ネコぶんこ


2014年07月09日 [長年日記]

§ [NOVA] 鈴吹太郎/F.E.A.R.クロス・ザ・ライン

トーキョーN◎VA THE AXLERATION』のサプリメント第二弾『クロス・ザ・ライン』は、N◎VA以外のメガプレックスとそこのオーガニゼーション、パーソナリティの紹介、段階的な行動を支援する判定のフォーカスシステム、神業変更技能をはじめとする追加技能が収録されてるですぅ。

メガプレックスの紹介は、D時代のあるシナリオによって発生した災害の結果、日系企業の連合体が自然災害対策を行なった防災都市として建造中のミトラスGARDENが大きく取り上げられているですぅ。

GARDENは内部の聖域が監視カメラや通信システムが常時監視され、将来起こりうる犯罪が事前に検挙される“安全”な街で、そのすぐ外にある廃材で造られたスラムはミトラスの荒野が濃縮されたような混沌と暴力の世界と、強いギャップが印象的なセッティングになってるですぅ。

また、GARDENの他にも都市部以外のミトラスが『七人の侍』のように小さな村を護衛したり、『マッドマックス』のようにカゼやアラシがウィルダネスを駆けるアクトの舞台に使えそうな雰囲気で解説されていたのも、ミトラスの使いでがよくなるいい設定の補完だったですぅ。

他のメガプレックスは、日本本土から大幅なテコ入れがあったのか天津組なる犯罪結社が覇権を握ったオーサカM○●N、アヤカシと人間の協定が結ばれて共生の道を歩み始めたカムイST☆Rがそれぞれ4ページで紹介されてますぅ。

残りは北米連合の腐敗した要塞都市ニューフォート、民主中国から夏帝国に返還されたホンコンHEAVEN、軌道エレベータを擁するキャンベラAXYZ、ヴィル・ヌーヴの首都であるヴィル・ヌーヴ・ルテチア、氷原に建造されたドーム都市のモスクワゴエルロ、危険なアヤカシの掃き溜めヴラド・コロニー、南米の紛争地帯へ出撃する拠点のブエナIЯA、独自のポジションで発展を続けるシンガポールで、それぞれ1ページで紹介されているですぅ。

オーガニゼーション、パーソナリティはほぼすべて追加メガプレックスのものだけど、N◎VA三合会香主のハーヴェイ・王と、カーライル・シンジケート幹部のキース・シュナイダーがN◎VAに滞在している枠だったですぅ。

フォーカスシステムで追加されたFS判定はチェイスやハッキング、爆発物の処理などを連続した判定としてカット進行で処理するためのシステムで、指定された技能での判定に成功したら進行値が上がっていき、イベントなどを交えて一定以上になれば成功するものですぅ。失敗してもキャストやゲストの死に繋がらないようにもできるので、緊張感を持たせつつ負けてもいい局面を演出するのにも使えるですぅ。

ひとつのFS判定は神業ひとつで成功にするのがお勧めらしいので、チェイスのFS判定を準備するけどカゼが《脱出》してもいいというように、神業の使いどころ、調整用として使うのもよさそうですぅ。

他の追加ルールは、全員で共有する追加のPS、SPS、N◎VA以外でワールドワイドなアクトをプレイするためのガイドラインとスポットルール、追加データで登場した新しいバッドステータスの電子妨害などですぅ。

追加データのスタイル技能はスタイルごとに8個(チャクラ、クロガネは15個)ですぅ。バサラが扱う元力によって神業を変更したり、クロマクやエグゼクが報酬点を使って支援を行なったり、ウェットのチャクラが特別なスタイル技能を使えたりと、より特化したイメージを表現できそうなものが多いですぅ。クロガネはフォルムにファッション、サイバーウェア、そしてデータを持たない物体のオブジェクトが追加されたですぅ。

アウトフィットで特筆すべきは今までダメージ種別Xでブイブイ言わせていたレーザー武器が再定義され、レーザー武器のダメージを減らす効果のある防具も追加されて相対的に不安定になったことですぅ。

こうなるとどんな相手でも効率よく倒すプロっぽい動きがしたいキャストはゲストがデータとしてガチガチにレーザー武器に対策するしないではなく、世界はこうなったから次はどうやって相手を倒すか考えたり、それでもあくまでレーザー武器を使うかを選択することになるし、データとしても考えどころになったのでいい変更に感じるですぅ。

トロンも処理速度を表現するサイクルが導入され、拡張機能もハードウェアとソフトウェアに分離されたので自分のトロンを作る楽しみが増えましたぁ。

RLをよくする身としては、NPCデータでゲストやトループが大幅に追加されたのもいいところですぅ。

今回の『クロス・ザ・ライン』で『トーキョーN◎VA THE AXLERATION』は発売から一年を数ヶ月前にして世界へ拡張されたけど、他のメガプレックスはそこで完結した都市や舞台としてだけではなく、ライフパスの追加などでN◎VAへやってくるキャストの背景としても使いやすくなった感覚があるですぅ。

これはX全体への感想だけど、トーキョーN◎VAという表舞台にウェブやアストラル、マイナスナンバーに他のメガプレックス由来のモノなどすべてが集結していく導線がかなり意識されていて、だからごちゃごちゃでもバラバラにはなっていない、いいバランスになってる印象があるですぅ。