2024年01月06日 [長年日記] 編集
§ [DnD][5e] アドベンチャー:神出鬼没の狩猟団(3レベル)
今週の小冒険は3レベルのキャラクター4人用ですぅ。辰年だしまずはドラゴンですぅ。
データ関係はOGLのものを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。
冒険の概要
この冒険は3人用の短時間で終わるアドベンチャーである。
神出鬼没のノールの狩猟団が街道を荒らし回っている。彼らは旅人から略奪した財産をレッド・ドラゴン・ワームリング、ラジャヌンに捧げているのだ。
ラジャヌンは放棄されていた小さな次元界、グローウーンをねぐらにしており、ノールたちはそこに出入りするための宝玉を使って移動を行なっている。
グローウーンの秘密を探り出し、ラジャヌンを倒せば冒険は終了となる。
冒険への導入
街道をノールの狩猟団が荒らし回っているため、キャラクターたちはその討伐に雇われる。報酬は1人100gpである。
1.遭遇戦
キャラクターたちが街道をうろついていれば、1d4日後にノールから襲撃される。
ノールたちの陣容はノールが3体、ジャイアント・ハイエナが1体である。
最後の1人になると、ノールは懐に手を入れて何かを動かすそぶりを見せる。これはアクションで、次の瞬間にノールはキャラクターたちの目の前から消えてしまう。
倒されたノールの懐には、四角柱型で赤みがかった透明の結晶のようなものが2つ入っている。この結晶は長い方の断面をぴたりと合わせると、合わせた者と1.5m以内にいる同意したクリーチャーをグローウーンへと転送する。グローウーンの中で同じことをすると、物質界で転送された場所に戻ってくる。
結晶の使い方についてプレイヤーが悩んだ場合、キャラクターに難易度13の【知力】〈魔法学〉判定を行なわせれば、この結晶はどこか別の次元界で産出されたものだと推定することができる。ディテクト・マジックを使えば、召喚術(テレポートやプレイン・シフトの系統である)の強い力を感じられる。
ジャイアント・ハイエナ
大型・野獣、無属性
AC:12
hp:45(6d10+12)
移動速度:15m(50フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
16(+3) | 14(+2) | 14(+2) | 2(−4) | 12(+1) | 7(−2) |
技能:〈知覚〉+3
感覚:受動〈知覚〉13
言語:-
脅威度:1(200XP)
大暴れ:ハイエナが自分のターンに近接攻撃でクリーチャーのヒット・ポイントを0にしたら、ハイエナはボーナス・アクションとして移動速度の半分まで移動して噛みつき攻撃を行なえる。
アクション
噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:10(2d6+3)[刺突]ダメージ。
ノール
中型・人型生物(ノール)、混沌にして悪
AC:15(ハイド・アーマー、シールド)
hp:22(5d8)
移動速度:9m(30フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
14(+2) | 12(+1) | 11(+0) | 6(-2) | 10(+0) | 7(-2) |
感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉10
言語:ノール語
脅威度:1/2(100XP)
大暴れ:ノールが近接攻撃でクリーチャーのヒット・ポイントを0に減らしたターン、ノールはボーナス・アクションとして移動速度の半分まで移動し、噛みつき攻撃を行なうことができる。
アクション
噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:4(1d4+2)[刺突]ダメージ。
スピア:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)または射程9/36m(30/120フィート)、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ、あるいは両手持ちでの近接攻撃の場合6(1d8+2)[刺突]ダメージ。
ロングボウ:遠隔武器攻撃:攻撃+3、射程45/180m(150/600フィート)、目標1体。ヒット:5(1d8+1)[刺突]ダメージ。
2.グローウーン外周部
グローウーンは赤みがかった透明な鉱物の中にある洞窟のような次元界だ。ここはぼんやりとした光が壁から発せられており、“明るい”空間である。
中心部にはラジャヌンの座所であるドーム状の空間があり、その周囲を円状に回廊が取り巻いている単純な形の次元界だ。回廊からドームへは1つの通路しかなく、狩猟団のノールたちはそこにたむろしている。
3.連絡通路
グローウーン中央部への通路は幅が6m(20フィート)ほどあり、そこを4体のノールと1体のミノタウロスが守っている。
ノール
中型・人型生物(ノール)、混沌にして悪
AC:15(ハイド・アーマー、シールド)
hp:22(5d8)
移動速度:9m(30フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
14(+2) | 12(+1) | 11(+0) | 6(-2) | 10(+0) | 7(-2) |
感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉10
言語:ノール語
脅威度:1/2(100XP)
大暴れ:ノールが近接攻撃でクリーチャーのヒット・ポイントを0に減らしたターン、ノールはボーナス・アクションとして移動速度の半分まで移動し、噛みつき攻撃を行なうことができる。
アクション
噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:4(1d4+2)[刺突]ダメージ。
スピア:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)または射程9/36m(30/120フィート)、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ、あるいは両手持ちでの近接攻撃の場合6(1d8+2)[刺突]ダメージ。
ロングボウ:遠隔武器攻撃:攻撃+3、射程45/180m(150/600フィート)、目標1体。ヒット:5(1d8+1)[刺突]ダメージ。
ミノタウロス
大型・怪物、混沌にして悪
AC:14(外皮)
hp:76(9d10+27)
移動速度:40フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
18(+4) | 11(+0) | 16(+3) | 6(-2) | 16(+3) | 9(-1) |
技能:〈知覚〉+7
感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉17
言語:奈落語
脅威度:3(700XP)
捨て身:ターン開始時、ミノタウロスはそのターン中に行なうすべての近接武器攻撃の判定に有利を得るが、次のターン開始時まで、それに対する攻撃ロールに有利を与えることを選べる。
突撃:ミノタウロスが目標に向かって最低10フィート直進し、同じターンに角による攻撃がヒットした場合、目標はさらに9(2d8)[刺突]ダメージを受ける。目標がクリーチャーの場合、難易度14の【筋力】セーヴィング・スローに成功しなければ、最大10フィート押しやられて伏せ状態になる。
迷宮記憶:ミノタウロスは自分が旅した経路を完全に思い出せる。
アクション
グレートアックス:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い5フィート、目標1体。ヒット:17(2d12+4)[斬撃]ダメージ。
角:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い5フィート、目標1体。ヒット:13(2d8+4)[刺突]ダメージ。
4.グローウーン中心部
グローウーンの中心部には、財宝の山にうずもれてレッド・ドラゴン・ワームリングのラジャヌンがまどろんでいる。連絡通路での戦闘に気づいている彼は、油断なくキャラクターたちと対峙する。
彼は戦闘しながらも「財宝は山分けでいい。俺に雇われないか」などとキャラクターを誘惑するような言葉をかけてくるが、もちろんこれは嘘である。彼はキャラクターたちが自分と同じくらいの力を持つと踏んで、仲間割れや不意討ちなどでどうしても排除したいと考えているのだ。
ラジャヌンのねぐらには6800cp、2700sp、200gp、50gpのルビー10個、250gpの芸術品が3個ある。
レッド・ドラゴン・ワームリング
中型・ドラゴン、混沌にして悪
AC:17(外皮)
hp:75(10d8+30)
移動速度:9m(30フィート)、登攀9m(30フィート)、飛行18m(60フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
19(+4) | 10(+0) | 17(+3) | 12(+1) | 11(+0) | 15(+2) |
セーヴィング・スロー:【敏】+2、【耐】+5、【判】+2、【魅】+4
技能:〈隠密〉+2、〈知覚〉+4
ダメージ完全耐性:[火]
感覚:疑似視覚3m(10フィート)、暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉14
言語:竜語
脅威度:4(1100XP)
アクション
噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:9(1d10+4)[刺突]ダメージおよび3(1d6)[火]ダメージ。
火のブレス(再チャージ5~6):ドラゴンは4.5m(15フィート)の円錐状に火を吐く。範囲内のクリーチャーは難易度13の【敏捷力】セーヴィング・スローを行ない、失敗したら24(7d6)[火]ダメージ、成功したら半減ダメージを受ける。
結末
ラジャヌンを倒せば、この小さな次元界はキャラクターたちのものになる。しばらくは外界にいたノールたちが現われることもあるだろうが、その後は何かに使えるかもしれない。
この記事はOpen Game Licenseに基づいて作成されている。Open Game Licenseに該当するのは、クリーチャーやアイテムの名前やステータスなどである。この記事の他の箇所は個人的な使用を除き、いかなる形式でも許可なく複製することはできない。
2024年01月13日 [長年日記] 編集
§ [DnD][5e] アドベンチャー:引き潮の洞窟(3レベル)
今週の小冒険は3レベルのキャラクター4人用ですぅ。
データ関係はOGLのものを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。
冒険の概要
この冒険は3人用の短時間で終わるアドベンチャーである。
町の海岸で、何人かの行方不明者が出た。キャラクターたちはこれの調査と解決を依頼される。
事件の原因は、海岸の近くにある引き潮の時にしか顔を出さない洞窟に住み始めたチュールだ。この捕食者は海岸を狩り場とさだめ、数名をその牙にかけている。
キャラクターたちが洞窟を発見し、チュールを倒したら冒険は終了である。
冒険への導入
町の海岸で、このところ何人かの失踪者が出ている。キャラクターたちはこれの調査と解決を依頼される。パーティ全員で500gpなので、悪い話ではない。
1.聞き込み調査
キャラクターたちが聞き込み調査をするなら、だいたい次のようなことがわかる。
失踪したのはヒューマンのペケット、ハーフリングのパット、ノームのダリック。彼らはいずれもこの町の住民で、特段貧しくも裕福でもない。共通点といえば釣りや散歩などを趣味とし、海岸周辺を散策する姿がよく見られた者たちである。
2.海岸周辺
海岸の探索をする時は1d6をロールし、偶数が出れば満潮、奇数が出れば干潮とする。
海岸の周辺を探索しても、潮の満ち引きが繰り返されているので足跡などは見つからない。
満潮の時に海岸を訪れているなら、難易度15の【判断力】〈知覚〉判定に成功すれば、水面ギリギリの波間に洞窟の天井があるのが見える。干潮の時に訪れているなら、難易度13の【判断力】〈知覚〉判定に成功すれば、岩の間に入れそうな洞窟があるのがわかる。
3.洞窟の中
満潮時の洞窟は海水で満たされており、干潮の時にしか入ることはできない。入っていられる時間はおよそ3時間である。
洞窟の中は“暗闇”で、濡れた泥にまみれた床は移動困難地形である。
洞窟は奥に向かう一本道だ。
4.犠牲者たちの遺体
洞窟の奥へ進むと、ほとんど骨だけになった3体の人型生物の遺体がある。それぞれ難易度10の【判断力】〈医術〉判定に成功すれば、ヒューマン、ハーフリング、ノームの骨だと判明する。
洞窟はさらに奥へと続いている。
5.洞窟の主
さらに洞窟を進むと、魚介類の腐ったような臭いが漂ってくる。これの主はチュールで、洞窟の外で“狩り”をしていた事件の犯人だ。
チュールはhpが半分を切ったらよろよろと洞窟の外に逃れようとする。
チュール
大型・異形、混沌にして悪
AC:16(外皮)
hp:93(11d10+33)
移動速度:9m(30フィート)、水泳9m(30フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
19(+4) | 10(+0) | 16(+3) | 5(-3) | 11(+0) | 5(-3) |
技能:〈知覚〉+4
ダメージ完全耐性:[毒]
状態完全耐性:毒状態
感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉14
言語:深淵語を理解できるが話せない
脅威度:4(1100XP)
水陸両用:チュールは空気中でも水中でも呼吸できる。
魔法知覚:チュールは36m(120フィート)以内の魔法を常に知覚できる。この特徴はそれ以外の部分はディテクト・マジックの呪文のように機能するが、それ自体は魔法ではない。
アクション
複数回攻撃:チュールははさみで2回攻撃する。チュールがクリーチャーをつかんでいるなら、チュールはさらに触手で1回攻撃できる。
はさみ:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い3m(10フィート)、目標1体。ヒット:11(2d6+4)[斬撃]ダメージ。目標が大型以下のクリーチャーで、チュールが他に2体以上のクリーチャーをつかんでいないなら、目標はつかみ状態(脱出難易度14)になる
触手:チュールにつかまれたクリーチャー1体は、難易度13の【耐久力】セーヴィング・スローに成功しなければ、1分間毒状態となる。この毒状態が終了するまで、目標は麻痺状態になる。目標はセーヴィング・スローをそれのターンの終了時に再び行なうことができ、成功すればこの効果は終了する。
結末
チュールを倒せば探索は成功である。死者には残念なことになってしまったが、遺体を返せば遺族から感謝され、報酬が100gp上乗せされる。
この記事はOpen Game Licenseに基づいて作成されている。Open Game Licenseに該当するのは、クリーチャーやアイテムの名前やステータスなどである。この記事の他の箇所は個人的な使用を除き、いかなる形式でも許可なく複製することはできない。
2024年01月20日 [長年日記] 編集
§ [DnD][5e] アドベンチャー:手負いの熊(3レベル)
今週の小冒険も3レベルのキャラクター4人用ですぅ。
データ関係はOGLのものを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。
冒険の概要
この冒険は4人用の短時間で終わるアドベンチャーである。
町の近くに熊が出没している。キャラクターたちはこれの退治を依頼されるが、この熊たちは森の奥で営巣を始めたアウルベアに追い立てられた手負いの熊たちである。
キャラクターたちが熊を倒せば冒険は終了だが、アウルベアも倒せばよりよい結末となる。
冒険への導入
町の近くにある住民が薪などを取りに行く森に、獰猛なブラウン・ベアが降りてきた。キャラクターたちは町の人々にベアの討伐を頼まれる。報酬は100gpである。
1.森に行く
キャラクターたちが森に行くと、森の木々に鋭いひっかき傷があるのが見える。難易度10の【知力】〈自然〉判定に成功すれば、これがブラウン・ベアのものだとわかる。
難易度12の【判断力】〈生存〉判定に成功すれば、ブラウン・ベアの足跡を追跡することに成功する。「2.熊の隠れ家」へ。失敗した場合、時間をかければやり直せる。
2.熊の隠れ家
足跡を追跡した先には、大量の落ち葉が溜まった崖下である。ブラウン・ベアはこの落ち葉に体を隠すようにしてうずくまっている。難易度10の【判断力】〈知覚〉判定に成功すれば、2体のブラウン・ベアが身を寄せ合って隠れていることを見破れる。
キャラクターたちが戦うそぶりを見せたら、ブラウン・ベアは落ち葉の山から出てきて襲いかかってくる。このベアたちは体にいくつもの傷があり、どちらもhpが5減っている。
手負いのベアたちはhpが10を切ると逃げようとする。
ブラウン・ベア
大型・野獣、無属性
AC:11
hp:34(4d10+12)
移動速度:12m(40フィート)、登攀9m(30フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
19(+4) | 10(+0) | 16(+3) | 2(-4) | 13(+1) | 7(-2) |
技能:〈知覚〉+3
感覚:受動〈知覚〉13
言語:-
脅威度:1(200XP)
鋭敏嗅覚:ベアは嗅覚による【判断力】〈知覚〉判定に有利を得る。
アクション
複数回攻撃:ベアは1回の噛みつき、および1回の爪で、2回の攻撃を行なう。
噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:8(1d8+4)[刺突]ダメージ。
爪:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:11(2d6+4)[斬撃]ダメージ。
3.事件解決?
森を騒がせていた熊は倒された。このままでもキャラクターたちは感謝され、町の人々から報酬を受け取れる。
しかし、ブラウン・ベアの傷を調査するなら、難易度10の【知力】〈自然〉判定に成功すれば、これが同種の熊かそれ以上の怪物によって傷つけられていたと知ることができる。
また、熊の隠れ家周辺にある足跡を調査するなら、難易度15の【判断力】〈生存〉判定に成功すれば、より森の深い場所からブラウン・ベアたちが来ていたことがわかる。この判定も時間さえかければ何度でも行なえる。森の深い場所へ向かうなら、「4.アウルベアの巣」へ進むこと。
4.アウルベアの巣
森の奥には崖下にくぼみがあり、そこに鳥と熊が合わさったような姿をした怪物が2体いる。彼らの毛皮は真っ白だが、その翼部分は返り血で赤黒くなっている。
この怪物、アウルベアはお互いにゴロゴロ、クルクルと鳥のように喉を鳴らしているが、キャラクターが踏み込んでくるなら襲いかかってくる。
アウルベアたちは何かを守っているようなそぶりをしており、死ぬまで戦う。
アウルベアたちを倒せば、羽毛で満たされたくぼみの中には1つの卵がある。この卵は200gpで売ることもできるし、うまく温めればアウルベアのヒナを孵らせることもできる。アウルベアのヒナは500gpで売れる。
アウルベア
大型・魔獣、無属性
AC:13(外皮)
hp:59(7d10+21)
移動速度:12m(40フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
20(+5) | 12(+1) | 17(+3) | 3(-4) | 12(+1) | 7(-2) |
技能:〈知覚〉+3
感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉13
言語:-
脅威度:3(700XP)
鋭敏視覚・嗅覚:アウルベアは視覚および嗅覚に関わる【判断力】〈知覚〉判定に有利を得る。
アクション
複数回攻撃:アウルベアは1回のくちばし、1回の爪で2回の攻撃を行なう。
くちばし:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:10(1d10+5)[刺突]ダメージ。
爪:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:14(2d8+5)[斬撃]ダメージ。
結末
ブラウン・ベアを倒せば人々から感謝されるしアウルベアは人里を脅かすこともないので、冒険はそのまま終了である。
アウルベアの巣を見つけてそれを倒した場合、町の人々は重ねて感謝し、報酬を50gp上乗せしてもらえる。
この記事はOpen Game Licenseに基づいて作成されている。Open Game Licenseに該当するのは、クリーチャーやアイテムの名前やステータスなどである。この記事の他の箇所は個人的な使用を除き、いかなる形式でも許可なく複製することはできない。
2024年01月27日 [長年日記] 編集
§ [DnD][5e] アドベンチャー:盗まれた首飾り(3レベル)
今週の小冒険も3レベルのキャラクター4人用ですぅ。
データ関係はOGLのものを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。
冒険の概要
この冒険は3レベルのキャラクター4人用の短時間で終わるアドベンチャーである。
町一番の商人の屋敷から、奥方の首飾りが盗まれた。犯人はバットに変化したクアジットで、山の洞窟に住んでいるラミアが命令して盗ませたのだ。
キャラクターたちがクアジットの行方を探り、ラミアから首飾りを取り戻せば冒険は成功となる。
冒険への導入
キャラクターたちは町一番の商人、グライクス氏に呼び出される。彼はキャラクターたちを洒落た食事でもてなし、窓辺に飾っていた妻の首飾りがコウモリ(バット)に盗まれたので、それを探してほしいと依頼をする。報酬は200gpである。
首飾りは銀にサファイアやルビーが散りばめられたもので、1000gpは下らないとグライクス氏と奥方は語る。
1.町での捜査
グライクス邸の奥方の部屋は、窓辺に花や装飾品を飾るための場所がある。首飾りを飾っていた時は窓を閉めていたが、奥方がそよ風に気づくとコウモリが首飾りをぶら下げて飛んでいたという。
大まかな話を聞いたキャラクターは難易度12の【知力】〈魔法学〉判定に成功すれば、使い魔として使役されるデーモン、クアジットにはさまざまな小動物に変化する力を持っていることを思い出せる。
グライクス邸の近所に住んでいる人や、屋敷が面している大通りで遊ぶ子どもたちに話を聞けば、真っ昼間にコウモリが飛んでいたのが珍しかったので覚えている者がいる。彼らはコウモリが町の外にある小山に飛んでいったと語る。
くだんの小山について古老からの話を聞いたり歴史を調べたりするなら、かつてデーモン崇拝を行なう小規模なカルトが根城にしていたことがわかる。このカルトは数十年前に滅んでいるが、居住地の場所を教えてもらえる。
2.カルトの居住地跡
デーモン崇拝をしていたカルトの居住地跡は滅びるときに大きな火事でもあったのか、ほとんどの建物が焼け落ちて炭化した柱や床の一部が草むらの中に残るだけである。
村の跡地にはところどころにぎらぎらした黒い油のような水たまりがあり、その周辺に下級のデーモン、ドレッチがうごめいている。
この辺りにいるドレッチは全部で10体である。難易度9の【敏捷力】〈隠密〉判定に成功すれば、見つかることなく村の中を探し回れる。
ドレッチ
小型・フィーンド(デーモン)、混沌にして悪
AC:11(外皮)
hp:18(4d6+4)
移動速度:6m(20フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
11(+0) | 11(+0) | 12(+1) | 5(-3) | 8(-1) | 3(-4) |
ダメージ抵抗:[電撃]、[火]、[冷気]
ダメージ完全耐性:[毒]
状態完全耐性:毒状態
感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉9
言語:奈落語、テレパシー18m(60フィート)(奈落語を理解できるクリーチャーのみ)
脅威度:1/4(50XP)
アクション
複数回攻撃:ドレッチは1回の噛みつきおよび1回の爪で、2回の攻撃を行なう。
噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+2、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:3(1d6)[刺突]ダメージ。
爪:近接武器攻撃:攻撃+2、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:5(2d4)[斬撃]ダメージ。
悪臭の雲(1回/日):不快な緑色のガスがドレッチから半径3m(10フィート)に広がる。ガスは角の向こうまで広がり、その範囲は経度の隠蔽である。それは1分か強風で飛散するまで続く。範囲内でターンを開始するクリーチャーは、難易度11の【耐久力】セーヴィング・スローに成功しなければ、次のターン開始時まで毒状態になる。この毒状態の間、目標はそのターンにアクションあるいはボーナス・アクションのどちらかしか行なえず、リアクションを行なえない。
3.村の跡地を探索する
村の跡地はひときわ大きかったと見える建物跡、その奥の洞窟、ところどころにあるぎらつく水たまりが目を引く。
建物跡を調べてみるなら、難易度15の【知力】〈捜査〉判定に成功すれば、焼けてなくなった床板の下に壺が埋めてあるのを見つけられる。中身は17028spの銀貨である。
ぎらつく水たまりについては、難易度15の【知力】〈魔法学〉判定に成功すれば、デーモンたちの住む次元界と繋がった“穴”だろうと推察できる。これが大きくなったらより強大なデーモンがこの世界に出現するだろう。
奥にある洞窟へ向かうなら、「4.洞窟」へ進むこと。
4.洞窟
洞窟の中には獣脂のロウソクが灯され、毛皮が床に敷かれている。まるで貴族の屋敷のように彩られているが、そこにいるのはクアジットを肩に乗せた、女の上半身に獣の下半身を持つ怪物、ラミアだ。彼女の部屋にはさまざまな装飾品や調度品がところ狭しと並べられており、グライクス夫妻の言っていた首飾りを今まさに首にかけている。
ラミアは突然訪れたキャラクターたちを警戒するが、攻撃されない限り手は出さない。盗んだ首飾りについて交渉するようなら、3日もすれば飽きるのでその後なら1000gpで売ってやると高飛車に言い放つ。なお、グライクス氏は買い戻す費用は500gpまでなら負担するが、それ以上は出せないと言う。
戦う場合、ラミアはhpが半分になったところで首飾りを返すから命は助けてくれとキャラクターたちに平伏する。この時、彼女は持っている財宝をすべて渡すまでは譲歩する。
この部屋にはグライクス家の首飾りの他に、1000gpの装飾品が3個、500gpの装飾品が7個ある。
クアジット
超小型・フィーンド(デーモン、変身生物)、混沌にして悪
AC:13
hp:7(3d4)
移動速度:12m(40フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
5(-3) | 17(+3) | 10(+0) | 7(-2) | 10(+0) | 10(+0) |
技能:〈隠密〉+5
ダメージ抵抗:[電撃]、[火]、[冷気];非魔法的攻撃による[殴打]、[斬撃]、[刺突]
ダメージ完全耐性:[毒]
状態完全耐性:毒状態
感覚:暗視36m(120フィート)、受動〈知覚〉10
言語:奈落語、共通語
脅威度:1(200XP)
変身生物:クアジットはアクションを使い、バット(移動速度10フィート、飛行40フィート)、センチピード(移動速度40フィート、登攀40フィート)、あるいはトード(40フィート、水泳40フィート)のどれかの野獣形態に変身するか、元の姿に戻ることができる。いずれの姿でも移動速度以外のステータスに変化はない。身に着けていたり運んでいる装備は変身しない。死亡すると本来の姿に戻る。
魔法抵抗:クアジットは呪文およびその他の魔法効果へのセーヴィング・スローに有利を得る。
アクション
爪(野獣形態の場合は噛みつき):近接武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:5(1d4+3)[刺突]ダメージ、および目標は難易度10の【耐久力】セーヴィング・スローを行ない、失敗すると5(2d4)[毒]ダメージを受けて1分間毒状態になる。目標はターンの終了時ごとにセーヴィング・スローを再び行なえ、それに成功したら効果を終了する。
脅かし(1回/日):クアジットから6m(20フィート)以内のクリーチャー1体は難易度10の【判断力】セーヴィング・スローに成功しなければ1分間恐怖状態になる。目標はターンの終了時ごとにセーヴィング・スローを再び行なえるが、クアジットの視線が通っている間は不利を受け、それに成功したら効果を終了する。
透明化:クアジットは攻撃をするか精神集中が終了(呪文の精神集中と同じように扱う)するまで魔法的に不可視状態になる。クアジットが身に着けていたり運んでいる物も透明になる。
ラミア
大型・怪物、混沌にして悪
AC:13(外皮)
hp:97(13d10+26)
移動速度:9m(30フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
16(+3) | 13(+1) | 15(+2) | 14(+2) | 15(+2) | 16(+3) |
技能:〈隠密〉+3、〈看破〉+4、〈ペテン〉+7
感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉12
言語:共通語、奈落語
脅威度:4(1100XP)
生得呪文発動:ラミアの生得呪文発動能力は【魅力】(呪文セーヴ難易度13)である。これは生まれつき以下の呪文を、物質構成要素なしに発動できる:
無限回:ディスガイズ・セルフ(任意の人型生物形態)、メジャー・イメージ
各3回/日:サジェスチョン、スクライイング、チャーム・パースン、ミラー・イメージ
1回/日:ギアス
アクション
複数回攻撃:ラミアは1回の爪および1回のダガーあるいは酩酊の接触で、2回の攻撃を行なう。
爪:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:14(2d10+3)[斬撃]ダメージ。
ダガー:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:5(1d4+3)[刺突]ダメージ。
酩酊の接触:近接呪文攻撃:攻撃+5、間合い1.5m(5フィート)、クリーチャー1体。ヒット:目標は1時間魔法的に呪われる。呪いが終了するまで、目標は【判断力】セーヴィング・スローおよびすべての能力値判定に不利を受ける。
結末
ラミアからグライクス家の首飾りを取り戻せば、冒険は成功である。
次元界の“穴”については、ここで放置していても当面は何も起こらず、数ヶ月に1体くらいのドレッチが出てくるだけである。なんとかしたい場合、GMがその方法を設定して冒険にするのもよいだろう。
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§ かいうーす [(1)「3レベルのキャラクター4人用ですぅ。」と書いてありますが、「冒険の概要」には「3人用」と書いてあります。どち..]
§ ぱらでぃん [4人用が正しいので、前週の消し忘れも込みで修正しましたぁ。]