ネコぶんこ


2012年01月18日 何より重要なのは、リチャードと同じような何百人もの連中が、自分の生活に密着した趣味を生かして金を稼げる可能性が出てきたことだ。 [長年日記]

§ [DnD][4e][HotEC] 『キャラクター・テーマ(Character Themes)』

Heroes of the Elemental Chaos』プレビュー

バート・キャロル

Heroes of the Elemental Chaosの第2章では元素魔法と“元素の渾沌”に関連したテーマが数種類準備されている。テーマは称号、職業、あるいは原型であり、君はこれを君のキャラクターの詳細なありようやオプションとして使用することができる。君のクラスおよび種族に君のテーマが加わって君の冒険者はより生き生きとした独自の存在になる。君はヒューマンのスレイヤーかもしれないが、君はウィンドロードやアースフォージャー、あるいはモートボーンと呼ばれるかもしれない。ほとんどのテーマはどんなクラスや種族でも使用できるので、君は想像に最適なテーマを選ぶことができる。

それぞれのテーマには君がキャラクターの背景や彼や彼女が世界でどういう立ち位置にあるのか説明する時に使えそうな物語要素を持っている。君がテーマをキャラクター作成の一環として選んでも、高レベルになってからテーマを適用したとしても、君はダンジョン・マスターと協力してキャラクター・テーマを選んでキャンペーンの背景にすることもできる。

この章には以下の項が含まれている。

  • テーマの選択:君のキャラクターが得たそのテーマがルールでどう作用するか。
  • 新規テーマ:以下の表にまとめられている、どんなキャンペーン・セッティングにも適用できる10個のキャラクター・テーマ。それぞれには君がレベルを上昇させた時に得られる要素も含んでいる。

テーマの選択

君のキャラクターは1つだけテーマを持つことができ、君はそれをキャラクター作成時に選択することができる。君が選んだテーマはこの項に記述されている利益を得る。君がテーマを選ばなくてもよく、君はより高いレベルになるまで選ぶのを保留しておくことができる。だが、テーマは1レベル時に独自の背景、起源、あるいは職業を記述しており――1レベル時に君がキャラクターを設定するのを助けてくれる。

開始特徴

それぞれのテーマには君がテーマを選択した時に得られる特徴が含まれている。

追加特徴

君がテーマを得た時の特徴に加え、適切なレベルに達した時に追加でテーマの特徴を得る。すべてのテーマはレベル5および10で追加特徴を与える。

オプション・パワー

テーマは汎用パワー(そしてしばしば攻撃パワー)の選択肢を増やす。君は君が選択したテーマのパワーをクラスのものに追加する。君がクラスのパワーを得られるレベルに達した時はいつでも、君はその代わりにテーマのパワーを選択できる。テーマのパワーは君が得られる予定のクラスのパワー以下のものでなくてはならない。たとえば、君が6レベルのウィザードでウィンドロードのテーマを持っているとする、君は2レベルか6レベルのウィザードの汎用パワーあるいはウィンドロードの汎用パワーを修得できる。

テーマを使用したキャラクター作成

テーマはキャラクター作成時に使用することを想定した道具である。テーマを選ぶことで君はキャラクターを掘り下げ、クラスや種族の限界を超え、そして君に作成オプションを提供することを助けられる。たとえば、君が防衛役をプレイするなら、君は多くの敵を阻止するのを助けるためにアースフォージャーを選ぶかもしれない。君が制御役をプレイしていて制御のオプションを強化したいなら、プライモーディアル・アデプトが最善の選択だ。

君は物語要素や君のクラスに存在しない役割の代わりとしてキャラクターにテーマを選び、その代わりに使うことができる。テーマの開始特徴で君は防衛役だとしても撃破役の要素を少しだけ引き受けるように、別の方向を得ることができる。たとえば、君が防衛役のナイトだとしても、ファイアクラフターを選ぶことで君は印象的な遠隔能力を少し得ることができる。

上の助言すべては君がクラスを選んだ後にテーマを選ぶことを前提にしている。しかし、まず君のテーマを選んでから君のキャラクターをどうするか考えるのもよい方法である。ここを決定することで、君はテーマから始め、種族、クラス、特技などでその考えを固めていく。

君がいつキャラクター・テーマを選ぶにしても、それを君のキャラクターの背景に取り込むことを考えよう。君のテーマは君を冒険の道へと駆り立てた事件を反映しているのかもしれない。あるいは何らかの目的のためか他の誰かによって受けた特殊な訓練として表現することもできる。テーマについて考える最良の方法はおそらくこうである。冒険者になる前、君は何をしていた? 君はゲームの世界で他人にどう自己紹介をする? クラス名は必ずしも明確なキャラクターの個性――君が剣の扱いに長けてレザー・アーマーを着ていたとしても、それはファイター、ローグ、レンジャー、あるいはパラディンかもしれない――に直結しているとは限らない。一方、テーマはキャラクターや他人に明確な何かである。

この章のいくつかのテーマはキャラクターが元素魔法に接触する異なる方法を含んでいる。いくつかは普通のキャラクターよりも強く“元素の渾沌”と結びついている。いくつかは君のキャラクターを元素クリーチャーにし、彼や彼女の性質すら変化させる。

パーティの中のテーマ

この本のキャラクター・テーマは君のキャラクターに独自の物語要素を与える。おそらく君は他人が知らない秘密を知っているだろう。君は同胞にも隠している目的があるかもしれない。キャラクターのそうした面は、君のキャラクターがパーティの他から干渉されないロールプレイングのきっかけになるはずだ。

君のキャラクターのテーマが他のプレイヤーが選んだテーマとどう関係するか考えるといい。それぞれがパーティで何のクラスや役割をプレイするか話すのと同じように、このことを彼らやDMと話すといい。キャラクターを似た背景や同じ元素の領域にすると、類似したテーマが世界への認識を似たものにするかもしれない。

高レベルでテーマを得る

君はより高いレベルの既存のキャラクターにテーマを適用できる。より高レベルでテーマを得るのはキャンペーンで起きた事件の結果かもしれない。この章で紹介されるいくつかのテーマは君が生きているうちのいつ得てもよいものだ。主要クエストの完遂、強大なエレメンタルやデーモンの撃破、あるいは“元素の渾沌”に関係した危険な環境にさらされた結果、テーマを得たのかもしれない。

君がテーマを選ぶ前に、ダンジョン・マスターにどうやってテーマを得たのか説明や設定を話そう。DMはテーマを何かの報酬とするかもしれない。君は“元素の渾沌”へ赴いたり、次元界の裂け目が自然世界を脅かす場所を探さなければいけないかもしれない。逆に、DMはさまざまな必要条件を無視して君にテーマを与えるかもしれない。

テーマの変更

テーマは君のキャラクターの生涯を通して持ち続けられるが、テーマの変更が意味を持つ状況が起こるかもしれない。君は人生をウォーターシェイパーとして初めても、後に火のプライモーディアル、ザーマン・ルルのために働いていたと知る。君が以前の後援者からザーマン・ルルに乗り換えるとすれば、ウォーターシェイパーを捨ててファイアクラフターになりたいかもしれない。

君は再訓練で、他のオプションの再訓練を行なう代わりにテーマを入れ替えることができる。ただし、テーマを再訓練する前提として、君はテーマのオプション・パワーを修得していてはならず、テーマが前提条件となる特技や伝説の道を修得していてもならない。伝説の道は再訓練できないため、君が前提となる伝説の道を修得している場合、君はテーマを再訓練できない。ただし、現在のテーマを再訓練する障害がオプション・パワーや特技だけだった場合、君はそれらのパワーや特技を現在のテーマを条件としないものに再訓練できる。君が一度キャラクターの構成要素すべてを現在のテーマを条件としないものにすれば、君は次の再訓練の機会でテーマを再訓練できる。

他の元素テーマ

Dark Sun Campaign Settingは職業、称号、そして背景といった要素を表現するキャラクター・テーマの概念を『ダンジョンズ&ドラゴンズ』のゲームに導入した。それのテーマはそのセッティングで使用するためにデザインされているが、いくつかは“元素の渾沌”と強く関係があるキャラクターに適切なものだ。Elemental Priest、Primal Guardian、そしてWasteland Nomadのテーマは他のセッティングでも調整無しに導入できる。

イェニチェリ

ジン種の種族は“元素の渾沌”の都市や宮殿の奴隷として使うために定命の者を連れ去るという噂がある。しかし、定命の者のほとんどはこれらジンの奴隷という存在が、深いな生活からは遠いものだということを知らない。これらの召使いは世界中の貴族の宮殿や城砦の内外で精を出して働く一般の労働者、召使い、兵士、あるいは職人などとほとんど変わらない生活を送っている。

もっとも普通のジニー――ダオ、ジン、イフリート、あるいはマリード――でも、彼らは自身を高く高貴な位を持つ大君主としてふるまう。それらは毎日商売でもたらされる富の管理と瑣末な仕事の監督に追われている。これらジニーの大君主はそれの代理人として、彼らの仕事の大部分を信頼できる選ばれた階級、イェニチェリとして知られる忠実な奴隷に任せる。

一部のイェニチェリはジニーの宮廷の一員でちょっとした旅行の自由を持っているが、非常に大きなジニーの都市や領域を主とするほとんどのイェニチェリは、特定のジニーというわりは玉座の奴隷として考えられている。そうしたほとんどのイェニチェリは精鋭の兵士、都市の職員、あるいは非常に有能な職人や技術者として働いている。彼らは財産を持ち、武装し、旅をし、結婚し、そしてさまざまに興味を持った事柄に関わってもよいが、ほとんどは支配者に仕える衛兵か官僚である。冒険するイェニチェリは通常こうした集団で――高位のジニーが彼らに奉仕を命令するまで――好きなことをやっていられる。イェニチェリがさまざまな使者として定命の世界へ向かうことは珍しくなく、元の任務を達成しても彼らは自分の運命を求めてそこに留まる。

イェニチェリはしばしば裕福で、快適で、そして大きな権威を委任されるが、彼らはジニーの主人の気まぐれに依った存在である。善いジニー、たとえばジンやマリードは、彼らのイェニチェリを注意深く扱い賢さ、信頼、実績などを示した召使いには名誉と仕事を授ける。

一方、ダオやイフリートは残酷で横柄で、彼らは当然召使いを彼らが務めを果たした時の残虐さや非道さで評価する。多くの領域でイェニチェリは貧困と気まぐれな処分から最低限の法的保護を与えられるが、対価として彼らは厳しくお互いを監視してジニーが下すどんな命令や望みにも従うことを求められる。

ダウンロード(813キロバイトのPDF)

バート・キャロル

バート・キャロルは1980年からのD&Dプレイヤー(そしてイラストに色を塗った第1版のMonster Manualが好きだった)で、2004年からウィザーズ・オヴ・ザ・コーストで働いている。彼は現在D&Dのウェブサイトのプロデューサで、ヒーローとモンスターについてのブログをhttp://ourheroesjourney.wordpress.comで書いている。君は彼をツイッターで見つけることもできる(@wotc_bart)。

Heroes of the Elemental Chaosのプレビュー第二弾はThemeについてで、ジンの従者であるJanissaryが紹介されているですぅ。

それはそうと、今回の翻訳には最初DjinnとEmissaryの掛詞だと思って何も考えずにJanissaryをジニッサリーと音で書いたけどちょっと引っかかりながら作業を進めていたら、突然これイェニチェリだったと思い出した余談があるですぅ。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]
§ (^^; (2012年02月02日 23:09)

ダウンロードのファイルの右の段の利益の記載の部分で、資源語とありますが、始原語ではないでしょうか。

§ ぱらでぃん (2012年02月04日 20:19)

こういうところは見落としやすいのでありがとうございますぅ。修正したですぅ。