ネコぶんこ


2012年06月06日 この習性は理解とか記憶とは違ったものである。 [長年日記]

§ [DnD][4e] 2011年06月19日、07月17日『北東に北斗七星が!! あれ?? 七じゃなくて八じゃないの?』

エスペランザ(エラドリンのメイジ9):力術をよくする秘術使い。トリガーハッピー。プレイヤは荒原の賢者氏。

グスタフ・トラップ(ヒューマンのシーフ9):速くて痛い弓使い。装甲は心許ない。プレイヤは森聖氏。

セヴン(ドワーフのウォーロード9):斧を偏愛するドワーフ。死狂い。プレイヤは隠者氏。

イド(ハーフエルフのパラディン9):騎士。ブレーキにならないcompanion。主人公。

“風の王”の遺跡を調査してから十九日後。冒険者たちは遺跡で発掘した物を調べなおしていたベリオスから“風の王”が地上の信徒に与えたルーンを刻んだ石や、何冊かの古文書が失われていることを伝えられた。別の信徒がそれを利用して“風の王”をこの世界に喚起する事を危惧したベリオスは、彼らが儀式を行ないそうな遺跡の場所をパーティに教え、運命を託した。

カーレリアから北の竜鱗山脈へ分け入ること八日。パーティは山の中腹に穿たれた窪地にある、ぐるりを濠で囲まれた中にいくつかの建造物が並ぶ祭儀場址へ到着した。

一行はとりあえず濠の内部へ向かい始めたが、そのあたりに立っている石像が動き、襲い掛かってくる。そしてその後ろからは、弓矢で武装したファメラと名乗るメドゥサが矢を射掛けてくる。しかもそれは只の矢ではなく、彼女の体に吸収された“風の王”の片鱗たるルーンの力で猛毒が付与されている。

石像も力押しでパーティを追い詰めたが、ぎりぎりのところでグスタフがファメラとの弓勝負に勝ち、彼女を倒すことでこれらを止めることに成功した。ファメラは最後のあがきで石にしていたティーフリングの冒険者を開放するが、彼もまた主が死ぬことでその場から逃げ出していった。

しかし、ファメラを倒したことによって行き場を失ったルーンの力は近くにいたグスタフを寄り代とし、彼の心に囁きかけてきた。
「よォ。あんたが新しい主か。俺は“風の王”が権能のひとつ“蝗”。が、もう戻る気はねェんだなこれが」

“蝗”はグスタフを通して数百年に渡って本体と分かたれている間に権能のルーンは意思と自己保存の本能を持ったこと。そのためにパーティとの協力もやぶさかではないことを伝えた。

彼(?)が今までの寄り代経由で得てきた情報によると、残るルーンは“熱風”と“誘惑”。“風の王”信徒を束ねているのはオレックというドワーフで、これはカーレリアでも手配書が回っている狂信者だということが判った。

「賞金首だとか狂信者だとかはどうでもいい。魔法の業をドワーフが扱っていることは許せん」というのはエラドリンのエスペランザの弁である。

次にパーティは“蝗”の助言で魔力供給をしている建物を襲撃した。そこを護っていたのは、“熱風”の寄り代となっているホブゴブリンの鞭使い、ジョラグと屈強なミノタウロス。そして、前衛が翻弄する敵に後ろから剛球を投げてくるガーゴイルという布陣だった。

しかし、セヴンがぐいぐいと前に出てジョラグを挑発。ウィップが体に巻きつき引き寄せられると「それを待っていた」と吼えながらフィアース・リプライを敵の胴体に叩き込んでジョラグの胴を両断し、“熱風”のルーンを喰らった。

ガーゴイルは最後に独りとなるところまで戦ったが心を折られ、肩を壊して野球選手への夢が絶たれたこと、それでも諦めきれずに印字打ちの傭兵にまで落ちぶれたことを涙ながらに吐露して降伏。更生を約束して去っていった。

守衛がいなくなったところでエスペランザが建物に作られた魔力増幅機能を破壊。オレックの儀式と彼本人に送られているはずの魔力を絶った上で彼が儀式を行なっている広場へと向かった。

オレックのもとへ向かうと、ルーンと儀式のために集中した魔力によって彼はもはや狂気に片足を突っ込んでおり、喚き叫びながらパーティへ護衛のガーゴイルを差し向けてきた。しかし、パーティももとより交渉する気など無く、エスペランザがアクション・ポイントを使ったファイアーボールアイス・ストームで彼らを爆撃。グスタフも安定してダメージを与え、これにイニシアチブが振るったイドとセヴンも追い討ちをかけ、あっというまに彼を追い込んだ。

これに対してオレックは不完全ながらも儀式を開放して“風の王”の片腕をこの世界に召喚し、地面が抉られるほどの熱風を吹き荒ばせながらセヴンを殴るが、ドワーフは莞爾たる笑みを溢しただけだった。
「ああ、俺を、撲ったな」

フィアース・リプライが炸裂。オレックは“風の王”が起こす暴風の中に吹き飛ばされ、儀式が暴走して出現したエレメンタルに骨の一片、血の一滴も残さぬまで貪られ、逝った。