ。私はカスタマイズと、同じオプションが使われた出来合いのアイテムが欲しい。
- 私には異なる意見があり、それをコメント欄で説明する。
2012年05月31日 不当な税金を徴収する者、財産権を侵害する者、財産を詮索する者、人々の権利を否定する者、一般に暴力によって財産を得る者はいずれも圧制を行っている。 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e][LnL] 『プレイテスト:DM用資料の概要(Playtest: DM Packet Overview)』
伝説と伝承
今週の初め、私はプレイテストの資料で目を引く部分の概要を書いた。この記事ではDM用資料に注目する。
基本コンセプト:ルールはガイドラインとして使う
私たちがD&D Nextで目指す最大のものは、DMに彼らが使いたいなら使える道具箱を与えることだ。この世代のゲームの基本的な仕組みは判定、対決、セーヴィング・スロー、そして攻撃で、戦闘ルールや呪文はこれらの仕組みを利用する方法として準備されている。私の経験上D&Dでもっとも面白い部分は、ルールを杓子定規に適用する時よりもDMが判断しなければならなくなったプレイの方が多かった。
そこで、私たちはこれを目標にした。私たちは簡単にDMが即興の判断をできるようになるガイドラインとしてルールを作る。ある特定のルールが欲しいDMは、私たちがこの文書で紹介する変則的な行為について例示したガイドを読むことができる。たとえば、私たちは氷河の崖を登攀する判定の難易度は18で、失敗したら落下するといようなルールを作りたくはない。私たちがDMに与えたいのは難易度を決定するための良いガイドラインで、私たちはまた危険要因や判定の必要条件なども導入したい。そして、たとえば氷河を登攀することのように道具の使い方をDMに見せることで、私たちは彼らがキャンペーンを本当の意味で自分のものにし、DMの本分が本に頼ることよりもむしろ裁定者になることを望んでいる。
技能と一般的な作業:もっとも大きな思想の転換はこの技能関係のルールにある。現在の技能は君がその技能に関係することを行なう時に適用される変動するボーナスになっている。また、何かを行なう時に難易度を決定するのは、完全にDMの手にゆだねられている。たとえば、登攀のための決まったルールを提供するより、DMが状況を判断し、必要に応じて難易度、危険要因、そして必要条件を決定し、キャラクターが使える適切な能力値を判断したほうがよいと考えている。私たちはこれがゲームに多くの柔軟性を加え、非常に速く進行させられると考えている。加えて、DMは特にそれがいつ発生するかをルールで決定されるのではなく、いつダイスをロールすべきか、どんな論理でゲームを動かすのかを決定する。
この項は技能の項と同じ書式で一般的な作業を解説し、これはDMへのガイドラインとして開示される。これは規範としてプレイヤーにも触れられるルールではなく、DMが一般的な作業について判断し、意思決定することを助けるための手引きである。
混沌の洞窟(Caves of Chaos)
古参のD&Dプレイヤーなら、私たちがこのプレイテストで使うために調整したゲイリー・ガイギャックスの『国境の城塞』が元ネタのこのダンジョンを知っているだろう。このアドベンチャーに書かれているように、私たちはより制限を取り払った形でプレイにおける戦略を受けいれている。私たちはみんながこのプレイ・スタイルを楽しんでいるかや、ある状況を作ってグループが多くの自由がある中でさまざまな方法で立ち向かったり、ルールを拡張する様子を見てみたい。
怪物誌(Bestiary)
怪物誌で見られるモンスターは今のところやや第3版寄りで、そこに若干第4版の要素が加わっている。現在、モンスターがデザインの中で注目されている度合いは(魔法のアイテムと同じくらい)もっとも小さい。私たちはこのプレイテストで得られたフィードバックから助けを受けて前進し、私たちのモンスターへの姿勢を決定して最終的な姿をゼロから削り出す。彼らは現在も機能を果たせるが、私たちはもう少しくらいは煩雑さを持たせることなく強くて面白いものにできると考えている。
もし君がこの公開プレイテストの契約をしていないなら、私たちのD&D Nextのウェブサイトで行なってほしい。君が私たちに送る建設的なフィードバックが私たちには重要なのだ、君もこれらのルールを自分のテーブルで何度かテストしてほしい!
マイク・ミアルズ
マイク・ミアルズはD&Dリサーチ・アンド・デザイン・チームのシニア・マネージャだ。彼はレイヴンロフトのボードゲームやD&D RPGのサプリメント何冊かを手がけている。
§ [Promiscuus] Moleskine Lego購入
日曜日のセッションで測量野帳が埋まったので、次のメモ帖にMoleskine Limited Edition Lego Yellow Brick Pocket Ruledを買ったですぅ。
いつも雑に扱って表紙が危なくなるけど、今回はどうなることやらですぅ。
§ toshi [コボルドpdf読ませていただいたけどトンネルスキットルのパワーの範囲、目標がおかしい気がします。]