2008年04月04日 アーバンアクション 編集
§ [DnD][3.5e][Liber] Ari Marmell、C. A. Suleiman『Cityscape』
『Cityscape (pdf版)』は環境本の4冊目で、都市についての本ですぅ。PCやNPCを直接強化する特技や装備には乏しいものの、都市という環境に雰囲気を出すための魅力的なギミックやサンプルNPCがたくさん収められているですぅ……が、他の本から再録している部分もかなりあるので今までのを買ってる人にはあまり得な感じはしないという微妙な本ですぅ。
Chapter One: The Scope of the Cityでは、7つのサンプル都市と、種族や立地別の都市コンセプト、都市の環境や災害という、『ダンジョン・マスターズ・ガイド / Dungeon Master's Guide』とWeb EnhancementsのBuilding a Cityの再録、増補というおもむきですぅ。
むしろこの章(というかこの本)の見どころはコラムで、権力中枢を打倒する革命のススメ『Vive la Revolution!(p.8)』。NPC賢者のサンプルと、彼らとつなぎを取るために必要な〈情報収集〉難易度が書かれた『Interlude: a Research Effort(p.10)』。衛生状態が悪い場所で体調を悪くするルール『Hazards of Poor Sanitation(p.30)』。都市のどんな場所でどういう商品が流通しているのかの目安『Building and Business Descriptions(p.34)』。都市の風景決定用の表『20 City Sights(p.42)』。酒場の名称や客層決定表の他に、飲酒、各種ゲーム、芸、スリ、喧嘩、友達作りなど酒場プレイ用のルールが収録された『Interlude: a Trip to the Tavern(p.45)』。同じ共同体の中でも社会身分によってgp上限を変更する『Community Wealth(p.46)』というように、都市に生活観を与えるためのちょっとしたルールやデータが多く収録されてるですぅ。
Chapter Two: The Urban Adventurerでは、『シャーン:塔の街 / Sharn: City Of Towers (pdf版)』からの再録っぽい都市で受けられるサービス(宿や借家、証明書の偽造など)価格表。種族ごとの都市生活。『Unearthed Arcana (pdf版)』からの改訂で、PCが【魅力】ボーナス分Contacts(コネ)を持つことができ、彼らの助力を受けることができるという今までDM判断だった部分をルール化したContactsルール。DMGの維持コストにもあるSocial Class(社会身分)についての詳説。追加の特技と呪文、妖術となってるですぅ。
特技は〈軽業〉での移動が+10フィートされる《Swift Tumbler》、呪文の発動元を隠す《Deceptive Spell》、呪文の効果を不可視にする《Invisible Spell》、屋根の上で戦うための戦術特技《Roofwalker》と、街の中で身軽に動けるようなものが揃ってるけどおせじにも強くはない感じですぅ。
呪文、妖術も同じ感じで、武器を封印する呪文Peacebondや、ホールド・ポータル相当の効果と外から解除しようとしたら爆発を起こす妖術Thieves' Baneというように、街の警備兵が使ってるようなのがちょっとだけ収録されてるですぅ。
この章にあるコラムは、都市にある店とそこで起こるイベントの表『Interlude: Running a Shopping Trip(p.54)』。Social Class別のContactsを紹介した『Contacts by Social Class(p.58)』。Social Class別に追加のクラス技能と、それらに対する技量ボーナスを得られる『Variant: Social Classes for Adventurers and Career Skill(p.59)』。治癒呪文をかけてもらえる寺院や、そこで起こるイベントの表『Interlude: a Trip to the Healer(p.62)』。都市での冒険のセオリーをまとめた『Five Facts Every Urban Adventurer Should Know(p.64)』となってるですぅ。特に『Variant: Social Classes for Adventurers and Career Skill』は、クラス技能の少ないクラス救済策としては伽羅付けも兼ね備えたかなりいい感じのものだと思いますぅ。
Chapter Three: Politics and Powerでは、都市のさまざまな政治形態の紹介から始まって、役職、機関、死体置き場や道路の保守、警備といった公共サービスの内容や価格まで書かれたCity Governmentから始まる、いろいろな組織ルールが収められてる章ですぅ。
次に来るHouses(名家)ルールは、House Patronage(名家の援助)という特典をPCが受ける代わりに、色々な仕事をこなす必要があるというルールで、エベロンでドラゴンマークの雰囲気を出す他にも、マフィアものや『ヴァンパイア:ザ・マスカレード / Vampire: The Masquerade (pdf版)』みたいな恩貸制社会の雰囲気を出すのにいいかもしれないですぅ。Ebonmar Infiltratorという名家の汚れ仕事をやる上級クラスもついてますぅ。
Guildsルールは『Dungeon Master's Guide II (PDF版)』から自分が長になるルールなどを抜いた版で、ギルドに加入することで特典と義務を持つようになるというものですぅ。ギルドにもよるですぅが、次のOrganizationルールともども『プレイヤーズハンドブック2 / Player's Handbook II (PDF版)』の勢力陣営よりは軽めのルールなので、勢力陣営は重いけど組織に所属している雰囲気を出したいという人にはいいかもしれないですぅ。上級クラスは奴隷商ギルドの奴隷狩り、Crimson Scourgeですぅ。
次に紹介されてるOrganizationsはGuildsよりゆるめの組織というほかはこれといった特徴の無いルールで、上級クラスは都市で暗躍する秘術使いのUrban Savantですぅ。
最後に紹介されているChurchesは宗教組織を表現するルールですぅが、信仰呪文使い専用というわけではなくて、Associated Skills(関連技能)を4ランク取っていればどのクラスでも入信できるというもので、主流派、少数派、狂信派、異端派という組織の立ち位置ごとに色々な義務や制約が発生するというものですぅ。
この章のコラムは謎の旅人表『Interlude: the Mysterious Stranger(p.73)』。闘技場の賞金についてのルール『Profits in the Arena(p.88)』。プリーストとクレリックの違いについて書いた『Priest or Cleric?(p.106)』があるですぅ。
Chapter Four: Events and Encountersでは、街で起こるイベントや災害、サンプルNPC、新モンスターが紹介されてるですぅ。サンプルNPCはコアのみ構築なのでないよりはまし程度ですぅが、名前つきのNPCはどういうやり方で悪人が都市で活動するかのモデルとしてはいいものだと思うですぅ。
モンスターで特筆すべきところといえば、群れの小型以上クリーチャー版でMobという概念がDMG2から再録されて、群集制圧や大量の雑兵と戦うシーンでDMが楽できるようになったというあたりですぅ。
この章のコラムは都市でモンスターと遭遇するシチュエーション集『10 Urban Monster Encounters(p.126)』のみですぅ。
Chapter Five: Running the Cityでは、都市での冒険を実際にやるためのシナリオ作成法や、遭遇表、DMG2から一部が再録されたCity Law(都市の法律)が載ってるですぅ。特に法律ルールを使った場合、かなり武装や呪文の発動が制限されるので、いつもとは一味違った冒険ができるですぅ。
2012年04月04日 プロジェクトの開始当初から、「ウルティマ・オンライン」はEA社の中でのけ者扱いを受けていた。 編集
§ [DnD][4e] 2011年01月30日『慈善事業とは何か?』
エスペランザ(エラドリンのメイジ5):力術をよくする秘術使いのエラドリン。蝕の日に生まれた忌み仔らしいが、かような考えは迷妄であると一蹴する青年。
グスタフ・トラップ(ヒューマンのシーフ5):幼いころから黒竜から盗賊としての訓練を受け、そろそろ独り立ちするように言いつけられて旅立った青年。
セヴン(ドワーフのウォーロード5):斧を愛するドワーフ。兜の飾りに取り外し可能な仕込み斧をつけている。
イド(ハーフエルフのパラディン5):遍歴の騎士。たぶん三人につけられたブレーキ兼companion。
前回の冒険から二十一日経った。街道でのオークとの衝突は宿駅を奪還したことでカーレリアが若干有利にはなった。しかし、オークは山間部との交易に使われている道を使って補給しているため、そちら方面で戦う人員が相変わらず募集されていた。冒険者たちはそれに志願し、ダイア・ウルフの脚に追いつくためにそれぞれ馬を仕立てて七日間東行した。
今回掃討が依頼されていた山道の隧道を占拠していたのは、ゴブリンだった。しかし、洞窟に入ってすぐのところにいたゴブリンたちはバットを家畜化してけしかけてきた上、錬金術と思しき業を使ってパーティを苦しめた。これには油断できぬとグスタフが先行偵察すると、厩舎のバットから感知されて追いかけられてしまう。
グスタフが通路まで逃げて他の仲間と合流したところで、本格的な戦闘が始まった。バットに乗ったゴブリンは機動性を活かして一気に間合いを狭めるが、通路の途中で詰まって団子状態のまますり潰しあいになり、頑丈さで勝る冒険者たちが場を制した。
グスタフが偵察を続けると食事を作っている厨房があったがそこは無視。さらに奥へ進むと、刺激臭がする液体を湛えた貯水槽のある広間にゴブリンたちが集結していた。そこでオークなど諸族とカーレリアの戦争であることを宣言してゴブリンたちを奮い立たせているのは、カーレリアでも悪名高いゴブリンのグロックという男だ。
パーティはそこへ踏み込むと、何か言ってくるグロックをうるさい死ねと一喝し、得物を振り回し始める。武器を強化されたゴブリンの精鋭兵士、そして貯水槽から出てきたグロックの切り札である錬金術でゴブリンを縫合して巨人の大きさにした怪物との戦いになる。
しかし、怪物が手に取ったモノを自身に塗りこめて力にすることをエスペランザが見破ったことで、パーティは全員その場で飛び道具を撃ち続けることに専念。錬金術の巨兵は前に出てくる前に崩壊してしまう。
頼みの怪物をやられたグロックたちは破れかぶれで斬りかかってくるが、戦い方に手馴れてきた冒険者の敵ではなく、あっさりと壊滅した。
冒険者がグロックたちの運び込んだ物資や略奪した財宝を検分して荷造りをしていると、一通の檄文が出てきた。それには、『参集せよ。我ら再び王を戴かん。王の旗を掲げ、狼煙を焚け。鯨波を挙げ、戦を始めよ。我らの勝鬨が天に響く時、敵の血で染められた道を辿り、我らが王は還り来たる。参集せよ!』と書かれていた。
〈歴史〉判定に成功したことで、この文がかつて(3.5eのキャンペーン時代)この地のオークたちを纏めていたが、いずこかへ消えた竜の血を引く王、グリッシュ。彼の帰還をにおわせるものだとわかる。
「なるほど。PCは知らんがだいたいわかった」
「面倒ごとには関わりたくない。ほっとこう」
2014年04月04日 編集
§ [Promiscuus] LC IIとLC IIIの違いとか
ここのところ『しあわせのかたち』を電子版で再読しているけど、Macやパソコン通信関係のエピソードが思いもよらぬところからノスタルジィ通り越して精神ダメージを与えてきて、さらにパソコン通信のログを読んで二次被害がくる循環に襲われているですぅ。
2015年04月04日 編集
§ [Ludus] とりあえずは一周
『デビルサバイバー2 ブレイクレコード』をとりあえずはトリアングルム編で一周しましたぁ。トリアングルムの正体とかは名前が出てる通りもうバレバレなんだけど、暗躍してる存在も前作が北極星だったからそうなるし、世界が情報によって構成されていてそれをいじりまわしてるならやはり来たか超大統一理論という感じで順当に話を盛った印象ですぅ。
トリアングルム編一番の特徴はキャラ萌え部分で、セプテントリオン編終了後のお互い知ってる関係からさらに踏み込んでいくところが印象的だったですぅ。
ただ、やはり世界は情報によって構成されていることの消化についてはいまいちな感がぬぐえず、データの再生などだけではなく、せっかくだからカルツァ=クライン理論を持ってきて、電磁気力と重力を統合して五次元以上まで次元モデルを拡張することで悪魔と呼ばれていた超常体を科学の枠に組み込み、第二次世界大戦直前に本土の霊的守護を担うためにジプスの前身が設立されたとか、そういう胡散臭いことをやってほしかったというのはあるですぅ。悪魔がなぜ物語に関わっているかが非常に希薄なので、そういうところの補完もしてほしかったけど、そういうのもなかったのは残念ですぅ。
ゲームとしては無印でやれた楽なことは簡単にはやらせないけど別の楽なことは用意してるデザインで、特に難易度がハネ上がる最終日は死に覚えて相性揃えたりする真3以降のメガテン感をちょっと感じるようになっていたですぅ。ただ、レベル的に手ごろでボスに刺さる能力を持った仲魔をデビオクで買えるから、下手なセーブして詰むような難易度ではないはずですぅ。
そして新規の侵略者はどれもこれも蓮の実や蛙の卵に生理的嫌悪を催す人が多いとわかってきた昨今よく通せたという造形ばかりで挑戦してる感じがあり、アルクトゥルスでもギリギリ攻めてると評価してたらその先にもっと酷いのが出てきたのはさすがだったですぅ。
なんだかんだいったけど、シミュレーションRPGとしては手軽にストレスなく進められるし、一定の歯ごたえもあるから充分に楽しませていただきましたぁ。
そしてこれからは二週目ですぅ。
2017年04月04日 編集
§ [DnD][5e] 『開始時呪文(STARTER SPELLS)』
Unearthed Arcana
今週はキャラクターが呪文発動の人生を始めるにあたって選ぶことができるいくつかの初級呪文と1レベル呪文を発掘する。これらの呪文を読み、プレイしてみて、そして君が考えたことを、次回のUnearthed Arcanaで提供する調査で私たちに知らせてほしいとお願いする。
この内容は、プレイテストと君の想像力をひらめかせるために発表される。これらのゲーム・メカニクスは草案の形式で、君のキャンペーンで使えはするが、洗練されたデザインではないし、すべてのゲーム開発過程と編集を通ったものではない。これらはゲームの公式な一部ではない。これらの理由から、このコラムの内容はD&Dアドヴェンチャラーズ・リーグのイベントでは非合法となる。
現在のUAシリーズは最終月へ
現在、特別な記事シリーズの一環としてUnearthed Arcanaを1ヶ月に複数回更新してきた。この現在のシリーズは2017年4月をもって終了する。その後、Unearthed Arcanaの公開は1ヶ月に1回、時々2回に戻り、Sage Adviceのコラムも戻ってくる。一方、ジェレミー・クロフォードは公式なルールへの回答をツイッター(@JeremyECrawford)のほか、Dragon Talkポッドキャストの時間を使ってSage Adviceを提供し続ける。
サブクラス3種の調査
君が先週のモンク、パラディン、そしてレンジャーのオプションを読んで考える時間を与えられている現在、私たちは以下の調査でそれらに対する君の反響を得る準備ができている。この調査は約3週間公開される。
今週のUAは呪文追加はさておき1レベル開始時のおすすめ呪文リストがあるですぅ。
Before...
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