2013年07月29日 部分部分で見た場合、彼らは決して“最高”の技量を持っているわけではない。 [長年日記]
§ [DnD][4e][LnL] 『これが算法だ!(It's Mathemagical!)』
この数週間、私たちは複雑さが少ないものからより複雑かつオプションがあるゲームにまで対応できるよう、キャラクター・クラスを修正していた。たとえばファイターの場合、いくつかのサブクラスは攻撃への利益を常に得ることができる一方、他のオプションでは第4版のパワーのような特別な武技を使うことができる。本当にキット嫌いな人や最適化を突き詰めたい人のために、それぞれのサブクラスによって提供されるクラス特徴を組み合わせて君だけのサブクラスを構築するためのガイドラインも提供する予定だ。
複雑さの範囲については他のD&D Nextに含まれる多くのものと同様、DMやグループが決定することを想定している。君はもっとも単純なキャラクター・オプションだけを採用するかもしれないし、プレイヤーがサブクラスを選ぶことを許可するかもしれないし、プレイヤーに彼らだけのサブクラスを構築させるまで全力を出してもよい。
クラスを調整していくうえで、私たちの注意はゲームの裏方である基本的な数値に向けられていた。私たちが配信したプレイテストとポッドキャストを君が視聴していたなら、君はその問題を覗き見ることができただろう。私たちの目標は以下の通りだ。
- 私たちは攻撃やキャラクターの成長を表現するものとして、セーヴィング・スローへのボーナス(あるいは難易度)よりはむしろヒット・ポイントの成長を重視したい。
- 数値的ボーナスをそのままにし続ければ、キャラクター間の格差が拡大しすぎることはない。
- 格差が開きすぎることがないので、君は効率的なキャラクター作成をするためにシステムへ精通する――ゲーム・システムをどう扱えばよいのか精通する――必要はなくなる。君は「僕の勝ちだ!」と切り札を取り出すよりも楽しいキャラクター(キャラクターの最適化は多くのゲーマの楽しみだ)も作ることができる。
- AC、攻撃、そしてセーヴィング・スローの数値はそれほど増えないため、君が高レベルになっても低レベルのモンスターは君にヒットして(君のヒット・ポイントのとても小さな割合にすぎないが)ダメージを与えることができる。
私たちはいくつかの問題をプレイテストのフィードバックや自分たちのゲームで発見したが、それはこういうことだ。大きなものはセーヴィング・スローと技能の難易度に集中していた。
- グールの麻痺のように、君たちを戦闘から取り除く効果に対するセーヴィング・スローは、モンスターの強さを“壊れた”ものにする。3レベルと17レベルのファイターの両方に対しグールは致命的な存在だ。どちらのファイターもセーヴィング・スローに失敗すれば、戦闘から除外されてしまう。
- 技能の難易度も調整が不十分だった。それらはキャラクターがすべてのレベルで得る実際のボーナスとかみ合っていなかった。
- レベル1での+1から20レベルまでの+6まで、攻撃、判定、およびセーヴィング・スローには成長する固定のボーナスがある。
- ある領域における真の専門家たるキャラクターのために、判定でのボーナスは最大で+12まで成長する。たとえば、レンジャーは【判断力】判定で、ローグは【敏捷力】判定で+12を得ることができる。ただし攻撃をそこまで高くすることはできない。キャラクターのあり方にふさわしいなら、セーヴィング・スローにもそれを与えるかもしれない。たとえば、ドワーフのファイターは【耐久力】のセーヴィング・スローを+12にまでできるかもしれない。
- 追加の技能システムでも君は+12まで行けるかもしれないが、第3版と第4版にあったようなD&Dの伝統的な技能システムにおける特定の判定のみに適用される。たとえば、20レベルのクレリックが〈真意看破〉技能を最大限に伸ばしたうえで【判断力】判定への+6を足せば〈真意看破〉判定を+12にできる。
- モンスターのセーヴィング・スロー難易度は、レベルの低いものほど高いものよりはセーヴ難易度が低いように設計している。言いかえれば、クリーチャーの難易度はレベルと経験点の決定に大きな役割を果たす。
- プレイヤー・キャラクターの術者が使う呪文については難易度を少し下げ、呪文レベルに見合った効果にすることも考えている。こうして高レベルのウィザードは弱い敵へのセーヴィング・スロー難易度の低い呪文と、より難易度が高く強い相手に効くものを持つ。
- 予想されるボーナスに対応するように難易度表も修正している。
- 技能ダイスを使いつづけるか固定値ボーナスに変更するかはまだ決まっていない。次に行なう意識調査ではこの問題についての情報収集に重点を置く予定だ。
そして、それは私たちが数値の改正を行なおうとしていることを意味している。何か質問があるなら、私とTwitter IDの@mikemearlsで常に連絡が取れることを思い出してほしい。
マイク・ミアルス
マイク・ミアルスはD&Dのリサーチ&デザイン・チームのシニア・マネージャだ。彼はレイヴンロフトのボードゲームやD&D RPGのサプリメント何冊かを手がけている。