2012年06月05日 学問に精通し、学問についての明確な知識をもち、学問を究めるには、学問の原理や法則を理解し、その諸問題を熟知し、またその原則から細目を展開させることができるような習性を身につけねばならない。 [長年日記]
§ [DnD][DnDNext] 『モンスターたちのテーマに変化を(Variations on a Monstrous Theme)』
2012年5月25日、金曜日、午後12時15分
投稿者:WotC_Bruce数週間前、トムはある種のモンスターが持つ物語と仕組みをダンジョン・マスターにもっともよい方法で届けるD&Dのデザインとデベロップの方法について考えを披露した。トムの言葉はこうだった。『モンスター・マニュアル』ではモンスターの項目をできるだけ単純にするが、単純すぎるようにはしない。
これに続く議論は広い範囲に及んだが、私はその対話のある1つの面に言及するブログを今のうちに書いてしまいたい。特定のモンスターのためにモンスターを多彩にする興味深くて使いやすい方法を。
もし君がゲーム・デザイナを雇用している出版社なら、モンスターを多彩にする簡単な方法は1つ2つそのモンスターの変種を書けばよい。たとえば、私はヴァンパイアの項を書く時、私はヴァンパイアの基本的な部分を表現することから始める。ヴァンパイアは誰もがそれとわかり、「おお、これはヴァンパイアだ」といえる“ヴァンパイアの基礎構造”を持っているのだ。
だが、私たちは数十年もの間ヴァンパイアを描いた小説、テレビ・ドラマ、アニメ、漫画、そしてゲームのおかげで、多くの変種が存在しうることを知っている。そこで、私が仮にヴァンパイアの記事を書くなら、私は上で注目したヴァンパイアをデザインした後、私はいくつかの異なるヴァンパイアを完全なステータス・ブロックで作成する。1つはおそらくより“弱い”ヴァンパイア・スポーンで、それはヴァンパイアの膂力だけをその身に具えており、彼らの心臓へ杭を打つことは彼らを十二分に殺せるが、彼らはすぐ灰になってしまうかもしれない。これとは逆の方向として、千年(あるいは数千年)の不死によって普通のヴァンパイアをはるかにしのぐいくつかの法外な力を持つという考えで、私はより強力なヴァンパイアの長老である“ヴァンパイア・ロードを書く。
私がそんなに変種を作成するという疑問があるだろうか?1つの方法として、プレイヤー・キャラクター用クラスを数レベル与えるというのがある。これにはDMとゲーム・デザイナへ凄く強力な――既にプレイヤーが個性的なキャラクターを作成するために使う演出や多くのシステムへ強い影響を与える道具箱だ――道具箱を渡す。
しかしこのシステムにも欠点はある。キャラクター作成のルールを使うことはモンスターにたくさんのオプションがある道具箱を提供するが、それは完成したモンスターのデザインを大変時間を使う作業となり、それを客観的に判断するために私たちの作成するルールに、面白さやそのモンスターがプレイされるテーブルを盛り上げることとは関係なく“正しい”だとか“間違っている”ことを示すルールを作らなければならないだろう。正確さのための正確さは、もちろんモンスター作成についてのルールに従いたい良心的なダンジョン・マスターやゲーム・デザイナ多くの不安を生むだろう。
では、どうすべきか?
実は、多くの方法がある。事実、私たちがより多くの道具を混ぜていくほうが、私たちがモンスターについての考えを“正しい”だとか“間違っている”と判断するよりよいものである。その代わり、モンスターは彼らがD&Dというゲームの遭遇で面白いか、楽しめるか、そして挑戦的かというところで判断すべきだ。作成ルールに完全に従って数値を調整した“正しい”モンスターの多くは“面白く、楽しく、そして挑戦的”ではない。
“何が楽しく興味深いのだろう?”という基準を使い、私たちは自由にモンスターを変化させるいくつもの道を持っている。最初は柔軟性のない記述によってモンスターの記事は産み落とされる。私たちが実験しているもう1つの方法は、必要に応じてDMがあるモンスターに即興で適用することができる1つか2つのミニテーマを記事ごとに持たせることだ。これらのテーマは完全に新しいステータス・ブロックが必要になるほど変化させるものではないが、記述されたパワーを遭遇するモンスターのサブセットに加えればプレイヤーを充分につまづかせられる。たとえば、バグベアの記事にあるミニテーマ“握りつぶすバグベア”は、バグベアに敵を絞め殺す能力のサブセットを与えたいDMに提供されるものだ。このミニテーマはまた、そうしたバグベアが通常のバグベアより25経験点高い価値がある可能性があることも示している。オーク用のミニテーマはオークにそれが倒れる時に最後の攻撃を行なわせる“ヴィシャス・フィナーレ”を与えるかもしれない。他にもいろいろ。
さらに、私はダンジョン・マスター向けの項で多くのミニテーマ、テンプレート、セッティング限定の要素、そして多くの強化方法やさまざまなモンスターを変化させたり新たなものを構築するための他の情報が提供されることを創造できる。キャラクター作成ルールのサブセットを乗っ取ってモンスターに追加する(私は君のテーマと背景を見ている)ことも金脈の1つだ。たとえば、アヴェンジャーのテーマを持ったヴァンパイア……ワーオ。私の頭の中で火花を立てた物語は、私にこのとても面白そうなキャンペーンに取り掛からせようとしている。