ネコぶんこ


2021年02月06日 [長年日記]

§ [DnD][5e] アドベンチャー:銀嶺よりの叫び(4~6レベル)

今週の小冒険はちょっとした戦に参加してもらうですぅ。

データ系はOGLを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。

冒険の概要

この冒険は4~6レベル程度のキャラクター向けの短時間で終わるアドベンチャーである。

雪山に住むオーク、黒き牙の一族は、族長のゴルザクの下で勢力を伸ばしていた。近くに住むオーガやウィンター・ウルフを力で下し、ヤング・ホワイト・ドラゴンのヤジャルタと同盟を結ぶことで足場を固めた彼らは、ふもとへの侵攻を企てた。黒き牙をかたどった旗指物が山に並び、平地へと向かってくる。

キャラクターたちは平地の民に乞われ、この軍勢と戦うことになる。ヤジャルタを倒して軍を撤退させるか、ゴルザクを倒して壊走させれば冒険は成功となる。

冒険への導入

キャラクターたちは山ふもとの町、エティカリアで黒き牙の一族が挙兵し、こちらへ向かっているとの報を受け取る。町の戦力だけではオークの軍勢と戦えない人々は、それなりに名の知れた冒険者や魔法使い、騎士である彼らに頼り、1人500gpで雇おうとする。

あるいは、キャラクターたちは既にエティカリアの有力者であったり、近くに所領を持っているなど、危機に対処せねばならない立場であってもいいだろう。

1.白き竜の飛来

エティカリアから北へ10マイルほど行った谷あいが決戦場である。これより先は集落の点在する平地で、ヒューマンやエルフより体格に優れたオークやオーガが散開して略奪を始めたら被害が甚大になるからだ。

黒き牙の一族が前線に出している軍勢はオーク50名である。ゴルザグはこれを10名づつに分け、それぞれに指揮官として1名のオークの狂戦士をつけている。平地の民の軍勢は100名ほどで、この5部隊のうち4部隊ほどを押しとどめられるので、キャラクターたちは残った1部隊(10名のオークと1名のオークの狂戦士)の相手を頼まれる。

キャラクターたちがオークの部隊と戦っていると、そこに白い翼を広げたヤジャルタが飛来し、上空からブレスを浴びせてくる。この場面でヤジャルタの目的は戦いではなく、平地に住む有象無象に力を誇示し、殺戮することだ。そのため、10ダメージを受けるとヤジャルタは逃げに転じる。

オーク

中型・人型生物(オーク)、混沌にして悪


AC:13(ハイド・アーマー)

hp:15(2d8+6)

移動速度:30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
16(+3) 12(+1) 16(+3) 7(-2) 11(+0) 10(+0)

技能:〈威圧〉+2

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉10

言語:共通語、オーク語

脅威度:1/2(100XP)


侵攻:ボーナス・アクションで、オークはそれの見ることができる敵対しているクリーチャーに近づくように、自分の移動速度まで移動することができる。

アクション

グレートアックス:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィート、目標1体。ヒット:9(1d12+3)[斬撃]ダメージ。

ジャヴェリン:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィートまたは30/120フィート、目標1体。ヒット:6(1d6+3)[刺突]ダメージ。

オークの狂戦士

中型・人型生物(オーク)、混沌にして悪


AC:13(ハイド・アーマー)

hp:67(9d8+27)

移動速度:30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
18(+4) 12(+1) 17(+3) 7(-2) 11(+0) 9(-1)

技能:〈威圧〉+2

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉10

言語:共通語、オーク語

脅威度:2(450XP)


向こうみず:自身のターンの開始時、オークの狂戦士はそのターンに行なうすべての近接武器攻撃に有利を得ることができるが、次の自身のターンの開始時まで自分に対するすべての武器攻撃に有利を与える。

侵攻:ボーナス・アクションで、オークの狂戦士はそれの見ることができる敵対しているクリーチャーに近づくように、自分の移動速度まで移動することができる。

アクション

グレートアックス:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い5フィート、目標1体。ヒット:10(1d12+4)[斬撃]ダメージ。

ヤング・ホワイト・ドラゴン

大型・ドラゴン、混沌にして悪


AC:17(外皮)

hp:133(14d10+56)

移動速度:40フィート、穴掘り20フィート、水泳40フィート、飛行80フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
18(+4) 10(+0) 18(+4) 6(-2) 11(+0) 12(+1)

セーヴィング・スロー:【敏】+3、【耐】+7、【判】+3、【魅】+4

技能:〈隠れ身〉+3、〈知覚〉+6

ダメージ完全耐性:[冷気]

感覚:疑似視覚30フィート、暗視120フィート、受動〈知覚〉16

言語:共通語、竜語

脅威度:6(2300XP)


雪歩き:ドラゴンは凍った面を能力値判定の必要なく移動や登攀ができる。さらに、氷や雪による移動困難な地形では追加の移動が必要ない。

アクション

複数回攻撃:ドラゴンは1回の噛みつきおよび2回の爪で、3回の攻撃を行なう。

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い10フィート、目標1体。ヒット:15(2d10+4)[刺突]ダメージおよび4(1d8)[冷気]ダメージ。

爪:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い5フィート、目標1体。ヒット:11(2d6+4)[斬撃]ダメージ。

冷気のブレス(再チャージ5~6):ドラゴンは長さ30フィートの円錐状に氷の爆発を噴射する。範囲内のクリーチャーはそれぞれ難易度15の【耐久力】セーヴィング・スローを行なわねばならず、失敗したら45(10d8)[冷気]ダメージを受け、成功したら半分のダメージを受ける。

2.遊撃隊

前線が形成されると、そこにゴルザグが第二波として準備した遊撃部隊が襲いかかる。彼らはぶつかった相手を食い荒らすために編成されている。内訳はそれぞれ15名のオークと、3名のオーガだ。この遊撃隊を駆逐しなければ、平地の民の軍勢は次々にすり潰されるだろう。

キャラクターたちはこの遊撃隊2つを無視することもできる。2つを見逃した場合、戦争が終わると平地の民の軍勢は壊滅し、1つを見逃した場合半壊まで追い込まれる。

遊撃隊との戦いをするときは、戦闘の開始時とラウンドの開始時にGMとプレイヤー全員が1d20をロールし、同じ出目があった場合、そのラウンドからヤジャルタが戦闘に参加する。この場合、ヤジャルタは倒すべき敵を発見して襲いかかっているものとし、30ダメージを受けるまで戦う。

オーガ

大型・巨人、混沌にして悪


AC:11(ハイド・アーマー)

hp:59(7d10+21)

移動速度:40フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
19(+4) 8(-1) 16(+3) 5(-3) 7(-2) 7(-2)

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉8

言語:共通語、巨人語

脅威度:2(450XP)


アクション

グレートクラブ:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い5フィート、目標1体。ヒット:13(2d8+4)[殴打]ダメージ。

ジャヴェリン:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+6、間合い5フィートまたは射程30/120フィート、目標1体。ヒット:11(2d6+4)[刺突]ダメージ。

3.風を歩む影

前線から山の方へと移動すると、ゴルザグの本陣が見えてくる。その周辺はゴルザグに下されたウィンター・ウルフの王、クラウが配下のダイア・ウルフ2体を連れて巡視している。

クラウに見つからず本陣へ接近するには、難易度20の【敏捷力】〈隠密〉判定が必要である。

ウィンター・ウルフ

大型・魔獣、中立にして悪


AC:13(外皮)

hp:75(10d10+20)

移動速度:50フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
18(+4) 13(+1) 14(+2) 7(-2) 12(+1) 8(-1)

技能:〈隠密〉+3、〈知覚〉+5

感覚:受動〈知覚〉15

言語:共通語、ウィンター・ウルフ語、巨人語

脅威度:3(700XP)


鋭敏聴覚/嗅覚:ウルフは聴覚あるいは嗅覚を使った【判断力】〈知覚〉判定に有利を得る。

群狼戦術:少なくとも1体のウルフの味方がクリーチャーから5フィート以内にいて、その味方が無力状態でない限り、ウルフはそのクリーチャーに対する攻撃ロールに有利を得る。

雪への擬態:ウルフは雪が積もった地形での【敏捷力】〈隠密〉判定に有利を得る。

アクション

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い5フィート、目標1体。ヒット:11(2d6+4)[刺突]ダメージ、。目標がクリーチャーであるなら、目標は難易度14の【筋力】セーヴィング・スローを行なわなければならず、失敗したら伏せ状態になる。

冷気のブレス(再チャージ5~6):ウルフは長さ15フィートの円錐状に冷たい風を噴射する。範囲内のクリーチャーはそれぞれ難易度12の【耐久力】セーヴィング・スローを行なわねばならず、失敗したら18(4d8)[冷気]ダメージを受け、成功したら半分のダメージを受ける。

ダイア・ウルフ

大型・野獣、無属性


AC:14(外皮)

hp:37(5d10+10)

移動速度:50フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
17(+3) 15(+2) 15(+2) 3(-4) 12(+1) 7(-2)

技能:〈隠密〉+4、〈知覚〉+3

感覚:受動〈知覚〉13

言語:-

脅威度:1(200XP)


鋭敏聴覚・嗅覚:このウルフは聴覚および嗅覚に関する【判断力】〈知覚〉判定に有利を得る。

群狼戦術:少なくとも1体のウルフの味方がクリーチャーから5フィート以内にいて、その味方が無力状態でない限り、このウルフはそのクリーチャーに対する攻撃ロールに有利を得る。

アクション

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィート、目標1体。ヒット:10(2d6+3)[刺突]ダメージ。目標のクリーチャーは難易度13の【筋力】セーヴィング・スローに成功しなければ伏せ状態になる。

4.黒き牙の頭領

ゴルザグの本陣は、彼と20名のオークの他に、ゴルザグの輿をかつぐ2名のオーガがいる。戦闘になれば、オーガたちは輿を下ろし、彼らの主人とともに武器を持って戦う。

この戦闘にはヤジャルタも加わり、hpが残り30になるまで戦う。

ゴルザク

中型・人型生物(オーク)、混沌にして悪


AC:17(スプリント)

hp:58(9d8+18)

移動速度:30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
18(+4) 13(+1) 14(+2) 8(-1) 11(+0) 10(+0)

技能:〈運動〉+5、〈知覚〉+2

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉12

言語:共通語、オーク語

脅威度:3(700XP)


侵攻:ボーナス・アクションで、オークはそれの見ることができる敵対しているクリーチャーに近づくように、自分の移動速度まで移動することができる。

アクション

複数回攻撃:ゴルザクはグレートアックスで2回の攻撃を行なう。

グレートアックス:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い5フィート、目標1体。ヒット:11(1d12+4)[斬撃]ダメージ。

ヘヴィ・クロスボウ:遠隔武器攻撃:攻撃+3、射程100/400フィート、目標1体。ヒット:6(1d10+1)[刺突]ダメージ。

ヤング・ホワイト・ドラゴン

大型・ドラゴン、混沌にして悪


AC:17(外皮)

hp:133(14d10+56)

移動速度:40フィート、穴掘り20フィート、水泳40フィート、飛行80フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
18(+4) 10(+0) 18(+4) 6(-2) 11(+0) 12(+1)

セーヴィング・スロー:【敏】+3、【耐】+7、【判】+3、【魅】+4

技能:〈隠れ身〉+3、〈知覚〉+6

ダメージ完全耐性:[冷気]

感覚:疑似視覚30フィート、暗視120フィート、受動〈知覚〉16

言語:共通語、竜語

脅威度:6(2300XP)


雪歩き:ドラゴンは凍った面を能力値判定の必要なく移動や登攀ができる。さらに、氷や雪による移動困難な地形では追加の移動が必要ない。

アクション

複数回攻撃:ドラゴンは1回の噛みつきおよび2回の爪で、3回の攻撃を行なう。

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い10フィート、目標1体。ヒット:15(2d10+4)[刺突]ダメージおよび4(1d8)[冷気]ダメージ。

爪:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い5フィート、目標1体。ヒット:11(2d6+4)[斬撃]ダメージ。

冷気のブレス(再チャージ5~6):ドラゴンは長さ30フィートの円錐状に氷の爆発を噴射する。範囲内のクリーチャーはそれぞれ難易度15の【耐久力】セーヴィング・スローを行なわねばならず、失敗したら45(10d8)[冷気]ダメージを受け、成功したら半分のダメージを受ける。

結末

ゴルザグかヤジャルタを倒せば、黒き牙の一族は統率を失って山へと帰っていく。

オークたちの軍勢を撤退させたとしても、味方の被害はどの程度だっただろうか。半壊や壊滅したのなら、勝利の杯は苦み混じりだろうし、住人たちは穴を埋めるためにキャラクターたちがしばらく町に滞在するよう頼むかもしれない。

この記事はOpen Game Licenseに基づいて作成されている。Open Game Licenseに該当するのは、クリーチャーやアイテムの名前やステータスなどである。この記事の他の箇所は個人的な使用を除き、いかなる形式でも許可なく複製することはできない。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]
§ かいうーす (2021年02月08日 16:12)

冒険の概要で「この冒険は2~4レベル程度のキャラクター向けの」とありますが、「4~6レベル程度」が正しいとと思われます。

§ ぱらでぃん (2021年02月08日 17:24)

ありがとうございますぅ。修正したですぅ(2月8日)。