ネコぶんこ


2012年05月07日 何十人もの仲間が集まって一緒にスナックをつまみ、おしゃべりをしたあと、二つの部屋に分かれて「ダンジョンズ&ドラゴンズ」をプレイしていた。 [長年日記]

§ [DnD][4e][LnL] 『ローグのデザインが目指すところ(Rogue Design Goals)』

伝説と伝承

マイク・ミアルス

今週はローグが舞台の主役となる。ローグとは何ぞや? さて、私は次にウィザードかローグのどちらと格闘するか決めるためにTwitterで簡易投票を行なった。私はツイートを集計し、ローグが勝利した! 私がこうした投票を行なう時に君の声をTwitterで届けたい、あるいは君がチームが毎日行なっている作業を知っておきたいなら、君はTwitter@mikemearls@Wizards_DnDをフォローすることができる。君がそこの会話に加わったり質問をする場合は常に#dndnextタグをつけるのを忘れないように! 現在の私はすべてに目を通せるとは約束できないが、仕事の予定と夜に私の鼻をラップトップに乗せてもいいという妻の許可次第だが、それはおそらく私と意見を交換する最良の方法だろう。

では、D&Dのローグとはどういうものだろうか?

1.ローグは正面から戦わない。

ファイター、クレリック、そしてウィザードは戦闘で彼らの敵と正面から戦う。ファイターは剣を掲げて突撃するか矢を一斉に放つだろう。クレリックはメイスを持って補助呪文をかけるだろうし、ウィザードはライトニング・ボルトを君に放つだろう。ローグは戦いよりも間接的なやり方を好む。ローグは裏技と勘違いさせることが得意だ。逃げ隠れしていたり他の強力な有利さによってローグが攻撃できないなら、彼や彼女は不意討ちの機会がやってくるまで撤退するか隠れたままでいるだろう。

ローグは敵を不意討ちできるなら、その攻撃は恐るべき力を持っているかもしれない。ローグが追い詰められて正面から戦うことを強いられるなら、彼や彼女は多大なる不利をこうむる。こうした場合、ほとんどのローグは戦うより逃げることを選ぶ。

ローグは彼らが次に何をしでかすか読めない、とらえどころのない敵だ。利口なローグは常にいくつかの仕掛けを彼や彼女の背中に隠しており、時が来たならそれらを飛び出させる準備をしている。いくつかの鉄菱を突撃してくるバグベアの足下に放り込み、物陰からオーガの背中に刃を叩き込み、ドラゴンの真下へ潜り込むことで爪をかわして影に潜むように、ローグは常に何かをしでかそうとしている。

2.ローグは器用だ。

ローグはいくつもの仕掛けを彼らの袖に隠しており、2人と同じローグはいない。彼らは影に潜み、手錠を抜け、壁の上を走り、そして変装ができる。君がローグに何ができるかを完全に把握することは絶対にできない。ローグが一般的な技能に専念しようと思えば、彼や彼女は他のキャラクターより高い専門の領域まで達することができる。

さまざまな点で、シーフはローグの罠を扱うこと、鍵開け、そしてたとえば冒険が終わった後の戦利品など、目的の向こう側にあるものを得ることに特化したものだ。ファイターは彼らが選んだ武器、鎧、そして戦術によって名を上げるかもしれないが、ローグが違うところは彼らが修得した裏技と技能でそうするところだ。

3.ローグは神話、ファンタジー、そして伝説の住人だ。

これはファイターが目指すところでもあるが、もちろんローグにも当てはまる。ローグは他人を騙せ、影にまぎれ、そして彼や彼女の口からは何でも出てくる。これらの能力はまったく魔法などではないが、高レベルのローグは一般的な技能の限界を超越して神話や伝説にある神業の領域まで高めることができる。ウィザードは王を呪文で魅了するかもしれないが、ディスペル・マジックは王を開放することができる。同じ王がローグの口車で味方になった場合、離反させるのはそれと比べれば非常に難しい。狡猾なローグが虚偽、故意に歪められた情報、そして恐れなどを使って王の財産に忍び込むことに単純な呪文では充分に対抗できない。

4.ローグはいつもの作業をとるに足らないものに見えさせる。

ローグというクラスは能力値判定と技能の使用を行なうものである。ローグは他のクラスより器用であるというだけでなく、彼や彼女はより少ない努力で多くの難しい仕事を遂行できる。ローグにとって、幸運や偶然のようなものは成功を決定する要素ではない。ローグの才能と訓練はそうした要素をとるに足らないものとする。

D&Dのメカニクスは伝統的に、成功の確率を増やすことでより訓練されていることを表現していた。それではまだローグの才能の凄さを表わせない。ローグは成功しそうなのではない。そうではなく、彼や彼女はほとんどの場合当然のこととして成功するのだ。そうした結果の心配は、ローグが全力を出さねばならない本当の挑戦を見つけた時だけすることだ。

あと少しプレイテストのことを

これらデザインの目指すところについて心に留めておくべきことの1つは、これらが柔軟で議論を受け容れられるものであるということだ。プレイテストで行なわれる大きな試みとして、私たち全員がゲームにD&Dのような感触があることを確認する取り組みがある。君が10年間ローグをプレイしていたとして、新しいローグの雰囲気は君がプレイして愛したクラスのものだったのか、自分に訊ねてほしい。ゲームのコアをテストすることに加え、初期段階のテストはゲームのクラスすべてが正しく記述されているかを確かめて調節することでもある。5月24日、君は私たちがこれらの目標にどうやって到達しようとしているか、私たちがこの初期段階で目的地にいるかどうか、そして私たちが目指す目標が正しいものであるかどうかを目撃する。