2012年02月01日 「大部分の人は、この業界が好きだったから身を置いていたんだ。すごくハッカー的だった。ビジネススクールにも行かず、ルールも知らない。ただ手探りで進んでいったのさ。現実世界について何も知らないという“幸せな無知”が、みんなを結びつけたんだね」 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e][HotEC] 『元素の報酬(Elemental Rewards)』
『Heroes of the Elemental Chaos』プレビュー
バート・キャロル火と土を統べる者。風と水の王。『Heroes of the Elemental Chaos』は“元素の渾沌”とそこに棲むプライモーディアルなる存在に関連するプレイヤー・キャラクターを作成するための決定版ソースブックである。それは自然世界の英雄に元素がどう影響するかを示し、プレイヤーに元素を主題にしたキャラクター・オプションを提示する。
下方次元界から放たれた元素のエネルギーは、他の次元界へと飛び火し、秘術呪文が運ぶ魔風、天界の雷霆、そして次元界の性質に影響された種族やクリーチャーとしてあらわになる。このエネルギーは竜の住処で奪い取ったり、強力な元素の存在からの重要な命令を達成した者に与えられる魔法の財宝に隠れているかもしれない。この項には冒険者がこれらの冒険で得るかもしれない魔法の報酬が記されている。
下方次元界の魔法は多くのアイテムに影響している。炎を噴き上げる剣はどこかからその炎を得なければならない。英雄を空に持ち上げるブーツはその力を風の元素から得ているのかもしれない。よく知られた多くのアイテムが次元界の特質を帯びている一方で、元素との強力な関連性を示す特定のアイテムは、おそらく下方次元界から長らく失われたままの存在である。その他のアイテムはそれらの次元界でエレメンタルの手により鍛えられたもので、いくつかの魔法の物品はおそらくプライモーディアルの影響に終焉をもたらした創世の戦いで使われた、忘れられた時代の遺産である。
鎧
元素の力が込められた魔法の鎧は元素のエネルギーに対する防御をいくばくか提供するか、それを役立てることができる。
ブラスバーン・アーマー
黄銅城で鍛えられたブラスバーン・アーマーは、イフリートのために戦う傭兵たちに欠けているイフリートの戦士が持っている元素への抵抗を与えるものである。
ブラスバーン・アーマー | レベル5+/アンコモン | ||||
Brassburn Armor/黄銅焼きの鎧 | |||||
この鎧が君を燃やすことは無いが、君は熱が黄銅の環や板から放射されていることを感じる。 | |||||
5レベル | +1 | 1000gp | 20レベル | +4 | 125000gp |
10レベル | +2 | 5000gp | 25レベル | +5 | 625000gp |
15レベル | +3 | 25000gp | 30レベル | +6 | 3125000gp |
鎧:チェイン、スケイル | |||||
強化ボーナス:AC | |||||
特性 | |||||
使用者は[火]の継続的ダメージに対するセーヴィング・スローに+2のアイテム・ボーナスを得る。 | |||||
[A]攻撃パワー(オーラ、火)◆一日毎(即応・対応) | |||||
トリガー:使用者が敵の攻撃によるダメージを受ける。 | |||||
効果:使用者は使用者の次のターン終了時までオーラ・1を活性化させる。オーラに進入したか内部でターンを開始したクリーチャーは3+(鎧の強化ボーナス)の[火]ダメージを受ける。1体のクリーチャーはこのダメージを1ターンにつき1回のみ受ける。 |
武器
“元素の渾沌”の全域では次元界一のつわものが得物とするための強力な武器が鍛えられている。
タイダル・ウェポン
タイダル・ウェポンはうつろな頭部が水の元素で満たされており、それには潮汐の力を利用するための魔法が織り込まれている。振るうたびに武器は君を戦場の深淵へと運び、君が傷を癒す時、その鎚は君の怒りを下される新たな敵を引き寄せてくる。
タイダル・ウェポン | レベル4+/アンコモン | ||||
Tidal Weapon/潮汐の武器 | |||||
頭部が水の入った拳状に形作られたこの強力な武器は、君が元素のエネルギーを使うごとにその力を発揮する。 | |||||
4レベル | +1 | 840gp | 19レベル | +4 | 105000gp |
9レベル | +2 | 4200gp | 24レベル | +5 | 525000gp |
14レベル | +3 | 21000gp | 29レベル | +6 | 2625000gp |
武器:ハンマー類 | |||||
強化ボーナス:攻撃ロールおよびダメージ・ロール | |||||
クリティカル:修正ごとに+1d4ダメージ、および目標は伏せ状態になる | |||||
特性 | |||||
使用者がこの武器を使用した[酸]、[電撃]、[火]、[雷鳴]、あるいは[冷気]キーワードを持つ攻撃パワーを1体以上の目標にヒットさせた時、使用者はこの武器の強化ボーナスの半分(最低1)までのマスをシフトすることができる。 | |||||
汎用パワー◆一日毎(フリー・アクション) | |||||
トリガー:使用者がこのターンに底力を使用した。 | |||||
効果:使用者から5マス以内のクリーチャーを1体選ぶ。使用者はそのクリーチャーを4マスまで引き寄せる。 |
元素の恩寵
元素の精霊やその他の存在は手柄を挙げたしもべに、しばしば元素への指揮権を与えて報酬とする。冒険者はそのような存在と友誼を結ぶか、元素のエネルギーのみなもとを探し出すか、あるいは“元素の渾沌”である次元界の崩壊に巻き込まれるなどすることで、“元素の恩寵”を得られるかもしれない。
これら元素の賜物は代替的報酬で、装備部位を占有せずに魔法のアイテムのように扱われて5レベル後に消滅する(『ダンジョン・マスターズ・ガイドII』参照)。
ギフト・オヴ・ケイオス
奇妙で、予測できず、時々危険にもなるギフト・オヴ・ケイオスを探すのは、狂人だけだ。英雄はしばしばこの元素の賜物を強力なスラードを倒した後や混沌魔法が充満した場所で得る。
ギフト・オヴ・ケイオス | レベル13/アンコモン |
Gift of Chaos/混沌の賜物 | |
君の歩みには、君にすらいつ混沌に運命を乗っ取られるかわからない予測不可能性がつきまとう。 | |
代替的報酬:元素の恩寵 | 17000gp |
[C]攻撃パワー◆一日毎(フリー・アクション) | |
トリガー:使用者の攻撃ロールあるいはセーヴィング・スローの出目が1あるいは20だった。 | |
効果:d6をロールして効果を決定する。 | |
|
プライモーディアルの欠片
暁の戦の遺産は次元界じゅうに散らばっている。そのいくつかは奇妙で不可解なため、それらの目的と機能は忘却の彼方にある。他は元素の力でうなり、通りすがった者に彼らの力を求めさせる。
プライモーディアルの欠片は元素のエネルギーが滲みこんだ結晶の断片で、その多くは2インチも無い。キャラクターはプライモーディアルの欠片を彼ら彼女の肉体か皮膚に埋め込んで固定することで使用できる。プライモーディアルの欠片は装着者を元素のクリーチャーへと変異させ、彼らの運び手が操るもっともありふれた元素魔法を強化する。
キャラクターはいちどに1個のプライモーディアルの欠片からしか利益を得ることができない。
ペイル・トゥース
伝説によればほとんど忘れられた冷気の元素大公クリョナクスは、今はもう知るものもいない山の頂上で二者があいまみえた時、その牙をモラディンの鎧に砕かれたという。それはそのぎざぎざの残骸がまだそこの地面に散らばっていることも伝えている。
ペイル・トゥース | レベル7+/レア | ||
Pale Tooth/蒼白の牙 | |||
この乳白色をした欠片のひんやりとした手触りは、裡に秘められた元素の力を示している。 | |||
7レベル | 2600gp | 27レベル | 1625000gp |
17レベル | 65000gp | ||
その他の魔法のアイテム:プライモーディアルの欠片 | |||
特性 | |||
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[C]攻撃パワー◆一日毎(フリー・アクション) | |||
トリガー:使用者が敵の攻撃により[冷気]ダメージを受けた。 | |||
攻撃:近接範囲・爆発1(爆発内の敵):(この欠片のレベル)+5対“頑健” 17レベル:近接範囲・爆発2 27レベル:近接範囲・爆発3 |
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ヒット:目標は使用者の次のターン終了時まで動けない状態となり[冷気]への脆弱性5を受ける。 |
2012年02月02日 そんなある日、授業のあとに学内新聞を広げてみると、「SCA(Society for Creative Anachronism、創造的アナクロニズム協会)」というグループの広告が掲載されていた。 [長年日記] 編集
§ [DnD][DnDNext] 『グループへようこそ(Welcome to the Group)』
2012年01月09日、月曜日、午前05時52分
投稿者:WotC_GregB次世代の『ダンジョンズ&ドラゴンズ』をプレイテストするためのグループへようこそ。私ことグレッグ・ブリスランドは、D&DのR&D部門プロデューサで、プレイテストを控えた調整に入っている。
何が始まるかについて語る前に、まずは君のゲームに取り組んでいるチームを紹介したい。
名前 | 役割 | |
---|---|---|
マイク・ミアルス | 総指揮 | @mikemearls |
グレッグ・ブリスランド | プロデューサ | @gregbilsland |
モンテ・クック | デザイン・チーム総指揮 | @montejcook |
ブルース・コーデル | デザイナ | @brucecordell |
ロバート・J・シュワルブ | デザイナ | @rjschwalb |
ジェレミー・クロフォード | 製作チーム総指揮 | |
トム・ラピル | 製作 | @TomLaPilleMagic |
ロドニー・トンプソン | 製作 | @wotc_rodney |
ミランダ・ホーナー | 編集 | @mirandahorner |
もちろん、彼らはチームでもっとも活動に関係ある者の代表である。D&Dチーム全員がゲームへ貢献してフィードバックを提供している。
この点について、君は「それじゃあプレイテスト用の素材はどこに?」と訊ねたいかもしれない。私たちは君にじゅうぶん気を配っており、すぐに準備できるから安心して欲しい。プレイテストに触れる最初の機会はD&D Experienceだ。その後、私たちはプレイテスト用の素材をいくつか使えるようにできたとここのニュースにできなければならない。それまで君は、トップページの“About this Group”にあるリンクをクリックするかここから過去の『Legends & Lore』を完全な形でダウンロードして取り戻すこともできる。
最後に、私たちは君を手ぶらで帰したくないので、君は最初のプレイテストでどんなモンスターに光を当てて欲しいか私たちに知らせて欲しい。
最初のプレイテストで光を当てて欲しいモンスターはどれ?
- ゴブリン
- コボルド
- オーク
- スケルトン
§ [DnD][DnDNext] DnD Next GroupのBlog翻訳開始
どこまで続くかわからないけど、WotCのCommuntyでDnD Nextについての投票や議論が行なわれているDnD Next Groupの翻訳を始めたですぅ。
投票は本家サイトでアカウント(無料)を取得しないといけないけど、意見を反映させたい時の助けになれば幸いですぅ。
§ [DnD][DnDNext] 『配信を追い、議論に参加して(Welcome to the Group)』
2012年01月10日、火曜日、午後01時21分
投稿者:WotC_GregBこんなにも多くの人が公開プレイテストへの参加に興味があることを知り、私たちはぞくぞくしている。君がもっと議論に関わりたいなら、ページの左側にある“Forums”のボタンをクリックするといい。そのリンクは君を別のページへ連れて行くので、そこで“Future Releases”を選ぶ。そこで君は、他の議論や考察に加わることができる。
私たちはグループの右側にサイドバーを2つ加えた。1つはTwitterの#dndnextハッシュタグをフォローするモジュール。他はFuture Releasesフォーラムの動きを追うものだ。
私は同様に何人かからこのグループのRSS配信についても訊かれた。このブログを追うために、このブログへの投稿にあるRSSボタンに注目して欲しい、それで君はここの配信を購読することができる。君は同様にここで“Future Releases”のスレッドを購読することもできる。
§ [DnD][DnDNext] 『D&Dプレイテスト週報、01月16日(D&D Playtest News for Week of January 16)』
2012年01月17日、火曜日、午前02時27分
投稿者:WotC_GregB先週に重大発表を行なった後、私たちは次世代のD&Dがどんなものになるのかというディスカッションと推測が爆発したのを見た。これは他のどのゲームでもそうで、私はゲームの新版はディノサウルスを連れていると冗談のひとつでも飛ばしたくなるが、D&Dにはずっとディノサウルス(やベヒモス)がいるので、私は少し負けた気分になる。とっぴな推測に関わってしまう危険をおかし、私は今ここでエルフがゲームの中に健在だということを実際に確認することができる。おや、君もご存知のことだっただろうか。私は君にD&D Experienceまで待って欲しいと思っている。
私はいくつか妥当なニュースも持っている。今週、私たちはデザイナ陣のブルース・コーデル、ロバート・シュワルブ、そしてモンテ・クックのブログ記事を見ることができる。未来により多く目を向けるために。これがその一覧だ。
01月18日、水曜日
神聖と光輝
神聖ダメージと光輝ダメージは同じゲームに存在できるだろうか? ブルースがこの話題で何を語りたいのか見極め、君自身の回答をぶつけて欲しい。
01月19日、木曜日
1以上
ダメージ減少。抵抗。魔法のアイテム。ロブはこれらのシステムに飛び込み、ダメージ減少や抵抗が君のゲームではどうあるべきなのか意見を求める。
01月20日、金曜日
物語を助けるメカニクス
ゲームの雰囲気とメカニクス。それらはどう交差するのだろう? モンテが語るものを見て投票することで、君が雰囲気を助けるメカニクスについて何を考えているか私たちに教えて欲しい。
D&D Next:ブログロール
先週、私はみんなにFuture ReleasesのforumやTwitterの#dndnextハッシュタグで議論に参加することを呼びかけた。今週、私はD&Dの過去を振り返り未来へ目を向けているいくつかのブログを紹介したい。
- Where D&D is Heading; or, How the Internet Changed a Game
- From OD&D to Playtesting New Editions... and Back Again
- A New Edition of D&D Is Coming
- Wizard’s Watch: The Quest for Grand Unified D&D?
- It Slices, It Dices, It Possibly Does The THAC0
そしてもちろん、私はPenny-Arcadeの発表に関する見解を忘れるわけにもいかない。
多くの素晴らしいブログがまだまだある――私がこの投稿までに読み終えたものよりも。君が完全なリストを望むなら、私も良質な概要を得られたStormin' Da Castleを見ることをおすすめする。
君の参加に感謝を!
グレッグ・ブリスランドD&Dプロデューサ
@gregbilsland
かつての版で、恐竜は“ディノサウルス”と呼ばれていた。第4版で、恐竜は“ベヒモス”と呼ばれた。君はゲームの中でどちらを好む?
- ディノサウルス
- ベヒモス
§ [DnD][4e][Dragon] Dragon408号(Dragon Issue #408)
目次
編集部より(Editorial)
今月発売の『Player's Option: Heroes of the Elemental Chaos』をサポートするために、私たちはDragonとDungeonでいくつか元素を主題とした記事を準備している。
〈歴史〉判定:コアロンとグルームシュ(History Check: Corellon and Gruumsh)
なぜオークとエルフは憎みあうのか? その答えは対立する2柱の神、グルームシュとコアロンにある。
キャラクター・テーマ:混沌よりの再誕(Character Themes: Reborn from Chaos)
君の裡には元素の力がまたたいている。解き放て!
元素の後援者および宮廷(Elemental Patrons and Palaces)
がっぽり儲かる払いのいい仕事を探してる? それぞれ腕利き冒険者を何人か欲しがっている4人のジニーの貴族がいるので、彼らの奇妙な住処を訪ねるといい。
奇怪な市場:“元素の渾沌”の財宝(Bazaar of the Bizarre: Treasures of the Elemental Chaos)
ここに取り出だしましたる魔法のアイテム、元をたどれば“元素の混沌”におこりを持ちますが、どんなダンジョンでも見つかります。
種族由来のもの、第3回(Making Race Count, Part 3)
君がドラゴンボーン、ハーフオーク、あるいはティーフリングをプレイしている? であるなら、これらの新しい種族の汎用パワーには一見の価値がある。
ダーク・サンの目:褪せた力(Eye on Dark Sun: Faded Power)
すべての神は去ったが、彼らの力の残滓は慎重で無用心な冒険者による開放を待っている。
エベロンの目:バートル(Eye on Eberron: Baator)
デヴィルには戦後のコーヴェアにおいて重要な役割があるが、彼らはどこから来るのだろう? この顕現地帯で確認せよ!
いつも魔術師な私(Confessions of a Full-Time Wizard)
R&Dの“仕切り屋”は彼女の秘めた趣味をさらけ出す。
D&D千夜一夜(D&D Alumni)
D&Dというゲームの旧版を見ていき、象徴的な要素が数十年でどう変化したかを眺めてみよう。
今月は『Heroes of the Elemental Chaos』と連動した“元素の渾沌”関係へのテコ入れ号ですぅ。また、Editorialのほうでは今年の展開について触れられ、Ravenloft、Planescape、Greyhawkのサポートと、それにともなってNentir Vailをはじめとした“Points of Light”の紹介記事を減らすことが告知されたですぅ。
§ [DnD][4e][Dungeon] Dungeon199号(Dungeon Issue #199)
目次
霜巨人の首長の氷裂(Glacial Rift of the Frost Giant Jarl)
巨人族の同盟に亀裂走る! 氷裂へと降り、霜巨人の首長グルグナールの冷厳な怒りに立ち向かえ。このD&Dアドベンチャーは16〜18レベル用で、ゲイリー・ガイギャックスの名作『Against the Giants』を元にした伝説級4部作アドベンチャーの3作目である。
混沌の大公:オルヒドラとヤンシービン(Lords of Chaos: Olhydra and Yan-C-Bin)
『モンスター・マニュアル3』<では土と火の悪の元素大公、オグレモクとアイミックスのステータスを公開した。水と風の元素大公を紹介しよう。
怪物史:ダオとマーリド(Bestiary: The Dao and the Marid)
ダオの伝説的な貪欲ぶり、そしてマーリドは海のように残酷でかたくななことがある。君はこれで強力な土のジンニーと水のジンニーを自分のD&Dキャンペーンに加えることができる!
Dungeonのほうも『Heroes of the Elemental Chaos』月間になっているですぅ。
§ [Promiscuus] にくにく
発売日を逃したらたぶん食べないだろうと思い、チキンフィレダブルをいただいてきたですぅ。
金のテリヤキを食べたときもそうだったけど分厚すぎるものをどう食べたものか流儀がわからず、上と下を分けながら食べたので結局はチキンにソースとチーズを添えたものをふたつ食べただけのような気がするけど、久しぶりに脂っこいものを食べたですぅ。
2012年02月03日 この支部の設立者はスティーブ・ジャクソンというボードゲームデザイナーで、彼はリチャードがオースティンにきた当時、二階建ての自宅の裏にある広い倉庫を使って自分の会社を立ち上げようとしていた。 [長年日記] 編集
§ [DnD][DnDNext] 『神聖と光輝(Holy and Radiant)』
2012年01月18日、水曜日、午前08時42分
投稿者:WotC_Bruce土が盛り上がり、アンデッドがよろめき出る。しかしクレリックは彼女の聖印を振り回して地下墓地の入り口にフレイムストライクを呼び出す。アンデッドはこの奔流に呑まれる。これらの目標は火ダメージに加え、彼女の信仰呪文による神聖ダメージを受ける。
その後、トロールがクレリックと彼女の仲間を待ち伏せした。クレリックは巨人の目にシアリング・ライトの光線を投げつけ、それに光輝ダメージを与えて一時的に足止めする。
クレリックの友である星と契約したウォーロックはグロウ・オヴ・ウルバンで別のトロールを突き刺して援護し、圧倒的な光を放つ外宇宙の輝ける爆発が光輝ダメージを与える。
その他にもいろいろ。これらの例が説明している要点は光輝ダメージと神聖ダメージに同じルールの中でどう意味づけするかということである。ひとつ前の版で、神聖ダメージはクレリック(やその他の信仰キャラクター)が特定の善の呪文によって発生させるダメージだった。第4版で神聖ダメージは不在で、それは光輝ダメージに置き換えられた。しかし、光輝ダメージは最初の構想にあった神聖ダメージより大きな靴――たとえばとりわけ強い光、神秘的な月光や星明かり、あるいは“彼方の領域”よりのこの世ならざる光など、普通ではないエネルギーによる光の疾走――だった。
問題はそこだ、神聖ダメージと光輝ダメージは同じゲームの中に存在できるだろうか?
何人かは光輝ダメージと神聖ダメージは別名であるため2つのダメージ種別は共存できないと考えている。これが真だとすれば、ダメージ種別は互いのつま先を踏みあっていることになる。
他は神聖ダメージは光輝ダメージと別ではなければならないと、“善”と“不思議/狂気の光”は1つのダメージ種別にとってはあまりに広い範囲である。ルールに両方のダメージ種別を含ませておきたいなら、信仰の影を光輝種別から消し、それぞれの領域へ収めることになる。
神聖ダメージと光輝ダメージは同じゲームに存在できるだろうか?
- はい、それらが被らなければ。
- いいえ、それらは近すぎるため、どちらかにしなければならない。
2012年02月04日 たとえば、ダイクスはSCAでデュプレ(Dupre)と呼ばれていたが、リチャードはそれをもじった「スーパーデューパー(Super Dupre)」というあだ名で自分のことを呼ぶよう食い下がった。 [長年日記] 編集
§ [DnD][DnDNext] 『+1以上でヒット?(+1 or Better to Hit?)』
2012年01月19日、木曜日、午前09時12分
投稿者:Evil_Reverendかつて、すべてのダンジョン・マスターは必ずといっていいほどちょっとした技術的問題やルールの隙間を埋めるためのハウス・ルール集や、通常のプレイで適用する特別な例外を持っていた。いくらかのDMは少ししか持たなかった。他の膨大な量を持っていた者は彼らのゲームの変更と訂正をバインダーにファイルしていた。私も例外ではない。私たちは8つの能力値を持っていた(【知覚力】および【容姿】)。私たちは『ロールマスター』の『アームズロー』にあるクリティカル・ヒットとファンブルを使っていた。私が変更したルールのひとつで突き抜けて印象に残っているのは“+χ以上のヒット”で、それは私のゲームのプレイヤー・キャラクターにとって災いの種だった。
君は私が魔法のアイテムの出し惜しみをしたというかもしれない。私がやっているキャンペーンに10レベルのキャラクターが加入するなら、私は君の装備をまるで1レベルのキャラクターであるかのように装備を買うよう指示するだろう。私は“与えすぎ”なキャンペーンの原因を知っており、それとは逆方向のことを行なった。君はたとえ両手剣にdouble specializationしていても、私のゲームで+1マンキャッチャー(訳註:さすまた)を見つければ興奮するだろう。
魔法のアイテムの希少性は公平ではなく、私のキャンペーンの性質と雰囲気を決定づけ、私は配るアイテムに手を加えられる――こうしてアイテムをより特別なものにできた。これは私にとって素晴らしいことだった。悪かったのはPCがどうやればガーゴイルを傷つけられるかということで、彼らの攻撃はモンスターの岩のような肌にはじかれていた。
かつて、いくらかのモンスターはたとえば+1(ガーゴイルの場合)、銀あるいは魔法(ワイトの場合)、あるいは+2以上(エレメンタルの場合)など、特別なものでなければ武器のダメージを無効化する特徴を持っていた。これは君が通常の武器でどんなアーマー・クラスにヒットしたとしても、これらのクリーチャーに対して決して打撃を与えられないことを意味する。これは魔法のアイテムが乏しいキャンペーンの場合、ウィザードとクレリックがガーゴイルに対処し、冒険者パーティは呪文の尽きた状態で絶望的な悪人との対峙を強いられることになる。逃げるか死ぬかだ。
後になり、私は古い“+1以上”のメカニクスを少し好きになった。それはルールが君に世界とそこに生きる脅威について語りかけているからだ。1~32ダメージを出せる8、12、あるいは16ヒット・ダイスのモンスターがやって来るより、アース・エレメンタルが単体で町にやって来るほうが一大事なのは、呪文使いか輝く剣を持つ英雄以外、それが共同体を破壊することを止められないからだ。
しかしその時に私は制限が厳しすぎると感じたので、手早く処理するために武器の必要条件に関係無く“出目20”は常にヒットするルールにした。これは依然プレイヤーを苦しめたが、それは彼らに可能性を与えた。私は多くのDMが私と同じ状況でルールを無視したり、類似した方法で解決したか、あるいは他のことを思いついたと考えている。事実、第3版で出現したダメージ減少ではD&Dがこのメカニクスを取り込んだのだから。
ダメージ減少は第1版と第2版において、たとえば+1、+2、+3のような特別なものでなければあらゆる武器によるダメージを軽減していたことを再現していた。高いダメージ減少はすべてまでとはいかないものの、これらのクリーチャーに武器で与えられるダメージのほとんどを軽減する助けになっていたが、PCがより多くの資源を費やすことでこれらのクリーチャーを削り取る機会はあった。ファイターは一撃をぶちかますために《強打》を使った。そして術者は味方の武器やダメージ出力能力を強化した。こうして、PCは彼らが必要なアイテムを持っていなくても、ヒット・ポイントなどを犠牲にはするがモンスターに対処することができた。
第3.5版のルールで、ダメージ減少は大規模に縮小された。数値は全般的に下がり、+2や+4武器で克服できるダメージ減少はもはやどのような魔法のアイテム(あるいはエピック級アイテム)でも克服できるようになった。これは意味をなした。つまり、ダメージ減少40/+3を持つモンスターは基本的に武器ダメージが無効だった。ダメージ減少20/魔法はこれらのモンスターの致死性を減らし、DMはそれを出すことでパーティを皆殺しにする心配無しにしばしばそれを利用できた。この流れには不幸な副作用もあった。これにより+3、+4、あるいは+5武器を発見する重要性が減った。多くのプレイヤーはより高いプラスを捨て、ショック、フレイミング、そしてホーリィのようなダメージを出すための強化を選んだ。またさらに、1レベル呪文のマジック・ウェポンにより、1レベルで大半のダメージ減少を克服することができた。いくつかスクロールを書いておけば、君は二度とダメージ減少を心配する必要が無い。
第4版ルールの抵抗はダメージ減少および“+1以上でヒット”の概念をどちらも呑み込んだ。伝統的にダメージ減少を持っていたモンスターの一部はその特徴を失い(たとえばエレメンタル)、他の特徴と統合され(たとえばガーゴイルのストーン・フォーム)、あるいはそのモンスターがどんなダメージでも発生源に関係なくχだけ軽減することを意味する、あらゆるダメージへの抵抗χとなった。より簡単に、より速く、そしてより管理を楽に、抵抗ルールはDMがゲームとゲームの間でPCの攻撃がモンスターに通用しないことを心配せず、より楽に扱えるものとなった。
すべての版を通し、今回の“+1以上”ならヒットは尖ったもののひとつで、あらゆる版においてこれを何とかする方法をゆっくりと探してしまうのはこの特殊能力で印象に残っていることだ。私の質問はこれだ。“+1以上の武器ならヒット”あるいはダメージ減少のメカニクスはまだゲームに必要だろうか?
ダメージ減少は抵抗の外で定義される固有のものでなくてはならない。なぜならダメージ減少は武器攻撃だけに適用され、武器が特定のプラスか素材ならば克服できるものだからだ。ダメージ減少はそれ自体が特別ルールで、固有のものであるべきだ。
ダメージ減少の特色は別のルールとして存在しえず、統合的概念に組み込まれたり他の統一的メニニズムにできるという考えもある。こうした場合、君は“武器への抵抗3(銀の場合無効)”や“殴打、刺突、斬撃への抵抗3(+1で無効)“というような表記を見るかもしれない。
そしてもうひとつ、ダメージ減少や抵抗といった種類のルールは完全に消え去り、モンスターごとに特別な説明を行なうのが最適なメカニクスだとする集団もある。
さて、君はどう考える?
ダメージ減少はゲームに必要だろうか?
- はい、しかし第1版か第2版のルール以外で。
- はい、しかし第3版のルール以外で。
- はい、しかしたとえば、斬撃への抵抗5(魔法以外)など抵抗の例外処理として。
- いいえ、この特徴は抵抗として扱って欲しい。
- いいえ、私はダメージ減少が嫌いだ。
- いいえ、私はアイスクリームが好きだ。
§ [DnD][DnDNext] 『物語を助ける数値(Mechanics Supporting Story)』
2012年01月20日、金曜日、午前09時49分
投稿者:MonteCookドワーフは斧と親しみ、エルフは弓を好む。ハーフリングは優れた登攀者だ。普通のウィザードは武器を軽蔑する。ノームはコボルドを憎む。バードは派手に着飾る。これらのすべては長い間ゲームの一面として存在した味わい深いものごとだ。私たちすべてはそれらを知りそれらに親しみ、私たちはゲームの雰囲気を記述した文章でその一部を見ることができる。
だが、それらもゲームのメカニクスに組み込まれるべきだろうか? たとえば、バードの服装をどう数値的に規定するか考えるのはそんなに難しいことではない。事実、それらはかつて何らかの方法でゲームの中に存在していた。だが、それらは必要だろうか? “ドワーフは斧に親しんでいる”ことを表現するためにドワーフは斧に対する特別な親和性や斧を扱うときのボーナスが必要だろうか? 斧を扱う時に何らかの数値的な利益が無いと、多くのプレイヤーは雰囲気を無視するだろう。他は物語という面だけに基づいて斧を使うだろう。そして大部分のドワーフが斧を選ぶ数値的な有利さが無い時にロングソードを選ぶのは、そんなによくないことだろうか? 物語はそれ自身を目的とするだけでよいのか、あるいは――ゲームのルールによって定義された――リアリティの助けが必要なのだろうか? ルールは雰囲気に意味を与えるのだろうか、それとも雰囲気はそれ自身で立たなければならないのだろうか?
ゲームの雰囲気はゲームの数値が直接支える必要があるだろうか?
- 雰囲気は数値から独立すべきだ。
- 雰囲気はゲームのルールにより支えられるべきだ。
2012年02月05日 「君なら、僕のゲームでどんなせりふを言ってみたい?」 [長年日記] 編集
§ [Promiscuus] ふと横を見る
このblogのカレンダもいつのまにか五年目突入していた事に気づき、なかなかに死にたいゲージが高まったですぅ。
2012年02月06日 剣を交えた栄光の日々は、彼にとっては遠い昔のこととなっていた。 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e][LnL] 『版の統合、その2(Uniting the Editions, Part 2)』
伝説と伝承
私は先週、私たちが版を統合することに熱心な理由と、私たちがD&Dというゲームの版ごとの雰囲気とプレイ・スタイルをどうとらえているかについて語った。私たちが第1版と第4版をプレイする橋渡しになるものを作成しているという話でないのは明白だ。そうではなく、私たちは同じルールで第1版のスタイルや第4版のスタイルでゲームをプレイすることができる。また、テーブルを囲むプレイヤーは彼らが遊びたいキャラクターのスタイルを選ぶことができる。さて、これからスタイルとD&Dについて語ろう。
私たちがプレイ・スタイルを扱うときにやろうとしているのはモジュール化だ。第3版のスタイルはキャラクターの個性化と戦術的な戦闘ならば、キャラクターの個性化に特技や技能というオプションを使えねばならず、プレイにはマス目とミニチュアが必要になる(そしてルールは機会攻撃範囲、機会攻撃などをサポートする)。だが第2版のスタイルのゲームで、これらのオプションの一部あるいはすべては好ましくない。このモジュール制が真に目指すのは、君が版のスタイルを選ぶ必要が無いところにある。一言で伝えるなら、君は第1版の速い戦闘と第3版のキャラクター個性化手段や、そのほかの組み合わせを使うことができる。
では君の出発点はどこだろう? 現在の作業は、君がゲームの基本にして中心だと感じる部分からそれらのオプションを階層化するものだ。それがD&Dの精髄を抽出するということだ。それは君が誰かがD&Dをプレイしているテーブルの声を聞き、どの版をプレイしているか判らなくても彼らがD&Dをプレイしていると思える要素である。これが、私たちが現在行なっていることだ。
だがその答えのいくつかは明らかである。3から18までの6つの能力値。ファイター、クレリック、ウィザード、そしてローグ。(あるいは、君がお望みなら、ファイティングマン、クレリック、マジックユーザー、そしてシーフだ。)キャラクター・レベル。経験点。攻撃する時のd20ロール。マジック・ミサイル。ファイアーボール。ホールド・パーソン。その他いろいろ。
この方法はこうも考えられる。ゲームのおよそ40年の歩みから、D&D全体に通底する固有のスタイルが無いということは無い。君がこの方法の到達点で、ゲームがこの到達点で見ることになる風景は――偶然の一致では無く――それはオリジナルD&Dと似たものだ。もちろん、まったく完全に一致したものではないが、近いもの。それはOD&Dの雰囲気があるゲームだ。
そして、私たちはその優れた土台の上や外に増設をすることができる。
私は君がたくさんの質問を率直にしてくると知っているが、私も同じだ。そして公開プレイテストの場で――共に答えを見つけていく。さて、次に君が行なうもっとも大きな質問は、さまざまな個性化をどう行なって決定するかだろう?
私はその答えのある一部はプレイヤーがもたらし、ある一部はDMがもたらすものだと考える。これは私のゲーム全般に対する哲学と大変密接に結びついている。プレイヤーは(DMの意見も酌んだ上で)彼らがプレイしたいと思うキャラクターでプレイできなくてはいけないし、DMは(プレイヤーの意見も酌んだ上で)彼らが行ないたいと思えるゲームを行なえなければならない。
それからいくつか――たとえばキャラクターが技能と特技、あるいは技能、特技、そしてパワー、の長いリストを持っているかどうかに関わらず、能力値、ヒット・ポイント、アーマー・クラス、そして攻撃ボーナスだけだとしても――プレイヤーによる選択がある。いくつかの選択はDM次第だ。ミニチュアとマス目を使うのは、DMの選択だ。冒険が明日の糧を得るためにダンジョンを徘徊して銅貨を探すものか、次元界をまたにかけて多元宇宙を救うための神話的クエストを行なうものか、それもDM次第だ。(後者の選択は雰囲気だけかもしれないが、それによってルールにどのオプションを導入するか決めることができる。)
そう、実はゲームの選択を行なう基盤はいくつかをDMが、いくつかをプレイヤーが作るもので、全体的なゲームの雰囲気と、グループで旧版を“模倣”できるかもしれないものだ。だが、より重要なのは、これらの選択で人々が彼らの望むプレイを行なえるようになるということだ。実質的に、グループはD&Dで彼らの版を作ることになる。そしてそれは本当に一番面白いところだけになると、私は考える。
2012年02月07日 「MUDで死なない人生など、人生ではない」 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e][HotEC] 2月:『Heroes of the Elemental Chaos』
製品カタログより:火と土を統べる者。風と水の王。『Heroes of the Elemental Chaos』は“元素の渾沌”とそこに棲むプライモーディアルなる存在に関連するプレイヤー・キャラクターを作成するための決定版ソースブックである。それは自然世界の英雄に元素がどう影響するかを示し、プレイヤーに元素を主題にしたキャラクター・オプションを提示する。
さあ、本を盗み読み、元素クリーチャーがあらわにする純粋な能力、元素魔法の使い方を学ぼうではないか。これらのクリーチャーは“元素の渾沌”に由来する生の力を、自分自身を媒体にしてその次元界から取り出す。冒険者には自分自身を元素のクリーチャーに変異させるなど、下方次元界の力を我が物とするための非常に多様な方法が存在する。
『Heroes of the Elemental Chaos』の第1章では君のキャラクターが元素の力を探求するための方法、君自身が元素のクリーチャーに変異したり、君自身を元素のエネルギーになじませたり、君のキャラクターに彼や彼女の力を与えてくれる元素の後援者を見つけられるかもしれない。
『Heroes of the Elemental Chaos』の第2章では元素魔法と“元素の渾沌”に関連したテーマが数種類準備されている。テーマは称号、職業、あるいは原型であり、君はこれを君のキャラクターの詳細なありようやオプションとして使用することができる。君のクラスおよび種族に君のテーマが加わって君の冒険者はより生き生きとした独自の存在になる。君はヒューマンのスレイヤーかもしれないが、君はウィンドロードやアースフォージャー、あるいはモートボーンと呼ばれるかもしれない。ほとんどのテーマはどんなクラスや種族でも使用できるので、君は想像に最適なテーマを選ぶことができる。
それぞれのテーマには君がキャラクターの背景や彼や彼女が世界でどういう立ち位置にあるのか説明する時に使えそうな物語要素を持っている。君がテーマをキャラクター作成の一環として選んでも、高レベルになってからテーマを適用したとしても、君はダンジョン・マスターと協力してキャラクター・テーマを選んでキャンペーンの背景にすることもできる。
この章には以下のテーマが含まれている。
- デーモン・スポーン:デーモンの先祖に持つ者。
- アースフォージャー:土の元素使い。
- エレメンタル・イニシエイト:元素の修道僧。
- ファイアクラフター:火の元素使い。
- アイアンロート:金属の元素使い。
- イェニチェリ:強力なジンニーのしもべ。
- モートボーン:元素の領域で生まれた者。
- プライモーディアル・アデプト:プライモーディアルの司祭。
- ウォーターシェイパー:水の元素使い。
- ウィンドロード:風の元素使い。
アースフォージャー
Earthforger/土鍛えの匠
「俺の魂に土の元素が満ちてくる」
アースフォージャーは土の元素のように強く、頑丈で、そして無慈悲だ。彼らは岩からエネルギーを引き出したり、それを敵の背後で開放して動揺を誘うことで、その力を攻防両面で顕現させることができる。
アースフォージャーは大きな力を行使できるが、その能力はさらに大きな対価で得たものだ。彼らがこの元素魔法を掴み取って理解した時、アースフォージャーは元素のクリーチャーとして再誕している。
ドワーフははるか昔に土鍛えの技術を得た。多くの賢者はドワーフがジャイアントの奴隷となっていた時にこの種族が元素の力を学ぶ第一歩を踏み出し、それはゲイレブ・ドーアという種族の誕生にも繋がった。貴金属と宝石を山の地下深くから掘り出していたドワーフの鉱夫は、長い時の中でプライモーディアルの欠片に出会い、結晶化の魔法という創世の力を得た。これらの欠片を使うと、ドワーフはより簡単に石を形成できる上、さらに悲惨な拷問にも耐えることができると気づいた。
元素の力に魅入られたドワーフの数はわからないが、彼らはその魔法で己を見失いながらも、過酷な奴隷の状態からドワーフが逃れるための叛乱においては心強い味方として充分な働きを示した。
他の種族も同じような状況で土鍛えの能力を開花させた。ゴライアス土の元素の扱い方を山の野営地を見守る石の精霊に教わった。長いことアンダーダークで暮らしていたノームのスヴァーフネブリンは、ドラウの奴隷狩りから逃れて他の敵対的人型生物を倒すために土鍛えの力を使った。旅人は定命のクリーチャーから生ける石へと変性した謎めいた隠者と出逢ったことを話す。そうなる個体は珍しいが、それでも荒野を探検する者たちは、荒涼としたそれらの土地にはいまだプライモーディアルの指紋を見ることができ、アースフォージャーと出くわす機会も多いかもしれない。
ダウンロード(772キロバイトのPDF)
ついに発売を今月にひかえた『Heroes of the Elemental Chaos』の(おそらく)最後になるプレビューが『February: In the Works』に掲載されたですぅ。
今回は元素使いを扱ったthemeのひとつEarthforgerですぅ。元素使いのthemeはそれ自体が能力かつ称号になっているので、キャラクタを立たせるツールとして優秀そうですぅ。一芸能力者をビルド上の極端な負担にならないデータで再現する上で、themeはとてもいい位置だと感じましたぁ。
能力と称号をパッケージングするのは『トーキョーN◎VA』や『ブレイド・オブ・アルカナ』の元力使いに通じるものがあるですぅ。
ついでに、プレビューもこれで打ち止めだと思うから[HotEC]でカテゴリを切っておいたですぅ。
2012年02月08日 大西洋の向こうからメールを送ったのは、当時エセックス大学の学生だったロイ・トラブショーとリチャード・バートルだった。 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e][HotEC] 『混沌を形作る:クラスとテーマ(Designing Chaos: Classes and Themes)』
デザイン&デベロップメント
元素の力とは何か、それをどうプレイヤーに使わせるのか? これらは去年のD&D Experienceで私に投げかけられ、私が『Player's Option: Heroes of the Elemental Chaos』の仕事をしている間つきまとっていた質問だった。既にゲームで一般的なクラス、さらにテーマ、特技の組み合わせ、さらにキャラクターをカスタマイズする他のルールの要素を考えると、収録するクラスに新しいパワー源を持ってくるという考えは難しかった。さらに難しい役目だったのは、元素の力は既にゲームで垣間見えていた要素だったことだ。君は混沌のソーサラー、ウィザードのパワー、さらに原始のクラスの中にそれを見ることができた。そして君が魔法のアイテム、伝説の道、さらなる方のオプションを探せば、君はゲーム全体に元素が“侵食”していることを見つけるだろう。キャラクターは既に一定、あるいは他の形で元素のエネルギーに触れられるため、元素のパワー源を新定義するのはできそうにもないことに思えた。
そしてある考えが私に一撃を喰らわせた。その鍵はキャラクターが元素の力を使う手段と目的だった。D&Dのキャラクターは他の手段で元素のエネルギーに触れることができる。混沌のソーサラーは下方次元界から秘術で生の力を導く。原始のキャラクターは原始精霊の導きにより元素の力を招来する。大地の領域のクレリックは信仰の助けを借りて土の元素を操る。どの事例でも、他の魔法様式によって元素のエネルギーに触れている。
この考えを念頭に置けば他のパワー源とのつながりも論理的に説明できるので、私はそれら既存の元素の力を体系づけた。他の冒険者は直接利用するための手段を持たないため、元素のエネルギーに触れるためには異なる形式の魔法に頼らざるをえない。この考えは私を元素のクリーチャーは専用の元素の力を持っているべきだという結論に至らせた。[元素]キーワードのパワーを拡張し、元素の純粋な部分を生まれつき顕現させられるようにする。
この極端な構想と奇妙な思いつき――それは元素魔法が形而下に現われて創造されたクリーチャーというものだった――は唯一であるべき元素の種族(ジェナシ)がその位置にあるためD&Dのプレイヤーに紹介するのは難しいということになった。だが私が企画の開始時に確認した問題の解決策として、それは意味をなした。私が求めていたのは既存のキャラクターをエレメンタルへと変成させるが、代償として特技を要求しない(これではかなり退屈になる)ものだった。我々は新種族の作成を検討したが、既存のキャラクターのプレイヤーもそれを使えるようにしたかったため、その方法を捨てた。そして我々は人気と柔軟性を持つ、キャラクター・テーマに目を向けた。私たちはキャラクター・シートを最低限書き換えるだけで変成の理由付けとなり、既存のキャラクターのパワー源に触れることができるテーマをいくつか作成できた。
この本に収録されているほとんどのテーマでは開始時特徴でクリーチャーの起源を変更し、それが起こった理由をいくつか提示している。たとえばデーモン・スポーン(このテーマは第1版の『Monster Manual 2』に収録されていたalu-demonからデザインの着想を得た)。このテーマを持つキャラクターは彼や彼女の体にデーモンの末裔を示すもの――角、翼の名残、尻尾のようなもの――を持っている。キャラクターは他の種族の一員かもしれないが、デーモンの血によってエレメンタルとして扱われる。他の、たとえばファイアクラフターのようなテーマは、彼らがプライモーディアルの欠片、元素の末裔であること、あるいは“元素の渾沌”にさらされることで、エレメンタルとして蒸留されたことを表現する。
元素の末裔の問題を解決し、我々は元素のエネルギーを既存のパワーとは異なる使い方をする元素のパワーをどう作るか模索した。テーマのパワーと利益は、テーマと関連する特定の要素に集中する傾向がある。たとえば、ウォーターシェイパーのテーマは君にバフェッティング・ウェーヴという敵に向かって崩れていく水の壁を作ることができるパワーを与える。テーマはその要素を強く反映して表現するテーマの利益を与える。水はしばしば交流、変転、そして癒しと結び付けられるため、ウォーターシェイパーは〈治療〉およひ〈看破〉を強化され、君と君の味方の精神を繋げるパワーや、君がその外見を変化させて長時間そのままで楽しめるパワーを用意した。
この本ではこれらの元素魔法が元素のクリーチャー天与のものだという考えを示しているが、例外がある。キャラクターは真の元素魔法を、元素の後援者に与えられて帯びることができる。イェニチェリのテーマは元素のパワーをジンニーの後援者から下賜される。イェニチェリが元素のパワーを使う時、彼や彼女はその力を直接その後援者から引き出している。
テーマはパワー源について多くの役割を果たしたが、我々はクラスを拡張する時も、そのクラスが元素のエネルギーを使っているかもしれないパワーと歴史的にどう関わっているのかを示した。拡張されるクラスを選ぶのは簡単な仕事ではなかったが、テーマに助けられて我々はいくつかのクラスをふるいにかけた。我々は“元素のファイター”を作成しなかったが、それには理由が無いわけではない。君が元素の雰囲気を持ったファイターをプレイしたいなら、君は元素のテーマを選ぶだけでそうなれるからだ。いくつかのアイテム、特技、伝説の道、そしてその他メカニクスの塊を集めれば、君はファイターと他のクラスの境界線をぼやけさせること無く元素との繋がりを表現できる。
そして、我々は5クラスを拡張することにした。ウィザード、ウォーロック、ソーサラー、ドルイド、そしてモンク。私たちはどれについても、新しいサブクラスを作るか既存のクラスに新しい作成オプションで拡張するか(いくつかはサブクラスをデザインした後にも)検討した。ソーサラーを除き、我々はそれら新しいものを作成する代わりにクラスを拡張することにした。理由? これを読んでいる君は、既にキャラクターを持っているだろう。君に新しいキャラクターを作成させたり大幅に既存のキャラクターを修正させるより、我々は君にできるだけ少ない修正でこれらを使えるようにしたかった。この場合、君が『プレイヤーズ・ハンドブック』のウォーロックをプレイしていても、君は契約を変更する、異なるパワーを選ぶなどでよく、どちらにせよ君は基本的なキャラクターの構想をそのままにしておける。
『Dark Sun Campaign Setting』のファンならクラスの章の類似点を多く見出せるだろうが、これはこれら元素のキャラクターが既存のゲーム(例示したものの場合、他のキャンペーン・セッティング)へ簡単に導入できるようにするためである。センチネルのドルイドは荒野のドルイドに砂漠の世界にぴったりの、元素魔法を操り世界の荒野を守護するという新たな選択肢を与える。
この本にはDark Sunと相通じる部分もあるが、我々はまた第2版のセッティング『Al-Qadim』も呼び起こした。私は常々シャイルのキットが興味深くて魅力だと考え、その旧版に取り残されていた素晴らしい構想をウィザードの作成オプションとして復活させようとくわだてた。シャイルの作成オプションを選ぶと、君はジンのしもべを手に入れ、彼らは突然消えると“元素の渾沌”の諸侯から君のために呪文をもらってくる。君の同盟者であるこの小さなエレメンタルで君はハリー・ポッターから思いついたウォータリィ・スフィアから、たとえばメルフズ・ミニチュア・メテオス、ディグ、リバース・グラヴィティなどの古典的呪文まで、広く元素のパワーに触れることができる。君がシャイルの作成オプションを選ばなくても、新しいウィザードのパワーは、君がプレイしているさまざまなウィザードの冴えた新呪文としてすべてのウィザードに開放されている。
我々はウォーロックとモンクについてもウィザードとドルイドのデザインと同じようにパターンとメカニクスの拡張を行ない、ソーサラーのためには新しいサブクラスを作成することにした。単純化された戦士のスレイヤーのように、プレイが楽な呪文使いを作成することについては多くの議論があった。エレメンタリストは“元素の渾沌”から直接力を引き出し、作成時に選んだ専門分野で個性付けられる。エレメンタリストはエレメンタル・ボルトを投射するか、サブクラス独自の元素のパワーを使用できる。クラスの専門分野によってエレメンタル・ボルトのパワーはダメージ種別や強化のオプションに修正を受ける。エレメンタリストは一日毎攻撃パワーを修得しないため、クラスの無限回パワーがより強力な傾向がある。その結果、誰でもプレイできていい時間を過ごせる影響力と決定力を持った撃破役に仕上がった。
『Player's Option: Heroes of the Elemental Chaos』はリッチ・ベイカーと私がなじみ深く新しいゲームの領域を探り始めた時から、面白い企画だった。多くの要素を旧版の内方次元界から呼び戻して“元素の渾沌”と関係した新しいクラスやテーマに結びつける。さらに、この本のオプションによって君がどれくらい深く元素の力を受け入れるかを決定することができる。君は元素の遺物を発見してその力を引き出すかもしれないし、生の混沌のエネルギーを吸収して真に“元素の渾沌”の英雄になるかもしれない。元素の力は君の命令に従い、それらにできないことはほとんど無い。
著者について
ロバート・J・シュワルブは『ダンジョンズ&ドラゴンズ』、『ウォーハンマー・ファンタジー・ロールプレイ』、『氷と炎の歌RPG』、『スター・ウォーズRPG』、そしてd20システムをはじめとしたおよそ200作品のデザインやデベロップに貢献している。彼が最近ウィザーズ・オブ・ザ・コーストで行なった仕事の一部は、『Book of Vile Darkness』、『Spiral of Tharizdun』のfortune card、そして小説『Death Mark』である。ロブは『Dragon』と『Dungeon』への常連寄稿者でもある。著者に関するより詳しい情報は、彼のウェブサイトwww.robertjschwalb.comか、彼をTwitterでフォロー(@rjschwalb)することで得られる。
2012年02月09日 彼は地元のゲーマー向けにミニコミ誌を作りはじめたが、大学に入る二年前には『ソース・オブ・ザ・ナイル(Sauce of the Nile)』という全国版ゲーム同人誌の制作を引き継ぎ、自分が作り上げた剣と魔法のゲーム「スペルバインダー(Spellbinder)」のルールを印刷した。 [長年日記] 編集
§ [DnD] 『遍歴と漂着:すべての版に捧ぐ』要約(前篇)
このエントリは、先月の26~29日に開催されたDnDの大規模コンベンション、D&D Experience 2012で26日に行なわれた『遍歴と漂着:すべての版に捧ぐ(Charting the Course: An Edition for all Editions)』のセミナの前半部分をまとめたものですぅ。
セミナの概要を解説しておくと、これはDnD Nextを主導するモンテ・クック、マイク・ミアルス、ジェレミー・クロフォードの3名を迎えて新世代への展望を語るというもので、旧版を振り返りながらイベントの2週間前に発表されたDnD Nextの大枠をより鮮明に提示するものだったですぅ。なお、司会者はグレッグ・ブリスランドですぅ(文中敬称略)。
- 次代へ伝えたいものは?
- プレイヤとDMの関係。もちろん、ファイアーボールも(モンテ・クック)。
- プレイヤが想像力で世界を探検すること(マイク・ミアルス)。
- つまり、世界と物語を作るための道具箱……それが魔法やよいゲーム・デザイン(ジェレミー・クロフォード)。
- DnDの精髄とは?
- まず、それはRPGとは何かということだ。そして、それはDnDとは何かということでもある。そしてそれは共通言語。恐怖のガゼボやヘッド・オヴ・ヴェクナのように、文化として共有された物語だ(マイク・ミアルス)。
- デザイナには多様な人々の多様な欲望を実現できる、それぞれが異なるDnDをプレイ、運営できる懐の深いゲームを実現することが求められている。その手始めとして必要なのがゲームの核を抽出することで、それを多様なスタイルが求めるモジュールの基盤にする。コアだけでゲームをプレイしてもいいし、モジュールを導入して戦術性を強調したり、物語性を強調してもいい(モンテ・クック)。
- デベロップメント・チームの役割は?
- デザイン・チームに明確な目標を与えること。提案を実行した場合どうなるか、目標達成に妥当かそうでないかを調査して評価を与える。すべてのルールは短期的にも長期的にもこのふるいにかけられる。もちろん、レベル毎にモンスタが出すダメージなどの数値計算も行なっている(ジェレミー・クロフォード)。
- モジュール・システムとゲーム・バランスの兼ね合いは?
- モジュールは解体の手法よりに構築される。モジュールとして分解できうる要素はコア・ゲームの中にある。たとえば、ファイターはいくつかの核となる能力と概念からなっているが、これを別の能力と交換することでカスタマイズの幅を持たせる。2人のファイターの片方が複雑なものを使っていても、それは交換して得られたものなのでバランスは保たれる。そして、DMのためにもゲームのカスタマイズに使えるモジュールがある(ジェレミー・クロフォード)。
- DMが「すごく戦術的なゲームをやるよ」と言えば、プレイヤはそれを指針にして合わせたキャラクタを作成できる(モンテ・クック)。
- DMがキャラクタ重視のゲームをやりたい時も、何が望まれているかを理解した上でプレイヤは戦術重視のキャラクタを作ることができる(マイク・ミアルス)。
- もっと社会的な駆け引きを楽しみたいなら、DMはそれをサポートするモジュールを導入できる。より戦術的な戦闘を行いたいなら、そのグループはDMとプレイヤのやりたい事を反映してそのモジュールを導入できる(ジェレミー・クロフォード)。
- 君は大規模戦闘を大局的に眺めるか、個人の視点から見るか、どちらにする? 物語によってモジュールからルールを導入してキャンペーンをカスタマイズできる(マイク・ミアルス)。
- ロールプレイ、戦闘、探索はどうサポートされる?
- それら3つをサポートできるなら、ゲームで重要な90%は網羅できたことになる。カスタマイズはテーブル単位で行なう。DMはプレイヤと共同で彼らのゲームを作るために選んでいく(マイク・ミアルス)。
- これらの選択はクラスをデザインする助けにもなった。これらの戦闘で重装で戦闘向けのファイターと探索を主にするローグはそれぞれの役割をまっとうできる。バードだって楽しめる。プレイヤーが戦闘の中や外で行ないたいことにそって、それをよくサポートするクラスがある(モンテ・クック)。
- ローグは探索能力に長けているかもしれないが、カスタマイズでより“不器用な”ローグを許容するかもとしれない。君がプレイしたいキャラクタを作るためにコア・クラスから少しの要素を交換すればいい(マイク・ミアルス)。
- 高レベルでのプレイは機能する?
- ゲームはどの版でも特定のレベルで“壊れて”しまうが、それは壊れたのではなく、変化したのだと私は考える。私は第4版が高レベルでの変化と、その変化するものを明確にすることについて最善を尽くしたと思う。私たちはそれを未来にも持って行けるし、君が特定のレベルに達した時に開放されるクラスやキャラクタのオプション一覧も準備することができると思っている。城を建造したり、部下や家臣を持つような、他のオプションも持つことができる。私たちはそれを高レベルのキャラクタが得られるものに組み込める(モンテ・クック)。
- 私はモンテの異なる人々が異なるものを指して高レベルがゲームが壊れるという指摘は実に重要な点をついていると思う。彼らのキャラクタが真に強くなることに一部の人は興奮する。ここでの疑問は本当にそう変わらないといけないのか? ゲームは高レベルでどう変わるべきか? それはどう見えるべきか、そして私たちはそれらすべてを満足させるだけのオプションを作らねばならないのか? こういうことこそ私たちが高レベルのプレイを考えて答えを出そうとしている真の問題だ(マイク・ミアルス)。
- モンスタについての話は?
- 低レベルの脅威でもすべてのレベルに顔を出せるようにしたい。オークは最初恐ろしく徐々にそうでは無くなるが、決して無関係にはならないように。成長して攻撃ボーナスが伸びるだけではなく、より面白いことができるようにしたい(モンテ・クック)。
- これはまた、よい世界構築の道具をDMに与えることでもある。オークはあらゆる地域で常に恐れられている。たとえキャラクタが成長しても、DMがパーティをオークに遭遇させたいと思った時にすぐ使えるものを『モンスター・マニュアル』で得られるようにしたい(ジェレミー・クロフォード)。
- プレイテストの所感は?
- プレイテストのフィードバックは慎重に検討される。フィードバックによって得られたひとつの閃きがルールを作らせたとして、それが正しいものとは限らない。1つの新しいルールの代わりに複数のカスタマイズ用素材をDMに提供することもあるだろう(マイク・ミアルス)
- 内部でのプレイテストは9ヶ月以上をかけた。痛感したのは人の数だけDnDの経験はあるということだ。これはつまり、正反対のフィードバックを受け取ることもあるということだ。デザイナの仕事というのはこれに建設的な解決を与えることで、正反対の意見をどちらもつかむためにモジュールという方法がある。(ジェレミー・クロフォード)。
- 本当に重要な挑戦としてDnDのウィザード“らしさ”、DnDのレンジャー“らしさ”の追求がある。時間も限られていたので難しい挑戦だったが、いい仕事をした自負がある。プレイテストでは君たちの助けを期待している。DnDのレンジャーらしさはアラゴルンやドリッズドを見れば大体仕上がりがわかる……ああ、私はレンジャーといえばドリッズドよりアラゴルン派だ(モンテ・クック)。
- そうした広い想定範囲に向け、どんなアドベンチャーをデザインする?
- 一般的な雰囲気のアドベンチャー――政治的陰謀劇や古典的なダンジョンものを用意することについて会議があった。いくつかはより狭い範囲を狙うものになるだろう。また、君たちはそれを砂場型アドベンチャー、つまり環境にきっかけを用意し、生き生きしたNPC、わくわくする場所、プレイヤとDMにとってのカンバスと絵の具にすることもできる。時にはそれが最高のやり方だろうが、必要とする人のためにたくさんの誘導を準備しておくことはなおよい。(ジェレミー・クロフォード)。
- さて、あなたのテーブルでやりたいことは? どんなモジュールを導入する?
- たぶんミニチュアを使うが、そこまで戦術的なものをやりたいわけではない。また、社会的なやりとりや探索をダイスのロールではなくプレイヤの説明によって進行させたい(モンテ・クック)。
- コアだけの単純なものから始めて、キャンペーンの経過が次の始まりに繋がるような柔軟性の高いもの(マイク・ミアルス)。
- セッションごとに大規模戦闘と通常規模の戦闘を行き来するように、ルールの柔軟性が高いもの(ジェレミー・クロフォード)。
ここで前半部分は終わり、一般参加者による質疑応答の時間に移るですぅ。その要約も近いうちに公開できると思うですぅ。
このエントリ執筆にあたっては『D&D XP Seminar Chat Streams』、『Seminar Transcript - Charting the Course: An Edition for all Editions』、Twitterの#DDXPタグなどを参考にさせていただきましたぁ。
2012年02月10日 「ダンジョンズ&ドラゴンズ」では、“人々が一緒に冒険に出かける”ことも大きな楽しみなのだ。 [長年日記] 編集
§ [DnD] 『遍歴と漂着:すべての版に捧ぐ』要約(後篇)
昨日の『遍歴と漂着:すべての版に捧ぐ』要約(前篇)に引き続き、セミナ後半で行なわれた一般参加者からの質疑応答の要約ですぅ。
- カスタマイズはマルチクラスとクラスのオプション、どちらで実現される?
- どちらも現実的なオプションとしてある。クラスをカスタマイズする方が簡単で、マルチクラスはより劇的な変更を行なえるが深いルールの読み込みが必要になる(モンテ・クック)。
- プレイテストでは少々オプションをほのめかしている。たとえば、ファイターにある程度社会的技能を与えればノーブルになる(ジェレミー・クロフォード)。
- 新規プレイヤへのサポートは?
- 製品は複雑さによって管理される。すべてはコアを基準にサポートされ、適切な経験を積める(マイク・ミアルス)。
- どうやって創造的なプレイヤに力を与える?
- 無限のオプションを確認するためにキャラクタ・シートを見る必要が無くなる。DMにルールを管理する力を与えることで、プレイヤがより創造的でいられる(モンテ・クック)。
- ランダム表の役割はどうなる?
- DMにはそれぞれ別のスタイルがある。たとえば、あるDMはランダム表で彼らのアドベンチャーを作る。ランダム表は必須ではないものとして帰ってくる(モンテ・クック)。
- プレイテストの予定はどうなっている?
- あらゆるグループが参加できる公開プレイテストは春に始まる(グレッグ・ブリスランド)。
- モジュールはプレイ中に簡単に変更することができる?
- それは大事なことだ。私はそれが遭遇や物語の必要なところによって取り外しできるくらい簡単でありたい。ある時はミニチュアとマス目を使って戦い、またある時は社会的モジュールを導入するように、モジュールは簡単に選んで適用できなければならない(マイク・ミアルス)。
- 新版の組織化プレイはどうなる?
- 現在特に決まっていることは無い。組織化プレイ用として標準モジュールのセットを準備したい。組織化プレイでもDMがカスタマイズできる部分はあるが、基本的な部分を共有する(マイク・ミアルス)。
- 異なるスタイルのプレイグループ同士を繋げるための見通しは?
- 複数のスタイルをサポートできるようにすること。単純なものを望むプレイヤもそれをプレイでき、キャンペーンの進行に合わせて複雑度を上げるかどうか判断できる(モンテ・クック)。
- 複雑さを段階的にするのは第4版のエッセンシャルズと他のクラスで行なわれた。この方法は新版でより広くなる(ジェレミー・クロフォード)。
- ルールの議論やキャラクタの行動に使うオプションが多すぎてゲームが止まってしまう問題への対処は?
- まず、DMにプレイヤへの振る舞いやルールの議論についての道具を提供する。我々はプレイを速いものにしたい。同じことはプレイヤにオプションがありすぎても発生するので――DMとプレイヤが適切に振る舞うための援助を行ないたい(モンテ・クック)。
- DnDはよりシリアスなものになっていく?
- DnDにはある程度の混沌も必要だ。時々それは面白みを与えたり、障害を崩す。d20のランダム性もそれをプレイで表現できる場所のひとつだ。近年のゲームでは暗黙のうちにデザイナがそれを排除してきたように思えるが、我々はそれを終わらせたい。DMとプレイヤの相互作用によるゲームで、我々はそれを抑制してはいけない(マイク・ミアルス)。
- 新しいDnDの抽象化はより地に足がついたキャラクタに繋がる。もうすべてのPCがスーパーヒーローである必要はない。やっとのことで生き残る英雄もできる。マフィンを食べ過ぎるハーフリングもできる(ジェレミー・クロフォード)。
- DnDの象徴的な体験をどう体験させる? あるいはどきどきわくわくするような長い戦闘で?
- まずはDnDの象徴的な体験を定義しなければならないが、それは大量のプレイテストで集められる。それはロールプレイであり叩き壊し組みつく戦闘であり、戦術である(マイク・ミアルス)。
- 広い範囲の戦術と戦闘のスタイルをこれまでのプレイテストで確認し、DMとプレイヤに彼らが望む戦闘を正しくサポートできそうだ(ジェレミー・クロフォード)。
- クラスがある要素で役立つ実感を得るためのものはある?
- それは戦闘、ロールプレイ、探索の三本柱の話になる。DMとプレイヤの間で選択できる要素があり、一部のクラスはよりそれに向いているが、誰もが関係できるようにする(マイク・ミアルス)。
これで一般からの質疑応答も終わり、セミナは閉幕になったですぅ。
このエントリ執筆にあたっては『D&D XP Seminar Chat Streams』、『Seminar Transcript - Charting the Course: An Edition for all Editions』、Twitterの#DDXPタグなどを参考にさせていただきましたぁ。
2012年02月11日 「主な狙いは、たくさんのプレイヤーを惹きつけることだった。住人のいない世界なんて、面白くも何ともないからね。参加してくれる人たちの全員がゲームをしたいわけじゃなく、ゲームの“らしさ”に引き寄せられる人もいるということがわかったんだ」 [長年日記] 編集
§ [Liber] インターナショナル版Kindle Touch
「米アマゾン、日本で電子書籍端末発売 ドコモから回線」という記事が日経に出ていたけど、Amazon.comではインターナショナル版Kindle Touchの販売が始まり、日本からでも$139で買えるようになってたですぅ。
Live outside the U.S.? Kindle Touch is available to ship outside of the U.S. from this page.
から、インターナショナル版のページに行けるですぅ。
§ [DnD] 『クラス・デザイン:AssassinからWizardまで』要約(前篇)
このエントリは、先月の26~29日に開催されたDnDの大規模コンベンション、D&D Experience 2012で27日に行なわれた『クラス・デザイン:AssassinからWizardまで(Class Design: From Assassins to Wizards)』のセミナ前半部をまとめたものですぅ。
このセミナも前半は司会者グレッグ・ブリスランドがブルース・コーデル、モンテ・クック、ロバート・シュワルブというゲストを相手に、クラスのデザインという面からDnD Nextへの質問をしていくというものですぅ(文中敬称略)。スポットライトが当たるタイミングをずらすことでクラス間のバランスを取るなど、ゲームをデザインする上での勘所ともいえる内容も多数話されているので、ゲーム・デザインについて興味がある人も読んで損は無い内容になっているはずですぅ。
- まず、皆さんの好きなクラスは?
- 第4版ではウォーロック。雰囲気もオプションも好きだ。最近また星の契約ウォーロックを楽しくプレイした(ブルース・コーデル)。
- ウィザード。また、ほとんどの呪文使いの創造性が好きだ。プレイ中に環境を変化させることができ、呪文使いは戦闘や探索の様子をがらりと変えてしまう(モンテ・クック)。
- アサシンが好き。第1版の頃はファイターのふりをして人を殺してきた。第3版と第4版のアサシンをプレイできる懐の深さが好きだ(ロバート・シュワルブ)。
- クラスの複雑さ、単純さについて考えるところは?
- クラスごとに異なる複雑さを持ち、簡単なプレイから挑戦的なプレイまでを選べるようにしたい。多くのオプションや複雑度を望む人にはコアに加えるオプションとして提供したい。
- それらを実現するための方法は?
- たとえば、ファイターがレベルを上昇させると通常の場合は命中とダメージが上がる。この時それらの代わりに、味方を守ったり戦場を操作できるようなオプションと交換できる。それぞれのクラス内でも複雑度を変化させ、ウィザードでも単純なものを選べる。
- バランスについて話してきたがクラス間のバランスが保たれていることは重要? また、その基準はダメージを与える量や複雑な計算によるもの?
- アサシン、ウィザード、ウォーロックは他のものより優れていなくてはね(モンテ・クック)。
- すべてのクラスが同じダメージを出すのは違いが無いのと同じ。バランスは重要だが、それは数値が均等であることとは限らない。戦闘で全員が活躍できることは大切だが、異なるクラスやプレイ・スタイルは異なる局面でこそ輝く。
- クラスは数値だけではないなら、バランスをどう考える?
- ファイターのダメージを100%とする。そして他のクラスは戦闘で80%のダメージを出し、他の20%で探索ができる。それぞれのクラスはスポットライトを浴びる時間があり、すべてのクラスが戦闘に特化しているわけではない。戦闘、探索、ロールプレイと、クラスごとのふさわしい活躍場所で使えるオプションを与える。
- 攻撃以外の呪文についてはチャーム・パーソンが約10.5ダメージ相当など、ダメージに換算して格付けを行なっている。
- 次版のデザインについてだが、旧版すべてのクラスが考慮に含まれている?
- 最初はあらゆる版の『プレイヤーズ・ハンドブック』からクラスを再現することが目標になっている。それぞれのクラスを抜き出し、コモン、アンコモン、レアと珍しさを基準に分類した。たとえば、ファイター、クレリック、ウィザードなどはコモン。ウォーロック、バード、パラディンはアンコモン。アサシンなどはレア。これはDMに対してはゲームの中でどういう立ち位置なのか示すことになる。珍しいものほど複雑であることが多いので、複雑度の基準としても使える。
- もっとも挑戦的だったクラスは?
- 実はファイター。ファイターの特徴はウィザードのようにこれと絞り込めるものではなく、多種多様な選択肢にある。異なるバージョンのファイターがたくさん生まれそうになったこともある(モンテ・クック)。
- ファイターもそうだが、サイオンも難しい。今もまだ折り返し地点で悩んでいる。また、強くしすぎないようドルイドの化身にすべての版の化身能力を取り込むのにも苦労した(ロバート・シュワルブ)。
- ファイターには確かに苦労した。逆に、モンクは何をやるかが明確なので楽だった。あとは、ソーサラーを物語とメカニクスの面で他の術者との差別化を行いながら、どう旧版の要素を再現するかにも苦労した(ブルース・コーデル)。
- キャラクタの作成にかかる時間と選択の多さは?
- 経験者がコモンのクラスを作成すると決めて取りかかったら、15~20分程度だろう。新規プレイヤなら30分くらい。プレイテストでも驚いたが、コアのみで7レベルのキャラクタを作るのに15分で終わるなど、とにかく速いのが特徴。
- より複雑なキャラクタを作成したいならオプションなどの選択により長い時間が必要になる。
- 呪文使いと呪文のメカニクスについて、現在のプレイテストにはヴァンス風の魔法システム(訳註:呪文をあらかじめ記憶するスタイルの魔法)があるが、このシステムはどうなる?
- ヴァンス風の魔法システムはDnDにとって大切なものだが、それはほんの一部でありウィザードにとってのものだ。コアのクレリックはヴァンス風ではない。それにはそれでふさわしい方法がある。賛否両論だろうが、ヴァンス風の魔法はDnDの象徴なので続けたい。
- また、ゲーム・バランスを取るための面白いやり方でもある。たとえばウィザードは魔法特技を修得することで、無限回能力を得られる。ヴァンス風の魔法は基本的に一日毎だが、無限回能力を使えばファイターやローグとも肩を並べられる。こうして好ましいプレイスタイルの幅を与えることができる。
- 第4版で導入された無限回攻撃を、どう次世代に繋いでいく?
- 基本的に特技だが、呪文やクラスのオプションでも無限回攻撃を修得できる。第4版の緑色をした攻撃が次世代で無くなることはない。魔法特技やクラスのオプション、その他の特技としてそれらは与えられる。
- 15分で仕事が終わる問題(訳註:一気に呪文などを使い1日の冒険がゲーム内時間で15分ほどになる問題)については?
- ウィザードは魔法特技(無限回能力)を得る。必要になるまで高レベル呪文を温存できる。第4版の無限回パワーをウィザードの特技として再現し、戦闘用も非戦闘用も取り揃えることでさまざまな遭遇に対応できる。
- 第4版ではヴァンス風の魔法をあらゆるクラスに与えた。我々はそれをふたたびDnDとしてふさわしい形にしようとしている。ファイターも今の版と同じような能力やオプションを持っているが、ヴァンス風の魔法が秘術のためにあるように、また別の手触りになる。
- 儀式というアイデアと次世代のDnDについて思うところは?
- 儀式については驚くべき効果を持つ本当に大規模な呪文を発動により長い時間がかかるものにしようと、モンテ・クックがたいへん熱心に取り組んでいる。プレイヤとキャラクタがのめり込めるようなものにしたい。
- ゲームとして効果がわかりやすい“呪文”ではなく、DMの物語を助けたり特別な魔法のアイテムによってもたらされる不思議なもの、制御できないものとしての“魔法”を再現するために儀式を使いたい。もっと面白くいうなら、ウィザードが世界を相手取ることができる。
- 第4版の成長はすべてのクラスにとって均一で、エッセンシャルズで変化がもたらされた、これからは?
- クラスごとに他とは違う独自性、異なる手触りやプレイ感覚が必要だ。しかし、すべてのクラスに共通する要素もある。たとえば、すべてのクラスが3レベルで特技を修得できるとする。しかし、完全なカスタマイズのオプションを選んでいる場合、そこでそれを別のクラス能力と交換できる。さまざまなクラスで共通しているが、クラス独自のオプションを選択できるというわけだ。
- 現在デザインの仕事として興味があるクラスは?
- すべてといいたいが、レンジャーを選ばなければならないだろう。あらゆる版のために多くの面白いものを詰め込んでいる。獣使いも、アラゴルンも、ドリッズドも、どんなものでも再現できるように(ロバート・シュワルブ)。
- 選びきれない。新世代のクラスに本当に興奮していて、何かに取り組むたびのめり込んでしまう。まだ全部に手をつけてすらいないが、ゆくゆくはそうしたい(ブルース・コーデル)。
- 多くの冴えたクラスを見て、すべてをプレイしたくなった。どんなクラスも君がそれを見て興奮するために作っているのだから(モンテ・クック)。
- プレイテストのフィードバックで知りたいことは?
- 荒削りの才能(Wild Talent)についてのフィードバックを受けたい。色々と異なる面白い効果を仕込んでいるので、それらがどう機能したのか知りたい(ロバート・シュワルブ)。
- 呪文使いとゲームの三本柱(戦闘、ロールプレイ、探索)について非常に興味を持っている。儀式、魔法特技、クラス、呪文、その他のオプション。これらがどう受け取られ、ゲームで使われたかも本当に知りたい。それと、身長8フィートのハーフリングについても(モンテ・クック)。
ここで前半は終わって一般参加者による質疑応答の時間に移るけど、そちらの要約も近いうちに公開できると思うですぅ。
このエントリ執筆にあたっては『D&D XP Seminar Chat Streams』、『Seminar Transcript - Class Design: From Assassins to Wizards』、Twitterの#DDXPタグなどを参考にさせていただきましたぁ。
2012年02月12日 リチャードが書いた初期のゲームでは、彼の知り合いが架空のキャラクターとしてゲームのストーリーに登場したが、バートルの「MUD」では、「作者の知り合い」とは「ゲームに参加した人々」だった。 [長年日記] 編集
§ [DnD] 『クラス・デザイン:AssassinからWizardまで』要約(後篇)
『クラス・デザイン:AssassinからWizardまで(Class Design: From Assassins to Wizards)』(前篇)の続きで、後半に行なわれた一般参加者との質疑応答の要約ですぅ。
- バーバリアンとクレリックはどうなる?
- バーバリアンはおなじみの、激怒で多くのダメージを与えて多くのダメージを受けるものになる。クレリックは回復と指揮、回復と遠隔攻撃など、回復と何かのオプションで個性化される。
- 第1版のメイスとシールドで武装してパーティを助けるクレリックと、第2版のより神格と関係したオプションを持つクレリック。それら両方の特徴を持つ。おそらく信仰の効果や呪文は鎧に影響されない。
- 魔法のアイテムは次世代でどうなる?
- 魔法のアイテムは常にゲームの一部だったが、第4版では進行の一部になった。こうしたことでかつてのように探す楽しみが損なわれたため、キャラクタの成長と魔法のアイテムを分離して探索への報酬にしたい。
- 『Legends and Lore』のコラムで行なったアンケートの結果で驚いたのは、魔法のアイテムを店で売られないようにして欲しいという意見が多数派だったこと。もちろんそれも偏ったキャンペーンではあるが、魔法のアイテムとキャラクタの成長が不可分にならないようにしている。
- 魔法のアイテムはプレイヤやキャラクタの欲求でDMがクエストや目標を設定するものにしたいので、PCが作成することも可能だが困難なものにするという考え。
- 魔法のアイテムを前提にクラスのバランスは取っていない。それは探し求めるプレイヤのためにあるものだ。
- マルチクラスはどうやって行なう?
- どのクラスとも簡単にマルチクラスできるので、第3版の方法を考えている。これは常に考えられてきた。
- ファイターはスタイルごとにフェンサーやデルウィーシュなど分割してクラス化してもよいのでは?
- それらのクラスに固有の雰囲気と物語を与えられるきっかけがあればそうするだろう。回復できるクラスだって複数あるのだから。
- ヴァンス風の魔法システムはウィザードに多くの呪文を与えるが、バランスや遭遇の作成についてはどう考える?
- 低レベルの能力や呪文の数をまとめ、高レベルのものに両替えする方法を考えている。これにより遭遇では質と量でバランスが取られ、どちらも同じくらい戦える。
- パワー源は存在する?
- キーワードなどでパワー源が明示されることは無くなるだろう。サイオニックのキャラクタ、原始のキャラクタというのはまだ存在するが、専門用語でそれらを説明しない。その代わりに自然な文章として説明する。
- “秘術のパワー源”と書くことで「私は秘術呪文を発動させる」といわせてしまい、ゲームから君を遠ざける。秘術という言葉を使うことはあるかもしれないが、それが秘術クラスと直結するような使い方はしたくない。
- 旧版から多くの原型や象徴的なクラスを引き継いでいるが、次世代のDnDにもっとも影響を及ぼすものは?
- すべてのクラスがあらゆる版を継ぐDnDを代表する象徴や原型であって欲しい。そのために物語は重要。
- 経験点と成長はどうなる?
- 物語の進行にしたがってすべてのクラスが同じように成長して欲しいので、成長に必要な経験点は全クラス共通。また、物語を第一に優先するのでグループごとに成長速度を変更できるようにする。
- もちろん基本の成長速度は存在するが、それらの速度を調整するためのものをプレイヤ、DM向け双方に準備する。
- 状態異常をデザインする上での哲学はある?
- 現在は呪文やパワーにどこまで関わるかという問題を処理している。たとえば、パワー・ワード・スタンの呪文、これを朦朧状態として処理するのか? ただ、おそらくはそういう用語を参照させる呪文やパワーはそう多くないだろう。その前後で、状態異常の言葉を増減させる作業がある。
- 魔法が豊富な物語とそうでない物語、ハイ・ファンタジィとロゥ・ファンタジィ、それらのどこに軸足を置く?
- 魔法のアイテムは成長に依存しないので、DMが望む以外の魔法に触れられないようにもできる。また、ロゥ・ファンタジィや無力さを表現するために、成長に時間がかかるようにもできる。
- 罠や社会的要素が存在しないキャンペーンをどうやって扱う? もしできるなら、強いバードも存在する?
- ダンジョン探検がほとんどで社会的要素が存在しないキャンペーンがあるかもしれない。そういう時は社会的要素の代わりに選べるほかのオプションがある。
- ブレードシンガーとソードメイジのようなクラスは分割されたまま?
- それらのクラスは物語によって分割される。現在はそのための作業をしている。
- バランスに気を配って必須クラスを無くそうとしているのはわかるが、ローグ3人の場合、このテーブルではどうプレイする?
- そいつは夢のある話だ。
- どんなクラスもそれをやるのが義務であるようにはしたくない。だが、何かのクラスをやっていてよかったと思わせるオプションや事件はあっていい。たとえば、アンデッドと戦っている時にクレリックがいると、これは嬉しい。荒野を探検する時にドルイドがパーティにいると、幸せになれる。
- ニンジャのように伝統的ではないクラスは新版の初期に出てくる?
- 現在進行しているのはあらゆる版の最初の『PHB』からクラスを再現することで、それ以上のことはまだ話せない。
- ゲームの単純さ、戦術的要素はどうなる?
- 次のDnDで、君は現在の第4版と同じくらいのゲームをプレイすることができる。
- 成長について、線形のファイターと面攻撃を行なうウィザードの問題をどう解決している?
- ウィザードはいつ大ダメージを出すか選ばなければならない。ファイアーボールで広範囲を攻撃できても、数には制限がある。ファイターにその制限は無い。色々な観点からそれを検証している。
- オプションの入れ替えはそれを助けるもののひとつで、5d6で固定のファイアーボールより大きなダメージが欲しくなったらより高いレベルの呪文スロットを使う。
- ファイターが誰かに16ダメージを与え、ウィザードが誰かに4ダメージを与えると、ウィザードはファイターをうらやましがる。2ラウンド目も同じことが起こり、ウィザードは同じことを思う。そして3ラウンド目にウィザードはファイアーボールで16や20ダメージを出してファイターより役立つ、この時はウィザードが注目される。このように、それぞれのクラスに見せ場がありクラスを使いたい理由が欲しい。
ここで時間いっぱいとなり、セミナは終了ですぅ。
このエントリ執筆にあたっては『D&D XP Seminar Chat Streams』、『Seminar Transcript - Class Design: From Assassins to Wizards』、Twitterの#DDXPタグなどを参考にさせていただきましたぁ。
2012年02月13日 キャンパスに足を踏み入れる前から、リチャードの心は「ウルティマ」の舞台であるブリタニアの地にいたのだ。 [長年日記] 編集
§ [DnD] 『新製品と質疑応答』
このエントリは、先月の26~29日に開催されたDnDの大規模コンベンション、D&D Experience 2012で28日に行なわれた『新製品と質疑応答(Future Products and Q&A)』のセミナをまとめたものですぅ。
セミナ前半はマイク・ミアルスが夏までの新製品を発表して、後半の質疑応答ではR&Dのスタッフが質問に答えていくといういつもの形式だったですぅ。記事にまとめるにあたっては、新製品について質疑応答で出た情報はその製品についての情報に追記する形にして、ノーコメントや回答できないといった内容の質疑応答は省かせていただきましたぁ。
RPG関係
4月に発売される『1st Edition Premium Player's Handbook』、『1st Edition Premium Monster Manual』、『1st Edition Premium Dungeon Master's Guide』は、状態のよい本をスキャンして原版にした第1版ルールブックの再販である。表紙と巻末の広告以外は当時のままだ。ホビー、ゲーム関係の流通でのみ販売され、売り上げの一部はガイギャックス記念基金に寄付される。
4月以降、夏から秋にかけてはエンカウンターズのテーマとも連動したアンダーダークの隆盛(Rise of the Underdark)が製品のテーマとなる。
4月に発売されるシナリオ、『Halls of Undermountain』は、1~5レベルに対応したさまざまなセッティングで素材として使える砂場型の冒険である。いくつかの小規模なシナリオと、最初に発売されたボックス・セットにも存在した象徴的な遭遇や部屋がある。ダンジョンの1階はおよそ1/3が詳細に記述されている。また、これの物語はエンカウンターズの『The Elder Elemental Eye』やLiving Forgotten Raalmとも関係を持たせることができる。
5月の『Dungeon Survival Handbook』はダンジョンもののキャンペーンに焦点をあてた、DMとプレイヤがどちらも楽しめるものだ。プレイヤには新しいサブクラス、伝説の道、特技、パワーなどが提供される。DMには『Neverwinter Campaign Setting』のように、悪漢や陰謀といった物語に取り組むためのテーマも多数提供される。ゴブリンとコボルドがPC種族として使用可能になる他、アンダーダークの新規テーマも収録される。
6月にはタイルセットの『The Urban Underdark』発売。ドラウをテーマにした『D&D Lair Assault: Spiderkiller』も開幕する。
7月にはマップパックの『Vaults of the Underdark』が発売される。
8月に発売されるのは『Menzoberranzan』。これはキャンペーンの枠組みを提案するサプリメントである。通常の冒険者としてアンダーダークで冒険するためのアイデアから、氏族を代表するドラウのプレイをするためのものまでが詰まっている。PC間対立の可能性についても踏み込んだ内容。この裏切りとドラウというテーマは翌月のFortune Cardでも使われている。
第4四半期には、エド・グリーンウッドのメモや彼が行っている“非公式”キャンペーンの資料をまとめた、これまでに無い種類のサプリメントで、版に関係なく役立つ『Ed Greenwood Presents Elminster's Forgotten Realms』が発売になる。これにはお互い矛盾する内容なども含まれている。
ボードゲーム関係
3月発売の『Lords of Waterdeep』は、フォーゴトン・レルムのウォーターディープを舞台に都市の領主たちとなり、名声を得て影響力を高めるために冒険者を雇ってクエストに派遣する、“ヨーロッパ風”のゲームになっている。
7月に発売される『Dungeon Command』は戦術的ミニチュア・ウォーゲームである。フォーゴトン・レルムのコアミアをテーマにした『Heart of Cormyr』と、ドラウがテーマの『Sting of Lolth』2つの陣営ボックスで発売される。これらには新規デザインのものを含む塗装済みのミニチュア12体、ウォーゲームのプレイに使用するカードやタイル、『キャッスル・レイヴンロフト』などアドベンチャー・システムで使用できるステータス・カードが封入されている。
これらは『Lords of Waterdeep』と同じデザイナによってデザインされた“ヨーロッパ風”ゲームで、プレイヤはそれぞれが1つの陣営を担当して対戦する。希望小売価格は$40。
ルール面ではプレイテストで多大なフィードバックを得て、製品版ではその最終版からさらに完成度が上がっている。
発売時にはゲームディを開いて気軽に遊べる機会を作り、店舗を中心とした組織化プレイの枠組みを整備していく予定である。これはイロレーティングを用いずDCIにも関係しない組織となり、フィードバックやファンの傾向に注目している。
今後もゴブリンをテーマにした『Tyranny of Goblins』など、製品ラインとして続けていくことを予定している。
質疑応答
- フェイ関係で今後得られるものは?
- 去年の11月にはDDIでフェイのテーマが公開され、これからもフェイのサポート記事を掲載する用意がある。スティーヴ・タウンゼントによるフェイの生態は、シルフ、グリッグ、ピクシーなどになる予定だ。
- レイヴンロフトのサポート予定はある?
- 今年DDIで若干のサポートを行なう。店頭に並ぶ製品でも、隠し球を。
- 新しいボックス・セットの予定は?
- それに製品として意味があるなら。ボックスは見ただけでも楽しくわくわくしてくる。
- ゲーム、ホビー流通専売の製品は今後も続く?
- その予定。プレイヤに小売店を支えてもらいたいのでホビー・ショップへの支援を続けたい。
- 旧版の情報をどこまで参照している?
- 時と場合によるが、レイヴンロフト関係は印刷された製品すべてに目を通した。
- フォーゴトン・レルムの歴史を巻き戻す予定は?
- それに特定の答えを与えることは無い。人それぞれに楽しみ方があり、好きなものや嫌いなものはまちまちだろう。“正典”に記述された情報は起こったことだ。しかし、どの時代で遊ぶべきかを我々は語らない。グレイホークについてもだが、我々はサポートしているセッティングの時を進めていきたい。
- 『Gamma World』はどうなった?
- 現在『Gamma World』についての新作予定は無い。当初からあれだけの製品で終了する予定で、その通りに終わった。
- これからも『Madness at Gardmore Abbey』のようなシナリオを期待できる?
- いい反響に満足しているし、狙いがぴったりとはまった。モジュール、トークンなどのおまけ、価格のバランスとしても手ごたえがあった。
- アンダーダークをテーマとしたエンカウンターズは複数のシーズン続く?
- その通り。ただしキャラクタの引継ぎは無い。
- 古いエンカウンターズのコンテンツを公開する予定は?
- 小売店との独占契約が解消されてから公開する方針。
- 多くのエラッタは本を役立たずにしてきたが、DnD Nextではどうなる?
- よりよいエラッタについて検討しており、DnD Nextでは少なくしたい。
- 長期休暇や大規模コンベンションなどで穴が開いたエンカウンターズはどうすればいい?
- 人生はいろいろある。まとめてセッションを行なってもいい。地元プレイヤのためにそれらの問題をどうするかは小売店が決められる。
- Dark Sunが製品やDDIでサポートされる予定は?
- 新製品の予定は無いが、5月に『Dark Sun Campaign Setting』を再販する。DDIではEye on Dark Sunでサポートを行っている。
- シナリオにもっとマップを入れることは?
- それは価格次第だ。より高度に戦術的なものはより多くのマップが必要になる。
- エッセンシャルズで学んだものは?
- 最初に入門用の多すぎないセットを用意して、それに足していくこと。エッセンシャルズを『PHB』として発売し、『PHB』を『上級PHB』とすればさまざまな問題は無かっただろう。
- 『Talon of Umberlee』以降のLair Assaultは?
- 夏には『Spiderkiller』ともうひとつを予定している。
- 物語とセッティングの対立についてどう考える?
- デザイナとしては君に物語りたくない。我々が提供したいのは君自身が物語るための道具であり、それこそがDnD Nextの目指すところでもある。
- セッティングにおいて、デザイナはいくばくかの物語を語る。それでも物語は実際にそれを紡ぐグループのものだ。
- DnD以外のゲームではどういうものをプレイしている?
- 『コール オブ デューティ』、『Skyrim』、『Trail of Cthulhu』、『Lord of the Rings Confrontation』。DnD NextのためにDnDすべての版や『Pathfinder』もプレイした。
- モンテ・クックはDnDの三本柱(戦闘、ロールプレイ、探索)について話したが、これはパーティが得意分野ごとにスポットライトを分け合うことなのか、全員がすべての面をそつなくこなせるのか、どちらを指している?
- キャラクタ、プレイヤはそれぞれの輝くべき場所が無ければならないが、それは他者を蹴落として得られるものではない。戦闘、あるいは社会的な活動でも同様だが、であるクラスだけが活躍して他が置いてけぼりになるようなことを前提にしているのではない。戦闘、ロールプレイ、探索で、それぞれのクラスはそれぞれの方法で輝くのだ。
- DnD Nextのイラストが目標にしているものは?
- 物語を語りかけるようなイラストでなければならない。
- DnDにロールプレイをメカニクスとして支援する要素は入る?
- モジュールとしてそれらを行なうことはできる。導入はプレイヤに無理強いするものではない。
- 改版しても第4版用のCharacter Builderは提供され続ける?
- Character Builderは継続して提供することを予定している。
DDXPの後もこれらの情報に連なるものとして、DDIではグレイホーク、レイヴンロフト、Planescapeの復活が決定し、DDOでは夏に公開される『Menace of the Underdark』でエベロンとトリルが接続されロルスと戦うことができるようになるようになるなど、大きな発表が続いたですぅ。
§ [DnD][4e][LnL] 『版の統合、その3(Uniting the Editions, Part 3)』
伝説と伝承
これまでの2週間、私たちが版を統合したい理由、そしてそれを行なう方法について書いてきた。
去りゆくもの
これは広く同意を得られた事項ではないが、私たちには新世代のD&Dに旧版から持ち越したくないいくつかの事柄がある。すべての版においてゲームが真の黄金だったわけではない。
たとえば、THAC0の復活はありえそうにもないだろう。システム・ショック・ロール。種族によるレベル制限。性別による能力値上限。多すぎるボーナス種別。などなど。だがそれらはここにある。もし私が勘違いしているというのなら、プレイテストが始まった時に参加してそれを私たちに知らせて欲しい。君がそれらをコア・ルールの一部、あるいはオプションのモジュールとしてルールを見たいのなら、それこそが私たちの知りたい、君たちはどういうゲームをプレイしたいのかという情報だ。
さらに、このことについては検討中のものもある。第1版の武器対防具表のシステムはどうだろう? 私たちはシミュレーション主義者の手によるルールを作ることになるだろうか? 可能性はある。種族によるクラス規制は? もちろん(しかしなぜ?)。 これらは名案だろうか? 悪い考えだろうか?
来たるもの
私たちは旧版の“最高”を寄せ集めただけの新世代は欲しくない。私たちがそこで止まるなら、それをする意味は無い。それは君が望むプレイ経験をもたらすだけではなく、君が過去に得ていたものよりもよいプレイ経験を提供するという目標を達成しなければならない。より速く、よりよく、より鋭く。
しかし、新しい要素はどれくらいが丁度いいだろうか? それが問題だ。旧版になかったどんなメカニクスや素材を加えれば、私たちは君が好きな版の手触りと雰囲気を補えるだろうか? そして、私たちはどうすればゲームが先行するものを鍛えなおしたものであると説得力を持たせられるのか?
簡単な道の一例として私は先週、ルール・モジュールによるカスタマイズについて書いた。すなわち、君はそれらで第2版の手触りを再現でき、第2版の手触りを再現できるのと同様にいくつかのオプションで第3版や第4版の再現もできる。君は過去の版を選ぶ必要が無くなる。君は自分のためにゲームをカスタマイズするだろう。ベーシックD&Dの簡単さと第4版のパワーを持つゲームを思い浮かべて欲しい。あるいはすべての戦術的なルールが無いがキャラクターのカスタマイズ能力はそのままな第3版のゲームを。あるいは君が望むどんな組み合わせでもいい。
だが、私たちはいくつかの完全に新規の素材を実験している。たとえば、そのクラスらしい手触りを与えるクラス能力は、従来のクラスに存在しなかったものも存在する。たとえば、私たちはレンジャーの得意な敵というアイデアはそのままに別の方法でそれを実装するかもしれない。
私たちは意思決定の流れでも実験を行なっている。たとえば、もし君に与えられるボーナスやペナルティによる修正が、ロールするダイスの数を変更させるとしたら? たとえば、君が攻撃ロールにボーナスを得た時に与えられるものは2d20をロールしてよい結果を選ぶことになるかもしれない。あるいは固定値のボーナスを得る代わりに、君はボーナス・ダイスを得てロールした結果を足すようになる(それがペナルティの場合、引く)としたら? これらの真新しいメカニクスは楽しく、ゲームに何かを加えることができるだろうか? そしてもっとも重要なことは、それにD&Dの手触りがあるだろうか?
それを私たちが見つけるには多くのプレイテストとプレイヤーのフィードバックが必要だ。
D&D Nextに欲しい特徴
- 特技
- 技能
- ヴァンス風の魔法
- 非ヴァンス風の魔法
- セーヴィング・スロー
- ミスすることの無いマジック・ミサイル
- PCが作成できる魔法のアイテム
- 回復力
- アクション・ポイント
- クリティカル・ヒット
- 致命的失敗
- キット
- 特殊武器
- 士気ルール
- THAC0
- 種族によるレベル上限
- システム・ショック
- 性別による能力値上限
- 武器対鎧表
- 武器のスピード・ファクター
- たくさんのボーナス種別
- 上級クラス
2012年02月14日 ところが、父親は意外にも、リチャードにこう切り出した――ゲームを書いて商売するのもいいが、それは儲けがあるうちだけの話だ。 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e][LnL] 『版の統合、その3追記(Uniting the Editions, Part 3 Addendum)』
伝説と伝承
前回の伝説と伝承の投票で、私たちはD&Dのどんな要素をそのままにして欲しいか訊ねた。リストには性別による能力値上限が含まれていた。そのように無意味なルールはコアかルール・モジュールかに関わらず、ゲームから去るしかないだろうし、だから“去りゆくもの”という見出しの下に置かれていた。私たちはそれを決して重大なオプションと認識していたわけではない。私たちは伝説と伝承の記事が冗談のオプションだと思った何かが真剣な提案と取られうる、デベロップ段階の重要な窓であることを失念していた。私たちは君にもう一度読む時間を取り、前回の問題に投票してもらいたい。私たちは君の行ないを尊重できるよう、君に私たちが何を考えているか推測させるより、私たちが真剣に考えているアイデアに絞った。
私たちはまた投票に若干の技術的問題を抱えていた……。そのこともあり、私たちは今日また君に私たちがコア・ゲームやモジュールをどう考えているかより明らかな言葉で示された投票を持ってきた。
以下の選択肢のうち、君がD&Dの次版コア・ルールの一部として見たいルールの要素やキャラクター・オプションを選択して欲しい
- キャラクターが魔法のアイテムを作成できる能力
- アクション・ポイント
- 致命的失敗
- クリティカル・ヒット
- 神話の運命
- 特殊武器
- 特技
- 回復力
- キット
- 士気ルール
- 非ヴァンス風魔法
- 伝説の道
- パワー
- 上級クラス
- 儀式
- セーヴィング・スロー
- 底力
- 技能
- テーマ
- ヴァンス風魔法
- 武器のスピード・ファクター
- 武器対鎧表
以下の選択肢のうち、君がD&Dの次版ルール・モジュールの一部として見たいルールの要素やキャラクター・オプションを選択して欲しい
- キャラクターが魔法のアイテムを作成できる能力
- アクション・ポイント
- 致命的失敗
- クリティカル・ヒット
- 神話の運命
- 特殊武器
- 特技
- 回復力
- キット
- 士気ルール
- 非ヴァンス風魔法
- 伝説の道
- パワー
- 上級クラス
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2012年02月15日 彼らは自分たちが設立したオリジン・システムズのために、なんとも挑戦的な標語を掲げた――「私たちは数々の世界を創造します(We Create Worlds)」 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e][HotEC] 『Heroes of the Elemental Chaosのデベロップ(Developing Heroes of the Elemental Chaos)』
デザイン&デベロップメント
“元素の渾沌”は創造と破壊が渦巻く領域で、それ自体が物質の根源である。次元界の影響はD&Dの宇宙全体に影響を与え、めまいがするような多様性を取り――その一部が『Heroes of the Elemental Chaos』として現出した。この本ではいくつかのクラス(ウィザード、ウォーロック、ソーサラー、ドルイド、そしてモンク)に元素をテーマにしたオプションと、それらのクラスがこの次元界の混沌魔法を使えるようになるオプションがある。他のクラスのキャラクターもその魔法をこの本で紹介される10個のキャラクター・テーマによって引き出すことができる。このサプリメントにはさらに特技、伝説の道、魔法のアイテムなど、その他の元素のオプションもある。
『Player's Option』シリーズの前作、『Heroes of the Feywild』のように、この本も物語形式で導入される。第1章では下方次元界だけではなく、多元宇宙において元素の力が果たしている役割も説明し、そして章の最後には神々と戦って時の始まりに失せ果てた恐るべき存在、既知のプライモーディアル一覧を掲載している。クリョナクスやアイミックスのように、これら不死の存在の多くは第1版が初出である(また、クリョナクスは本の表紙で叫んでいる)。多くの内容をデベロップする際、私はクリス・シムスとタニス・オコナーに加わってもらい、ロドニー・トンプソンからも手伝ってもらった。私たち4人はロバート・シュワルブとリチャード・ベイカーがすべてをデザインした本のゲーム・メカニクスを洗練し、それらがプレイの中で正しく物語として機能することを確認した。私たちはデベロップ中バランスについて、優秀なプレイテスタのフィードバックを頼りにした。
この本ではいくつかの興味深いデベロップについての挑戦があった。もっとも特徴的な例はソーサラーのサブクラス、エレメンタリストである。エレメンタリストはスレイヤーがファイターであるように(『Heroes of the Fallen Lands』参照)、ソーサラーである。このサブクラスは少しの面倒も無く秘術呪文使いをプレイしたいプレイヤーに向けた直接的なオプションを想定した。大ダメージと元素のテーマ、これがエレメンタリストのすべてだ。簡単な仕掛けのほうが複雑なものより難しいので、このサブクラスはデベロップ中に3度大きな改定を行ない、それぞれで適切なダメージ出力とプレイの単純さをじりじりと詰めていった。
このサブクラスがダメージを強調したものなのに、私はエレメンタリストをデベロップしているタニスに訊ねた、なぜなら彼女は、汎用パワーの選択に卓越していたからである! これらのパワーには強風を呼ぶ、石柱を持ち上げる、あるいは下方次元界への裂け目を開くなどソーサラーの印象的な元素操作が、本当に驚くほど多く含まれている。
この本のキャラクター・テーマはまた異なる種類の挑戦だった。テーマのデベロップは、物語とメカニクスをいくつかのゲーム的要素で表現するという意味で伝説の道のデベロップに似ている。それぞれのテーマがキャラクターに語りかけ喚起するものを確認する作業は、慎重に行なわなければならない。
ここに、テーマのデベロッパだったクリスの言葉を引用しよう。
テーマをデザインする意図は、キャラクターに元素の力を持たせるという単純なものから変わってしまった。これらのテーマは人々が“元素の混沌”、次元界と触れ合う領域、あるいは次元界の影響ある土地で暮らしたらどうなるかというもののはずだった。この挑戦はこの意図でメカニカルと物語をより合わせることだった。私たちはテーマがキャラクターの起源を元素に変更し、それらのほぼすべてで始原語を使えるようになり、外方次元界の末裔や改造を受けていることを表現する特徴になることを確認しあった。その後テーマはそれぞれが持つ元素のエネルギーやそれが意味する影響の物語に従って分岐していった。
たとえばデーモン・スポーン、私たちはその大きな力の報いとしてパワーの使用にデーモンの狂気を得る危険を結びつけた。ファイアークラフターは火を操ることは君の敵を焼くことに繋がるため、より多くの攻撃パワーを含むようにデベロップされた。ウォーターシェイパーは複雑な水を扱う代わりに、循環、育成、そして形成といった能力に重点を置いた。あらゆるテーマのメカニクスは、元素から出でたものという統一性がありながらテーマを持つキャラクターにそれぞれ異なる雰囲気を与える。どんなキャラクターも、この次はおそらく大きな組織、王国、あるいはこの世界や多元宇宙にある文化に帰属するだろう。私はDMとプレイヤーがこの可能性を受けいれ、テーマに含まれた核からキャンペーンの重要なものを作成してくれることを希望する。私はキャラクターの作成を超え、テーマがゲームのために働くことを望んでいる。
私がこの本で大好きな部分の1つは元素の影響を受けたクリーチャーがキャラクターを戦闘以外ででも助ける、元素の相棒の項目である。その初期版で、相棒は必要条件のせいで誰でも連れ歩けるものではなく、既にペットを多く持つ特定のキャラクターのものだった。デベロップによって相棒は進化し、彼らは秘術の使い魔を持てないキャラクターのオプションへと変化した。《Born of the Elements》および《Elemental Companion》、この特技2つを修得することでキャラクターは12種類の相棒クリーチャーから1つを選ぶことができ、“元素の渾沌”が持つ無数の面の1つを身につけることができる。
終わったと思ったらまだ続いていた、発売直前の『Heroes of the Elemental Chaos』紹介記事ですぅ。今回はデベロッパがどういう部分に力を入れていたのかが語られていますぅ。
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2012年02月16日 ゴキブリは、オリジン社のコンピュータの中にも棲み着いた。 [長年日記] 編集
§ [DnD] 『技能と能力値の再想像』要約(前篇)
このエントリは、先月の26~29日に開催されたDnDの大規模コンベンション、D&D Experience 2012で29日に行なわれた最後のセミナ『技能と能力値の再想像(Reimagining Skills and Ability Scores)』の前半部を要約したものですぅ。
このセミナも前半は司会者グレッグ・ブリスランドがブルース・コーデル、モンテ・クック、ロバート・シュワルブというゲストを相手に、能力値と技能の観点からDnD Nextへの質問をしていくというものですぅ(文中敬称略)。モンテ・クックのロールプレイ論についての話も非常によいものですぅ。
- 次世代のDnDでは能力値についてどんなことを考えている?
- 我々はDnDの精髄を蒸留したかった。能力値の重要性を確認すると、その修正値は大きな影響を及ぼすことがわかった。ゲームのすべての版で、能力値は本当に重要なものだった。
- 能力値からキャラクタの人となりを決定したり、演じたいキャラクタに合わせた能力値を決定することがある。DMとプレイヤが意思疎通するための道具として能力値は重要。
- 脅威が無い時にローグが財宝の入っていそうな壺を調べると宣言すれば、判定するまでもないだろう。より隠されていても、うまくいい当てれば【知力】と照らし合わせて判定するまでも無く見つけられたかを判断する。より漠然とした状況だったり、戦闘中ならばロールをさせる。
- 平凡な判定でゲームの流れを止めないようにして、より面白いことをしたり物語を紡ぐ時間を作りたい。
- セーヴィング・スローは将来どうなる?
- 効果や能力の一部として能力値と関係したセーヴィング・スローを行なうことが再びDnDの一部になる。攻撃側も判定を行ない、それがセーヴィング・スローの難易度になる。
- 例を挙げると恐怖や魅了へのセーヴの場合は【魅力】と関連付けられている。しかし理由を説明できるなら、他の能力値を使うこともできる。
- 巨大な怪物につかみかかられたとき、君は【敏捷力】セーヴによって脱出するだろう。しかし、君が別の方法でつかみから逃れたいならそれを説明すればいい。たとえばそいつの頭にある宝石を外せば死ぬなら、それを思い出すために【知力】セーヴを行なうなどだ。
- 現在はクラスごとに別の能力値が重要になっているが、そういう点は?
- クラスごとに重要な能力値は依然存在するが、すべての能力値を活用できる余地もある。【魅力】が高いファイターの居場所もあるのだ。
- DnD Nextでは能力値それぞれを際立ったものにしたい。そのためには能力値によってプレイやに世界を感じさせなければならない。
- 能力値へのボーナスは種族によって与えられるものだけではなく、専門的な訓練や経験を表現するものとしてクラスででも与えたい。これによって一定の値が保障されるので、ハーフオークでバードを選んだ場合でも底上げがされる。
- 能力値の決定方法はどうしたい?
- 2d6-10かな(モンテ・クック)。
- 今のところは4d6から一番低いものを取り除く方法。しかしコア・ルールの段階で購入型のモジュールなど複数の選択肢を用意する。
- DMにピザをおごれば全部18にしていいよ(モンテ・クック)。
- 技能をどうしたい?
- このプレイテストで気づいた人もいるだろうが、クラスやテーマは特定の行為にボーナスを与えるが、技能の一覧は存在しない。
- これはつまり、忍び歩きをしたいなら【敏捷力】判定を行なうが、クラスやキャラクタの特徴として忍び歩きへのボーナスを持っていたなら、それを加算する。この方法は技能を別の方法で表記している。
- 現在の技能システムを作成中に苦労したことは?
- 能力値を直接反映することと、DnDらしさの両立。DnDらしさというものは常につきまとってくる挑戦のひとつである。
- 版によって技能は変わってきたので、“らしさ”を出すのも簡単なことではなかった。それを確かめるためにもフィードバックには期待している。
- 第3版と第4版では技能が世界と関わるための窓口だった。それ以前では能力値によって技能のようなものを表現していた。
- 能力値を基準とすることで、より自由な可能性を広げたかった。
- 技能が能力値へのちょっとした修正なら、もっと細かい形での記述や雰囲気を持つ技能を作ることができ、DMの創造も助けられる。
- オーガを〈はったり〉技能で説得して仲間にしたい人がいる一方、ホブゴブリンとその使者への応対を凝った物語として語りたい人もいるが、これらの両立についてはどう考える?
- 我々はロールプレイに報いたいという気持ちの一方で、ゲームのために実際の剣を修行する必要はないことを知っている。
- これはどういうことかというと、行為への報酬は与えたいが、何かを知らない事を罰したりはしたくないということだ。
- 人は誰しも当意即妙な対応ができる個人的資質を持っているわけではないので、我々はプレイヤへ罰を強いてはならない。
- 我々は現在、この問題はDMがきちんと彼らのやりたいことを説明できたプレイヤを有利にすればいいことを知っている(以上、モンテ・クック)。
- 君がロールプレイを望んでいるなら、能力値を無視してロールプレイの結果を尊重するといい(ブルース・コーデル)。
- プレイヤとDMの意思疎通でもっとも重要なことだ。まずは語る、次にロールを行なう。こうすれば、DMが参照すべきルールを減らせる。
- キャラクタと状況が合っているか見て、非の打ち所が無ければ能力値やダイスの出目は見なくていい。そこがはっきりしないなら、ダイスをロールして難易度と比較する(以上、モンテ・クック)。
- テーブルに本物の剣を持ってくれば有利になれるかい?
- もちろんだよ(モンテ・クック)。
- 特技と技能の違いは?
- 技能は能力値と相互作用し、戦闘中にも使うが主に戦闘外で使われるもの。特技はより大きく固有のもので、常にボーナスやパワー、能力を与えてゲームとの関わり方を変えてしまう。
- 鍛冶屋や薬師をどうしてもやりたいプレイヤの立場は?
- そのためのテーマです。
- これは第2版のkitのようなもので、冒険以前の仕事や人生を反映するものだ。そういうテーマや特技を成長させると物語の背景を持ち続けることができる。
- テーマの代わりに技能や特技を変化させてもいい。
- キャラクタ作成の行程はどうなると考える?
- 今のところ能力値、クラス、種族、そしてテーマを選択する。テーマによって一般人、貴族、騎士、徒弟などの経歴と技能を提供する。
- レベルが上がってそれらテーマのオプションを成長させることで、物語の背景を表現できる。
- モジュールを導入してより複雑にすれば、自分だけのテーマも作成できる。
- どんなテーマが好き? 自分で面白いと思ったテーマは?
- テーマでは色々な試みをしている。たとえば、プレインタッチト、デーヴァなどはテーマで見ることができる。
- 酔っ払いもある。君は酒場に集まる全員から知られていたり、他にもいろいろな雰囲気を持っている。戦闘やその他のことではほとんど役に立たないが、キャラクタが何者であるかを表現するのには非常に役立つ。
- たとえば、アヴェンジャーのテーマを持つパラディンのように他の版でクラスだったものをテーマにするという案もある。クラスとして独立できなくても旧版の雰囲気を継承できる。
- テーマはゆるい技能システムとの相性がいい。あるテーマ専用の技能を作ることができるからだ。
- テーマを適用しないゲームもできる?
- もちろん、ゲームのもっとも基本的な組み合わせでやりたい場合はテーマを外せる。
- 次のゲームで見たい旧来のものは?
- ウォーロックを切望している。彼らはまだいくつかの契約を選べ……君は“門の向こう側”の契約も選べるんだ。カスタマイズは複雑だが、契約はたくさんあることが重要だ。主に私にとって。プレイテストで受け入れられ、そのまま進行して欲しい(ブルース・コーデル)。
- エレクトラム貨。“大いなる転輪”も復活させたい。この背景設定は度肝を抜くものだった(ロバート・シュワルブ)。
- 本当に多い。私はさまざまな異なる形で存在する魔法を表現するために儀式をなんとかしたい。フレイム・タン、ホーリィ・アヴェンジャー、ワンド・オヴ・ワンダー、DnDの古典的な魔法のアイテムは、既知の物になっている。それらはDnDらしさのために必要だが、象徴的な魔法のアイテムとは別の存在として儀式を置きたい(モンテ・クック)。
- 魔法のアイテムと能力値の関係はどうなる?
- 能力値上昇アイテム用の部位はあるが、異なることにも使える。非魔法的な方法での成長限界は厳しいものになる。定命の限界だ。魔法による強化にも限界がある。
- 通常のアイテムはどんな存在になる?
- 通常のアイテムは重要なものとなり、さまざまな新機軸もある。誰もプレート・アーマーを最初からは買えない。通貨を銀貨基準にしようとしている。
- ファイターの剣や鎧のように、術者クラスにも通常の装具を用意している。また、儀式で使えるちょっとした魔法のアイテムもある。ワンドはスケイル・メイルと同額の100spくらいだ。
- 敵によって武器を変更するなど、武器の役割についてはどう考えている?
- 完全にある武器への特化より、まんべんなく使えるようにはしたい。特化するなら武器の種別ほどの分類で、それでも他のことも一通りこなせる。ドラゴンを倒した後に斧が出て剣士ががっかりしないように。
- モンスタとその能力については開示されたほうがいい? 秘匿できる情報もある?
- モンスタへの能力追加も話し合い、DMが即興で能力を加えられる程度のものにした。
- これに経験点を与えるのもいいと思う。
ここで前半は終わって一般参加者による質疑応答の時間に移るですぅ。
このエントリ執筆にあたっては『D&D XP Seminar Chat Streams』、『Seminar Transcript - Reimagining Skills and Ability Scores』、Twitterの#DDXPタグなどを参考にさせていただきましたぁ。
2012年02月17日 コンピュータとゲームは、もはや大学やハッカーのガレージだけにとどまらず、大衆文化における一大勢力となりはじめていたのだ。 [長年日記] 編集
§ [DnD] 『技能と能力値の再想像』要約(後篇)
このエントリは『技能と能力値の再想像(Reimagining Skills and Ability Scores)』の後半に行なわれた質疑応答を要約したものですぅ。
- 武器をどう差別化する?
- 命中のし易さとダメージが第一にあり、斬撃、刺突のようなダメージ種別も追加される。今は武器の専門化について考えており、専門化することで追加効果や無限回パワーを得られるようにする。
- ヴァンス風ウィザードが好きでない人向けの秘術使いクラスはある?
- もちろん。ヴァンス風ウィザード以外のスタイルで呪文を使うクラスにも大いに興味がある。
- 種族の能力値修正にはプラスとマイナス両方ある?
- どちらも存在する。
- レベルの上昇でキャラクタはどんなことが変化する?
- それはもうたくさんのことが。数値が劇的に成長しなくても、多くの面白い要素がある。装備やモンスタへの興味は長い間維持できる。能力値を成長させなかった場合、他の可能性が開かれる。
- 能力値を成長させない選択肢があるため、魔法のアイテムはどのレベルででも重要になる。攻撃ボーナスを伸ばさない代わりに多彩なオプションを得られるからだ。現在のプレイテストでそれは楽しいものになっている。
- DnD NextはDMの負担が大きなように見えるが、新規DMを増やす方法は考えてる?
- よいDMになるためのガイダンスを提供するために努力している。
- 新しいモンスタを5分、高レベルNPCでも10分で作成できる第4版の手早さも取り込みたい。NPCとPCのデータが違うことについても。
- DMの権限を大きくすることで、DMが孤独な漂流者にならないようにする。これはゲームの進行を重視するということで全員のためでもある。
- 現在はDMよりプレイヤが大きな力を持っている。プレイヤは無理そうなことでもやりたいと提案することができる。
- そのためDMには具体的なルールを与えるより、即興でルールを裁定したりロールプレイで進行する権限を与える。
- 経験点の算出方法はどうなる?
- DMがプレイヤにさまざまな形で報酬を与えられるようにいくつかのオプションを提供したい。モンスタを倒したことでも、クエストででも、すべての場所を踏破したことでも、隠された宝を見つけたことでも。
- DMがプレイヤに達成して欲しいことや、プレイやが達成したいことのために作業をしている。
- テーマは特定クラス専用の場合もある?
- いいえ。
- 種族と能力値の関係をもっと知りたい。
- 今話せるのは能力値に何点か加算するようなものだということだが、変わるかもしれない。
- クラスの恐竜化を防ぐためにテーマを使う?
- はい。標準的ではないクラスを表現するためにテーマを使う可能性はある。似たクラスをテーマという形で表現するのは役立ちそうだ。
- 低レベルはふたたび泥にまみれたものになる?
- 多くの人に聞かれたことだ。オリジナルや初期のDnDほど死にやすくはないが、生き残ることはプレイヤがより注意を払うべきことになった。フィードバックを待っている。
- 儀式と構成要素はゲームでどういう位置づけになる?
- 儀式は魔法の構成要素が必要な唯一のものになるが、それが最高の適材適所だと思う。
- ウィザードが呪文を発動する時には動作と構成要素があると想定しているが、それは演出上のもの。
- 特別な構成要素を見つけることも物語にとって重要なので、儀式システムの中に組み込みたい。
- マス目を利用する戦闘も望まれた場合のみ利用するものだと思うが、どうやって戦術性の強い戦闘やクラス能力を重視せず語りだけで戦闘するスタイルを尊重する?
- 今までもDMの一存でマス目やミニチュアをゲームから排除して語りで戦闘を行なえた。次版ではマス目を利用する戦闘もモジュール化し、キャンペーンの最初に告知できるようにする。
- 公開プレイテストは店だけ、個人的な集まりだけのような縛りがあるもの?
- それについて決まっていることはほとんど無いが、個人的なプレイで行なえると思う。
- 技能チャレンジについて思うところは?
- 技能チャレンジは燃やしてしまいたかったよ。それらにかけた労力は大きかったが、物語という要素がずいぶん無くなった感覚を覚えた。DMが物語を進めながら技能チャレンジを進めるために充分な量の情報を提供できるようになったと思う(ロバート・シュワルブ)。
- ひとつ加えるなら、私は「○○をしたい」といったプレイヤの提案を無碍にしたくない。そしてDMには「君のいった判定はできないよ」といわせたくない。その代わり、私は彼らが行ないたいこととそれに応じて起こることのためにDMとプレイヤを勇気づけ、力を与えたい。誰かが冴えたやり方で落とし穴を通り抜ける方法を思いついたら、テーブルの上には楽しい物語と会話が飛び交うだろう。
- もちろんダイスをロールして判定することもできる。だけどプレイヤが彼らの行動を解説し始めたら、それを拾うことでそうした活動は続いていくのだとも私は思っている(以上、モンテ・クック)。
これで質疑応答も終わり、DDXP2012のセミナはすべて閉幕したですぅ。
このエントリ執筆にあたっては『D&D XP Seminar Chat Streams』、『Seminar Transcript - Reimagining Skills and Ability Scores』、Twitterの#DDXPタグなどを参考にさせていただきましたぁ。
2012年02月18日 ゲームマスターのスターリングはいつも、長大で入り組んだストーリーを一週間かけて練り上げ、マップを作成していた。 [長年日記] 編集
§ [DnD][DnDNext] 『D&Dプレイテスト週報、01月30日(D&D Playtest News for Week of January 30)』
2012年01月31日、火曜日、午後12時36分
投稿者:WotC_GregB先週、私はマイク・ミアルス、モンテ・クック、ジェミー・クロフォード、ロバート・シュワルブ、そしてブルース・コーデルらによるインディアナ州フォート・ウェインで行なわれたD&D ExperienceのD&D Nextチームに参加した。そこで、D&Dのファンに私たちが行なっている次世代『ダンジョンズ&ドラゴンズ』初の公開プレイテストに参加してもらった。週末いっぱいで私たちは363人からのフィードバックを得て、チームはすでにそれらを読み終わった。私たちはまた4回のセミナを催し、そのうちの3回で次世代のゲームを俎上に載せた。
君はこのウィザーズによるライヴ・チャット配信でイベントの内容を確認できる。
さらに、ENWorldではイベントの文字起こし版もある。
- Charting the Course: An Edition for All Editions(和訳前篇、後篇)
- Class Design: From Assassins to Wizards(和訳前篇、後篇)
- Reimagining Skills and Ability Scores(和訳前篇、後篇)
いくつかのブログでは彼らが体験したプレイテストの模様が報じられている。その概要は『This is My Game』、『DnDFifthColumn』、そして『Geek's Dream Girl』で確認できる。
『Obsidian Portal』ではClass DesignのセミナとSkills and Ability Scoresのセミナが動画として公開された。またプレイテストのプレイ区域は撮影禁止だったが、Wizards_Dndと私はいくつかそれを成功させている。
最後に、今週も刺激的なブログの内容について。
02月01日、水曜日
回復の時間
ブルースは今回クレリックと回復の問題に取り組み、君がこの問題についてどう考えているか私たちにフィードバックを提供できる投票も紹介する。
02月02日、木曜日
武器のダメージ種別
殴打、刺突、斬撃。君はこの武器のダメージ種別をどう思う? ロブの問題への取り組みと君が回答できる投票もある。
02月03日、金曜日
種族の重要性
種族の選択は君がキャラクターを作成するとき最初に行なうことだ。君が種族を選択することはメカニクスの中でどれくらい重要な位置が望ましいか? モンテがこの話題について語ることを読み、そして私たちが君の答えを見ることができるように投票して欲しい。
君は今週末D&D Nextのセミナやプレイテストの情報を追いかけた?
- はい
- いいえ
2012年02月19日 だが、他の地域と同じく、オースティンでもビデオゲームの氾濫が始まっていた。 [長年日記] 編集
§ [DnD][DnDNext] 『回復の時間(Time to Heal)』
2012年02月01日、水曜日、午前08時26分
投稿者:WotC_Bruce君が適当に選んだD&Dプレイヤーにクレリックの仕事を訊ねたら、6人中5人は「クレリックは回復役だよ」と言うだろう。
単純にして充分な言葉だが、クレリックの能力がキュア・ライト・ウーンズといくつかのゲームを盛り上げる呪文を発動するだけで、何か他のこと(たとえば彼女が手にしたメイスでモンスターを攻撃したり、シアリング・ライトの呪文を発動するなど)を犠牲にして友人を回復させているならほとんどの場合煮詰まってしまう。
初期の版で、クレリックは呪文を記憶するための貴重なスロットを回復呪文で埋めなければならなかった。なぜならクレリックは友人を回復させるための回復呪文が少なくなったり無くなっていることに煩わされなくなかったからだ――議論終わり。ところが回復呪文を記憶したクレリックは彼女が何をしているか心得ていた(そして茶目っ気もたっぷりあり、私はゲームのテーブルでそれらの呪文でいい気になっている声をよく聞いたものだ)。
第3版で、私たちはこの不安感が任意発動で和らぎ、クレリックは記憶している呪文と引き換えに同レベルの回復呪文を得られるようになった。これはクレリックが彼女のターンに他の行動をする代わりに行なうという若干の不安をはらみつつも有意義な進歩だった。
第4版のルールでは回復呪文や他のヒーリング・ワード系パワーを発動する時の機会損失が注目され、クレリックは1回の戦闘で2回は素早くそれらを行って彼らのターンとして使用することができた。このクレリックの回復ルールからは友人の回復をするためのほとんどの不安を取り除いた(特に回復力の考えに関連し、キャラクターが底力を使ったり、他の回復クラスが出たことから)。
そう、私が行ないたい質問、それはその手軽さについてだ。
クレリックは味方を回復させるためにどれだけのリソースを費やさねばならない?
- クレリックは回復呪文の準備を行なって通常のアクションとして呪文を使用しなければならない。
- クレリックは呪文スロットやアクションに拘束されない回復能力を持つべきだ。
- クレリックは自由な回復能力と"呪文スロット”の回復能力を持つのがいい。
- 上記のどれでもない。
2012年02月20日 だが、遊びやすく、理屈抜きに面白いコンピュータゲームと、ルールが難解なボードゲームの違いが際立つにつれ、消費者はリチャードのスタイルへと流れはじめる。 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e][LnL] 『高レベル・プレイへの挑戦(The Challenge of High Level Play)』
伝説と伝承
君たちが高レベルでのプレイについて話すと、どの版でも12レベルくらいでゲームが壊れるという人がいる(10レベル、8レベル、15レベルという意見もあるが――それらは同じことだ)。このD&Dの“真理”は君がどの版を話題にしているのかは関係ないくらいぬぐい難いものになっている。それは第4版の高レベル・プレイが第1版での高レベル・プレイとはまったく異なるにもかかわらず、高レベル・プレイはいかにして破綻するのかという一般化された言説になる。
さまざまな版での高レベル・プレイを好んでいた者として、私はこれまでゲームが壊れてしまうという考えに完全な同意を示したことは無い。しかし、私が考えるにそれらにもわずかな理はある、ただしそれは君がある切り口でそれをとらえた時だけだ。人々が感じているのは、特定のレベルでプレイが変わるということなのだ。私がそれを見るに、それらの破砕点はゲームの中に3つ――低レベル、中レベル、そして高レベル――ある。私が思うに第4版でこれらの変化を認識したのはいい仕事で、その変化はキャラクターがより強力になることや、彼らの挑むべき困難がより厳しいものになるだけではない。その代わり、ゲームはまったく変わってしまう。ゲームにおける3つの級には、キャラクターの力、影響力、そして当面の敵など、多くのそれに応じた変化が内包されている。
キャラクターがダンジョンを走り回って剣を振り回すゲームと彼らが場所から場所へ瞬間移動してアーティファクトを使って敵の大軍勢を消滅させるゲームは、決定的に異なるものだ。実際に、それらは異なるゲームでなければいけない。私はプレイヤーが異なるレベルのプレイを好むのは彼らが異なるものを望んでいるのだと考えている。(もちろん、人々がそれぞれのレベルにおけるゲームの破綻を自己解決して高レベル・プレイのスタイルを使わないとしても、それは素晴らしい!)
いくらかのプレイヤーは、「俺はどこへ行けば今日の食い扶持に必要な銀貨2枚を稼げるんだ」というような泥まみれな低レベルのゲームを好む。バシリスクと戦ってトログロダイトの侵略から町を守りたい人もいる。そして他にも彼らが生きるために次元界を創造し、惑星を蹂躙したいという人もいる。(そしてだいたいはこれらから2つか3つすべてを混ぜたものを求めている。)これらの異なる欲望と需要を認めることは、彼らの都合よく手直ししてゲームプレイすることをゲーム・デザイナが認めるということだ。
それはおそらく、特定の活動、状況、そして効果をレベル基準に並べるということだ。さまざまな瞬間移動はおそらく中から高レベルの効果だ。生命力吸収や能力値ダメージの効果は中レベル。次元界移動は高レベルでなくてはならない。というように。
私が今ここで説明していることの真意は、ゲームのレベルが物語やメカニクスの複雑さに影響を及ぼすということだ。(それは低レベルの物語に深みも意義も無いということではないが、それらはレベルの蓄積による現実っぽさや神々の存在を恐らく含まないものだろう。)レベルは予測を立てさせることができ、私はデザイナがそれらの予測に向き合うべきだと思う。
1は“完全に否定”、そして5は“完全に同意”となる1から5の評価で、これらの意見について君がD&Dをプレイする時に認識しているレベルについてどれくらい一致しているか教えて欲しい。
高レベルでのプレイ(PC)は難しい
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
高レベルのゲーム運営(DM)は難しい
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
高レベルのゲーム運営(DM)は特別な熟慮が必要だ
- 1
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高レベルのゲームを成功させる(PC)には特別な熟慮が必要だ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
高レベルでのプレイは低レベル時と雰囲気が違っていてはいけない
- 1
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高レベルでのプレイは低レベル時とゲームプレイが違っていてはいけない
- 1
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私は高レベルでのプレイが嫌いだ
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私は低レベルでのプレイが嫌いだ
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2012年02月21日 「いいかい。リチャードはゴミ箱を集配所に持っていったら、またゴミ箱が必要になるまでそこに置いたまま、取りに行かないような奴なんだ。そんな彼がお化け屋敷なんて、どんな騒ぎになるか想像がつくだろう」 [長年日記] 編集
§ [DnD][DnDNext] 『武器のダメージ種別(Weapon Damage Types)』
2012年02月02日、木曜日、午後01時22分
投稿者:Evil_Reverend通路の前方に亡者の気配を感じたリチャード卿は、その鞘から剣を抜き、盾を持ち上げ、骨の塊に突撃した。彼はこれらの敵が元素邪霊寺院の地下にある穢れた隧道に潜むこれらの敵に思案をめぐらせたが、目の前で無数の骸骨が骨の柱――はるか昔に秩序と善が打ち勝った寺院の軍勢の死せざる残骸――から跳ね上がったのを見て息を飲み込んだ。
リチャード卿のプレイヤー、グレンがこの状況に対処するための方法は、彼がプレイしている版に依存する。第1版か第2版のゲームだと、グレンは彼のロングソードがこれらの敵に半分のダメージしか与えられないのを知っているため、召使いからメイスを受け取るかもしれない。第3.5版のゲームだと、グレンはヘヴィ・メイスに持ち替えるかもしれないが、5以上のダメージを与えてスケルトンが持つ5/殴打のダメージ現象を確実に克服できる――特に彼が強力な魔法の武器を買って――と確信しているなら、彼は剣のままかもしれない。最後に、第4版のゲームだと、グレンは彼の装備している武器がどんなものであれダメージ種別は同じなので気にしない。
グレンの反応はそのままゲームがその長い歴史の中で武器のダメージをどう扱ってきたかを表現している。初期の版では、どの武器がどの種別の鎧やモンスターの特殊な抵抗にダメージを与えるかテーブルでは思案されており、その情報はモンスターの情報の中で生きていた。後に、技術は統合され、武器は決められた種別のダメージ(殴打、刺突、あるいは斬撃)を与え、ごく最近になるとすべての武器ダメージは同じものであるとみなされるようになった。
武器のダメージに違いは必要だろうか?
よりよいシミュレーションを追求して加えられるさまざまのダメージ種別は、ルールを泥まみれにするだけだと主張する人もいる。武器ダメージの記述は適量でなければならない。一方、肉体のダメージを大きく3つに分割するのはデザイナとDMにモンスターのカスタマイズ、呪文、あるいは他の効果についてより多くの道具を与えることになる。
君はどう思う?
武器のダメージに種別はあったほうがいい?
- はい。武器は殴打、刺突、斬撃、あるいはその複合を持つ。
- はい、ただしそれは1つの種別として。“物理”あるいは何か似た言葉でじゅうぶんだ。
- いいえ。それらはモンスターの特徴(スケルトンは刃のある武器に5の抵抗を持つ)で管理すべき。
- いいえ。武器のダメージに標津は無く、モンスターにも特別な特徴はいらない。
- 上記のどれでもない。
2012年02月22日 手紙が届くようになり、リチャードはこう考えはじめた――実際にはメッセージを込めたつもりはないのに、みんなが僕のゲームからこんなに多くのことを読み取るんだから、ゲームが思想を誘発する手段となるのは間違いない。 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e][HotEC] 『Heroes of the Elemental Chaos』特技抄訳
エンカウンターズ『旧き元素の目』でも使用されることだし、『Heroes of the Elemental Chaos』の特技抄訳を公開しますぅ。
パスワードはElemental Vengeanceのパワー最後の単語ですぅ。
§ [DnD][4e][HotEC] Elementalist抄訳
エンカウンターズ『旧き元素の目』でも使用できる『Heroes of the Elemental Chaos』に収録されているSorcererのsubclass、Elementalistの抄訳を公開しますぅ。
パスワードはElementalistのRole説明文最後の単語ですぅ。
§ [DnD][4e][HotEC] Sha'ir抄訳
エンカウンターズ『旧き元素の目』でも使用できる『Heroes of the Elemental Chaos』に収録されているWizardのsubclass、Sha'irの抄訳を公開しますぅ。
パスワードはWatery Sphereのパワー最後の単語ですぅ。
§ [DnD][4e][HotEC] 『Heroes of the Elemental Chaos』Theme抄訳
もう既に始まってるところも多そうだけど、エンカウンターズ『旧き元素の目』でも使用される、『Heroes of the Elemental Chaos』のTheme抄訳(3レベルまで)を公開しますぅ。
パスワードはWindlordの説明文最後の単語ですぅ。
2012年02月23日 一方、その世界に足を踏み入れたプレイヤーは、自分の視界に入った者を片っ端から殺し、金やアイテムをあらゆる相手から奪い尽くしたあと、笑顔で立ち去っていく。 [長年日記] 編集
§ [DnD][DnDNext] 『種族の重要性(Racial Importance)』
2012年02月03日、金曜日、午前08時28分
投稿者:MonteCookドワーフは頑丈で、業物の斧や鎚を使う。エルフは繊細で、優美な剣や弓を使う。ハーフリングは器用ですばしこい。ハーフオークは強く、粗暴で、あまり陽気ではない。
私たちはこれらのことを知っているが、それらはゲーム中のメカニカルな面ではどの程度重要だろうか? ほとんどのプレイヤーはキャラクターのもっとも大きな側面はクラスであると考える傾向がある。これの真偽はともかく、種族の重要性はどの程度だろうか? エルフのファイターがヒューマンのファイターやドワーフのファイターとメカニクスの上でかなり異なることは重要だろうか? 種族の違いは多くの雰囲気をゲームに加え、それらはキャラクターを肉付けする物語のきっかけにもなる。
しかし、それらの違いは1レベルの段階では存在していても、時間とともに違いは風化していく。いいかえれば、ドワーフとエルフの違いは高レベルのそれよりも低レベルのキャラクターで重要なことである。ゲームは違いを常に際立たせ続けることもできる。
キャラクターがレベルを上昇させた時により多くの能力を加えるか、あるいはレベル毎に能力を振り分けることで、それはより複雑なものとなる。キャラクター・シートには種族に基づいた技能ボーナスと種族による細かい特殊能力で散らかるかもしれないが。そうするだけの価値はあるだろうか?
種族の選択はキャラクターのメカニクスでどの程度重要だろうか?
- ものすごく:種族はクラスより重要であるべき。
- すごく:種族はメカニカルな部分でも物語面でもかなり重要でなくてはならない。
- それなりに:種族はある程度のメカニカルな重要性と多くの雰囲気を担保するべき。
- あまり:種族は1つ程度のちょっとしたメカニカル要素があればいいが、それ以上ではない。
- まったく:種族にメカニカルな要素はいらないし――物語も任意に選べる程度であるべき。
2012年02月24日 たとえば、ゲームに登場するキャラクターを信頼のおける人物として設定したり、少なくとも何らかの刺激を与えてくれる人物にするといったことだ。 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e] Dungeon Master's Screen for Kindle
主にKindleで閲覧するためにマスタースクリーンというか、DM用サマリを作ったですぅ(スクリーンショット1、スクリーンショット2)。
Kindleの操作性は一番使う面を中心に置き、あまり使わないものは脇の面に置くマスタースクリーンのレイアウト方法と相性がいいので必要になったらもう一面は増やせそうですぅ。
2012年02月25日 ゲームのストーリー進行はシンプルでもかまわない(壮大な物語の大部分は単調なものだ)。 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e] シナリオ作成の要点(時間管理篇)
このエントリは私がシナリオ作成で意識していることの中でも時間管理を中心にまとめたものですぅ。
ここで私が説明の対象にしているシナリオは、1日のセッションで完結したプレイができるボリウム(中断してプレイ再開は考慮に入れない)の3遭遇程度で終わるデルヴ型シナリオなので、そのあたりはご留意していただきたいですぅ。
プレイ時間の見積もり
まず、プレイする日に確保できる時間全体から準備や雑談、休憩にかかる時間を引いた全体の60~70%を正味のプレイ時間として見積もるですぅ。少ないと思われるかもしれないけど、もろもろの進行に手間取ったときの予備時間とも共用するので、これくらい余裕があればまず間違いは無いというくらいに余裕を作っておくのが肝要ですぅ。
これは長いシナリオの途中で巻きを入れるよりは短くても円満にシナリオを終わらせ、余った時間で雑談などするほうが遊びに一日を費やして得られる満足感は大きいという私の経験に基づいた判断でもあるですぅ。
昼過ぎに集まって夕方6時ごろまで遊べるなら、プレイ時間は4時間程度とみてシナリオを練っていくですぅ。
プレイ時間の分割
プレイに費やせる時間をおおよそ求めたら、さらにそれを遭遇単位に分割するですぅ。実際の作業では遭遇の中身を検討しながら行ったり来たりすることになるけど、大雑把に枠組みを決めておけば遭遇の中身を思いつかなかった時に尺を持たせられることを基準にして敵を選べるので便利ですぅ。
私はこれといったギミックを仕込まない戦闘遭遇なら30分~1時間程度、技能チャレンジなら前後のロールプレイ部分なども含めて10分~30分を目安にタイムテーブルを切っていくですぅ。
ここで重要なのはそれぞれの遭遇にどれくらいの時間を振りたいかというペース配分を行なうことなので、あまり細かく気にしないで30分単位くらいで荒っぽく切っていったほうがいいですぅ。
遭遇で処理できるラウンド数の検討
それぞれの遭遇にかけられる時間を大雑把にとらえたら、次はその遭遇でPCはどれくらいの働きができるかを基準に遭遇内容を検討していくですぅ。
まずはプレイヤが思考し駒を進め判定を行なう1ターンあたりの占有時間を2~5分程度(グループの習熟度合いなどで適宜変更する)と仮定し、これをDMも含めた人数で乗算するですぅ。この時のポイントは、DMの思考時間は敵全員分なので2人分くらいを見積もることですぅ。
こうして出てきた数値で遭遇にかかる時間を割れば、それは遭遇で行なえるラウンド数になるですぅ。
わかりやすく遭遇にかかる時間をx、プレイヤの人数をy、1ターンのアクションにかかる時間をzとした式にすると
w=y(z+1)/z
となり、遭遇で処理できるラウンド数wが求められるですぅ。
ダメージの検討
遭遇の時間内に何ラウンド処理できるかをつかめたら敵データを検討する時のもうひとつ重要な要素、パーティが出せるダメージを見ていくですぅ。
既にPCのデータがあるなら、撃破役が毎ラウンド追加ダメージ条件を成立させて全員が遭遇毎攻撃パワーを使用した時に出る値を概算し、その60~70%を期待ダメージとして見積もるですぅ。これは常に最適行動を取れるわけではないことやミスの発生、戦闘が長引いて無限回パワーが使われることを考慮したものですぅ。
この時に重要なのはどこで使われるかわからない一日毎パワーを計算から外し、冗長性を二重に取っておくことですぅ。
PCのデータが無いときは、ホビージャパンの公式サイトにあるプレロールド・キャラクターからだいたいの値を見ることが可能ですぅ。
こうして1ラウンドあたりPCがどれくらいのダメージを出すかをつかめれば、自然と時間内に処理できる敵のhp総計も見えてくるですぅ。
遭遇の設計
これまで算出してきた遭遇で回せるラウンド数やパーティが出せるダメージを基準に、遭遇を組み立てていくですぅ。遭遇の作成については死せる詩人さんが「適正なバランスの戦闘の作り方」でかなり詳しく解説されているので、以下は私が特に意識していることがらを列挙しておくですぅ。
格上を出すなら精鋭が楽
『ダンジョン・マスターズ・ガイド2』以降の『モンスター・マニュアル3』などでは精鋭の作成法が変更されて防御値の+2が無くなり、同レベルのモンスタとほぼ同じ防御値になっているですぅ。このためPCが次々に攻撃をヒットさせてhpを削っていくことも簡単になり、経験点の面で等価な精鋭より4レベル上のモンスタを配置するよりプレイヤに爽快感を感じてもらいやすい遭遇を演出しやすいですぅ。
精鋭は複数目標への攻撃手段やアクション・ポイントを持っているので危機感を煽りやすく、リソースの投入で緩急を演出できるために時間管理の面でも優秀なモンスタになりうるですぅ。
選択肢として雑魚を使う
遭遇の初期配置で3~4体ほど密集させた雑魚を出すと開幕で制御役が焼きに来ることも多いけど、制御役に見せ場を提供しつつ、パーティに主力モンスタか雑魚かという戦術の択一を迫る手段としては悪くないですぅ。
遭遇の序盤が滞りやすい原因のひとつにどれを叩けばいいかわからないというのは確実にあるので、雑魚に限らずプレイヤへ選択肢を提示する配置(左右にそれぞれ別種の攻撃を行なうモンスタがいるなど)を心がけるとそれを解消しやすいですぅ。
前述したダメージ算出に関係する補足をしておくと、雑魚はひとかたまりごとに制御役が1ターンを費やすと認識するといいですぅ。
格下も重要
人間遊びが無いとそれはそれで息が詰まってしまうので、出目の多寡で命中に一喜一憂できるようなPCのレベルより低いモンスタも積極的に活用したいですぅ。
PCのレベル-2以下のモンスタでも複数体で挟撃などの戦術的優位を積極的に取る戦い方をすることで、機会攻撃による回転率の上昇や制御役への見せ場提供、敵の攻撃がミスしたことでプレイヤがいい気分になれるなどの効果が見込めるですぅ。
貧弱で心許ない場合は『ダンジョン・マスターズ・ガイド2』や『Dark Sun Creature Catalog』、『Book of Vile Darkness』などに収録されたモンスター・テーマを使うことで、パワーやオーラを追加して脅威を増すことができるですぅ。
アクセントは休憩を意識する
1時間で1遭遇を消化するといっても休憩無しでやるのはかなりきついので30分前後を目安にプレイヤの小休止を挟むと、思考も落ち着くのでケアレスミスを避けられるですぅ。
遭遇を設計するときに心に留めるといいのは、敵の増援到着やボスの変身などアクセントになるイベントは休憩前後のタイミングに仕込むのが効果的だということですぅ。たとえばプレイヤ5人でラウンドあたり思考時間がひとり2~3分だとすれば30分で2ラウンドほど消化できる計算になるので、3ラウンド目の最初に増援が出現するようにすると、増援が出てから休憩すれば後半戦へ繋げる引き、休憩を終えてから増援が出現した場合でも緊張感を高めて再びゲームへ集中させる効果が期待できるですぅ。
勝利条件を設定する
これまでは遭遇を時間内に終わらせるための敵配置に焦点を置いていたけど、いつもいつも時間を気にしながらモンスタと危険要因を配置して敵を全滅させる条件で綾のある遭遇を作れというのもそれはそれで難しい話なので、“敵の全滅”以外にも遭遇を成功させるための勝利条件を作ることも重要ですぅ。
これは“マップのある場所にたどりつく”、“敵の指揮官を倒す”、“技能チャレンジを成功させる”、“nラウンド全滅しない”など、敵を全滅させなくても条件を満たした時点で遭遇を成功させる、大幅に戦力を削って遭遇が楽になるというものですぅ。これを設定することで望ましい敵のhp総計なども崩せるので、プレイヤを飽きさせないための刺激にもなるですぅ。
ここで重要なポイントは以下の3つですぅ。
- 勝利条件はあからさまに
- これは“敵の指揮官を倒す”タイプに重要なことで、この設定をして一番痛いのは無視されてパーティにとっての悪条件で戦闘が続くことなので、遭遇開始前に嫌々戦っているゴブリンをみせしめとしてメイスで叩き潰すバグベアの政治将校のように、多少あからさまなくらいに“これを潰せば勝てる”ということをアピールするのが重要ですぅ。
- 徹底対策しない
- これは“マップのある場所にたどりつく”タイプで重要になることで、毎ラウンド減速や動けない状態をばらまいてくるような敵が大量にいるとプレイヤの勝利条件達成で遭遇を成功させようというモチベーションが著しく下がる問題ですぅ。勝利条件の達成を阻害するモンスタや危険要因を出す場合はそれらをPCのレベルより下にして、片手間で排除できるような相手にするのが重要ですぅ。
- クエストで提示
- ミもフタもない話ではあるけど勝利条件設定の要諦は勝利条件探しゲームをやることではないので、クエストとしてプレイヤに直接選択肢を提示するのは基本にして究極の勝利条件つき遭遇を成功に導く鍵ですぅ。
- 気前よく
- これは前項のクエストとも共通する部分があるけど、勝利条件の達成で遭遇を成功させた場合、モンスタや危険要因による経験点はすべて与えた上でクエスト達成の経験点を与えるくらいでちょうどいいですぅ。パーティがいつもとは違う方法で遭遇を成功させたことを意識させるのに報酬は非常に大きな要素なので、ここでケチる理由は無いですぅ。
結局4つだったですぅ。
私がシナリオを書くとき時間管理で意識するのはおおむねこんなところですぅ。参考になれば幸いですぅ。Twitterでblogにまとめることを助言してくださった、ivninさんには感謝ですぅ。
2012年02月26日 夜更けになると廊下でレーザー銃を撃ち合い、昼間に誰が誘うでもなくロッククライミングに出かけることもあった。 [長年日記] 編集
§ [DnD][DnDNext] 『負のヒット・ポイント危機一髪(A Close Call with Negative Hit Points)』
2012年02月08日、水曜日、午前10時14分
投稿者:WotC_Bruceディマスカスはその無双だった前世を憶えているため、彼の剣さばきはなかなかのものだ。だがその一方で。現在、ドラウの狩人たちはわれらが英雄を気絶させた。
彼の幸運は近くに治癒の呪文を持つクレリックのカルメネールがいたことだ。カルメネールが強力な呪文をきちんと準備しているなら、ディマスカスは命を取り留めるだけでなく、彼はすぐにでも戦列へ復帰することができるだろう。
上記のような場面がD&Dのゲームで発生した時、ディマスカスにどれだけ生き残る目があるかはそれが発生した版による。それは多くの理由が裏打ちしている、たとえば初期の場合、君のヒット・ポイントが0になれば、君は死んでいた。その後、負のヒット・ポイントの概念が公式ルールに取り込まれ、それによりキャラクターは数ラウンドの間意識不明や瀕死になることができた。そのキャラクターはポーション・オヴ・ヒーリングやキュア・ライト・ウーンズを持った戦友で生き残ることができた。
現在の版では、回復力に触れるまでもなくキャラクターが許容できる負のヒット・ポイントはより大きくなった。これらの要素はどちらもキャラクターの生存性を向上させた(しばしばたいへんな議論になる)。
しかし第4版では負のヒット・ポイントとともに回復力の概念も使った。君が回復する時は、君がどれだけ負のヒット・ポイントを持っていたとしても、君は0ヒット・ポイントから回復する。
私の質問のためにとりあえず他は横に置いておき、回復が常にキャラクターに意識を戻すことに集中しよう。
ルールが導入された理由はクレリックの呪文は彼女がすべてのアクションを戦友への呪文発動に費やしたというのに、回復ダイスをロールしたら1になることをデザイナが嫌ったからだ。-6ヒット・ポイントだった瀕死のキャラクターが-5ヒット・ポイントになる(少なくとも安定化はするのだが)。何回か悪い回復ロールをすればキャラクターは先頭に参加できずクレリックの行動はすべてそちらに費やされてしまう。さらに、これは負のヒット・ポイントに製の数を加算するよりも簡単である。
しかしそれは、上記のルールは瀕死のキャラクターに対してあまりにも有利で、“こうも主張できる、シミューレションの対価としてあまりに“ゲーム的”で、直感的ではなく、そう難しくも無い数学の基礎すらなってないと。最後になるが、この「常に0から回復する」は以前の版すべてと親和性があるわけではないことは主張しておこう。
君はどう思う?
キャラクターの負のヒット・ポイントは彼女の気がつくまで延々とそれを回復させるのか、回復力は常にヒット・ポイントを与えるかどちらがよい?
- 回復は常に0hpから始まるべきだ。
- 回復はきちんとキャラクターの負のヒット・ポイントをすべて回復させねばならない。
- 上記のように、他の方法でヒット・ポイント0まで回復させることができるようにする。
- 負のヒット・ポイントは存在すべきでなく、キャラクターのhpが0になればそれは死ぬべきだ。
- 負のヒット・ポイントは存在すべきでないが、しかしキャラクターのhpが0になっても死ぬべきではない。
- どれでもない。
2012年02月27日 リチャードのゲームにはそんな彼自身の内面も反映され、ゲームに登場するキャラクターとプレイヤーは試練の内容も明らかにされないまま善悪のジレンマに陥り、身動きが取れなくなっていく。 [長年日記] 編集
§ [DnD][4e][LnL] 『ヴァンスを含めて次へ(Putting the Vance in Advanced)』
伝説と伝承
ゲイリー・ガイギャックスは幻想小説を愛していた。私が好きなゲイリーが関わったTSR草創期の逸話に、レイク・ジェニーバの書店でサイエンス・フィクションと幻想小説の棚を漁っていた時のものがある。彼は買おうと思った本をたくさん持っていた。同じような荷物を抱えてもうひとりやって来た。ふたりは共通して持っている本やそのほかの物について話を始めた。会話が終わるまでに、ゲイリーはその男に新しい会社での仕事を持ちかけた。その男、ジェームス・ウォードは、仕事を請けるだけでは無く何十年も会社に留まって、直接あるいは間接的に、今日までのゲームを形づくる何百もの素晴らしい製品を送り出してきた。
そう、小説はゲイリーにとって大切なものだった。
彼はジャック・ヴァンスの作品を愛していた。ヴァンスは多くの小説をものしたが、D&Dにとってもっとも重要な作品は『終末期の赤い地球』シリーズだろう。これらの作品の魔術師は、“無敵火炎放射術”のような名前の魔法を準備する。これらの魔法は熟練した魔術師でもその複雑な構成要素――言葉、動作、そして神秘的要素――をわずかな数しか彼の頭脳には記憶できない。そして、少なくともゲイリーはそう解釈したのだが、一度使えばその呪文を再び準備するまで忘れてしまう。
そしてこれはD&Dが“ヴァンス風”の魔法システムを得た瞬間である。ウィザード(あるいは他の呪文使いほとんど)はあらかじめ彼らの呪文を準備し、使ってしまえばそれを忘れる。
ジャック・ヴァンスは偉大な小説家だが、D&Dは『終末期の赤い地球』ロールプレイング・ゲームではない。回顧主義以外のいくつかの理由で、私たちはヴァンス風の呪文発動をゲームに戻すことについて考えている。それはゲームプレイのためになる。それは呪文使いにどんな呪文を使いたいか事前に考えさせる。いいかえれば、冴えたプレイが報酬になる。君がキャラクターを最適化するためにはどんな冒険を行ないたいのか考える必要があるが、それはしばしば計画と調査を必要とする。ただしそうしたプレイを好まないプレイヤーも存在する。一部のダンジョン・マスターはそれに報いない。そして一部のプレイヤーは彼らの呪文を慎重に使いたいわけではない。
これらを考えると、私たちはヴァンス風の呪文発動をゲームの中にある一種類の魔法形式にしたい。そして最近の投票の結果を見ると、君たちの大部分は――私たちがヴァンス風と非ヴァンス風の呪文発動システムを両方コアへ収録することに――同意してくれるようだ。
たとえば、第4版のデザインに触発された私たちは、呪文使いに彼らが数限りある呪文を使っていない時に使える面白いものを与えたい。冴えていて魔法的だが、呪文ではないものを。この概念は呪文以外の形で魔法が世界に存在してそれをキャラクターが扱うという考えに対する扉を開くので、特に興味をそそっている。これはメカニカル面と物語の展開の両面でプレイできる楽しい考えだ。
私たちが温めている考えのひとつは魔法特技だ。この特技はキャラクターがいつでも使える魔法能力を意味する。たとえば、私たちは基礎特技を《ウィザードの徴》と呼ぶかもしれない。この特技はキャラクターが秘術呪文使いであることを示し、彼や彼女に制限無く使える、ちょっとした能力を与えるかもしれない。ちょっとした力場の爆発かもしれない。メイジ・ハンドのようなちょっとした念動能力かもしれない。そしてより役立つ特技を後から修得できるようになる。《モルデンカイネンの弟子》特技は呪文使いに(モルデンカイネンズ・フェイスフル・ハウンドのように)忠実な魔法の猟犬を与ええるかもしれないし、《テンサーの弟子》特技は彼や彼女にフローティング・ディスクを与えるかもしれない。
この概念はふたつの目標を達成する。ひとつ、我々は伝統的なヴァンス風システムでファイアーボールやマジック・ミサイルに比べると無視されがちだったいくつかの呪文効果に新たな命を与えることができる。ふたつ、それらは呪文使いが彼らの限られたリソースを費やさなくても魔法的なものを提供できる。
このシステムでもっとも面白いところのひとつは、呪文の代わりにこれらの特技に頼るクラスを我々がデザインできるというところだ。それらのクラスに準備する呪文は無いが、いくつかの面白い魔法的な攻撃、防御、そして汎用オプションを持ち、ウィザードより格段にプレイが簡単である。実質的に非ヴァンス風の呪文使いは第4版の[秘術]パワーのようなものになるだろう。
私たちはヴァンス風D&Dのやり方とは別の方法を使う呪文使いが肩を並べて生きていける他の可能性を見つけた。呪文使いに彼らのリソースを別の方法で管理させると、たとえば第3版スタイルのソーサラーがかつてのサイオンのようなポイント制の呪文使いだったが、伝統的なウィザードと同じD&D世界に簡単になじんでいた。
1は“完全に否定”、そして5は“完全に同意”となる1から5の評価で、D&Dにおける呪文発動のシステムについて評価してほしい。
一日毎/遭遇毎/無限回の呪文発動
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
ヴァンス風の呪文発動
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
(第3版のソーサラーのように)柔軟な呪文発動
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
ポイント制呪文発動
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
君が呪文発動システムを1つだけ選べるとしたら、どれを選ぶ?
- 一日毎/遭遇毎/無限回の呪文発動
- ヴァンス風の呪文発動
- (第3版のソーサラーのように)柔軟な呪文発動
- ポイント制呪文発動
2012年02月28日 ライトはリチャードと同じぐらいに、あるいはそれ以上に、ゲーム市場の拡大を促進した。 [長年日記] 編集
§ [DnD][DnDNext] 『行け行けファイター(Fighter A-Go-Go)』
2012年02月09日、木曜日、午前10時22分
投稿者:Evil_Reverendファイターはすべてのクラスでいっとうつかみどころが無い。ああ、見ただけでわかると思われるかもしれないが。ファイターはRPGについて多くを知らないプレイヤーに君が渡すクラスだ。そして、ファイターは武器と鎧をうまく扱える。ファイターは彼や彼女の味方を守る。そしてファイターは突撃の先頭に立ち、敵を剣や斧で叩き潰し、少なくともファイターは後ろでも座っていない時はやかましい敵に対して矢を射掛ける。ファイターは騎士であり、傭兵であり、射手であり、そして二刀流の戦士でもありうる。これは単一のクラスには広すぎる面積だ、そう思わないか?
ファイター(あるいはファイティング・マン)は一般的な戦士として準備され、ファイターのキャラクター性は使う武器と着ている鎧から生まれる傾向があった。『Unearthed Arcana』の開眼(specialization)および二重開眼(double specialization)でファイターの武器とそれがたたき出すダメージはこの考えを強く証明するものだった。特技の出現によりプレイヤーはさらなるカスタマイズの手段を得た。ファイターは依然彼らの武器と鎧に対する依存性を持ち、追加特技で戦闘スタイルや特殊動作を得ていたが、多くの特技を得ていてもファイターはほんの少しだけ彼ら特有の要素を持っており、そしてそれは《武器開眼》などの武器をよりうまく扱う要素を含んでいた。これまでの版でファイターの面白みは君が武器、鎧、そして特技などを選ぶことにあった。ファイターのプレイヤーはその戦士が騎士であろうが射手であろうが、プレイしたい戦士を好きに作成できる大幅な自由を持っていた。
第4版でファイターの焦点は全面的にカスタマイズできることからずらされ、ファイターが限定的な隙間へ入り込めないようにした――エッセンシャルズでスレイヤーが現われるまで、その役割は守られてきた。また、クラスの武器も、両手持ち武器か剣と盾というおよそ2種類に絞られた。後のサプリメントでファイターの作成オプションは狂戦士(熱闘型)、二刀流(烈風の技)、喧嘩屋と拡大されてきた。第4版のファイターとそれ以前のファイターの大きな違いは、第4版のファイターは他のすべての技を除外してある特定の武器やスタイルに集中するプレイヤーに利益を与えたことである。第3版のファイターは戦闘が始まれば何回か弓を使ってから近接武器を抜いて突撃していたかもしれないが、第4版のファイターは近接戦に特化してファイターの味方を攻撃させないようにする戦士である。柔軟な武器の選択を犠牲にすることで、ファイターは強いアイデンティティとゲームにおける役割を手に入れた。
これは私たちに新しいファイターを見せた。私は自分自身が第3版のファイターを大きな愛着を持って懐かしんでいることに気づいた。プレイヤーが彼や彼女の好きにカスタマイズできるファイターを私は好ましく思っていた。あらゆる選択肢はファイターが自然な感じに成長するのを助け、ゲームのプレイでプレイヤーが望んだことに沿って進化してきた。また、腕利きの射手を目指すプレイヤーはレンジャーの背景(およびそれによる特徴)を受け入れる必要は無くファイターを選ぶことができた。同様に、私が頑丈な騎士を作成したい時、私はその必要性を満たすためパラディンに目を向ける必要は無かった(しかし、私は第3版の『プレイヤーズ・ハンドブック2』にナイトのクラスがあるのを知っている)。
一方、ファイターにオプション一覧以外のクラスによる強いアイデンティティを与えることにも意味はある。それはクラスに立ち位置を――広大なD&D宇宙に彼らが在るべき場所を――与えることを意味する。君が「私はファイターをプレイするよ」と言えば、君の意図と何ができるかを理解できるようになる。
そして、私は君にインターネットで質問を投げかける。ファイターについてどう思う?
幅広い戦士の種類を再現できる広範なカスタマイズ性とゲーム内での特殊な立ち位置のどちらをファイターに求める?
- ファイターはさまざまな戦い方ができなければならない。
- ファイターは選んだ武器で定義される。スタイルはクラス外にある。
- ファイターは近接戦戦士だ。君が遠隔戦戦士をやりたいなら、弓を使うクラスで作成する。
- ファイターは彼らの相棒を守る近接戦戦士だ。
- 上記のいずれでもない。
§ [DnD][4e] 『Fury of the Feywild』カード和訳表
シェイクスピアの元ネタ探しの迷路に入り込んでいたうちにエンカウンターズも終わってしまったけどFortune Cards第三弾、『Fury of the Feywild』のカード和訳表を公開するですぅ。
カードを区域としてマップに置くものはなかなか目から鱗だったけど、Give'em the Slipの種族パワーを燃料に別の利益を得るのも発展性がありそうなメカニズムですぅ。
2012年02月29日 「バンゲリング・ベイ」をブローダーバンドに納品したあと、彼はこの景観モデリングツールが作り出す箱庭がどこまで複雑になっていくかを追求していた。 [長年日記] 編集
§ [DnD][DnDNext] 『ウィザードだってダイスをロールしたい(Wizards Like to Roll Dice Too)』
2012年02月10日、金曜日、午後12時54分
投稿者:MonteCookファイターやローグを使うプレイヤーはどんなセッションでもd20をよくロールする。「僕は攻撃する!」とファイターをプレイしている彼は叫ぶ。あるいはもう少しかっこよく、「僕はフェイントをかけながら、彼の死角に向かってこのロングソードで斬りかかる」と、ファイターをプレイしている彼は叫ぶかもしれない。「私は物影に隠れながら移動して、後ろからノールを私の魔法のダガーで刺す」とローグをプレイする彼女は言う。
ウィザードをプレイしている人は「俺はチャーム・パースンを発動しよう」と言う。そして彼はd20を取り出してから、がっかりしてそれを戻す。新しくプレイを始めたクレリックは「拙僧はホールド・パースンを発動しますぞ」と言って、彼がやるべきことを知ろうと周囲を見回す。彼は「ロールは無いよ」と言われてややがっかりする。パラディンが彼のグレート・ソードをどれだけうまく振るったか、あるいは彼女がどれくらい巧みに唄えたかを知るためにロールを行なうように、呪文使いも彼らがどれだけうまく呪文をかけたかを知るためのロールを行いたい。
第4版で、この問題はすべての攻撃は特定の防御値へ攻撃を行なうこととして解決された。しかし、そうしたことで君がセーヴィング・スローを行なうという、ゲームでかなり重要だった部分が抜け落ちてしまった。「私は○○に対するセーヴィング・スローを行なう」あるいは「私は○○のセーヴィング・スローをする」は、一部の非ゲーマーにさえ通じるオタク用語なのだ。たとえば、私は非ゲーマーが「僕は昨日の夜にお菓子を食べないための意志セーヴに成功したんだ」、や「かわいすぎるあの子犬を見た時にセーヴィング・スローに失敗しちゃって」と言っているのを聞いたことがある。
術者が難易度を決めて目標がそれに対するセーヴィング・スローを行なうようにシステムを改造するのはかなり容易だ。しかし術者に呪文発動ロールを行なわせて目標がセーヴィング・スローをするのはいかにも冗長で、ランダム性高すぎたり、ゲームを遅くすると考える人がいるかもしれない。
さて、私たちはこの状況をどう扱えばいいだろう?
以下の意見に君がどれだけ同意するか教えて欲しい。
呪文に対するセーヴィング・スローは存在してはいけない
- とてもそう思う
- そう思う
- どちらでもない
- そう思わない
- とてもそう思わない
- わからない/興味が無い
術者は呪文発動判定をするべきではない
- とてもそう思う
- そう思う
- どちらでもない
- そう思わない
- とてもそう思わない
- わからない/興味が無い
術者はセーヴィング・スローの難易度を決定するために何らかの判定をすべきだ
- とてもそう思う
- そう思う
- どちらでもない
- そう思わない
- とてもそう思わない
- わからない/興味が無い
ある時は術者による目標の防御値への攻撃ロールを行ない、ある時はそれはセーヴィング・スローを行なわせるべきだ
- とてもそう思う
- そう思う
- どちらでもない
- そう思わない
- とてもそう思わない
- わからない/興味が無い
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