2014年10月02日 [長年日記]
§ [Ludus] 『アルドノア・ゼロ』と『ウルトラマン』
先日第一期が終わった『アルドノア・ゼロ』は観進めるごとに、戦闘についてはエピソード毎に襲ってくるユニークな能力を持つ怪獣にどう立ち向かうかを描く『ウルトラマン』フォーマットの作品だと強く感じたですぅ。
『アルドノア・ゼロ』はこの『ウルトラマン』フォーマットでデウス・エクス・マキナであるウルトラマン役を担っている伊奈帆の印象を薄く、しかし決めるところは決める造形にすることで、科特隊の隊員に相当する脇役たちと同じ高さまで降ろし、周辺の人間模様も含めて描くことを意図しているようですぅ。この人間模様を描く面で見た場合、先頭と関連させることで伊奈帆は人間味に欠けるととられやすいマイナス面を持たせられ、それが個性になるという仕掛けですぅ。
一方、火星騎士のカタフラクトは毎回独自の攻撃方法と弱点を持っていてバリエーション豊かな怪獣を思い起こさせるものになっていたですぅ。そして怪獣の場合、そういう生き物だからしょうがないで済ませられるわざわざ弱点を露出したり不利な状況でもごり押しするような真似は、火星騎士は全般的に人格が問題ある人ばかりだということになっていて、これはどうかと感じる人も多そうだけど、結果的にドラマを動かしたり視聴者を引きつける力にはなっていた印象がありますぅ。
第二期でもこの『ウルトラマン』フォーマットを続けるかどうかはわからないけど、火星騎士のカタフラクトはあれだけ動かしてだいたい二話で屠られるのが実に贅沢な造りしてると感じ入りましたぁ。