2009年04月22日 トラウマスイッチ 編集
§ [DnD][4e][Liber] デヴィッド・ヌーナン『スペルガルドの笏塔』
2〜4レベル向けのアドベンチャー・シナリオで、フォーゴトン・レルム用となってはいるですぅが、宿屋を拠点にして遺跡を探索するというプリミティヴなテーマである上に、色々な部分で丁寧なのでどの世界でも遊びたくなるいい仕事になってるですぅ。
メインのダンジョン探索は広いダンジョンに漫然と潜るだけにならないようにしているのか、野外と小さめのダンジョン複数というあわせ技で変化をつけてますぅ。
さらに他の冒険者も遺跡を探索しているという設定を生かしたランダム遭遇のイベントや、狂言回しに使えるライバルNPCが用意されていて、冒険者同士のドラマも演出できるようになってるですぅ。
2012年04月22日 「すごく居心地がいいからだよ」 編集
§ [DnD][DnDNext] 『パラディン対クレリック:対決!(Paladin Versus Cleric: FIGHT!)』
2012年04月19日、水曜日、午前09時29分
投稿者:MonteCookとはいえ、君はパラディンと(善の)クレリックの決闘を見られるわけではない。題名に書かれた対決は文字通りのものではない。しかししその中には背反する可能性が含まれている。近頃、私たちはクレリックが鎧を着てメイスを持った聖戦士で、フレイムストライクを発動させる司祭であるなど、君たちは昔ながらのクレリックに感じられる多くの原型がパラディンとかぶっていることを指摘してきた。あるいはパラディンはクレリックとかぶっている。どちらにせよ、それは素晴らしいことだ。パラディンは鎧を着た聖戦士でもある。では私たちはどうやればこの手のキャラクターをきちんと差別化できるだろうか?
1つの方法はよりパラディンを輝く鎧と剣に身を包み、勇敢な鬨をあげる騎兵、騎士に偏らせることだ。このように、彼らとクレリックを区別するために、私たちは騎乗戦闘で彼らにボーナスを与えることと、彼らの味方を守ることに対することを関心の中心とするだろう。たとえば、パラディンは盾ボーナスを彼や彼女の隣人と共有するだろう。騎士の巧みな鎧使いだ。もちろん、こうした能力はパラディンのプレイヤーを馬上で戦いたがらせる(屋内では難しい)。しかしこれは彼らに防御的な考えと友を守ることを推奨する。パラディンがレベルを得ればおそらく、味方を痛みから守る能力が強化され――彼や彼女はそれだけで味方のセーヴィング・スローにボーナスを与えるので味方は彼や彼女のそばにいるだけで力を得られるだろう。
あるいは、私たちには聖戦士の邪悪な敵を討つ一撃をパラディンおよびクレリックを分化させる道として考慮する考えを受け入れる準備もある。クレリックは彼が戦闘で頼れる呪文を得ることができ(彼はいつもそうする)、パラディンは彼女の邪悪な敵を破壊するためだけの特別な力を得る。彼女はすべての悪の敵へのダメージ・ボーナスは目立って成長し、少なくとも一部ファンの間ではパラディン“らしく”なる。
これらはパラディンがさまざまな旧版で持っていた能力すべてである。私たちは列車に飛び乗っておかしな町から逃げ出し、パラディンにまったく新しく完全に独自の能力を与えることもできる。おそらくパラディンの神聖なる肉体の防御は彼や彼女が悪(そして結局、その能力の目標を味方にまで拡大することができるようになるだろう)と戦うために有用だ。あるいはたくさんの技能と移動ボーナスは彼や彼女が移動することやりクエストが悪との戦いや弱者保護に繋がるなら、パラディンはボーナスを獲得するだろう。あるいはパラディンはもっとも悪に近い場所へ瞬間移動する能力がつくかもしれない。
おかしな町と書いた。しかし私が思うに、君は私がどこに向かうかを見ているのだと思う。パラディンの興味深いところはその荒削りなクラス能力だ。歴史的なことをいえば、パラディンは文句の次にもっとも派手で固有の力を持つクラスだった。
私たちはパラディンのクラスとクレリックのクラスをもっとも差別化するためにパラディンのクラスに何を与えられるだろう?
以下のオプションはそれぞれパラディンのクラスを格付けするもので、君がこのオプションと関わるのが好きではないなら1、君が見た中でもっとも試したいと思えるパラディンのオプションなら5にすること。
騎乗戦闘の専門家
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
彼や彼女の味方を守る
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
邪悪な敵を討つ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
邪悪な敵からのダメージを減らす
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
戦闘以外での悪を追いかけることや他者を守ることにボーナスを得る
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
もっとおかしかったり新しいもの(詳細はコメントで)
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
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2013年04月22日 そして魔法は使われると、そのキャラクターがもう一度おなじ魔法を学習して覚えないかぎり、これを使えないのである。 編集
§ [DnD][4e][LnL] 『今週のD&D(This Week in D&D)』
おお、我が特技と技能とオプションよ!
先週、私は特技とそれらを扱う私たちの哲学が変化したことを書いた。今週のこの時間は、特技、技能、クラス、そしてそれらの組み合わせについて話そう。
今年のはじめ、私はゲームのそれぞれの層について書いた。また、そこでふたつの基本的な目標も話した。以下のふたつだ。
- ゲームの核となる要素でも普遍のものを持ったD&Dの版を作成する。
- 単純なゲームから複雑なものへ円滑に移行できるルールを作成する。
特技、技能、そしてクラスすべての組み合わせによって、これらの目標に向かっていく。先週の記事にあるように、私たちは伝説の道と上級クラスを特技へと統合した。この変更は私が何度も語ったより管理が簡単なゲームを目指し、実現するものである。
特技、技能、そしてキャラクターのカスタマイズはD&Dに必要不可欠ではなかったというのは簡単だ。私たちはそれらをゲームのコアとすることを望まず、そうすることでキャラクターの作成をより簡単で速いものにしたい。これはDMが確認しなくてよいということでもある。これのもっとも簡単な解決案はそれらなしでプレイできるオプションを作成することだ。
一方で、システムを検討して彼らのキャラクターをカスタマイズしたい人たちもいる。彼らが望む複雑さもまた、さまざまなものである。もし特技と技能を完全に排除すれば、私たちは第二の目標を達成できないかもしれない。
かくて私たちはコア・デザインのど真ん中で問題に突き当たった。プレイヤーやグループ同士でとてもとても異なるゲームを同じゲームとして機能させるために、君たちならどうするだろうか? それがこれから提示するいくつかの段階を踏んだ質問だ。
複雑さを持たせる:特技
はじめに、ゲームの複雑さが変動することはできるだけ小さく抑える必要がある。私たちは特技ひとつの価値が能力値+1と等価であると定義したことから、特技の開発は始まった。能力値に+1することはとても単純な作業でいて、プレイヤーにとって有益なことだ。さらに、能力値へ+1することはキャラクターに大きな変更を加えないまま、プレイヤーには成長を感じさせるものでもある。
少し話は外れるが、私たちは可能な限り特技と同時に他の要素が成長するようにしている。たとえば、ローグの特技は急所攻撃のダメージが増えるときに修得できる。術者は呪文を得るときに特技を修得する。君たちがレベルを上昇させるときに得られるものすべてが特技に依存するわけではない。それらを他の利益が成長することと抱き合わせることで、複雑さを抑えることができる。
基本ルールで、プレイヤーは能力値の成長オプションだけを参照すればいい。このルールによって能力値はより強調される。それは同様に、これまで存在していたすべての受動的で単純な特技をすくい取ることにもなる。能力値の上昇にそれらが含まれるため、もはや攻撃ロール、ダメージ・ロール、あるいはセーヴへの+1ボーナスを与える必要がないのだ。
私たちはレベル上昇によって上昇する能力値についてどんな仮定も行ないたくない。これにはふたつの理由がある。ひとつ目は、それが能力値の上昇をある種の義務にしてしまうこと。ふたつ目は、誰もが攻撃のために【筋力】や【敏捷力】を最大値まで伸ばしたいわけではないことを忘れないためだ。近接戦キャラクターが物語の要請や個人的な好みで【魅力】や【耐久力】を強化しても、それに満足を感じられなければならない。たったひとつの正解が仮定されているのなら、選択は選択でなくなってしまう。
最後に、複雑さの調節を行なうときにこの方法論を使えば特技にそれを負わせることが可能になるのだ。パワー、特殊攻撃、ちょっとした呪文の発動、隠密行動や交渉関係への練達などは、特技の中で生かすことができる。この方法論によりプレイヤーは彼らが望むやり方を選んでキャラクターを構築し、プレイすることが可能になる。もっとも複雑なキャラクターを作りたい人と、もっとも簡単なキャラクターを作りたい人が一緒にプレイできることが可能なのだ。DMは彼や彼女がアドベンチャーを作成したりゲームを管理するうえで、特別な心配や変更を一切行なう必要がない。
これらをまとめれば、特技は複雑さを分離し、威力や効果について明確な定義を与え、そして選択可能な能力の非常に柔軟な集合体を作ることになる。上級クラス、伝説の道、あるいはどんなキャラクターでも選択可能であるべき他のオプションは、ここに収められる。特技から物語的な定義が欠落しているのは特徴であり、瑕疵ではない。
技能および背景:DMの道具として
次は技能に目を向ける番だ。特技が複雑さを担当するなら、技能はのけものになってしまうのだろうか?
この部分で、私たちは技能を与える方法として背景を使っていた。しかし、状況へのボーナスとして技能を動かすにはいくつかの問題があると私たちは判断した。
- 静的な数値によるボーナスの増大はボーナスのインフレを抑止する考えに反するという異議。
- 技能を表にしてしまうとやっかいだ。「〈視認〉判定よろしく」などと技能名を挙げてくるDMもいる。熟練のプレイヤーはその意味を理解するが、新規プレイヤーはおいてけぼりになる。彼らのキャラクター・シートにはどこにも〈視認〉技能が書かれていないかもしれない。私たちは常に能力値判定だけを求めるDMを求めてきた。
- 技能ダイスのシステムはまったくもってどの問題点の解決にもなっていなかった。それはいくらかボーナスを抑制したが、技能好きな人はそれがじゅうぶんではないと感じる。DMもどんな判定をしたいのかはっきりさせたいので、それがテーブルでの処理をなめらかにする助けにならなかった。
背景の一部としての技能に本当に満足してもらえたことは、プレイテストのフィードバックで示された。それらの自由さと柔軟性が人気だともわかった。では、これをどう扱うべきか?
私たちはまず、技能を完全にオプションとした。それらは第3版および第4版のシステムを組み合わせたルール・モジュールで、DMがそれを望むならゲームに持ち込むことができる。技能システムを完全導入すれば、君たちは隠れているモンスターを見つけ出すために【判断力】判定ではなく〈知覚〉判定を使うようになるだろう。君たちが技能をどんどん成長させることに対し、静的ボーナスを与えることもできる。DMが技能システムの採用を決定すれば、彼や彼女はそれが難易度に影響を及ぼすことに留意しなければならない。DMは難易度を変更することもできるし、標準的なものをそのまま使ってキャラクターの成功率をより高くすることもできる。
背景は君たちが興味深い利益だと感じて受けがよかったいくつかのオプションを得るための重要な要素になる。それらはいくつかの種別に分類される:
地域知識はそこに関連する知識を思い出すために行なう君の【知力】判定に+10のボーナスを与える。このボーナスはレベルによって上昇しない。これをシステムに作りつけることで、私たちは能力値判定を求められたときに基本ルールへの例外としてDMに提示することができる。地域のリストはその管理を簡単にするためかなり限定的なものになる。
キャラクターが世界について知りえる知識、知っていらなければならない知識とプレイヤーのそれとは常に乖離があるため、私たちはここで基本的な技能の方法論から外れる例外を作っている。このシステムは私たちが直接発言することを許している。
たとえば、キャラクターがウォーターディープにやってきたとしよう。彼らがフォーゴトン・レルムの資料をあまり読んでいないため、プレイヤーはこの街について詳しくないかもしれない。だが、レルムの世界に住むすべてのキャラクターはウォーターディープについてある程度の知識を持っていると考えられる。地域知識のシステムは誰もが知っていること、および【知識】判定の難易度10、20、そして30で得られる情報と、ウォーターディープについての知識をリスト化している。それは一般的知識の共有についてDMがより楽になるとともに、よりなぞめいた知識を共有するためのよいガイドラインになる。このボーナスは適切な地域知識を持っているなら誰もが自動的に難易度10の知識を持っていて、難易度20についてもうまくいきそうだと示している。難易度30は難しいが高い【知力】を持つキャラクターならば可能だろう。
習熟は武器と鎧からさらに広がり、広範囲にわたるものとなる。君は盗賊道具、鍛治道具、操船、楽器演奏などに習熟できるようになる。単純な前提条件システムを能力値判定システムに組み合わせれば、たとえば剣を鍛えたり操船することが能力値判定のみで運用できる。
たとえば、キャラクターが湖の向こう側まで船を出したいと言ったとしよう。操船に習熟しているキャラクターだけが、船を操るために必要な【敏捷力】、【知力】、そして【筋力】などの判定を行なえる。私たちがそれを技能ではなく、君が何かのやり方を知っているかどうかを表現する単純な習熟で提供することができる。それはまた、どんな判定に特別な訓練が必要なのか技能システムをまったく使用せずに説明することが可能になったことも意味する。
私たちは出版するアドベンチャーに特殊な習熟を要求する判定があることを書けば、それらを明快にすることができる。習熟はまた非常に広い範囲を表現する。たとえば、操船への習熟は小型から大型の船までを扱える。
利益(この名称はまだ仮名だが)は君の背景が君に与えるその他のものすべてを表現する。貴族は権力者と会見でき、快適な宿をとることができる。賢者は彼や彼女が頭の中から思い出せなかった情報についてどこで調べればいいかを了解している。商人はいくつかの言語を話せ、安売りされている一般アイテムを発見できる。
これらの能力は戦闘以外の状況に対処するとき君たちのキャラクターにより多くのやり方を与えることを助ける味わい深い追加要素だ。これらの人脈、関係、そして小技は君たちが冒険者になる前に得たものだ。
クラス
トリを飾るのはわれらがクラスだ。私たちはクラスを君たちが特技に替えて能力値ボーナスを使い、技能を使わないことを前提にデザインしている。したがって、それらは自己完結している必要がある。ボーナス特技はクラスが得るコア能力に代替できない。
ほとんどのクラスは、主に表面だけや君たちが知っているものの単純な再構成で変化は終わる。ファイターとローグは彼らに提示されて選択できるオプションが強化され、よりクラス独自の特徴が加わった。さらに、それらはいずれもウィザードの系統やクレリックの神格のような選択制の特徴を持つ。以前もこれらはあったが、現在のそれらはより多くの牙が与えられている。
たとえば、ファイターはナイトかグラディエイターを選択できる。ナイトは重装鎧の扱い、上品な作法、そして騎乗戦闘に長けている。この頼もしいファイターはイニシアチブをつかみ取り、味方を危険から守ることができる。グラディエイターはさまざまな特殊武器の訓練を受け、敵の弱点や失態を目ざとく利用することに長けている。
ローグとファイターが伝統を単純なオプションとして提示したことで、私たちは基本ゲームのために使いやすさと明確に理解できる特徴に狙いを定めたものを簡単に選んで作成することができる。
この考えの裏にはファイターとローグが目立つような能力と独自性を作成できていることを確認する目的があった。これらのクラスはD&Dの歴史の中で実に多くの要素を内包してきた。私たちはその手触りを――ファイターとローグは他のクラスより多く能力値や特技を成長させ、その柔軟性を高めることで――少しでも残したいが、もちろん彼らが軽視されることがないようにすることも忘れてはいない。
まとめ
ご覧の通り、私たちの作業工程は随分と複雑でいくつかのデザインを並行して行なっている。時にそれらはぐちゃぐちゃで混乱しているようにも見えるが、大目標を見失わないようあらゆる工程へ慎重に目を光らせている。私は計画が適切で、ふたつの大目標をゲームにもたらすことができると確信している。
今回のコラムは長かったので、ここでは能力値、特技、技能、そして背景について私が語ってきた目標のまとめを行なおう:
- すべてのキャラクターはクラスで定義されたさまざまなレベルで選択した能力値に+1のボーナスを得る。
-
グループが特技を導入しているなら君は能力値への+1ボーナスを特技に交換できる。
- いいかえれば、特技はオプションであり基本ゲームには導入されない。
-
技能はDMが使いたいなら使えるオプション・システムだ。
- 技能はオプションであり基本ゲームには導入されない。
-
背景は地域知識、道具や物品に対しての習熟、そして特殊な利益を組み合わせて提供する。
- 地域知識はある状況での【知力】判定に対する+10のボーナスである。
- 習熟は君がアイテムの使用方法を知っていることを表現する。
- 独自の利益は社会的な人脈、小技、あるいはその他の能力だ。
マイク・ミアルス
マイク・ミアルスはD&Dのリサーチ&デザイン・チームのシニア・マネージャだ。彼はレイヴンロフトのボードゲームやD&D RPGのサプリメント何冊かを手がけている。
2015年04月22日 編集
§ [Ludus] 佐賀と熊本への旅(特撮博物館篇)
今日は熊本で特撮博物館ですぅ。起きるのが遅くなって宿を出るのが十時半くらいになったので、チェックアウト遅めのところを選んでいてよかったですぅ。
しばらく市電に揺られていると背中のファスナー上げてなかったのを指摘されてしかも上げてもらうという恥をさらしつつ、特撮博物館をやっている熊本市立美術館へやってきたですぅ。
中に入るとさっそく遠近感を協調した撮影可能なミニチュアセットに迎えられ、中へ入ると“原点I 人造”と題された展示で数種類の東京タワーや轟天号(復元)が現われ、『妖星ゴラス』、『宇宙大戦争』、『地球防衛軍』などのミニチュアや設定画に圧倒されていったですぅ。特に『地球防衛軍』に出てきたミステリアンドームのデザイン画はただこんな感じと絵を描いているだけではなく、どこがどうなって動いているかまで緻密に設定されていて、小松崎茂さんの力を味わうことができる逸品だったですぅ。他には劇中で小道具として使われた新聞も展示されていて、これがまた細かい記事にもネタが散りばめられているいいものだったですぅ。
そして『快獣ブースカ』のチャメゴンで和みつつ、オリジナルを修復した『惑星大戦争』版の轟天を眺め、残っていたことにありがたみを感じたですぅ。ありがたかったといえば、『メカゴジラの逆襲』で使われたメカゴジラ2のスーツもオリジナルが残っていて、その痛み具合や宇宙人なのに入ってるMG2のロゴも含めて味わい深い展示だったですぅ。さらに『怪獣総進撃』からはムーンライトSY-3の修復品が展示されていて、発掘戦艦ごっこをやりたい衝動を抑えるのに大変でしたぁ。もちろん『マイティジャック』からも万能潜水艦マイティジャック号が修復展示されている上かなりのスペースを取って展示がされており、Qってこのネタがやりたかった以下略という気持ちを胸にしまいつつ、成田亨さん描くMJを観ながら、次のテーマである“原点II 超人”へと展示は移っていくですぅ。
“原点II 超人”の展示では、『ウルトラマン』シリーズを中心にしたマスクやミニチュア、小道具の展示で、ウルトラマンのマスクはBタイプの再現品(個人蔵)が展示されていたですぅ。『ウルトラセブン』のマスクは修復品でしたぁ。他には、飛行シーン撮影用のさまざまな尺で作られたミニチュアが、修復品や再現品で並べられていたですぅ。もちろん、ジェットビートルやウルトラホーク1号、マットアロー各種、ZATのメカも並べられていたけど、一番これはと感じてしまったのは『突撃!ヒューマン!!』で使われたヒューマンのマスクが展示されていて、ヒューマンも仲間に入れてもらえているのだという不思議な感動があったですぅ。
他には池谷仙克さん描くペルシダーの妖しさに目を奪われたり、『流星人間ゾーン』のゾーンファイターのスーツが上半身とはいえ残っているのに感動したり、『シルバー仮面』や『レッドマン』に見入ったり、『電人ザボーガー』のザボーガーや『怪傑ライオン丸』のライオン丸、『冒険ロックバット』のロックバットなど、ピープロ特撮のマスクを眺めたりしましたぁ。この辺まで来ると『ジャンボーグA』や『ファイヤーマン』、『アイアンキング』、『トリプルファイター』、『ミラーマン』、『サンダーマスク』、『行け!グリーンマン』のグリーンマンなどなどちょっとマイナな作品も展示されていて、館長の趣味ばしってる感じでしたぁ。
次の展示である“力”では、現実を再現するために作られる建造物などのミニチュアで、館長の電信柱愛に満ちた一文から始まったですぅ。ここでは平成版『ガメラ』の着ぐるみやそこで使われた民家などのミニチュア、さらに『日本沈没』で使われた建物のミニチュアなどを観ることができたですぅ。
そして“力”を抜けたところに『巨神兵東京に現わる』の展示とスクリーンがあり、二周ほど観てからメイキングのスクリーンへ向かったですぅ。メイキングは「まんがは楽だなあ」といいながらニコニコして熔解爆破の特撮案を練ったり、荒れ地でミニチュア爆破して大笑いしたり、飛び跳ねながら爆炎に向かって瓦礫を投げつけたり、庵野館長の意向で工事現場の順番に光るやつを巨神兵のツノに入れたり、例の犬を見ながら「これで勝ちだよ」とか大笑いしてバカとシラフの間を行き来する特撮マニアを嵩じさせすぎた人たちがきゃっきゃうふふしてるだけの一大巨編になっていて、もう笑いをこらえるのが大変で、これはもうメディア化して衆目にさらすべきだと確信したですぅ。また、ここの展示では樋口監督は測量野帳(方眼タイプ)ユーザとか、コンテ段階だとより主張が露骨(『破壊がそのまま再生につながることもあるのだ。次はまだ見えないが、今はこの破壊を楽しめばいい』、『破壊者だけが、すべての楽しみを味わっている』、『手応えも、お供、悲鳴も、単調でつまらなくなったときの細かいアレンジも』)だったことを知ることができるので、メイキングと図録込みでBDやDVD化希望ですぅ。
その次は“特撮美術倉庫”と題された東宝撮影所にあった特美倉庫の内容を再現したもので、狭い空間の中にごちゃごちゃとゴジラの足から魏怒羅のスーツ、『青島要塞爆撃命令』で使われた蒸気機関車のような乗り物類、『零戦燃ゆ』の戦闘機各種からさまざまな特撮作品で使われたの特別車両や航空機、船舶、そして妖星ゴラスまでが所狭しと並べられていたですぅ。
次は“特撮の父”と題された円谷英二さんのコーナで、『ゴジラ』の絵コンテなど直筆の資料やオキシジェン・デストロイヤーの展示とともに、その事績が紹介されていましたぁ。
次にある“技”では、特撮に貢献した職人の方々を個人の仕事と結びつける形で紹介してあり、井上泰幸さんのイメージ画やデザイン画では『ガンヘッド』まで展示してあり、高山良策さんの造型では『大魔神』などが、そして東宝の造型師たちとして利光貞三さん、開米栄三さん、安丸信行さん、村瀬継蔵さん、八木康栄さんと八木勘寿さんたちが手がけたゴジラのひな形やスーツなどが展示されていたり、平成ガメラの原口智生さんのガメラも展示されていましたぁ。
また、カラータイマーや怪獣のツノが回転するところなどで使われた機電の技、『マグマ大使』でマグマ大使が変形するロケットを作った木工の技、爆破にも耐えられる板金の技もそれぞれ実例や写真つきで紹介されていたですぅ。
そして次は倒れた東京タワーと樋口監督を中心に据えた再現スタジオで、何人かで来てるならここで怪獣ごっこができるのだろうけど、私はひとりだったのでウルトラマンやミニチュア、謎看板などを撮るだけだったですぅ。『巨神兵東京に現わる』のひとり暮らしアパートもあったので思わずパチリですぅ。本当はもっといろいろ撮ったけど、紹介用に加工するのがめんどいのでこれくらいですぅ。
以上で展示は終わり、ミュージアムショップでは図録とfigma巨神兵をお迎えし、巨神兵ヴィネットをふたつほどやったらRPGで使えそうなのが出たからこれくらいにしたですぅ。
それにしても、熊本展だけの特別展示として『日本海大海戦』で使われた三笠の現物が観られたのは嬉しいサプライズでしたぁ。
こうして展示物を一通り観終わって館内の椅子でぼへーとしていたら、もう疲れてしまったし時刻も午後一時になりそうだったので、他の美術館や博物館へ行く計画はとりやめ、帰宅する方向で今後を考えることにしましたぁ。
とりあえず何か食事でもと考えたけど、美術館の中のきっちゃてんは少しお高く、階下にあるスターバックスもそういう気分じゃないのでとりあえず交通センタに行けば何かあるということで、市電に乗って県民百貨店があった場所をひいひい歩きながら交通センタへ向かったら改装工事か何かでお店がおおむねなくなっていたし、おみやげに買う予定だった馬油もなかったので、帰りの高速バスまで二十分近く余裕があるからお土産コーナの人に教えてもらった近くの物産館まで行ったですぅ。そしてそこで馬油と熊本名物っぽい三菱サイダーを買って交通センタに戻ると丁度バスの時間だったのでそれに乗り、三菱サイダーが今日始めて口にしたものになったですぅ。
バスは時速百キロ以上出てるんじゃあないかという速さで、普通電車よりは大幅にストレスなく博多駅まで到着しましたぁ。そしてちょっと買い物して帰ろうかとも思ったけど、疲れてるのでそのまま電車に乗ったら、折り畳み傘を博多駅のトイレに忘れたことを思い出し、そのまま取って返して取り戻したけど、ここでさすがに何か食べないと体によくないと理性が告げたので、阪急の地下にあるクラブハリエでバームクーヘンを食べてカロリを補給し、今度こそ帰りの電車に乗りましたぁ。
こうしてなんやかんやで帰宅が午後九時近くになり、今回の旅行は終わったですぅ。私はひとり旅をするとものを食べない、予定がタイトすぎる、すぐ疲れて帰ろうとするなどの傾向が見えてきたけど、これは注意する人がいない限りなおりそうにもないですぅ。
それにしてもまだ四月だというのに熊本は暑く、日傘をさしていたというのに陽光に随分やられてしまったですぅ。
2022年04月22日 編集
§ [DnD][5e] SpelljammerとかドラゴンランスとかD&D Directでの発表
今日は2022年の製品展開を紹介するライブ配信、D&D Directで色々と発表があったので、目に付いたのをぽつぽつ紹介しますぅ。
帰ってきたSpelljammer
これまでも河馬人間ギフなどで匂わされていた、宇宙の海を宇宙船Jammershipで航海する世界設定、Spelljammerが5eに復活するですぅ。
こちらは旧版にあったフォーゴトン・レルムやドラゴンランスなど様々な世界を繋げる設定のひとつで、すべて大宇宙の星々なのだと大風呂敷を広げたものですぅ。そしてそこには既知の惑星の他にもマインド・フレイヤーの帝国やドラウの惑星、様々な勢力が暗躍する小惑星帯があったりと、マスケット銃くらいの技術がある海洋冒険ものの雰囲気が入ったスペースオペラな冒険の舞台が整えられている、正統派ファンタジィからちょっと外したセッティングですぅ。
出てくる種族も機械化されたノームや翼を持つ猿のような種族Hadozee、昆虫人間スリクリーンなど、変わり種が多いですぅ。
SpelljammerはPC用データ本の「Astral Adventurer's Guide」、モンスタ本「Boo's Astral Menagerie」、アドベンチャー「Light of Xaryxis」が箱入りになったセット、『Spelljammer Adventures in Space』として8月16日に発売ですぅ。
サプライとか新製品
サプライの新製品ではミニチュアなどの他に、ポーカーチップみたいな平たい丸のトークンに貼って剥がせるシールのついたモンスタ用トークンセットと、3×3のタイルを並べるプレイボードが出るですぅ。
『スターターセット』の新しいやつも発表されたですぅ。
デジタルコンテンツとしては、モンスタのデータをちょこちょこ入れた『Monstrous Compendium』を出していくとのことですぅ。
ミニチュアゲーム復活
これまで何度も出てきたミニチュアゲームが5eでも、Onslaughtというタイトルで登場ですぅ。
戦う規模としては10体前後のスカーミッシュらしいですぅ。
ドラゴンランスも復活
ドラゴンランスも今年末に、アドベンチャー『Dragonlance Shadow of the Dragon Queen』と、バトルゲーム『Warriors of Krynn』で登場するとのことですぅ。バトルゲームは多分クリン世界を使ったシミュレーション……ですぅ。
また、ドラゴンランスは新しい小説も出るですぅ。
あとはバルダーズ・ゲート3はがんばってかいはつちゅうとか、Neverwinterの発表とか、バルダーズ・ゲートのコミック原作者Jim Zubの人がミンスクをプレイする配信キャンペーンを始めるとか、多言語展開の発売予定とか映画が2023年3月23日公開予定など出ていたですぅ。
2023年04月22日 編集
§ [DnD][5e] アドベンチャー:ドワーフと錆の怪物(1レベル)
今週の小冒険は1レベルのキャラクター1人用ですぅ。
データ関係はOGLを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。
冒険の概要
この冒険は1人用の短時間で終わるアドベンチャーである。『アドベンチャー:宿代稼ぎ(1レベル)』を終了させたことが前提になっている。
キャラクターは踊る黄金樽亭の店主、エルフのセリルイーンから仕事を回される。
今回の依頼人はブランというドワーフの男性である。彼は新しい商売で一儲けしようと、キャラクターにラスト・モンスターの捕獲を依頼する。ラスト・モンスターの巣穴に檻を持ち込むまではできているので、後はモンスターを捕獲するだけだ。
キャラクターがこの依頼を受け、ラスト・モンスターの巣穴を探索し終えれば冒険は終了となる。
冒険への導入
踊る黄金樽亭に逗留していると、店主のセリルイーンが髭が白くなってきたドワーフの男を連れてきた。
「こちらはブランさんです。新しい商売を始める手伝いをしてほしいとかで」
紹介されたブランは、「うむ。ラスト・モンスターの調教を始めようと思うのだ。奴らはあの触覚で金の気を探れるから鉱脈を探るのに使えるんじゃ」と新しい商売のことを語り始める。
彼は街の汚い路地にあるラスト・モンスターの住み家に檻を持ち込むので、そこに追い込むのを手伝ってほしいと君に持ちかける。報酬は20gpと、装備が腐蝕した場合は代品一式だ。
1.新市街の路地
カーレリアの新市街は元々あった城壁の外に広がり続けている街で、建物が建て増しを重ねて入り組んでいる場所も多い。今回ブランが見つけたラスト・モンスターの巣は、そんな路地の突き当たりにある。
この路地は昼間に来たなら“明るい”環境で、幅は3m(10フィート)あるかないかである。
2.モンスターをおびき出せ
ブランに連れられて現場に来ると、既に檻が運び込まれている。東の海の果てから到来した“タケ”と呼ばれる頑丈な植物と木のつるで作られたものに、重石が結わえられている。ラスト・モンスターの腐蝕を受けないように準備は万端だ。
ブランは「こうやってモンスターをおびき寄せるんだ。わしは離れるからあんたも隠れてくれ」と言って、地面に鎖のかけらや鎧の残骸などのくず鉄をばらまく。
ここで難易度11の【敏捷力】〈隠密〉判定を行なうこと。成功すれば、「3.激突、錆の怪物」へ進む。失敗した場合、ラスト・モンスターは警戒しているのか出てこない。
3.激突、錆の怪物
君がうまく身を隠せたら、ラスト・モンスターがブーンと音を立て尻尾を振り回しながら出てきて、その触覚でくず鉄を錆びさせ、おいしそうに食べ始める。
ここで君が取れる作戦はいくつかある。ラスト・モンスターのhpが0になるまで攻撃して気絶させる。ラスト・モンスターをつかんで檻の中まで移動させる(ラスト・モンスターが出た場所から檻までは9m(30フィート)ある)。ラスト・モンスターの反対側まで移動して攻撃を続け、檻の方へ追い立てる。難易度14の【魅力】〈動物使い〉判定で馴らしを試みる。などだ。
どうにかしてラスト・モンスターを気絶させるか檻の中まで追い込めば、待っていたブランがモンスターを捕まえ、君は戦いから開放される。
ラスト・モンスターの攻撃で君のhpが0になっても、ラスト・モンスターは君のことを食べたりはせず、くず鉄を食べ終わると巣に帰っていく。その後ブランが君を介抱してくれる。こうなった場合、仕切り直して再挑戦もできるが、3回失敗するとさすがにラスト・モンスターは警戒して別の住み家を探しに行き、依頼は失敗になる。
依頼が失敗してしまった場合でも、装備に腐蝕があればその分の手当てはブランにしてもらえる。
ラスト・モンスター
中型・魔獣、無属性
AC:14(外皮)
hp:27(5d8+10)
移動速度:40フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
13(+1) | 12(+1) | 13(+1) | 2(-4) | 13(+1) | 6(-2) |
感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉11
言語:-
脅威度:1/2(100XP)
金属腐食:ラスト・モンスターにヒットした非魔法的な金属の武器は腐食する。武器はダメージ・ロールへの永続かつ累積する-1のペナルティを受ける。ペナルティが-5になると、武器は壊れる。ラスト・モンスターにヒットした金属製の非魔法的な矢弾はダメージを与えた後に破壊される。
鉄嗅覚:ラスト・モンスターは臭いを嗅ぎ、30フィート以内にある鉄の位置を正確に知ることができる。
アクション
噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+3、間合い5フィート、目標1体。ヒット:5(1d8+1)[刺突]ダメージ。
触覚:ラスト・モンスターは5フィート以内に見える非魔法的な鉄の物体を腐食させる。物体が着用あるいは運搬されていない場合、接触すると1フィート立方が破壊される。物体がクリーチャーによって着用あるいは運搬されている場合、クリーチャーは難易度11の【敏捷力】セーヴィング・スローを行ない、ラスト・モンスターの接触を回避できる。
触れられた着用あるいは運搬されている物体が金属製の鎧あるいは金属製のシールドなら、それはACへの永続かつ累積する-1のペナルティを受ける。ACが10まで減少した鎧、あるいは+0ボーナスまで低下したシールドは壊れる。触れられた物体が手に持たれた金属製の武器である場合、金属腐食の特性で説明されているように腐食する。
結末
見事ラスト・モンスターを捕獲できれば、ブランは礼を言って新しい商売の準備を始める。それがうまくいくかどうかは、別の物語である。
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