2021年11月13日 [長年日記]
§ [DnD][5e] アドベンチャー:廃門の鬼(5レベル)
今週の小冒険は5レベル向けのオーソドックスなやつですぅ。
データ系はOGLを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。
冒険の概要
この冒険は5レベルのキャラクター2~4人用の短時間で終わるアドベンチャーである。
キャラクターたちが滞在している町の近くに、かつて要塞が建っていた丘がある。数百年前に落城してそこには廃墟があるのみなのだが、要塞の立派な門だけは残り、そこが怪物のねぐらになっていると語られている。町の荒くれ者たちが肝試しに行くこともあるが、戻らぬ者も多く、町の人々からは不気味がられている。
近頃、旅の商人たちがその門の付近でうごめく生き物の影のようなものを見たとの噂が流れている。
実のところ、これらの噂は本当で、ここには遠くの国から流れ着いたオニが住みついている。彼女は長い時間をかけ、度胸試しに来た者たちの死体などを使い、デヴィルを召喚して自身の勢力を築いている。このまま放置すると、町を脅かす危険になるだろう。
キャラクターたちがくだんの門へ探索へ行き、そこに潜み、長年かけて悪だくみをしてきたオニに対処すれば、冒険は終了になる。
冒険への導入
町の広場で、旅人たちが脅えた顔つきで話し合いをしている。この町の南にある丘のふもとにある門の廃墟に怪物がうろつき、襲われた旅人もいるというのだ。
彼らの中には商人もおり、このまま足止めされては困るため、報酬を出し合って腕の立ちそうなキャラクターたちに安全の確認と確保を頼み込んでくる。報酬は400gpである。
1.門の由来
以下は門についての歴史や由来である。この町に住む者ならだいたい誰でも知っている。
この町の南にはかつて要塞があった。数百年前の戦乱で落城し、その後は今あるこの町に居住圏が移動したため丘は野原になっているが、そのふもとには石造りの城門が残っている。
この門は頑丈で雨風をしのげるため、盗賊や怪物のねぐらになっていると噂されている。実際、度胸試しに向かった若者が戻ってこなかったという話もひとつやふたつではない。そのため、町の人々も避けている場所である。
最近また、旅人が襲われたという噂があるのは、あそこにまた何かが住みついたからではないかと言われている。
2.門の周辺
門は町から南に3マイルほど行ったところにある。街道から少し離れているが、周囲の見晴らしは良好だ。
周辺の城壁は見る影もないが、石造りの塔に挟まれた門は扉は朽ちているがその威容は建材である。塔は東と西にある。
門の近くに行くと、もはや骨になった野ざらしの獣や人型生物がいくつか転がっている。
3.西の塔
かつては要塞を守る拠点だった塔である。今は上の階の床が抜けてしまい、吹き抜けになっている。ここは1体のマンティコアがねぐらにしており、狩りの合間にくつろぐ場所になっている。
マンティコアが寝ている場所の後ろには、革袋に入った70gp1300cpがある。
ここからなんとか上の階があった場所に登っても、「5.門の上」へ行くことができる。高さは20フィート上だ。
マンティコア
大型・魔獣、秩序にして悪
AC:14(外皮)
hp:68(8d10+24)
移動速度:30フィート、飛行50フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
17(+3) | 16(+3) | 17(+3) | 7(-2) | 12(+1) | 8(-1) |
感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉11
言語:共通語
脅威度:3(700XP)
棘の再成長:マンティコアは尻尾に24本の棘を持つ。発射した棘はマンティコアが大休憩を終了した時に再成長する。
アクション
複数回攻撃:マンティコアは1回の噛みつき、2回の爪、あるいは3回の尻尾の棘で3回の攻撃を行なう。
噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィート、目標1体。ヒット:7(1d8+3)[刺突]ダメージ。
爪:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィート、目標1体。ヒット:6(1d8+3)[斬撃]ダメージ。
尻尾の棘:遠隔武器攻撃:攻撃+5、射程100/200フィート、目標1体。ヒット:7(1d8+3)[刺突]ダメージ。
4.東の塔
東の塔はところどころに穴が開いているが、はしごと床板で上の階まで通路が繋がっている。だが、こちらはオニが地獄より召喚した3人のビアデッド・デヴィルが守護している。
塔は天井まで10フィートの階層が3階あり、2階に2体、3階に1体のビアデッド・デヴィルがいる。それぞれははしごで繋がっている。
ビアデッド・デヴィル
中型・フィーンド(デヴィル)、秩序にして悪
AC:13(外皮)
hp:52(8d8+16)
移動速度:30フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
16(+3) | 15(+2) | 15(+2) | 9(-1) | 11(+0) | 11(+0) |
セーヴィング・スロー:【筋】+5、【耐】+4、【判】+2
ダメージ抵抗:[冷気];非魔法的な銀製のもの攻撃による[殴打]、[斬撃]、および[刺突]
ダメージ完全耐性:[毒]、[火]
状態完全耐性:毒
感覚:暗視120フィート、受動〈知覚〉10
言語:地獄語、テレパシー120フィート
脅威度:3(700XP)
悪魔の瞳:魔法の暗闇はデヴィルの暗視を阻害しない。
堅忍:視認可能な味方のクリーチャーが30フィート以内にいる限り、デヴィルは恐怖状態にならない。
魔法抵抗:デヴィルは呪文およびその他の魔法効果へのセーヴィング・スローに有利を得る。
アクション
複数回攻撃:デヴィルは1回のひげおよび1回のグレイヴで、2回の攻撃を行なう。
ひげ:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィート、目標1体。ヒット:6(1d8+2)[刺突]ダメージ、および目標は難易度12の【耐久力】セーヴィング・スローに成功しなければ1分間毒状態になる。これによって毒状態になると、目標はヒット・ポイントを回復できなくなる。目標はターンの終了時毎にふたたびセーヴィング・スローを行なうことができ、それに成功したら効果を終了する。
グレイヴ:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い10フィート、目標1体。ヒット:8(1d10+3)[斬撃]ダメージ。目標がアンデッドあるいは人造以外のクリーチャーなら、それは難易度12の【耐久力】セーヴィング・スローに成功しなければ、地獄の傷によりターンの開始時に5(1d10)ヒット・ポイントを失う。デヴィルによる攻撃が傷を持つ目標にヒットするたび、傷によるダメージは5(1d10)増加する。クリーチャーは1回のアクションで難易度12の【判断力】〈医術〉判定を行ない、傷を塞ごうと試みることができる。目標が魔法による治癒を受けると、傷は閉じる。
5.門の上
門の上には屋根との間に空間があり、そこにオニが潜んでいる。彼女は数十年前からここに住みつき、生贄などを捧げてここにデヴィルたちを召喚し、拠点を作ってきた。普段はヒューマンの女性に変身し、隙を見せた者を不意討ちして殺してきたのだ。今回もキャラクターたちをそうやって殺そうとする。
ヒット・ポイントが半分以下になると、オニはキャラクターたちを呪う文句を吐き、空を飛んで逃げようとする。
オニ
大型・巨人、秩序にして悪
AC:16(チェイン・メイル)
hp:110(13d10+39)
移動速度:30フィート、飛行30フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
19(+4) | 11(+0) | 16(+3) | 14(+2) | 12(+1) | 15(+2) |
セーヴィング・スロー:【敏】+3、【耐】+6、【判】+4、【魅】+5
技能:〈知覚〉+4、〈ペテン〉+8、〈魔法学〉+5
感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉14
言語:共通語、巨人語
脅威度:7(2900XP)
再生:オニは1ヒット・ポイント以上でそのターンを開始するとき、10ヒット・ポイントを回復する。
生得呪文発動:オニの生得呪文発動能力は【魅力】(呪文セーヴ難易度13)である。オニは生まれつき、物質構成要素なしに以下の呪文を発動できる。
無限回:インヴィジビリティ、ダークネス
各1回/日:ガシアス・フォーム、コーン・オヴ・コールド、スリープ、チャーム・パースン
魔法の武器:オニの武器攻撃は魔法的である。
アクション
複数回攻撃:オニは爪あるいはグレイヴで、2回の攻撃を行なう。
爪(オニ形態のみ):近接武器攻撃:攻撃+7、間合い5フィート、目標1体。ヒット:8(1d8+4)[斬撃]ダメージ。
グレイヴ:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い10フィート、目標1体。ヒット:15(2d10+4)[斬撃]ダメージ、あるいは小型あるいは中型形態時9(1d10+4)[斬撃]ダメージ。
変身:オニは魔法的に小型あるいは中型の人型生物へと、大型の巨人へと、あるいはその真の姿へと変身である。サイズを除き、そのステータスは変化しない。装備で変身するのはグレイヴのみで、人型生物の姿で使えるように小さくなる。オニが死んだなら、それは真の姿へ戻り、グレイヴも元のサイズに戻る。
結末
オニが去れば、しばらく門の周辺で何か起こることはないだろう。しかし、街道の近くに怪物が潜むちょうどいい隠れ場所がそのままであることに変わりはない。
この記事はOpen Game Licenseに基づいて作成されている。Open Game Licenseに該当するのは、クリーチャーやアイテムの名前やステータスなどである。この記事の他の箇所は個人的な使用を除き、いかなる形式でも許可なく複製することはできない。