ネコぶんこ


2013年09月23日 彼の所の紀大夫といふ者の作れる田の北の耳に火石は落ち、南の耳に水石は落つ。 [長年日記]

§ [DnD][4e][LnL] 『次の段階へ(The Next Phase)』

マイク・ミアルス

先週の木曜日、私たちはD&D Nextプレイテスト・パックの最終公開版を公開した。このプロジェクトが始まった日から今日までは長い道のりだった。簡単ではなく、しかしやる価値のあるものだった。

この数ヶ月、R&Dはふたつに分類される業務をこなしてきた。

編集者とデザイナのチームは、コア・ゲームを仕上げる仕事を。この作業はバグを潰し、さまざまなものを単純化し、最終段階に達したみんなからのフィードバックを取り入れることだった。クラスのコア・オプションがそうであるように、ゲームの基礎は確固たるものとなった。

その一方で、第二デザイン・チームはいくつかの主要な問題に取り組んでいた。これらは以下の通りである。

  • ゲームの根幹をなす数値。私たちはモンスターの能力などを確認し、問題を洗い出すために何度もストレステストを行なった。この作業はアドベンチャーと遭遇のデザインを速く楽にすることと密接に関係している。もちろんクラスが公正に扱われることもだ。
  • 強制移動、足止めなど、すべてのキャラクターが試みることのできる基本的戦闘オプションを整備して拡張し、第3版や第4版のように戦闘におけるDM判断を取り除いたミニチュアを使う戦術的戦闘システムの準備。このオプション・システムはAD&DにあったPlayer's Option: Combat and Tacticsの本に第4版で学んだことを混ぜたような内容だ。これの目標は、第4版の美点を組み込み戦闘をプレイヤーとDMが対戦する挑戦的なパズルにすることである。
  • D&Dで物語を創造することを強調するドラマティックなオプション・システム。このシステムはD&Dがこれまで大っぴらにやってこなかった地平へ向かうものだ。ゲームを行なうグループはひとりひとりが物語の共同制作者で、DMは行動を管理するが、全員が事件、どんでん返し、急な変化、劇的な展開を提案できる。
  • プレイヤーが自分だけのサブクラスを構築し、キャラクターのカスタマイズを強化するオプション。このシステムでは君がクラスの中にあるサブクラスから能力を選んで混ぜ、かみ合わせるために使えるもっともっと多くのガイドライン集である。君はこれをDMの道具(「僕のセッティングでは、“燃える島”のウィザードは幻術と死霊術を組み合わせているんだ」)としても使えるし、プレイヤーがキャラクターを構築するときのより多様な選択肢としてもよい。私たちがこのシステムをオプションにするのは、一部のプレイヤーはそのキャラクターをカスタマイズする方法を多く望むが、カスタマイズの多様化は壊れたコンボへの第一歩だと知っているからだ。私たちは組み合わせを管理してサブクラスと特技のレベルを公正なものにできるが、ばらばらにしたそれらまで綺麗なものにするのは、合理的なプレイテストの範囲から外れていると判断した。
  • 冒険の合間にある余暇と呼ばれる日々にも目を向けて拡張したキャンペーン・システム。これには領地経営、商売を行なうこと、大規模な政治活動などを含んでいる。当然、大規模戦闘もこのシステムに含まれる。

以前別の場所で話したように、これらのシステムはより特定のプレイヤー集団へ狙いを定めたものである。公開された場でこれらをテストすると、システムが対象としている人々以外からの負のフィードバックが送られてくる結果に終わるだろう。だから、私たちはこれらのシステムをその嗜好まで理解しているグループに試してもらっているのだ。

これが現在の状況である。公開パックの最終版は既にその姿を見せ、もはや君自身が最新版ルールを見ずにそれらのことをす必要はない。ダウンロードし、楽しみ、君のフィードバックを送っていただきたい。

マイク・ミアルス

マイク・ミアルスはD&Dのリサーチ&デザイン・チームのシニア・マネージャだ。彼はレイヴンロフトのボードゲームやD&D RPGのサプリメント何冊かを手がけている。