ネコぶんこ


2008年05月27日 でろり 編集

§ [DnD][4e] 2008年5月25日『Keep on the Shadowfell

Keep on the Shadowfellのさわりをプレイしてきたですぅ。五人パーティのうち、ドワーフのファイターを外してティーフリングのウォーロードを入れたことで火力に一抹の不安さがあったですぅが、実際はWolf Pack Tacticsでローグが巧く動いて、特技でブーストされて+2d8になった急所攻撃を効率的に決めていけてたですぅ。

Minionを除いた敵味方はhpが最初から20〜30ほどあってMinionも群れることで強化される(1レベルのモンスターが攻撃ロールで30近く出たのにはびっくりですぅ)能力を持つのがいるので、タンクが敵を挑発(Mark)して敵の攻撃を引きつけ(殴られることが死亡に直結しないために行なえる)、ストライカーが敵の合間を縫って大ダメージを決め(敵は複数回殴らないと倒せないので大ダメージに意味がある)、リーダーが全体を強化したり回復行動をさせ(遭遇あたりの治癒回数に制限があるため、ここで被害担当艦の存在が重要になるかもしれないですぅ)、コントローラーは前線に向かってくる敵の群れを飛び道具や範囲攻撃で削る。という風にhpが増えて余裕ができたことで、かえって役割の分担が明確になった雰囲気がするですぅ。

もうひとつの目玉(?)だった奮起(Second Wind)は、普通に使うとだいたい敵の攻撃一回と少ししかまかなえない回復量なので、攻撃にも回せる標準アクションを一回消費するか否かというのは考えさせられるところと思ったですぅ。

奮起を誘発させるパワーは攻撃に付随していたり標準アクションを潰さない行動なので、重要なパワーでありながらもクレリックが全体の奉仕者になりすぎないための工夫がしてあると思ったですぅ。

今回やった部分がワイルダネスというのもあってか、今までの版に比べて開放感のあるプレイだったという印象ですぅ。hpに余裕があるのも一因だと思うですぅが、敵を強制移動させるローグや仲間を動かして戦線を構築するウォーロードというように、スクエア戦闘がより洗練、強調されて戦場を駆け巡る感じがうまく出ているという意見が多かったですぅ。

§ [BoA] “暗黒の太陽”イーリオス・オ・マヴロス(消費経験点55)

“暗黒の太陽”イーリオス・オ・マヴロス(♂?・1039〜1063?):外見は姉に似せたなりをしているが生物学的には男。魔神モルトゥスの花押を刻まれた闇の御子のひとり。姉として共に育てられていたアリサが養父を殺害したことで暗き炎の教団から解放されるが、逃亡の途中で彼女とははぐれてしまう。その後、彼の特性に目をつけたアステエルから銀砂洞に保護され、別宇宙に存在する魔神を討伐するための駒として改造と教育を施される。

1061年、“ブラッドホーク”ギルバートに心の臓を貫かれたことによって、彼に仕込まれていた〈塵〉型量子演算機、マディティスが起動、彼が死ななかった世界を演算、実行する。1063年の姉アリサとの戦いでは無数の砲門を持つ山ほどもある椀状の要塞という異形になりつつも、彼女を斃してモルトゥスの花押を継承。これによってモルトゥスが存在する宇宙の法則を“観測”し、魔神の存在を規定することに成功する。

そして、アリサとの決戦直後にモルトゥスをハイデルランドに召喚。自らの体を媒介に魔神が支配する宇宙に聖痕者を干渉させ、モルトゥスの存在を消滅させた。

サン・オブ・ダークネスのPC1になってサテどんなキャラにしようかと懊悩していたとき、ランド・オブ・ザ・ギルティにアステエルの魔法と思われているものは技術であるみたいなことが書かれていたのを読んで、それならということでエセ人間原理宇宙論を振り回すようになってしまったPCですぅ。ギミックに懲りすぎてキャラクターとしては非常に薄い感じだったのがやや心残りな感じでしたぁ。

§ [BoA] “幻奏王”セオリーボス(消費経験点15)

“幻奏王”セオリーボス(♂・?〜1063?):少年ほどの外見をしたアステエル。名前はイドリア語で『調和を乱すもの』の意。一人称は我輩。進歩と前進の使徒デクストラを愛し、逼塞して衰退するだけのアステエルの生き方を嫌った。同じく種族の未来を憂える同志フェルミオンと共に余剰次元宇宙介入装置である“囁く者の書”の基礎理論を構築したが、フェルミオンはその力に溺れ堕落し、彼もまたアーが定めた創造の音色を乱すものとして本来の名を剥奪され追放された。

以後は諦念と倦怠の中で時を過ごしていたが、西方暦995年、ギヨーム・ド・メーヌと関わることで過去を清算する決意を固め、かつてアーに対抗して創造の調べを響かせた鋭角的で使徒の如き翼をあしらったリュートを手に取る。998年、降臨したモルトゥスと一対一の戦いの最中に地下聖堂が崩落して一旦、行方不明となる。

その後、イーリオス・オ・マヴロスを保護。魔神を倒し、“囁く者の書”を破壊するために自らのすべてをそそいだ改造と教育を彼に施す。

1061年、かつてギヨームと戦った同志のもとを訪れ、彼女の身にせまる危険を知らせる。しかし、彼女には逃げることを拒否される。そして、1063年。刻まれし者とモルトゥスが決戦する直前、“囁く者の書”とともにかつて建造した暗天節の日食を起こし、魔神に力を供給する偽りの星に潜入。その機能を停止させ、自壊する星と運命を共にしたと思われる……が?

というわけで、『シルマリルの物語』に出てくる初期型ガラドリエルっぽくエルフっぽさを出そうとしたら、色々メーターが振り切れてフェアノールっぽくなってしまい殺戮者より外道とか言われたサン・オブ・ダークネス過去篇用に作ったPC1の師匠PCですぅ。最初はこれで本筋のPC3あたりに入ろうとしてたので、却下されてよかったのやら残念だったのやらですぅ。

なぜか《電脳神》を使って盛大にエネルギープラントの人工衛星を爆発させる演出をしたけど、あれで死ぬような師匠に見えないと言われたのは誉め言葉だと受け取ってますぅ。

本日のツッコミ(全16件) [ツッコミを入れる]

Before...

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2012年05月27日 こうすることによって、彼はただ支配者の代わりとして行動し、幕の裏から支配者の決定を実施しているにすぎないという印象を王朝の人々に植え付ける。 編集

§ [DnD][DnDNext] DnD Next 1st Impression(ルール篇)

ついに始まったDnD Nextのopen playtestだけど、今日はそれで配布されたルールを流し読んで目を引いた変更点を紹介しますぅ。

判定

ゲームの基本的な判定はd20ロールの出目に能力値の修正値や技能を加算するという基本的なルールは変わっていないけど、さまざまな場所に速くなる工夫を見ることができたですぅ。

また、キャラクタ同士の判定を比較して勝者を決める判定はcontestとして用語が明文化されたルールになったですぅ。

Advantage/Disadvantage

advantageとdisadvantageは状況がそのキャラクタの味方、敵となっていることを表現するルールで、4eでは戦術的優位(Combat Advantage)などで表現されていた部分ですぅ。

Nextでは数値によるボーナスやペナルティはなく、advantageがある場合は攻撃ロール、セーヴィング・スロー、技能判定でd20を2回ロールしていいほうを取る、ゲーム中に数値を動かさず有利さを表現する直感的なルールになっているですぅ。また、disadvantageはadvantageの逆でd20を2回ロールして悪いほうを取るということで不利を表現しているですぅ。

技能が得意なローグは修得している技能の出目を最低10として読む(1~9でも出目10として扱われる)Skill Masteryによって、このシステムでも最低限の仕事が保障され、よりよい値が出るかもしれないようになっているですぅ。

セーヴィング・スロー

セーヴィング・スローのルールはまたしても劇的に変化し、軽減できる可能性がある被害を受けた場合、関係する能力値でロールする判定と定義されているですぅ。 たとえば、坂道を転がってくる大岩を受け止めたい時なども、【筋力】でセーヴィング・スローを行なうようになっているですぅ。

戦闘関係

1ラウンド6秒のラウンド進行という枠組みは変更されていないけど、Nextの戦闘はまだコアのみのためもあるのか機会攻撃やグリッドは無く、だいたいこんな感じと紙に描いて描写を進めるような非常に簡素なものになっているですぅ。

このため、隣接した相手への射撃攻撃は攻撃ロールにdisadvantageを得るものとして表現されているですぅ。

ターンにできること

キャラクタはそれぞれターンでは攻撃、呪文の発動、アイテムの使用などを行なう“アクション”を1回行なう権利を持っているですぅ。そしてこれとは別に、アクションの前後を使って移動速度分だけ移動を行なうことができるというふうに変化したですぅ。

これでキャラクタの能力がどのアクションを使う能力なのかを定義しなくてよくなったのは、わかりやすさに大きく貢献しているようにみえたですぅ。ヒーリング・ワードのように一部の利他的な呪文には攻撃が行なえる効果がついているものもあり、アクションが足りなくなる問題についても考えられおり、追加アクションがないキュア・ライト・ウーンズとどちらにするか呪文の選びどころにもなってますぅ。

休憩と回復

NextではすべてのPCが戦闘中に自力で回復する能力は持っていないけど、PCが持つ回復リソースとしてヒット・ダイスというものがあるですぅ。

これはhealer's kitという装備を持って小休憩(4eと似た10分程度の短い休憩)を取れば、そのキャラクターが持っているヒット・ダイスの個数から好きな数を選んでロールし、(出目+【耐久力】修正値)だけ回復されるというものですぅ。

このヒット・ダイスは大休憩(4eと似た8時間程度の休憩)を取ることで消費した分が回復するようになっているですぅ。

大休憩のルールでちょっと面白いのはいちど大休憩をしたら24時間以内に大休憩を行なえないというルールで、大休憩というリソースの管理を日数の縛りとして自然に物語へ反映できる使いやすさを感じたですぅ。

装備

装備は武器や防具も一通り揃っているけど、ぱっと見で圧倒されたのは魔法のアイテムではないピトンや封蝋などこまごまとした物も含めた道具類が非常に多いところですぅ。それと、地味にエレクトラム貨が復活しましたぁ。

また、鎧に着脱時間ルールが復活したですぅ。

武器

武器はダメージに3e系ルールにもあった斬撃、刺突、殴打の種別がつくとともに、【敏捷力】でも扱えることを指す分類としてFinesse Weaponが定義されているですぅ。また、魔法のアイテム以前の強化として高品質武器、銀製武器が存在するですぅ。

呪文

構成要素なども復活した呪文で一番面白そうなところは時間をかけて手順を踏めば準備していない呪文も発動できる儀式のルールで、PCのデータには8th以上のスロットが無いのも、8th、9thは儀式前提の発動ルールなのかもしれないですぅ。

また、4eの無限回パワーに似たものもMinor Spellというルールで存在し、相変わらずマジック・ミサイルは無限発で今度は弾数も増えるですぅ。

本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

§ 黒猫トム [俺っちも読んでマース、変更点を探すのに手いっぱいで「なぜそう変えたのか」とか「昔の版のルールが復活か?!」といった視..]


2013年05月27日 それでは、つぎにこういった活動がなされる根源、すなわちゲームのルールについて考えてみよう。 編集

§ [DnD][DnDNext] 『Ghosts of Dragonspear Castle(Ghosts of Dragonspear Castle)』

今年のGen Conで催されるセミナー、ゲームなどのイベントに加え――(既にForbes.comでも報じられているが)私たちはさらに発表を行なう。

『Ghosts of Dragonspear Castle』の予約が今日公式に開始される。このGen Con 2013専用のD&D Nextのプレビュー版はGen Con参加者のみが手に入れることができる――しかしコンベンションまで待つ必要はない。『Ghosts of Dragonspear Castle』を予約すれば、Gale Force NineがデザインしたD&Dミニチュアも特典としてついてくる。

販売はすべてGale Force Nineが管理している。君はgf9-dnd.comで予約をし、Gen ConでGale Force Nineのブースへ行くだけで本と特典のミニチュアを受け取ることができる。

『Ghosts of Dragonspear Castle』

『Ghosts of Dragonspear Castle』はD&D Nextのプレビュー版と1~10レベルまでのキャラクター向けにデザインされた4つの驚くべきアドベンチャーからなる小キャンペーンである。この本には大規模な公開プレイテストでデベロップされたD&D Nextのルールはもちろん、モンスターのステータス、呪文の説明、魔法のアイテムの説明、そしてキャンペーンの拠点になる海岸の町、ダガーフォードの情報と、ダンジョン・マスターがアドベンチャーを運用するのに必要なものがすべて含まれている。

“破砕”という時代の中で勇敢なる冒険者たちは同盟を仲介し、ダンジョンを探検し、そしてモンスターと戦うことでダガーフォードの町を忍び寄る外界からの脅威から護らなければならない。舞台はトカゲ沼からオークが跳梁する丘陵地へと移ろい、最終的には伝説に名高い竜槍城の廃墟での危険な戦いへと向かっていく。

『Ghosts of Dragonspear Castle』にはキャラクターを10レベルまで成長させられるルールだけではなく、D&D Nextの作成済みキャラクターも含まれている。この本にはまた、先日の人気投票で優勝したキャラクター・シートも含まれている。

価格:29.95ドル

注意:『Ghosts of Dragonspear Castle』はGen Conでのみ購入できる。5月24日から予約は可能になるが、それを受け取れるのはコンベンション会場のみである。君はこのコンベンションで他に何が催されるか、ここで知ることが出来る。

重要:予約をしてもコンベンションに出席できなかった場合は返金で対応される。

Gen Con 2013でのみ発売されるNextのルール付きシナリオ、『Ghosts of Dragonspear Castle』の告知ですぅ。

Forbes.comで報じられていることを追記しておくと、Gen Conの会場でプレイしてプレイヤやデザイナからのサインをもらったりするなどして、記念品として保存できるようなものを目指しての企画だそうですぅ。そのためか事前予約後に会場受け取りの販売形態なので、日本から入手するのはちょっと難しそうですぅ。

収録されているクラスはファイター、ローグ、ウィザード、クレリックで、シナリオはプール・オブ・レイディアンスやMMOの『Neverwinter』などから想を得たクリス・パーキンスたちによる完全新作ですぅ。

また、Gen Conではその結果でキャンドルキープの未来が決まるイベント『Confrontation at Candlekeep』でも、Nextのルールが使われることになっているですぅ。


2014年05月27日 編集

§ [DnD][5e][LnL] 『ベーシック・ダンジョンズ&ドラゴンズ(Basic Dungeons & Dragons)』

マイク・ミアルス

君も気づいているかもしれないが、私たちは来たるべき物語暴虐の悪竜(Tyranny of Dragons)についてのわくわくする発表を行ない、その最後に二年以上の作業と数え切れないほどの時間のテスト、そして何十万ものプレイテスト・パックのダウンロードが行なわれたダンジョンズ&ドラゴンズ新版のコアを形成する書籍とStarter Setの発売日を告知した。

この場所への旅路は長かった。最初のプレイテスト・パックの締切を迎えたのが、まるで昨日のことのようだ。その日チームは重い最後のひと仕事に向き合っていた。私は『パブリック・エナミー』の何曲かが最初のリリースを仕上げるための士気を高揚させたとかなり強く確信している。あるいは私を黙らせるために必要だった彼らの音楽すべてが。

これまでの二年間、これは面白い旅だった。プレイテストへの猛烈な反応は、他のゲームをやる選択肢が多くあるにも関わらず、RPGへの需要が存在することを私たちに示してくれた。君のフィードバックと調査をするたび着実に増加していった承認は、私たちが正しいことを示してきた。より単純で、引き締まり、伸縮自在のゲームは新規プレイヤーだけにではなく、数十年をD&Dのプレイにつぎ込んだ人たちにとっての正解でもある。

新たなゲームについて話すことは沢山あるが、今週の私はこれまで私たちの話すことができなかったパズルのひとかけら、『ベーシック・ダンジョンズ&ドラゴンズ』について話したい。

『ベーシックD&D』はゲームのコアにあたる部分のPDFだ。それはかつてのD&Dルールサイクロペディアにあたるもので、完全ではないが非常に似た範囲のものだ(たとえば、それはセッティングについての詳細を紹介しない)。それは1から20レベルまで運用でき、ウィザード、クレリック、ファイター、そしてローグを使え、それぞれの基本的なサブクラスを提示している。もちろんエルフ、ドワーフ、ハーフリング、そしてヒューマンの種族オプションもある。

断然凄いところ? 『ベーシックD&D』はフリーPDFだ。誰もがそれを私たちのウェブサイトからダウンロードできる。D&Dを可能なかぎり多くの手に、無料で届けたい私たちにとって、デジタル・ファイルは最高の方法だ。

ベーシックD&Dがクラシックのルールサイクロペディア相当だとすれば、3冊のコア・ルールブックはアドバンスド・ダンジョンズ&ドラゴンズと似た構図になっている。より多くのキャラクター・オプションがほしい? Player's Handbookを手に取りたまえ。君のキャンペーンのためにより多くの敵を探している? Monster Manualが君の望みにかなう。独特なキャンペーンを作り上げたい? Dungeon Master's Guideを手に取りたまえ。だが、『ベーシックD&D』はゲームの真の心臓部であり、簡単にゲーム生活を提供できる。

D&D Starter Setが発売されるとき、『ベーシックD&D』はキャラクター作成と20レベルまでの成長に必要なものをその中に含んでいる。8月にPlayer's Handbookが発売されれば、『ベーシックD&D』は基本的なモンスター、魔法のアイテム、そして荒野、ダンジョン、そして市街での冒険をするためのルールとともにゲームの運用に必要なDM用ルールを含むまでに拡大する。(これらのルールのうち封入されたキャンペーンを行なうのに必要なものはStarter Setに含まれている。)

『暴虐の悪竜』のように私たちが発表する新たな物語でも、アドベンチャーを進行させる上で『ベーシックD&D』では足りないルールとステータスすべてをフリーPDFとして利用可能にする。『暴虐の悪竜』の一部として発売されるアドベンチャーはコア・ルールブックやStarter Setのどれも必要とせずにプレイ可能になる。そう、君は『ベーシック・ダンジョンズ&ドラゴンズ』のルールで長い間D&Dをプレイすることができる。

『ベーシックD&D』は新たなプレイヤーとDMが会話型RPGのプレイへ飛び込むことを今までより簡単にしている。私たちは古今最大の発明によって素晴らしいゲーム趣味に熱中できるのだ。この趣味に参加したい人すべてにそれがもたらされる時が来たのだ。

マイク・ミアルス

マイク・ミアルスはD&Dのリサーチ&デザイン・チームのシニア・マネージャだ。彼はレイヴンロフトのボードゲームやD&D RPGのサプリメント何冊かを手がけている。


2023年05月27日 編集

§ [DnD][5e] アドベンチャー:闇に暮らす者(2レベル)

今週の小冒険は2レベルのキャラクター1人用ですぅ。

データ関係はOGLを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。

冒険の概要

この冒険は1人用の短時間で終わるアドベンチャーである。『アドベンチャー:宿代稼ぎ(1レベル)』、および『アドベンチャー:先々代の貯蔵庫(2レベル)』を終了させたことが前提になっている。

キャラクターは踊る黄金樽亭の店主、エルフのセリルイーンから仕事を頼まれる。

アドベンチャー:先々代の貯蔵庫(2レベル)』で修理することになった貯蔵庫の崩れていた壁の先に、洞窟が見つかった。セリルイーンは修理の前に洞窟の調査をキャラクターに依頼する。

洞窟の中は人嫌いなドゥエルガル(地底深くに住むドワーフの一種)、ダルギンが地下世界から離れて孤独に暮らしている。かれ

キャラクターがダルギンと交渉して共存する道を探すか、彼を倒してしまうかで問題を解決すれば冒険は終了となる。

冒険への導入

君が踊る黄金樽亭に逗留していると、店主のセリルイーンが話しかけてくる。

「先日調べていただいた貯蔵庫ですけど、瓦礫の奥に洞窟が見つかったんです。何かいるかもしれないので埋め戻す前に調べてもらえると助かるのですが」

手間賃は前回と同じく10gpである。

1.貯蔵庫の壁に

地下のワイン倉、そしてさらにその下にある貯蔵庫までは脅威が排除されているので何の心配もなく降りることができる。

貯蔵庫の壁には高さ2m(7フィート)、幅1.5m(5フィート)の裂け目があり、その先が同じくらいの広さの細い洞窟になっている。もちろん明かりはなく、“暗闇”が広がっている。

2.細い横穴の先に

洞窟の中は先述の通り高さ2m(7フィート)、幅1.5m(5フィート)の“暗闇”で、それがくねくねと曲がりながら先へ続いている。

50m(150フィート)ほど進むと、少し開けた場所があり、そこは高さ3m(10フィート)、幅6m(20フィート)、奥行き9m(30フィート)ほどの部屋になっている。部屋の中は“暗闇”である。部屋の奥からは生ゴミのような悪臭が漂ってくる。

悪臭の原因はここに住んでいるアティアグで、彼(?)は君が近寄ってくると「だれ?」とイメージを送ってくる。

このアティアグは好奇心旺盛で、「そこからだれかくるの はじめて」や「どこかに いけるのか?」など、外の様子を訊ねるイメージをいくつも送ってくる。

このアティアグはたどたどしいが共通語を聞き取れ、君がアティアグに何か質問をするなら、彼は以下のようなことを知っていて、イメージで返答する。

攻撃されたなら、アティアグは「なぜたたくか?」とイメージを送りながら応戦する。

いつから住んでいるのか?
雛の頃にダルギン(ドゥエルガル)と一緒にこの洞窟を見つけた。
ダルギンとは誰か?
親切なドゥエルガル。自分を拾って一緒に住んでいる。
ダルギンのところに案内はできるか?
この洞窟は狭いので無理。先に行けば会えるはず。
何かほしいものはあるか?
よく腐った果物や肉がほしい。

君が入ってきた場所の反対側、アティアグのいる場所の近くには木で作られたドアがあり、そこから別の通路へ出ることができる。アティアグがこの出入りをとがめることはない。

アティアグ

大型・異形、真なる中立


AC:14(外皮)

hp:114(12d10+48)

移動速度:9m(30フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
16(+3) 11(+0) 19(+4) 6(-2) 13(+1) 6(-2)

セーヴ:【耐】+7

感覚:暗視36m(120フィート)、受動〈知覚〉11

言語:アティアグ語

脅威度:5(1800XP)


限定的テレパシー:アティアグは何らかの言語を理解可能な120フィート以内のクリーチャーに簡単なメッセージやイメージを魔法的に送信できる。このテレパシーは受け取ったクリーチャーがテレパシーで返答することはできない。

アクション

複数回攻撃:アティアグは1回の噛みつきおよび2回の触手で、3回の攻撃を行なう。

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:12(2d8+3)[刺突]ダメージ。目標がクリーチャーなら、病気か毒状態に対する難易度15の【耐久力】セーヴィング・スローに成功しなければ、病気が治癒するまで毒状態になる。24時間ごとに目標はセーヴィング・スローを再び行ない、失敗するとヒット・ポイントの最大値が5 (1d10)減少する。この病気でヒット・ポイントの最大値が0になると、目標は志望する。目標のヒット・ポイントの最大値の減少は病気が治癒するまで続く。

触手:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い3m(10フィート)、目標1体。ヒット:7(1d8+3)[殴打]ダメージおよび4(1d8)[刺突]ダメージ。目標が中型以下なら、それはつかまれた状態(脱出難易度13)になりつかみが終了するまで動けない状態になる。アティアグは2本の触手を持ち、それぞれが1体の目標をつかめる。

触手の叩きつけ:アティアグはつかまれた状態のクリーチャーを別のものや硬い地面に叩きつける。クリーチャーは難易度14の【耐久力】セーヴィング・スローに成功しなければ10(2d6+3) [殴打]ダメージを受け、アティアグの次のターン終了時まで朦朧状態になる。セーヴに成功すれば、目標は半減の[殴打]ダメージを受け、朦朧状態にはならない。

3.部屋を繋ぐ通路

アティアグの部屋の外にある通路は、高さも幅も2m(7フィート)ほどで、明かりもない“暗闇”で曲がりくねっていはるが、壁はなめらかに整えられていて人の手を感じさせられる。

30m(100フィート)ほど進めば、アティアグの部屋と同じ作りのドアがあるが、その手前には用心のために落とし格子の罠がある。

この罠は難易度15の【判断力】〈知覚〉判定で床に仕掛けられた踏み板に気づき、盗賊道具を使った難易度15の【敏捷力】判定で無力化することができる。また、難易度10の【筋力】〈運動〉判定や【敏捷力】〈軽業〉判定で飛び越したり壁際を歩いて迂回することもできる。

罠に引っかかってしまうとドアの前と君の後ろに鉄の落とし格子が落ち、機嫌が悪そうなドゥエルガルがぶつぶつ言いながら罠にかかった愚か者を調べにやってくる。

彼は開口一番「物売りならよそを当たってくれ。まさかこの罠が役立つとはな」と憎々しげに怒鳴ると、君がどこから来て、何を目的としているか尋問する。

地上の宿屋にあった洞窟を調べてやってきたと素直に言うなら、偏屈なドゥエルガルは「忌々しい。洞窟の面倒な連中を逃れてきたのに、地上の街と繋がっていただと」と吐き捨て、「洞窟を埋め戻し、二度とこのようなことがないようにすると約束するなら開放してやる」と言う。

君がこの通路を残したい、ダルギンを地上で暮らさせたいと思うなら、彼にそれに見合った見返りを提示しないといけない。たとえば、宿の残飯を相棒のアティアグの食べ物として持ってくる契約や、ここよりも静かで細工に没頭できるような工房などだ。これは一度地上に戻り、セリルイーンなどに相談すれば見つかるだろうが、その間君は地上と地下を駆けずり回ることになるだろう。

目安として、アティアグの食料を持ってくるなら彼は7日に1回は訪問することを不承不承認め、別の場所に工房があるなら移住を考える。

ドゥエルガル

中型・人型生物(ドワーフ)、秩序にして悪


AC:16(スケイル・メイル、シールド)

hp:26(4d8+8)

移動速度:25フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
14(+2) 11(+0) 14(+2) 11(+0) 10(+0) 9(-1)

ダメージ抵抗:[毒]

感覚:暗視120フィート、受動〈知覚〉10

言語:地下共通語、ドワーフ語

脅威度:1(200XP)


ドゥエルガルのしぶとさ:ドゥエルガルは毒、呪文、および幻術、さらに魅了状態あるいは麻痺状態へのセーヴィング・スローに有利を得る。、

陽光過敏:ドゥエルガルは陽光の中では攻撃ロール、そして視覚を利用した【判断力】〈知覚〉判定に不利を受ける。

アクション

拡大(小休憩あるいは大休憩で再チャージ):ドゥエルガルは1分間、身につけている物や持っている物とともに、魔法的にサイズを大きくする。拡大されている間、ドゥエルガルは大型で、【筋力】を基準とする武器攻撃(攻撃に計算済み)でダメージ・ダイスを2倍にし、【筋力】判定と【筋力】セーヴィング・スローに有利を得る。ドゥエルガルが大型になるための空間がない場合、それは空間に余裕がある場所で最大の大きさに達する。

ウォー・ピック:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィート、目標1体。ヒット:6(1d8+2)[刺突]ダメージ、拡大中は11(2d8+2)[刺突]ダメージ。

ジャヴェリン:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+3、間合い5フィートあるいは射程30/120フィート、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ、拡大中は9(2d6+2)[刺突]ダメージ。

不可視化(小休憩あるいは大休憩で再チャージ):ドゥエルガルは攻撃するか、呪文を発動するか、拡大を使うか、精神集中が解除されるまで、最大1時間(呪文の精神集中のように)魔法的な不可視状態になる。ドゥエルガルが身につけていたり、運搬している装備はすべて透明になる。

4.ドゥエルガルの部屋

ここは幅、奥行きともに12m(40フィート)ほどの部屋で、床、壁、天井は無骨だが実用的な細工で整備されている。獣脂のランタンが燃えているため“明るい”空間だ。

部屋の中心には鳥籠のような金属細工が置かれた作業台があり、ベッドやテーブルが並べられた部屋の隅には不機嫌そうな顔をした青白いドゥエルガルが、とても癖の強い匂いの煙草が入ったパイプを吹かしている。

ドゥエルガルは突然の来客に驚き、壁のウォー・ピックに手を掛けながら「罠を見破るとは。何者だ」と君に問いかける。

君が素直に名乗り、地上の宿屋にあった洞窟を調べてやってきたと言うなら、偏屈なドゥエルガルは「忌々しい。洞窟の面倒な連中を逃れてきたのに、地上の街と繋がっていただと」と吐き捨て、腕組みをして考える様子を見せる。

しばらく考えるとダルギンは「壁を同じように埋め戻してくれればいい。わしも地上には行かんし、お前たちもここを訪ねない。これでどうだ?」と和解案を提示する。それに了解すれば、ダルギンは入ってきた扉から戻るよう君に指示する。

この部屋を拠点に何かしたいなどと君が考えるようなら、ダルギンを頷かせる交換条件を提示しなければならない。宿の残飯を相棒のアティアグの食べ物として持ってくる契約や、ここよりも静かで細工に没頭できるような工房などだ。

目安として、アティアグの食料を持ってくるなら彼は7日に1回は訪問することを不承不承認め、別の場所に工房があるなら移住を考える。

この部屋にはダルギンの財産として1800cp入った壺、900sp入った壺、30gp入った革袋、50gpのルビー10個がある。また、別のドアから出ると地下世界に続く洞窟が続いている。

ドゥエルガル

中型・人型生物(ドワーフ)、秩序にして悪


AC:16(スケイル・メイル、シールド)

hp:26(4d8+8)

移動速度:25フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
14(+2) 11(+0) 14(+2) 11(+0) 10(+0) 9(-1)

ダメージ抵抗:[毒]

感覚:暗視120フィート、受動〈知覚〉10

言語:地下共通語、ドワーフ語

脅威度:1(200XP)


ドゥエルガルのしぶとさ:ドゥエルガルは毒、呪文、および幻術、さらに魅了状態あるいは麻痺状態へのセーヴィング・スローに有利を得る。、

陽光過敏:ドゥエルガルは陽光の中では攻撃ロール、そして視覚を利用した【判断力】〈知覚〉判定に不利を受ける。

アクション

拡大(小休憩あるいは大休憩で再チャージ):ドゥエルガルは1分間、身につけている物や持っている物とともに、魔法的にサイズを大きくする。拡大されている間、ドゥエルガルは大型で、【筋力】を基準とする武器攻撃(攻撃に計算済み)でダメージ・ダイスを2倍にし、【筋力】判定と【筋力】セーヴィング・スローに有利を得る。ドゥエルガルが大型になるための空間がない場合、それは空間に余裕がある場所で最大の大きさに達する。

ウォー・ピック:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィート、目標1体。ヒット:6(1d8+2)[刺突]ダメージ、拡大中は11(2d8+2)[刺突]ダメージ。

ジャヴェリン:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+3、間合い5フィートあるいは射程30/120フィート、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ、拡大中は9(2d6+2)[刺突]ダメージ。

不可視化(小休憩あるいは大休憩で再チャージ):ドゥエルガルは攻撃するか、呪文を発動するか、拡大を使うか、精神集中が解除されるまで、最大1時間(呪文の精神集中のように)魔法的な不可視状態になる。ドゥエルガルが身につけていたり、運搬している装備はすべて透明になる。

結末

ダルギンと話をつければ今回の仕事は終わりだ。君はセリルイーンにねぎらわれ、報酬を得ることができる。

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