2009年08月16日 ひからびる 編集
§ [DnD][4e] そして次のキャンペーンセッティングは……
Gen Conで発表されたD&D第4版のロードマップ、『And the Next Campaign Setting is ...』を訳しましたぁ。
今年の第4版についての大々的なセミナーは、D&DのR&Dディレクター、ビル・スラヴィセックが司会を務め、今年と来年に向けての出版予定を発表した。これからどんな仕掛けが第4版に待ち構えているのか? 次のキャンペーンセッティングは? もし君が今年のGen Conに来られなくても、心配無用――私たちが君を助けよう! ウィザーズ・オヴ・ザ・コーストの展示会場で君を驚かすものがここにある。
2009年を走り抜ける
ソースブックについて、君は今年の残り期間に何を楽しみにしておくことができるだろうか? 2009年は『Player's Handbook 2』や『Monster Manual 2』が出版されたことでわかるように、2の年だった。次は『Adventurer's Vault 2』が、この8月(実際は、少々ずれるが)に、続いて『Dungeon Master's Guide 2』が9月――今年三度目のWorldwide D&D Game Daysに合わせて出版される。
また9月は、伝説級のスーパー・アドベンチャー『Revenge of the Giants』、そしてD&D InsiderのDragon Magazineから内容を編集したDragon Annualが控えている。
2009年の残りを通して見ると、10月の『Primal Power』は君のバーバリアン、ドルイド、シャーマン、そしてウォーデンに新しいオプションを到来させ、さらに『E3 Prince of Undeath』は君にオルクスその人と対峙する神話級アドベンチャーの大団円を用意する! 2の年はそれから11月の『Draconomicon 2: Metallic Dragons』へと続く。最後の12月、君は『The Plane Below』で、君のプレイヤーたちを敢然と元素の混沌に立ち向かわせることができるようになる。
ソースブック以外
そして2009年にもたらされる次のD&D Miniatures新ラインナップ、『Legendary Evils』は8月発売(そしてこのGen Conで展示されている)、8種類の見えているものと32のランダムなモンスターのミニチュアが封入されている。11月には『Savage Encounters』がそれに続く。
小説では、ブルース・コーデルのフォーゴトン・レルムを舞台にした、City of Tormentシリーズの二冊目『Abolethic Sovereignty』がこの9月に出版される。エベロンのファンはキース・ベイカーの『Son of Khyber』をこの11月に読むことができる。より若い読者向けには、『A Practical Guide to Vampires』(8月)、そしてR.A.とジェノ・サルヴァトーレによるStone of Tymoraシリーズの二冊目、『Shadowmask』もある。さらに、R.A.のTransitions三部作完結編となる『The Ghost King』。この10月はサルヴァトーレだ!
気が早い2010年の展望
君たちが仲良くしている私たちのオンライン・カタログでは少なくとも今までのタイトルについて触れていたと思うが、2010年に待ち構えているものはどうだろうか?
1月には第4版で『Underdark』の探検が始まり、同時に新規プレイヤーを対象とした商品、32ページでドラゴンボーンをプレイすることに特化した本が出版される(この本は次に6月、ティーフリングのプレイヤー専用を予定している)。年内に、DMは場所を焦点とした本を期待できる、32ページと、どんなキャンペーンにも使いまわせるポスターマップ。これらの始まりは『Hammerfast』で、ドワーフの町に、『Vor Rukoth』で、古代の(そしてとても不気味な)遺跡にスポットライトを当てる。
2009年が2の年ならば、2010年は3の年である。3月には『Player's Handbook 3』で、第4版にもサイオニックが戻ってくる。『Monster Manual 3』が4月に『Dungeon Master's Guide 3』(神話級のプレイについての助言も入る)9月に続く。
2010年のソースブックは他に『Martial Power 2』が2月、さらなるオプションをファイター、レンジャー、ローグ、そしてウォーロードに持ってくる。
4月には、『The Plane Above』がプレイヤーたちをアストラル海へいざなう。
夏を見てみれば、6月に『Player's Strategy Guide』、ダンジョンズ・アンド・ドラゴンズのものであることを除けばコンピュータの攻略本のようなものだ。これはさまざまなオプションの中から最高のプレイヤー・キャラクターを作成するための助言(D&D Insiderのツールを使ううえでの小技や裏技を含む)とそれを君のパーティになじませる方法を提供する。7月は『Demonomicon』と『Against the Giants』に続く次のスーパー・アドベンチャー、第4版用『Tomb of Horrors』!
ソースブックを超えさらなる未来へ
2010年については今までに出したソースブック以外にもいくつか明かせる情報がある。2009年10月には次のDungeon Tilesのセット、『Sinister Woods』、2010年3月には『Harrowing Halls』――これは3Dピースを利用した最初のセットになり、階段や舞台が含まれている! 6月には、『Dungeon Tile Master Set』が発売、君が次のセッションに運びやすいよう10枚のタイルが箱詰めされているうえ、箱のふたと背もピースとして使える!
そしてゲームもある! 2月に、『Three-Dragon Ante: Emperors Gambit』、最初の『スリードラゴン・アンティ』に混ぜてもいいし単体のカード・ゲームとしても遊ぶことができる。さらに2月には、『D&D Heroscape』も発売される。8月に、『Castle Ravenloft』のボードゲームがお目見えする――これは高品質な、協調プレイのゲームだ。
次の第4版キャンペーン・セッティング
そしてついに(または君がこの下へ最後までスクロールさせたら!)、ビルは次のダンジョンズ・アンド・ドラゴンズ第4版向けキャンペーン・セッティングを発表する。
多くの要望によって創造された、この望まれたセッティングは現在の第4版向けに復活し、さらにはAthas世界の新しい小説群も特徴にする。第一報への補足として、私たちはR&Dのジェームズ・ワイアットとDark Sunの発表について話した。
ウィザーズ・オヴ・ザ・コースト:まずは基本から。あなたは私たちに次のキャンペーン・セッティングを決定した流れについて話せますか? これはとてもニッチに見えるけれど、どうして他の色々なセッティングを候補にあげて検討した結果、最終的にDark Sunになったんでしょう?
ジェームズ・ワイアット:部門責任者のビル・スラヴィセックとシニア・デザイナーのひとりリッチ・ベイカーによるもので、今の質問、私たちがDark Sunをどうするかについてはまったく多くの質問を必要としませんでした。ビルとリッチはDark Sunを彼ら初めての仕事としてTSR時代のAD&Dで取り組んでいて、ふたりとも長い間セッティングを復活させたがっていました。
私が2010年はDark Sunの復活にちょうどいいと判断したのは要素が組み合わさっていたからだと思います。まず、それは第4版ルールのもとで激動しそうだったから。第2版のもとで、Dark Sunは埃がすべて、暗く危険な雰囲気の世界での行動が詰まっていて、その雰囲気は本当に新版と世界の拠って立つ場所が似ている。次に、私たちがセッティングを計画する時に着目した要素のひとつとして標準的なD&Dの中世風ファンタジーから離れたセッティングというのがあった。フォーゴトン・レルム、グレイホーク、ドラゴンランス、ミスタラ――これらすべては基本的なファンタジーにとても近い。エベロンは偽術的要素(エアシップ、ウォーフォージド、ライトニング・レイル)で、少し遠くへ離れている。Dark Sunはとても離れた何かで、私たちはゲームの幅を示す時が来た、今こそD&Dは広い範囲でファンタジーの属性を内包できると感じたのです。
ウィザーズ・オヴ・ザ・コースト:以前のDark Sunをプレイしたことのない初めてのプレイヤーのために、あなたは私たちにこの世界の概要を伝えられますか? どうやってあなたはDark Sunと他のセッティングが比較できないほど違うと解説しますか?
ジェームズ・ワイアット:Dark Sunは世界は制御不能と化した魔法によって破壊されて荒廃した、一種のポストアポカリプス的ファンタジーです。世界に存在する秘術魔法は周囲の生気を吸い上げ、慎重に使われなければ、それは付近に茂る植物を灰にしたり生きたクリーチャーの生命力を枯らせてしまう。そういうわけで世界は砂漠と化していて、その文明はわずかな邪悪な魔王たちが牛耳る都市国家や荒野で徒党を組んで略奪を働く放浪民の一団が牛耳っている。
このセッティングで神はいないか死んでいて、古代のプライモーディアルに連なる元素霊に置き換えられています。シャーマンなど原始のキャラクターは太陽、砂、そして貴重な雨の力を引き出す。ウィザードはひそかに彼らの魔法を使うか公然と魔王に仕える。そしてサイオニックの力は他の世界より一般的で――このセッティングが『Player's Handbook 3』の数ヵ月後に出版されるので、サイオニックのパワー源へのとばぐちとして、これは便利です。
ウィザーズ・オヴ・ザ・コースト:Dark Sunはどうやって第4版向けのものにされましたか? 何がセッティングでそのままで、何が加えられたり、変えられたり、消されたりしましたか? フォーゴトン・レルムと呪文荒廃のように、重要なイベントが用意されていたり、既存のセッティングに大幅な後付け設定を加えたりは?
ジェームズ・ワイアット:私たちの目標は矛盾していてセッティングを最初の箱入りセットにできるだけ近くしながらたくさんのD&Dの追加ルールを導入できる第4版の理想的なセッティングという矛盾したものでした。私たちはトロイ・デニングの名作小説Prism Pentadシリーズを再販しますが、私たちはこれを読んだ読者がキャンペーン・セッティングを呼んで同じ世界と認めないようではいけないと思いました。そういうわけで私たちは最初のDark Sunの箱入りセットからエッセンスを抽出してPrism Pentadの小説を確実に再現できるようにしようとしました。
ウィザーズ・オヴ・ザ・コースト:あなたが特に第4版のルールに適していると確信するDark Sunの要素はありますか? 逆に、あなたが第4版に取り込むのは挑戦的だと思うセッティングの要素はありますか?
ジェームズ・ワイアット:さっきも言ったように、私はDark Sunの雰囲気は本当によく第4版の環境に合ったものだと思います。多くの点で、それは本当にぴたりと合う。キャラクターが貧弱な鎧だったり概して道具が乏しいことさえ現在のルールで運用するのが簡単です。
ウィザーズ・オヴ・ザ・コースト:あなたは私たちにこのセッティング独自のどんな挑戦やモンスターが冒険者のパーティを待ち受けているかヒントを出せますか?
ジェームズ・ワイアット:ううむ、私がひとつ言えるのはリッチと彼のチームは相変わらずDark Sunで君が向き合う最も危険な敵は世界そのものであるかもしれないということを確認するために一生懸命働いてくれた。それは残酷で、厳しい環境で、もしそういうゲームを君がプレイしたいと望むなら、君たちは都市国家の城壁を後にすること自体を冒険にできる。そこを後にして――放浪するエルフの盗賊団、人食いハーフリング、スリクリーンの略奪部隊、危険な魔王と配下の神殿騎士団、ブラックサト(訳注:Braxat)、シルト・ワーム、ドラゴン……。ああ、そして私はリッチがベルゴイ(訳注:Belgoi。Dark Sunの種族、青い肌の人型)をゲームの仕組みに落とし込んで実際によく働かせることができたことを言わないといけない。
ウィザーズ・オヴ・ザ・コースト:ではパーティ全体のために、あなたは私たちがDark Sunキャラクターのコンセプトやデザインで何を楽しみにできるか話せますか? Dark Sunのファイターはフォーゴトン・レルムやエベロンのファイターとどれくらい違うのか、話して、ください。
ジェームズ・ワイアット:私が新しいセッティングの追加要素で最も興奮していることのひとつにその質問がありますが、それについてはあまり話したくはないのです。Dark Sunのファイターは他のD&Dキャラクターが(まだ)使えない一揃いのオプションを持っている、という点だけで、勘弁して欲しい。これらのオプションは全くの新次元へとDark Sunのプレイヤー・キャラクターに加え、それは彼らがゲームのルールとしてできることも世界の住人として肉づけすることも含んでいます。
ビルとジェームズに感謝を! コンベンションの実況報道は私たちのGen Conページをチェックして、そして何がダンジョンズ・アンド・ドラゴンズに起こっているか突き止めてください!
2012年08月16日 確かに、若さを失うことには、どこか静かで退屈なところがある――若さというのは、ディアドレも言うとおり確かに、たくさんのばらばらな臭いから作られた、悲しく喚起力のある香水だ。 編集
§ [DnD][4e] 『補遺d12:ビホルダーの謎の光線(Appendix d12: Unknown Rays of the Beholder)』
今年行なわれている『アンダーダークの隆盛(Rise of the Underdark)』キャンペーンでは、ドラウの地上世界への侵略を――進行中のD&Dエンカウンターズ・シーズンおよびD&D Lair Assaultでプレイすることができる。それに加え、近日発売される『Menzoberranzan: City of Intrigue』により、君のキャンペーンはすぐにでもアンダーダークへ危険な旅へ出ることができるだろう。
DMが彼らの地下での冒険に詳しい描写を加えるために、(『The Dungeon Dozen』の)ジェイソン・ショルティスは以下の表――第1版のDMGの補遺、表、およびランダム遭遇の魂を継ぐ――を準備してくれた!
ビホルダーの謎の光線
今週の表は、美しい――あるいは少なくとも奇妙に使いでのある――ビホルダーの目から出るものだ。
d12
- ビホルダー同士が長距離通信するための光線。
- コーン・オヴ・アンビヴァレンス/反転の錐:敵を無気力でぼんやりした状態にして、彼らが行なおうとしていた攻撃を忘れさせる。
- 陰謀と計画をちっとも理解できない部下に、少しは理解できるように幻を作って教えるための映像投影光線。
- レイ・オヴ・フレンジー/狂乱の光線:防衛戦に臨む配下に狂気をもたらし、死ぬまで戦う覚悟を強化する。
- ボルト・オヴ・サブミッション/服従の矢:チャームの呪文のようだが、畏敬の念を覚えさせる。
- アンチファンガル・ディフォリアント・ビーム/対菌類・雑草駆除光線:地下世界の土地を使う前は一気に草刈りをしなくては。
- レイ・オヴ・ザ・ダンシング・デッド/死者の踊り光線:あわれに倒れた敵を復活させて生きている者にぶつければ、混乱すること間違いなしだ。
- ビーム・オヴ・インタロジェーション/尋問光線:これの効果を受けた者は真実しか話せなくなる。ただし目標がすべて真実かどうか疑わしいと感じている内容については、セーヴィング・スローを行なうことができる。
- インサニティ・ウェーヴ/狂気の波:音で延々と目標の理性を攻撃し、人格を永遠の狂気に陥らせる。セーヴィング・スローに成功してもまだ悲惨だが、一時的な錯乱で済むだろう。
- ヴァリアブル・レンジ・Xレイ/可変幅X線:壁やその他の障壁を無視した視覚を得る。
- トレチャリー・レイ/裏切り光線:敵はその味方を攻撃する。
- ウェーヴ・オヴ・シャッターリング/破砕の波:攻撃は金属や石の分子構造を破壊してそれらを非常に崩れやすくする。
著者について
ジェイソン・ショルティスは昼間は社会福祉事業で働くが、夕方には自由となって文章や絵を描いたり、ロック・バンドで演奏している。D&Dは彼の心で特別な地位にある。彼のほぼ毎日更新されるブログ、『The Dungeon Dozen』にはもっぱら12面体ダイス用のランダム表が書かれている。
2013年08月16日 彼の塚へ入りたりければ、即ち塚を掘り崩して見る程に、四尺ばかりなる山蜘蛛にてぞありける。 編集
§ [DnD] A Night with Dungeons & Dragonsでの発表内容
Gen Con 2013のイベント、A Night with Dungeons & Dragonsで発表された情報はおおむね以下の通りですぅ。
- 『ウォーターディープの支配者たち』のiOS用Appを2013年中にリリースし、2014年には『スカルポートの悪党たち』もリリース予定。
- ハズブロがDnDをテーマにしたKRE-O(ブロックおもちゃ)を2014年1月に発売。ラインナップはネヴァレンバー卿、クレリック、ウルフガー、オークの戦鼓打ち、オークの獣使い、ヴァンシ、パラディンのイステヴァルなど、ネヴァーウィンター関係の人物。
- DnD Nextのプレイテスト・パックは次のものが最終版になる。
2014年08月16日 編集
§ [TRR][Oni] リプレイ『鬼の話~オープニングフェイズ:シーン2』
オープニングフェイズ:シーン2・人助けの仕事(三日月)
「……時空破綻ポイントに到達して、すでに三ヶ月……一向に村雨丸の手がかりもつかめぬまま……私はいったい何をやっている……」
化政時代への転送、潜伏は上首尾だったが、そこから先の探索で三日月は一向に成果を挙げられていなかった。たまに故郷から送られてくる報告も事実を打開するようなものはなく、ただ焦燥のみが募っていく。
「入りやすよ?」
その思考を払ったのは、軒先からかかった股旅姿の男の声。丈という拝み屋で、脛に傷もつ者たちの間ではちょっと顔が利く。彼女も勝手がわからぬこの時代の江戸に潜伏するため、色々と力を借りていた。
三日月:「……なんだ、丈さんですか。」
GM/丈:「今日は三日月の姉さんに、手すきならぜひ頼みたいことがありやして」
三日月:手すき、と言う言葉に軽く落ち込みつつ。「……いったいなんです? ニセ坊主とニセ神主は御免ですよ」
GM/丈:「今日はそんな仕事じゃありゃせん。陰ながら人を護る仕事ってやつですよ。まあ、話だけでもどうです」
三日月:「……お話、聞かせていただきましょうか」日銭が足りぬとあれば背に腹は代えられない。
GM/丈:「さる筋から頼まれた話でね。裏店にご婦人がひとり住んでらっしゃる。表立って何かしてやるってわけにはいかねえが、何もしないのも不義理……そういう話ですよ」
三日月:「さる筋……ってのは詮索しちゃいけないんでしょうね……でもまぁ、悪事に手を染めるってのでも無さそうですし、もう少し詳しく聞かせて下さい」
GM/丈:「へい。そのご婦人が誰かに狙われてる。だから、人知れず見張って何かあれば知らせてくれっていう話でさあ」
三日月:「穏やかじゃありませんね……でも、何故私に? あなたの手下にやらせるような仕事でしょう?」
GM/丈:「それがね。ご婦人の家の近くを山猿みてえな大男がうろついてるらしくって、無宿どもがビビっちまいまして」
三日月:山猿みたいな大男……? 妖異?「……続けて」
GM/丈:「出かけてる間はともかく、家の近くで見張りをするのは出来るお人に頼むしかねえかなと。三日月の姉さんなら綺麗所だし、警戒されることもあるめえ……こういう筋書きでして」
三日月:「できるお人で綺麗どころ…ねぇ。相変わらず人を乗せるのがお上手ですね、丈さんは」
GM/丈:「いえいえ、本当のことですよ。とりあえず請けるってんなら、食い扶持込みで金は出ますぜ」
三日月:「まぁ……このままじゃ三日もしないうちに夜泣き蕎麦も食べられなくなるところだった。渡りに船というのかしら? 請けますよ、その仕事」
「じゃ、詳しい手筈は道々」
丈はすうと立ち上がると、三日月に仕事の話をしながら見張り所まで案内した。
先方が安心するまでお倫の身辺を見張り、異変があればつなぎに連絡すること、彼女の仕事中には別の見張りがつくので持ち場を離れていてもよいこと、仕事中の食事なども依頼人持ち……それらを耳に入れながら、三日月は懐からこの時代には存在しないはずの樹脂で作られた小箱を取り出す。
(お倫さん……ねぇ。この人の存在を守った場合の世界線収束予想図は……と)
それは正しき未来への道標たる技術の結晶、タイムレシーバー。事象乱流予測システム“宿星”がメッセージを発してきたのだ。
(……この仕事、受けて正解だったみたいね。村雨丸に近づいたのかもしれない)
GM:タイムレシーバーから【宿星:お倫に気を配る】がアウトプットされます。
2018年08月16日 編集
§ [DnD][5e] 『調査:エベロンの種族(SURVEY: RACES OF EBERRON)』
最新のUnearthed Arcanaの調査をお願いする。
前回のUnearthed Arcanaでは、エベロン世界の種族、チェンジリング、シフター、ウォーフォージドの改訂版に加え、カラシュターが紹介された。君がこれらのオプションを読んで考える時間を与えられている現在、私たちは以下の調査でそれらに対する君の反響を得る準備ができている。この調査は約3週間公開される。
これはプレイテスト用
Unearthed Arcanaの内容は、プレイテストと君の想像力をひらめかせるために発表される。これらのゲーム・メカニクスは草案の形式で、君のキャンペーンで使えはするがゲーム・デザインと編集の最終段階を通ったものではない。これらはゲームの公式な一部ではない。これらの理由から、このコラムの内容はD&Dアドヴェンチャラーズ・リーグのイベントでは非合法となる。
2025年08月16日 編集
§ [DnD][5e] アドベンチャー:荒れた沼地(5レベル)
今週の小冒険はD&Dで5レベルのキャラクター4人用ですぅ。
今回は新しい試みとして、モンスターの後ろにカッコ書きでTRPGミニチュアショップのホットゴブリンさんが扱っているミニチュアを推奨ミニチュアとして紹介してますぅ。これを見てイメージを膨らませていただければですぅ。
データまわりはCC4.0で公開されているSRD5から引用して独自に翻訳しているので、そちらのご参考にもですぅ。
このアドベンチャーを使ったリプレイの公開やプレイ配信などは好きに行なっていただいて構わないですぅ。その時はご一報いただけると嬉しいですぅ。
冒険の概要
キャラクターたちの町から少し離れた沼沢地は生命が豊かで、さまざまなモンスターが棲んでいる。しかし、この地にやってきたヤング・ブラック・ドラゴンのティヴィザシュによってそこに住む者たちの餌場になっている一番大きな沼が占領されてしまった。
沼に棲むモンスターたちは餌を求めて外の世界を目指し、近くの共同体や街道を襲っている。
キャラクターたちは「沼地から現われるモンスターへの対処」を求められる。沼地の周囲を徘徊するめぼしいモンスターをすべて倒してもよいし、ティヴィザシュを追い払って元の生態系へ戻してもよい。モンスターの徘徊がなくなればシナリオは終了である。
冒険への導入
キャラクターたちが拠点にしている町から90km(60マイル)離れたところに、生命の豊富な沼沢地がある。もちろん、モンスターも多く棲んでいる。最近、この沼地の外をモンスターが徘徊し、付近の共同体や街道を襲っている。
キャラクターたちはこの徘徊するモンスターへの対処を依頼される。報酬は後金で1人500GPである。
GMは町から沼の近くまでの道中にランダムな遭遇などを行なってもよい。
1.沼の近くでの聞き込み
沼の近くにある村落などの共同体や、街道を旅する者たちに聞き込みをすると、確かに沼地からクロコダイルやオーガ、トロル、酷い時にはヒュドラなどのモンスターが近くにやってきて、放牧地や馬車を襲って家畜を食っていると話が聞ける。
この話を聞いてから沼の近くを見回ったり、沼に向かうようなら「2.沼の外での遭遇」が発生する。
2.沼の外での遭遇
これは沼の近くの街道筋や共同体で起こる遭遇である。
ガリガリに痩せたトロル(トロル)とこちらも腹がへこんだオーガ(オーガ)3体の一団が沼の方からやってくる。彼らはキャラクターたちを見つけると、飯をよこせと叫びながら襲いかかってくる。
戦う場合、彼らは半数(2体)が倒れるまで勇敢に戦い、不利になれば逃走を試みる。
彼らにいくばくかの食料を恵むなら涙を流して喜び、食料をがつがつと食べ、住民が狩りをしていた沼を欲深な黒い竜が占領したので、皆が飢えていると窮状を話す。
巨人たちは捕虜にして尋問した場合も、同じ内容を話す。
ここで巨人たちと話をつければ、「4.恵みの沼」へ進むことができる。
そうでない場合、沼地を探検することになる。「3.沼地の探検」へ進むこと。
オーガ
大型・巨人、混沌にして悪
AC:11(ハイド・アーマー)
hp:59(7d10+21)
移動速度:12m(40フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
19(+4) | 8(-1) | 16(+3) | 5(-3) | 7(-2) | 7(-2) |
感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉8
言語:共通語、巨人語
脅威度:2(450XP)
アクション
グレートクラブ:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:13(2d8+4)[殴打]ダメージ。
ジャヴェリン:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+6、間合い1.5m(5フィート)または射程9/3m(30/120フィート)、目標1体。ヒット:11(2d6+4)[刺突]ダメージ。
トロル
大型・巨人、混沌にして悪
AC:15(外皮)
hp:84(8d10+40)
移動速度:9m(30フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
18(+4) | 13(+1) | 20(+5) | 7(-2) | 9(-1) | 7(-2) |
技能:〈知覚〉+2
感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉12
言語:巨人語
脅威度:5(1800XP)
鋭敏嗅覚:トロルは嗅覚による【判断力】〈知覚〉判定に有利を得る。
再生:トロルはそのターン開始時に10hpを回復する。トロルが[酸]あるいは[火]ダメージを受けると、この利益はトロルの次のターン開始時まで作用しなくなる。トロルが死ぬのはそのターン開始時に0hpかつ再生が行なわれなかった時だけである。
アクション
複数回攻撃:トロルは3回の攻撃を行なう。1回は噛みつき、および2回は爪で。
噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:7(1d6+4)[刺突]ダメージ。
爪:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:11(2d6+4)[斬撃]ダメージ。
3.沼地の探検
沼地を探検するなら、判定をするまでもなく巨大な塊が這いずったような跡が見える。これを追うなら、「5.ヒュドラの穴」に進むこと。
何かの痕跡が無いか調べるなら、難易度15の【判断力】〈生存〉判定に成功すれば、大きな生物の生活痕がさまざまな場所に確認でき、この一帯を縄張りにしている存在がそれらの中心にいることがわかる。これを追うなら「4.恵みの沼」へ進むこと。
4.恵みの沼
ここは沼沢地の中心付近にある広い沼で、さまざまな魚や生物が棲んでいる。このあたりに棲む生物の大きな餌場だったのだが、今はヤング・ブラック・ドラゴン(若い黒竜)のティヴィザシュが自分のねぐらにして、周囲の生物を追い払って彼だけのものにしている。
この沼が解放されれば周辺のモンスターは外に出る必要がなくなり、モンスターを追い払う目的は達成される。
沼のほとりではウィル・オ・ウィスプ(ウィスプ)がまたたいており、キャラクターたちが訪れるとふらふらと接近してくる。
沼の深さは3m(10フィート)で、泥水で満たされている。ティヴィザシュは普段この中に潜んでおり、獲物を見つけると彼らがウィル・オ・ウィスプと戦っているうちに不意討ちをしかけようとする。
ティヴィザシュはHPが半分以下になれば逃げようとする。逃げた場合、彼は1d4週間後に傷を癒やしてふたたび沼地を占領し、また沼地の外にモンスターがあふれることになる。
ウィル・オ・ウィスプ
超小型・アンデッド、混沌にして悪
AC:19
hp:22(9d4)
移動速度:0m(0フィート)、飛行15m(50フィート)(ホバリング)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
1(-5) | 28(+9) | 10(+0) | 13(+1) | 14(+2) | 11(+0) |
ダメージ完全耐性:[電撃]、[毒]
ダメージ耐性:[酸]、[電撃]、[火]、[雷鳴]、[冷気];非魔法的攻撃による[殴打]、[斬撃]および[刺突]
状態完全耐性:気絶状態、拘束状態、消耗状態、石化状態、つかまれた状態、毒状態、伏せ状態、麻痺状態
感覚:暗視36m(120フィート)、受動〈知覚〉12
言語:生前に知っていた言語
脅威度:2(450XP)
命喰い:ウィル・オ・ウィスプはボーナス・アクションとして、1.5m(5フィート)以内で視認可能なヒット・ポイントが0でまだ生きている1体のクリーチャーを目標にする。目標はこの魔法的な難易度10の【耐久力】セーヴィング・スローに失敗すると死に、ウィル・オ・ウィスプは10(3d6)ヒット・ポイントを回復する。
陽炎:ウィル・オ・ウィスプは何かを着たり運んだりすることができない。
可変光源:ウィル・オ・ウィスプは半径1.5~6m(5~20フィート)を明るい光で、そこからさらに決めた半径に等しいだけの薄暗い光で照らす。ウィル・オ・ウィスプはボーナス・アクションでこの半径を変更できる。
非実体移動:ウィル・オ・ウィスプはクリーチャーや物体の占める空間を移動困難地形として通り抜けることができる。物体の中でターンを終えたなら、5(1d10)[力場]ダメージを受ける。
アクション
しびれ:近接呪文攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:9(2d8)[電撃]ダメージ。
透明化::ウィル・オ・ウィスプとその光は攻撃あるいは命喰いをするか、精神集中が終了(呪文の精神集中と同じように扱う)するまで魔法的に不可視状態になる。
ヤング・ブラック・ドラゴン
大型・ドラゴン、混沌にして悪
AC:18(外皮)
hp:127(15d10+45)
移動速度:12m(40フィート)、水泳12m(40フィート)、飛行24m(80フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
19(+4) | 14(+2) | 17(+3) | 12(+1) | 11(+0) | 15(+2) |
セーヴィング・スロー:【敏】+5、【耐】+6、【判】+3、【魅】+5
技能:〈隠れ身〉+5、〈知覚〉+6
ダメージ完全耐性:[酸]
感覚:疑似視覚9m(30フィート)、暗視36m(120フィート)、受動〈知覚〉16
言語:共通語、竜語
脅威度:7(2900XP)
水陸両生:ドラゴンは空気中と水中で呼吸できる。
アクション
複数回攻撃:ドラゴンは1回の噛みつきおよび2回の爪で、3回の攻撃を行なう。
噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い3m(10フィート)、目標1体。ヒット:15(2d10+4)[刺突]ダメージおよび4(1d8)酸]ダメージ。
爪:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:11(2d6+4)[斬撃]ダメージ。
酸のブレス(再チャージ5~6):ドラゴンは幅1.5m(5フィート)の長さ9m(30フィート)の直線上に酸を噴射する。範囲内のクリーチャーはそれぞれ難易度14の【敏捷力】セーヴィング・スローを行なわねばならず、失敗したら49(11d8)[酸]ダメージを受け、成功した場合は半分のダメージを受ける。
5.ヒュドラの穴
ここは沼地に棲むヒュドラ(ヒュドラ)の巣穴である。ここでヒュドラを倒した場合、もっとも厄介なモンスターは倒されたとして、モンスターの襲撃が続いても1人あたり300GPの報酬は与えられる。
ヒュドラが棲んでいる穴の中は全域に泥水が1.5m(5フィート)の深さで溜まっている。
ヒュドラ
超大型・魔獣、無属性
AC:15(外皮)
hp:172(15d12+75)
移動速度:9m(30フィート)、水泳9m(30フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
20(+5) | 12(+1) | 20(+5) | 2(-4) | 10(+0) | 7(-2) |
技能:〈知覚〉+6
感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉16
言語:-
脅威度:8(3900XP)
頭たちの反応:2つ以上のヒュドラの頭ごとに、機会攻撃にのみ使える追加のリアクションを得られる。
息こらえ:ヒュドラは1時間息を止めることができる。
常時覚醒:ヒュドラは眠っていても、少なくとも1つの頭が起きている。
多頭:ヒュドラには5つの頭がある。複数の頭を持っている間、恐怖状態、聴覚喪失状態、魅了状態、盲目状態、朦朧状態に対するセーヴィング・スローに有利を得る。
ヒュドラが1ターンに25以上のダメージを受ける毎に、その頭の1つが死ぬ。すべての頭が死ぬと、ヒュドラは死ぬ。
ターンの終了時、前回のターン以降に[火]ダメージを受けていない限り、前回のターン以降に死んだ1つの頭につき2つの頭が生えてくる。ヒュドラは、こうして生えた頭1つにつき10hpを回復する。
アクション
複数回攻撃:ヒュドラは頭の数と同じだけの噛みつき攻撃を行なう。
噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+8、間合い3m(10フィート)、目標1体。ヒット:10(1d10+5)[刺突]ダメージ。
結末
沼地のモンスターたちにどう対処したかで、キャラクターたちの物語は違う結末になるはずだ。納得行かないなら、もう一度挑戦してもよい。
This work includes material taken from the System Reference Document 5.1 (“SRD 5.1”) by Wizards of the Coast LLC and available at https://dnd.wizards.com/resources/systems-reference-document. The SRD 5.1 is licensed under the Creative Commons Attribution 4.0 International License available at https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/legalcode.
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