ネコぶんこ


2025年04月19日 [長年日記] 編集

§ [DnD][5e] アドベンチャー:赤銅竜の宝物庫(2レベル)

今週の小冒険はD&Dで2レベルのキャラクター4人用ですぅ。去年の年末に出したアドベンチャー集『うららかなる地での冒険』のクリア後や途中に挟める冒険なので活用していただければ幸いですぅ。

データまわりはCC4.0で公開されているSRD5から引用して独自に翻訳しているので、そちらのご参考にもしていただければ幸いですぅ。

冒険の概要

草原の町ウェルブレスをサイチェルリリクスというヤング・カッパー・ドラゴンが訪れる。彼女は父の作った宝物庫に挑む勇者を探しており、キャラクターたちにも声がかかる。

キャラクターたちが宝物庫に挑み、サイチェルリリクスが望む宝を持って帰ってくれば冒険は終了である。

冒険への導入

ある日、ウェルブレスの広場に赤茶けた金属色のドラゴンが降り立った。ヤング・カッパー・ドラゴンの彼女はサイチェルリリクスと名乗り、自分の父親がかつてドワーフやノームの職人たちに作らせた宝物庫の調査に赴く勇者を募る。

町の人々から話を聞いたサイチェルリリクスは、キャラクターたちを呼び出し、あらためて宝物庫の調査を依頼する。報酬は後金で200GPと、彼女が必要としている1つの宝以外すべての財宝である。

ヤング・カッパー・ドラゴン

大型・ドラゴン、混沌にして善


AC:17(外皮)

hp:119(14d10+42)

移動速度:12m(40フィート)、登攀12m(40フィート)、飛行24m(80フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
19(+4) 12(+1) 17(+3) 16(+3) 13(+1) 15(+2)

セーヴ:【敏】+4、【耐】+6、【判】+4、【魅】+5

技能:〈隠密〉+4、〈知覚〉+7、〈ペテン〉+5

ダメージ完全耐性:[酸]

感覚:疑似視覚9m(30フィート)、暗視36m(120フィート)、受動〈知覚〉17

言語:共通語、竜語

脅威度:7(2900XP)


アクション

複数回攻撃:ドラゴンは1回の噛みつきおよび2回の爪で、3回攻撃を行なう。

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い3m(10フィート)、目標1体。ヒット:15(2d10+4)[刺突]ダメージ。

爪:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:11(2d6+4)[斬撃]ダメージ。

ブレス攻撃(再チャージ5~6):ドラゴンは以下のブレス攻撃を行なえる。

減速のブレス:ドラゴンは9m(30フィート)の円錐状にガスを吐く。範囲内のクリーチャーは難易度14の【耐久力】セーヴィング・スローに成功しなければならない。セーヴに失敗したら、そのクリーチャーはリアクションを行なえず、移動速度が半分になり、ターンに1回以上の攻撃を行なえなくなる。さらに、目標はそのターンにアクションあるいはボーナス・アクションのどちらかしか行なえず、両方はできなくなる。これらの効果は1分間持続する。目標はターンの終了時にセーヴィング・スローを再び行なえ、セーヴに成功すれば効果は終了する。

酸のブレス:ドラゴンは長さ12m(40フィート)で幅1.5m(5フィート)の直線上に酸を吐く。範囲内のクリーチャーは難易度14の【敏捷力】セーヴィング・スローを行ない、失敗したら40 (9d8) [酸]ダメージ、成功したら半減ダメージを受ける。

1.宝物庫へ

サイチェルリリクスの父が作った宝物庫は、ゴブリンの丸かじり族の集落がある盆地の近くにある。町から9km(6マイル)北へ行ったところだ。

サイチェルリリクスはキャラクターたちが望むなら、宝物庫の入口まで案内をする。

GMは宝物庫への旅路で、ランダムな遭遇を起こしても構わない。

塚山にある宝物庫の入口は、土を被せて偽装してある。発見には難易度18の【判断力】〈知覚〉判定が必要である。

土を取り除くと、石造りの扉が姿を現わす。この扉には鍵も罠もかかっていない。ただし、450kg(900ポンド)ととても重いので、横にスライドさせるには作業にかかる全員の【筋力】の合計が30ないと動かない。

遺跡に入るなら、「2.回廊」へ進むこと。

2.回廊

宝物庫の中は石造りで、壁にはドラゴンの姿を模した浮き彫りがある。幅3m(10フィート)の回廊は塚山をぐるりと回り、開始地点に近づいたところで直線になって奥へ進み、先に扉がある場所に着く。

直線通路に入ったところで、この通路に注意しているキャラクターは難易度17の【知力】〈捜査〉判定を行なうこと。成功すれば、通路の中ほどにある石は幻影で、縦横3m(10フィート)の落とし穴になっていることがわかる。

落とし穴の中を見て難易度15の【判断力】〈知覚〉判定に成功したら、落とし穴の中は空っぽではなく、1.5m(5フィート)下に透明のぶよぶよした立方体、ゼラチナス・キューブがすっぽりと入っているのがわかる。

扉の前に来たら、「3.第二の扉」へ進むこと。

ゼラチナス・キューブ

大型・粘体、無属性


AC:6

hp:84(8d10+40)

移動速度:4.5m(15フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
14(+2) 3(-4) 20(+5) 1(-5) 6(-2) 1(-5)

状態完全耐性:恐怖状態、消耗状態、聴覚喪失状態、魅了状態、盲目状態

感覚:暗視18m(60フィート)(この半径外は見えない)、受動〈知覚〉8

言語:-

脅威度:2(450XP)


透明:キューブが移動も攻撃もしていない間にキューブを発見するには、難易度15の【判断力】〈知覚〉判定に成功する必要がある。キューブに気づかずにキューブの場所に入ろうとしたクリーチャーは、キューブに不意討ちされる。

立方体のウーズ:キューブは場所すべてを占めている。他のクリーチャーは場所に入ることはできるが、そうしたクリーチャーはキューブの包み込みされ、なおかつセーヴィング・スローに不利を受ける。

キューブの中にいるクリーチャーは視認可能だが、完全遮蔽を得る。

キューブから1.5m(5フィート)以内のクリーチャーは、アクションでキューブからクリーチャーあるいは物体を引き出すことを試みることができる。そのためには難易度12の【筋力】判定に成功する必要があり、なおかつ10(3d6)[酸]ダメージを受ける。

キューブは1体の大型クリーチャー、あるいは中型以下のクリーチャー4体までを同時に保持できる。

アクション

擬足:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、クリーチャー1体。ヒット:10(3d6)[酸]ダメージ。

包み込み:キューブはその移動速度分移動する。その間、それは大型以下のクリーチャーの場所に入ることができる。キューブがクリーチャーの場所に入る度、クリーチャーは難易度12の【敏捷力】セーヴィング・スローを行なわなければならない。

セーヴに成功すると、クリーチャーは1.5m(5フィート)後ろかキューブの横に押しやられることを選べる。押しやられないことを選んだクリーチャーは、セーヴィング・スローに失敗した結果を受ける。

セーヴに失敗すると、キューブはクリーチャーの場所に入り、さらにクリーチャーは10(3d6)[酸]ダメージを受けて包み込まれる。包み込まれたクリーチャーは呼吸できず、拘束状態になり、キューブのターンが開始する度に21(6d6)[酸]ダメージを受ける。キューブが移動すると、包み込まれたクリーチャーごと移動する。

包み込まれたクリーチャーは、アクションで難易度12の【筋力】判定を行なって脱出を試みることができる。成功すれば、クリーチャーはキューブから1.5m(5フィート以内)の選択した場所に脱出する。

3.第二の扉

第二の扉の前は少し広く、幅6m(20フィート)、高さ3m(10フィート)になっている。難易度18の【判断力】〈知覚〉判定に成功すれば、真上の天井にも落とし戸があるのを発見できる。

第二の扉には鍵がかかっている。盗賊道具を用いた難易度15の【敏捷力】〈手先の早業〉判定に成功すれば、鍵は開く。

落とし扉に鍵はかかっていないが、開くと色とりどりに輝く粉が降りかかり、「毒なら死んでおったぞ」と笑い声が響き渡る。

第二の扉に入るなら「4.第一の宝物庫」へ、落とし扉に入るなら「5.第二の宝物庫」へ進むこと。

4.第一の宝物庫

ここも石造りの部屋で宝石が散りばめられ細工が凝らされた小さな箱が2つ置かれているが、入口と箱の間にはアニメイテッド・アーマーと、4体のスケルトンがいて宝を守っている。

箱には鍵も罠もかかっていないが、中には何も入ってない。この箱自体が1つ500GPの値打ち物だ。また、アニメイテッド・アーマーはプレートとして着ることができる。

アニメイテッド・アーマー

中型・人造、無属性


AC:18(外皮)

hp:33(6d8+6)

移動速度:7.5m(25フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
14(+2) 11(+0) 13(+1) 1(-5) 3(-4) 1(-5)

ダメージ完全耐性:[精神]、[毒]

状態完全耐性:恐怖状態、消耗状態、石化状態、聴覚喪失状態、毒状態、麻痺状態、魅了状態、盲目状態

感覚:暗視18m(60フィート)(この半径外は見えない)、受動〈知覚〉6

言語:-

脅威度:1(200XP)


外見偽装:アーマーは動かないでいる間、ただの鎧と区別がつかない。

魔法抑止が弱点:アーマーはアンティマジック・フィールドの範囲内で無力状態になる。ディスペル・マジックの対象となった場合、アーマーは術者の呪文セーヴ難易度に対する【耐久力】セーヴィング・スローに成功しなければ、1分間気絶状態になる。

アクション

複数回攻撃:アーマーは2回の近接攻撃を行なう。

叩きつけ:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィート、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[殴打]ダメージ。

スケルトン

中型・アンデッド、秩序にして悪


AC:13(ぼろぼろの鎧)

hp:13(2d8+4)

移動速度:9m(30フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
10(+0) 14(+2) 15(+2) 6(-2) 8(-1) 5(-3)

ダメージ脆弱性:[殴打]

ダメージ完全耐性:[毒]

状態完全耐性:消耗状態、毒状態

感覚:暗視9m(30フィート)、受動〈知覚〉9

言語:生前知っていた言語すべてを理解するが話せない

脅威度:1/4(50XP)


アクション

ショートソード:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ。

ショートボウ:遠隔武器攻撃:攻撃+4、射程24/96m(80/320フィート)、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ。

5.第二の宝物庫

この隠し部屋には1000CP、5000SP、2400GP、110PPが床に散らばっている。

結末

キャラクターたちが宝物庫から財宝を持ち出してくると、サイチェルリリクスはアニメイテッド・アーマーだったプレートを指定し、これを持ち帰ると言う。理由を訊ねれば「親爺殿がこれを着ていた昔馴染みを偲びたいと言い出したのだ」と答えてくれる。

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2025年04月12日 [長年日記] 編集

§ [DnD][5e] アドベンチャー:ノームの村の遺跡(2レベル)

今週の小冒険はD&Dで2レベルのキャラクター4人用ですぅ。去年の年末に出したアドベンチャー集『うららかなる地での冒険』のクリア後や途中に挟める冒険なので活用していただければ幸いですぅ。

データまわりはCC4.0で公開されているSRD5から引用して独自に翻訳しているので、そちらのご参考にもしていただければ幸いですぅ。

冒険の概要

草原の町ウェルブレスの近くには、ノームたちが住むフリーシュウ村がある。ここの村人たちがトンネルを拡張していると、遺跡にぶつかった。彼らはこの謎の遺跡を調査して欲しいと、ウェルブレスに使いを送る。

キャラクターが最深部まで遺跡を調査し、脅威を排除していけば冒険は終了である。

冒険への導入

“風見竜”亭の店主タージェーンがキャラクターたちを訪れ、ノームの少年を紹介する。ノームの名前はキュウといい、ここから南に行った丘陵地帯にあるフリーシュウ村の者だと自己紹介する。彼は村のトンネルを拡張していたら遺跡を掘り当てたので、冒険者に調査して欲しいと依頼内容を話す。

報酬は後金で40GPと、遺跡で発見された財宝の半分だ。報酬についての細かい話は村で話して欲しいとキュウは言う。

1.フリーシュウ村

フリーシュウ村はウェルブレスから75km(50マイル)先にある。キュウは2つの共同体を行き来する行商人たちについてウェルブレスを訪れた。キャラクターたちも彼らと共に行けば、人数が多いので野盗の類には目をつけられずに行けるだろう。

GMはフリーシュウ村への旅路で、ランダムな遭遇を起こしても構わない。

フリーシュウ村に到着すると、村のある大きな空洞と、それより少し狭い作業場を繋ぐトンネルが二股になり、片方がより深い場所へと掘り進められている。この先に問題の遺跡がある。

村人たちと報酬についての交渉を行なうなら、後金に10GPを上乗せするか、遺跡の財宝の取り分をキャラクター側が70%にするまでは村人たちが譲歩する。

遺跡に行くなら、「2.遺跡の入口」へ進むこと。

2.遺跡の入口

遺跡は四角くした石を積み上げた建物のような造りである。難易度15の【知力】〈歴史〉判定に成功すれば、これがこの地方で度々遺跡が発見される先住文明のものだとわかる。

遺跡の扉も石造りだが、崩れ落ちて中には自由に出入りできる。中に入ると、通路が右と左に分かれている。難易度15の【判断力】〈知覚〉判定に成功すれば、左の通路から複数の足音が聞こえる。

右の通路に行くなら「3.倉庫」、左の通路に行くなら「4.侵入者」へ進むこと。

3.倉庫

右の通路の先には鍵のかかった石の扉がある。この鍵は盗賊道具を使った難易度15の【敏捷力】〈手先の早業〉判定で開けることができる。

扉の中は石の櫃が整然と並ぶ倉庫になっている。ここの櫃に入っているものを総合すると、40GP、1300SP、2000CPと、10GPの宝石が6個になる。

倉庫から先に続く通路はなく、行き止まりだ。

4.侵入者

左の通路をしばらく進むと少し広い部屋になっている。そこは石壁が崩れており、泥が流れ込んできている。

泥の近くには大型の節足動物アンケグがおり、キャラクターたちが入ってくると餌と見て襲いかかってくる。

アンケグはヒット・ポイントが20を切るとこれは勝てないと判断し、泥に穴を掘って逃げ出そうとする。

足跡はまだ続いている。「4.礼拝所」へ進むこと。

アンケグ

大型・怪物、無属性


AC:14(外皮)、伏せ状態時は11

hp:39(6d10+6)

移動速度:9m(30フィート)、穴掘り3m(10フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
17(+3) 11(+0) 13(+1) 1(−5) 13(+1) 6(−2)

感覚:暗視18m(60フィート)、振動感知18m(60フィート)、受動〈知覚〉11

言語:-

脅威度:2(450XP)


アクション

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:10(2d6+3)[斬撃]ダメージおよび3(1d6)[酸]ダメージ。目標が大型以下のクリーチャーであるなら、それはつかまれた状態になる(脱出難易度13)。つかみが終了するまで、このアンケグはつかんでいるクリーチャーにしか噛みつきを使えず、その攻撃ロールに有利を得る。

酸の噴霧(再チャージ6):クリーチャーをつかんでいないアンケグは、酸の飛沫を幅1.5m(5フィート)、距離9m(30フィート)の直線上に噴射する。この直線上にいるクリーチャーすべては難易度13の【敏捷力】セーヴィング・スローを行なわなければならず、失敗したら10(3d6)[酸]ダメージを受け、成功した場合は半分のダメージを受ける。

5.礼拝所

この部屋は広く、横長の石を並べた腰掛けのようなものがいくつかあり、中央には石で作られた翼を持つ人型生物の像(ガーゴイル)が立ち、入口から正面には5枚のタペストリがかけられている。

タペストリに近づく者がいれば、像は動き出してガーゴイルの正体を現わし、キャラクターたちに襲いかかる。このガーゴイルは守護者としてこの地に縛られた存在で、死ぬまで戦う。

タペストリを仔細に調べ、難易度15の【知力】〈歴史〉判定に成功すれば、これらは先住文明の宗教施設でよく見られる信仰対象を織ったものだとわかる。これらは売ると1枚100GPになる。

ガーゴイル

中型・エレメンタル、混沌にして悪


AC:15(外皮)

hp:52(7d8+21)

移動速度:9m(30フィート)、飛行18m(60フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
15(+2) 11(+0) 16(+3) 6(-2) 11(+0) 7(-2)

ダメージ抵抗:アダマンティン以外の非魔法的な攻撃による[殴打]、[斬撃]、[刺突]

ダメージ完全耐性:[毒]

状態完全耐性:消耗状態、石化状態、毒状態

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉10

言語:地界語

脅威度:2(450XP)


外見偽装:ガーゴイルは動かないかぎり、ただの像と見分けがつかない。

アクション

複数回攻撃:ガーゴイルは1回の噛みつきおよび1回の爪で、2回の攻撃を行なう。

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ。

爪:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[斬撃]ダメージ。

結末

遺跡を調べ、モンスターを倒せばキャラクターたちの仕事は終わりだ。フリーシュウ村へ戻れば、食事と報酬が待っている。

This work includes material taken from the System Reference Document 5.1 (“SRD 5.1”) by Wizards of the Coast LLC and available at https://dnd.wizards.com/resources/systems-reference-document. The SRD 5.1 is licensed under the Creative Commons Attribution 4.0 International License available at https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/legalcode.


2025年04月05日 [長年日記] 編集

§ [DnD][5e] アドベンチャー:脱走した山羊たち(2レベル)

今週の小冒険はD&Dで2レベルのキャラクター4人用ですぅ。去年の年末に出したアドベンチャー集『うららかなる地での冒険』のクリア後や途中に挟める冒険なので活用していただければ幸いですぅ。

データまわりはCC4.0で公開されているSRD5から引用して独自に翻訳しているので、そちらのご参考にもしていただければ幸いですぅ。

冒険の概要

草原の町ウェルブレスには、山羊(ゴート)を飼っている家が何軒かある。そうした家々で飼われていた山羊が、ある日突然放牧地からいなくなった。

人々は狼の仕業かゴブリンのいたずらかとキャラクターたちに捜索を依頼するが、頭の回るジャイアント・ゴートが柵を破壊し、同胞たちを連れ出しているのが真相だ。

キャラクターたちが山羊の行方を調査し、ジャイアント・ゴートを倒して山羊を取り戻せば冒険は終了である。

冒険への導入

冒険の舞台はウェルブレスという草原の町である。この町で今朝、放牧地に放されていた山羊が消えているのが判明した。

一応立てられていた放牧地の柵も壊されているので、狼かゴブリンの仕業と思った町の人々はキャラクターたちに山羊の探索を依頼する。報酬は40GPである。

1.現場の様子

山羊が消えたのは町の人々が共有で使っている放牧地で、周囲は気持ち程度の柵で囲われており、町の人々が言ったように数ヶ所が破壊されている。

難易度15の【判断力】〈知覚〉判定に成功すれば、破壊された柵の周囲には山羊の足跡の他に大きな生物の足跡が3体分ほど混じっているのがわかる。難易度10の【知力】〈自然〉判定か【判断力】〈生存〉判定に成功すれば、この足跡は山羊をそのまま大きくしたような野獣、ジャイアント・ゴートのものだとわかる。

足跡を追跡するには難易度15の【判断力】〈生存〉判定に成功する必要がある。成功したなら「2.町外れの森」へ進むこと。

2.町外れの森

町外れの森に入ると、降り積もった落ち葉を踏み散らすなどの偽装がされ、山羊の足跡を追えなくなってしまう。

ここからまた足跡を追跡するにはふたたび難易度15の【判断力】〈生存〉判定に成功する必要がある。成功したなら「3.はぐれた山羊」へ進むこと。

3.はぐれた山羊

森でかき消された足跡をふたたび見つけて追いかけると、草原に3匹のゴート(山羊)が所在なく立ち尽くしている。これらの山羊は耳の端が切られており、町で飼われていた山羊だとわかる。

キャラクターたちへの依頼は山羊の居場所を見つけ出すことだが、連れて行くなら難易度10の【判断力】〈動物使い〉判定に成功する必要がある。これは1体づつ行なうこと。

足跡はまだ続いている。「4.手負いの狼」へ進むこと。

ゴート

中型・野獣、無属性


AC:10

hp:4(1d8)

移動速度:12m(40フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
12(+1) 10(+0) 11(+0) 2(-4) 10(+0) 5(-3)

感覚:受動〈知覚〉10

言語:-

脅威度:0(10XP)


確かな足元:ゴートは伏せ状態にする効果に対する【筋力】あるいは【敏捷力】セーヴィング・スローに有利を得る。

突撃:ゴートが目標に向かって最低6m(20フィート)直進し、同じターンに頭突きでの突きによる攻撃がヒットした場合、目標は追加で2(1d4)[殴打]ダメージを受け、目標は難易度10の【筋力】セーヴィング・スローに成功しなければ伏せ状態になる。

アクション

頭突き:近接武器攻撃:攻撃+3、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:3(1d4+1)[殴打]ダメージ。

4.手負いの狼

足跡に沿って進むと、狼の群れにぶつかる。近くには山羊(ゴート)の死骸も3体分ある。しかし、狼たちの様子は少しおかしい。ねそべっているように見える2体は腹から血を流して死んでいるし、生きている3体も片足を引きずっていたり、片目が腫れていたりと散々だ。

手負いの狼たちは、キャラクターたちに遭遇すると今度こそ命を取られるかと脅え、戦う。ここにいるウルフは3体で、それぞれ4ダメージを受けている。キャラクターたちが山羊(ゴート)を連れているなら、ウルフたちは山羊を優先的に攻撃する。

足跡はまだ続いている。「4.率いるもの」へ進むこと。

ウルフ

中型・野獣(動物)、無属性


AC:13(外皮)

hp:11(2d8+2)

移動速度:12m(40フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
12(+1) 15(+2) 12(+1) 3(-4) 12(+1) 6(-2)

技能:〈隠密〉+4、〈知覚〉+3

感覚:受動〈知覚〉13

言語:-

脅威度:1/4(50XP)


鋭敏聴覚・嗅覚:ウルフは聴覚あるいは嗅覚による【判断力】〈知覚〉反対に有利を得る。

アクション

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1つ。ヒット:7(2d4+2)[刺突]ダメージ。

5.率いるもの

脱走した山羊の群れを、3体のジャイアント・ゴートが先導している。キャラクターたちが追いついて山羊を連れ戻そうとするなら、ジャイアント・ゴートは6体のゴートとともに敢然と立ち向かう。

ジャイアント・ゴートを倒せば通常のゴートは戦意を失い、キャラクターたちが難易度10の【判断力】〈動物使い〉判定で連れ戻せるようになる。

ゴート

中型・野獣、無属性


AC:10

hp:4(1d8)

移動速度:12m(40フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
12(+1) 10(+0) 11(+0) 2(-4) 10(+0) 5(-3)

感覚:受動〈知覚〉10

言語:-

脅威度:0(10XP)


確かな足元:ゴートは伏せ状態にする効果に対する【筋力】あるいは【敏捷力】セーヴィング・スローに有利を得る。

突撃:ゴートが目標に向かって最低6m(20フィート)直進し、同じターンに頭突きでの突きによる攻撃がヒットした場合、目標は追加で2(1d4)[殴打]ダメージを受け、目標は難易度10の【筋力】セーヴィング・スローに成功しなければ伏せ状態になる。

アクション

頭突き:近接武器攻撃:攻撃+3、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:3(1d4+1)[殴打]ダメージ。

ジャイアント・ゴート

大型・野獣、無属性


AC:11(外皮)

hp:19(3d10+3)

移動速度:12m(40フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
17(+3) 11(+0) 12(+1) 3(-4) 12(+1) 6(-2)

感覚:受動〈知覚〉11

言語:-

脅威度:1/2(100XP)


確かな足元:ゴートは伏せ状態にする効果に対する【筋力】あるいは【敏捷力】セーヴィング・スローに有利を得る。

突撃:ゴートが目標に向かって最低6m(20フィート)直進し、同じターンに頭突きでの突きによる攻撃がヒットした場合、目標は追加で5(2d4)[殴打]ダメージを受け、目標は難易度13の【筋力】セーヴィング・スローに成功しなければ伏せ状態になる。

アクション

頭突き:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:8(2d4+3)[殴打]ダメージ。

結末

山羊を見つけ出せば、キャラクターたちは町の山羊飼いたちから大いに感謝される。また、山羊の居場所を教えるだけでなく山羊を連れて帰れば1体あたり1GPの追加報酬を得られる。

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