ネコぶんこ


2021年11月06日 [長年日記] 編集

§ [DnD][5e] アドベンチャー:霊廟の守護者(5レベル)

今週の小冒険は5レベル向けのオーソドックスなやつですぅ。

データ系はOGLを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。

冒険の概要

この冒険は5レベルのキャラクター2~4人用の短時間で終わるアドベンチャーである。

キャラクターたちが滞在している町には、死者を葬るために献ぜられた“紫のヴェールの神”の霊廟がある。

この霊廟には紫のヴェールの神から送られた御使いのグールたちが住み、死者たちを第二の生へ導いてきたが、数ヶ月前に霊廟に入り込んできたローパーがグールを追い払い、死体を食べるようになってしまっている。

キャラクターたちが霊廟の風に紛れて聞こえる“神託”を受けた神官からの依頼を請け、ローパーを追い払えば冒険は終了である。

冒険への導入

町で葬儀を行なっている“紫のヴェールの神”の神官が、キャラクターたちのもとを訪ねてくる。神官は、死者を葬る霊廟に異変が発生しているとの神託を受け、その真偽を確かめるためにキャラクターたちの力を借りたいと言っている。

依頼の内容は、霊廟の地下に異変が起こっているという神託の真偽調査。報酬は400gpである。

1.紫の霊廟

この町には“紫のヴェールの神”の霊廟があり、葬りの部屋に死者を寝かせると夜の間に御使いが地下の墓所に埋葬してくれるようになっている。しかし、ここ数ヶ月にわたり、埋葬されず死者の体が損壊したり、部屋が荒らされていることが何度か起こっている。

神官が神に祈りを捧げていると、墓所に異変が起こったと風に乗ってささやく神託を受けた(墓所に住むグールたちがささやき声で助けを求めたのだ)。そのため、神官はキャラクターたちを雇う決断をしたのである。

霊廟は古い石造りの建物で、神官が住む場所と、葬儀を行なう広間があり。御使いに死者を捧げる墓所の入口、葬りの部屋が別棟になっている。

2.葬りの部屋

こちらは霊廟よりも古さを感じさせる建造物で、外から鍵がかかるようになっている。中には地下の墓所へ続く階段や、神を祀るための祭壇などがある。

ここは普段鍵がかけられ、死者を寝かせるときと埋葬を確認するときしか解錠されない。しかし、それなのに部屋が荒らされたり、死体が壊されていたことがあると神官は言う。

ここの祭壇には破損の跡がある。難易度15の【知力】〈捜査〉判定に成功すれば、棍棒のようなもので殴られて壊れたのだとわかる。

3.墓所の中

墓所の入口は地下へ続く階段になっており、下りたところから網の目のように横穴が掘られている。

下りたところでキャラクターたちが難易度13の【判断力】〈知覚〉判定に成功すると、白っぽい人影が視界の隅を走ったことに気づく。これはここに遣わされた紫のヴェールの神の御使いであるグール3人だ。

彼らは定命の者たちと接触することは好まないが、キャラクターたちが危害を加えるようなら自分たちは紫のヴェールの神の使いで、ここで死者たちの弔いをしている者たちだと弁明する。

グール

中型・アンデッド、混沌にして悪


AC:12

hp:22(5d8)

移動速度:30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
13(+1) 15(+2) 10(+0) 7(-2) 10(+0) 6(-2)

ダメージ完全抵抗:[毒]

状態完全抵抗:消耗状態、毒状態、魅了状態

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉10

言語:共通語

脅威度:1(200XP)


アクション

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+2、間合い5フィート、目標1体。ヒット:9(2d6+2)[刺突]ダメージ。

爪:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィート、目標1体。ヒット:7(2d4+2)[斬撃]ダメージ。目標がエルフあるいはアンデッド以外のクリーチャーの場合、目標は難易度10の【耐】セーヴィング・スローに失敗すると、1分間麻痺状態になる。目標は各ターンの終了時に再びセーヴィング・スローを行なえ、成功すれば自身への効果を終了させる。

4.墓所の主

3人のグールたちと戦ったり、彼らを追うと、この墓所を統べる格上のグール、ガストと接触することもできる。彼は己の名を忘れるほど昔からここにおり、死者たちのために穴を掘っては中に埋める作業をしてきたと話す。

ガスト

中型・アンデッド、混沌にして悪


AC:13

hp:36(8d8)

移動速度:30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
16(+3) 17(+3) 10(+0) 11(+0) 10(+0) 8(-1)

ダメージ抵抗:[死霊]

ダメージ完全耐性:[毒]

状態完全耐性:消耗状態、毒状態、魅了状態

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉10

言語:共通語

脅威度:2(450XP)


悪臭:ガストから5フィート以内でターンを開始するすべてのクリーチャーは、難易度10の【耐久力】セーヴィング・スローに成功しなければ、次のターンの開始時まで毒状態になる。セーヴィング・スローに成功すかると、そのクリーチャーは以後24時間このガストの悪臭の影響を受けなくなる。

退散抵抗:ガストとその30フィート以内にいるグールは、アンデッド退散の効果へのセーヴィング・スローに有利を得る。

アクション

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+3、間合い5フィート、目標1体。ヒット:12(2d8+3)[刺突]ダメージ。

爪:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィート、目標1体。ヒット:10(2d6+2)[斬撃]ダメージ。目標がエルフあるいはアンデッド以外のクリーチャーの場合、目標は難易度10の【耐】セーヴィング・スローに失敗すると、1分間麻痺状態になる。目標は各ターンの終了時に再びセーヴィング・スローを行なえ、成功すれば自身への効果を終了させる。

4.墓所を侵略するもの

グールたちに話を聞けば、数ヶ月前に横穴のどこかが地下世界に繋がったのか、そこから石筍に擬態する怪物のローパーが入り込み、葬りの部屋近くに陣取って死体が置かれるのを待つようになってしまい、そのせいで埋葬がうまくいかなくなっているという。彼らはローパーのねぐらをキャラクターたちに教え、討伐を依頼する。

あるいは、キャラクターたちがグールを倒した後も周囲を探索すれば、様子を見ていたローパーは彼らに牙を剥く。

ローパーはhpが1/3(31)まで減らされると横穴から逃げ出そうとする。

ローパー

大型・魔獣、中立にして悪


AC:20(外皮)

hp:93(11d10+33)

移動速度:10フィート、登攀10フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
18(+4) 8(-1) 17(+3) 7(-2) 16(+3) 6(-2)

技能:〈隠密〉+5、〈知覚〉+6

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉16

言語:-

脅威度:5(1800XP)


外見偽装:動かないままのローパーは、石筍など、通常の洞窟にあるものと見分けがつかない。

蜘蛛歩き:ローパーは能力値判定の必要なく、天井での逆さ歩きを含む登攀が困難な表面を登攀することができる。

触手でのつかみ:ローパーは6本までの触手を持っている。それぞれの触手には攻撃することができる(AC20;10ヒット・ポイント;[毒]および[精神]ダメージへの完全耐性)。触手を破壊してもローパーにダメージを与えることはなく、次のターンに新たな触手を生やすことができる。触手はクリーチャーがアクションとして難易度15の【筋力】判定に成功しても破壊される。

アクション

複数回攻撃:ローパーは4回の触手による攻撃、巻き取り、そして1回の噛みつき攻撃を行なう。

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い5フィート、目標1体。ヒット:22(4d8+4)[刺突]ダメージ。

触手:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い50フィート、クリーチャー1体。ヒット:目標はつかまれた状態(脱出難易度15)になる。このつかみが終了するまで、目標は動けない状態および【筋力】判定および【筋力】セーヴィング・スローへの不利を受け、ローパーはこの触手を他の目標に使えない。

巻き取り:ローパーはすべてのつかんでいるクリーチャーを最大25フィートまでまっすぐ引き寄せる。

結末

ローパーを倒すか追い払えば、墓所を荒らすものはひとまずいなくなる。後は御使いのグールたちが時間をかけて修復するだろう。

グールたちを倒した場合、キャラクターたちは紫のヴェールの神の感心を引き寄せてしまうかもしれないが、それはまた別の冒険で語られるべきものだ。

この記事はOpen Game Licenseに基づいて作成されている。Open Game Licenseに該当するのは、クリーチャーやアイテムの名前やステータスなどである。この記事の他の箇所は個人的な使用を除き、いかなる形式でも許可なく複製することはできない。


2021年11月08日 [長年日記] 編集

§ [Ludus][5e] 5e Zine vol.03のお知らせ

7月に出してもう何ヶ月目だと言われそうだけど、今年も5e Zineを出してたのでこちらでも告知ですぅ。

今回はマジック:ザ・ギャザリングで『フォーゴトン・レルム探訪』も出たことだし、せっかくだからダンジョンズ&ドラゴンズとマジック、互いから互いを見て、D&Dライフをより豊かにする2大特集を組んでいるですぅ。

緊急特集・フォーゴトン・レルムとは何なのか

2つのゲームと1つの世界
マジックとD&Dの舞台になったフォーゴトン・レルムの簡単な解説。
タオのフォーゴトン・レルム案内
フォーゴトン・レルムの歴史から名所までを解説。
フォーゴトン・レルムブックガイド
ゲームだけではなく、小説やコミックでもフォーゴトン・レルムは展開する。
D&D買い物ガイド
これを機にD&Dをやってみようかと思った人向けの買い物ガイド2021年版。
ドリッズト・ドゥアーデンを勝手に第5版でデータ化しちゃおう。
有名キャラクターをデータ化して遊んでみるコーナー。

二大特集・マジック:ザ・ギャザリングへの誘い

マジックとD&Dの架け橋『プレーンシフト』
マジックの世界をD&Dで遊ぶためのサプリメントが存在する。
多元宇宙生体分類学
これまでにD&Dで使えるようになったマジックの種族や、既存の種族をマジックのものとして読み替えてみる記事。
レジェンドたちは何処から
Legendsのレジェンドたちはどうやって生まれたか。
マジック買い物ガイド
フォーゴトン・レルム探訪でどんなアイテムが出ているかの紹介とガイド。
もっとD&Dでマジック
マジックのカードをD&Dのデータにしてみる遊び。

もちろん、他の記事も盛りだくさんですぅ。

『フォーゴトン・レルム探訪』カード解説
『フォーゴトン・レルム探訪』の全カードの一言解説。D&D絡みの話が多め。
5e Zine町内会(仮)
読者コーナー。
D&Dにフォーマットってあるの?
D&Dでどれだけルールを使うのかという話。
第4版ダウンロードシナリオ『火王の島』を第5版でやろう!
公式サイトからダウンロードできるシナリオをバージョン変換する記事。
汎用アドベンチャーや他セッテイングのアドベンチャーをレルムっぽく演出しよう!
背景設定や演出に使うとフォーゴトン・レルムっぽくなる要素解説。
カードで情景描写
TCGのカードはTRPGの演出に使える。
セッションその前に
実際にセッションに入る前にやった方がいいこと。

そしてさらにアドベンチャー(シナリオ)も収録してるですぅ。

フォーゴトン・レルムシナリオ「女王の泉」
フォーゴトン・レルムの1レベル向けアドベンチャー。
フォーゴトン・レルムシナリオ「悪の教導者」
フォーゴトン・レルムの1レベル向けアドベンチャー。有名NPCもカメオ出演。
ラヴニカシナリオ「秘密の輸送任務」
ラヴニカの1レベル向けアドベンチャー。様々なギルドが活動する情景が描かれる。

今回もイエローサブマリンさんに1650円で委託をしていますぅ。通販もあるので、まだの方はぜひよろしくお願いしますぅ。

§ [Ludus][5e] 『Little Note of Poor Draconic / 竜語の覚え書き

Fizban's Treasury of Dragons』も出たことだし、そっちであまり触れられていなかった(残念)D&Dの竜語についての小品をDungeon Masters Guildでリリースしたですぅ。

§ [Ludus] うなぎむらサイト更新

というわけで色々更新したですぅ。九州コミティアへの原稿はまったくもってだめですぅ。


2021年11月13日 [長年日記] 編集

§ [DnD][5e] アドベンチャー:廃門の鬼(5レベル)

今週の小冒険は5レベル向けのオーソドックスなやつですぅ。

データ系はOGLを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。

冒険の概要

この冒険は5レベルのキャラクター2~4人用の短時間で終わるアドベンチャーである。

キャラクターたちが滞在している町の近くに、かつて要塞が建っていた丘がある。数百年前に落城してそこには廃墟があるのみなのだが、要塞の立派な門だけは残り、そこが怪物のねぐらになっていると語られている。町の荒くれ者たちが肝試しに行くこともあるが、戻らぬ者も多く、町の人々からは不気味がられている。

近頃、旅の商人たちがその門の付近でうごめく生き物の影のようなものを見たとの噂が流れている。

実のところ、これらの噂は本当で、ここには遠くの国から流れ着いたオニが住みついている。彼女は長い時間をかけ、度胸試しに来た者たちの死体などを使い、デヴィルを召喚して自身の勢力を築いている。このまま放置すると、町を脅かす危険になるだろう。

キャラクターたちがくだんの門へ探索へ行き、そこに潜み、長年かけて悪だくみをしてきたオニに対処すれば、冒険は終了になる。

冒険への導入

町の広場で、旅人たちが脅えた顔つきで話し合いをしている。この町の南にある丘のふもとにある門の廃墟に怪物がうろつき、襲われた旅人もいるというのだ。

彼らの中には商人もおり、このまま足止めされては困るため、報酬を出し合って腕の立ちそうなキャラクターたちに安全の確認と確保を頼み込んでくる。報酬は400gpである。

1.門の由来

以下は門についての歴史や由来である。この町に住む者ならだいたい誰でも知っている。

この町の南にはかつて要塞があった。数百年前の戦乱で落城し、その後は今あるこの町に居住圏が移動したため丘は野原になっているが、そのふもとには石造りの城門が残っている。

この門は頑丈で雨風をしのげるため、盗賊や怪物のねぐらになっていると噂されている。実際、度胸試しに向かった若者が戻ってこなかったという話もひとつやふたつではない。そのため、町の人々も避けている場所である。

最近また、旅人が襲われたという噂があるのは、あそこにまた何かが住みついたからではないかと言われている。

2.門の周辺

門は町から南に3マイルほど行ったところにある。街道から少し離れているが、周囲の見晴らしは良好だ。

周辺の城壁は見る影もないが、石造りの塔に挟まれた門は扉は朽ちているがその威容は建材である。塔は東と西にある。

門の近くに行くと、もはや骨になった野ざらしの獣や人型生物がいくつか転がっている。

3.西の塔

かつては要塞を守る拠点だった塔である。今は上の階の床が抜けてしまい、吹き抜けになっている。ここは1体のマンティコアがねぐらにしており、狩りの合間にくつろぐ場所になっている。

マンティコアが寝ている場所の後ろには、革袋に入った70gp1300cpがある。

ここからなんとか上の階があった場所に登っても、「5.門の上」へ行くことができる。高さは20フィート上だ。

マンティコア

大型・魔獣、秩序にして悪


AC:14(外皮)

hp:68(8d10+24)

移動速度:30フィート、飛行50フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
17(+3) 16(+3) 17(+3) 7(-2) 12(+1) 8(-1)

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉11

言語:共通語

脅威度:3(700XP)


棘の再成長:マンティコアは尻尾に24本の棘を持つ。発射した棘はマンティコアが大休憩を終了した時に再成長する。

アクション

複数回攻撃:マンティコアは1回の噛みつき、2回の爪、あるいは3回の尻尾の棘で3回の攻撃を行なう。

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィート、目標1体。ヒット:7(1d8+3)[刺突]ダメージ。

爪:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィート、目標1体。ヒット:6(1d8+3)[斬撃]ダメージ。

尻尾の棘:遠隔武器攻撃:攻撃+5、射程100/200フィート、目標1体。ヒット:7(1d8+3)[刺突]ダメージ。

4.東の塔

東の塔はところどころに穴が開いているが、はしごと床板で上の階まで通路が繋がっている。だが、こちらはオニが地獄より召喚した3人のビアデッド・デヴィルが守護している。

塔は天井まで10フィートの階層が3階あり、2階に2体、3階に1体のビアデッド・デヴィルがいる。それぞれははしごで繋がっている。

ビアデッド・デヴィル

中型・フィーンド(デヴィル)、秩序にして悪


AC:13(外皮)

hp:52(8d8+16)

移動速度:30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
16(+3) 15(+2) 15(+2) 9(-1) 11(+0) 11(+0)

セーヴィング・スロー:【筋】+5、【耐】+4、【判】+2

ダメージ抵抗:[冷気];非魔法的な銀製のもの攻撃による[殴打]、[斬撃]、および[刺突]

ダメージ完全耐性:[毒]、[火]

状態完全耐性:

感覚:暗視120フィート、受動〈知覚〉10

言語:地獄語、テレパシー120フィート

脅威度:3(700XP)


悪魔の瞳:魔法の暗闇はデヴィルの暗視を阻害しない。

堅忍:視認可能な味方のクリーチャーが30フィート以内にいる限り、デヴィルは恐怖状態にならない。

魔法抵抗:デヴィルは呪文およびその他の魔法効果へのセーヴィング・スローに有利を得る。

アクション

複数回攻撃:デヴィルは1回のひげおよび1回のグレイヴで、2回の攻撃を行なう。

ひげ:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィート、目標1体。ヒット:6(1d8+2)[刺突]ダメージ、および目標は難易度12の【耐久力】セーヴィング・スローに成功しなければ1分間毒状態になる。これによって毒状態になると、目標はヒット・ポイントを回復できなくなる。目標はターンの終了時毎にふたたびセーヴィング・スローを行なうことができ、それに成功したら効果を終了する。

グレイヴ:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い10フィート、目標1体。ヒット:8(1d10+3)[斬撃]ダメージ。目標がアンデッドあるいは人造以外のクリーチャーなら、それは難易度12の【耐久力】セーヴィング・スローに成功しなければ、地獄の傷によりターンの開始時に5(1d10)ヒット・ポイントを失う。デヴィルによる攻撃が傷を持つ目標にヒットするたび、傷によるダメージは5(1d10)増加する。クリーチャーは1回のアクションで難易度12の【判断力】〈医術〉判定を行ない、傷を塞ごうと試みることができる。目標が魔法による治癒を受けると、傷は閉じる。

5.門の上

門の上には屋根との間に空間があり、そこにオニが潜んでいる。彼女は数十年前からここに住みつき、生贄などを捧げてここにデヴィルたちを召喚し、拠点を作ってきた。普段はヒューマンの女性に変身し、隙を見せた者を不意討ちして殺してきたのだ。今回もキャラクターたちをそうやって殺そうとする。

ヒット・ポイントが半分以下になると、オニはキャラクターたちを呪う文句を吐き、空を飛んで逃げようとする。

オニ

大型・巨人、秩序にして悪


AC:16(チェイン・メイル)

hp:110(13d10+39)

移動速度:30フィート、飛行30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
19(+4) 11(+0) 16(+3) 14(+2) 12(+1) 15(+2)

セーヴィング・スロー:【敏】+3、【耐】+6、【判】+4、【魅】+5

技能:〈知覚〉+4、〈ペテン〉+8、〈魔法学〉+5

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉14

言語:共通語、巨人語

脅威度:7(2900XP)


再生:オニは1ヒット・ポイント以上でそのターンを開始するとき、10ヒット・ポイントを回復する。

生得呪文発動:オニの生得呪文発動能力は【魅力】(呪文セーヴ難易度13)である。オニは生まれつき、物質構成要素なしに以下の呪文を発動できる。

無限回:インヴィジビリティ、ダークネス

各1回/日:ガシアス・フォーム、コーン・オヴ・コールド、スリープ、チャーム・パースン

魔法の武器:オニの武器攻撃は魔法的である。

アクション

複数回攻撃:オニは爪あるいはグレイヴで、2回の攻撃を行なう。

爪(オニ形態のみ):近接武器攻撃:攻撃+7、間合い5フィート、目標1体。ヒット:8(1d8+4)[斬撃]ダメージ。

グレイヴ:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い10フィート、目標1体。ヒット:15(2d10+4)[斬撃]ダメージ、あるいは小型あるいは中型形態時9(1d10+4)[斬撃]ダメージ。

変身:オニは魔法的に小型あるいは中型の人型生物へと、大型の巨人へと、あるいはその真の姿へと変身である。サイズを除き、そのステータスは変化しない。装備で変身するのはグレイヴのみで、人型生物の姿で使えるように小さくなる。オニが死んだなら、それは真の姿へ戻り、グレイヴも元のサイズに戻る。

結末

オニが去れば、しばらく門の周辺で何か起こることはないだろう。しかし、街道の近くに怪物が潜むちょうどいい隠れ場所がそのままであることに変わりはない。

この記事はOpen Game Licenseに基づいて作成されている。Open Game Licenseに該当するのは、クリーチャーやアイテムの名前やステータスなどである。この記事の他の箇所は個人的な使用を除き、いかなる形式でも許可なく複製することはできない。


2021年11月20日 [長年日記] 編集

§ [DnD][5e] アドベンチャー:カエル島の財宝(5レベル)

今週の小冒険は5レベル向けの野外探検ですぅ。

データ系はOGLを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。

冒険の概要

この冒険は5レベルのキャラクター2~4人用の短時間で終わるアドベンチャーである。

キャラクターたちは財宝の地図を手に入れ、付近の漁師からカエル島と呼ばれる島にやって来た。大陸から少し離れた場所にある小さな島だ。

この島にはかつてカエルに似た姿のデーモン、ヘズロスのデ'シャマゲルを祀っていた教団が住みついていた。しかし、今はもはや彼らの姿もなく、野生の動物や怪物が闊歩する島になっている。

キャラクターたちがカエル島の財宝を見つけるか、諦めて帰るなら冒険は終了になる。

冒険への導入

キャラクターたちは財宝の地図を手に入れ、付近の漁師からカエル島と呼ばれる孤島にやってきた。GMは望むなら航海の始まりからを冒険とし、旅の間の遭遇などを行なってもよい。

島はぐるりを切り立った断崖と暗礁に囲まれ、唯一上陸できそうな場所も砂州であるため、乗ってきた船でそのまま上陸することはできず、はしけで上陸することになる。

1.砂州のクロコダイル

島で唯一安全に上陸できそうな砂州は、1匹のジャイアント・クロコダイルが縄張りにしている。ここにやってくる海鳥や島の動物を狩っているのだ。

このクロコダイルは砂を被って身を隠している。難易度14の【判断力】〈知覚〉判定に成功すれば、これを見破って危険を知ることができる。

ジャイアント・クロコダイルの目的は餌なので、血の滴る新鮮な生肉や魚があれば、それを投げ入れることで気をそらすこともできるだろう。

ジャイアント・クロコダイル

超大型・野獣、無属性


AC:14(外皮)

hp:85(9d12+27)

移動速度:30フィート、水泳50フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
21(+5) 9(-1) 17(+3) 2(-4) 10(+0) 7(-2)

技能:〈隠密〉+5

感覚:受動〈知覚〉10

言語:-

脅威度:5(1800XP)


息止め:クロコダイルは30分まで息を止めることができる。

アクション

複数回攻撃:クロコダイルは1回の噛みつきおよび1回の尻尾で、2回攻撃を行なう。

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+8、間合い5フィート、目標1体。ヒット:21(1d8+5)[刺突]ダメージ、および目標はつかまれた状態(脱出難易度16)になる。このつかみが終了するまで、目標は動けない状態になり、クロコダイルは他の目標に噛みつきを行なえない。

尻尾:近接武器攻撃:攻撃+8、間合い10フィート、クロコダイルにつかまれていないクリーチャー1体。ヒット:14(2d8+5)[殴打]ダメージ。目標がクリーチャーなら、難易度16の【筋力】セーヴィング・スローに成功しなければ伏せ状態になる。

2.カエル島概観

カエル島は上陸地点の砂州が最南端で、そこには川が流れ込み、周囲はゆっくりと登り坂になり、最北端は山になっている。

砂州から山までは南の植物が生い茂る密林になっており、西側には湧き水を出す洞窟と池がある。

島は1日もあれば海岸沿いを一周できるくらいの規模だと考えてもらうといい。

砂州から最初に見えるのは、「北の山」で、その下に広がる密林の様子はよくわからない。

難易度15の【判断力】〈知覚〉判定に成功したうえで、難易度15の【知力】〈自然〉判定に成功すれば、東は植生が違う。具体的に言うと水辺の植物が生えているとわかる。

宝の地図には、島の真ん中から東方向にバツ印がつけられている。ここを目指すなら、「5.バツ印の場所」へ向かうことになる。

3.密林を行く

密林の中を迷わず進むには、難易度15の【判断力】〈生存〉判定が必要になる。これはキャラクターたちの1人が成功すればよい。

判定に失敗した場合、「4.密林の恐竜」で書かれているような恐竜の住み家にぶつかるとしてもいい。

4.密林の恐竜

密林の東側には、数匹のトリケラトプスが住んでいる。彼らは草を食み、それぞれの縄張りからあまり離れずに生きているので、おおむね1匹としか遭遇しない。東に進むことを選んだキャラクターたちは、彼らとぶつかることになる。

トリケラトプス

超大型・野獣、無属性


AC:13(外皮)

hp:95(10d12+30)

移動速度:50フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
22(+6) 9(-1) 17(+3) 2(-4) 11(+0) 5(-3)

感覚:受動〈知覚〉10

言語:-

脅威度:5(1800XP)


踏み荒らし突撃:トリケラトプスがクリーチャーに向かって最低20フィート直進し、同じターンに牙による攻撃でそれにヒットしたなら、その目標は難易度13の【筋力】セーヴィング・スローに成功しなければ、伏せ状態になる。目標が伏せ状態なら、トリケラトプスはボーナス・アクションとしてそれに1回の踏みつけ攻撃を行なえる。

アクション

牙:近接武器攻撃:攻撃+9、間合い5フィート、目標1体。ヒット:24(4d8+6)[刺突]ダメージ。

踏みつけ:近接武器攻撃:攻撃+8、間合い10フィート、伏せ状態のクリーチャー1体。ヒット:22(3d10+6)[殴打]ダメージ。

5.バツ印の場所

島の東の方には湧き水を出す洞窟があり、その出口付近には池がある。川をさかのぼってきたり、「バツ印の場所」を目指してきたなら、キャラクターたちはここにやってくる。

ここの池にはフロッグがたくさん住んでいる。

フロッグ

超小型・野獣、無属性


AC:11

hp:1(1d4-1)

移動速度:20フィート、水泳20フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
1(-5) 13(+1) 8(-1) 1(-5) 8(-1) 3(-4)

技能:〈知覚〉+1〈隠密〉+3

感覚:暗視30フィート、受動〈知覚〉11

言語:-

脅威度:0(0XP)


水陸両用:フロッグは地上と水中で呼吸ができる。

その場跳躍:フロッグは失踪することなく、20フィートの幅跳びと10フィートの高飛びを行なえる。

6.洞窟の入口

池に注ぎ込む水源には洞窟がある。地面がぬかるんでいるため、キャラクターはターン開始時に難易度10の【筋力】判定に成功しなければ、次のターン開始時まで動けない状態になる。

洞窟の入口にはスタージが6匹巣くっており、ぬかるみに足を取られた獲物を狙っている。

スタージ

超小型・野獣、無属性


AC:14

hp:2(1d4)

移動速度:10フィート、飛行40フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
4(-3) 16(+3) 11(+0) 2(-4) 8(-1) 6(-2)

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉9

言語:-

脅威度:1/8(25XP)


アクション

吸血:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィート、目標1体。ヒット:5(1d4+3)[刺突]ダメージ、およびスタージは目標に吸いつく。吸いついている間、スタージは攻撃しない。その代わり、スタージのターンが開始する毎に、目標は血を吸われて5(1d4+3)ヒット・ポイントを失う。

スタージは5フィートを移動したことにして離れることができる。目標が10ヒット・ポイントの血を吸われるか、目標が死ぬと離れる。目標を含むクリーチャーはアクションを消費することでスタージを引き離すことができる。

7.神像の部屋

洞窟の奥はかつてデーモンを祀っていた教団が使っていた居住区になっており、最深部にはヒューマンの赤子ほどの大きさの黄金でできた二足歩行するカエルの像が立っている。この洞窟や池付近のフロッグたちは、彼らが育てていたものでもある。

部屋の隅には古い銅製の櫃があり、200cp、6000sp、4000gp、80ppが入っている。

カエルの像は5000gpほどする値打ち物だが、これに振れるとここの信仰対象だったヘズロウのデ'シャマゲルが現われ、侵入者たちに罰を与えようとする。

デ'シャマゲルはキャラクターたちの1人が倒れると、自分たちの立場をわきまえたなら別の陸地へ連れて行くよう慈悲深そうな声色で誘ってくる。

ヘズロウ

大型・フィーンド(デーモン)、混沌にして悪


AC:16(外皮)

hp:136(13d10+65)

移動速度:30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
19(+4) 17(+3) 20(+5) 5(-3) 12(+1) 13(+1)

セーヴィング・スロー:【筋】+5、【耐】+8、【判】+4

ダメージ抵抗:[電撃]、[火]、[冷気];非魔法的な攻撃による[殴打]、[斬撃]、および[刺突]

ダメージ完全耐性:[毒]

状態完全耐性:

感覚:暗視120フィート、受動〈知覚〉11

言語:深淵語、テレパシー120フィート

脅威度:8(3900XP)


悪臭:ヘズロウから10フィート以内でターンを開始したクリーチャーは、難易度14の【耐久力】セーヴィング・スローに成功しなければ次のターンの開始時まで毒状態になる。セーヴィング・スローに成功した場合、そのクリーチャーは24時間ヘズロウの悪臭への完全耐性を得る。

魔法抵抗:ヘズロウは呪文およびその他の魔法効果へのセーヴィング・スローに有利を得る。

アクション

複数回攻撃:ヘズロウは1回の噛みつきおよび2回の鉤爪で、3回の攻撃を行なう。

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い5フィート、目標1体。ヒット:15(2d10+4)[刺突]ダメージ。

鉤爪:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い5フィート、目標1体。ヒット:11(2d6+3)[斬撃]ダメージ。

8.北の山

北の山は積み重なった岩でできており、他の場所ではあれほど生えていた木もまばらだ。

この山はデ'シャマゲルの信徒たちも手を出さなかったジャイアント・エイプが住んでいる。エイプは縄張りに侵入した者を激しく攻撃するが、離れるならば追撃はしない。

エイプのねぐらには50gp相当の宝石が30個散らばっている。

ジャイアント・エイプ

超大型・野獣、無属性


AC:12

hp:157(15d12+60)

移動速度:40フィート、登攀40フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
23(+6) 14(+2) 18(+4) 7(-2) 12(+1) 7(-2)

技能:〈運動〉+9、〈知覚〉+4

感覚:受動〈知覚〉14

言語:-

脅威度:7(2900XP)


アクション

複数回攻撃:エイプは拳で2回攻撃する。

拳:近接武器攻撃:攻撃+9、間合い10フィート、目標1体。ヒット:22(3d10+6)[殴打]ダメージ。

岩:遠隔武器攻撃:攻撃+9、射程50/100フィート、目標1体。ヒット:30(7d6+6)[殴打]ダメージ、遠隔の場合は5(1d6+2)[刺突]ダメージ。

結末

カエル島の探検が終われば、キャラクターたちを乗せた船は陸地を目指して出帆する。結果はどうだっただろうか。

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2021年11月27日 [長年日記] 編集

§ [DnD][5e] アドベンチャー:沼に沈んだ神殿(5レベル)

今週の小冒険は5レベル向けの遺跡探検ですぅ。

データ系はOGLを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。

冒険の概要

この冒険は5レベルのキャラクター2~4人用の短時間で終わるアドベンチャーである。

沼地に沈んだ神殿の解放を依頼されたキャラクターたちは、ついにその地にやってくる。

この神殿はブラック・ドラゴンのプルパスがねぐらと定めており、復興するためにやってくる信徒たちを追い払い、悪いときは餌にしているのだ。

キャラクターたちがプルパスを打ち払えば冒険は終了となる。

冒険への導入

キャラクターたちはさる豊穣の神を信仰する者たちから、沼沢地で朽ちている彼らの聖地、シェブの神殿を奪還するよう依頼される。神殿はかつて彼らの祖先たちが大いなる儀式を行なった聖地なのだが、いつしか悪しき竜に蹂躙され、信徒は追い払われてしまったのだ。

神殿は文明の地より120マイル(歩いて5日)ほど離れた場所にある。GMは望むならその道中にも遭遇などを盛り込み、アドベンチャーにするのもよいだろう。

1.不本意な門番

シェブの神殿は地上にあった原始的な石造りの構造物が半壊し、緑がかった不気味な色をした沼地へと瓦礫が崩れ落ちている。

その周囲は内と外を区別する石柱で区切られており、この石柱がある辺りに1人のトロールが座っている。彼はぶつくさと愚痴を呟きながら、焼けただれた傷口を掻いている。

彼は冒険者を見つけると、のろのろと立ち上がって通せんぼをするが、どう見てもやる気がなさそうだ。

話をするなら、彼は[酸]の攻撃を行なえるプルパスに脅され、ここで見張りをさせられているトロールだとわかる。名前を求められれば“ブツクサ”だと名乗る。一番の関心事は自分が死なずにプルパスから逃れられることで、キャラクターたちと結託することも厭わない。

トロル

大型・巨人、混沌にして悪


AC:15(外皮)

hp:84(8d10+40)

移動速度:30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
18(+4) 13(+1) 20(+5) 7(-2) 9(-1) 7(-2)

技能:〈知覚〉+2

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉12

言語:巨人語

脅威度:5(1800XP)


鋭敏嗅覚:トロルは嗅覚による【判断力】〈知覚〉判定に有利を得る。

再生:トロルはそのターン開始時に10hpを回復する。トロルが[酸]あるいは[火]ダメージを受けると、この利益はトロルの次のターン開始時まで作用しなくなる。トロルが死ぬのはそのターン開始時に0hpかつ再生が行なわれなかった時だけである。

アクション

複数回攻撃:トロルは3回の攻撃を行なう。1回は噛みつき、および2回は爪で。

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い5フィート、目標1体。ヒット:7(1d6+4)[刺突]ダメージ。

爪:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い5フィート、目標1体。ヒット:11(2d6+4)[斬撃]ダメージ。

2.シェブの神殿

シェブの神殿は巨石を組み合わせて作られた原始的な構造物で、中央部には黒い石を削った神像の足元らしきものが残っている。

神殿の半分は崖の下に崩れ落ち、瓦礫を階段のようにして沼地の縁を歩けるとわかる。難易度10の【筋力】〈運動〉判定あるいは【敏捷力】〈軽業〉判定に成功すれば、沼地の岸辺に下りていける。失敗した場合、沼の中に落下する。沼は強い酸性で、この中でターンを開始したキャラクターは5(1d10)[酸]ダメージを受ける。

3.沼地の縁

キャラクターが沼地の縁に降り立ったなら、沼の中に住んでいる獰猛な捕食者、ジャイアント・シャークが飛びかかってくる。下りてくるときに沼へ落下したキャラクターがいるなら、そのキャラクターを最優先の攻撃目標にする。ジャイアント・シャークは水の中から間合いに入っている者にしか攻撃できない。このジャイアント・シャークは[酸]への完全耐性を持つ。

ジャイアント・シャーク

超大型・野獣、無属性


AC:12(外皮)

hp:126(11d12+55)

移動速度:0フィート、水泳50フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
23(+6) 11(+0) 21(+5) 1(-5) 10(+0) 5(-3)

技能:〈知覚〉+3

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉13

言語:-

脅威度:5(1800XP)


水中呼吸:シャークは水中でしか呼吸できない。

血の狂乱:シャークはそのヒット・ポイントが最大値ではないクリーチャーに対する近接攻撃ロールに有利を得る。

アクション

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+9、間合い5フィート、目標1体。ヒット:22(3d10+6)[刺突]ダメージ。

4.酸の沼の黒竜

沼地の縁には小さなくぼみがあり、そこでは沼の水に浸かったプルパスがまどろみを楽しんでいるが、目の前をキャラクターたちがうろつくならばこれを食そうと首を持ち上げる。

ヒット・ポイントが半分以下になったらプルパスは一旦酸の沼に逃げ込み、そこから飛んで逃げ去ろうとする。

ヤング・ブラック・ドラゴン

大型・ドラゴン、混沌にして悪


AC:18(外皮)

hp:127(15d10+45)

移動速度:40フィート、水泳40フィート、飛行80フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
19(+4) 14(+2) 17(+3) 12(+1) 11(+0) 15(+2)

セーヴィング・スロー:【敏】+5、【耐】+6、【判】+3、【魅】+5

技能:〈隠れ身〉+5、〈知覚〉+6

ダメージ完全耐性:[酸]

感覚:疑似視覚30フィート、暗視120フィート、受動〈知覚〉16

言語:共通語、竜語

脅威度:7(2900XP)


水陸両用:ドラゴンは空気中と水中で呼吸できる。

アクション

複数回攻撃:ドラゴンは1回の噛みつきおよび2回の爪で、3回攻撃する。

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い10フィート、目標1体。ヒット:15(2d10+4)[刺突]ダメージおよび4(1d8)[酸]ダメージ。

爪:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い5フィート、目標1体。ヒット:11(2d6+4)[斬撃]ダメージ。

酸のブレス(再チャージ5~6):ドラゴンは幅5フィートの長さ30フィートの直線上に酸を噴射する。範囲内のクリーチャーはそれぞれ難易度14の【敏捷力】セーヴィング・スローを行なわねばならず、失敗したら49(11d8)[酸]ダメージを受け、成功した場合は半分のダメージを受ける。

結末

ドラゴンを撃退すれば、豊穣の神の信徒たちは神殿を復興するために巡礼団を結成する。彼らの顛末も新しい冒険の題材になるだろう。

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