2023年04月15日 [長年日記]
§ [DnD][5e] アドベンチャー:残りの横穴(1レベル)
今週の小冒険は1レベルのキャラクター1人用ですぅ。
データ関係はOGLを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。
冒険の概要
この冒険は1人用の短時間で終わるアドベンチャーである。『アドベンチャー:宿代稼ぎ(1レベル)』を終了させたことが前提になっている。
キャラクターは踊る黄金樽亭の店主、エルフのセリルイーンから仕事を回される。
最近ある冒険者のパーティが洞窟を掃討したが、帰りに隠し扉と横穴を発見した。彼らは安全策を取って引き返したが、最後まで調べられなかったのは寝覚めが悪いと探索の依頼を出した。
キャラクターがこの依頼を受け、洞窟の横穴を探索し終えれば冒険は終了となる。
冒険への導入
踊る黄金樽亭に宿を定めて数日。店主のセリルイーンが仕事があると話を持ってきた。
「最近、別の冒険者パーティが街の近くにある洞窟のモンスター退治をしたんですが、帰りに隠し扉を見つけたんです」
冒険者パーティは安全を取って隠し扉の中を探索しなかったが、そのままにするのも寝覚めが悪いと、これの探索を5gpで君に依頼したということだ。
問題の洞窟はこの街、カーレリアから歩いて半日ほどの街道近くにあるもので、そこまででモンスターや野盗に襲われる心配はほとんどない。駆け出しの君にはぴったりの仕事だ。
問題の洞窟にどんなモンスターが住んでいたか訊ねると、「死霊術士がゾンビやスケルトンを作っていたようですよ」と教えてもらえる。
1.もはや隠されていない隠し扉
問題の洞窟へ行くと、入口を入ってすぐの場所に天然の岩に見せかけた隠し扉がある。これは事前に情報を得ているし、先行した冒険者がチョークで印をつけているので判定をするまでもなく発見できる。
なお、洞窟に照明はなく“暗闇”で、天井までの高さは3m(10フィート)前後、通路の広さも特記がない限り3m(10フィート)ほどだ。
なお、隠し扉を無視して洞窟の奥に進むと大広間があり、そこにはゾンビやスケルトンだったものが散らばっている。さらにその奥には2つの部屋があり、片方は死霊術士が寝起きしていた寝室、もう片方は倉庫だが、探索され尽くしている。
倉庫では難易度10の【知力】〈捜査〉判定に成功すれば壁と床の隙間に3cpを見つけられるが、本当にそれだけだ。
2.秘されていた通路
隠し扉の先には地下水が染み出してじめじめした直線の通路がしばらく続いている。30m(100フィート)ほど進むと、この湿気た通路をねぐらにしている害虫、スタージが2匹、ブンブンと羽音を響かせて獲物(君のことだ)に飛びかかってくる。
戦闘だ! このスタージは血に飢えており、死ぬまで君にまとわりつこうとする。
スタージ
超小型・野獣、無属性
AC:14
hp:2(1d4)
移動速度:10フィート、飛行40フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
4(-3) | 16(+3) | 11(+0) | 2(-4) | 8(-1) | 6(-2) |
感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉9
言語:-
脅威度:1/8(25XP)
アクション
吸血:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィート、目標1体。ヒット:5(1d4+3)[刺突]ダメージ、およびスタージは目標に吸いつく。吸いついている間、スタージは攻撃しない。その代わり、スタージのターンが開始する毎に、目標は血を吸われて5(1d4+3)ヒット・ポイントを失う。
スタージは5フィートを移動したことにして離れることができる。目標が10ヒット・ポイントの血を吸われるか、目標が死ぬと離れる。目標を含むクリーチャーはアクションを消費することでスタージを引き離すことができる。
3.閉ざされた鉄扉
スタージがいた場所からもう30m(100フィート)ほど進めば、そこにはいかめしい鉄の扉がある。魔法でもかかっているのか、錆びている様子はない。
扉の中の様子をうかがうなら難易度12の【判断力】〈知覚〉判定に成功すれば、「おーい、外に誰かいますかー?」と声が聞こえる。
扉には鍵がかかっており、解錠するには盗賊道具を使用した難易度15の【敏捷力】判定が必要である。
また、多少乱暴に開けてもよしとするなら、難易度15の【筋力】判定でこじ開けることができる。
4.思いがけない住民
扉の中は9m(30フィート)×9m(30フィート)の小部屋になっており、部屋の中心には丸椅子があり、そこに腐った死体が座らされ、ロープで縛り付けられている。しかし、凡百のゾンビたちとは違い、その目にはか細いが理性の光が灯っている。
君が部屋に入ってくると、ゾンビは腐ってなお回る舌で「いやー、ここに人が来るとかどれだけぶりかな。久しぶりに喋れる人が来てうれしいです。外はどうなってますか」と、一気にまくしたててくる。
ここで難易度8の【知力】〈宗教〉判定に成功すれば、ゾンビは普通喋れないことがわかる。
ゾンビになぜ喋れるか問いただすようなら、ゾンビは「喋れるように術を組んで生まれた特別製なんですが、僕を作った死霊術士殿はうるさいのが嫌いなようで、倉庫に放り込まれてしまいました。はっはっは」と自らの生い立ちを語る。
この話好きなゾンビは「何にせよ見つけてもらってよかった。解放してもらうもよし、あなたの刃にかかって死ぬるもよし、縛られているよりはましですからね」と、生死を君に一任する。彼の属性は混沌にして善である。
ちなみに、カーレリアは古今東西さまざまな種族がいりまじるるつぼの都市であるため、全身を布で覆うなど努力をすればゾンビでも市井に紛れることはできるはずだ。
ゾンビをもう一度殺すと本人に伝えて攻撃する場合、彼は抵抗しないが、外に出すと連れ出して途中で攻撃するなど、騙し討ちのような形の場合はできる限りの抵抗をする。
放置して買えるなら、ゾンビはその嗄れない声でずっと「おーい、待ってくださーい」と叫び続ける。
このゾンビを放置する以外どのように扱っても、脅威度分の経験点は得られるものとする。
ゾンビ
中型・アンデッド、中立にして悪
AC:8
hp:22(3d8+9)
移動速度:20フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
13(+1) | 6(-2) | 16(+3) | 3(-4) | 6(-2) | 5(-3) |
セーヴィング・スロー:【判】+0
ダメージ完全耐性:[毒]
状態完全耐性:毒状態
感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉9
言語:生前に知っていた言語を理解できるが話せない
脅威度:1/4(50XP)
アンデッドの頑健さ:[光輝]あるいはクリティカル・ヒット以外のダメージでゾンビのヒット・ポイントが0になった時、難易度5+受けたダメージの【耐久力】セーヴィング・スローを行なう。成功すれば、ゾンビはその代わりにヒット・ポイントを1まで減少させる。
アクション
叩きつけ:近接武器攻撃:攻撃+3、間合い5フィート、目標1体。ヒット:4(1d6+1)[殴打]ダメージ。
結末
ゾンビをどうするかで悩むかもしれないが、横穴の奥にあったものをセリルイーンに報告すれば、5gpの報酬が得られる。
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