2023年06月03日 [長年日記] 編集
§ [DnD][5e] アドベンチャー:奪われた鉱山(1レベル)
今週の小冒険は1レベルのキャラクター4人用ですぅ。
データ関係はOGLを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。
冒険の概要
この冒険は4人用の短時間で終わるアドベンチャーである。
街道から少し離れた場所にある鉱山が盗賊団の根城になっている。キャラクターたちはそこからからくも脱出して近くの文明圏に逃げ込めたコボルドのスティルから話を聞き、盗賊の掃討へ向かうことになる。
キャラクターたちが盗賊を討伐すればアドベンチャーは終了となる。
冒険への導入
キャラクターたちが滞在しているカーレリアの街にある街道警備隊の前に立て札が立てられる。「ゴブリンの盗賊団に乗っ取られたコボルドの鉱山奪還に挑む者を求む」。
この地方ではヒューマンなど他の種族と商売をするコボルドもいて、彼らが悪さをすることは少ないが、貧弱なために悪人にはよく狙われる。この事件もそういうものだろう。
立て札には続きがあり、こう続いている。「報酬は金貨100枚。詳細は詰所で」
1.街道警備隊の詰所
街道警備隊の詰所はこの街に古くからある商館様式の建物で、広間に数名の衛兵が詰めている。
隊長のシディンは痩せ型で鎧に着られている雰囲気のヒューマンの中年男性で、彼は盗賊団の根城から脱出してきたコボルドのスティルに話を聞いている。
キャラクターたちが討伐依頼を受けると言うならシディンは歓迎し、証言と調査でわかった範囲のことを教えてくれる。
- 現場はここから徒歩で2日ほど行った場所にある街道から外れた鉱山。
- コボルド10名ほどが仕事をしていて、普段は彼らが警備もしていた。
- 1ヶ月ほど前、ゴブリンや彼らを指揮するホブゴブリン、ゴールのガルギルによって襲撃され、コボルド数名が殺害されて乗っ取られた。
- 数日前にコボルドのスティルが逃亡に成功してカーレリアにやって来て、事件が明るみに出た。
- 盗賊団はゴブリンの共同体でも食い詰めた者の集まりらしく、装備は貧弱だが好戦的なようだ。
コボルドのスティルに同行を求めるなら、彼はおびえてそれを拒む。連れて行きたければ難易度10の【魅力】〈説得〉判定を行なうこと。
2.鉱山へ
鉱山のある場所まで街道を通るなら、特に何事もなく到着したことにしても構わないが、GMはランダム遭遇表を使ってもよいだろう。
3.鉱山の入口
鉱山にはカーレリアを出て2日目の夕方頃に到着できる。山肌に穿たれた洞窟の周りには丸太で作られた柵がめぐらされており、門がある。
門の向こうには洞窟と、木造りの粗末だが大きめの建物がある。スティルが同行しているなら、洞窟はコボルドの住み家と鉱山、建物は石を溶かす炉があるところだと教えてくれる。
門は開かれており、派手なはぎれ布のパデッド・アーマーを着たゴブリンが3名、サイコロ遊びに興じながら門番をしている。
彼らはキャラクターたちに気づくと武器を取り、1人は異常を報告すべく洞窟に向かって駆け出す。2人はキャラクターたちに襲いかかる。
ここのゴブリンはルールブックのようにシールドは装備していない。以下のステータスを使用する。
貧乏ゴブリン
小型・人型生物(ゴブリン類)、中立にして悪
AC:13(パデッド・アーマー)
hp:7(2d6)
移動速度:30フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
8(-1) | 14(+2) | 10(+0) | 10(+0) | 8(-1) | 8(−1) |
技能:〈隠密〉+6
感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉9
言語:共通語、ゴブリン語
脅威度:1/4(50XP)
器用な脱出:ゴブリンはそのターンにボーナス・アクションとして離脱あるいは隠れ身アクションを行なえる。
アクション
シミター:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィート、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[斬撃]ダメージ。
ショートボウ:遠隔武器攻撃:攻撃+4、射程80/320フィート、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ。
鉱山の中に入り、建物に行くなら「4.炉」、洞窟に行くなら「5.広間」に進むこと。
4.炉
ここは地面の上に直接建てられた建物で、幅、奥行きともに12m(40フィート)の広さがある。
部屋の中心では4人のコボルドが火の入った炉を前に鉱石を溶かす作業をしており、それを1人のゴブリンが見張っている。侵入者を見たゴブリンは驚きながら部屋を出て洞窟にいる仲間に報告しようとする。
貧乏ゴブリン
小型・人型生物(ゴブリン類)、中立にして悪
AC:13(パデッド・アーマー)
hp:7(2d6)
移動速度:30フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
8(-1) | 14(+2) | 10(+0) | 10(+0) | 8(-1) | 8(−1) |
技能:〈隠密〉+6
感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉9
言語:共通語、ゴブリン語
脅威度:1/4(50XP)
器用な脱出:ゴブリンはそのターンにボーナス・アクションとして離脱あるいは隠れ身アクションを行なえる。
アクション
シミター:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィート、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[斬撃]ダメージ。
ショートボウ:遠隔武器攻撃:攻撃+4、射程80/320フィート、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ。
コボルドたちは侵入者に驚くが、抵抗する気力も失っているため言われることには従順に従う。話を聞くなら、以下のようなことがわかる。
- (いつ頃ゴブリンに襲われたか)1ヶ月ほど前。
- (ゴブリンはどこにいるのか)洞窟にあるコボルドのねぐらを乗っ取った。
- (ゴブリンは何人ぐらいいるのか)10人くらい。
- (ゴブリンの他には何かいるのか)ホブゴブリンがいる。ゴールのガルギルというらしい。
コボルド
小型・人型生物(コボルド)、秩序にして悪
AC:12(外皮)
hp:5(2d6-2)
移動速度:30フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
7(-2) | 15(+2) | 9(-1) | 8(-1) | 7(-2) | 8(-1) |
感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉8
言語:共通語、竜語
脅威度:1/8(25XP)
日光過敏:コボルドは陽光の中では攻撃ロール、そして視覚を利用した【判断力】〈知覚〉判定に不利を受ける。
群れ戦術:少なくとも1体のコボルドの味方がクリーチャーから5フィート以内にいて、その味方が無力状態でない限り、コボルドはそのクリーチャーに対する攻撃ロールに有利を得る。
アクション
ダガー:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィート、目標1体。ヒット:4(1d4+2)[刺突]ダメージ。
スリング:遠隔武器攻撃:攻撃+4、射程30/120フィート、目標1体。ヒット:4(1d4+2)[殴打]ダメージ。
5.広間
洞窟に入って少し歩くと、すぐに広間に出る。直径30m(100フィート)くらいのすり鉢状になった円形の部屋で、ところどころに松明の明かりがかけられた“薄暗い”空間である。
部屋のあちこちには木で作られた屏風や木に革を張ったついたてがあり、空間が区切られている。
ここには4人のゴブリンがおり、侵入者に気づいたら襲いかかってくる。「3.鉱山の入口」でゴブリンを逃がしていた場合、逃げたゴブリンも含めて全員が武装して待ち伏せしている。
貧乏ゴブリン
小型・人型生物(ゴブリン類)、中立にして悪
AC:13(パデッド・アーマー)
hp:7(2d6)
移動速度:30フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
8(-1) | 14(+2) | 10(+0) | 10(+0) | 8(-1) | 8(−1) |
技能:〈隠密〉+6
感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉9
言語:共通語、ゴブリン語
脅威度:1/4(50XP)
器用な脱出:ゴブリンはそのターンにボーナス・アクションとして離脱あるいは隠れ身アクションを行なえる。
アクション
シミター:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィート、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[斬撃]ダメージ。
ショートボウ:遠隔武器攻撃:攻撃+4、射程80/320フィート、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ。
広間の中央には3000cpと1200sp、50gpが無造作に積み重ねられており、その上に銀製の腕輪が4つ(それぞれ25gp)が置かれている。
部屋の奥にはごつごつとした飾り気のない通路と、扉のついた横穴がある。
通路に行くなら「6.坑道」、扉を開けるなら「7.祭儀場」へ進むこと。
6.坑道
こちらの洞窟にはノミやつるはしの跡が生々しく残っている。坑道である。その奥では3人のコボルドが鉱石を掘っている。彼らはゴブリンたちから働かされ、疲労困憊している。
コボルド
小型・人型生物(コボルド)、秩序にして悪
AC:12(外皮)
hp:5(2d6-2)
移動速度:30フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
7(-2) | 15(+2) | 9(-1) | 8(-1) | 7(-2) | 8(-1) |
感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉8
言語:共通語、竜語
脅威度:1/8(25XP)
日光過敏:コボルドは陽光の中では攻撃ロール、そして視覚を利用した【判断力】〈知覚〉判定に不利を受ける。
群れ戦術:少なくとも1体のコボルドの味方がクリーチャーから5フィート以内にいて、その味方が無力状態でない限り、コボルドはそのクリーチャーに対する攻撃ロールに有利を得る。
アクション
ダガー:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィート、目標1体。ヒット:4(1d4+2)[刺突]ダメージ。
スリング:遠隔武器攻撃:攻撃+4、射程30/120フィート、目標1体。ヒット:4(1d4+2)[殴打]ダメージ。
7.祭儀場
扉を開けるとそこはコボルドが竜を祀る祭儀場になっている。壁には竜の浮き彫りがあり、その下には凶悪な面相をしたホブゴブリンと、彼にへつらい酒杯に酒を注いでいるゴブリンがいる。
キャラクターの侵入に気づくと、ホブゴブリンは「俺をゴールのガルギルと知ってのことか」と大声で呼ばわって剣を抜き、ゴブリンもそれに続く。彼らは死ぬまで戦う。
ゴールのガルギル
中型・人型生物(ゴブリン類)、秩序にして悪
AC:15(チェイン・メイル)
hp:11(2d8+2)
移動速度:30フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
13(+1) | 12(+1) | 12(+1) | 10(+0) | 10(+0) | 9(-1) |
感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉10
言語:共通語、ゴブリン語
脅威度:1/2(100XP)
武の有利:ターンに1回、無力状態ではないこのホブゴブリンの味方がクリーチャーの5フィート以内にいるなら、そのクリーチャーを目標にした武器攻撃がヒットした場合、このホブゴブリンは追加で7(2d6)ダメージを与える。
アクション
ロングソード:近接武器攻撃:攻撃+3、間合い5フィート、目標1体。ヒット:5(1d8+1)[斬撃]ダメージ、あるいは両手で持っている場合、6(1d10+1)[斬撃]ダメージ。
ロングボウ:遠隔武器攻撃:攻撃+3、射程150/600フィート、目標1体。ヒット:5(1d8+1)[刺突]ダメージ。
貧乏ゴブリン
小型・人型生物(ゴブリン類)、中立にして悪
AC:13(パデッド・アーマー)
hp:7(2d6)
移動速度:30フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
8(-1) | 14(+2) | 10(+0) | 10(+0) | 8(-1) | 8(−1) |
技能:〈隠密〉+6
感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉9
言語:共通語、ゴブリン語
脅威度:1/4(50XP)
器用な脱出:ゴブリンはそのターンにボーナス・アクションとして離脱あるいは隠れ身アクションを行なえる。
アクション
シミター:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィート、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[斬撃]ダメージ。
ショートボウ:遠隔武器攻撃:攻撃+4、射程80/320フィート、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ。
結末
ゴールのガルギルが倒れたことを知れば、他のゴブリンたちは逃散する。これでこの鉱山にも平和が戻るだろう。
この記事はOpen Game Licenseに基づいて作成されている。Open Game Licenseに該当するのは、クリーチャーやアイテムの名前やステータスなどである。この記事の他の箇所は個人的な使用を除き、いかなる形式でも許可なく複製することはできない。
2023年06月10日 [長年日記] 編集
§ [DnD][5e] アドベンチャー:熊狩り(1レベル)
今週の小冒険は1レベルのキャラクター4人用ですぅ。
データ関係はOGLを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。
冒険の概要
この冒険は4人用の短時間で終わるアドベンチャーである。
街道の近くにある森から流れてきた熊が暴れて旅人に被害が出ているため、カーレリアの街道警備隊から討伐依頼が出る。
キャラクターたちはこの依頼によってカーレリアの近くにあるアディクの森を訪れ、熊退治に挑むことになる。
キャラクターたちが熊を討伐すればアドベンチャーは終了となる。
冒険への導入
カーレリアの街道警備隊の詰所に立て札が立てられる。「アディクの森に人の味を覚えた熊が出没。討伐を願う。報酬は金貨100枚」
アディクの森はカーレリアから半日ほど歩いた場所の街道外れにある。警備隊や街の人に話を聞くと、地元の者たちが採集のために行く場所でもあるので、できるだけ早く解決してほしいと言われる。
1.森の外縁
アディクの森の近くまで来ると、街道とは違うしんとした雰囲気が辺りを支配している。
森には人々が採集のために踏み固めてきた細い道がある。この道に沿って行動するなら「2.細い道」へ進む。
熊の足跡を調べてそれを追いたいなら、難易度12の【判断力】〈生存〉判定に成功する必要がある。成功すれば「3.足跡を追え」へ進む。失敗したなら、ここで手がかりは見つけられない。
2.細い道
細い道は人が1人通るのがやっとの踏み固められた道だ。獣の遠吠えらしい音が断続的に聞こえ、通る者に不安を感じさせる。
キャラクターたちがしばらく進むと、近くにある茂みの向こうから4匹のジャッカルが飛び出してくる。彼らは目が血走るほど血に飢えており、しゃにむに肉に食らいつこうとする。
倒してから様子を調べるなら、ジャッカルたちは痩せ衰えており、しばらく物を食べていなかったことがわかる。
道の側にある木には熊のひっかき傷がついている物もあり、そちらへ行くなら「4.広場」へ進む。
ジャッカル
小型・野獣、無属性
AC:12
hp:3(1d6)
移動速度:12m(40フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
8(−1) | 15(+2) | 11(+0) | 3(−4) | 12(+1) | 6(−2) |
技能:〈知覚〉+3
感覚:受動〈知覚〉13
言語:-
脅威度:0(10XP)
鋭敏嗅覚・聴覚:ジャッカルは嗅覚と聴覚を使う【判断力】〈知覚〉判定に有利を得る。
群れ戦術:少なくとも1体のジャッカルの味方がクリーチャーから1.5m(5フィート)以内にいて、その味方が無力状態でない限り、このジャッカルはそのクリーチャーに対する攻撃ロールに有利を得る。
アクション
噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+1、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:1(1d4-1)[刺突]ダメージ。
3.足跡を追え
熊の足跡はこの辺りで一般的なブラック・ベアより一回り大きなブラウン・ベアのものである。それが人の味を覚えているなら一大事だ。
熊の足跡を追って行くと、その先にイバラの茂みがある。ここを通るなら難易度10の【敏捷力】セーヴィング・スローに成功しないと、1d10[斬撃]ダメージを受ける。切り払うなら、AC11、hp25を持つものとして処理すること。
足跡を追い進めるとちょっとした広場に出る。「4.広場」へ進む。
4.広場
木漏れ日が美しい広場だが、そこにはブラック・ベア2頭の腐りかけた死体や、小動物の死体など場違いなものが積み重ねられている。そしてその前には丸々と太ったブラウン・ベアが寝転がり、独占した肉を食っている。
お気に入りの場所に侵入されたブラウン・ベアは激怒し、すぐにでも殺して食べようと襲いかかってくる。
ブラウン・ベア
大型・野獣、無属性
AC:11
hp:34(4d10+12)
移動速度:12m(40フィート)、登攀9m(30フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
19(+4) | 10(+0) | 16(+3) | 2(-4) | 13(+1) | 7(-2) |
技能:〈知覚〉+3
感覚:受動〈知覚〉13
言語:-
脅威度:1(200XP)
鋭敏嗅覚:ベアは嗅覚による【判断力】〈知覚〉判定に有利を得る。
アクション
複数回攻撃:ベアは1回の噛みつき、および1回の爪で、2回の攻撃を行なう。
噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:8(1d8+4)[刺突]ダメージ。
爪:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:11(2d6+4)[斬撃]ダメージ。
結末
見事ブラウン・ベアを討ち取れば、街の人々からは熊殺しの冒険者と賞賛され、感謝される。もちろん報酬の100gpも手に入る。
この記事はOpen Game Licenseに基づいて作成されている。Open Game Licenseに該当するのは、クリーチャーやアイテムの名前やステータスなどである。この記事の他の箇所は個人的な使用を除き、いかなる形式でも許可なく複製することはできない。
2023年06月17日 [長年日記] 編集
§ [DnD][5e] アドベンチャー:鐘楼のコウモリ(1レベル)
今週の小冒険は1レベルのキャラクター4人用ですぅ。
データ関係はOGLのものを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。
冒険の概要
この冒険は4人用の短時間で終わるアドベンチャーである。
カーレリアの街には、今はもう使われていない古い鐘楼がある。最近になってこの鐘楼にジャイアント・バットが住みつき、近くの食べ物を食い荒らしたり、夕方に通行人を襲ったりしているので、駆除の依頼が出ている。
キャラクターたちが鐘楼の中に入り、ジャイアント・バットを討伐すればアドベンチャーは終了となる。
冒険への導入
踊る黄金樽亭をはじめとしたカーレリアの酒場に、使われていない鐘楼に巣食うジャイアント・バットの討伐依頼が貼られる。報酬は金貨100枚である。
問題の鐘楼は街に入ってすぐの場所にある高い建物で、待ち合わせにも使われているが、そこにジャイアント・バットが住みつき、食べ物を食い合わしたり、通行人を襲ったりしている。
鐘楼の鍵は近くに住むノームのポンティ翁が持っていることを、依頼を受けたら教えてもらえる。ポンティは話を聞くと、キャラクターたちを快く鐘楼に案内してくれる。
1.入口
鐘楼の扉を開くと数匹のネズミが鳴きながら光の下に飛び出し、ポンティは尻餅をついてしまう。
中は縦横9m(30フィート)、天井までの高さ12m(40フィート)で、壁際に上に行く階段がしつらえられている。建物の中は窓も閉じられており、“暗闇”の空間だ。
キャラクターたちが中に入ると、のそりと四つ足の獣が立ち上がる。ここが使われなくなってから住みついたラスト・モンスターである。
このラスト・モンスターは住み家を荒らされることを好まないが、階段を上がるなら追撃は行なわない。目安としては12m移動すれば、ラスト・モンスターの住み家から脱出できるとしてよいだろう。
ラスト・モンスターは住み家の中で移動中のキャラクターのみに攻撃をしようとする。
階段を上ったなら、「2.2階」へ進む。
ラスト・モンスター
中型・魔物、無属性
AC:14(外皮)
hp:27(5d8+10)
移動速度:40フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
13(+1) | 12(+1) | 13(+1) | 2(-4) | 13(+1) | 6(-2) |
感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉11
言語:-
脅威度:1/2(100XP)
金属腐食:ラスト・モンスターにヒットした非魔法的な金属の武器は腐食する。武器はダメージ・ロールへの永続かつ累積する-1のペナルティを受ける。ペナルティが-5になると、武器は壊れる。ラスト・モンスターにヒットした金属製の非魔法的な矢弾はダメージを与えた後に破壊される。
鉄嗅覚:ラスト・モンスターは臭いを嗅ぎ、30フィート以内にある鉄の位置を正確に知ることができる。
アクション
噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+3、間合い5フィート、目標1体。ヒット:5(1d8+1)[刺突]ダメージ。
触覚:ラスト・モンスターは5フィート以内に見える非魔法的な鉄の物体を腐食させる。物体が着用あるいは運搬されていない場合、接触すると1フィート立方が破壊される。物体がクリーチャーによって着用あるいは運搬されている場合、クリーチャーは難易度11の【敏捷力】セーヴィング・スローを行ない、ラスト・モンスターの接触を回避できる。
触れられた着用あるいは運搬されている物体が金属製の鎧あるいは金属製のシールドなら、それはACへの永続かつ累積する-1のペナルティを受ける。ACが10まで減少した鎧、あるいは+0ボーナスまで低下したシールドは壊れる。触れられた物体が手に持たれた金属製の武器である場合、金属腐食の特性で説明されているように腐食する。
2.2階
2階は縦横9m(30フィート)、天井までの高さ6m(20フィート)の“暗闇”の空間である。
かつては番人が住んでいたのだろうか、空のベッドと物入れに使っていた箱がまだ置いてある。箱の中を調べるなら小銭が少し、3spと21cp残っている。
昼間ここに入ってきたなら、部屋の中心に木屑が積もっており、木漏れ日のような光が差し込んでいるのがわかる。上を見たなら、上の階の床板が朽ちかけていてぼろぼろになっているのがわかる。
階段は上に続いている。上に行くなら「3.屋上」へ進む。
3.屋上
今はもう鐘が外された鐘楼の最上階である。縦横9m(30フィート)で、四辺に柱があり、3m(10フィート)上に屋根がついている。昼間にここに来たなら、ここは“明るい”空間である。
屋根の裏には3匹のジャイアント・バットがぶら下がっており、キャラクターたちが入ってくると襲いかかってくる。バットはhpが半分以下になるとこの場から飛んで逃げ出そうとする。
この階の床は腐りかけており、下に落ちてしまう危険性がある。床を見たキャラクターは難易度10の【判断力】〈知覚〉判定に成功すれば、床の危険な場所を見抜け、この階を危険なく移動することができる。
失敗した場合、「壁のへり沿いに移動する」など足元に注意する宣言をしない限り、移動するたびに難易度10の【敏捷力】セーヴィング・スローを行ない、失敗すると2階まで落下して2d6[殴打]ダメージを受ける。
ジャイアント・バット
大型・野獣、無属性
AC:13
hp:22(4d10)
移動速度:3m(10フィート)、飛行18m(60フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
15(+2) | 16(+3) | 11(+0) | 2(-4) | 12(+1) | 6(-2) |
感覚:疑似視覚18m(60フィート)、受動〈知覚〉11
言語:-
脅威度:1/4(50XP)
音波探知:バットは聴覚喪失状態になると疑似視覚を使えない。
鋭敏聴覚:バットは聴覚による【判断力】〈知覚〉判定に有利を得る。
アクション
噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ。
結末
ジャイアント・バットを討ち取るか逃亡させるかすれば、依頼は達成である。キャラクターたちは街の名物を守ったのだ。
この記事はOpen Game Licenseに基づいて作成されている。Open Game Licenseに該当するのは、クリーチャーやアイテムの名前やステータスなどである。この記事の他の箇所は個人的な使用を除き、いかなる形式でも許可なく複製することはできない。
2023年06月24日 [長年日記] 編集
§ [DnD][5e] アドベンチャー:墓地の密やかな番人(1レベル)
今週の小冒険は1レベルのキャラクター4人用ですぅ。
データ関係はOGLのものを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。
冒険の概要
この冒険は4人用の短時間で終わるアドベンチャーである。
カーレリアの街外れにいくつかある墓地の1つでは、埋葬された遺体が消えてしまう事件が続発している。これはある死霊術士の依頼を受けたならず者の一団が墓荒らしをしているのが原因である。
一方、これを憂いて警備を強化した衛兵隊は警邏中に元からこの墓地に住んでいたグールのジャグドを目撃したため、衛兵隊はアンデッドの増殖が原因と踏み、キャラクターたちに退治を依頼する。
ジャグドは死体を食べるはた迷惑な存在ではあるが人々に害意はない。彼を切り捨てるか生かすかはキャラクターたち次第だが、ならず者たちを退治して墓荒らし騒動を終わらせたらアドベンチャーは成功となる。
冒険への導入
踊る黄金樽亭をはじめとしたカーレリアの酒場に、衛兵隊からの依頼が貼り出される。内容は街外れの墓地を荒らして遺体を消失させるアンデッドの退治。報酬は金貨100枚である。
問題の墓地は街から少し歩いた丘の上にあるもので、ここ数ヶ月埋葬された遺体がいつの間にか掘り出されているのが問題視されていた。衛兵隊が警邏を強化したところ、墓穴の近くを徘徊する悪臭を漂わせたアンデッドらしき人影を見たので、冒険者を頼んだというのがこれまでの事情だ。
依頼については街のそこかしこにいる衛兵に訊ねれば、上記の内容と、墓地の場所を教えてもらえる。
さらに聞き込みをするなら、難易度12の【魅力】判定に成功すれば、後ろ暗い者たちの間でとある死霊術士が墓荒らしの依頼をしていたことを知ることができる。
1.墓地
墓地に行くと、ところどころ欠けた木の柵が巡らせてあり、墓守小屋もあるが、墓守はいない。このことから、警備はかなり手薄だと知れる。
墓地の奥には儀式をするための石造りの建物があり、そこを仔細に調べるなら難易度12の【知力】〈捜査〉判定で、祭壇の下に隠し戸があることがわかる。
隠し戸を開いた場合、そこには灰色のぶよぶよした肌を持ち、悪臭を放つアンデッドのグールが寝転んでおり、キャラクターたちに気づくと驚きながらも敵意はないことを主張する。
彼と会話するならグールは自分のことをジャグドと名乗り、昔からこの墓地の地下に住んでいるグールだと自己紹介する。ここで寝ていたのは、墓荒らしが出て衛兵も出張ってきて住みづらくなったので、墓荒らしを退治するつもりで待ち伏せしていたと話す。
キャラクターたちはここでジャグドの言葉を信用して共闘してもいいし、彼を倒してしまっても構わない。ただし、ジャグドを倒しても墓荒らしは終わらないため、衛兵隊は報酬を一度渡すが、その後に契約の未履行を理由に墓荒らし退治を続行するよう申し渡してくる。
グール
中型・アンデッド、混沌にして悪
AC:12
hp:22(5d8)
移動速度:30フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
13(+1) | 15(+2) | 10(+0) | 7(-2) | 10(+0) | 6(-2) |
ダメージ完全抵抗:[毒]
状態完全抵抗:消耗状態、毒状態、魅了状態
感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉10
言語:共通語
脅威度:1(200XP)
アクション
噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+2、間合い5フィート、目標1体。ヒット:9(2d6+2)[刺突]ダメージ。
爪:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィート、目標1体。ヒット:7(2d4+2)[斬撃]ダメージ。目標がエルフあるいはアンデッド以外のクリーチャーの場合、目標は難易度10の【耐久力】セーヴィング・スローに失敗すると、1分間麻痺状態になる。目標は各ターンの終了時に再びセーヴィング・スローを行なえ、成功すれば効果を終了させる。
2.夜、墓地で
墓荒らしは夜現われる。儀式場にある祭壇の後ろなどに隠れておけば、特に周囲に気を配らない彼らから身を隠すのには充分である。しかし、さすがに入口で堂々と見張りをするなど傍目から人がいるのがわかる状態では墓荒らしは近寄らない。
墓荒らしの陣容は荷車を引くゴブリンが2人と、力仕事担当のノールが1人である。彼らは仕事の邪魔だと襲いかかってくるが、1人でも倒されたら荷車を捨てて脱出を試みる。
この時、ジャグドと話をつけていたら彼も墓荒らし退治を手伝い、ノールかゴブリン2体のどちらかと戦ってくれる。キャラクターたちが戦闘に勝利すれば、ジャグドも敵を制圧している。
ゴブリン
小型・人型生物(ゴブリン類)、中立にして悪
AC:15(レザー・アーマー、シールド)
hp:7(2d6)
移動速度:30フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
8(-1) | 14(+2) | 10(+0) | 10(+0) | 8(-1) | 8(−1) |
技能:〈隠密〉+6
感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉9
言語:共通語、ゴブリン語
脅威度:1/4(50XP)
器用な脱出:ゴブリンはそのターンにボーナス・アクションとして離脱あるいは隠れ身アクションを行なえる。
アクション
シミター:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィート、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[斬撃]ダメージ。
ショートボウ:遠隔武器攻撃:攻撃+4、射程80/320フィート、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ。
ノール
中型・人型生物(ノール)、混沌にして悪
AC:15(ハイド・アーマー、シールド)
hp:22(5d8)
移動速度:30フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
14(+2) | 12(+1) | 11(+0) | 6(-2) | 10(+0) | 7(-2) |
感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉10
言語:ノール語
脅威度:1/2(100XP)
大暴れ:ノールが近接攻撃でクリーチャーのヒット・ポイントを0に減らしたターン、ノールはボーナス・アクションとして移動速度の半分まで移動し、噛みつき攻撃を行なうことができる。
アクション
噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィート、目標1体。ヒット:4(1d4+2)[刺突]ダメージ。
スピア:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィートまたは射程30/120フィート、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ、あるいは両手持ちでの近接攻撃の場合6(1d8+2)[刺突]ダメージ。
ロングボウ:遠隔武器攻撃:攻撃+3、射程150/600フィート、目標1体。ヒット:5(1d8+1)[刺突]ダメージ。
結末
ゴブリンとノールを倒せば、墓荒らし騒動は終わり、キャラクターたちは100gpを得られる。
ジャグドと話をつけていた場合、彼はふたたび墓地の地下でのんびりとした生活に戻る。
この記事はOpen Game Licenseに基づいて作成されている。Open Game Licenseに該当するのは、クリーチャーやアイテムの名前やステータスなどである。この記事の他の箇所は個人的な使用を除き、いかなる形式でも許可なく複製することはできない。