2014年07月28日 [長年日記]
§ [DnD][5e][LnL] 『上質さを守る(Keeping it Classy)』
先週、私は『Player's Handbook』の特技を先取りして公開し、それらのデザインについて少し話した。今週は、キャラクター・クラスとそれらのクラスが使えるオプションを見ていこう。
ほとんどの場合、キャラクター・クラスにはそのクラスの特殊な雰囲気を定義して君のキャラクターへあてはめるために、重要な選択肢がいくつか含まれている。ウィザードとクレリックはわかりやすい例になってくれる。ウィザードは魔法の系統を専門化し、クレリックは彼や彼女の神格を反映して領域を選ぶ。この決定は君のキャラクターのあり方を明確にするだけではなく、キャラクターが世界でどんな立場なのかにも触れている。
いくつかのクラスは選択する場所を複数持ち、そのことで君はキャラクターの他の特徴や相をカスタマイズすることができる。これらの選択肢は一般論として、第5版のデザインの傾向にのっとったものだ。これらは君の能力がマルチクラスや特技で他の領域へと分散してしまわず専門分野を果たせるようになっている。
今回も君に内容の詰まったプレビューを示すことで私自身の時間も節約できるので、『Player's Handbook』をこじ開けてその中身を君に見てもらえるようにしよう。これらの例は君がクラスの中でできる唯一の選択ではないことを心に留めてほしい。一部のクラス特徴には、ウォーロックの契約の恩恵のように他の重要なオプションがある。
バーバリアン:バーバリアンはキャラクターの激怒の性質を反映する原始の道を選ぶ。『Player's Handbook』にあるふたつのオプションはバーサーカーの道とトーテム・ウォリアーの道だ。バーサーカーは鎮めがたい狂乱によって戦い、トーテム・ウォリアーは彼や彼女の激怒を増幅するために野獣の魔法を降ろす。
バード:どのバードも楽団――伝承、物語、そして芸能を共有する同じ指向のバードによるゆるい連帯――から影響を受けている。『Player's Handbook』では知識と芸能に重きを置く伝承の楽団、そして戦場で勇気を鼓舞することに重きを置く武勇の楽団が紹介される。
クレリック:クレリックの領域は神格の性質を反映し、キャラクターが扱う魔法を明確にする。『Player's Handbook』に掲載される領域は嵐、自然、生命、戦争、知識、光、そしてぺてんだ。
ドルイド:ドルイドは集い――自然、調和、そしてドルイド魔法の道についての見解を共有する同じ指向のドルイドによるゆるい連帯――に加わっている。大地の集いはドルイドに彼や彼女が魔法を引き出すための土地を一種類選ばせるようになる。月の集いはさまざまな獣へ変成するドルイドの能力を強化する。
ファイター:すべてのファイターは戦闘で特化したものを反映する武勇の原型を選択する。チャンピオンは戦闘で致命的なクリティカル・ヒットを叩き出す屈強な戦士だ。バトル・マスターは柔軟で狡猾な戦術家だ。エルドリッチ・ナイトは彼や彼女が味方を守り敵に打撃を与えるための魔法に通じている。
モンク:モンクは武術の特殊な型やそれが補助する“氣”の力に指向性を与えて形作るための修道門派に入門している。無手の道はモンクの素手打撃を強化して致命的な震掌の技に通じさせる。影手の道はモンクを敵に混乱と狼狽をもたらす闇を操るひそやかな戦士にする。四大の道はモンクの“氣”を魔法や元素の力の爆発へと転化させる。
パラディン:すべてのパラディンは誓い――彼らの生命を導き彼らの能力を形作る行動規範への誓約――を立てる。献身の誓いはパラディンを正義、武勇、そして理法の理想へと結びつける。太古の誓いはパラディンに自然世界を守り全地の希望の保護者になると誓約させる。応報の誓いはパラディンを悪事を働いた者を狩りたて罰を与える危険な復讐者へと変える。
レンジャー:レンジャーは彼や彼女の理想や自然との関係を反映した原型を選択する。ハンターは荒野を見張り、彼らが文明を脅かす前に脅威を止める。ビースト・マスターはクリーチャーと強い絆をはぐくみ、敵を倒すため彼らとともに戦う。
ローグ:ローグは彼や彼女の犯罪や謀略への姿勢によってローグの原型を選択する。シーフはすばしこく、こそこそしたいたずら者だ。アサシンは静かな殺しに特化している。アーケイン・トリックスターは彼や彼女の計画を演じるために心術や幻術を使う。
ソーサラー:ソーサラーの魔法はソーサラーの起源――事件、祖先、あるいはキャラクターに力を与えた運命の気まぐれ――から発生する。ドラコニック・ブラッドラインはソーサラーの遠いドラゴンの祖先を反映し、ドラゴンの性質を反映した力を与える。ワイルド・マジックはソーサラーに生の混沌の力を流し込み、彼や彼女の魔法から予測不能の結果を作り出す。
ウォーロック:ウォーロックの後ろ盾はこのクラスの力を形作る。アーチフェイはぺてんと緊急脱出に役立つ面白い魔法を与える。フィーンドは破壊的な炎と悪魔的な抵抗の力を与える。謎めいたグレート・オールド・ワンはテレパシー能力と多元宇宙の本質に踏み込む身の毛もよだつものを与える。
ウィザード:ウィザードは秘術の学派――彼や彼女の前途や才能を形作る特定の学び方――を選択する。多くの学派が存在するが、『Player's Handbook』ではD&Dで確立した系統――幻術、召喚術、死霊術、心術、占術、変成術、防御術、そして力術――に集中した。
マイク・ミアルス
マイク・ミアルスはD&Dリサーチ&デザイン・チームのシニア・マネージャだ。彼はD&D第5版のデザインを主導している。彼が他に名前を出している仕事は『キャッスル・レイヴンロフト』ボードゲーム、第4版『モンスター・マニュアル3』、そして第3版『プレイヤーズ・ハンドブック2』だ。