2023年12月02日 [長年日記]
§ [DnD][5e] アドベンチャー:冒険者試験(1レベル)
今週の小冒険は1レベルのキャラクター4人用ですぅ。
データ関係はOGLのものを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。
冒険の概要
この冒険は1レベルのキャラクター用の短時間で終わるアドベンチャーである。
キャラクターたちが滞在している街で、冒険者を目指す者を集めた「試験」が行なわれることになった。失敗しても冒険者は各自で名乗りをあげられるのだが、合格者には報奨金と聖堂からの推薦状が与えられる。
試験は街外れで聖人クーブラカーンを祀っている聖堂で行なわれ、戦闘や探索など数分野が競われる。
キャラクターたちが試験を受け、結果が出れば冒険は終了である。
冒険への導入
キャラクターたちが滞在している街には、数多くの冒険者を鍛えたと伝えられる聖人、クーブラカーンを祀る聖堂がある。
この聖堂では3ヶ月に一度、冒険者試験という競技が行なわれる。冒険者の名乗りを上げるのは個人の勝手だが、この競技に合格すればパーティには報奨金と聖堂からの推薦状が与えられる。冒険者からすれば仕事が軌道に乗るまでの資金繰りができ、街の人々からすればきちんとした冒険者を見分けられるので、毎回多くの駆け出し冒険者が挑戦する。
冒険者として旗揚げしたキャラクターたちも、合格を目指してやってきたところだ。今回も朝からクブラクーンの聖堂は駆け出し冒険者でごった返しており、緊張感が場を支配している。
1.開会式
刻限になると聖堂の中庭に守り人が現われ、杖で石畳を叩くと厳かに口を開く。
「聖人は仰った『初心の者どもよ、貴様らに名前はないものと思え』。これは虚名をひけらかす者はモンスターと罠で死ぬゆえ、多くの冒険をくぐり抜けた者は自然と名が上がるという意味であります」
その後も守り人は訓示を垂れ、最後にこう言う。
「では、冒険者試験を始めます。パーティごとに集まって係の者が呼ぶまで順番を待つこと」
「2.探索の試験」へ進むこと。
2.探索の試験
キャラクターたちは係に呼ばれ、聖堂の中庭から続く地下通路に導かれ、こう言われる。
「お前たちは洞窟へ逃げるゴブリンを追ってきた。今から通路を辿りゴブリンを見つけなさい」
通路は突き当たりが二手に分かれている。難易度13の【判断力】〈知覚〉判定に成功すれば、左手側でひそひそ声がするのを聞き取れる。また、難易度13の【知力】〈捜査〉判定に成功すれば、左手側に泥のついた足跡がいくつかついていることに気づける。
左手側に進むなら、しばらく行ったところに首から『ゴブリン』と木札をぶら下げている職員が3人おり、「合格」と告げられる。
右手側に進むなら、そこには職員が1人だけ立っており「不合格」と告げられる。
パーティは合格、不合格にかかわらず、通路の突き当たりにある扉から外に出て次の試験を受けるよう促される。GMは試験結果を記録しておくこと。「3.戦闘の試験」へ進むこと。
3.戦闘の試験
パーティは聖堂の中庭に作られた模擬戦会場に連れて来られる。
ここには街の衛兵たちが待機しており、彼らと戦うことで武勇を示さなければならない。
パーティ人数に等しい人数の衛兵と、衛兵2人あたり1匹のマスティフと戦闘をすること。彼らを全員hp0にすれば、この試験に合格したものとされる。
ここでパーティ全員のhpが0になっても、聖堂のクレリックが最低限の治療はしてくれる。GMは試験結果を記録し、「4.知識の試験」に進むこと。
衛兵
中型・人型生物(任意の種族)、任意の属性
AC:16(チェイン・シャツ、シールド)
hp:11(2d8+2)
移動速度:9m(30フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
13(+1) | 12(+1) | 12(+1) | 10(+0) | 11(+0) | 10(+0) |
技能:〈知覚〉+2
感覚:受動〈知覚〉12
言語:任意の言語1つ(ほとんど共通語)
脅威度:1/8(25XP)
アクション
スピア:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+3、間合い1.5m(5フィート)または射程9/36m(30/120フィート)、目標1体。ヒット:4(1d6+1)[刺突]ダメージ、あるいは両手持ちでの近接攻撃の場合5(1d8+1)[刺突]ダメージ。
マスティフ
中型・野獣、無属性
AC:12
hp:5(1d8+1)
移動速度:12m(40フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
13(+1) | 14(+2) | 12(+1) | 3(-4) | 12(+1) | 7(-2) |
技能:〈知覚〉+3
感覚:受動〈知覚〉13
言語:-
脅威度:1/8(25XP)
鋭敏聴覚/嗅覚:マスティフは聴覚あるいは嗅覚を使った【判断力】〈知覚〉判定に有利を得る。
アクション
噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+3、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:4(1d6+1)[刺突]ダメージ。目標がクリーチャーなら、それは難易度11の【筋力】セーヴィング・スローに成功しなければ伏せ状態になる。
4.知識の試験
最後になる知識の試験では、冒険で必要になる知識を試される。係の出す5つの問題に、3つ以上正解すれば合格である。なお、ここではプレイヤーの知識を使っても構わないし、後述する能力値判定でキャラクターの知識を引き出しても構わない。
「問1.とても強力な毒を持ち、地底世界を這い回るモンスターといえば?」これの答えは「パープル・ワーム」である。難易度13の【知力】〈自然〉に成功しても正解を言える。
「問2.ゴブリンはとてもすばしっこく前衛を無視しがちなので、後衛の弓兵や魔法使いは十分に警戒すべきだ。○か×か」これの答えは「○」である。難易度10の【知力】〈自然〉に成功しても正解を言える。
「問3.契約を重んじるフィーンドがデーモン、混沌から生まれるフィーンドがデヴィルである。○か×か」これの答えは「×」である。難易度13の【知力】〈宗教〉に成功しても正解を言える。
「問4.とても頑強な体を持つライカンスロープの弱点といえば?」これの答えは「銀」である。難易度13の【知力】〈自然〉に成功しても正解を言える。
「問5.魔法の物品を見つけるために使える呪文は?」これの答えは「ディテクト・マジック」である。難易度14の【知力】〈魔法学〉に成功しても正解を言える。
3問以上に正解すれば、試験に合格となる。全問正解したなら、パーティ全員に杖と書物が刻印された銀製のメダリオンを記念品として授与される。これには2gpの値打ちがある。
GMは試験結果を記録し、「5.結果発表」へ進むこと。
5.結果発表
夕刻、聖堂の中庭で結果が発表される。試験に2つ以上合格しているなら、キャラクターたちは合格となる。報奨金50gpと、『コノ者、冒険者試験ノ合格者ナリ』と書かれたクブラクーン聖堂からの推薦状が授与される。
キャラクターたちの合格数が足りなかった場合、残念ながら試験には落第したことになる。
結末
キャラクターたちは冒険者試験に合格できただろうか。あるいは……。
この記事はOpen Game Licenseに基づいて作成されている。Open Game Licenseに該当するのは、クリーチャーやアイテムの名前やステータスなどである。この記事の他の箇所は個人的な使用を除き、いかなる形式でも許可なく複製することはできない。
§ [DnD][5e] アドベンチャー:冒険者試験(1レベル) <br>------------- <br>2.探索の試験 <br>キャラクターたちは係に呼ばれ、聖堂の中庭から続く地下通路に導かれ、こう言われる。 <br>-------------- <br>この次のセリフが一つ抜けていると思われます。
「アドベンチャー:冒険者試験(1レベル)」なのですが、「2.探索の試験」の <br>「キャラクターたちは係に呼ば、聖堂の中庭から続く地下通路に導かれ、こう言われる。」と「通路は突き当たりが二手に分かれている。」の間に、担当者から言われるセリフがあるのだと思われるのですが。