2009年08月16日 ひからびる [長年日記]
§ [DnD][4e] そして次のキャンペーンセッティングは……
Gen Conで発表されたD&D第4版のロードマップ、『And the Next Campaign Setting is ...』を訳しましたぁ。
今年の第4版についての大々的なセミナーは、D&DのR&Dディレクター、ビル・スラヴィセックが司会を務め、今年と来年に向けての出版予定を発表した。これからどんな仕掛けが第4版に待ち構えているのか? 次のキャンペーンセッティングは? もし君が今年のGen Conに来られなくても、心配無用――私たちが君を助けよう! ウィザーズ・オヴ・ザ・コーストの展示会場で君を驚かすものがここにある。
2009年を走り抜ける
ソースブックについて、君は今年の残り期間に何を楽しみにしておくことができるだろうか? 2009年は『Player's Handbook 2』や『Monster Manual 2』が出版されたことでわかるように、2の年だった。次は『Adventurer's Vault 2』が、この8月(実際は、少々ずれるが)に、続いて『Dungeon Master's Guide 2』が9月――今年三度目のWorldwide D&D Game Daysに合わせて出版される。
また9月は、伝説級のスーパー・アドベンチャー『Revenge of the Giants』、そしてD&D InsiderのDragon Magazineから内容を編集したDragon Annualが控えている。
2009年の残りを通して見ると、10月の『Primal Power』は君のバーバリアン、ドルイド、シャーマン、そしてウォーデンに新しいオプションを到来させ、さらに『E3 Prince of Undeath』は君にオルクスその人と対峙する神話級アドベンチャーの大団円を用意する! 2の年はそれから11月の『Draconomicon 2: Metallic Dragons』へと続く。最後の12月、君は『The Plane Below』で、君のプレイヤーたちを敢然と元素の混沌に立ち向かわせることができるようになる。
ソースブック以外
そして2009年にもたらされる次のD&D Miniatures新ラインナップ、『Legendary Evils』は8月発売(そしてこのGen Conで展示されている)、8種類の見えているものと32のランダムなモンスターのミニチュアが封入されている。11月には『Savage Encounters』がそれに続く。
小説では、ブルース・コーデルのフォーゴトン・レルムを舞台にした、City of Tormentシリーズの二冊目『Abolethic Sovereignty』がこの9月に出版される。エベロンのファンはキース・ベイカーの『Son of Khyber』をこの11月に読むことができる。より若い読者向けには、『A Practical Guide to Vampires』(8月)、そしてR.A.とジェノ・サルヴァトーレによるStone of Tymoraシリーズの二冊目、『Shadowmask』もある。さらに、R.A.のTransitions三部作完結編となる『The Ghost King』。この10月はサルヴァトーレだ!
気が早い2010年の展望
君たちが仲良くしている私たちのオンライン・カタログでは少なくとも今までのタイトルについて触れていたと思うが、2010年に待ち構えているものはどうだろうか?
1月には第4版で『Underdark』の探検が始まり、同時に新規プレイヤーを対象とした商品、32ページでドラゴンボーンをプレイすることに特化した本が出版される(この本は次に6月、ティーフリングのプレイヤー専用を予定している)。年内に、DMは場所を焦点とした本を期待できる、32ページと、どんなキャンペーンにも使いまわせるポスターマップ。これらの始まりは『Hammerfast』で、ドワーフの町に、『Vor Rukoth』で、古代の(そしてとても不気味な)遺跡にスポットライトを当てる。
2009年が2の年ならば、2010年は3の年である。3月には『Player's Handbook 3』で、第4版にもサイオニックが戻ってくる。『Monster Manual 3』が4月に『Dungeon Master's Guide 3』(神話級のプレイについての助言も入る)9月に続く。
2010年のソースブックは他に『Martial Power 2』が2月、さらなるオプションをファイター、レンジャー、ローグ、そしてウォーロードに持ってくる。
4月には、『The Plane Above』がプレイヤーたちをアストラル海へいざなう。
夏を見てみれば、6月に『Player's Strategy Guide』、ダンジョンズ・アンド・ドラゴンズのものであることを除けばコンピュータの攻略本のようなものだ。これはさまざまなオプションの中から最高のプレイヤー・キャラクターを作成するための助言(D&D Insiderのツールを使ううえでの小技や裏技を含む)とそれを君のパーティになじませる方法を提供する。7月は『Demonomicon』と『Against the Giants』に続く次のスーパー・アドベンチャー、第4版用『Tomb of Horrors』!
ソースブックを超えさらなる未来へ
2010年については今までに出したソースブック以外にもいくつか明かせる情報がある。2009年10月には次のDungeon Tilesのセット、『Sinister Woods』、2010年3月には『Harrowing Halls』――これは3Dピースを利用した最初のセットになり、階段や舞台が含まれている! 6月には、『Dungeon Tile Master Set』が発売、君が次のセッションに運びやすいよう10枚のタイルが箱詰めされているうえ、箱のふたと背もピースとして使える!
そしてゲームもある! 2月に、『Three-Dragon Ante: Emperors Gambit』、最初の『スリードラゴン・アンティ』に混ぜてもいいし単体のカード・ゲームとしても遊ぶことができる。さらに2月には、『D&D Heroscape』も発売される。8月に、『Castle Ravenloft』のボードゲームがお目見えする――これは高品質な、協調プレイのゲームだ。
次の第4版キャンペーン・セッティング
そしてついに(または君がこの下へ最後までスクロールさせたら!)、ビルは次のダンジョンズ・アンド・ドラゴンズ第4版向けキャンペーン・セッティングを発表する。
多くの要望によって創造された、この望まれたセッティングは現在の第4版向けに復活し、さらにはAthas世界の新しい小説群も特徴にする。第一報への補足として、私たちはR&Dのジェームズ・ワイアットとDark Sunの発表について話した。
ウィザーズ・オヴ・ザ・コースト:まずは基本から。あなたは私たちに次のキャンペーン・セッティングを決定した流れについて話せますか? これはとてもニッチに見えるけれど、どうして他の色々なセッティングを候補にあげて検討した結果、最終的にDark Sunになったんでしょう?
ジェームズ・ワイアット:部門責任者のビル・スラヴィセックとシニア・デザイナーのひとりリッチ・ベイカーによるもので、今の質問、私たちがDark Sunをどうするかについてはまったく多くの質問を必要としませんでした。ビルとリッチはDark Sunを彼ら初めての仕事としてTSR時代のAD&Dで取り組んでいて、ふたりとも長い間セッティングを復活させたがっていました。
私が2010年はDark Sunの復活にちょうどいいと判断したのは要素が組み合わさっていたからだと思います。まず、それは第4版ルールのもとで激動しそうだったから。第2版のもとで、Dark Sunは埃がすべて、暗く危険な雰囲気の世界での行動が詰まっていて、その雰囲気は本当に新版と世界の拠って立つ場所が似ている。次に、私たちがセッティングを計画する時に着目した要素のひとつとして標準的なD&Dの中世風ファンタジーから離れたセッティングというのがあった。フォーゴトン・レルム、グレイホーク、ドラゴンランス、ミスタラ――これらすべては基本的なファンタジーにとても近い。エベロンは偽術的要素(エアシップ、ウォーフォージド、ライトニング・レイル)で、少し遠くへ離れている。Dark Sunはとても離れた何かで、私たちはゲームの幅を示す時が来た、今こそD&Dは広い範囲でファンタジーの属性を内包できると感じたのです。
ウィザーズ・オヴ・ザ・コースト:以前のDark Sunをプレイしたことのない初めてのプレイヤーのために、あなたは私たちにこの世界の概要を伝えられますか? どうやってあなたはDark Sunと他のセッティングが比較できないほど違うと解説しますか?
ジェームズ・ワイアット:Dark Sunは世界は制御不能と化した魔法によって破壊されて荒廃した、一種のポストアポカリプス的ファンタジーです。世界に存在する秘術魔法は周囲の生気を吸い上げ、慎重に使われなければ、それは付近に茂る植物を灰にしたり生きたクリーチャーの生命力を枯らせてしまう。そういうわけで世界は砂漠と化していて、その文明はわずかな邪悪な魔王たちが牛耳る都市国家や荒野で徒党を組んで略奪を働く放浪民の一団が牛耳っている。
このセッティングで神はいないか死んでいて、古代のプライモーディアルに連なる元素霊に置き換えられています。シャーマンなど原始のキャラクターは太陽、砂、そして貴重な雨の力を引き出す。ウィザードはひそかに彼らの魔法を使うか公然と魔王に仕える。そしてサイオニックの力は他の世界より一般的で――このセッティングが『Player's Handbook 3』の数ヵ月後に出版されるので、サイオニックのパワー源へのとばぐちとして、これは便利です。
ウィザーズ・オヴ・ザ・コースト:Dark Sunはどうやって第4版向けのものにされましたか? 何がセッティングでそのままで、何が加えられたり、変えられたり、消されたりしましたか? フォーゴトン・レルムと呪文荒廃のように、重要なイベントが用意されていたり、既存のセッティングに大幅な後付け設定を加えたりは?
ジェームズ・ワイアット:私たちの目標は矛盾していてセッティングを最初の箱入りセットにできるだけ近くしながらたくさんのD&Dの追加ルールを導入できる第4版の理想的なセッティングという矛盾したものでした。私たちはトロイ・デニングの名作小説Prism Pentadシリーズを再販しますが、私たちはこれを読んだ読者がキャンペーン・セッティングを呼んで同じ世界と認めないようではいけないと思いました。そういうわけで私たちは最初のDark Sunの箱入りセットからエッセンスを抽出してPrism Pentadの小説を確実に再現できるようにしようとしました。
ウィザーズ・オヴ・ザ・コースト:あなたが特に第4版のルールに適していると確信するDark Sunの要素はありますか? 逆に、あなたが第4版に取り込むのは挑戦的だと思うセッティングの要素はありますか?
ジェームズ・ワイアット:さっきも言ったように、私はDark Sunの雰囲気は本当によく第4版の環境に合ったものだと思います。多くの点で、それは本当にぴたりと合う。キャラクターが貧弱な鎧だったり概して道具が乏しいことさえ現在のルールで運用するのが簡単です。
ウィザーズ・オヴ・ザ・コースト:あなたは私たちにこのセッティング独自のどんな挑戦やモンスターが冒険者のパーティを待ち受けているかヒントを出せますか?
ジェームズ・ワイアット:ううむ、私がひとつ言えるのはリッチと彼のチームは相変わらずDark Sunで君が向き合う最も危険な敵は世界そのものであるかもしれないということを確認するために一生懸命働いてくれた。それは残酷で、厳しい環境で、もしそういうゲームを君がプレイしたいと望むなら、君たちは都市国家の城壁を後にすること自体を冒険にできる。そこを後にして――放浪するエルフの盗賊団、人食いハーフリング、スリクリーンの略奪部隊、危険な魔王と配下の神殿騎士団、ブラックサト(訳注:Braxat)、シルト・ワーム、ドラゴン……。ああ、そして私はリッチがベルゴイ(訳注:Belgoi。Dark Sunの種族、青い肌の人型)をゲームの仕組みに落とし込んで実際によく働かせることができたことを言わないといけない。
ウィザーズ・オヴ・ザ・コースト:ではパーティ全体のために、あなたは私たちがDark Sunキャラクターのコンセプトやデザインで何を楽しみにできるか話せますか? Dark Sunのファイターはフォーゴトン・レルムやエベロンのファイターとどれくらい違うのか、話して、ください。
ジェームズ・ワイアット:私が新しいセッティングの追加要素で最も興奮していることのひとつにその質問がありますが、それについてはあまり話したくはないのです。Dark Sunのファイターは他のD&Dキャラクターが(まだ)使えない一揃いのオプションを持っている、という点だけで、勘弁して欲しい。これらのオプションは全くの新次元へとDark Sunのプレイヤー・キャラクターに加え、それは彼らがゲームのルールとしてできることも世界の住人として肉づけすることも含んでいます。
ビルとジェームズに感謝を! コンベンションの実況報道は私たちのGen Conページをチェックして、そして何がダンジョンズ・アンド・ドラゴンズに起こっているか突き止めてください!
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