2012年06月22日 見よ、主は私の泣く声を聞かれた [長年日記]
§ [DnD][4e] 技能チャレンジのtips、その二
去年ぶりだけど、色々なところで散発的に発言していたことが溜まってきたので技能チャレンジのtipsをまた整理しましたぁ。
今回は、技能チャレンジにどう意味を持たせるかが中心になってますぅ。
PCを立てるために使う
衛兵が苦戦する無数の雑魚を薙ぎ払ったりするように、ゲームの中でデータ面からPCの特別さや強さを表現するのは、プレイヤがいい気になる上でも重要なことですぅ。
ただ、プレイにあてられる時間は限られているので、戦闘遭遇でPCの凄さを表現するのは難しいこともあるですぅ。そんな時は雑兵の群れを突破するなどをパーティのレベルと同じか少し低いレベルの技能チャレンジとすることで、彼らがやれて当然の行為を戦闘より軽く処理することができますぅ。
ほとんどダイスを振るまでもなく成功することでも、DMが使用できる技能やパワーを定義し、プレイヤがどれを使うか宣言したり得意分野を活かすことを提案する過程を経ることで、テーブルを囲む全員でゲームをプレイしている感覚を共有し、さらには自分が何をやりたいのか、どういう活躍を周りに見せたいのか相互確認することにも繋がるですぅ。
“はずした”選択肢を作る
私は常々、技能チャレンジは遭遇一枠使うことだし何か特別なことをやってもらった方がいいと考えているですぅ。ただ、毎回毎回特別なことを用意するのも大変なので、主要技能にひとつ特別な“はずした”ものを入れるように心がけているですぅ。
たとえば、複雑な鍵がかかった重い金属製の扉を開く技能チャレンジは〈持久力〉や〈盗賊〉が主要技能だろうけど、ここにひとつ〈歴史〉を入れ“かつて伝説の吟遊詩人が奏でた奏でると扉が開いた音楽を再現する”などにすれば、より印象に残りやすい、特別な体験になると思いますぅ。
もちろん毎回DMが考えるのも難しい話ではあるので、そんな時は成功数の上限が1のプレイヤ自由提案枠として空けておき、技能や演出はプレイヤ側に任せる手もあるですぅ。
リソースの取引をする
私の経験上、技能チャレンジで進行がもたつく原因の多くは成否が微妙な難易度の時、わずかなボーナスを期待してデータの総ざらえを始めたり、誰も決断できない状態に陥ることにあったですぅ。
そこで私はこれらを逆手に取り、“一日毎パワーを1つ使用済みにすることで1つの成功を得る”、“回復力を1回分消費すれば次の判定に+2のボーナスを得る”というように、技能チャレンジで一種のリソース取引を行なうことを提案しますぅ。
こうして生まれた“リソースを削って成功を買う”という新しい選択肢は、プレイヤの決断をより気楽なものにした感触があるですぅ。また、回復力や一日毎パワーがだぶつきがちなデルヴ型冒険の場合、技能チャレンジでリソースを調整することができるので、DM視点から見ても便利だったですぅ。
その技能チャレンジの成功と失敗でどうなるかを明確に示すとある種の面白みは増すけど、先の展開についてのメタ情報は個々人の嗜好としてデリケートな部分でもあるので、苦手な人がいるならやらない方が無難ですぅ。
即興する
『ルールズ・コンペンディウム』で技能の難易度が再定義されたので、技能チャレンジの即興はよりやり易くなったですぅ。
これと『ダンジョン・マスターズ・ガイド』で例示されている技能チャレンジを組み合わせ、プレイヤが何か提案したらそれを即興で技能チャレンジにして廻していくと、凄く楽にアドリブでの路線変更ができますぅ。
問題は難易度だけど、その技能チャレンジで戦闘遭遇が回避される場合、回避される予定の遭遇で一番レベルが高い脅威と同じレベルで、複雑度1を基準に精鋭なら+1、単独なら+3するくらいでやっているですぅ。
また、何かのアイテムを得る技能チャレンジの場合ならアイテムと同レベル、技能チャレンジを代替するなら代替する技能チャレンジと同レベルがおよその判断基準ですぅ。