2018年03月22日 [長年日記]
§ [TNM] 鈴吹太郎/F.E.A.R.『トーキョー・ナイトメア』
西暦202X年、大規模な規制緩和により富と危険が流入した街トーキョーを舞台に、闇のプロフェッショナルたちが活躍するRPGですぅ。ここを読む人になら、トーキョーN◎VAの現代日本版といったほうが通りがいいかもしれないですぅ。
このゲームのPCはキャストと呼ばれ、ドラマティックな活躍が期待されており、それを担保するための一般的なルールに優越して宣言だけで人を殺せたり、逆に守れたりする神業を1回のアクト(セッションのこと)で3回使えるですぅ。
また、判定はあらかじめ引いているトランプを使うので、自分がどれだけの達成値を出せるかあらかじめ予想でき、キメたいときにキメられるのも特徴になっているですぅ。
キャストはこうしたルールに支えられ、現代(近未来?)日本を舞台にした無国籍アクション映画的活躍をできるというのが、『トーキョー・ナイトメア』の特徴ですぅ。
また、公式サイトのプレイ用マテリアル類も豊富なのがいいですぅ。
ゲームシステムについて知っている人向けの解説を続けると、FEARの箱形フォーマットにのっとったオーソドックスな特技制で、各スタイルに7つのスタイル技能があり、うち2つが秘技という構成ですぅ。データはどれもN◎VA-Xのものをブラッシュアップさせていて、問題点を洗い出し、小骨を取り除いてるのが好印象ですぅ。また、スタイル技能だけでなくルール記述も明快に洗練されているですぅ。
紙幅の関係からかシナリオ自作やアクト運営に重要なコラムがリプレイ側にあるのはちょっと問題だけど、それは通読すること前提っぽいですぅ。
私的にはクルードやクルテクM○●Nを期待していたけど、クルテクM○●Nは各スタイルに6つの特殊能力があったので、実質クルテクM○●Nより扱うデータは少なかったですぅ。
結論としては、上級ルールブックと実質の二分冊方式なのをうまく利用し、一番おいしいところだけを詰め込んだルールになってる気合いの入ったシステムになっているですぅ。