ネコぶんこ


2021年02月06日 [長年日記] 編集

§ [DnD][5e] アドベンチャー:銀嶺よりの叫び(4~6レベル)

今週の小冒険はちょっとした戦に参加してもらうですぅ。

データ系はOGLを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。

冒険の概要

この冒険は4~6レベル程度のキャラクター向けの短時間で終わるアドベンチャーである。

雪山に住むオーク、黒き牙の一族は、族長のゴルザクの下で勢力を伸ばしていた。近くに住むオーガやウィンター・ウルフを力で下し、ヤング・ホワイト・ドラゴンのヤジャルタと同盟を結ぶことで足場を固めた彼らは、ふもとへの侵攻を企てた。黒き牙をかたどった旗指物が山に並び、平地へと向かってくる。

キャラクターたちは平地の民に乞われ、この軍勢と戦うことになる。ヤジャルタを倒して軍を撤退させるか、ゴルザクを倒して壊走させれば冒険は成功となる。

冒険への導入

キャラクターたちは山ふもとの町、エティカリアで黒き牙の一族が挙兵し、こちらへ向かっているとの報を受け取る。町の戦力だけではオークの軍勢と戦えない人々は、それなりに名の知れた冒険者や魔法使い、騎士である彼らに頼り、1人500gpで雇おうとする。

あるいは、キャラクターたちは既にエティカリアの有力者であったり、近くに所領を持っているなど、危機に対処せねばならない立場であってもいいだろう。

1.白き竜の飛来

エティカリアから北へ10マイルほど行った谷あいが決戦場である。これより先は集落の点在する平地で、ヒューマンやエルフより体格に優れたオークやオーガが散開して略奪を始めたら被害が甚大になるからだ。

黒き牙の一族が前線に出している軍勢はオーク50名である。ゴルザグはこれを10名づつに分け、それぞれに指揮官として1名のオークの狂戦士をつけている。平地の民の軍勢は100名ほどで、この5部隊のうち4部隊ほどを押しとどめられるので、キャラクターたちは残った1部隊(10名のオークと1名のオークの狂戦士)の相手を頼まれる。

キャラクターたちがオークの部隊と戦っていると、そこに白い翼を広げたヤジャルタが飛来し、上空からブレスを浴びせてくる。この場面でヤジャルタの目的は戦いではなく、平地に住む有象無象に力を誇示し、殺戮することだ。そのため、10ダメージを受けるとヤジャルタは逃げに転じる。

オーク

中型・人型生物(オーク)、混沌にして悪


AC:13(ハイド・アーマー)

hp:15(2d8+6)

移動速度:30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
16(+3) 12(+1) 16(+3) 7(-2) 11(+0) 10(+0)

技能:〈威圧〉+2

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉10

言語:共通語、オーク語

脅威度:1/2(100XP)


侵攻:ボーナス・アクションで、オークはそれの見ることができる敵対しているクリーチャーに近づくように、自分の移動速度まで移動することができる。

アクション

グレートアックス:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィート、目標1体。ヒット:9(1d12+3)[斬撃]ダメージ。

ジャヴェリン:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィートまたは30/120フィート、目標1体。ヒット:6(1d6+3)[刺突]ダメージ。

オークの狂戦士

中型・人型生物(オーク)、混沌にして悪


AC:13(ハイド・アーマー)

hp:67(9d8+27)

移動速度:30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
18(+4) 12(+1) 17(+3) 7(-2) 11(+0) 9(-1)

技能:〈威圧〉+2

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉10

言語:共通語、オーク語

脅威度:2(450XP)


向こうみず:自身のターンの開始時、オークの狂戦士はそのターンに行なうすべての近接武器攻撃に有利を得ることができるが、次の自身のターンの開始時まで自分に対するすべての武器攻撃に有利を与える。

侵攻:ボーナス・アクションで、オークの狂戦士はそれの見ることができる敵対しているクリーチャーに近づくように、自分の移動速度まで移動することができる。

アクション

グレートアックス:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い5フィート、目標1体。ヒット:10(1d12+4)[斬撃]ダメージ。

ヤング・ホワイト・ドラゴン

大型・ドラゴン、混沌にして悪


AC:17(外皮)

hp:133(14d10+56)

移動速度:40フィート、穴掘り20フィート、水泳40フィート、飛行80フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
18(+4) 10(+0) 18(+4) 6(-2) 11(+0) 12(+1)

セーヴィング・スロー:【敏】+3、【耐】+7、【判】+3、【魅】+4

技能:〈隠れ身〉+3、〈知覚〉+6

ダメージ完全耐性:[冷気]

感覚:疑似視覚30フィート、暗視120フィート、受動〈知覚〉16

言語:共通語、竜語

脅威度:6(2300XP)


雪歩き:ドラゴンは凍った面を能力値判定の必要なく移動や登攀ができる。さらに、氷や雪による移動困難な地形では追加の移動が必要ない。

アクション

複数回攻撃:ドラゴンは1回の噛みつきおよび2回の爪で、3回の攻撃を行なう。

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い10フィート、目標1体。ヒット:15(2d10+4)[刺突]ダメージおよび4(1d8)[冷気]ダメージ。

爪:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い5フィート、目標1体。ヒット:11(2d6+4)[斬撃]ダメージ。

冷気のブレス(再チャージ5~6):ドラゴンは長さ30フィートの円錐状に氷の爆発を噴射する。範囲内のクリーチャーはそれぞれ難易度15の【耐久力】セーヴィング・スローを行なわねばならず、失敗したら45(10d8)[冷気]ダメージを受け、成功したら半分のダメージを受ける。

2.遊撃隊

前線が形成されると、そこにゴルザグが第二波として準備した遊撃部隊が襲いかかる。彼らはぶつかった相手を食い荒らすために編成されている。内訳はそれぞれ15名のオークと、3名のオーガだ。この遊撃隊を駆逐しなければ、平地の民の軍勢は次々にすり潰されるだろう。

キャラクターたちはこの遊撃隊2つを無視することもできる。2つを見逃した場合、戦争が終わると平地の民の軍勢は壊滅し、1つを見逃した場合半壊まで追い込まれる。

遊撃隊との戦いをするときは、戦闘の開始時とラウンドの開始時にGMとプレイヤー全員が1d20をロールし、同じ出目があった場合、そのラウンドからヤジャルタが戦闘に参加する。この場合、ヤジャルタは倒すべき敵を発見して襲いかかっているものとし、30ダメージを受けるまで戦う。

オーガ

大型・巨人、混沌にして悪


AC:11(ハイド・アーマー)

hp:59(7d10+21)

移動速度:40フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
19(+4) 8(-1) 16(+3) 5(-3) 7(-2) 7(-2)

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉8

言語:共通語、巨人語

脅威度:2(450XP)


アクション

グレートクラブ:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い5フィート、目標1体。ヒット:13(2d8+4)[殴打]ダメージ。

ジャヴェリン:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+6、間合い5フィートまたは射程30/120フィート、目標1体。ヒット:11(2d6+4)[刺突]ダメージ。

3.風を歩む影

前線から山の方へと移動すると、ゴルザグの本陣が見えてくる。その周辺はゴルザグに下されたウィンター・ウルフの王、クラウが配下のダイア・ウルフ2体を連れて巡視している。

クラウに見つからず本陣へ接近するには、難易度20の【敏捷力】〈隠密〉判定が必要である。

ウィンター・ウルフ

大型・魔獣、中立にして悪


AC:13(外皮)

hp:75(10d10+20)

移動速度:50フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
18(+4) 13(+1) 14(+2) 7(-2) 12(+1) 8(-1)

技能:〈隠密〉+3、〈知覚〉+5

感覚:受動〈知覚〉15

言語:共通語、ウィンター・ウルフ語、巨人語

脅威度:3(700XP)


鋭敏聴覚/嗅覚:ウルフは聴覚あるいは嗅覚を使った【判断力】〈知覚〉判定に有利を得る。

群狼戦術:少なくとも1体のウルフの味方がクリーチャーから5フィート以内にいて、その味方が無力状態でない限り、ウルフはそのクリーチャーに対する攻撃ロールに有利を得る。

雪への擬態:ウルフは雪が積もった地形での【敏捷力】〈隠密〉判定に有利を得る。

アクション

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い5フィート、目標1体。ヒット:11(2d6+4)[刺突]ダメージ、。目標がクリーチャーであるなら、目標は難易度14の【筋力】セーヴィング・スローを行なわなければならず、失敗したら伏せ状態になる。

冷気のブレス(再チャージ5~6):ウルフは長さ15フィートの円錐状に冷たい風を噴射する。範囲内のクリーチャーはそれぞれ難易度12の【耐久力】セーヴィング・スローを行なわねばならず、失敗したら18(4d8)[冷気]ダメージを受け、成功したら半分のダメージを受ける。

ダイア・ウルフ

大型・野獣、無属性


AC:14(外皮)

hp:37(5d10+10)

移動速度:50フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
17(+3) 15(+2) 15(+2) 3(-4) 12(+1) 7(-2)

技能:〈隠密〉+4、〈知覚〉+3

感覚:受動〈知覚〉13

言語:-

脅威度:1(200XP)


鋭敏聴覚・嗅覚:このウルフは聴覚および嗅覚に関する【判断力】〈知覚〉判定に有利を得る。

群狼戦術:少なくとも1体のウルフの味方がクリーチャーから5フィート以内にいて、その味方が無力状態でない限り、このウルフはそのクリーチャーに対する攻撃ロールに有利を得る。

アクション

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィート、目標1体。ヒット:10(2d6+3)[刺突]ダメージ。目標のクリーチャーは難易度13の【筋力】セーヴィング・スローに成功しなければ伏せ状態になる。

4.黒き牙の頭領

ゴルザグの本陣は、彼と20名のオークの他に、ゴルザグの輿をかつぐ2名のオーガがいる。戦闘になれば、オーガたちは輿を下ろし、彼らの主人とともに武器を持って戦う。

この戦闘にはヤジャルタも加わり、hpが残り30になるまで戦う。

ゴルザク

中型・人型生物(オーク)、混沌にして悪


AC:17(スプリント)

hp:58(9d8+18)

移動速度:30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
18(+4) 13(+1) 14(+2) 8(-1) 11(+0) 10(+0)

技能:〈運動〉+5、〈知覚〉+2

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉12

言語:共通語、オーク語

脅威度:3(700XP)


侵攻:ボーナス・アクションで、オークはそれの見ることができる敵対しているクリーチャーに近づくように、自分の移動速度まで移動することができる。

アクション

複数回攻撃:ゴルザクはグレートアックスで2回の攻撃を行なう。

グレートアックス:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い5フィート、目標1体。ヒット:11(1d12+4)[斬撃]ダメージ。

ヘヴィ・クロスボウ:遠隔武器攻撃:攻撃+3、射程100/400フィート、目標1体。ヒット:6(1d10+1)[刺突]ダメージ。

ヤング・ホワイト・ドラゴン

大型・ドラゴン、混沌にして悪


AC:17(外皮)

hp:133(14d10+56)

移動速度:40フィート、穴掘り20フィート、水泳40フィート、飛行80フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
18(+4) 10(+0) 18(+4) 6(-2) 11(+0) 12(+1)

セーヴィング・スロー:【敏】+3、【耐】+7、【判】+3、【魅】+4

技能:〈隠れ身〉+3、〈知覚〉+6

ダメージ完全耐性:[冷気]

感覚:疑似視覚30フィート、暗視120フィート、受動〈知覚〉16

言語:共通語、竜語

脅威度:6(2300XP)


雪歩き:ドラゴンは凍った面を能力値判定の必要なく移動や登攀ができる。さらに、氷や雪による移動困難な地形では追加の移動が必要ない。

アクション

複数回攻撃:ドラゴンは1回の噛みつきおよび2回の爪で、3回の攻撃を行なう。

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い10フィート、目標1体。ヒット:15(2d10+4)[刺突]ダメージおよび4(1d8)[冷気]ダメージ。

爪:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い5フィート、目標1体。ヒット:11(2d6+4)[斬撃]ダメージ。

冷気のブレス(再チャージ5~6):ドラゴンは長さ30フィートの円錐状に氷の爆発を噴射する。範囲内のクリーチャーはそれぞれ難易度15の【耐久力】セーヴィング・スローを行なわねばならず、失敗したら45(10d8)[冷気]ダメージを受け、成功したら半分のダメージを受ける。

結末

ゴルザグかヤジャルタを倒せば、黒き牙の一族は統率を失って山へと帰っていく。

オークたちの軍勢を撤退させたとしても、味方の被害はどの程度だっただろうか。半壊や壊滅したのなら、勝利の杯は苦み混じりだろうし、住人たちは穴を埋めるためにキャラクターたちがしばらく町に滞在するよう頼むかもしれない。

この記事はOpen Game Licenseに基づいて作成されている。Open Game Licenseに該当するのは、クリーチャーやアイテムの名前やステータスなどである。この記事の他の箇所は個人的な使用を除き、いかなる形式でも許可なく複製することはできない。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

§ かいうーす [冒険の概要で「この冒険は2~4レベル程度のキャラクター向けの」とありますが、「4~6レベル程度」が正しいとと思われま..]

§ ぱらでぃん [ありがとうございますぅ。修正したですぅ(2月8日)。]


2021年02月13日 [長年日記] 編集

§ [DnD][5e] アドベンチャー:魔法使いの遺産(4~6レベル)

今週の小冒険は小規模なダンジョンですぅ。

データ系はOGLを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。

冒険の概要

この冒険は4~6レベル程度のキャラクター向けの短時間で終わるアドベンチャーである。

かつてレギルという魔法使いがいた。彼は人里離れた地に住み家を作り、そこで様々な研究や実験を行なっていた。彼が地上から姿を消してからはそれらも忘れ去られ、荒れるがままになっている。

キャラクターたちはレギルの住み家のひとつである、こぶし岩の峰にある洞窟への地図を手に入れる。そこはまだ人の手がついていない場所だ。最深部の工房で財宝を発見できれば冒険は成功となる。

冒険への導入

キャラクターたちが以前の冒険で手に入れたアイテムに、こぶし岩の峰にレギルの住み家があると記されていたことにしたり、骨董屋の地図がその場所を示したことにしているとよい。

あるいは、レギルの子孫がキャラクターたちを見込み、先祖の遺産を探してくるよう依頼する導入もよいだろう。

1.洞窟の入口

こぶし岩の峰は丘陵地帯の中心にあるひときわ高い場所で、その頂上に握りこぶしのような岩があることから名付けられている。

レギルの洞窟はそのふもとにあり、自然の洞窟を加工したものだ。天井の高さは20フィートほどの場所が多い。特に記していないかぎり明かりはなく、“暗闇”の空間である。

2.通路

洞窟の中は幅10フィートほどの通路がずっと続いている。ここはダークマントルの巣になっており、キャラクターたちが通ると久々の食事に心躍らせたのか6体が一気に覆い被さってくる。

ダークマントル

小型・魔獣、無属性


AC:11

hp:22(5d6+5)

移動速度:10フィート、飛行30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
16(+3) 12(+1) 13(+1) 2(-4) 10(+0) 5(-3)

技能:〈隠密〉+3

感覚:疑似感覚60フィート、受動〈知覚〉10

言語:-

脅威度:1/2(100XP)


偽装:ダークマントルは動かないかぎり、鍾乳石や石筍などの洞窟の地形と見分けがつかない。

反響感覚:ダークマントルは聴覚喪失状態では疑似感覚を使えない。

アクション

握りつぶし:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィート、クリーチャー1体。ヒット:6(1d6+3)[殴打]ダメージ、およびダークマントルは目標にへばりつく。目標が中型以下でダークマントルが攻撃ロールに有利を得ているなら、目標の頭を呑み込んでへばりつき、ダークマントルがこのようにへばりついているなら、目標は盲目状態かつ呼吸ができない。

ダークマントルは目標にへばりついている間、目標以外のクリーチャーを攻撃できないが、その攻撃ロールに有利を得る。ダークマントルの移動速度は0になって移動速度へのボーナスも受けられず、目標と共に移動する。

難易度13の【筋力】判定に成功したクリーチャーはダークマントルを引き剥がせる。ダークマントルは自身のターンに5フィート移動することで目標から自分を外すことができる。

暗黒のオーラ(1回/日):ダークマントルから半径15フィートに魔法的な暗闇が発せられ、それと共に移動し、角を曲がって広がる。暗闇はダークマントルが(呪文への精神集中のように)精神集中を維持している限り、最大10分まで持続する。暗視はこの暗闇を見通せず、自然の光が暗闇を照らすこともできない。暗闇のどこかが2レベル以下の呪文で作られた光の区域と重なる場合、光を作成している呪文は打ち消される。

3.分かれ道

ダークマントルがいた通路を抜けると、十字路に出る。左への通路には階段のような段がついていて上に行き、正面への通路は下への段がある。右への通路には特に何もない。

これらはそれぞれ、左への道が「4.工房の入口」、正面への通路が「5.昇降場」、右への通路が「6.武器庫」に通じている。それぞれの項目を参照せよ。

4.工房の入口

上り階段の先は洞窟が地下深くに住むドゥエルガル様式に整えられている建築物然とした造りになっており、扉の前では1体のキマイラがねそべっている。この先がレギルの工房だ。ただし、キマイラは工房に入ろうとする物を誰彼構わず攻撃する。

キマイラ

大型・魔獣、混沌にして悪


AC:14(外皮)

hp:114(12d10+48)

移動速度:30フィート、飛行60フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
19(+4) 11(+0) 19(+4) 3(-4) 14(+2) 10(+0)

技能:〈知覚〉+8

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉18

言語:竜語を理解できるが話せない

脅威度:6(2300XP)


アクション

複数回攻撃:キマイラは1回の噛みつき、1回の角、および1回の爪で3回攻撃を行なう。火のブレスが使える時は、噛みつきあるいは角の代わりにブレスを使える。

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い5フィート、目標1体。ヒット:11(2d6+4)[刺突]ダメージ。

角:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い5フィート、目標1体。ヒット:10(1d12+4)[刺突]ダメージ。

爪:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い5フィート、目標1体。ヒット:11(2d6+4)[斬撃]ダメージ。

火のブレス(再チャージ5~6):ドラゴンの頭が15フィートの円錐状に火を吐く。この中にいるすべてのクリーチャーは難易度15の【敏捷力】セーヴィング・スローを行ない、セーヴに失敗したら31(7d8)[火]ダメージを受け、成功したら半分を受ける。

5.昇降場

十字路を直進して降りた先には小さな空間があり、滑車と鎖で作られた昇降機がある。壁にはドワーフ語で刻まれた契約の石版があり、ドゥエルガルが5日に1回工房の前に狩りの獲物を持って行くことが誓われている。

1d20をロールして出目が17以上だった場合、2人組のドゥエルガルが昇降機の近くで一杯やっている。キャラクターたちが敵対するそぶりを見せず、酒の1杯でもごちそうするなら、彼らは爺さんの代から上り階段の上で工房の番をしているキマイラに食べ物を持って行っていることや、もう1つの通路の先は忌々しいラスト・モンスターの巣になっていることなどを話す。工房へ入るためにキャラクターたちがキマイラを倒すことについては、相手がいなくなったら契約がご破算になるため、むしろ歓迎する。

ドゥエルガル

中型・人型生物(ドワーフ)、秩序にして悪


AC:16(スケイル・メイル、シールド)

hp:26(4d8+8)

移動速度:25フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
14(+2) 11(+0) 14(+2) 11(+0) 10(+0) 9(-1)

ダメージ抵抗:[毒]

感覚:暗視120フィート、受動〈知覚〉10

言語:地下共通語、ドワーフ語

脅威度:1(200XP)


ドゥエルガルのしぶとさ:ドゥエルガルは毒、呪文、および幻術、さらに魅了状態あるいは麻痺状態へのセーヴィング・スローに有利を得る。、

陽光過敏:ドゥエルガルは陽光の中では攻撃ロール、そして視覚を利用した【判断力】〈知覚〉判定に不利を受ける。

アクション

拡大(小休憩あるいは大休憩で再チャージ):ドゥエルガルは1分間、身につけている物や持っている物とともに、魔法的にサイズを大きくする。拡大されている間、ドゥエルガルは大型で、【筋力】を基準とする武器攻撃(攻撃に計算済み)でダメージ・ダイスを2倍にし、【筋力】判定と【筋力】セーヴィング・スローに有利を得る。ドゥエルガルが大型になるための空間がない場合、それは空間に余裕がある場所で最大の大きさに達する。

ウォー・ピック:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィート、目標1体。ヒット:6(1d8+2)[刺突]ダメージ、拡大中は11(2d8+2)[刺突]ダメージ。

ジャヴェリン:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+3、間合い5フィートあるいは射程30/120フィート、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ、拡大中は9(2d6+2)[刺突]ダメージ。

不可視化(小休憩あるいは大休憩で再チャージ):ドゥエルガルは攻撃するか、呪文を発動するか、拡大を使うか、精神集中が解除されるまで、最大1時間(呪文の精神集中のように)魔法的な不可視状態になる。ドゥエルガルが身につけていたり、運搬している装備はすべて透明になる。

6.武器庫

十字路から通路を右へ向かうと、広い部屋に出る。いたるところに棚や箱があるが、かなり荒らされており、床には朽ちた木の棒や剣の柄、棚や箱が壊れた木切れが散乱している。

無事な箱や棚を調べるなら、金属部分が錆びつつあるロングソードやハルバードが保管されている。ここはかつて武器庫だった場所だ。

だが、今ここに住んでいるのはラスト・モンスターの群れである(6体)。彼らはここを食べ物でいっぱいの安住の地と定め、仲睦まじく暮らしている。キャラクターたちが踏み込んでくると、彼らはプロペラのついた尻尾を振り回しながら威嚇してくる。

この武器庫には魔法の武器(何があるかはGMが決めてよい)が1振り残されている。

ラスト・モンスター

中型・魔獣、無属性


AC:14(外皮)

hp:27(5d8+10)

移動速度:40フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
13(+1) 12(+1) 13(+1) 2(-4) 13(+1) 6(-2)

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉11

言語:-

脅威度:1/2(100XP)


金属腐食:ラスト・モンスターにヒットした非魔法的な金属の武器は腐食する。武器はダメージ・ロールへの永続かつ累積する-1のペナルティを受ける。ペナルティが-5になると、武器は壊れる。ラスト・モンスターにヒットした金属製の非魔法的な矢弾はダメージを与えた後に破壊される。

鉄嗅覚:ラスト・モンスターは臭いを嗅ぎ、30フィート以内にある鉄の位置を正確に知ることができる。

アクション

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+3、間合い5フィート、目標1体。ヒット:5(1d8+1)[刺突]ダメージ。

触覚:ラスト・モンスターは5フィート以内に見える非魔法的な鉄の物体を腐食させる。物体が着用あるいは運搬されていない場合、接触すると1フィート立方が破壊される。物体がクリーチャーによって着用あるいは運搬されている場合、クリーチャーは難易度11の【敏捷力】セーヴィング・スローを行ない、ラスト・モンスターの接触を回避できる。

触れられた着用あるいは運搬されている物体が金属製の鎧あるいは金属製のシールドなら、それはACへの永続かつ累積する-1のペナルティを受ける。ACが10まで減少した鎧、あるいは+0ボーナスまで低下したシールドは壊れる。触れられた物体が手に持たれた金属製の武器である場合、金属腐食の特性で説明されているように腐食する。

7.魔法使いの工房

扉の中には情報通り魔法使いレギルの工房で、そこには整理整頓された机とベッド、実験器具がごちゃごちゃと並ぶ棚がある。

ここをよく調べれば、2000sp、3000gpと魔法のアイテムが3つ見つかる。GMはレア1つ、アンコモン2つを目安に配置しておくこと。

結末

魔法使いの財宝は無事見つかっただろうか。だが、レギルの住み家はここだけではない。ここで手に入れた手がかりを元に別の場所へ向かってもよい。また、昇降機を使って地下世界への冒険に向かうのもいいだろう。

この記事はOpen Game Licenseに基づいて作成されている。Open Game Licenseに該当するのは、クリーチャーやアイテムの名前やステータスなどである。この記事の他の箇所は個人的な使用を除き、いかなる形式でも許可なく複製することはできない。


2021年02月20日 [長年日記] 編集

§ [DnD][5e] アドベンチャー:溶岩炉の侵略者(4~6レベル)

今週の小冒険も小規模なダンジョンですぅ。

データ系はOGLを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。

冒険の概要

この冒険は4~6レベル程度のキャラクター向けの短時間で終わるアドベンチャーである。

エイザーの兄弟、カルとナックは火の元素界から力が流れ込んでくる洞窟に工房を作っていた。しかし、サラマンダーのシドゥーラ一味が乗り込み、兄弟は囚われ、工房は悪の軍勢に武具を鍛える場所になってしまった。

キャラクターたちが工房に乗り込み、シドゥーラたちから溶岩炉を取り戻せば冒険は成功になる。

冒険への導入

キャラクターたちはぼろぼろになりながらも侵略された工房から脱出したエイザー、ナックから、自分たちの工房がサラマンダー率いる悪の軍勢から占拠されたので、奪還してほしいと頼み込まれる。魔法の武具(ヴェリー・レア1つ程度が妥当だろう)を鍛えることが報酬だ。

1.工房の入口

カルとナックの工房は人里離れた山の中でも、周囲に植物のない禿げ山のふもとにある洞窟だ。この周囲は火の元素が優勢な地域で、地面が暖かいが、草木はその力にあてられて枯れてしまう。

工房は天井まで15フィートほどで、部屋には“明るい”照明がついている。

2.客間

工房に来る客をもてなすための部屋では、シドゥーラ一味が雇った傭兵のミノタウロスと2体のバグベアがふんぞり返り、エイザー兄弟秘蔵の酒をたらふく味わっている。

客間の奥には鉄の扉が閉まっている通路(「3.居住区」)と、そのまま石畳が続く通路(「4.溶岩炉への道」)、がある。

バグベア

中型・人型生物(ゴブリン類)、混沌にして悪


AC:16(ハイド・アーマー、シールド)

hp:27(5d8+5)

移動速度:30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
15(+2) 14(+2) 13(+1) 8(-1) 11(+0) 9(-1)

技能:〈隠密〉+6、〈生存〉+2

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉10

言語:共通語、ゴブリン語

脅威度:1(200XP)


獰猛:バグベアが近接武器攻撃をヒットさせたら、そのダメージにダイスを1つ追加する(攻撃には計算済み)。

不意討ち攻撃:バグベアが戦闘の最初のラウンドにクリーチャーを不意討ちして攻撃したなら、目標は追加で7(2d6)ダメージを受ける。

アクション

モーニングスター:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィート、目標1体。ヒット:11(2d8+2)[刺突]ダメージ。

ジャヴェリン:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィートまたは射程30/120フィート、目標1体。ヒット:9(2d6+2)[刺突]ダメージ、遠隔の場合は5(1d6+2)[刺突]ダメージ。

ミノタウロス

大型・魔獣、混沌にして悪


AC:14(外皮)

hp:76(9d10+27)

移動速度:40フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
18(+4) 11(+0) 16(+3) 6(-2) 16(+3) 9(-1)

技能:〈知覚〉+7

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉17

言語:奈落語

脅威度:3(700XP)


捨て身:ターン開始時、ミノタウロスはそのターン中に行なうすべての近接武器攻撃の判定に有利を得るが、次のターン開始時まで、それに対する攻撃ロールに有利を与えることを選べる。

突撃:ミノタウロスが目標に向かって最低10フィート直進し、同じターンに角による攻撃がヒットした場合、目標はさらに9(2d8)[刺突]ダメージを受ける。目標がクリーチャーの場合、難易度14の【筋力】セーヴィング・スローに成功しなければ、最大10フィート押しやられて伏せ状態になる。

迷宮記憶:ミノタウロスは自分が旅した経路を完全に思い出せる。

アクション

グレートアックス:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い5フィート、目標1体。ヒット:17(2d12+4)[斬撃]ダメージ。

角:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い5フィート、目標1体。ヒット:13(2d8+4)[刺突]ダメージ。

3.居住区

客間から扉で隔てられた区画はエイザー兄弟の家になっている。石や金属造りの家具やベッドが並び、その一角にエイザーの兄、カルが鉄の鎖で縛られ転がされている。

キャラクターたちが彼を救出したなら、彼も戦いを手助けしようとする。この先GMが操るNPCとして戦闘に参加させてもよい。

エイザー

中型・エレメンタル、秩序にして中立


AC:17(外皮、シールド)

hp:39(6d8+12)

移動速度:30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
17(+3) 12(+1) 15(+2) 12(+1) 13(+1) 10(+0)

セーヴィング・スロー:【耐】+4

ダメージ脆弱性:[冷気]

ダメージ完全耐性:[毒]、[火]

状態完全耐性:毒状態

感覚:受動〈知覚〉11

言語:火界語

脅威度:2(450XP)


照明:エイザーは半径10フィートに“明るい”光を放ち、さらに10フィート先まで“薄暗い”光を放つ。

熱された体:エイザーに触れたり、5フィート以内で近接攻撃をヒットさせたクリーチャーは5(1d10)[火]ダメージを受ける。

熱された武器:エイザーが使う金属製の近接武器はヒット時に追加で3(1d6)[火]ダメージを与える(計算済み)。

アクション

ウォーハンマー:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィート、目標1体。ヒット:7(1d8+3)[殴打]ダメージ、あるいは両手を使った近接攻撃の場合は8(1d10+3)[殴打]ダメージ、および3(1d6)[火]ダメージ。

4.溶岩炉への道

石畳の通路は徐々に暖かく、熱くなってくる。溶岩炉が近いのだ。

ここには番犬のヘル・ハウンドがおり、さらにエイザー兄弟から小間使いにされていた3体のマグミンが、新たな主にそそのかされて侵入者にいたずらを仕掛けてくる。

ヘル・ハウンド

中型・フィーンド、秩序にして悪


AC:15(外皮)

hp:45(7d8+14)

移動速度:50フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
17(+3) 12(+1) 14(+2) 6(-2) 13(+1) 6(-2)

技能:〈知覚〉+5

ダメージ完全耐性:[火]

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉15

言語:地獄語を理解できるが喋れない

脅威度:3(700XP)


鋭敏聴覚/嗅覚:ヘル・ハウンドは聴覚と嗅覚による【判断力】〈知覚〉判定に有利を受ける。

群狼戦術:少なくとも1体のヘル・ハウンドの味方がクリーチャーから5フィート以内にいて、その味方が無力状態でない限り、このヘル・ハウンドはそのクリーチャーに対する攻撃ロールに有利を得る。

アクション

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィート、目標1体。ヒット:7(1d8+3)[刺突]ダメージに加え7(2d6)[火]ダメージ。。目標は難易度14の【耐久力】セーヴィング・スローに成功しなければ、ヒット・ポイント最大値を受けたダメージと同じだけ低下させる。この低下は目標が大休憩を終了するまで持続する。この効果によって最大ヒット・ポイントが0以下になった場合、目標は死亡する。

火のブレス(再チャージ5~6):ハウンドは15フィートの円錐状に火を噴射する。この範囲内すべてのクリーチャーは難易度12の【敏捷力】セーヴィング・スローを行ない、失敗したら21(6d6)[火]ダメージを、成功すれば半減ダメージを受ける。

マグミン

小型・エレメンタル、混沌にして中立


AC:14(外皮)

hp:9(2d6+2)

移動速度:30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
7(-4) 15(+2) 12(+1) 8(-1) 11(+0) 10(+0)

ダメージ耐性:非魔法的攻撃による[殴打]、[刺突]、および[斬撃]

ダメージ完全耐性:[火]

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉10

言語:火界語

脅威度:1/2(100XP)


照明点火:ボーナス・アクションとして、マグミンは磁針を光らせたり、それを消すことができる。光っている間、マグミンは半径10フィートに“明るい”光を放ち、さらに10フィート先まで“薄暗い”光を放つ。

断末魔の爆発:マグミンは死ぬと火とマグマの爆発になる。10フィート以内のすべてのクリーチャーは難易度11の【敏捷力】セーヴィング・スローを行ない、失敗したら7(2d6)[火]ダメージを受け、成功したらその半分を受ける。この爆発で範囲内にあって装備されていない可燃性の物体には火がつく。

アクション

接触:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィート、目標1体。ヒット:7(2d6)[火]ダメージ。目標がクリーチャーあるいは可燃性の物体だった場合、発火する。クリーチャーが火を消すための1回のアクションを行なうまで、目標はそのターン終了時に3(1d6)[火]ダメージを受ける。

5.溶岩炉の工房

溶岩炉の工房は、中央部に作業台やさまざまな工具が並べられており、その向こうにサラマンダーのシドゥーラ、そして彼が解き放った炉に力を与えているファイアー・エレメンタルがいる。

ファイアー・エレメンタルは、シドゥーラを倒せば命令者が消えたことで戦闘行動を終わらせる。

ファイアー・エレメンタル

大型・エレメンタル、真なる中立


AC:13

hp:102(12d10+36)

移動速度:50フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
10(+0) 17(+3) 16(+3) 6(-2) 10(+0) 7(-2)

ダメージ耐性:非魔法的攻撃による[殴打]、[刺突]、および[斬撃]

ダメージ完全耐性:[毒]、[火]

状態完全耐性:動けない状態、気絶状態、消耗状態、石化状態、つかまれた状態、毒状態、麻痺状態、伏せ状態、

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉10

言語:火界語

脅威度:5(1800XP)


照明:エレメンタルは半径30フィートに“明るい”光を放ち、さらに30フィート先まで“薄暗い”光を放つ。

火の姿:エレメンタルは幅1インチ以上の空間なら、無理矢理入り込むことなく通り抜けられる。エレメンタルに触れたり、5フィート以内で近接攻撃をヒットさせたクリーチャーは5(1d10)[火]ダメージを受ける。また、エレメンタルは敵対的なクリーチャーの占有する空間に入り、その空間で止まることもできる。そのターンの最初にクリーチャーの占有する空間に入る時、そのクリーチャーは5(1d10)[火]ダメージを受け、発火し、誰かがアクションとして火を消さない限り、そのクリーチャーはそのターン開始時に5(1d10)[火]ダメージを受ける。

水への過敏性:エレメンタルは水中を5フィート移動するごとに、または水1ガロンを浴びせられるごとに、1[冷気]ダメージを受ける。

アクション

複数回攻撃:エレメンタルは2回の接触による攻撃を行なう。

接触:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い5フィート、目標1体。ヒット:10(2d6+3)[火]ダメージ。目標がクリーチャーあるいは可燃性の物体だった場合、発火する。クリーチャーが火を消すための1回のアクションを行なうまで、目標はそのターン終了時に5(1d10)[火]ダメージを受ける。

サラマンダー

大型・エレメンタル、中立にして悪


AC:15(外皮)

hp:90(12d10+24)

移動速度:30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
18(+4) 14(+2) 15(+2) 11(+0) 10(+0) 12(+1)

ダメージ脆弱性:[冷気]

ダメージ耐性:非魔法的攻撃による[殴打]、[刺突]、および[斬撃]

ダメージ完全耐性:[火]

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉10

言語:火界語

脅威度:5(1800XP)


熱された体:サラマンダーに触れたり、5フィート以内で近接攻撃をヒットさせたクリーチャーは7(2d6)[火]ダメージを受ける。

熱された武器:サラマンダーが使う金属製の近接武器はヒット時に追加で3(1d6)[火]ダメージを与える(計算済み)。

アクション

複数回攻撃:サラマンダーは1回のスピアおよび1回の尻尾で、2回の攻撃を行なう。

スピア:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+7、間合い5フィートあるいは射程20/60フィート、目標1体。ヒット:11(2d6+4)[刺突]ダメージ、あるいは両手を使った近接攻撃の場合は13(2d8+4)[刺突]ダメージ、および3(1d6)[火]ダメージ。

尻尾:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い10フィート、目標1体。ヒット:11(2d6+4)[刺突]ダメージやよび7(2d6)[火]ダメージ、および目標はつかまれた状態(脱出難易度14)になる。つかみが終了するまで目標は動けない状態になり、サラマンダーの尻尾による攻撃は目標に自動的にヒットし、サラマンダーは他の目標に尻尾による攻撃を行なえなくなる。

結末

シドゥーラ一味を倒せば、他の種族と没交渉なエイザーのカルとナックも感じ入り、約束通りキャラクターたちに魔法の武具を作ってくれる。

工房に侵略者を放ったのはシドゥーラが仕えるイフリート、エドゥフェナエディの仕業だった。キャラクターたちが冒険を続けるなら、ふたたびその陰謀とまみえることがあるかもしれない。

この記事はOpen Game Licenseに基づいて作成されている。Open Game Licenseに該当するのは、クリーチャーやアイテムの名前やステータスなどである。この記事の他の箇所は個人的な使用を除き、いかなる形式でも許可なく複製することはできない。


2021年02月27日 [長年日記] 編集

§ [DnD][5e] アドベンチャー:暴かれていた墳墓(4~6レベル)

今週の小冒険も小規模なダンジョンですぅ。

データ系はOGLを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。

冒険の概要

この冒険は4~6レベル程度のキャラクター向けの短時間で終わるアドベンチャーである。

今はもう葬られた者の名もわからなくなった墳墓が、街の近くにある。長い歴史の中で冒険者たちに暴かれた後は、盗賊や怪物のねぐらとなり、その主人は何度か入れ替わった。

今その墳墓を支配しているのは、オニのカナマグだ。彼はこの古い場所をまだ荒らされていないダンジョンに改装し、冒険者を誘い込んでは喰らっている。

キャラクターたちも新しいダンジョンが見つかったとの話を聞き、この墳墓へ向かう。カナマグの罠を攻略し、彼を倒せば冒険は成功になる。

冒険への導入

キャラクターたちは最近新しいダンジョンが見つかったという街の噂を聞く。一儲けしたい冒険者たちにはちょうどいい話だろう。

噂の裏を取りたいなら、難易度20の【知力】〈歴史〉判定に成功すれば、その場所には昔から何者かの墳墓があったことがわかる。

1.洞窟の入口

墳墓の入口には石造りのアーチがあり、暗闇が口を開けている。その前には侵入者を威嚇するように2体の石像が並べられている。この石像は2体のガーゴイルが擬態したもので、キャラクターたちが洞窟の中に入ったら背後から襲いかかる。

墳墓の中は天井まで15フィートほどで、“暗闇”の空間が続いている。

ガーゴイル

中型・エレメンタル、混沌にして悪


AC:15(外皮)

hp:52(7d8+21)

移動速度:30フィート、飛行60フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
15(+2) 11(+0) 16(+3) 6(-2) 11(+0) 7(-2)

ダメージ抵抗:アダマンティン以外の非魔法的な攻撃による[殴打]、[斬撃]、および[刺突]

ダメージ完全耐性:[毒]

状態完全耐性:消耗状態、石化状態、毒状態

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉10

言語:地界語

脅威度:2(450XP)


偽装:ガーゴイルは動かないかぎり、ただの像と見分けがつかない。

アクション

複数回攻撃:ガーゴイルは1回の噛みつきおよび1回の爪で、2回の攻撃を行なう。

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィート、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ。

爪:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィート、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[斬撃]ダメージ。

2.祭祀場

ここは少し開けた空間になっており、かつては墓所の主に捧げ物をしたらしい石の台などがあり、そこに目をぎらつかせたヴァンパイア・スポーンのオトゥーナが座っている。

彼女は自らをアンデッドと化した血の親が滅び、さまよっていたところをカナマグに雇われた野良のヴァンパイア・スポーンである。彼女はこの墓の主であるかのようにふるまい、返り討ちにした獲物をカナマグと山分けにしているのだ。

部屋の脇にはオトゥーナが休むための棺が置いてある。

部屋の右脇には「3.偽りの宝物庫」へ続く通路があり、正面の壁を難易度15の【知力】〈捜査〉判定で調べれば、「4.真の主」の部屋に続く隠し戸を発見できる。

ヴァンパイア・スポーン

中型・アンデッド、中立にして悪


AC:15(外皮)

hp:82(11d8+33)

移動速度:30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
16(+3) 16(+3) 16(+3) 11(+0) 10(+0) 12(+1)

セーヴィング・スロー:【敏】+6、【判】+3

技能:〈隠密〉+6、〈知覚〉+3

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉13

言語:生前に知っていた言語すべて

脅威度:5(1800XP)


ヴァンパイアの弱点:ヴァンパイア以下の弱みを持つ。

禁足:ヴァンパイアは居住者の誰かから招かれない限り家の中に入れない。

心臓への一撃:ヴァンパイアは寝床で無力状態になっている間に、木製の杭のような刺突武器で心臓を打たれると破壊される。

超陽光過敏:ヴァンパイアは陽光の下でターンを開始すると、20[光輝]ダメージを受ける。陽光の下では、攻撃ロールおよび能力値判定に不利を得る。

流水による苦痛:ヴァンパイアは流水の中でターンを終了すると、20[酸]ダメージを受ける。

蜘蛛歩き:ヴァンパイアは能力値判定の必要なく、天井での逆さ歩きを含む登攀が困難な表面を登攀することができる。

再生:ヴァンパイアはそのターン開始時に陽光あるいは流水がなく1点以上のヒット・ポイントがあれば10ヒット・ポイントを得る。ヴァンパイアが[光輝]ダメージあるいは聖水によるダメージを受けていたなら、この効果はヴァンパイアの次のターン開始時まで機能しない。

アクション

複数回攻撃:ヴァンパイアは2回の攻撃を行なうが、噛みつきはそのうち1回だけ可能だ。

爪:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い5フィート、クリーチャー1体。ヒット:8(2d4+3)[斬撃]ダメージ。ダメージを与える代わりに、ヴァンパイアは対象をつかむことができる(脱出難易度13)。

噛みつき:近接攻撃:攻撃+6、間合い5フィート、クリーチャー1体。ヒット:6(1d6+3)[刺突]ダメージえよび7(2d6)[死霊]ダメージ。受けた[死霊]ダメージと同じだけ目標のヒット・ポイント最大値は減少し、ヴァンパイアはそれに等しいヒット・ポイントを得る。この減少は目標が大休憩を終えるまで続き、この効果でヒット・ポイントの最大値が0になると、目標は死亡する。

3.偽りの宝物庫

ここにはかつて墓の主に捧げる副葬品が置かれていたが、今はカナマグ一味が冒険者たちから奪い取った財宝を入れた木箱が乱雑に放られている。2000spと100gp、そして50gpの宝石12個が、それぞれ別の箱に入れられている。

そしていくつか置かれた木箱のなかには1つ、ミミックが紛れて獲物を狙っている。

ミミック

中型・怪物(変身生物)、真なる中立


AC:12(外皮)

hp:58(9d8+18)

移動速度:15フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
17(+3) 12(+1) 15(+2) 5(-3) 13(+1) 8(-1)

技能:〈隠密〉+5

ダメージ完全耐性:[酸]

状態完全耐性:伏せ状態

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉11

言語:-

脅威度:2(450XP)


偽装(物体形態のみ):ミミックは動かないかぎり、ただの物体と見分けがつかない。

吸着(物体形態のみ):ミミックは触れたものすべてに吸着する。ミミックに吸着された超大型以下のクリーチャーはつかまれた状態(脱出難易度13)になる。このつかみから逃れるために行なわれる能力値判定には不利を受ける。

つかみの達人:ミミックはそれによりつかまれた状態のクリーチャーへの攻撃ロールに有利を得る。

変身生物:ミミックはアクションを使用し、物体に変身したり不定型な真の姿に戻ることができる。そのステータスはすべての形態で同じである。身につけていたり持ち運んでいる物品は変身しない。死ぬと元の姿に戻る。

アクション

足のようなもの:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィート、目標1体。ヒット:7(1d8+3)[殴打]ダメージ、ミミックが物体形態の場合、目標はその吸着の特徴の対象になる。

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィート、目標1体。ヒット:7(1d8+3)[刺突]ダメージおよび4(1d8)[酸]ダメージ。

4.真の主

祭祀場の隠し戸の奥にはかつてここに葬られていた者の部屋がある。そこにはオニのカナマグが潜んでいる。

この部屋には100gpと15ppの入った革袋がある。

オニ

大型・巨人、秩序にして悪


AC:16(チェイン・メイル)

hp:110(13d10+39)

移動速度:30フィート、飛行30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
19(+4) 11(+0) 16(+3) 14(+2) 12(+1) 15(+2)

セーヴィング・スロー:【敏】+3、【耐】+6、【判】+4、【魅】+5

技能:〈知覚〉+4、〈ペテン〉+8、〈魔法学〉+5

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉14

言語:共通語、巨人語

脅威度:7(2900XP)


再生:オニは1ヒット・ポイント以上でそのターンを開始するとき、10ヒット・ポイントを回復する。

生得呪文発動:オニの生得呪文発動能力は【魅力】(呪文セーヴ難易度13)である。オニは生まれつき、物質構成要素なしに以下の呪文を発動できる。

無限回:インヴィジビリティ、ダークネス

各1回/日:ガシアス・フォーム、コーン・オヴ・コールド、スリープ、チャーム・パースン

魔法の武器:オニの武器攻撃は魔法的である。

アクション

複数回攻撃:オニは爪あるいはグレイヴで、2回の攻撃を行なう。

爪(オニ形態のみ):近接武器攻撃:攻撃+7、間合い5フィート、目標1体。ヒット:8(1d8+4)[斬撃]ダメージ。

グレイヴ:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い10フィート、目標1体。ヒット:15(2d10+4)[斬撃]ダメージ、あるいは小型あるいは中型形態時9(1d10+4)[斬撃]ダメージ。

変身:オニは魔法的に小型あるいは中型の人型生物へと、大型の巨人へと、あるいはその真の姿へと変身である。サイズを除き、そのステータスは変化しない。装備で変身するのはグレイヴのみで、人型生物の姿で使えるように小さくなる。オニが死んだなら、それは真の姿へ戻り、グレイヴも元のサイズに戻る。

結末

カナマグを見つけられなかった場合、ダンジョンはまた新しい人材を補充して再起する。彼を倒したなら、偽の新しいダンジョンの噂もそのうちなくなるだろう。

この記事はOpen Game Licenseに基づいて作成されている。Open Game Licenseに該当するのは、クリーチャーやアイテムの名前やステータスなどである。この記事の他の箇所は個人的な使用を除き、いかなる形式でも許可なく複製することはできない。